JPH0444609B2 - - Google Patents

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JPH0444609B2
JPH0444609B2 JP58155548A JP15554883A JPH0444609B2 JP H0444609 B2 JPH0444609 B2 JP H0444609B2 JP 58155548 A JP58155548 A JP 58155548A JP 15554883 A JP15554883 A JP 15554883A JP H0444609 B2 JPH0444609 B2 JP H0444609B2
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JP
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ammonia
adsorption
gas
adsorption bed
bed
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Morihisa Hidaki
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Toyo Engineering Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01CAMMONIA; CYANOGEN; COMPOUNDS THEREOF
    • C01C1/00Ammonia; Compounds thereof
    • C01C1/02Preparation, purification or separation of ammonia
    • C01C1/04Preparation of ammonia by synthesis in the gas phase
    • C01C1/0405Preparation of ammonia by synthesis in the gas phase from N2 and H2 in presence of a catalyst
    • C01C1/0458Separation of NH3
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は圧力下にあるアンモニア合成装置か
ら流出した、水素、窒素を主成分としアンモニア
を含む混合ガスからアンモニアを分離する合成法
の改良に関する。 アンモニアの合成反応は、水、窒素3:1の混
合ガスを合成装置に送入し、高温高圧で反応を行
わせるものであることは良く知られたことであ
る。この反応の圧力は以前は300Kg/cm2g前後が
主流であつたが、その後プラントが大型になり、
それに要するエネルギーも大きくなるに従つて、
エネルギー消費の少い低圧形が出現した。 現在建設されているアンモニアプラントの合成
圧力は150〜200Kg/cm2g程度の圧力が主流であ
る。 しかしこの低圧合成法は20年位前に出現したに
もかかわらず、150Kg/cm2gを最低に、これ以下
の圧力の実装置は今まで現れていない。これは同
様な事情にあつたメタノール合成が、現在100
Kg/cm2g以下が主流となつているのと対照的であ
る。 省エネルギーということで強く要望されながら
実現していない理由は、合成物であるアンモニア
を経済的に分離することの困難さにある。 例えば100Kg/cm2g以下においてメタノールの
場合は、冷却水による常温程度までの冷却でほと
んど部分液化分離できるのに対し、アンモニアの
場合は0℃以下、かなり低温に冷却しないと充分
液化分離できない。例えば150Kg/cm2gの合成圧
力の場合、−34.3℃で蒸発する液安で冷却して、
アンモニア回収装置出口における合成ガス中のア
ンモニアの濃度を2%程度としている。 低圧でアンモニアを合成しようとする場合、循
環ガス量を増大させぬために、合成装置入口、出
口のアンモニアの濃度差はなるべく大きいことが
望ましい。しかし合成圧力が低下すると合成装置
出口のアンモニア濃度の低下は避けられない。従
つてアンモニア回収装置の出口濃度は2%でなく
さらに低く、できればほとんど0になることが望
ましい。合成圧力が100Kg/cm2g以下の場合、液
安による冷却ではこの濃度を2%以下にすること
すら実施困難であり、さらに低下させることは到
底不可能である。 低圧の合成ガス中からアンモニアを分離する、
最も有効な方法は水に吸収させることである。吸
収温度もそれ程低温とすることを要せず、また合
成ガス中のアンモニアの濃度も充分に低くなる。 しかしこの方法は合成ガス中に、アンモニア触
媒に有毒な水分が入るという重大な欠点を有して
いる。従つてアンモニアを吸収分離した後、合成
ガスから水分を除去、乾燥する必要がある。 このための方法として、液安を使用して水分を
除去する方法とか、吸着剤を使用して除去すると
か種々の方法が提案されている。しかしいずれの
方法もかなりの設備を要し、吸着剤の再生等面倒
な操作が必要である。また安水からアンモニアを
回収するために、かなりの熱エネルギーを必要と
する点も大きい欠点である。 我々の発明が提供する方法は、水を吸収剤とし
て使用するこのような煩しさを避け、吸着剤を使
用して合成ガスからアンモニアを直接分離するユ
ニークな方法である。 吸着剤を使用してガスを分離する時、工業的な
方法では吸着剤の再生をどうやるかが重要な問題
となる。この再生のやり方によつて吸着法は大別
して次の2つに別れる。 (a) 主として温度を上下さして吸着、脱着を行わ
せる法。(thermal swingと呼ばれている) (b) 圧力を上下さして吸着、脱着を行なう。原則
的に熱の授受はない。(pressure swing
process圧力変動吸着分離法) (a)は吸着剤の温度を上下さして、それらの温度
における吸着量の差によつて吸着分離を行なうも
のである。温度のみならず、圧力も上下する場合
が多い。熱の授受があるためサイクルに時間を要
する点が欠点である。 (b)は圧力を上下さして、その間の吸着量の差に
よつて吸着分離を行うものである。原則的に熱の
授受がなく、圧力の上下だけであるので、サイク
ルの時間を短くすることができ、即ち吸着床を効
率良く使用できるので、吸着剤が少く装置がコン
パクトになる。 (a)、(b)共にその変形プロセスは極めて多く、
夫々一長一短がある。 プロセスの簡潔さ、エネルギー消費、装置のコ
スト、運転の容易さ等の点が重要なポイントであ
るが、この目的に最も適合するプロセスとして、
我々が発明した3つの方法を紹介する。 第1図、第2図および第3図は我々の発明を原
理的に説明するブロツクダイヤグラムである。 第1図は第1の発明、特許請求の範囲第1項に
対するものであり、上述の(a)の吸着法に属する。 次の工程よりなつている。 (イ) 合成ガスは合成ガス圧縮機1によつて新補給
ガスと循環ガスを合わせてアンモニア合成装置
2に流入する。反応を終えて流出したガスは次
に吸着分離装置4の脱着工程にある吸着床に流
入する。この流出反応ガスは温度がかなり高い
ので、この熱で吸着されているアンモニアは脱
着される。従つてここを流出するガス中のアン
モニアの濃度は高くなる。 (ロ) このガスは直ちにアンモニア液化装置(高
圧)6に流入させる。冷却水あるいは冷却空
気、および液安によつて冷却され、アンモニア
の大部分は液化する。ここで液化するアンモニ
アの量はアンモニア合成装置で合成されたアン
モニアの量に等しい。 (ハ) 液化装置(高圧)を流出したガスは、吸着分
離装置の吸着工程にある吸着床に流入される。
ここでガス中のアンモニアはほとんど完全に吸
着分離される。吸着床が飽和に達すると、この
吸着床は脱着が完了した吸着床と切替えられて
(イ)の着脱工程に入り、吸着しているアンモニア
を合成反応ガス中に脱着する。 (ニ) かくて合成装置で合成されたアンモニアを分
離されたガスは、合成ガス圧縮機によつて合成
装置に循環される。 アンモニア合成装置から流出する反応ガス中の
アンモニアの濃度は、低圧合成(120Kg/cm2g以
