JPH04439Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、カード発行会社のセンタシステムに
オンライン接続され、クレジツトカードで販売商
品の代金を決済できるカード取引処理装置に関す
る。

［従来の技術］ 一般に、クレジツトカードで販売商品の決済が
実施できるカード取引処理装置には、販売商品の
商品コードやカード支払金額、および一括、分割
等の支払条件等の取引データをキー入力するため
のキーボード、クレジツトカードに磁気記録され
たカード発行会社コード、カード所持者の会員番
号等のカード情報を読取るためのカードリーダ、
前記取引データおよびカード情報を該当カード発
行会社のセンタシステムへ電話回線を介して送信
するMODEM（変調復調器）やNCU（網制御装
置）等の伝送制御装置等が組込まれている。

また、このカード取引処理装置の記憶部内に
は、キーボードからキー入力された取引データを
一時記憶する取引データメモリおよびカードリー
ダで読取つたカード情報を一時記憶するカード情
報メモリが形成されている。

このようなカード取引処理装置において、操作
者がキーボードから販売商品の商品コード、支払
金額、支払条件等の取引データを順次入力する
と、これ等の取引データは取引データメモリへ格
納される。また、クレジツトカードをカードリー
ダに挿入するとカード情報が読取られてカード情
報メモリに格納される。そして、カード情報が読
取られたことおよび取引データが正しく入力され
たことを確認すると、キーボードの終了実行キー
を押す。するとカード情報メモリに記憶されたカ
ード情報に含まれるカード発行会社コードのシス
テムカード発行会社のセンタシステムへこのカー
ド情報と取引データメモリから読出された取引デ
ータが送信される。なお、送信終了時点で送信済
みの取引データメモリおよびカード情報メモリの
記憶内容はクリアされる。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしなが、上記のように構成されたカード取
引処理装置においては次のような問題があつた。
すなわち、記憶部内に形成された取引データメモ
リおよびカード情報メモリはキーボードの終了実
行キーのキー入力操作、又はリセツトキーのキー
入力操作が実行されない限りクリアされることは
ない。したがつて、取引データの入力操作途中で
この入力操作を中断し、リセツトキーをキー入力
せずにこのカード取引処理装置を放置した場合と
か、又は、クレジツトカードをカードリーダに挿
入してカード情報を読取らせてそのまま放置した
場合においては、カード情報メモリおよび取引デ
ータメモリの記憶内容はクリアされない。

そして、例えばクレジツトカードのカード情報
を読取らせたままで放置した場合、その後で別の
客に対するカード取引操作を実施するときに、客
のクレジツトカードをカードリーダに挿入したと
してもこのカードのカード情報は読取られること
なく、カード情報メモリにはカード取引を途中で
中断した前の客のカード情報が記憶されている。
したがつて、それに気付くことなく取引データを
キー入力して終了実行キーを押すと、取引データ
は前の客のカード情報の指定するカード発行会社
のセンタシステムへ送信される問題が生じる。し
たがつて、他人の口座から支払金額が決済される
事態になる。

本考案は上記のような事態に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、取引データ
の入力操作終了をシステム終了キー操作まえにカ
ードリーダにカードが再挿入されると、操作エラ
ー表示するとともに各メモリをクリアすることに
よつて、取引データが他人のカード情報に基づい
て送信されることを確実に防止でき、装置全体の
信頼性を向上できるカード取引処理装置を提供す
ることにある。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、第１図に示すように、キーボード１
からキー入力された取引データ２を取引データメ
モリ３へ一旦記憶し、カードリーダ４で読取られ
たカード情報５をカード情報メモリ６へ一旦記憶
し、終了キー７のキー入力操作によつて、取引デ
ータ２およびカード情報５を伝送回線でもつて接
続されたカード発行会社のセンタシステム８へ送
信するカード取引処理装置において、表示部９に
キーボード１における取引データの入力操作期間
中における次のキー操作手順および入力データを
順次表示し、カード再挿入検出手段１０によつ
て、取引データのキー入力操作開始から終了キー
７のキー入力操作までの期間にクレジツトカード
がカードリーダ４に再挿入されたことを検出する
と、エラー処理手段１１によつて表示部９へ操作
エラー表示するとともに各メモリ３，６をクリア
するようにしている。

