JPH0444188Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本願は、着脱自在の延長ノズル管を備えたエア
ゾール形の噴霧器に関する。

「従来の技術」 この種噴霧器では、容器頂部のノズル孔から噴
出される噴霧は広がりを持つので、狭い〓間等に
噴霧する場合は無駄が生じる。このため、ノズル
孔に随意に着脱できる延長ノズル管を備え、狭い
〓間等にでも効果的に噴霧できるようにしてい
る。

「考案が解決しようとする問題点」 従来の延長ノズル管は、容器体胴部に設けた保
持片によりこの胴部に沿わせて縦向きに保持させ
ておき、噴霧時これをとり外してノズル孔に差込
み連通結合させるものが多く、従つて延長ノズル
管は埃りで目詰まりを起し易く、また紛失しやす
い欠点がある。

本考案は、延長ノズル管を、簡単な補助具によ
り目詰まりを防止すると共に本体に一体的に結合
し、上記欠点を解消した延長ノズル管付きの噴霧
器を得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案の噴霧器は、頂部から上向きに突出した
ノズル６を押下げると、このノズル６から液を霧
状に噴出する噴霧器本体１と、この噴霧器本体１
頂部両側から衝立状に立ち上がる１対の側壁７，
７を有するキヤツプ部材２と、一側に前記ノズル
６に連通する吐出路８を開通してこのノズル６に
連通固定され、かつ前部の吐出路８開通部側に取
付け基板９を設けて前記１対の側壁７，７間に押
下げ可能に配設されたアクチエータ３と、前記吐
出路８一側開通部に挿着固定された固定ノズル４
と、細長な板状であつて、一端を前記取付け基板
９下部に固定し、他端を前記固定ノズル４近傍の
取付け基板９上部に枢支し、かつ中間部２個所に
常時及び噴霧時の屈曲点となる可撓ヒンジ１０，
１１を設けて上下の折り重ね状態に配設され、折
り重ねの下側に、下端開口に本体１胴部に沿つて
垂下する延長ノズル管１２を連通結合し、噴霧時
上端開口１３が前記固定ノズル４に嵌合連通され
る管体１４を貫通垂設した屈曲可能なアダプター
５とで構成している。

「作用」 上記において、常時はアダプター５は可撓ヒン
ジ１０で屈曲されて中間の大部分は上下に折り重
なつた状態にあり、このとき延長ノズル管１２は
噴霧器本体１の胴部に沿つて垂下し、従つてこの
延長ノズル管１２の上端開口、つまり管体１４の
上端開口１３は折り重ねの上側部分により閉塞さ
れている。

噴霧する場合は、アダプター５を持ちこれを矢
示のように回して管体１４の上端開口１３を固定
ノズル４に嵌合連通し、延長ノズル管１２を固定
ノズル４を介してノズル６に連通させる。第２図
はこの状態を示し、このときアダプター５は可撓
ヒンジ１１で屈曲して起立した状態となつてい
る。この状態にてアクチユエータ３の頂板を介し
てノズル６を押下げればよい。

「実施例」 エアゾール形の噴霧器本体１は極く周知であ
り、しかも本考案はこの本体１自体に係わるもの
でないので簡単に説明すると、液体を収納した罐
容器体１５内に液化ガス等のボンベを内蔵して内
圧を増大させるようにし、一方罐容器体１５頂部
から突出したノズル６に吐出弁を関連させ、この
ノズル６を押下げるとその押下げ中吐出弁を開弁
して加圧液体をノズル６から噴出させるようにし
たものである。

キヤツプ部材２は、１対の側壁７，７間の下部
の前、後部に取付け部材１６，１６を有し、これ
ら取付け部材１６，１６の係合突条１７，１７を
噴霧器本体１の頂板１８周縁に係合してこの本体
１頂部に取付け固定されており、また後部側取付
け部材１６にアクチエータ３を案内する係合片１
９を設けている。