下の合成を指す)では10%前後である。また液化
装置(高圧)を流出するガス中のアンモニアの濃
度は冷却温度、圧力によつて異なるが、液安冷却
では大体3〜6%程度である。即ち反応ガスを直
接液化装置に送り込み、流出するガスを直ちに合
成装置に循環させるのでは、アンモニアの収率と
しては4〜7%程度しか期待できない。これでは
ガスの循環量が大きくなり過ぎて、経済的な運転
はできない。 我々は吸着装置を液化装置と合成装置の間に介
在させるという、ユニークなループを構成するこ
とによつて極めて簡潔にこのアンモニアを処理す
る方法を見出した。 液化装置から流出したガス中のアンモニアを吸
着剤中に吸着させ、この吸着剤を温度の高い反応
ガスで脱着させることにより、反応ガス中のアン
モニアの濃度を高くできる。この濃度の高くなつ
たガスをアンモニア液化装置(高圧)に送入すれ
ば、結局合成装置で合成されたアンモニアは全量
液化装置で液化されるわけである。即ち液化装置
で液化し切れなかつたアンモニアは吸着装置を介
して反応ガス中に送られ、液化装置に再循環され
るわけである。このようにすることによつて従来
使用されていたものと同じ液化装置よつてアンモ
ニアを全量液化分離できるのである。 この方法のもう1つの長所はアンモニアを分離
した合成ガス中にアンモニアがほとんど残らない
ということである。(この長所は第2、第3の発
明にもそのままあてはまる。) アンモニアはその特性から、吸着剤に対する親
和力が非常に強く、吸着剤に強く吸着される。即
ち吸着剤を充填した吸着床を通過させることによ
つて、アンモニアはほとんど完全に除去できる。
かくて合成装置に再循環されるガス中にはほとん
どアンモニアを含まず、合成装置を流出するガス
中のアンモニアは全部分離され、結局ガスの循環
量は大いに減少する。 また吸着にはなるべく低い温度が、脱着には高
い温度が望ましいが、吸着工程にはアンモニア液
化装置(高圧)からの常温、あるいは必要なら、
もつと低い温度が容易に得られ、脱着には温度の
高い反応ガスが好適に利用できる。また脱着によ
つて温度の高くなつた吸着床は、合成装置への循
環ガスによつて冷却され、逆に見れば循環ガスが
予熱され、反応ガスの熱が有効に利用される。 また吸着されるアンモニアの量は合成されるア
ンモニアの約半量に過ぎないので、吸着剤もそれ
だけ少なくて良い。即ち低圧合成に最も適した、
エネルギー消費の少ないプロセスであるといえ
る。 第2図は第2の発明、即ち第11項に対するも
ので、(b)の吸着法、即ち圧力変動吸着分離法によ
つて、反応ガス中からアンモニアを分離する方法
である。 合成されたアンモニアを全量吸着分離するもの
であるが、先に述べたように圧力変動吸着分離法
では熱の授受がないので、サイクルに要する時間
を短くすることができ、吸着剤の少ない経済的な
装置が可能である。 この発明には一般的な圧力変動吸着分離法が使
用できるが、後に説明する我々が発明した圧力変
動吸着分離法を使用することにより(この発明
と、第3の発明に適用可能)、更に経済的な方法
が可能となつた。 次の工程よりなつている。 (イ) アンモニア合成装置2から流出した反応ガス
は吸着に望ましい常温近くまで冷却装置3によ
つて冷却され、 (ロ) 圧力変動吸着分離装置4に導入される。 ここでアンモニアはほとんど完全に、N2
CH4、Arは僅かに吸着される。これらのガス
は脱着の際アンモニアの不純物として流出す
る。また主として空隙に入つていた供給ガスに
よつて、水素等のガスもアンモニアに混入して
流出する。圧力は大気圧近くまで落ち、場合に
よつては大気圧以下まで下げて脱着させる。 それ以外のガスは吸着されず、吸着装置から
流出する。 (ハ) 吸着されなかつた水素を主成分とする流れは
アンモニア合成装置に循環される。 (ニ) アンモニアは多少の不凝縮性成分と共にアン
モニア圧縮機5によつて圧縮され、アンモニア
液化装置(低圧)7に流入し、アンモニアの大
部分は液化分離される。 (ホ) 液化せず残つた不凝縮性ガスを主体とするガ
スはアンモニア液化装置(低圧)から流出し、
回収ガス圧縮機8で圧縮され、アンモニア合成
装置から流出し、冷却されたガスの流れに合流
させられる。 この方法はアンモニア合成装置に吸着装置とし
て圧力変動吸着分離装置を素直に組みこんだもの
である。従つてこの方法の良否はこの吸着装置の
性能如何にかかつている。 吸着装置に要求される性能として重要なこと
は、先ず(1)アンモニアが完全に分離されること、
(2)アンモニア中に含まれる不純ガス、即ちH2
N2、CH4、Arの不凝縮性ガスがなるべく少ない
こと、の2点に要約される。 (1)の条件は吸着分離装置の選択を間違えさえし
なければ、まず間違いなく達成されるであろう。 (2)の条件はしかしなかなか容易ではない。例え
ば水素の分離に使用される圧力変動吸着分離装置
では水素分離効率は通常70〜80%程度、最も高い
ものでも90%程度である。分離されなかつた分は
吸着成分の流れに水素等が混入するということを
意味する。これらの不凝縮性成分はアンモニア液
化装置7での液化の妨げとなる。ここでのアンモ
ニアの液化を充分に行わせるためには液化圧力を
上げる、液化温度を低くする、パージガスを多く
する等の方法があるが、いずれにしてもアンモニ
ア圧縮機5、回収ガス圧縮機8、液化装置等の設
備費を大きくし、所要動力を大きくするものであ
る。従つてアンモニア中の不凝縮性ガスの濃度は
極力小さい方がよく、そこにこの方法の経済性の
ポイントがある。先に述べた我々の発明による圧
力変動吸着分離法は良好な分離性能の吸着装置を
提供する。 第3図は第3の発明の、即ち第12項に対する
ものであり、吸着法としては(b)に属するが、第1
と第2の折衷案とでも云えよう。 次の工程よりなつている。 (イ) アンモニア合成装置2から流出した反応ガス
は、冷却装置3によつて冷却され、 (ロ) アンモニア液化装置(高圧)6に流出し、冷
却によつてアンモニアを液化分離される。 (ハ) アンモニアの約半量を分離された合成ガスは
圧力変動吸着分離装置4に導入され、ここでア
ンモニアとそれ以外のガスに分離される。 (ニ) それ以外のガス(H2、N2、少量のCH4
Ar)はアンモニア合成装置に循環される。 (ホ) アンモニアはアンモニア圧縮機5で圧縮さ
れ、アンモニア液化装置(低圧)7に導入さ
れ、アンモニアを液化分離される。 (ヘ) 不凝縮性ガスを主体とするガスは7を流出
し、回収ガス圧縮機8によつて圧縮され、合成
装置流出ガス流に合流せしめる。 この方法の特徴は、アンモニア合成装置から流
出した反応ガスを直接アンモアニ液化装置(高
圧)に導き、アンモニアを液化分離することにあ
る。これによつて吸着装置4で吸着すべきアンモ
ニアの量は約半分になる。従つて吸着剤の量は半
減し、アンモニア圧縮機、液化装置(低圧)の容
量も約半分でよい。即ち合成されたアンモニアの
約半量はアンモニア液化装置(高圧)で、残りの
半分は液化装置(低圧)で液化分離されることに
なる。 (註) なおこの明細書でいうアンモニア液化装
置のうち、(高圧)、(低圧)とあるのは、(高
圧)はアンモニア合成ループの中にあり、従つ
て圧力がアンモニア合成圧力と同じレベルにあ
るものを意味する。(低圧)は通常の液化装置
と同じく(不凝縮性ガスの濃度によつて多少高
くなることもあり得るが)20Kg/cm2g前後の圧
力のものを意味する。 以上、これらの方法の概略を説明したが、次に
更に詳細に説明する。 先ず吸着法において最も重要な吸着剤について
述べる。 プロセスに吸着分離法を適用する場合、吸着剤
につき先ず考慮すべき重要な点は次の2点であ
る。 (a) 吸着剤と被吸着物質との親和力 (b) 吸着剤の被吸着物質への選択性(分子篩効
果) (a) 吸着剤と被吸着物質との吸着は吸着剤により
異るが、一般的には被吸着物質の特性(親和
力)によるところが大きい。 即ち極性の強い物質、たとえば水、モンモニ
ア、メタノール等は親和力が最も大きく、不飽
和結合を持つ分子は親和力が大きい。また一般
的には分子量の大きいもの程親和力は大きくな
る。 アンモニア合成の場合、成分ガスはH2
N2、NH3、CH4、Arであるが、吸着はNH3
