JPH0445679B2 - - Google Patents

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JPH0445679B2
JPH0445679B2 JP58137490A JP13749083A JPH0445679B2 JP H0445679 B2 JPH0445679 B2 JP H0445679B2 JP 58137490 A JP58137490 A JP 58137490A JP 13749083 A JP13749083 A JP 13749083A JP H0445679 B2 JPH0445679 B2 JP H0445679B2
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JP
Japan
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pump
canned motor
section
liquid
jacket
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JP58137490A
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JPS6030496A (ja
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Takashi Akiba
Toshiaki Tsutsui
Yoshiichi Fusamae
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Nikkiso Co Ltd
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Nikkiso Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0445679B2 publication Critical patent/JPH0445679B2/ja
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高温液を取扱うキヤンドモータポ
ンプに関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、キヤンドモータポンプは、ポンプ取扱
液の一部をキヤンドモータ部のモータロータ室内
に循環供給してモータ部の冷却およびペアリング
の潤滑を行つている。しかしながら、余り耐熱性
の高くない、例えばH種もしくはC種絶縁のキヤ
ンドモータを使用するキヤンドモータポンプにお
いて、200℃以上の高温液を取扱う場合は、ポン
プ取扱液によるキヤンドモータ部の直接冷却が困
難となる。従つて、このような場合、キヤンドモ
ータ部の保護のために、モータ部外周壁にジヤケ
ツトを設けて水冷を行つている。
しかるに、モータの耐熱温度は、従来のC種絶
縁のモータの場合でも、220℃が限界であり、こ
の種のキヤンドモータへ導き得る液温は前記温度
より数10度低く押える必要がある。このため、
180℃以上の高温液を取扱う従来のキヤンドモー
タポンプでは、第1図に示すような水冷方式を採
用するのが普通である。
すなわち、第1図に示すキヤンドモータポンプ
は、ポンプ部10とモータ部12とを熱的に分離
するため、アダプタ14を介して接合している。
このアダプタ14には、補助インペラ16のキヤ
ビテーシヨンを防止するために均圧孔18を設
け、主インペラ20により昇圧された個所とロー
タ室22とを連通し、ロータ室22側を加圧す
る。この場合、均圧孔18は小孔であるため、ポ
ンプ部10からモータ部への液の流れが少なくな
るので、ベアリングの潤滑とモータの冷却とを行
うために、ステータ組立24の外周壁に熱交換器
26を設け、しかもこの熱交換器26に対しロー
タ室22内に設けた補助インペラ16でモータ部
12内の液の循環系を構成する。従つて、モータ
部12内における液の循環は次のようになる。ま
