JPH0444069B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明昇降装置を以下の項目に従つて説明す
る。

Ａ 産業上の利用分野 Ｂ 発明の概要 Ｃ 従来技術［第４図、第５図］ Ｄ 発明が解決しようとする問題点 Ｅ 問題点を解決するための手段 Ｆ 実施例［第１図乃至第３図］ ａ 構成［第１図乃至第３図］ ｂ 動作 Ｇ 発明の効果 （Ａ 産業上の利用分野） 本発明は新規な昇降装置に関する。詳しくは、
取付けが容易で作業性の良い新規な昇降装置を提
供しようとするものである。

（Ｂ 発明の概要） 本発明昇降装置は、ブラケツトに接続される２
本のワイヤーをそれぞれ駆動部と自動巻取装置に
連結し、これにより昇降装置の取付け箇所への組
付けを容易にしたものである。

（Ｃ 従来技術）［第４図、第５図］ 従来、ワイヤー式の昇降装置としては、第４図
に示すようにガイドレールａの上下部にプーリ
ｂ，ｃを回転自在に支持し、さらに、ガイドレー
ルａにブラケツトｄを上下方向に移動可能に支持
すると共に、上部及び下部プーリｂ，ｃに巻き付
けられた後のワイヤーｅの両端をそれぞれブラケ
ツトｄに連結し、そして、ワイヤーｅの中間部分
を駆動部ｆのリールｇに巻装し、リールｇを正方
向に又は逆方向に回転せしめることによりブラケ
ツトｄを昇降せしめる方式のものがある。

あるいはまた、第５図に示すように、ガイドレ
ールａの下部にプーリｈを回転自在に支持し、上
部には一対のワイヤーガイドｉ，ｊを取付けると
共に、駆動部ｋのリールｌにワイヤーｍを巻回
し、ワイヤーガイドｊを通されたワイヤーｍの一
端をブラケツトｄに連結し、そして、ガイドｉを
通され更にプーリｈに巻き付けられたワイヤーｍ
の他端をブラケツトｄに連結し、駆動部ｋのリー
ルｌの回転によりブラケツトｄを昇降させるよう
にしたものがある。

（Ｄ 発明が解決しようとする問題点） 上記した従来の昇降装置にあつては、ワイヤー
ｅあるいはｍは駆動部のリールｇあるいはｌの回
転によつてのみ駆動されるものであるため、例え
ば、自動車のドア内部に組込む場合に、ワイヤー
ｅあるいはｍに所定の張力を付与した状態で駆動
部をドアフレームに取付けねばならず、その取付
けの作業性及びワイヤーのドア内への挿入性が悪
い。しかも駆動部の取付位置にその位置調整機構
を設けておかないと、ドアフレーム及び駆動部等
の部品の製作誤差などから所定の張力をワイヤー
に付与することができない。従つて、部品点数が
多くなり、コスト高になると共に装置の重量が増
えるという問題がある。そして、ワイヤーｅある
いはｍはブラケツトｄを介してエンドレスとなつ
ている為、狭く限られたスペースのドア内部への
配置がさらに困難となる。

また、一度ドア内部に装備した昇降装置のワイ
ヤーｅあるいはｍに伸びなどによる弛みが生じる
と、これを吸収する手段を備えていないため、リ
ールｇあるいはｌによるワイヤーｅあるいはｍへ
の動力の伝達効率が悪くなり、窓ガラスの昇降に
支障を来たすという問題があつた。

本発明は上記のような従来の問題点を解決する
ためになされたもので、昇降装置取付け箇所への
昇降装置の組付けを容易にして、その作業性を向
上できるようにした新規な昇降装置を提供するこ
とを目的とするものである。

（Ｅ 問題点を解決するための手段） 本発明昇降装置は、上記した問題点を解決する
ために、ガイドレールに上下方向に移動可能に設
けられたブラケツトに接続された２本のワイヤー
体のうち上側のワイヤー体を昇降操作用駆動手段
に接続し、下側のワイヤー体をこれを常に巻取り
方向に付勢する自動巻取装置に接続したものであ
る。

