JPH0445344B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0445344B2
JPH0445344B2 JP17109683A JP17109683A JPH0445344B2 JP H0445344 B2 JPH0445344 B2 JP H0445344B2 JP 17109683 A JP17109683 A JP 17109683A JP 17109683 A JP17109683 A JP 17109683A JP H0445344 B2 JPH0445344 B2 JP H0445344B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminate
film
polymer
fiber sheet
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP17109683A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6063158A (ja
Inventor
Yukio Noguchi
Hiroaki Kobayashi
Jukichi Deguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP17109683A priority Critical patent/JPS6063158A/ja
Publication of JPS6063158A publication Critical patent/JPS6063158A/ja
Publication of JPH0445344B2 publication Critical patent/JPH0445344B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕 本発明は、2軸配向ポリパラフエニレンスルフ
イドフイルムを主体とした積層体に関するもので
ある。 〔従来技術〕 電気機器、自動車部品などの小型軽量化、高性
能化などにともなうシステムの信頼性(特に高湿
度下の耐熱性)、電気特性、機械特性、難燃性な
ど諸特性向上の要求が強く、さらに、これらの諸
特性をバランス良く兼ね備えていることが必要と
なつて来ている。従来このような分野で最も多く
使われているのはポリエステルフイルムと芳香族
ポリアミド系ペーパーの積層体である。 しかし、このような従来の積層体には、高温高
湿の雰囲気下で使用した場合、電気絶縁性及び機
械的強度が急速に低下するという重大な欠点があ
つた。 また、乾燥した雰囲気下においても、従来の積
層体は、最近の高性能機器における素材の耐熱性
に対する要求を満たし切れなくなつている。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、高温高湿の雰囲気下での長期
使用に耐え、しかも電気絶縁材料としての一般的
特性の点でも従来の材料より格段に優れた電気絶
縁用積層体を提供せんとするものである。 〔発明の構成〕 本発明は繰返し単位の70モル%以上が構造式
【式】から成るポリパラフエニレン スルフイドの2軸配向フイルムと芳香族系重合体
の繊維シートから成る積層体であつて、前記芳香
族系重合体は、分解点が理論上の溶融点より低い
重合体を主成分とすることを特徴とする積層体に
関するものである。 本発明におけるポリパラフエニレンスルフイド
(以下PPSと言う)とは繰返し単位の70モル%以
上(好ましくは90モル%以上)が構造式
【式】から成る組成物である。残り の30モル%以下の繰返し単位についてはメタフエ
ニレンスルフイド
【式】エーテル
【式】、スルホン
【式】ビフエニル
【式】ナフチル
【式】該置換フエニレンス ルフイド
【式】(ここにRは炭素数 1から10のアルキル基、アルコキシ基またはニト
ロ基、フエニル基、スルホン酸基から選ばれる)、
3官能フエニレンスルフイド
【式】 などの1つまたは2つ以上を共存させて構成する
ことができ、これらはブロツク共重合、ランダム
共重合のどちらの状態で入つていてもよい。また
ポリマの末端または末端近くに該ポリマの主要構
成単位である
〔発明の効果〕
本発明の積層体はPPS2軸配向フイルムと特定
の重合体を主成分とする芳香族系重合体の繊維シ
ートを積層体としたため、従来の積層体では使用
できなかつた高温高湿下においても、高期間安定
して初期の特性を維持し得る優れた電気絶縁用薄
葉体となつた。また構成する素材の組合せにおい
てポリエステルフイルムとポリメタフエニレンイ
ソフタルアミドの繊維シートから成る従来の積層
体がポリエステルフイルム単体の耐熱性を約10%