ず、補助インペラ16によつて昇圧された液が、
第1サーキユレーシヨンチユーブ28を経て熱交
換器26の内蔵パイプ30内に導入され、ここで
冷却水により冷却された後、第2サーキユレーシ
ヨンチユーブ32を経て後部ベアリングハウジン
グ34を介してロータ室22内へ供給される。こ
のようにして、後部ベアリングハウジング34を
介してロータ室22内へ供給される液は、後部ベ
アリング36を潤滑しながらステータ組立24の
ステータキヤン38とロータ組立40のロータキ
ヤン42との間隙を流過してモータの冷却を行
う。モータの冷却によつて、数℃昇温した液は前
部ベアリング44の潤滑を行い、補助インペラ1
6の吸込部へ戻つて循環を繰り返えす。なお、前
記熱交換器26内に導入される冷却水は、前記サ
ーキユレーシヨンチユーブ28,32を流通する
循環液の冷却を行うと同時にステータ組立24の
外周壁を伝熱面としてモータの冷却を行うように
構成される。
このように構成された従来のキヤンドモータポ
ンプでは、モータの発熱および取扱液の熱の相当
量が冷却水によつて流失し、非常に大きな熱損失
となつている。また、熱交換器およびその配管と
冷却水の供給排出や断水警報等を行うための付帯
設備が膨大となるばかりでなく、冷却水に起因す
る熱交換器や配管の腐蝕並びにスケールの付着に
対する保守管理が必要となり、初期設備費、維持
費共に著しく増大する難点がある。
このような従来のキヤンドモータポンプにおけ
る問題点を克服するためには、キヤンドモータの
耐熱性を向上させることが必要となる。この場
合、モータ構成部品の耐熱性を高めることが必要
で、特に重要なことは、高温に対する巻線の絶縁
耐力である。従来の一般的構造からなるキヤンド
モータでは、200℃以上の高温雰囲気になると、
巻線および絶縁が熱的に劣化して機械的強度が弱
くなると共に絶縁破壊を生じ易くなる。
このような観点から、出願人は、先に、巻線群
を絶縁保持する絶縁物として、シリコン有機化合
物の溶剤に、合成弗素マイカ片を有機溶剤と共に
懸濁させて含浸硬化させたものを使用することに
より、この種絶縁物は200℃以上の高温雰囲気に
おいて合成弗素マイカから気化する若干の弗素化
合物がシリコン有機化合物からのシロキサンを融
かしてセラミツク化し、巻線の機械的強度および
絶縁耐力を向上させ得るとの知見に基づいて、前
記巻線を界磁巻線として構成することにより、
300℃以上の高温雰囲気において充分な絶縁耐力
を有するキヤンドモータポンプの開発に成功し
た。
すなわち、前記高温用キヤンドモータポンプ
は、ポンプ部に対しアダプタを介してこのように
耐熱性を向上させたキヤンドモータを接合し、モ
ータ部を熱的に分離し、高温取扱液の一部を必要
に応じて外部配管を部分的に介してキヤンドモー
タ部内に循環させるよう構成することにより、モ
ータの発生熱を取扱液で回収することができ、簡
単な構成で省資源および省エネルギーに寄与し、
運転コストの低減を容易に達成することができ
る。
しかしながら、この種の高温用キヤンドモータ
ポンプにおいて、モータ部のステータ組立の外周
壁は外気に露呈させているため、モータの発生熱
の一部はこの外周壁を伝熱面として外気に放散さ
せており、この結果生じる熱損失も省エネルギー
並びに経済性の面から見た場合、著しい損失とな
つている。
このような観点から、出願人は、先にキヤンド
モータ部の外周壁にジヤケツトを取付け、このジ
ヤケツトにポンプ部において昇圧された取扱液の
一部を導入し、この取扱液にモータの発生熱を全
て吸収させた後、この液をポンプ部の吸入側もし
くはポンプ配管系の低圧部へ戻すよう構成するこ
とにより、極めて簡単な配管構成でモータの発生
熱の吸熱とその有効利用とを効率よく達成するこ
とができるキヤンドモータポンプの開発に成功
し、特許出願を行つた(特公昭63−54125号公
報)。すなわち、この特許出願に係る発明は、200
℃以上の高温に対する絶縁耐力を向上させたキヤ
ンドモータ部とポンプ部とからなり、キヤンドモ
ータ部の外周壁にジヤケツトを配設し、このジヤ