従つて、本発明によれば、ブラケツトを介して
２本のワイヤーが一体化され、それぞれのワイヤ
ーの自由端を駆動部と自動巻取装置に格別に接続
するだけで絶えず一定の張力をワイヤーに付与す
ることができるため、取付に際して従来のように
ワイヤーに一定の張力を与えながら作業をしなけ
ればならないという煩わしさがない。しかも、ワ
イヤーに張力をもたせるにはワイヤーを駆動部及
び自動巻取装置に接続するだけでよいので、昇降
装置を構成する各部材を取付箇所に取着後、ワイ
ヤーに張力をもたせるために各部材を適宜移動し
て位置調整をする必要もない。しかして、本発明
によれば取付けの作業性が良好となり、また、位
置調整機構も不要となるので、コストの低減、ド
アの軽量化を図ることができる。

（Ｆ 実施例）［第１図乃至第３図］ 以下に、本発明昇降装置の詳細を図示した実施
例に従つて説明する。

尚、この実施例は本発明を自動車用窓ガラスの
昇降装置として適用したものである。

（ａ 構成）［第１図乃至第３図］ 昇降装置１は図示しない車輌用ドア内に設置さ
れる。

この昇降装置１は、ドア内のフレーム（図示せ
ず）にその上下方向に沿つて配設されるチヤンネ
ル状のガイドレール２を備え、このガイドレール
２には窓ガラス３の下端縁を支持するブラケツト
４がスライドシユー５，５を介して上下方向に移
動可能に支持されている。

６及び７は上記ブラケツト４にそれぞれその一
端が連結された昇降操作用のワイヤーであり、上
側のワイヤー６の他端部は、ガイドレール２の上
端に回転自在に支持されたプーリ８に３分の１巻
き程巻き付けられた後、駆動部９のモータ又は手
動ハンドルにより回転されるリール９ａに巻装固
定されている。下側のワイヤー７は、ガイドレー
ル２の下端部に設置された自動巻取装置１０のド
ラム１０ａに巻装固定されている。

該自動巻取装置１０はドラム１０ａを常に巻取
方向に回転付勢するためのトーシヨンばね１０ｂ
を備え、このトーシヨンばね１０ｂの一端は自動
巻取装置の外筺１０ｃに固定され、他端はドラム
１０ａが固定されている支持軸１０ｄに固着され
ている。しかして、このトーシヨンばね１０ｂに
よつてドラム１０ａには該ドラム１０ａにワイヤ
ー７が巻装される方向に絶えず回転力が付与され
た状態とされる。

また、上記ガイドレール２の駆動部９側の側面
板２ａのうちプーリー８が支持された位置に対応
した箇所には開口２ｂが形成され、駆動部９の外
筺９ｂのガイドレール２側の上部には挿通孔９ｃ
が形成されている。

１１は上記ガイドレール２と駆動部９間を連結
するためのパイプ状ガイドであり、可撓性を有す
る材料により形成されている。そして、該パイプ
状ガイド１１の一端は前記ガイドレール２の側面
板２ａに形成された開口２ｂに、他端は前記駆動
部９の外筺９ｂに形成された挿通孔９ｃにそれぞ
れ嵌合固定され、そして、このパイプ状ガイド１
１内に上記ワイヤー６が挿通されるようになつて
いる。

（ｂ 動作） 上記のように構成された昇降装置１において、
窓ガラス３が支持されたブラケツト４を上昇させ
る場合は、駆動部９のリール９ａを巻取方向に、
即ち、第１図の矢印Ａで示す方向に回転させる。
これによりワイヤー６がリール９ａに巻取られる
と、ブラケツト４はガイドレール２に沿つて上昇
し、これと同時にワイヤー７は自動巻取装置１０
のドラム１０ａからトーシヨンばね１０ｂの力に
抗して繰出される。このとき、トーシヨンばね１
０ｂによる巻取力がワイヤー６及び７に作用し、
これにより常に一定の張力をワイヤー６，７に付
与して、その弛みをなくする。一方、駆動部９の
リール９ａを矢印Ａと逆の方向に回転させれば、
ブラケツト４には自動巻取装置１０のトーシヨン
ばね１０ｂの巻取力が常に作用しているので、こ
れによりワイヤー６がドラム１０ａに巻取られ、
ブラケツト４は下降せしめられることになる。こ
のとき窓ガラス３の自重による下降力も付加され
る。