向上させるにすぎないのに対し、本発明のPPS2
軸配向フイルムと上記繊維シートからなる積層体
はPPSフイルム単体の耐熱性を20%以上も向上さ
せ得る。 このように耐湿熱性、耐熱性が大幅に向上した
積層体は、電気部品、自動車部品等の使用環境の
拡大、小型軽量化を進めるのに役立つ。 〔特性の測定方法、評価基準〕 なお、本発明における特性の測定方法および評
価基準は、次の通りである。 (1) 光学的配向度 直交ニコルを備えた偏光顕微鏡に、フイルム面
が光軸に垂直になるように試料フイルムをセツト
し、さらに試料、アナライザ軸に対し45°の方位
角をを有するように挿入する。続いて、試料を光
軸のまわりに回転し、消光位からプラスまたはマ
イナス45°方向にある相減位(試料によつて生じ
た位相差がコンペンセータによつて減少してゆく
側の位置)に置き、このとき試料の複屈折によつ
て生じた光路差Γ0をコンペンセータの補償値か
ら求め、Γ0/d0をもつて光学的配向度n〓−n〓を定
義する。(ここにd0は試料の厚さを表わす)。なお
このとき、試料上、コンペンセータの回転軸に垂
直な方位が試料のγ方向であり、平行な方位がβ
方向である。 本発明においては、 日本光学製偏光顕微鏡POH型、 Leitz製ユニバーサルステージ、 Leitz製コンペンセータ を用い、ナトリウムD線(波長0.5893μm)の単
色光で測定した。 (2) 絶縁破壊電圧 ASTM D−149による。 (3) 引張り特性 ASTM−D−882−64Tにより長手方向(MD)
を測定。 (4) 耐湿熱性 200℃の飽和水蒸気中に1000時間曝露後の絶縁
破壊電圧の保持率。 (5) 耐熱性 200℃のオープン中に曝露し引張り伸びが初期
値の1/2になるまでの時間。 (6) 燃焼速さ ASTM D−635による。 〔実施例〕 以下、実施例に基づいて本発明の詳細を説明す
る。 実施例 1 (1) ポリパラフエニレンスルフイドの2軸延伸フ
イルムの準備 100容量のオートクレープに100モルの硫化ナ
トリウム9水塩、45モルの無水安息香酸ナトリウ
ム、25のNメチルピロリドンを入れ攪拌下に加
熱し含有されている水分を蒸留により除去した。
内温を220℃まで加熱し少量のNメチルピロリド
ンを含む水15.1Kgを留去した。脱水の終了した系
内へ99モルのPジクロルベンゼンおよび36gの
1,2,4トリクロルベンゼンをNメチルピロリ
ドン5Kgとともに添加し170℃にて窒素下3Kg/
cm2に加圧後、昇温し、260℃にて2時間攪拌しな
がら重合を行なつた。重合終了後、冷却し、蒸留
水中へポリマを沈殿させ塩酸によりPHを6.5にし
た後、150メツシユ、目開きを有する金網によつ
て小塊状ポリマを採取した。このポリマを加温下
に蒸留水によりくり返し洗浄した後、減圧下120
℃にて乾燥させ300℃にて溶融粘度3500ポイズ
(剪断速度200(秒)-1)を有する白色ポリマを得
た。このポリマを320℃にて30mmφ押出機により
ガツト状に押出しペレツト化した後、180℃にて
2時間、減圧乾燥させた。 ペレツトは220mm幅を有する口金および6μの目
開きを有する焼結金属フイルタを通して320℃に
て40mmφ押出機から50℃の表面温度を有する金属
ドラム上へ押出し約1000μ厚みのほとんど非晶な
透明フイルムを得た。このフイルムを、表面温度
が95℃に保たれている3本ロール形式のマルチア
イドラロールを有する延伸方式により長手方向に
3.7倍、続いてクリツプを有するテンタ方式の延
伸により幅方式に3.8倍延伸後、240℃にて30秒間
熱固定して厚さ約75μの2軸延伸ポリフエニレン
スルフイドフイルムを得た。該フイルムの破断時
の引張り強度は長手方向23Kg/mm2、幅方向21Kg/
mm2であつた。 また該フイルムには接着剤の塗布に先立ち、コ
ロナ放電処理を施した。 (2) 芳香族ポリアミド繊維シートの準備 メタフエニレンジアミンとイソフタル酸クロラ
イドを原料とし極性溶媒中で溶液重合して得られ
るポリメタフエニレンイソフタルアミドを乾式紡
糸により短繊維とする。続いて該短繊維を水中に
分散させた後抄紙し繊維シートとした。該繊維シ
ートは目付量20g/m2(厚さ50μm)であつた。 (3) 接着剤の準備 ここで使用した接着剤は、ダイマー酸系ポリア
ミド(ヘンケル社製品パーサロン1165)60重量
%、ビスフエノールA系エポキシ樹脂(シエル社
製品エピコート#834)30重量%、ダイマー酸グ
リシジルエステル変性物(シエル社製品エピコー
ト#872)8重量%、イミダゾール2重量%をジ
メチルホルムアミドに混合溶解し、濃度40重量
%、粘度2ポイズとしたワニスである。 (4) 積層体の作成 上記(1)に示したPPSフイルムに3に示した接着