ケツトの液供給口にポンプ部において昇圧された
取扱液の一部を供給し、一方ジヤケツトの液排出
口をポンプ部またはポンプ系の低圧部に循環させ
るよう配管構成することを特徴とするものであ
り、その具体的構成は第2図に示す通りである。
第2図において、ポンプ部50とアダプタ54
との接合部には、ライナデイスク78が設けら
れ、このライナデイスク78のロータ軸64側端
部を延設し、ベアリング支持部材80に嵌合さ
せ、アダプタ54に2分された通液路82a,8
2bを形成する。そこで、前記ライナデイスク8
のインペラ56外周側位置に通孔84を穿設して
この通孔を前記一方の通液路82aに連通する。
一方、ロータ軸64の軸心部を軸方向に穿設して
内部導管86を形成し、ロータ軸64の後端部に
設けたエントナツト88に適宜通孔90を穿設し
て前記内部導管86を後部ロータ室76と連通
し、またロータ軸64の前端部に設けたスペーサ
92に通孔94を穿設して前記内部導管86をア
ダプタに設けた他方の通液路82bと連通し、そ
してこの通液路82bをポンプ部50の低圧側、
すなわち、インペラ56に穿設したバランス孔9
6を経てインペラ56の吸込口側と連通する。
このようにして、前部ロータ室74は、ポンプ
部50から取扱液の一部を導入するため、前部ベ
アリング70を支承するベアリング支持部材80
に通孔98を穿設する。しかも、前部ベアリング
70の内周面には、前部ロータ室74に導入され
た取扱液の一部を案内して潤滑を行う通孔100
を切設する。後部ロータ室76は、前部ロータ室
74に導入された取扱液がロータ・ステータ間1
02を介して導入され、後部ベアリング72を支
承するベアリング支持部材104に通孔106を
穿設して、ロータ軸64に形成した内部導管86
に接続する通孔90と連通するよう構成する。し
かも、後部ベアリング72の内周面にも、後部ロ
ータ室76に導入された取扱液の一部を案内して
潤滑を行う通孔108を切設する。
このように構成したキヤンドモータポンプにお
いて、ステータ組立66の鉄心部112を囲繞す
る外周壁114部分にジヤケツト116を配設
し、このジヤケツト116に設けた液供給口11
8に対しポンプ部50の吐出管部62の一部から
導出した配管120を連通接続し、またジヤケツ
ト116に設けた液排出口122より導出した配
管124をポンプ部50の吸込管部60の一部に
連通接続した構成とする。
このように構成することにより、ステータ組立
66の鉄心部112より外周壁114を伝熱面と
して外方へ放散される発生熱は、ジヤケツト11
6内に導入されるポンプ部50で昇圧された取扱
液の一部に吸熱され、取扱液の昇温を行い、しか
も昇温された取扱液は全てポンプ吸込側に返送す
ることができる。
一方、キヤンドモータ部52の内部において
は、ポンプ部50に吸込まれた取扱液の一部は、
インペラ56の外周部背面よりライナデイスク7
8に設けた通孔84より通液路82aおよびベア
リング支持部材80に設けた通孔98を介して前
部ロータ室74に導入される。前部ロータ室74
内に導入された取扱液の一部は、前部ベアリング
70の潤滑を行うため、通孔100、通液路82
bおよびインペラ56のバランス孔96を介して
ポンプ部50の低圧側へ循環する。また、前部ロ
ータ室74内に導入された大部分の取扱液は、ロ
ータ・ステータ間102を介して後部ロータ室7
6に案内され、モータの発生熱を吸熱する。な
お、後部ロータ室76内に案内された取扱液の一
部は、後部ベアリング72の潤滑を行うため、通
孔108へ循環供給される。従つて、後部ロータ
室76内に至つた昇温された取扱液は、ベアリン
グ支持部材104に設けた通孔106、エンドナ
ツト88に設けた通孔90、ロータ軸64に設け
た内部導管86、スペーサ92に設けた通孔9
4、通液路82bおよびインペラ56のバランス
孔96を経てポンプ部50の低圧側へ循環する。
このようにして、第2図に示すキヤンドモータ
ポンプによれば、モータ部52の内部と外部に発
生する熱は、全て取扱液に吸熱し、この取扱液を
ポンプ系に回収することができるため、キヤンド
