JPH0445498B2 - - Google Patents

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JPH0445498B2
JPH0445498B2 JP27873686A JP27873686A JPH0445498B2 JP H0445498 B2 JPH0445498 B2 JP H0445498B2 JP 27873686 A JP27873686 A JP 27873686A JP 27873686 A JP27873686 A JP 27873686A JP H0445498 B2 JPH0445498 B2 JP H0445498B2
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phenol
bisphenol
water
tower
stripping
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JP27873686A
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JPS63132850A (ja
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Takashi Kitamura
Shigeru Iimuro
Yoshio Morimoto
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビスフエノールAの水蒸気ストリツ
ピング方法に関する。
更に詳しくは、ビスフエノールA中の少量のフ
エノールを、水蒸気ストリツピングにより除去し
て高純度のビスフエノールAを製造する方法にお
いて、ビスフエノールAの固化を伴わずに、ビス
フエノールAおよびフエノールを回収することの
できる水蒸気ストリツピング方法に関するもので
ある。
ビスフエノールAは、ポリカーボネート樹脂の
原料として用いられているが、ビスフエノールA
中のフエノールは、末端封止剤として働くため
に、フエノールの完全な除去が望まれる。
〔従来の技術〕
ビスフエノールAの製造方法の一つは、酸触媒
の存在下にフエノールとアセトンとを反応させ、
反応混合物から触媒、水および少量のフエノール
を除いた後、残つた液状混合物を冷却することに
よつてビスフエノールAをフエノールとの付加物
として晶出し、この結晶を母液から分離し、該付
加物からフエノールを除去してビスフエノールA
を回収することからなる。
ビスフエノールAとフエノールとの付加物から
フエノールを除去する一つの方法として、減圧下
にフエノールを留去する蒸留法があるが、この方
法ではフエノールを完全に除去することはでき
ず、次に、例えば、特公昭47−4393号公報に記載
されている水蒸気によるストリツピング、または
特開昭57−88137号公報に記載されている熱水に
よる再結晶等の工程が必要になる。
水蒸気ストリツピングによるフエノールの除去
は、工業的には充填塔、濡れ壁塔を用い、塔頂か
らビスフエノールAを、塔底から過熱水蒸気を供
給し向流接触させることによつて行われる。
ストリツピング塔の温度は、ビスフエノールA
の固化を防ぐために、少なくとも160℃以下に保
つ必要があるが、180℃以下では完全にフエノー
ルを除去するのに多量の水蒸気を必要とし、経済
的ではない。
また、ビスフエノールA中の水が多くなり好ま
しくない。
したがつて、少量の水蒸気で完全にフエノール
を除去するためには180℃から200℃の温度にする
ほうが良いが、この場合にはビスフエノールAの
分圧がかなり大きくなる。
このため、ストリツピング塔の留出ガス中に
は、水蒸気、フエノール以外にビスフエノールA
も含まれることになり、例えば、このガスを冷却
器で凝縮させると、ビスフエノールAが固化し、
冷却器が閉塞するため、連続運転が不可能にな
り、安定した品質のビスフエノールAが得られな
い。
冷却器での閉塞を防止するため、冷却器の温度
をビスフエノールAの融点以上にした場合は、一
部のビスフエノールAは分縮するが、フエノール
および水を捕集するための次の冷却器で同様のこ
とが起こり実用的ではない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、ビスフエノールA中の少量の
フエノールを水蒸気ストリツピングにより除去す
る方法において、長期間安定して運転でき、ビス
フエノールAおよびフエノールを回収することの