最も強く、N2、CH4、Arはやや弱く、H2は吸
着されない。 我々の発明の場合、吸着剤としてはアンモニ
アを吸着しさえすれば使用可能である。アンモ
ニアは親和力が大きいので、ほとんどすべての
吸着剤に吸着されるので吸着剤なら大抵のもの
が使えるということになる。 しかしこの中でも特に好適なものはゼオライ
トである。ゼオライトは種類が多いが、すべて
アンモニアを良く吸着し、このプロセスに好適
である。 (b) ゼオライトのうち合成ゼオライトはその吸着
細孔がそろつており、その径によつて分子を篩
い分けする(モレキユラーシーブ効果)性能を
持つている。 合成ゼオライト(モレキユラーシーブ)は種
類により細孔径が異る。3A型は最も細くその
径は3A(オングストローム)である。従つて分
子の運動径(kinetic diameter)が3A以上の
分子はこの細孔に入ることができず、従つて吸
着されない。 アンモニア合成の場合の成分ガスの運動径は次
の通りである。 NH3 2.6 A(オングストローム) H2 2.89 〃 N2 3.64 〃 CH4 3.8 〃 Ar 3.40 〃 従つてN2、CH4、Arは3A型ゼオライトには吸
着されない。 H2は3A型ゼオライトの細孔に入り得るが、全
く吸着されないので素通りすることになる。結局
3A型ゼオライトにはNH3だけが強く吸着される。 吸着剤にNH3、N2、CH4、Arを吸着させる場
合、アンモニアの吸着力が最も大きいので、最優
先的に吸着される。N2、CH4等が先に吸着され
ていても、後から来たアンモニアによつて置換さ
れ、追い出されてしまう。 つまりこのような共吸着の場合、飽和した吸着
床にはほとんどアンモニアが吸着され、N2
CH4、Arは僅かしか吸着されない。 我々の第1の発明の場合は仮にN2、CH4、Ar
が吸着されても、これは脱着工程で完全に追い出
されて液化装置に入る。 しかしこの高圧の液化装置では不凝縮性ガスが
もともと80〜90%位あるので、N2等が多少増え
ても凝縮に対する悪影響は無視できる程度であ
る。従つて吸着剤としては普通のゼオライトで充
分である。 これに比し第2、3の発明の場合は影響が多少
顕著になる。 もともと圧力変動吸着装置による水素などの分
離は完全ではないので、これらの不凝縮性ガスが
アンモニア中に流入するのは不可避である。 しかしこのガスが更に増えることは液化にかな
りの悪影響を及ぼす。従つてこの場合普通のゼオ
ライトでも勿論可能であるが、理想的に言えば
3A型ゼオライトを使用し、アンモニア液化装置
に流入する不凝縮性ガスを少なくすることが望ま
しい。 次にフローシートにもとずき説明する。第4図
に示すのは、第1の発明のフローシートである。 アンモニア合成ガスは21から合成ガス圧縮機
1に入り、昇圧されて24から一旦吸着床4bを
通つて、25からアンモニア合成装置2に入る。 図においては吸着床は4つの場合を示してあ
る。これらの吸着床は吸着、脱着(予熱)、脱着、
吸着(冷却)を1サイクルとする工程を順次循環
し行うようになつていて、図においてはサイクル
における一断面(ある時における吸着床の役目と
流れ)を示している。このサイクルについては第
5図に示してあるが、これについては後で説明す
る。 吸着床4cに流入した反応ガスによつて、吸着
床は加熱され、床中に吸着されているアンモニア
は追い出され反応ガスと共に流出する。このガス
は更に吸着床4dに流入し、ここの床を予熱す
る。この吸着床を流出したガスは充分温度が下つ
て27からアンモニア液化装置(高圧)に入る。
即ちこのガスはクーラー6aで水あるいは空気に
より冷却され、熱交換器6e、およびアンモニア
コンデンサー6bにおいて液体アンモニアで冷却
され、アンモニアは液化し分離される。ここで液
化されるアンモニアの量はアンモニア合成装置で
合成されるアンモニアの量に等しい。 アンモニアを分離されたガスはこの液化装置
(高圧)を出て吸着床4aに入る。ここにおいて
ガス中に残つたアンモニアはほとんど全部吸着さ
れる。吸着床4aを流出したガスは循環ガス入口
23から合成ガス圧縮機に入り、昇圧されて24
から吸着床4bに入る。脱着を終つた吸着床は温
度が高くなつているので、床はこの循環ガスによ
つて冷却される。一方これは合成装置入口ガスを
予熱することにもなる。 吸着床4bを流出したガスは温度調節装置10
によつて温度を一定に調節されてからアンモニア
合成装置に流入する。 第4図には4つの吸着床からなる吸着装置の例
を示したが、吸着床が3の場合は第4図において
4dをなくし、合成装置からの流出反応ガス26
は4cに入り、すぐに27からアンモニア液化装
置(高圧)に入る。第5図はこれらの吸着床の工
程を示すダイヤグラムである。 なおこの明細書に言う“直前の”あるいは“直
後の”吸着床とは“工程的に直前を先行してい
る”、あるいは“工程的に直後に後続の”という
ことを意味する。例えば工程順にa、b、c、d
と循環してあれば、aの直前はdであり、直後は
bである。 横方向にサイクルの時間を示している。第4図
に示すフローシートは夫々の吸着床が第5b図の
最も左側に示す工程にある場合を示している。 1つの吸着床4aについての1サイクルは次の
ようになる。 () 吸着工程 直前の吸着床が吸着成分で飽和し、脱着(予
熱)工程に入るのと入れ替りに吸着工程に入る。
即ちアンモニア液化装置(高圧)からの供給ガス
を直接受け入れ、吸着床が飽和するまで吸着を行
なう。 この吸着床を流出したガスは合成ガス圧縮機の
循環ガス入口に入る。 () 脱着(予熱)工程 吸着床が吸着成分によつて飽和したら、脱着
(予熱)工程に入る。この工程は先行する脱着工
程にある床からの流出ガスを受入れ、その余熱で
吸着床を予熱するものである。 即ちこのように脱着ガスをもう1つの飽和した
吸着床を通過させることによつて、温度の上つた
脱着ガスによつてなるべく多くのアンモニアを脱
着させ、流出ガスの温度を下げることができる。 () 脱着工程 直前の吸着床が脱着工程を終り、吸着(冷却)
工程に入ると、アンモニア合成反応ガスを直接受
入れ、吸着床の吸着成分を脱着させる。 () 吸着(冷却)工程 脱着固定が終つた吸着床は温度が上つており、
冷却してから吸着を始める必要がある。また4a
床から流出し、合成ガス圧縮機で新補給ガスと共
に循環されるガスは温度が上つているのでクーラ
ー9で冷却するのが望ましい。冷たいガスを床内
を通過させることにより、床内の温度は速やかに
常温に下り、吸着が始められる状態になる。 このように脱着の終つた吸着床を、吸着を行な
つている吸着床の後流に位置するように、循環し
て使用する方法は通称“メリーゴーラウンド方
式”と呼ばれている。この方式の利点は後にバツ
クアツプする吸着床が控えているので、吸着成分
の漏洩を心配する必要なく、吸着を吸着剤が完全
に飽和するまで行なえるという点にある。 この脱着(冷却)工程が終つたら次に()の
工程に再び入る。 第5図において1つの吸着床4aのサイクルは
()、()、()、()と順次移動する。吸着
装置全体としては吸着床の数が3の場合は、4a
床が()の時、4b床は()あるいは()、
4c床は()または()にあり、4の場合は
4a床が()の時、4b床は()、4c床は
()、4d床は()にある。第4図のフローシ
ートはその時の流れを示している。 なおこの例の1サイクルは吸着、脱着(予熱)、
脱着および吸着(冷却)の4工程となつている
が、特許請求の範囲第1項目(イ)および(ハ)にいう脱
着工程および吸着工程には上述の脱着(予熱)お
よび脱着工程ならびに吸着および吸着(冷却)工
程を夫々含むものとする。 吸着装置としては第5図のサイクルを行わせる
ように、順次切替えるようになつているのである
が、第4図にはこの切替のための配管等は示して
ない。 なお本例において吸着床の数は3または4の場
合について説明したが、2あるいは5の場合でも
原理的には同様に可能である。しかし2の場合は
切替の時、吸着床の冷却をする時間がないので不
適当である。5の場合はその必要性は比較的うす
い。 前述の説明によつてわかるように、吸着床3ま
たは4の場合が最も無理がなく、即ち安全確実で