モータの冷却効果を十分保持すると同時にエネル
ギー損失のない経済性に優れたポンプシステムを
実現することができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述したように、第2図に示すキヤンドモータ
ポンプによれば、キヤンドモータ部で発生する熱
エネルギーは殆んど回収することができるが、ジ
ヤケツト116の給排出口に接続される配管12
0,124がキヤンドモータ部の外部に配設され
るため、ポンプ部50の保守点検時にはこれらの
配管を分解する必要があり、またモータ外周壁1
14およびジヤケツト116を保温する際その作
業が著しく面到となる難点がある。
従つて、本発明の目的は、300℃以上の耐熱性
に優れたキヤンドモータを使用するキヤンドモー
タポンプにおいて、キヤンドモータの発生熱をそ
の内部および外部の2系統のポンプ取扱液の循環
系により、それぞれキヤンドモータ部の発生温度
より低温からなるポンプ取扱液に全て吸熱させて
この熱エネルギーを効率よく回収することによ
り、円滑なポンプ運転を達成すると共に取扱液加
熱源に対する熱負荷を軽減し、省資源および省エ
ネルギーに寄与し得る経済性に優れたものであつ
て、特に保守点検作業を簡便に行える構成とした
キヤンドモータポンプを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係るキヤンドモータポンプは、200℃
以上の高温に対する絶縁耐力を向上させたキヤン
ドモータ部とポンプ部とからなり、キヤンドモー
タ部の発生温度より低温からなるポンプ取扱液の
一部分をポンプ部のインペラ後部側からキヤンド
モータ部のロータ・ステータ間を介してロータ室
間を所定の圧力で通過させて吸収された前記取扱
液の熱エネルギーがキヤンドモータ部の外周壁か
ら大気中に逸散するのを防止するよう前記取扱液
の循環系を構成し、一方前記キヤンドモータ部の
外周壁に前記ポンプ取扱液の他の一部分を供給す
る入口とポンプ部の低圧側と連通する出口とを備
え前記キヤンドモータ部で発生した熱をその外周
壁を介して前記ポンプ取扱液に吸収させるジヤケ
ツトを囲繞配置し、このジヤケツトの出口から得
られる前記ポンプ取扱液の熱エネルギーを前記循
環系から得られる前記ポンプ取扱液の熱エネルギ
ーと共にポンプ部に回収してポンプ取扱液の温度
をポンプ部入口における液温と同等に保持するか
ないしは昇温するよう構成したキヤンドモータポ
ンプにおいて、 一端をポンプ室の外周壁後面部に設けた開口部
と連通し、キヤンドモータ部の底部外周壁面に沿
つて延在しかつ前記ジヤケツトの底部において貫
通してその他端が前記ジヤケツト内で開口する給
液路を設け、 さらに一端を前記ジヤケツトの頂部と連通し、
キヤンドモータ部の頂部外周壁面に沿つて延在し
てその他端が前記キヤンドモータ部とポンプ部と
の接続部においてキヤンドモータ部内を循環する
ポンプ取扱液の循環系の低圧側と連通する排液路
を設けることを特徴とする。
〔作用〕
すなわち、本発明においては、キヤンドモータ
部の外周壁に取付けたジヤケツトに対し、このジ
ヤケツトに設けた液供給口をポンプ室の高圧部と
連通し、また液排出口をポンプ室の低圧部と連通
するに際し、各液路をキヤンドモータ部の外周面
上に構成することにより、独立した配管系を設け
ることなく、キヤンドモータ部の内部へ供給する
取扱液の循環系と同様にキヤンドモータ部および
ポンプ部と一体化したものとなり、ポンプ部の保
守点検作業が簡便となるばかりでなく、モータお
よびジヤケツト部の保温を容易に達成できる。
従つて、本発明のキヤンドモータポンプにおい
て、給液路はキヤンドモータ部の底部外周壁面上
に設けると共にジヤケツト内部を貫通しジヤケツ
トの後端部内に開口し、排液路はキヤンドモータ
部の頂部外周壁面上に設けると共にキヤンドモー
タ部とポンプ部との接続部においてキヤンドモー
タ部を循環する取扱液の循環系と連通するよう構
成すれば好適である。
しかるに、前記キヤンドモータ内部を循環する
取扱液の循環系は、ポンプ部のインペラの外周部