［作用］ このように構成されたカード取引処理装置であ
れば、例えば先の客のクレジツトカードをカード
リーダに挿入してカード情報を読取らせて、この
カード情報をカード情報メモリに記憶させたまま
終了キーをキー操作せずに放置して、次の客のク
レジツトカードをカードリーダに挿入してカード
情報を読ませた場合は、カード再挿入検出手段に
てカード再挿入が検出される。そして、表示部に
操作エラーが表示されるとともに先の客のデータ
が記憶されたカード情報メモリおよび取引データ
メモリがクリアされる。

［実施例］ 以下本考案の一実施例を図面を用いて説明す
る。

第２図は実施例のカード取引処理装置を示す外
観図である。ほぼ直方体状に形成されたケース２
１の上面に各種取引データをキー入力するための
キーボード２２が設けられ、キーボード２２に隣
接して各種キー操作手順と入力データを順次表示
する例えば液晶表示素子で形成された表示部２３
が取付けられている。さらに、ケース２１の上面
にはクレジツトカードを挿入するためのカード挿
入口２４が形成され、さらに取付データを印字し
た伝票が排出される伝票発行口２５が形成されて
いる。

前記キーボード２２には、図示するように、販
売商品の商品コードやカード支払金額等の数字デ
ータを入力するための０〜９の置数キー２６、例
えば商品コードや支払金額等の一つのデータの入
力操作が終了したことを示すセツトキー２７、全
部の取引データおよびカード情報の読取り操作が
終了したことを示す終了実行キー２８、終了実行
キー２８のキー操作前に入力した取引データの一
部を訂正するときに使用する訂正キー２９、例え
ば取引データの入力操作途中にこのカード取引全
体を取消す時に使用するリセツトキー３０等が配
列されている。

なお、［６］を除く［４］〜［９］の各置数キ
ー２６は数字データを入力するのみならず、支払
条件を選択する選択キーの機能も有する。すなわ
ち、一定の条件下で４，５，７，８，９の各置数
キー２６を押すと、それぞれ［ボーナス併用払
い］［リボルデイング（均等払い）］［一括払い］
［ボーナス払い］［分割払い］の各支払条件が入力
される。

第３図はカード取引処理装置の概略構成を示す
ブロツク図である。図中３１はキーボード２２お
よびカード挿入口２４内に設置されたカードリー
ダ３２から入力したデータに対して各種演算処理
を実行するCPU（中央処理装置）であり、この
CPU３１にはバスライン３３を介して各種の入
出装置が接続されたＩ／Ｏポート３４、制御プロ
グラムを記憶するROM３５、取引データメモリ
やカード情報メモリ等の可変データを記憶する
RAM３６等が接続されている。また、このCPU
３１には実行中の制御プログラムのプログラムNo.
をカウントするプログラムカウンタ３７が接続さ
れている。なお、上記CPU３１、Ｉ／Ｏポート
３４およびプログラムカウンタ３７は１個のIC
素子で形成されている。

前記Ｉ／Ｏポート３４には、表示部２３、キー
ボード２２、カードリーダ３２、図示しないカー
ド発行会社のセンタシステムに電話回線等の伝送
回線３８を介してオンライン接続された
MODEMとNCUからなる伝送制御装置３９、お
よび取引データおよびカード情報等を伝票に印字
するプリンタ４０が接続されている。