あり、また熱の有効利用の面からも望ましい。 工程につき更に詳細に説明する。 脱着工程が終つた時、吸着床は反応ガスによつ
て高い温度になつており、また吸着床内は合成反
応ガスで充満している。この吸着床を直ちに吸着
(冷却)工程()に切替えると、合成反応ガス
が再び合成装置に流入することになり、合成反応
に悪影響を与える。また後に述べる新補給ガスの
脱水を()の工程で行うとすると、少くとも吸
着床のガス入口の部分は冷却しており、水分を吸
着する能力がなければならない。入つてくる水分
の量は非常に僅かであり、また水分への吸着力は
非常に強いので入口の僅かな部分で良いが、冷却
した部分が必要である。 このため脱着工程が終つた所で短時間アンモニ
アを含まない冷たいガスをこの吸着床に導入し、
吸着床内のガスを置換し、吸着床の最初の部分を
冷却するのが望ましい。 具体的には循環ガスが吸着床4bに入る直前の
ガス(クーラー9で冷却後がよい)を導入するの
がよい。あまり大量に導入するとアンモニア合成
装置入口のガス量の変動が大き過ぎるので、20%
以下、望ましくは10%以下が適当である。 追い出されたガスは液化装置(高圧)に導入する
のがよい。置換ガスの導入時間はその導入量によ
つて変るが、要するにガス置換によつてアンモニ
ア濃度が下り、吸着床の最初の部分が水分を吸着
できるようになるまで冷却すればよい。 サイクル的には脱着工程全体に余裕があるの
で、例えば脱着(予熱)工程を短縮して、この分
だけ脱着工程の後に挿入すればよい。この関係を
第4c図に示す。置換予冷工程と称することに
する。 新補給ガスは通常水分で飽和しているが、水分
は合成触媒に有毒であるので除去しなければなら
ない。 このためには新補給ガスと合流した循環ガス
を、吸着(冷却)工程にある吸着床4bに導入す
るのがよい。水分はほとんど完全に吸着される。
脱着直後の吸着床は温度が高いので、先に述べた
置換予冷工程を挿入するのが望ましい。 あるいは後の第2、第3の発明の所で述べるの
と同じやり方で、合成ガス圧縮機の新補給ガス圧
縮部と循環ガス部を分離し、新補給ガスを液化装
置(高圧)からのガスに合流させ、吸着工程にあ
る吸着床4aに流入させ、4bには循環ガス部を
流出したガスを導入する方法も可能である。この
場合前項の置換予冷工程のうち“予冷”は不要
となる。 吸着(冷却)工程にある吸着床から流出するガ
スの温度はこの吸着床が冷却によつて温度が変る
のに従つて大きく変動する。即ち吸着(冷却)工
程のサイクル時間に従つて大きく揺れ動く。合成
装置入口温度としてはこれでは具合が悪いので調
整しなければならない。 この変動を押えるユニークな方法を紹介する。 この調整には1つの蓄熱式熱交換器を1段目
に、2段目には2ケの通常の熱交換器を並列に使
用する。 この蓄熱式熱交換器とは、チユーブ側にガスを
流通させ、シエル側に蓄熱体(比熱が大きく使用
温度で蒸気圧が大気圧以下、粘土低く安全な液体
が望ましい)を大量に溜めてあるもので、シエル
アンドチユーブ式、Uチユーブ式等通常の熱交換
器を少し模様替えしたものが使用できる。 原理的には第10図に示してある。 a図、流れの1段目に大きい温度の変動を押え
る1つの蓄熱式熱交換器10a、2段目に2つの
熱交換器10b,10cを並列にならべ、中央に
バイパスを設けてあり、2つの熱交換器とバイパ
スには夫々1組の流量調節弁10x,10y,1
0zが設けられている。 b図に示すように、1段面10aでは、蓄熱体
の温度は略所望の温度に近く設定されており、入
口温度の大きい変動は出口では小さくなる。猶こ
の入口温度の変動が小さい時はこの1段目はなく
てもよい。 このように周期的に変動する温度の波を押える
のに、このような蓄熱式の熱交換器は適当であ
り、省エネルギーにもなる。 2段目ではこの小さくなつた温度の変動を更に
小さく、所望の温度に調節する。 2段目の熱交換器は夫々温度を低めるもの(図
においては10b)と、高めるもの10cからな
つており、入口温度が高いときはガスは10zと
10xを通り、低いときは10zと10yを通る
ようになつている。この3つの調節弁は例えばバ
タフライ型になつており、連動して作動する。 c図にその模様を示してある。図において の場合 ガス全量10bに流れる 〃 〃 バイパス 〃 〃 10cに流れる とは夫々中間の状態を示す。 2段目では夫々の内部の熱媒体の温度を適当に
設定することと、そこを通過するガス量のこの調
節弁でコントロールすることにより、b図に示す
ようにガスの温度を所望の温度にコントロールで
きる。 この吸着装置においてサイクルの各工程は吸着
工程を基準にして定められる。即ち吸着工程が始
まつてから完全に飽和して工程を終るまでの時間
が基準となる。他の工程はこの吸着工程に合わせ
ればよいのである。他の工程即ち()脱着(予
熱)工程、()脱着工程、()吸着(冷却)工
程は通常吸着工程に比し余裕があるので、その時
間を調整するためには、各々の吸着床よ通過すべ
きガスの一部を分流させることによつて調節する
のがよい。分流させることによつて、その床を通
過するガスの圧力降下が小さくなり、全体の圧力
降下の低下にもつながる。個々の工程の作用を考
慮し、それに支障を来さぬ範囲で分流させるのが
望ましい。 このプロセスにおけるアンモニア液化装置(高
圧)の冷却は水あるいは空気、および液化アンモ
ニアによつて行われる。この液体アンモニアによ
る冷却は通常、圧縮式冷凍機によつて行なわれ
る。この冷却に使用される動力はかなり大きなも
のになるので、極力小さくなるようにしなければ
ならない。このため冷却は複数の温度レベルにお
いて蒸発するアンモニアによつて段階的に行うの
がよい。 例えば第11図に示すように、液体アンモニア
3段のレベルで冷却するのが動力の面から望まし
い。 この温度レベルは冷凍機の圧縮段に対応したレ
ベルに設定するのが適当である。 吸着剤の吸着量は温度によつて変化し、温度が
低くなると大きくなる。 アンモニア液化装置(高圧)から流出するガス
の温度はかなりの範囲で大きくコントロールでき
る。例えば第11図に示すように、熱交換器6f
から流出するガスを、6eと部分的に熱交換させ
ることによつて温度をコントロールできる。 このようにして温度を下げることにより、吸着
剤の吸着量を大きくし、吸着工程の切替時間を長
くすることが可能である。吸着工程の時間はこの
吸着装置のサイクルの基準になるものであるが、
この吸着温度をコントロールすることによつて切
替時間を調節できるのである。 但しこの温度をあまり低くすることは、それだ
け冷凍を多く必要とし、動力的には損である。 次に発明2を第6図のフローシートで説明す
る。 新補給ガスは21から合成ガス圧縮機1に入り
22から吐出される。この例においては、合成ガ
ス圧縮機は新補給ガス圧縮部分1aと循環ガス圧
縮部分1bが分離されている。吐出された新補給
ガスを、合成装置から流出、冷却された流れに合
流させて吸着装置4に流入させることにより、そ
のガス中の水分を除去することができる。新補給
ガス中の水分が除いてある場合は、通常のように
循環ガスと共に合成装置に循環させてよい。 アンモニア合成装置2から流出した反応ガス
は、冷却装置3によつて常温近くまで冷却され
る。26における反応ガスの温度は300℃程度で
あることが多いので、他の加熱等に有効に利用す
べきである。 反応ガスは新補給ガスおよびアンモニア液化装
置(低圧)からの回収ガス41と共に、圧力変動
吸着装置4に導入され、アンモニアとそれ以外の
ガス(即ちH2、N2少量のCH4、Arよりなる)と
に分離され、アンモニアは低圧で、それ以外のガ
スは僅かに圧力が下つてこの吸着装置を流出す
る。 流出したそれ以外のガスは合成ガス圧縮機によ
つて循環圧縮され、合成装置に再循環される。 アンモニアガスは脱着圧力まで減圧され、アン
モニア圧縮機5によつて吸引、圧縮されてアンモ
ニア液化装置7に流入する。 アンモニアの吸着力は強く、圧力変動吸着装置
では加熱は原則的にやらないので、脱着はかなり
低圧まで落してやらなければならない。この脱着
で全部のガスを最低レベルまで落すのは、圧縮動
力が大きくなるので、吸着床の減圧を、圧縮機の
圧力レベルに合せて段階的に落して行くのがよ