と前部ロータ室とを連通し、後部ロータ室をロー
タ軸に設けた内部導管を介してポンプ部のインペ
ラ背面側に連通するよう構成すれば好適である。
〔実施例〕
次に、本発明に係るキヤンドモータポンプの実
施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に
説明する。
第3図は、本発明に係るキヤンドモータポンプ
の一実施例を示す要部断面図である。なお、説明
の便宜上第2図に示すキヤンドモータポンプと同
一の構成部分については同一の参照符号を付して
その詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施例においても、参照符号50
はポンプ部、52はキヤンドモータ部を示し、ポ
ンプ部50とモータ部52とはライナデイスタ7
8により夫々互換性をもたせて接続されている。
ポンプ部50には、インペラ56を設けたポン
プ室58内に連通する吸込管部60と吐出管部6
2とを備え、前記インペラ56はモータ部52の
ロータ軸64の延長端部に取付けられている。一
方、モータ部52はステータ組立66とロータ組
立68とからなり、ロータ軸64は夫々前部ベア
リング70と後部ベアリング72とにより支承さ
れ、ロータ組立68の両端部に夫々前部ロータ室
74と後部ロータ室76とが形成されている。そ
の他のキヤンドモータ部52の内部構成は、第2
図に示すキヤンドモータポンプと略同一である。
また、本実施例に使用するキヤンドモータは、
従来のキヤンドモータに比べて耐熱性すなわち高
温に対する絶縁耐力を向上するため、界磁巻線の
絶縁処理を強化する。すなわち、巻線導体として
使用する銅線は、熱による酸化を防止するため、
表面にニツケルメツキを施し、さらにガラス絶縁
被覆を施したガラス巻線を使用する。また、ウエ
ツジには無機接着集成マイカ板を使用し、フレキ
シブル絶縁シートには最少限の特殊シリコン樹脂
接着剤を用いた集成マイカを使用する。そして、
巻線相互間の絶縁を行う絶縁合浸剤およびコイル
エンドモールド材として、シリコン有機化合物の
溶剤に、厚さ5μm以下で直径0.1〜5μmの合成弗
素マイカの小片を重量比で1:1以上の割合で有
機溶剤、例えばキシレン、ブチルセロソルブ、セ
ロソルブアセテートの混合溶剤と共に懸濁させた
ものを使用し、これを巻線に含浸させて硬化させ
る。
このように、界磁巻線の絶縁処理を行うことに
より、絶縁含浸剤は200℃以上の高温雰囲気にお
いて合成弗素マイカから気化する若干の弗素化合
物、例えばSiF4,KF等がシリコン有機化合物か
らのシロキサンを融かしてセラミツク化し、巻線
の機械的強度および絶縁耐力を向上させることが
できる。
従つて、このように構成されたキヤンドモータ
は、300℃以上の高温雰囲気に曝されても充分な
絶縁耐力を有し、キヤンドモータポンプとしての
運転を可能にすることができる。
以上の構成は、先に開発したキヤンドモータポ
ンプの一実施例における基本構成を示すものであ
る。本発明においては、前記構成からなるキヤン
ドモータポンプにおいて、ステータ組立66の鉄
心部112を囲繞する外周壁114部分に配設し
たジヤケツト116に対し、キヤンドモータ部の
外周壁面上に給液路130と排液路132とをそ
れぞれ一体的に設けて、これらの給液路130と
排液路132とを介してポンプ部50のポンプ室
58とジヤケツト116とを相互に連通接続する
ことを特徴とするものである。
すなわち、給液路130は、一端部をキヤンド
モータ部52のフロントエンドベル134に設け
た通孔136を介してポンプ室58の底部側に位
置するライナデイスク78に穿設した開口部13
8に連通し、他端部をジヤケツト116内を貫通
しジヤケツト116の後端側に開口させて液供給
口140を構成する。また、排液路132は、一
端部をジヤケツト116の頂部前端側に設けた液
排出口142と連通し、他端部をフロントエンド
ベル134に設けた通孔144を介してライナデ
イスク78に設けた通液路82bに連通する。こ
の場合、前記通孔144は、ポンプ室58とキヤ
ンドモータ部52内とを連通する通液路82aを