剤を塗布し、110℃で2分、140℃で1分乾燥し
た。接着剤層の厚みは20μとなるように調節し
た。次いでこの接着剤塗布フイルムと2に示した
芳香族ポリアミド繊維シートを接着剤層が中央に
なるように重ね合せながら、ロールラミネーター
により連続的に熱圧着し二層ラミネートフイルム
を得た。このときのロール温度は120℃、圧力は
3Kg/mm、時間は1秒であつた。さらにこの二層
ラミネートフイルムのPPS面に上記の方法で接着
剤を塗布し、芳香族繊維シートを熱圧着して三層
の積層体を得た(積層体1のA)。 また比較のために、上記積層体を構成するPPSフ
イルムを、固有粘度0.61のポリエチレンフタレー
ト(以下PETという)の2軸配向フイルム(上
記(1)と同様にして製膜したもので、破断時の引張
り強度が長手方向24Kg/mm2、幅方向25Kg/mm2のも
の)に代えた積層体を、前記と同様にして作成し
た(積層体1のBとする)。 (5) 評価 第1表に、得られた積層体及びこれらの積層体
を構成するフイルム又は繊維シート単体の評価結
果を示す。 第1表から、本発明の積層体が、従来のものに
比べて際だつて優れた耐湿熱性を有していること
がわかる。また、通常の耐熱性において、従来の
積層体では、その構成素材たるPET2軸配向フイ
ルム単体に比べわずかしか向上していないのに対
し、本発明の積層体では、その構成素材たる
PPS2軸配向フイルム単体の耐熱性を大幅に上回
る耐熱性が得られており、本発明にかける素材の
組み合せの特異性がうかがえる。 なお、本実施例で用いたもう一方の素材である
ポリフエニレンイソフタルアミド繊維シート単体
では、絶縁破壊電圧が約1kVと極端に小さいた
め、単体で使用されることはないので評価は行な
わなかつた。
【表】 実施例 2 実施例1の構成を2層に代えた積層体、すなわ
ちPPS2軸配向フイルムと芳香族ポリアミド繊維
シートの二層積層体を実施例1と同様にして作成
した(積層体2のAとする)。 また比較のために、上記PPS2軸フイルムを実
施例1で比較用に用いたPET2軸配向フイルムに
代えた積層体を同様にして作成した(積層体2の
Bとする)。 第2表に、得られた積層体の評価結果を示す。
第2表から、2層構成でも、実施例1の3層構成
と同様の効果があることがわかる。
【表】 実施例 3 実施例1の構成においてPPSフイルムとポリメ
タフエニレンイソフタルアミド繊維シートを入れ
替えた構成の積層体。すなわちポリメタフエニレ
ンイソフタルアミド繊維シートを中心に両側が
PPSフイルムから成る三層の積層体(積層体3の
A)及び両側がPET2軸配向フイルムからなる比
較のための積層体(積層体3のBとする)を作成
した。 第3表に、得られた積層体の評価結果を示す。 第3表から、上記のような構成でも、実施例1
及び2の構成と同様の効果があることがわかる。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繰返し単位の70モル%以上が構造式
    【式】から成るポリパラフエニレン スルフイドの2軸配向フイルムと芳香族系重合体
    の繊維シートから成る積層体であつて、前記芳香
    族系重合体は、分解点が理論上の溶融点より低い
    重合体を主成分とすることを特徴とする積層体。
JP17109683A 1983-09-19 1983-09-19 積層体 Granted JPS6063158A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17109683A JPS6063158A (ja) 1983-09-19 1983-09-19 積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17109683A JPS6063158A (ja) 1983-09-19 1983-09-19 積層体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6063158A JPS6063158A (ja) 1985-04-11
JPH0445344B2 true JPH0445344B2 (ja) 1992-07-24

Family

ID=15916909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17109683A Granted JPS6063158A (ja) 1983-09-19 1983-09-19 積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6063158A (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61241142A (ja) * 1985-04-18 1986-10-27 東レ株式会社 2軸配向ポリパラフエニレンスルフイド積層フイルム