前記RAM３６内には、第４図に示すように、
このカード取引処理装置でクレジツト取引できる
クレジツトカードのカード発行会社コード毎にこ
のカード発行会社のセンタシステムへ送信する場
合の電話番号を記憶する電話番号メモリ４１、カ
ードリーダ３２で読取られたカード発行会社コー
ド、会員番号等のカード情報を一時記憶するカー
ド情報メモリ４２、キーボード２２からキー入力
された販売商品の商品コード、カードで支払う支
払金額、前述の支払条件等の取引データを一時記
憶する取引データメモリ４３、取引データ入力操
作中にカードリーダ３２にてカード情報を読取つ
たことを示すカードフラグを格納するフラグメモ
リ４４、およびその他の処理に使用するワークバ
ツフア４５等が形成されている。

しかして、このカード取引処理装置は第５図お
よび第６図の流れ図に従つてカード取引処理を実
行するように構成されている。すなわち、第５図
において、この装置の電源が投入されると、各種
の初期処理を実行したのちＰ１にて表示部２３
「カード挿入」メツセージを表示する。そして、
客から預かつたクレジツトカードがカード挿入口
２４へ挿入されると、RAM３６のフラグメモリ
４４のカードフラグを１に設定する。そしてＰ２
にて挿入されたクレジツトカードのカード情報を
カードリーダ３２で読取り、カード情報メモリ４
２へ格納する。

つぎに、表示部２３に「商品コード入力」メツ
セージを表示する。置数キー２６にて販売商品の
商品コードが入力さされると表示部２３に表示す
る。そして、セツトキー２７がキー入力される
と、商品コードは正しくキー入力されたと判断し
て、この入力された商品コードを取引データメモ
リ４３の商品コード領域へ格納する。そして、表
示部２３に「金額入力」メツセージを表示し、同
じく置数キー２６およびセツトキー２７でカード
で支払う支払金額が入力されると、この支払金額
を取引データメモリ４３の支払金額領域へ格納す
る。支払金額の格納処理が終了すると、表示部２
３に「支払条件入力」メツセージを表示する。前
述したように４，５，７，８，９の各置数キー２
６に設定された各支払条件のうち客の希望する支
払条件又はカード発行会社が許可する支払条件に
該当する置数キー２６およびセツトキー２７がキ
ー操作されると、入力されたコード表示された支
払条件を取引データメモリ４３の支払条件領域へ
格納する。

以上の各取引データの入力処理およびカード情
報の読取処理が終了すると、表示部２３に「終了
実行入力」メツセージを表示する。P3にて実行
終了キー２８がキー入力されると、カード情報メ
モリ４２に格納されたカード情報に含まれるカー
ド発行会社コードの示すセンタシステムの電話番
号を電話番号メモリ４１から読出す。そして、伝
送制御装置３９及び伝送回線３８を介してこの該
当ホストシステムへ取引データメモリ４３から読
出した取引データおよびカード情報メモリ４２か
ら読出したカード情報を送信する。同時に、送信
した取引データおよびカード情報をプリンタ４０
にて伝票に印字して、この伝票を伝票発行口２５
から排出する。

該当クレジツトカード発行会社のセンタシステ
ムへの取引データおよびカード情報の送信処理が
終了すると、RAM３６のフラグメモリ４４のカ
ードフラグを０に解除するとともに電話番号メモ
リ４１を除く取引データメモリ４３、カード情報
メモリ４２の記憶内容をクリアする。そして、表
示部２３に一定時間だけ「終了」メツセージを表
示する。

以上で一人の客に対するカード取引処理が終了
したので、流れ図の最初に戻り、P1にて表示部
２３に「カード挿入」を表示して、次の客に対す
るクレジツトカードの挿入操作を待つ。

また、このカード取引処理装置において、クレ
ジツトカードがカード挿入口２４へ挿入される
と、第６図に示すカード入力割込処理を実行する
ように構成されている。すなわち、クレジツトカ
ードがカード挿入口２４へ挿入されると、RAM
３６のフラグメモリ４４に記憶されたカードフラ
グの設定状態を調べる。そして、０に解除されて
いれば、この取引データ入力操作期間中に始めて
クレジツトカードがカード挿入口２４へ挿入され
たと判断して、カードフラグを１に設定した後、
第５図の流れ図のP2へ進み、この挿入されたク
レジツトカードのカード情報を読取る。