通液路146により立体交差させて通液路82b
と連通し、ポンプ部50の低圧側すなわちインペ
ラ56に穿設したバランス孔96を経てインペラ
56の吸込口側と連通するよう構成する。
このように構成することにより、ステータ組立
66の鉄心部112より外周壁114を伝熱面と
して外方へ放散される発生熱は、ジヤケツト11
6内に導入されるポンプ部50で昇圧された取扱
液の一部に吸熱され、取扱液の昇温を行い、しか
も昇温された取扱液を全てポンプ吸込側に返送す
る。
一方、キヤンドモータ部52の内部において
は、前述した第2図に示すキヤンドモータポンプ
と同様にして、ポンプ部50に吸込まれた取扱液
の一部は、インペラ56の外周部背面よりライナ
デイスク78に設けた通孔84より通液路82a
を介して前部ロータ室74に導入される。前部ロ
ータ室74内に導入された取扱液の一部は、前部
ベアリング70の潤滑を行うため、通孔100、
通液路82bおよびインペラ56のバランス孔9
6を介してポンプ部50の低圧側へ循環する。ま
た、前部ロータ室74内に導入された大部分の取
扱液は、ロータ・ステータ間102を介して後部
ロータ室76に案内され、モータの発生熱を吸熱
する。また、後部ロータ室76内に案内された取
扱液の一部は、後部ベアリング72の潤滑を行う
ため、通孔108へ循環供給される。このように
して、後部ロータ室76内に至つた昇温された取
扱液は、ベアリング支持部材104に設けた通孔
106、エンドナツト88に設けた通孔90、ロ
ータ軸64に設けた内部導管86、スペーサ92
に設けた通孔94を経て通液路82bに導出さ
れ、ここで前記ジヤケツト116内に導入されて
昇温された取扱液と合流し、ポンプ部50の低圧
側すなわちインペラ56に穿設したバランス孔9
6を経てインペラ56の吸込口側へ循環する。
従つて、本発明においては、単一のポンプに2
つの高温液循環系が設けられることになることが
諒解されよう。このようにして、本発明に係るキ
ヤンドモータポンプによればキヤンドモータ部5
2において発生する熱はその内部と外部におい
て、前記モータ部の発生温度より低温のポンプ取
扱液に吸熱させてポンプ系へ回収することができ
る。しかも、この場合に、キヤンドモータ部52
内を循環するポンプ取扱液はポンプ部の吸込部分
における液量の数%程度であるから、吸熱された
ポンプ取扱液をポンプの吸込側に戻しても前記吸
込部分における液全体の温度上昇には殆ど影響し
ないため、キヤンドモータ部52の温度とポンプ
吸込部の温度との差は十分に維持され、キヤンド
モータ部の冷却効果を十分保持することができ
る。仍つて、本発明に係るキヤンドモータポンプ
によれば、キヤンドモータ部の冷却を有効に達成
すると共に、エネルギー損失のない経済性に優れ
た高温取扱液用ポンプシステムを容易に実現する
ことができる。
また、前述した実施例においては、据付面に対
し横置きした横型キヤンドモータポンプの場合を
示したが、竪型キヤンドモータポンプとして使用
することも可能であり、この場合、ポンプ部とキ
ヤンドモータ部との接続を行うアダプタを適宜設
計変更するだけで容易に実施できる。
〔発明の効果〕
前述した実施例から明らかなように、本発明に
係るキヤンドモータポンプは、高温液用送液ポン
プとして利用すれば、モータからの発生熱を全て
取扱液に吸熱することができるから、エネルギー
損失のない、しかも加熱源の熱負荷(ボイラまた
はヒータ等の燃料費)を軽減し、経済性に優れた
ポンプ運転を達成することができる。
特に、本発明に係るキヤンドモータポンプにお
いては、モータの外壁方向へ放散される発生熱を
回収するために設けたジヤケツトの給排液路につ
き、これらをモータ部とポンプ部に対し一体的に
構成配置したことにより、外部配管を省略するこ
とができることから外部構成が簡略化され、しか
もジヤケツトやポンプ部の保温並びに保守点検作
業も容易化される等その取扱いが極めて簡便とな
る。
以上、本発明の好適な実施例について説明した
が、本発明の精神を逸脱しない範囲内において
