JPH0445847Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、コンクリート製品、例えばヒユーム
管の生産設備に用いる脱型機のキヤツチング及び
コアー取外し装置に関する。

一般的に、ヒユーム管はこれを成形するために
用いる型枠を製管機に乗せて、低速回転をさせな
がら型枠の内側に生コンクリートを投入し、高速
回転の遠心力によつて成形する。後に生製品入り
の型枠を加熱養生して硬化させたものから製品を
取り出す。

すなわち、本考案は、型枠を分解して脱型機に
て型枠から製品を押し出すまでの工程に於いて、
製品を取り出すため型枠を分解するもので、詳し
くは型枠本体に組付けられているキヤツチング及
びコアーを取外す装置に関するものである。

〈従来技術〉 従来の型枠の分解は、型枠の型式が異なると、 例えば、 (イ) 型枠本体がシームレスでコアーのみ取外しの
もの、 (ロ) 型枠本体が半割りでキヤツチングを取外しの
もの、 (ハ) 型枠本体が両割りでキヤツチングを取外しの
もの、 等でキヤツチングとコアーの取外し方式が異なる
と、キヤツチングとコアー用の取外し兼用装置が
無かつた。

〈考案が解決しようとする課題〉 したがつて、脱型機のキヤツチング及びコアー
の取外し作業も異なつた装置でしなければならな
かつた。又、同じ作業場でキヤツチングとコアー
の取外しを行う場合は、一方は機械を用いて他方
は手作業でするか、あるいは機械を全然用いない
で、クレーンと吊り金具等を用いて手作業で行う
欠点が有つた。

本考案は、型枠の型式が異なつても同じ作業場
で一台の装置によりキヤツチング及びコアーの取
外しの二方式型枠を分解できる脱型機のキヤツチ
ング及びコアーの取外し装置の提供を目的とす
る。

〈課題を解決するための手段〉 本考案による課題解決手段は、第１〜６図の如
く、型枠Ｊ，Ｋに入つたコンクリート製硬化製品
（ヒユーム管）Ｊ−２，Ｋ−３を取り出すために
型枠本体Ｊ−３，Ｋ−４よりキヤツチングＪ−
１，Ｊ−４及びコアーＫ−１，Ｋ−６を取外す脱
型機のキヤツチング及びコアーの取外し装置にお
いて、移動自在な移動装置３に縦軸４−Ａ周り旋
回自在な本体フレーム４が設けられ、該本体フレ
ーム４の第一面にキヤツチングＪ−１に係合する
キヤツチング用チヤツク９−１，９−２が上下に
設けられている。

そして、該本体フレーム４の第一面とは逆側の
第二面にはコアー用チヤツク８−１，８−２が設
けられ、さらに前記本体フレーム４には第一面と
第二面の両方向に選択的に突出駆動可能な上下の
両動作動杆７（引き抜き用両ロツド油圧シリンダ
ー）が装着されている。

〈作用〉 上記課題解決手段において、両動作動杆７はキ
ヤツチングＪ−１，Ｊ−４分解時には型枠本体Ｊ
−３の端部の受体Ｊ−３Ａを押すよう、またコア
ーＫ−１，Ｋ−６分解時は前記両動作動杆７は型
枠本体Ｋ−４の固定キヤツチングＫ−２，Ｋ−５
の端部を押すよう形成され、両動作動杆７の作動
時に移動装置３が反力で型枠本体Ｊ−３，Ｋ−４
から遠ざかる方向へ移動する。

〈実施例〉 第１図から第６図を参照して、本考案の実施例
を説明する。第１図は本考案脱型機のキヤツチン
グ及びコアーの取外し装置の実施例を示す設置正
面図、第２図は同じく設置側面図、第３図は本考
案用に適したキヤツチング分解式の型枠の一部切
欠正面図、第４図は同じく側面図、第５図は本考
案用に適したコアー分解式型枠の一部切欠正面
図、第６図は同じく本考案用に適したコアー分解
式型枠の側面図である。図において、Ａ−１はソ
ケツト側の取外し装置、Ａ−２はスピゴツト側の
取外し装置、１はフレーム、２は上下動シリンダ
ー、３は移動装置、４は本体フレーム、５はセツ
トレバー、６はチヤツク筒、７は両動作動杆、８
−１は上側のコアー用チヤツク、８−２は下側の
コアー用チヤツク、９−１は上側のキヤツチング
用チヤツク、９−２は下側のキヤツチング用チヤ
ツク、Ｊ，Ｋは型枠、Ｃはリフターである。

