JPH0445644Y2

JPH0445644Y2 -

Info

Publication number: JPH0445644Y2
Application number: JP1987048437U
Authority: JP
Priority date: 1987-03-30
Filing date: 1987-03-30
Publication date: 1992-10-27
Also published as: JPS63153922U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は電気炊飯器、特に、炊飯ヒータを備え
た加熱板を内容器の底部に当接させて米飯を炊く
ようにした電気炊飯器に関する。

（従来の技術）一般に、炊飯ジヤーあるいは電子炊飯ジヤーと
して市販されているこの種の電気炊飯器において
は、内容器を外蓋で押圧させることにより、外容
器の底部に固定された加熱板の上端面に内容器の
底部を密接させ、加熱板から内容器への熱伝導に
よつて内容器を加熱する直接加熱が主として行わ
れ、加熱板からの放熱によつて加熱される内外両
容器間の空間内に存在する空気による加熱は副次
的に行われている。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、従来の電気炊飯器では、内容器
を加熱板に密接させるため、外容器の上端面と内
容器の上端フランジ部下端面との間に隙間が生じ
ることは避けられず、炊飯時、内外両容器間に存
在する加熱された空気がその隙間を通つて逃げる
ため、熱効率が低いという問題があつた。しか
も、内外両容器間の空気が隙間から逃げることに
起因して、炊飯動作や保温動作で理想とされる均
一加熱を行うことができないという問題があつ
た。

（問題点を解決するための手段）本考案は、前記問題点を解決するための手段と
して、炊飯ジヤー本体と、該炊飯ジヤー本体の上
部に開閉自在に装着された外蓋と、炊飯ジヤー本
体の内壁を構成する外容器と、該外容器内に出し
入れ自在に収容される内容器と、炊飯ヒータを備
え前記内容器の底部に当接する加熱板とを備えた
電気炊飯器において、前記外容器の底部に開口を
形成すると共に、該外容器の底部に前記開口とそ
の周囲の外容器の底部を覆う熱反射板を支持装置
により弾性的に、かつ、上下動可能に支持させ、
該熱反射板の上方に所定間隔を於いて前記加熱板
を固定し、前記熱反射板の上下動距離を少なくと
も、前記外蓋を閉めた際、前記内容器の上端フラ
ンジ部が外容器の上端に当接可能に設定するよう
にしたものである。

（作用）本考案に係る電気炊飯器は、加熱板を取り付け
た熱反射板を上下動可能に外容器底部に支持させ
ることによつて、内容器をその自重により、ある
いは外蓋による圧力により熱反射板と共に下方に
押し下げて、内容器の上端フランジ部を外容器の
上端面と密接させ、内該両容器間に形成される空
間をほぼ密閉し、加熱板により加熱された空気が
前記空間内に閉じ込められ、熱の外部への放出が
防止される。

以下、添付の図面を参照して本考案の実施例に
ついて説明する。

（実施例）図において、１は炊飯ジヤー本体、２は外蓋、
３は外容器、４は内容器、５は加熱板、６は炊飯
ヒータ、７は熱反射板、８は支持装置、９は保温
ヒータで、炊飯ジヤー本体１は外装体１ａと、そ
の内部に断熱材１０を介在させて配設された外容
器３とから構成されている。外蓋２は主として外
蓋外装体２ａと、断熱材２ｂと反射板２ｃとで構
成され、炊飯ジヤー本体１の上部に開閉自在に装
着され、その内側中央部に設けたシヤフト１１に
弾性リング１２を介して内蓋１３が着脱自在に装
着されている。

外容器３の底部３ａには、加熱板５の直径より
若干小径の開口３ｂが形成されると共に、該開口
３ｂの円周方向に所定間隔をおいて複数の支持装
置８が設けられ、該支持装置８により熱反射板７
が弾性的に、かつ、上下動可能に支持されてい
る。この熱反射板７の上方に加熱板５が配置さ
れ、該加熱板５はその底部に下向きに立設した複
数の脚５ａを熱反射板７にビス止めすることによ
り熱反射板７に固定されている。