種々の設計変更をなし得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の高温取扱液用キヤンドモータポ
ンプの要部断面側面図、第2図は第1図に示すキ
ヤンドモータポンプを改良した高温液の取扱いに
適するキヤンドモータポンプの要部断面側面図、
第3図は本発明に係るキヤンドモータポンプの一
実施例を示す要部断面側面図である。 10……ポンプ部、12……キヤンドモータ
部、14……アダプタ、16……補助インペラ、
18……均圧孔、20……主インペラ、22……
ロータ室、24……ステータ組立、26……熱交
換器、28……第1サーキユレーシヨンチユー
ブ、30……パイプ、32……第2サーキユレー
シヨンチユーブ、34……後部ベアリングハウジ
ング、36……後部ベアリング、38……ステー
タキヤン、40……ロータ組立、42……ロータ
キヤン、44……前部ベアリング、46……前部
ベアリングハウジング、50……ポンプ部、52
……キヤンドモータ部、54……アダプタ、56
……インペラ、58……ポンプ室、60……吸込
管部、62……吐出管部、64……ロータ軸、6
6……ステータ組立、68……ロータ組立、70
……前部ベアリング、72……後部ベアリング、
74……前部ロータ室、76……後部ロータ室、
78……ライナデイスク、80……ベアリング支
持部材、82……通液路、84……通孔、86…
…内部導管、88……エンドナツト、90……通
孔、92……スペーサ、94……通孔、96……
バランス孔、98……通孔、100……通孔、1
02……ロータ・ステータ間、104……ベアリ
ング支持部材、106……通孔、108……通
孔、112……鉄心部、114……外周壁、11
6……ジヤケツト、118……液供給口、120
……配管、122……液排出口、124……配
管、130……給液路、132……排液路、13
4……フロントエンドベル、136……通孔、1
38……開口部、140……液供給口、142…
…液排出口、144……通孔、146……通液
路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 200℃以上の高温に対する絶縁耐力を向上さ
    せたキヤンドモータ部とポンプ部とからなり、キ
    ヤンドモータ部の発生温度より低温からなるポン
    プ取扱液の一部分をポンプ部のインペラ後部側か
    らキヤンドモータ部のロータ・ステータ間を介し
    てロータ室間を所定の圧力で通過させて吸収され
    た前記取扱液の熱エネルギーがキヤンドモータ部
    の外周壁から大気中に逸散するのを防止するよう
    前記取扱液の循環系を構成し、一方前記キヤンド
    モータ部の外周壁に前記ポンプ取扱液の他の一部
    分を供給する入口とポンプ部の低圧側と連通する
    出口とを備え前記キヤンドモータ部で発生した熱
    をその外周壁を介して前記ポンプ取扱液に吸収さ
    せるジヤケツトを囲繞配置し、このジヤケツトの
    出口から得られる前記ポンプ取扱液の熱エネルギ
    ーを前記循環系から得られる前記ポンプ取扱液の
    熱エネルギーと共にポンプ部に回収してポンプ取
    扱液の温度をポンプ部入口における液温と同等に
    保持するかないしは昇温するよう構成したキヤン
    ドモータポンプにおいて、 一端をポンプ室の外周壁後面部に設けた開口部
    と連通し、キヤンドモータ部の底部外周壁面に沿
    つて延在しかつ前記ジヤケツトの底部において貫
    通してその他端が前記ジヤケツト内で開口する給
    液路を設け、 さらに一端を前記ジヤケツトの頂部と連通し、
    キヤンドモータ部の頂部外周壁面に沿つて延在し
    てその他端が前記キヤンドモータ部とポンプ部と
    の接続部においてキヤンドモータ部内を循環する
    ポンプ取扱液の循環系の低圧側と連通する排液路
    を設けることを特徴とするキヤンドモータポン
    プ。
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