できる方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意
検討し、遂に本発明を完成させるに至つた。
即ち、本発明は、 ビスフエノールAとフエノールとの付加物から
大部分のフエノールを除去し、残留フエノールを
水蒸気ストリツピングにより除去して、高純度の
ビスフエノールAを製造する方法において、該水
蒸気ストリツピングの留出ガスを凝縮させずに、
少なくとも水とフエノールとを含む混合物から少
なくとも水を分離する蒸留塔に、フイードするこ
とを特徴とする水蒸気ストリツピング方法であ
る。
本発明におけるビスフエノールAとフエノール
との付加物とは、酸触媒の存在下にフエノールと
アセトンとを反応させ、反応混合物から触媒、
水、および少量のフエノールを除いた後、残つた
液状混合物を冷却して得られるものであつても良
いし、粗ビスフエノールAをフエノールに溶解し
た後、冷却して得られるものであつても良い。
水蒸気ストリツピングに供給されるビスフエノ
ールA中のフエノール量は、ビスフエノールAに
対し1重量%から10重量%が良い。
水蒸気ストリツピングは、水蒸気量を少なくす
るために連続式が好ましく、上部からフエノール
を少量含むビスフエノールAを、下部から水蒸気
を供給できる充填塔あるいは濡れ壁塔が用いられ
る。
最適な温度範囲の例は160℃から200℃であり、
圧力範囲は20Torrから400Torrである。
水蒸気とフエノールを少量含むビスフエノール
Aとの重量比は、0.01から1の範囲が好ましい。
また、使用される水蒸気は、飽和水蒸気でも加
熱水蒸気でも使用できる。
本発明における少なくとも水とフエノールとを
含む混合物から少なくとも水を分離する蒸留塔
は、ビスフエノールA製造プロセスでは良くみら
れるものである。
例えば、フエノールとアセトンとを塩酸触媒の
存在下縮合させた反応生成物から、塩酸、水およ
び少量のフエノールを留去する蒸留塔でも良い。
また、特開昭51−91240号公報にみられるよう
に、ビスフエノールAとフエノールの混合物に水
を添加して冷却し、ビスフエノールAとフエノー
ルとの付加物を晶出させ、この結晶から分離した
母液を再び昌析原料として使用するために、所望
のビスフエノールA含有率まで濃縮するための蒸
留塔も好都合である。
更に、特公昭37−981号公報に記載されている
ように、イオン交換樹脂を用いてビスフエノール
Aを製造する方法において、反応生成物から未反
応アセトンと生成水およびフエノールを分離する
蒸留塔も用いることができる。
このような蒸留塔に水蒸気ストリツピングの留
出ガスをフイードすれば、ビスフエノールAのフ
エノールへの溶解度のために固化問題は解決さ
れ、安定した運転ができ、高純度のビスフエノー
ルAを得ることができる。
次に、本発明の方法を実施するための系統図の
一例の概略を第1図により説明する。
フエノールおよびアセトンを塩酸触媒下、縮合
させた混合物1を脱塩酸塔2に送り、塔頂から塩
酸、水およびフエノールの混合物3を得、塔底か
らフエノール、ビスフエノールAおよび反応副生
物の混合物4を得る。
次に、この混合物4を晶析槽5において冷却
し、ビスフエノールAとフエノールとの付加物を
晶出する。
この付加物のスラリー6を分離機7に送り、付
加物8と母液9とに分離する。
付加物8は脱フエノール塔10に送られ、フエ
ノール11を除去し、塔底からフエノールを少量
含むビスフエノールA12が得られる。
このビスフエノールA12は水蒸気ストリツピ
ング塔13に送られ、塔下部からの水蒸気14と
向流接触し、フエノールが取り除かれたビスフエ
ノールA15は次の工程に送られる。
水蒸気ストリツピング塔の留出ガス16は凝縮
されずに脱塩酸塔2へ送られ、反応混合物1とと
もに処理される。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明の方法を具体的に説
明する。
なお、%は特にことわりのない限り、重量%と
する。
実施例 1 フエノールとアセトンとを塩酸触媒下縮合し、
フエノール57%、ビスフエノールA32%、副生物
2%、水4%、塩化水素5%の混合物を得た。
この混合物を圧力70Torr、塔底温度120℃で操
作される脱塩酸塔へ送り、水、塩酸および少量の
フエノールを除去した。
塔底から得られた混合物を冷却し、付加物を晶
出させ、分離機で分離した。
この付加物を圧力50Torr、塔底温度180℃で操
作される脱フエノール塔へ送り、フエノールを除
去したところ、塔底のビスフエノールA中のフエ
ノールは3%であつた。
次に、このビスフエノールAをストリツピング