アクチエータ３は、押下げ用の頂板２０裏面か
らノズル６に連通嵌着する結合管２１を垂下し、
吐出路８はこの結合管２１上端から頂板２０裏面
部を経て前部一側に抜ける逆Ｌ字形に形成し、そ
して取付け基板９は、前部周りから前面側につき
だして設けた前空きの囲い枠で形成しており、そ
の前向き枠２２下部には取付け孔を明けている。
２３は案内片で、前記係合片１９内面側に摺接し
ており、下端外面の係合突条２４が係合片１９内
面肉厚部の下向き段部２５に係合して離脱を防止
している。

固定ノズル４は、前部を外方を突出させて吐出
路８の一側開通部に挿着固定してあり、突出先端
に小孔２６を明けてある。

アダプター５は、固定側を前記取付け基板９の
前向き枠２２下部の取付け孔に強制的に押込んで
係合固定し、他端は両側のピン２７，２７を取付
け基板９上部両側に枢支させて取付けている。そ
して、中間の大部分が常時においては第１図のよ
うに水平状態に上下に折り重なり、噴霧時には第
２図のよに縦向きに起立し前後に折り重なるよう
に、位置をずらせて中間部に２個の可撓ヒンジ１
０，１１を設けており、この外固定部側寄りにも
他の可撓ヒンジ２８を設け、さらに枢支側端部に
固定ノズル４突出部を通過させることができる切
欠き溝２９を設けてその動きに支障のないように
している。

尚、上記において、延長ノズル管１２は常時は
アダプター５によりほぼ本体１胴部に沿つて安定
的に垂下状態を保つが、しかしこの手段でなお延
長ノズル管１２が揺動するような場合は、可撓ヒ
ンジ２８より管体１４側寄りの個所を保持する例
えば上向きコ字形の保持片を取付け基板９に設け
ればよい。また本体部１と延長ノズル管１２を除
いた各部は合成樹脂材で成形製作する。

「考案の効果」 上記本考案によれば、常時において、噴霧器本
体１の胴部に沿つて縦向きに配置されている延長
ノズル管１２は、アダプター５の折り重ね部分の
上側のもので閉塞されているので埃などで目詰ま
りを起す気遣いはなく、またこの延長ノズル管１
２はアダプター５により着脱操作自在に一体的に
結合されているので紛失等のおそれはなく、信頼
性は格段に向上する。またアダプター５は簡単な
形状の一部品なので、コスト的にも有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案噴霧器の一実施例の
常時及び噴霧時のそれぞれ要部縦断側面図、第３
図は同実施例のアダプターの半部斜視図である。 １……噴霧器本体、２……キヤツプ部材、３…
…アクチエータ、４……固定ノズル、５……アダ
プター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂部から上向きに突出したノズル６を押下げる
   と、このノズル６から液を霧状に噴出する噴霧器
   本体１と、この噴霧器本体１頂部両側から衝立状
   に立ち上がる１対の側壁７，７を有するキヤツプ
   部材２と、一側に前記ノズル６に連通する吐出路
   ８を開通してこのノズル６に連通固定され、かつ
   前部の吐出路８開通部側に取付け基板９を設けて
   前記１対の側壁７，７間に押下げ可能に配設され
   たアクチエータ３と、前記吐出路８一側開通部に
   挿着固定された固定ノズル４と、細長な板状であ
   つて、一端を前記取付け基板９下部に固定し、他
   端を前記固定ノズル４近傍の取付け基板９上部に
   枢支し、かつ中間部２個所に常時及び噴霧時の屈
   曲点となる可撓ヒンジ１０，１１を設けて上下の
   折り重ね状態に配設され、折り重ねの下側に、下
   端開口に本体１胴部に沿つて垂下する延長ノズル
   管１２を連通結合し、噴霧時上端開口１３が前記
   固定ノズル４に嵌合連通される管体１４を貫通垂
   設した屈曲可能なアダプター５とからなる噴霧
   器。