そして、本考案の実施例は、型枠Ｊ，Ｋに入つ
たコンクリート製硬化製品（ヒユーム管）Ｊ−
２，Ｋ−３を取り出すために型枠本体Ｊ−３，Ｋ
−４よりキヤツチングＪ−１及びコアーＫ−１を
取外す脱型機のキヤツチング及びコアーの取外し
装置において、第一レールＲ−１と第一車輪Ｗ−
１により移動自在な第一台車Ｄ−１を有する移動
装置３に縦軸４−Ａ周り旋回自在な本体フレーム
４が設けられている。該本体フレーム４の第一面
にキヤツチングＪ−１に係合するキヤツチング用
チヤツク９−１，９−２が上下に設けられ、また
該本体フレーム４の第一面とは逆側の第二面には
コアー用チヤツク８−１，８−２が設けられ、さ
らに前記本体フレーム４には第一面と第二面の両
方向に選択的に突出駆動可能な上下の両動作動杆
７（引き抜き用両ロツド油圧シリンダー）が装着
されている。

該両動作動杆７はキヤツチングＪ−１分解時に
はキヤツチングＪ−１の押孔Ｊ−４Ａを通して型
枠本体Ｊ−３の端部の受体Ｊ−３Ａを押すよう、
またコアーＫ−１分解時は前記両動作動杆７は型
枠本体Ｋ−４の固定キヤツチングＫ−２，Ｋ−５
の端部を押すよう形成され、該両動作動杆７の作
動時に移動装置３の第一台車Ｄ−１が反力で型枠
本体Ｊ−３，Ｋ−４から遠ざかる方向へ移動する
よう構成されている。

前記移動装置３は、本体フレーム４が取り付け
られた第一台車Ｄ−１が、第一レールＲ−１付第
二台車Ｄ−２と第二車輪Ｗ−２と第二レールＲ−
２とにより脱型機フレーム１に対し型枠横断方向
Ｚに移動自在に支承されることにより構成され、
また前記本体フレーム４に対しキヤツチング用チ
ヤツク９−１，９−２とコアー用チヤツク８−
１，８−２とは第一台車Ｄ−１に縦設された上下
動シリンダー２と本体フレーム４の縦柱４ーＢに
上下摺動固定可能とされたチヤツク筒６及びセツ
トレバー５とにより上下調整固定自在とされてい
る。

そして、前記脱型機フレーム１にソケツト側Ａ
−１とスピゴツト側Ａ−２に設置してキヤツチン
グＪ−１，Ｊ−４を分解する型枠ＪとコアーＫ−
１，Ｋ−６を分解する型枠Ｋを個々にリフターＣ
に乗せて、キヤツチングを分解する型枠Ｊの場合
は、第１図の状態にする。

ソケツト側Ａ−１の取外し装置の操作について
記述すると、手作業でセツトボルトＪ−５を外し
て左右下側のキヤツチング用チヤツク９−２を上
下動シリンダー２を操作してキヤツチングＪ−１
に合わせて、更にセツトレバー５を緩めて上側の
キヤツチング用チヤツク９−１を合わせてキヤツ
チングＪ−１のフランジＦ−１をつかむ。

次に両ロツドシリンダーからなる両動作動杆７
にてキヤツチングＪ−１の中央の押孔Ｊ−４Ａを
通して型枠本体Ｊ−３の端部の受体Ｊ−３Ａを押
しその反力でキヤツチングＪ−１を引き抜いて外
す。

このとき移動装置３の働きで本体フレーム４は
Ｘ方向へ後退する。なお、スピゴツト側Ａ−２の
取外し装置はソケツト側Ａ−１の取外し装置と同
じ操作である。

コアーＫ−１，Ｋ−６を分解する型枠Ｋの場合
は、上述のキヤツチングを分解する型枠Ｊの場合
と同様に、リフターＣに乗せて、第１図の図示状
態から、後退させてから、本体フレーム４を手で
縦軸４−Ａ周りに180°旋回させる。

ソケツト側Ａ−１の取外し装置の操作について
記述すると、手作業で、ばねＫ−７Ａの圧接式の
回転係脱爪Ｋ−７を90度回し、コアーＫ−１のセ
ツトを解除する。左右下側のコアー用チヤツク８
−２を上下動シリンダー２を作動してコアーＫ−
１のフランジＦ−２に合わせて、更にセツトレバ
ー５を緩めて上側のコアー用チヤツク８−１をコ
アーＫ−１のフランジＦ−２に合わせる。