い。 例えば第6図では脱着ラインを低圧から31
a,31b,31c,31dと4つ設けてある。
31aは真空ラインである。またこれらのライン
には流量の変動をなるべく小さくするため、吸入
サージタンク11a,11b,11c,11dが
設けてある。このような吸着装置においては脱着
を、より高度に行うことが装置の能力を発揮する
ために重要であることは言うまでもない。 圧縮されたアンモニアはアンモニアコンデンサ
ー(水あるいは空気冷却)7a、(液安冷却)7
bに入り、アンモニアの大部分はここで液化分離
される。不凝縮性ガスが多少入つているので、圧
力は高めるするのが望ましい。 アンモニア圧縮機で圧縮されたアンモニアガス
の一部はアンモニアブロワー13で昇圧され、後
で述べる吸着装置4の置換工程における置換ガス
として使用される。 昇圧されたアンモニアガスはサージタンク14
に溜められ、必要に応じて置換ガスライン35か
ら吸着床に導入され、床のガス置換を行うもので
ある。 置換によつて追い出されたガスは37から流出
し、アンモニアの濃度によつてはアンモニア液化
装置(低圧)に流入し、アンモニア液化装置(低
圧)からの回収ガスと共に、回収ガス圧縮機8に
よつて圧縮され、41から反応ガス吸着装置入口
に合流する。なおサージタンク14とアンモニア
コンデンサー7の間にはバイパスライン36が設
けられており、一定量のガスが常にアンモニアコ
ンデンサーに流出するようになつている。 次にこのプロセスに使用する圧力変動吸着分離
法につき説明する。 圧力変動吸着分離法は吸着量の圧力による変化
を利用し、高圧において吸着させ、低圧において
脱着させ、混合ガスから非吸着成分と、吸着成分
を分離する方法である。最近多く実施され、良く
知られているので詳細な説明は省略する。 我々のプロセスにこれらの方法を適用すること
は、汎用のものならいずれでも適用可能である。
しかしこれらの方法をそのまま適用すると、プロ
セス的には可能であつても、かなり非能率な部分
がでてくることは避けられない。通常のこれらの
方法の最も大きい欠陥は、吸着装置から流出する
吸着成分の純度が悪いこと、即ち吸着成分の中に
非吸着成分が多く混入していることである。 例えば水素を分離するこれらの吸着分離法で
は、極めて高い純度の水素が得られる。しかし水
素の回収率は多くの場合60〜90%位であり、結局
回収されなかつた水素は吸着成分ガス中に混入し
ているということになる。吸着成分が所望の成分
である場合、これでは具合が悪い。 ところで圧力変動吸着分離法において非吸着成
分の回収率が、種々の対策にかかわらず前述の程
度に留まつているのは、主として空隙ガスのため
である。 吸着剤のような固定粒子を使用する場合、充填
層に空隙が生ずるのは避けられないことである。
この空間は吸着には全く関与しておらず、吸着工
程の終りにはこの空間はほとんど供給ガスで満さ
れている。減圧再生工程においてこのガスは吸着
成分流に流入するので、結局非吸着成分の回収率
を悪くする。このことはまた吸着成分にとつては
非吸着成分によつて汚染されていることになり、
その後処理が必要な場合は、処理の面倒さの点で
はほとんど向上はないということになる。 非吸着成分の回収率を悪くするもう1つの原因
は、吸着工程の終りにおいて吸着床の終端部を未
吸着のまま残すことである。吸着成分の漏出を防
止するためにはこれは止むを得ないことである。
この未使用の吸着床は吸着剤、空隙共に非吸着成
分ガスによつて占められている。このガスは減
圧、再加圧の工程で極力回収するように努められ
ているが、それでも相当の損失は避けられない。 この発明に使用されている圧力変動吸着分離法
の開発は、これらの非吸着成分の損失を招く要因
をいかにして排除するかという所から始まつた。 先ず吸着床の未使用部分をなくする最も簡単な
方法は、吸着床を重複して通過せしめることであ
る。即ち1つの吸着床のみでは吸着成分が飽和し
て漏出した時、直ちに不合格製品が流出すること
になるので、漏出のおそれのある時は、必ずそれ
をバツクアツプするもう1つの吸着床を通過させ
ることにより完全に吸着成分の漏出を防止するこ
とができる。即ちそうすることによつて吸着床は
完全に飽和するまで使用できるわけである。 この方式においては再生された吸着床は必らず
吸着工程にある吸着床の下流に位置するように配
管の切替によつて結ばれていて、仮に吸着成分が
漏出しても下流に位置する吸着床によつて捕えら
れ、系外には絶対に吸着成分が漏出しないシステ
ムとなつている。 圧力変動吸着分離法において、1つの吸着床を
通過した流れを再びもう1つの吸着床を流す場合
は、当然これらの吸着床の吸着工程の一部分は重
複していなければならない。 即ち直前の吸着床において吸着前線が出口端に
近づき、吸着成分が漏出し始める直前に、出口端
よりの製品ガス流を止め、この流れを1つの渡り
管路を通して次の吸着床にその入口端から流入さ
せるのである。このように先行する吸着床の終り
の部分と、後続の吸着床の始めの部分を次々にす
べて重複させることにより、2つの吸着床を重複
して通過させ、1つの吸着床が吸着成分によつて
完全に飽和するまで使用することができる。この
ようにして“メリーゴーラウンド方式”と呼ばれ
る方式と実質的に同じ効果を持つ方式が実施でき
るのである。 このように2つの吸着床を重複して流れる場
合、各床を流れる量と圧力の間には複雑な関係が
生ずる。この関係はうまく処理し、流量、圧力の
変動が大き過ぎないようにしなければならない。 非吸着成分の回収率を上げるために有効なもう
1つの方法は、飽和した吸着床を吸着性ガスによ
つて置換することである。 吸着成分によつて飽和された吸着床の空隙は供
給ガスと実質的に同じ組成のガスによつて満され
ている。吸着工程が重複した部分がない普通のも
のでは、出口端に近い部分に未使用の吸着床が残
つている。そしてこの吸着剤中の吸着成分の濃度
は非常に低い。従つてこの場合、減圧する空隙ガ
ス中の吸着成分は、この未使用床によつてかなり
捕えられる。しかし未使用吸着床は猶残るので、
ここで置換を行なうのは空隙ガスを置換すること
のみならず、この未使用床をなくすることにもな
るのである。即ち、この空隙ガスを吸着成分より
なるガスで置換してしまえば吸着床の中の非吸着
成分を大部分なくすることができる。 追い出されたガスは吸着工程が重複している場
合は、そのまま次の吸着床に導入すればよい。即
ち吸着工程の終りに直後の吸着床に流入させてい
たのと同じ経路で、置換ガスを直後の吸着床に追
い出せばよいわけである。この置換は減圧を行う
前に、吸着と同じ圧力で行えばよい。 吸着工程に重複部分がないものでは、追い出さ
れたガスの送入先に適当な場所を選定しなければ
ならない。一般的にしばしば利用される送入先と
しては供給ガスを昇圧する圧縮設備がある。この
設備の適当な圧力の所に送入することにより追い
出されたガスはリサイクルされるのである。 このようにすることによつて、吸着成分の中の
非吸着成分は大部分なくなるのであるから、この
ことは非吸着成分の回収率が飛躍的に向上するこ
とを意味し、また吸着成分の中の非吸着成分の濃
度も非常に低いものとなる。吸着成分はほとんど
の場合混合ガスであるが、次の処理が必要の場
合、その処理は格段に容易になる。なおこの置換
用の吸着性ガスは、吸着成分の流れのその後に処
理されるものの中から最も適したものを選べばよ
いのであるが、この後の脱着工程で得られる吸着
性ガスを昇圧してもよい。 前述の吸着工程および置換工程によつて、非吸
着性ガスの回収率は高まり、吸着成分ガスの中の
非吸着性ガスの濃度は低下する。この回収率を更
に高めるとか、あるいは吸着成分ガス中の非吸着
性ガスの濃度をさらに低める必要のある場合、あ
るいはそのような目的を置換工程を行なわずに或
程度達したい場合には、次の減圧によつて目的を
達することができる。 吸着を終つた床から減圧によつて空隙ガスを追
い出し、および減圧によつて容易に脱着する弱く
吸着されている成分を追い出して、吸着性ガス中
の非吸着性ガスの濃度を下げる方法は公知であ
り、広く実施されている。 吸着工程を終つた吸着床は脱着のためいずれに
しても減圧することには変りないのであるが、こ