また、フラグメモリ４４のカードフラグが既に
１に設定されていた場合は、RAM３６のカード
情報メモリ４２に既にカード情報が記憶されてい
ることを示す。この場合、先の客に対するカード
取引処理操作途中でその操作を中断してこのカー
ド取引処理装置を、リセツトキー３０をキー操作
せずに、放置したと判断する。そして、表示部２
３に「操作エラー」メツセージを一定時間表示す
るとともに上記カードフラグを０に解除する。そ
の後、電話番号メモリ４１を除くカード情報メモ
リ４２、取引データメモリ４３の各記憶内容をク
リアして第５図の流れ図の最初のP1へ戻り、表
示部２３へ「カード挿入」メツセージを表示す
る。

このように構成されたカード取引処理装置であ
れば、商品コード、支払金額、支払条件等の各取
引データおよびカード情報の入力操作の終了を示
す終了実行キー２８がキー入力操作するまえに、
クレジツトカードがカード挿入口２４へ重複して
挿入されると、取引データメモリ４３とカード情
報メモリ４２の記憶内容は自動的にクリアされ
る。そして、表示部２３に「操作エラー」メツセ
ージが一定時間表示された後、新規客に対するデ
ータ入力待ち状態になる。

したがつて、たとえ前の客に対するカード取引
処理操作途中で、このカード取引処理装置をリセ
ツトキー３０をキー操作しなくて放置したとして
も、次の客の取引データが前の客のカード情報の
示すカード発行会社のホストシステムへ送信され
ることはない。したがつて、他人の口座で支払金
額が決済される事態を確実に防止できる。その結
果、カード取引処理装置全体の信頼性を向上でき
る。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案によると、取引デー
タの入力操作終了を示す終了キー操作まえにカー
ドリーダにカードが再挿入されると、操作エラー
表示するとともに各メモリをクリアするようにし
ている。したがつて、取引データが他人のカード
情報に基づいて送信されることを確実に防止で
き、カード取引処理装置全体の信頼性を向上でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のカード取引処理装置を示す
図、第２図乃至第６図は本考案の一実施例に係わ
るカード取引処理装置を示すものであり、第２図
は全体を示す外観図、第３図は概略構成を示すブ
ロツク図、第４図は記憶部に形成された各メモリ
を示す図、第５図および第６図は動作を示す流れ
図である。 ２１……ケース、２２……キーボード、２３…
…表示部、２４……カード挿入口、２５……伝票
発行口、２６……置数キー、２７……セツトキ
ー、２８……終了実行キー、２９……訂正キー、
３０……リセツトキー、３１……CPU、３２…
…カードリーダ、３４……Ｉ／Ｏポート、３５…
…ROM、３６……RAM、３８……伝送回線、
３９……伝送制御装置、４０……プリンタ、４１
……電話番号メモリ、４２……カード情報メモ
リ、４３……取引データメモリ、４４……フラグ
メモリ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キーボードからキー入力された少なくとも販売
   商品に対する支払金額、支払条件を含む取引デー
   タを記憶する取引データメモリと、カードリーダ
   で読取られたクレジツトカードの会員番号を含む
   カード情報を記憶するカード情報メモリとを有
   し、前記取引データの入力操作終了を示す終了キ
   ーのキー入力操作に応動して、前記取引データお
   よび前記カード情報を前記各メモリから読出しカ
   ード発行会社のセンタシステムへ送信するカード
   取引処理装置において、前記キーボードにおける
   前記取引データの入力操作期間中における次のキ
   ー操作手順および入力データを順次表示する表示
   部と、前記取引データのキー入力操作開始から前
   記終了キーのキー入力操作までの期間に前記クレ
   ジツトカードが前記カードリーダに再挿入された
   ことを検出するカード再挿入検出手段と、このカ
   ード再挿入検出手段がカード再挿入を検出したと
   き前記表示部へ操作エラー表示するとともに前記
   各メモリをクリアするエラー処理手段とを備えた
   ことを特徴とするカード取引処理装置。