次に両動作動杆７にて固定キヤツチングＫ−２
の中央上下端面を押してその反力でコアーＫ−１
を引き抜いて外す。このとき移動装置３の働きで
本体フレーム４はＸ方向へ後退する。なお、スピ
ゴツト側Ａ−２の取外し装置はソケツト側Ａ−１
の取外し装置と同じ操作である。

なお、本考案では移動装置３は床側に設置して
も良い。

また、本考案は、上記実施例に限定されるもの
ではなく、本考案の範囲内で上記実施例に多くの
修正および変更を加え得ることは勿論である。

〈考案の効果〉 本考案の取外し装置は、本体フレームの両面を
用いて第一面はキヤツチング側、第二面はコアー
側と一装置で使い分けができるよう本体フレーム
が旋回できる構造である。更に型枠本体の反力を
利用してキヤツチング及びコアーを取外すことが
できる。したがつて、本考案を従来の型枠の長手
方向両端の外側に裾付けて固定しその外側フレー
ムに設けたチヤツクから引つ張つてキヤツチング
及びコアーを各々単独の機械で取外す構造のもの
と比べると、下記の効果がある。

(イ) 本考案の取外し装置は、チヤツクと両動作動
杆の間に１トン以上力が加わるが、他の所は装
置の自量とキヤツチング及びコアーの重量が加
わる程度である。従つてチヤツクを支える本体
フレームの強度のみが必要で、他の所は力が加
わらないため小型軽量化が図れる。

(ロ) 一台の装置で従来の機械の２台分の作業がで
きるので、作業面積が少なくてすむ。

(ハ) 小型軽量化と１台の機械で、２台分の仕事が
できるので、イニシヤルコストとランニングコ
ストの低減が大きく図れる。

(ニ) 型枠本体から取外したキヤツチング及びコア
ーの掃除は、本体フレーム４を180度旋回する
ことにより、型枠本体と取外したキヤツチング
及びコアーの狭い間でしなくてもよい。

(ホ) 本考案の取外し装置は小型軽量であるので、
可搬式又は吊り上げ式にすると、クレーン等で
適当なフレームに移動自在に吊り上げて容易に
キヤツチング及びコアーの取外し作業ができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案脱型機のキヤツチング及びコア
ーの取外し装置の実施例を示す設置正面図、第２
図は同じく設置側面図、第３図は本考案用に適し
たキヤツチング分解式の型枠の一部切欠正面図、
第４図は同じく側面図、第５図は本考案用に適し
たコアー分解式型枠の一部切欠正面図、第６図は
同じく本考案用に適したコアー分解式型枠の側面
図である。 Ａ−１……ソケツト側取外し装置、Ａ−２……
スピゴツト側取外し装置、１……フレーム、２…
…上下動シリンダー、３……移動装置、４……本
体フレーム、５……セツトレバー、６……チヤツ
ク筒、７……両動作動杆、８−１……上側のコア
ー用チヤツク、８−２……下側のコアー用チヤツ
ク、９−１……上側のキヤツチング用チヤツク、
９−２……下側のキヤツチング用チヤツク、Ｊ，
Ｋ……型枠、Ｃ……リフター。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 型枠に入つたコンクリート製硬化製品を取り
   出すために型枠本体よりキヤツチング及びコア
   ーの取外す脱型機のキヤツチング及びコアーの
   取外し装置において、移動自在な移動装置に縦
   軸周り旋回自在な本体フレームが設けられ、該
   本体フレームの第一面にキヤツチングに係合す
   るキヤツチング用チヤツクが上下に設けられ、
   また該本体フレームの第一面とは逆側の第二面
   にはコアー用チヤツクが設けられ、さらに前記
   本体フレームには第一面と第二面の両方向に選
   択的に突出駆動可能な上下の両動作動杆が装着
   されたことを特徴とする脱型機のキヤツチング
   及びコアーの取外し装置。 ２ 請求項１の移動装置は、本体フレームが取り
   付けられた台車が、脱型機フレームに対し型枠
   横断方向に移動自在に支承されることにより構
   成され、また前記本体フレームに対しキヤツチ
   ング用チヤツクとコアー用チヤツクとは上下調
   整固定自在とされたことを特徴とする脱型機の
   キヤツチング及びコアーの取外し装置。