こで述べている減圧とは特許請求の範囲第14項
の()−(A)に述べているように分離したガスは
吸着性ガスとしてそのまま製品ガスとすることは
せず、再加圧工程にある吸着床に流入させること
である。即ち()−(A)に述べている減圧工程で
流出したガスは、脱着再生が終つて再加圧工程に
ある吸着床に流し込まれ、そこで再び吸着分離が
行なわれるので、最終の製品ガス流に両者が混合
することはない。 つまりこの減圧工程は中間圧力まで減圧するこ
とにより、吸着性ガス流の製品ガス中の非吸着性
ガスの濃度を更に下げようとするのであり、精製
減圧とでも言える工程である。(以下精製減圧と
称す)。従つてこの精製減圧はそのような必要性
がないような場合には流出したガスは全部吸着性
ガス流と混合して回収される。 吸着成分ガス中の非吸着成分の濃度を最低にす
るためには精製減圧が終つた後、もう1度吸着性
ガスによつて置換するのがよい。それによつて吸
着床の非吸着成分は完全に掃除され、その濃度は
最低となる。 このように低圧で置換をするので、一定の容積
の吸着床の置換に要するガス量が少なくてすむと
いう利点がある。しかし先の置換(高圧)でも述
べたように、この置換ガスの送り先をよく考慮し
ておかねばならない。 この工程はまた、吸着工程の直後の置換(高
圧)を、置換ガスの関係上実施できないような場
合、あるいは1回の置換で、より有効に非吸着成
分を追い出したいような場合、行なうこともあ
る。 この発明の要点は以上述べたように独特の吸着
工程、置換工程および精製減圧工程にあるわけで
あるが、本発明のアンモニアの合成法に適用され
た工程の組合せをプロセス的に、工程の順序に従
つて、および特許請求の範囲に示した項目によつ
て示せば以下の2つとなる。 1 吸着(重複部分なし)→精製減圧→置換(低
圧)→減圧脱着→再加圧 ()−(A)、(a)、(b)、()−(A)、(B)、()、
() 2 吸着(重複部分あり)→精製減圧→置換(低
圧)→減圧脱着→再加圧 ()−(B)、(a)、(b)、(c)、(d)、()−(A)、(B)

()、() 4床型の圧力変動吸着分離装置のフローシー
ト、工程ダイヤグラムを第7図、第8図に示す。
第8図は前述の工程の組み合せ第2番目のもので
あり、第1番目のものはこの吸着工程に重複部分
がないものである。 なお第8図において、横軸に時間、縦軸に圧力
を示してあり、上部の水平部分が吸着工程、右下
りの部分が減圧、脱着工程、右上りが再加圧工程
である。 工程を4a床を中心に述べると次のようにな
る。 供給ガスは28から装置内に入る。 ()−(B)−(a)においては、一部分は4dの出
口端から流出し、渡り管路32を通り入口端から
4aに入り、一部分は直接4aに入る。4aを流
出したガスは23から外に出る。 ()−(B)−(b) 28から全量4aに入り、2
3から流出。 ()−(B)−(c) 一部分28から4aに入り、
32を経て4bに流入、一部分28から直接4b
に流入、製品ガスは23に流出。 ()−(A) 28からの流入、23への流出を
停止し、4aを流出した精製減圧ガスは32を通
つて4cに流入する。 ()−(B) 置換(低圧)工程。4a,4cの
圧力が平衡に達したら、両者を切りはなし、置換
ガスが35から入り、4aを通つて37から流出
する。 ()−(d)、(c)、(b)、(a) 脱着ライン31d,
c,b,aから減圧脱着する。 () 再加圧工程。精製減圧ガスにより再加
圧−a、供給ガスおよび製品ガスによる再加圧−
b。 以上を要約すると。 (1) 吸着工程の前後において、2つの吸着床を重
複して通過させることにより、吸着床の未使用
部分をなくし、 (2) 吸着工程が終つてから、精製減圧によつて空
隙ガスを追い出し、 (3) 更にこの後、吸着床に吸着性ガスを送入し、
非吸着性ガスを追い出す。 以上の(2)および(3)、または(1)、(2)、(3)を行なう
ことによつて非吸着成分の濃度は格段に低くなる
のである。 次に発明3を第9図のフローシートで説明す
る。 この発明は第1、第2の発明の折衷案であり、
詳細については第1、第2で述べたことが同様に
あてはまる。 要するにこの方法では、合成装置で合成された
アンモニアの役半量を液化分離装置(高圧)で分
離し、残りを圧力変動吸着分離装置とそれに続く
アンモニア圧縮機および液化分離装置(低圧)で
分離するものである。 吸着分離装置4における吸着量は約半分となる
ので、吸着剤の量はそれだけ少なくてすむ。しか
しここを通過するガス量はあまり変らないので、
装置としてはそれ程小さくはならない。 アンモニア圧縮機の容量は約半分で良いのであ
るが、(高圧)液化装置には当然、冷却用のアン
モニア圧縮機が必要であるで、アンモニア圧縮機
としてはこの両者を合わせた容量とするのが合理
的であるので、3つのケート共アンモニア圧縮機
の容量はそれほど大きくは変らない。 アンモニア合成においては新補給ガスが脱湿さ
れていない時は水分を除去してから合成装置に入
れなければならない。第2、第3の発明において
はこの新補給ガスを、循環ガスと混合することな
く、吸着装置入口の反応ガスと合流させてから吸
着装置に導入するのが良い。このためには合成ガ
ス圧縮機は新補給ガス圧縮部と循環ガス圧縮部を
分離した型にすることが必要である。 吸着剤として3A型ゼオライトが望ましいこと
は第2、第3に共通している。 また吸着装置の工程は第2、第3同じである。 また脱着用アンモニア圧縮機の圧力段と脱着ラ
インを合わせるのが好適という点も第2、第3同
様である。 アンモニア液化装置(高圧)の冷却を冷却水あ
るいは空気、液体アンモニアによつて段階的に行
なうという点は第1、第3同様である。 また吸着装置入口のガス温度をコントロールす
ることによつて、吸着をコントロールできる点も
第1、第3同様である。 アンモニアの低圧合成においてはガスの循環量
が多くなるので、各装置の抵抗を減らすことが非
常に重要である。我々の発明においても吸着装置
における圧力降下はなるべく小さくなるように努
めなければならない。 特に第1の発明は吸着床を多く通過せねばなら
ないので、特に圧力降下の小さい吸着床が望まし
い。このような要求に応えるものとして、吸着床
の上、下からガス量の半量づつを流し、吸着床の
層高さの中央から流出させる方式の吸着床が好適
である。流れの方向はこの逆でも良いが、吸着剤
押えが不要等の点から上下から流入する前者の方
が望ましい。これの1例を第12図に示す。 この図においてガスは下部入口4−3から入
り、二手に分れ、半量は直接下方から吸着床に入
り、半量はセンターパイプ4−6の中央を通り、
上方に出て上から吸着床に入る。吸着床の層高さ
の約半分の中央部には水平にかつ放射状にガス集
合管4−5が設置されている。この集合管は多孔
管になつていて、上下から流入したガスはこの管
内に流入し、中央のセンターパイプに集り、環状
通路を通つて下部出口4−7から外部に流出す
る。 このような吸着床を使用することによつて、同
一寸法、一方向の流れの吸着床に比し圧力降下は
約1/8となる。 このように吸着床容器の片側(下側)にガス出
入り口をまとめると、吸着装置まわりの配管を地
上近くにまとめるように設置でき、非常に簡潔な
配管となり、またこの装置に使用される多くの自
動弁のメンテナンスにも便利である。 最後にこのプロセスに使用する合成装置につい
て述べる。 低圧合成では循環量の増大を防ぐため、アンモ
ニア合成装置からの反応ガス中のアンモニア濃度
を高く維持することが特に大切である。このため
合成装置としては、反応温度をアンモニア反応速
度最大となるようにコントロールすることによつ
てアンモニア濃度を最大とするような装置が望ま
しい。 またこれに使用する触媒は活性の大きいもの、
特に低温活性のすぐれたものが望ましい。 また合成装置における循環ガスの流動抵抗が小
さいことも強く要求される。 流出する反応ガスの温度は、第1の発明の場合
は少くとも150℃、望ましくは250〜350℃が適当
である。第2、第3の場合はどのような温度でも
特に問題はない。 合成圧力としては120Kg/cm2g以下がこのプロ
セスに適しているが、特に40〜80Kg/cm2gの圧力