従つて、上記実施例に示した昇降装置にあつて
は、自動巻取装置１０のガイドレール２への取付
及びこれから引き出されたワイヤー７の端部のブ
ラケツト４への接続は、ガイドレール２をドアフ
レームに装着する以前に行なうことができ、しか
も、駆動部９側のワイヤー６のブラケツト４への
接続は、ワイヤー６，７の張力を配慮することな
く駆動部９をドアフレームに装着した後に行なう
ことができるため、ガイドレール２及び駆動部９
のドアフレームへの取付けが容易となり、その作
業性が良くなるほか、ガイドレール２及び駆動部
９に対する位置調整機構が不要となるため、従来
のものに比し、部品点数が減少し、低コスト及び
軽量化が可能になる。

また、自動巻取装置１０のトーシヨンばね１０
ｂによる巻取力が各ワイヤー６，７に常時作用し
ているため、ワイヤー６，７の伸びを吸収するこ
とができ、一定したワイヤー張力を常に維持でき
るほか、動力の伝達不良が生じるおそれがない。

（Ｇ 発明の効果） 以上に記載したところから明らかなように、本
発明昇降装置は、ガイドレールと、このガイドレ
ールに上下方向に移動可能に設けられたブラケツ
トと、このブラケツトに接続される２本のワイヤ
ー体と、該ワイヤー体のうち上側のワイヤー体が
接続される昇降操作用駆動手段と、上記ブラケツ
トに接続される下側のワイヤー体を常に巻取り方
向に付勢する自動巻取装置とからなることを特徴
とする。

従つて、本発明によれば、ブラケツトを介して
２本のワイヤーが一体化され、それぞれのワイヤ
ーの自由端を駆動部と自動巻取装置に格別に接続
するだけで絶えず一定の張力をワイヤーに付与す
ることができるため、取付けに際して従来のよう
にワイヤーに一定の張力を与えながら作業をしな
ければならないという煩わしさがない。しかも、
ワイヤーに張力をもたせるにはワイヤーを駆動部
及び自動巻取装置に接続するだけでよいので、昇
降装置を構成する各部材を取付け箇所に取着後、
ワイヤーに張力をもたせるために各部材を適宜移
動して位置調整をする必要もない。しかして、本
発明によれば取付けの作業性が良好となり、ま
た、位置調整機構も不要となるので、コストの低
減、ドアの軽量化を図ることができる。

尚、上記実施例にあつては、駆動部９のドアフ
レームへの設置時には、従来のようなワイヤー張
力を考慮する必要がないことと相俟つて、ワイヤ
ー６が可撓性ガイド１１内に収容されているた
め、駆動部９の設置場所を任意に設定することが
でき、設計の自由度が得られるとともに、ワイヤ
ーガイド１１がフレキシブルなため、ドア内部へ
の挿入作業が容易になる。

また、上記した実施例にあつてはブラケツトに
２本のワイヤーがそれぞれ別々に接続されたもの
であるが、１本のワイヤーの中央部をブラケツト
に固定し、その両端を駆動部と自動巻取装置にそ
れぞれ接続するようにしてもよい。

更に、本発明におけるワイヤー自動巻取装置１
０はトーシヨンばねを用いたものに限らず、ドラ
ム１０ａにワイヤーを巻き取る方向への回転力を
付与できるものであれば、どのようなものでも良
い。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明昇降装置を自動車用
の窓ガラスの昇降装置に適用した実施の一例を示
すものであり、第１図は全体の正面図、第２図は
第１図の−線に沿う側面図、第３図は第１図
の−線に沿う拡大断面図、第４図及び第５図
は従来の昇降装置を格別に示す概略正面図であ
る。 符号の説明、１……昇降装置、２……ガイドレ
ール、４……ブラケツト、６，７……ワイヤー
体、９……昇降操作用駆動手段、１０……自動巻
取装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ガイドレールと、 このガイドレールに上下方向に移動可能に設け
   られたブラケツトと、 このブラケツトに接続される２本のワイヤー体
   と、 該ワイヤー体のうち上側のワイヤー体が接続さ
   れる昇降操作用駆動手段と、 上記ブラケツトに接続される下側のワイヤー体
   を常に巻取り方向に付勢する自動巻取装置とから
   なる ことを特徴とする昇降装置。