JPH044260B2 - - Google Patents

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JPH044260B2
JPH044260B2 JP7091784A JP7091784A JPH044260B2 JP H044260 B2 JPH044260 B2 JP H044260B2 JP 7091784 A JP7091784 A JP 7091784A JP 7091784 A JP7091784 A JP 7091784A JP H044260 B2 JPH044260 B2 JP H044260B2
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microcrystals
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fluorine
fluorine phlogopite
glass
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はガラス質マトリツクス中に雲母微結晶
を分散含有するガラスセラミツクスに関する。 ガラス質マトリツクス中に雲母微結晶を分散含
有するガラスセラミツクスは優れた誘電的性質、
耐熱衝撃性、良好な機械加工性を有し、フアイン
セラミツクスの用途を拡大できる素材として有望
視されており、特にフツ素金雲母微結晶を分散含
有するガラスセラミツクスは、高温安定性も優
れ、良好な素材である。 この様なガラスセラミツクスの製造法として、
最終製品が必要量のフツ素金雲母微結晶を形成含
有するに適した組成となるように原料成分の粉末
混合物を調製し、これを少なくとも1400℃付近の
高温に加熱して溶融してガラス質マトリツクスを
形成し、一旦これを冷却すると同時に最終製品の
所望形状に固化成形し、次いで再度750−1100℃
の高温で長時間熱処理を行なつて所望の製品を得
る方法が知られている(たとえば特公昭54−
34775)。この方法では溶融して均一な非晶質のマ
トリツクスを得るために少なくとも1400℃付近の
高温に加熱する必要があるが、そのためにフツ素
を多量に含有している材料自身の反応性が大きく
なり、容器等の損耗が顕著である。また、溶融物
を所望の型に流し込んで固化させる際、寸法の大
きい成形体の場合は冷却時にその表面部分と内部
との温度差が大きくなるのを避けられず、このた
めに固化物の組織は不均一となり、ひいては熱処
理後の最終製品も非均質となる。従つて寸法の大
きい良質の製品を得ることが困難であつた。更
に、1400℃前後での加熱溶融、冷却固化、750〜
1100℃での再熱処理を行なうので、熱エネルギー
コストが一段とかさむ欠点を有している。 また、別の製造方法としてフツ素金雲母結晶の
微粉末を、これより融点の低い結合材、例えばガ
ラス、燐酸塩、低融点雲母などと共に焼結して該
ガラスセラミツクスを得る方法がある。この方法
では前記方法の欠点の一つの熱エネルギーコスト
の高いことは解消出来るが、耐熱性はマトリツク
スとしての結合材に支配されて低くなり、またフ
ツ素金雲母結晶質の含有比率が低くなるので製品
品質が劣化する。 本発明は上述の従来法の欠点を解消した新しい
フツ素金雲母微結晶含有ガラスセラミツクスの製
造法を提供することを目的とする。 本発明は、極性溶媒中に、酸化物とした時点の
重量比でSiO235〜50%、Al2O310〜20%、
MgO15〜25%、K2O3〜12%、B2O35〜15%、F
成分5〜10%となるような割合で各種金属成分の
アルコキシド化合物およびフツ素化合物を混合溶
解したものを出発原料とし、これに水を加えて加
水分解反応を行なわせしめた後脱水乾燥し、熱処
理することを特徴とする、フツ素金雲母微結晶を
重量基準で40〜70%含有するガラスセラミツクス
の製造方法である。 本発明において用いる各成分の割合は、前述の
如く酸化物とした時点の重量比でSiO235〜50%、
Al2O310〜20%、MgO15〜25%、K2O3〜12%、
B2O35〜15%、F成分5〜10%である。各成分の
いずれかが限定範囲をはずれた場合、フツ素金雲
母の生成量が異なつてくる。例えばSiO2が増加
すればガラス量が増え、フツ素金雲母が減少する
ために機械加工性が悪くなる。逆にSiO2が減少
すればフツ素金雲母は増加するが焼結性状が悪く
なる。また成分比が異なつてくるとMg2SiO4
どが副生物として生成するようになる。 アルコキシド化合物のアルキル基は、低級アル
キル基、特にC1−C4のアルコキシドを使用する
のが、その製造も容易で好ましい。 フツ素化合物としては、液状のものであれば何
でも使用出来るが、例として三フツ化ホウ素メタ
ノール錯塩〔(CH3OH)2・BF3〕が好適である。 極性溶媒としては、アルコール類(C1−C3)、
ケトン類(アセトン、MEK、アセトフエノン等)
などが好適である。その使用量はガラスセラミツ
クス基準で、その1Kg当り5−15の範囲が適当
である。尚、原料として使用するアルコキシドの
うちのあるものは、その製造時に用いたベンゼン
等の非極性溶媒を同伴しており、これが本発明の
実施に際して、ガラスセラミツクス基準で、その
1Kg当り3−10程度混入してくるが、この非極
性溶媒の存在は、本発明の実施にとつて必須では
ないが、悪影響を及ぼすものではない。 本発明の加水分解条件は次の通りである。即ち
添加する水の量は、アルコキシドの分解に必要な
理論量の1−10倍を使用する。少なすぎるとフツ
素金雲母の生成量が少なくなり、逆に多すぎると
各アルコキシド成分の加水分解速度のちがいが顕