が適している。 次のこれらの方法によつてアンモニアを合成し
た場合、重要な点におけるガスの組成おひガス量
の例を示す。 アンモニア生産量 1000トン/日 合成圧力 50Kg/cm2g 合成装置出口 ガス組成、Vol%、流量 Kgmol/hr 液化装置(高圧)入口 〃 液化装置(高圧)出口 〃 液化装置(低圧)入口 〃 液化装置(低圧)出口 〃 吸着工程出口 〃 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図 第1項目第1発明のブロツクダイヤグ
ラム、第2図 第11項第2の発明ブロックダイ
ヤグラム、第3図 第12項第3の発明ブロック
ダイヤグラム、第4図 第1の発明フローシー
ト、第5図第1の発明フローシートに使用の吸着
装置の工程サイクル。 ……吸着工程、……脱着(予熱)工程、
……脱着工程、……吸着(冷却)工程、……
置換予冷工程。 第6図 第2の発明フローシート、第7図 圧
力感動吸着分離装置フローシート 第8図圧力変動装置分離装置フローシート工程サ
イクル。 −B−a……吸着工程(始めの重複部分)、
−B−b……吸着装置(重複していない部分),
−B−c……吸着装置(終りの重複部分)、
−A……精製減圧工程、−B……置換工程(低
圧)、−d……減圧脱着工程、−c……減圧
脱着工程、−b……減圧脱着工程、−a……
減圧脱着工程、−a……再加圧工程、−b…
…再加圧工程。 第9図 第3発明フローシート、第10図 温
度調節装置。 ……ガス温度、……所望温度、……熱媒
体温度。 第11図 アンモニア液化装置(高圧)、第1
2図 流動抵抗の小さい吸着床。 1……合成ガス圧縮機、1a……新補給ガス圧
縮部、1b……循環圧縮部、2……アンモニア合
成装置、3……反応ガス冷却装置、3a……熱交
換器、3b……クーラー、4……吸着分離装置、
4a,4b,4c,4d……吸着床、4−1……
容器、4−2……吸着剤、4−3……ガス入口、
4−4……吸着剤受け、4−5……ガス集合管、
4−6……センターパイプ、4−7 ガス出口、
5……アンモニア圧縮機、5a,5b,5c,5
d……各段、6 アンモニア液化装置(高圧)、
6a……クーラー、6b,c,d……コンデンサ
ー(液安冷却)、6e,f……熱交換器、7……
アンモニア液化装置(低圧)、7a……コンデン
サー(水または空気冷却)、7b……コンデンサ
ー(液安冷却)、7c……熱交換器、8……回収
ガス圧縮機、9……クーラー、10……温度調節
装置、10a……蓄熱 式熱交換器、10b……
冷却器、10c……加熱器、10x……連動式調
節弁冷却側、10y……連動式調節加熱側、10
z……連動式調節バイパス、11a,b,c,d
……吸入サージタンク、12a,b,c……イン
タークーラー、13……アンモニアブロワー、1
4……サージタンク、21……合成ガス圧縮機入
口、22……新補給ガス出口、23……循環ガス
入口、24……循環ガス出口、25……合成装置
入口、26……合成装置出口、27……アンモニ
ア液化装置(高圧)入口、28……吸着装置入
口、29……液安出口、31a,b,c,d……
アンモニア脱着ライン、32……渡り管路、33
……アンモニアコンデンサー入口、34……アン
モニアブロワー入口、35……置換ガスライン入
口、36……バイパス、37……置換ガスライン
出口、40……回収ガス圧縮機入口、41……回
収ガス圧縮機出口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アンモニア合成触媒上を通して、アンモニア
    生成反応を生起せしめられた、水素および窒素を
    主成分としアンモニアを含む混合ガスから、アン
    モニアを分離する、合成圧力が120Kg/cm2g以下
    のアンモニアの合成法において、 (イ) アンモニア合成装置から流出した反応ガス
    を、再生可能な吸着剤を充填した、複数の吸着
    床からなり、各々の吸着床は吸着および脱着の
    工程を順次循環して実施する吸着分離装置の、
    脱着工程にある少くとも1つの吸着床に流入さ
    せ、この吸着床に吸着されているアンモニアを
    脱着し、 (ロ) 該反応ガスを脱着したガスと共にアンモニア
    液化装置(高圧)に流入させ、冷却によつて大
    部分のアンモニアを液化分離し、 (ハ) 残つたガスを該吸着分離装置の、吸着工程に
    ある他の少くとも1つの吸着床に流入させ、ガ
    ス中のアンモニアを吸着せしめ、この吸着床が
    飽和に達したら脱着が終つた吸着床と切替え
    て、アンモニアの吸着分離を継続し、一方飽和
    した吸着床は(イ)の脱着工程に切替え、 (ニ) 該吸着分離装置を流出したガスは該アンモニ
    ア合成装置に循環させる、 各工程よりなることを特徴とする、アンモニア
    の合成法。 2 吸着剤としてゼオライトを使用する、特許請
    求の範囲第1項に記載のアンモニアの合成法。 3 該吸着分離装置として3または4の吸着床か
    らなり、 () 直前の吸着床がアンモニアで飽和して脱
    着(予熱)工程に切替えられたら、直ちにアン
    モニア液化装置(高圧)からのガスを直接受入
    れて吸着工程に入り、アンモニアを吸着し、 () アンモニアで飽和したら、脱着(予熱)
    工程に切替え、脱着工程からのガスを流入さ
    せ、この吸着床を流出したガスはアンモニア液
    化装置(高圧)に流入させ、 () 直前の吸着床が脱着工程を終つたら直ち
    に、アンモニア合成装置からのガスを直接受け
    入れて脱着工程に入り、吸着しているアンモニ
    アを放出し、 () 脱着工程が終つたら吸着(冷却)工程に
    入り、吸着工程にある直前の吸着床からの流出
    ガスを受入れ、この吸着床を流出したガスは該
    アンモニア合成装置に循環させ、 次に再び()の工程に入ることをもつて、 1つの吸着床の工程サイクルとする、吸着分離
    装置を使用する、特許請求の範囲第1項または第
    2項に記載のアンモニアの合成法。 4 第1項(イ)または第3項()の工程におい
    て、脱着工程が終了した後、第3項()の吸着
    (冷却)工程に入る前、吸着(冷却)工程にある
    吸着床に流入する流れの一部分を、この吸着床に
    流入させ、この吸着床のガスを置換し、流出した
    ガスはアンモニア液化装置(高圧)に流入させ
    る、特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれ
    かに記載のアンモニアの合成法。 5 第1項(ハ)または第3項()の工程におい
    て、直前の吸着工程にある吸着床からのガスの代
    りに、合成ガス圧縮機においてこのガスに新補給
    ガスを合流させたガスの流れをこの吸着床に流入
    させる、特許請求の範囲第1項ないし第4項のい
    ずれかに記載のアンモニアの合成法。 6 第1項(ハ)または第3項()および()に
    おいて、アンモニア液化装置(高圧)からのガス
    の代りに、このガスに新補給ガスを合流させたガ
    スの流れをの吸着工程にある吸着床に流入さ
    せ、()の吸着(冷却)工程にある吸着床には
    合成ガス圧縮機循環出口ガスを流入させる、特許
    請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載
    のアンモニアの合成法。 7 第1項(ニ)または第3項()に記載のアンモ
    ニア合成装置への循環ガスの温度を、液体を蓄熱
    体とした1つの蓄熱式熱交換器を1段目に、2つ
    の通常の熱交換器を2段目に並列に使用し、蓄熱
    体の温度および2段目に使用する熱媒体の温度を
    適当な値に設定し、かつ2段目の夫々の熱交換器
    を流れるガス量をコントロールすることによつて
    調節する、特許請求の範囲第1項ないし第6項の
    いずれかに記載のアンモニアの合成法。 8 第1項(イ)または第3項()、()、()に
    おいて、各々の吸着床を通過するガスの一部を分
    流せしめる、特許請求の範囲第1項ないし第7項