支持装置８は熱反射板７にビス１４により固定
されたガイドピン１５と、該ガイドピン１５に装
着され熱反射板７と加熱板５とに当接するスプリ
ング１６とで構成され、ガイドピン１５は外容器
３の底部に設けられたガイド孔１７に摺動可能に
挿入されている。このガイドピン１５の上下動す
る距離、即ち、熱反射板７および加熱板５が上下
動する距離は、内容器４を加熱板５上に載置した
際、あるいはさらに外蓋２を閉めた際、内容器４
が熱反射板７および加熱板５と共に降下し、少な
くとも内容器４の上端フランジ部４ａが外容器３
の上端面３ｃと密接しうる程度に設定される。

前記構造の炊飯ジヤーの使用に際しては、適量
の米と水を入れた内容器４を外容器３内に入れる
と、内容器４の底部が加熱板５に当接するが、熱
反射板７が支持装置８によつて上下動可能に支持
されているため、加熱板５が熱反射板７と共に内
容器４の重さにより下方に押し下げられる。内容
器４内の米および水の量が多い場合は、内容器４
の上端フランジ部の底面が外容器３のフランジ部
上端面３ｃに接触する。

ついで、外蓋２を閉じると、外蓋２によつて内
容器４の上端フランジ部が押し下げられるため、
内容器４の上端フランジ部底面が外容器３のフラ
ンジ部上端面３ｃと密接し、内外両容器間の空間
がほぼ密閉され、しかも、内容器４と加熱板５と
の密着度が高められる。なお、内容器４内の米と
水の量が少ない場合でも、外蓋２を閉じることに
より内容器４の上端フランジ部が外容器３の上端
面３ｃと密接させられ、内外両容器間の空間がほ
ぼ密閉される。

従つて、炊飯時、内外両容器間に形成される密
閉空間内の空気は該空間内に閉じ込められるた
め、空間内の空気に吸収された熱が外部へ逃げる
ことがなく、内容器４およびその内容物は側面か
らも加熱される。

また、保温の際には、外容器３に装着されてい
る保温ヒータの熱が内容器４の接触部から直下に
伝えられるため、内外両容器の側面にツユが付着
することがない。

また、外容器３の底部と加熱板５との間に熱反
射板７が配置されているため、外容器３はさほど
耐熱性や強度を要求されず、従つて、安価な材料
を使用できる。しかも、熱反射板によつて炊飯ジ
ヤー本体１の底部方向への熱のふく射が阻止され
るため、炊飯ジヤー本体１の底部温度の上昇を防
止でき、その底部に収納される電子部品を熱から
保護することができる。さらに、支持装置８は加
熱板５から離れた位置で熱反射板７に装着されて
いるため、熱による劣化を生じることがない。

なお、前記実施例では、ガイドピン１５を熱反
射板７にビス止めし、外容器３の底部に設けたガ
イド孔１７でガイドするようにしているが、この
構造に限られるものではなく、ガイドピン１５を
外容器３の底部に固定し、熱反射板７にガイド孔
１７を設けてガイドピン１５をガイドさせるよう
にしても良い。

（発明の効果）以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、簡単な構成で、従来の電気炊飯器で生じてい
た内外両容器間に形成される空間内の空気の放散
による熱損失を防止できる。また、内容器と加熱
板との密着性を向上させることができると同時
に、内外両容器間の空間内の熱を有効に利用でき
るため、電気炊飯器の熱効率を高めると同時に、
内容物の均一加熱を行うことができる、など優れ
た効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す電気炊飯器の
半断面概略図である。１……炊飯ジヤー本体、２……外蓋、３……外
容器、４……内容器、５……加熱板、６……炊飯
ヒータ、７……熱反射板、８……支持装置、９…
…保温ヒータ、１５……ガイドピン、１６……ス
プリング、１７……ガイド孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

炊飯ジヤー本体と、該炊飯ジヤー本体の上部に
開閉自在に装着された外蓋と、炊飯ジヤー本体の
内壁を構成する外容器と、該外容器内に出し入れ
自在に収容される内容器と、炊飯ヒータを備え前
記内容器の底部に当接する加熱板とを備えた電気
炊飯器において、前記外容器の底部に開口を形成
すると共に、該外容器の底部に前記開口とその周
囲の外容器の底部を覆う熱反射板を支持装置によ
り弾性的に、かつ、上下動可能に支持させ、該熱
反射板の上方に所定間隔を於いて前記加熱板を固
定し、前記熱反射板の上下動距離を少なくとも、
前記外蓋を閉めた際、前記内容器の上端フランジ
部が外容器の上端に当接可能に設定したことを特
徴とする電気炊飯器。