塔に送つた。
ストリツピング塔は圧力75Torr、温度190℃で
操作され、供給されるビスフエノールA量に対
し、5%の180℃過熱水蒸気を吹き込んだところ、
塔底から抜き出されるビスフエノールA中のフエ
ノールは0.004%であつた。
ストリツピング塔の留出物は、ガスのまま脱塩
酸塔に送られ、反応生成物とともに処理された
が、閉塞は起こらず、安定した運転をすることが
できた。
実施例 2 ビスフエノールA、フエノールおよび不純物か
らなる混合物を晶析槽にフイードし、同時に水を
添加した。
得られたビスフエノールAとフエノールとの付
加物のスラリーを分離機で分離し、付加物および
母液を得た。
母液中にはフエノール73%、ビスフエノール
A15%、副生物4%および水8%が含まれてい
た。
この母液を圧力60Torr、塔底温度110℃で操作
される脱水塔に送り、水を分離した。
一方、この付加物を圧力50Torr、塔底温度180
℃で操作される脱フエノール塔へ送り、フエノー
ルを除去したところ、塔底のビスフエノールA中
のフエノールは3%であつた。
次に、このビスフエノールAをストリツピング
塔に送つた。
ストリツピング塔は圧力65Torr、温度190℃で
操作され、供給されるビスフエノールA量に対
し、5%の180℃過熱水蒸気を吹き込んだところ、
塔底から抜き出されるビスフエノールA中のフエ
ノールは0.002%であつた。
ストリツピング塔の留出物はガスのまま脱水塔
にフイードされ、水を含む母液とともに処理され
るが、閉塞がみられず、安定した運転をすること
ができた。
実施例 3 フエノールとアセトンとを強酸性陽イオン樹脂
存在下縮合し、フエノール80%、ビスフエノール
A17%、副生物1.3%、水1.5%、アセトン1.2%の
混合物を得た。
この混合物を圧力200Torr、塔底温度140℃で
操作される脱水塔へ送り、水、アセトンおよび少
量のフエノールを除去した。
次に、塔底から得られた混合物から一部フエノ
ールを留去し濃縮した後、冷却し付加物を晶出さ
せ、分離機で分離した。
この付加物を圧力50Torr、塔底温度180℃で操
作される脱フエノール塔へ送り、フエノールを除
去したところ、塔底のビスフエノールA中のフエ
ノールは3%であつた。
次に、このビスフエノールAをストリツピング
塔に送つた。
ストリツピング塔は圧力210Torr、温度190℃
で操作され、供給されるビスフエノールA量に対
し、10%の180℃過熱水蒸気を吹き込んだところ、
塔底から抜き出されるビスフエノールA中のフエ
ノールは0.009%であつた。
ストリツピング塔の留出物は、ガスのまま脱水
塔に送られ、反応生成物とともに処理されたが、
閉塞は起こらず、安定した運転をすることができ
た。
比較例 1 ストリツピング塔の留出物を脱水塔へフイード
せず、直接冷却器で凝縮させる以外は実施例2と
同様にした。
冷却水の温度は30℃であつたが、約1時間で閉
塞し、ストリツピング塔の塔底から抜き出される
ビスフエノールA中のフエノールは一時的に0.1
%にも達した。
〔発明の効果〕 本発明は、上記した構成をとるので、ビスフエ
ノールA中の少量のフエノールを水蒸気ストリツ
ピングにより除去するのに際し、留出したビスフ
エノールAの固化による閉塞を防ぐことができ
る。
また、そのため、ビスフエノールA中のフエノ
ール量を安定して一定濃度以下に保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法による水蒸気ストリツ
ピングの一態様を示す系統図である。 図において、2……脱塩酸塔、5……晶析槽、
7……分離機、10……脱フエノール塔、13…
…ストリツピング塔を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ビスフエノールAとフエノールとの付加物か
    ら大部分のフエノールを除去し、残留フエノール
    を水蒸気ストリツピングにより除去して、高純度
    のビスフエノールAを製造する方法において、該
    水蒸気ストリツピングの留出ガスを凝縮させず
    に、少なくとも水とフエノールとを含む混合物か
    ら少なくとも水を分離する蒸留塔に、フイードす
    ることを特徴とする水蒸気ストリツピング方法。
JP27873686A 1986-11-25 1986-11-25 水蒸気ストリッピング方法 Granted JPS63132850A (ja)

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