    のいずれかに記載のアンモニアの合成法。 9 第1項(ロ)に記載のアンモニア液化装置(高
    圧)において、水あるいは空気による冷却、およ
    び液体アンモニアによる複数の温度レベルでの冷
    却によつてアンモニアを液化させる、特許請求の
    範囲第1項ないし第8項のいずれかに記載のアン
    モニアの合成法。 10 第1項(ロ)記載のアンモニア液化装置(高
    圧)において、この装置から流出するガスの温度
    を変化させることによつて吸着床におけるアンモ
    ニアの吸着をコントロールする、特許請求の範囲
    第1項ないし第9項のいずれかに記載のアンモニ
    アの合成法。 11 アンモニア合成触媒上を通して、アンモニ
    ア生成反応を生起せしめられた、水素および窒素
    を主成分としてアンモニアを含む混合ガスから、
    アンモニアを分離する、合成圧力が120Kg/cm2
    以下のアンモニアの合成法において、 (イ) アンモニア合成装置から流出した反応ガスを
    常温近くまで冷却し、 (ロ) 再生可能な吸着剤を充填した、複数の吸着床
    からなり、各々の吸着床は吸着、減圧、脱着お
    よび再加圧の工程を順次循環して実施する圧力
    変動吸着分離装置に流入させ、アンモニアとそ
    れ以外のガスに分離し、 (ハ) それ以外のガスは該アンモニア合成装置に循
    環させ、 (ニ) アンモニアは圧縮してアンモニア液化装置
    (低圧)に流入させ、冷却によりアンモニアを
    液化分離し、 (ホ) 不凝縮性ガスを主体とする回収ガスを該アン
    モニア液化装置(低圧)から流出させ圧縮し
    て、アンモニア合成装置から流出し冷却された
    流れに合流させる、 各工程よりなることを特徴とする、アンモニア
    の合成法。 12 アンモニア合成触媒上を通して、アンモニ
    ア生成反応を生起せしめられた、水素および窒素
    を主成分としアンモニアを含む混合ガスから、ア
    ンモニアを分離する、合成圧力が120Kg/cm2g以
    下のアンモニアの合成法において、 (イ) アンモニア合成装置から流出した反応ガスを
    常温近くまで冷却し、 (ロ) アンモニア液化装置(高圧)に流入させ、冷
    却によつて大部分のアンモニアを液化分離し、 (ハ) 残つたガスは再生可能な吸着剤を充填した、
    複数の吸着床からなり、各々の吸着床は吸着、
    減圧、脱着および再加圧の工程を順次循環して
    実施する圧力変動吸着分離装置に流入させ、ア
    ンモニアとそれ以外のガスに分離し、 (ニ) それ以外のガスは該アンモニア合成装置に循
    環させ、 (ホ) アンモニアは圧縮してアンモニア液化装置
    (低圧)に流入させ、冷却によりアンモニアを
    液化分離し、 (ヘ) 不凝縮性ガスを主体とする回収ガスを該アン
    モニア液化装置(低圧)から流出させ圧縮し
    て、アンモニア合成装置から流出し冷却された
    流れに合流させる、 各工程よりなることを特徴とする、アンモニア
    の合成法。 13 吸着剤として3A型ゼオライトを使用する、
    特許請求の範囲第11項または第12項に記載
    の、アンモニアの合成法。 14 該圧力変動吸着分離装置として、次のよう
    な装置、即ち、 () 吸着工程として次の(A)、(B)のいずれかの
    工程を行ない、 (A) 吸着工程は直前の吸着床の吸着工程が終つ
    たら直ちに始まり、該吸着床の吸着工程が終
    つたら直ちに直後の吸着床の吸着工程が始ま
    り、 (a) 供給ガスは該吸着床の入口端から流入
    し、吸着床を通過して出口端から流出し、 (b) 該吸着床の出口端から吸着成分が漏出し
    始める直前に、供給ガスの供給を停止し
    て、この吸着床の吸着工程を終り、 (B) 吸着工程の始めの部分と終りの部分が、
    夫々、直前の吸着床の吸着工程の終りの部分
    と、直後の吸着床の吸着工程の始めの部分と
    重なり合つており、 (a) 始めの重なり合つている部分において
    は、供給ガスの全部ないし一部分は、一旦
    直前の吸着床を通過して、その出口端から
    1つの渡り管路を通つて該吸着床の入口端
    を経て該吸着床に流入し、残りの部分は直
    接入口端から該吸着床に流入し、両者は合
    流、吸着床を通過して、その出口端から流
    出し、 (b) 直前の吸着床を経由する流れが停止する
    と、供給ガスの全量が直接入口端から該吸
    着床に流入し、吸着床を通過して、その出
    口端から流出し、 (c) 該吸着床の出口端から吸着成分が漏出し
    始める直前に、供給ガスの量はそのまま、
    ないし1部分に減じ、かつその出口端から
    の流れは該渡り管路を通つて、直後の吸着
    床の入口端よりその吸着床に流入するよう
    にし、一方供給ガスの残りの部分は直接、
    直後の吸着床に流入し始め、 (d) 該吸着床が吸着成分で飽和し終つたら、
    これに対する供給ガスの供給を停止し、こ
    の吸着床の吸着工程を終り、 () 次の(A)、(B)の工程を行い、 (A) 該吸着床の出口端を通じ、その時再加圧工
    程にある吸着床に、双方の吸着床の圧力が略
    等しくなるまで減圧流入させ、 (B) 次に更に減圧する前に、吸着成分ガス流を
    該吸着床の入口端から流入させ、吸着床内ガ
    スと置換し、追い出されたガスはこの吸着装
    置の外に流出させ、 () 続いて減圧脱着を行い、 () 次に再加圧の工程を行なうことをもつ
    て、1つの吸着床の工程サイクルとする、圧力
    変動吸着分離装置を使用する、特許請求の範囲
    第11項ないし第13項のいずれかに記載の、
    アンモニアの合成法。 15 第14項()、(B)の工程において、該吸
    着成分ガス流としてアンモニアブロワーにて昇圧
    されたアンモニアを使用し、追い出されたガスを
    回収ガス圧縮機入口またはアンモニア液化装置
    (低圧)に流出させる、特許請求の範囲第11項
    ないし第14項のいずれかに記載のアンモニアの
    合成法。 16 第14項()の減圧脱着の工程におい
    て、アンモニア圧縮機の各圧縮段の吸入圧力に合
    わせた、圧力区分の異なる複数の脱着ラインによ
    り、段階的に減圧脱着される、特許請求の範囲第
    11項ないし第15項のいずれかに記載のアンモ
    ニアの合成法。 17 第11項(ロ)または第12項(ハ)の工程におい
    て、該圧力変動吸着分離装置へ流入するガスとし
    て、そこに記載されているガスに、合成ガス圧縮
    機によつて昇圧された新補給ガスを加えたもの、
    を流入させる、特許請求の範囲第11項ないし第
    16項のいずれかに記載の、アンモニアの合成
    法。 18 第12項(ロ)に記載のアンモニア液化装置
    (高圧)において、水あるいは空気による冷却、
    および液体アンモニアによる複数の温度レベルで
    の冷却によつてアンモニアを液化させる、特許請
    求の範囲第12項ないし第17項のいずれかに記
    載のアンモニアの合成法。 19 第12項(ロ)記載のアンモニア液化装置(高
    圧)において、この装置から流出するガスの温度
    を変化させることによつて吸着床におけるアンモ
    ニアの吸着をコントロールする、特許請求の範囲
    第12項ないし第18項のいずれかに記載のアン
    モニアの合成法。 20 円筒容器に充填された吸着剤の上下両方向
    から、ガスの半量づつを流入させ、吸着床の層高
    さの略半分の位置から流出させるようにした、あ
    るいはこの逆の方向に流すようにした、吸着床を
    使用する、特許請求の範囲第1項ないし第19項
    のいずれかに記載のアンモニアの合成法。
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