JPH07112702B2 (ja) * 1986-11-29 1995-12-06 呉羽化学工業株式会社 ポリフエニレンスルフイドの押出成形方法
JPH0773902B2 (ja) * 1990-02-02 1995-08-09 東レ株式会社 積層体
JP4050035B2 (ja) 2000-10-27 2008-02-20 ユニ・チャーム株式会社 ハンディモップ
JP4132730B2 (ja) 2001-06-14 2008-08-13 ユニ・チャーム株式会社 清掃用製品
JP4402734B1 (ja) * 2008-07-30 2010-01-20 株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス 無接着剤アラミド−ポリフェニレンサルファイド積層体の製造方法、回転電機の絶縁部材及び絶縁構造
JP5603029B2 (ja) * 2009-06-22 2014-10-08 河村産業株式会社 電動機用絶縁シートおよびその製造方法
JP2011140151A (ja) * 2010-01-06 2011-07-21 Toray Ind Inc 積層体
JP2011140150A (ja) * 2010-01-06 2011-07-21 Toray Ind Inc 積層体

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6063158A (ja) 1985-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105637016A (zh) 聚酰亚胺基液体和使用其制备的聚酰亚胺基膜
US5064697A (en) Substrate with a liquid crystal polymeric thin film and method for manufacturing the same
DE102005030391A1 (de) Folien
JPH0445344B2 (ja)
DE2916841A1 (de) Biaxial orientierte poly-p-phenylen- sulfidfolie und deren verwendung
US5484879A (en) Polyimides containing fluorine
KR20020005722A (ko) 내열성 콘덴서용 폴리에스테르필름, 그 금속화 필름 및그것을 사용한 내열성 필름콘덴서
KR20000069964A (ko) 액정 배향처리제
US4954578A (en) Fine domain composite films of polyimide mixtures
JPH0243287B2 (ja)
US3862897A (en) Method of forming high elongation polymide-imide films
JPH07165915A (ja) 芳香族ポリアミドイミド系フィルム
JP2001261959A (ja) 二軸配向フィルム、金属化フィルムおよびフィルムコンデンサー
US3867500A (en) Polyamide-imide film insulation having improved elongation and fold endurance
KR20160081613A (ko) 플렉서블 otft 소자의 기재용 평탄화 필름 및 이를 포함하는 플렉서블 otft 소자
JPH04107126A (ja) 耐熱性フィルム
JP2854230B2 (ja) 光学用フイルムおよびその製造法
JP2817254B2 (ja) 積層体
JP2663610B2 (ja) 高誘電率膜状物及びコンデンサ
JPS58208019A (ja) ポリp−フエニレンスルフイドフイルムの熱処理方法
KR20180121128A (ko) 내전압 및 인장강도가 우수한 아라미드 페이퍼 및 그의 제조방법
KR20160081616A (ko) 플렉서블 트랜지스터용 기재 및 이를 포함하는 플렉서블 유기박막트랜지스터
KR20160082172A (ko) 플렉서블 otft용 기재 및 이를 포함하는 플렉서블 유기박막트랜지스터
CN116178711A (zh) 聚酰亚胺系树脂
Freeman et al. New organic resins and reinforced laminates for service to 300° C