著となり、その結果得られるゲルが不均一にな
る。PHは6.5以上が好適である。PHが低いとシリ
コンエトキシドの加水分解がおそくなり、不均一
なゲルが生じる。そのためガラスセラミツクス中
に異なつた化合物(例えばMg2SiO4)が生成す
ることがあり、好ましくない。又、温度は25乃至
100℃の範囲であり、60℃前後が好ましい。 アルコキシド化合物の混合溶液を加水分解しさ
らに続けて40〜100℃で加温を続けると次第にゲ
ル化してくる。 このゲル状物質を500〜950℃で1〜24時間加熱
する(以下これを第一段熱処理と称す)と非晶質
物質が得られる。 この第一段熱処理中に、ゲル状物は非晶質物質
に変り、最終的にはフツ素金雲母結晶の核が生成
し、またフツ素金雲母結晶の核となるセライトの
生成も顕著である。 ここで得られる非晶質物質は、第一段熱処理の
過程において溶媒あるいは過剰水分の揮発のため
容積の収縮が起り、歪曲した形状となり易い。そ
のため、この段階で一旦粉砕して微粉状とし、改
めて所要の形状に成形したのち900〜1200℃で第
二段の熱処理(焼成)を行うのが好ましい。この
熱処理により、非晶質の成形物中に分散していた
フツ素金雲母微結晶はさらに成長発達し、また共
存していたセライトはフツ素金雲母生成の核とな
つてフツ素金雲母結晶の生成を促進する。これに
よつて成形物はフツ素金雲母微結晶の含有量の高
い、良好なガラスセラミツクスとなる。 第一段の熱処理では、フツ素金雲母結晶の核を
できるだけ多数生成してやることが必要であり、
温度が高すぎると不均質な結晶成長がおきる。 また、第二段の熱処理は焼結と同時にガラスマ
トリツクス中にフツ素金雲母結晶を成長させるの
が目的の一つであり、このガラスセラミツクスの
軟化点(約1250℃)以下で実施する。好ましい温
度は900−1200℃の範囲、焼成時間は1−15時間
が適当である。 本発明の方法で得られるガラスセラミツクス
は、フツ素金雲母の微結晶を、重量基準で40−70
%含有しており、第1図および第2図に示す結晶
構造の電顕写真に見られるように、ガラスマトリ
ツクス中には約10μmのフツ素金雲母の薄片状微
結晶が全面に均一かつ緻密に分布している。尚、
第1図は破断面、第2図はその研磨面の結晶構造
であり、図中右下部に現われている白線は、その
長さが10.0μmであることを示す。 本発明で得られるガラスセラミツクスはフツ素
金雲母微結晶の含有率が40%を越えており、きわ
めて優れた機械加工性を有する。すなわちドリル
による穿孔や、旋盤等による切削加工が容易であ
る。また1000℃前後の温度での長時間の加熱によ
り、このガラスセラミツクスは収縮や変形あるい
は強度劣化を起すことなく、機械部材として十分
な強度を有している。 本発明の方法では、ガラス質マトリツクスを、
500〜950℃というかなり低い温度で得ることが出
来、少なくとも1400℃付近の高温溶融により同様
なマトリツクスを得ていた従来法に較べると、熱
エネルギーの消費量がずつと少なくてすむ上、反
応容器の損耗も少ない。更に、本発明による初め
のガラス質マトリツクスの生成時は粉体状である
ため均一なマトリツクスの製造が可能である。し
たがつて、従来と比較して均質な大形状のガラス
セラミツクスを作成することができる。 尚、本発明方法においては、第一段の熱処理を
終つた非晶質物質を粉砕し、成形する前のいずれ
かの工程において、予め微粉砕したフツ素金雲母
の微結晶を添加しておくこともでき、これにより
得られるガラスセラミツクス中のフツ素金雲母微
結晶の量を適切に調整することが可能である。 以下、実施例により本発明を更に説明する。 実施例 1 出発原料としてシリコンテトラエトキシド(Si
(OC2H54)153部、アルミニウムイソプロポキシ
ド(Al(i−OC3H73)46部、マグネシウムメト
キシド(Mg(OCH32)34部、ボロンメトキシド
(B(OCH33)6部、三フツ化ホウ素メタノール
錯塩((CH3OH)2BF3)14部をメタノール1200部
に溶解し、カリウムメトキシド(KOCH3)15部
をベンゼン600部に溶解した液を加えて混合した。
次いでPHを11に調整した水204部を滴下し加水分
解を行なつた。 溶液が完全に白色ゲル化した時点で取出し、
110℃で乾燥し130部の乾燥体を得た。この乾燥体
を粗砕したのち、750℃で4時間、第一段の熱処
理を行ない103部の非晶質物質を得た。これを粉
砕、顆粒化したのち500Kg/cm2で加圧成形したの
ち第二段階の熱処理(1100℃、4時間)を行なつ
た。得られた白色のガラスセラミツクス成形体
は、電子顕微鏡で観察するとガラス質のマトリツ
クス中にフツ素金雲母の結晶が均一に分散してい
るのが確認され、結晶化率は約45%であつた。ま
たX線回析からはフツ素金雲母と、わずかのセラ
イトが認められた。このガラスセラミツクス成形
体は機械加工性が良好で、析析強度は1200Kgf/
cm2を示した。 実施例 2〜21 最終製品における各成分の割合が酸化物に換算
して表1の組成となるように各原料の使用量を変
化させ、さらに加水分解および熱処理の条件を変
化させたほかは実施例1と同様にしてガラスセラ
ミツクス成形体を製造した結果を、実施例1の結
果と合せて表1に示す。 比較例 1〜6 各成分の組成が大巾に指定範囲を越えるとフツ
素金雲母結晶の生成量が変化し、好ましくない結
晶成分が副生物として生成したりするため機械加
工性や焼結性に悪影響を与える。比較例を表2に
示す。なお加水分解および熱処理条件は実施例1
と同じである。 実施例 22、23 実施例1と同一の条件で第一段の熱処理までを
行なつて得た非晶質物質に、別個に微粉砕したフ
ツ素金雲母の微結晶を添加したのち成形し、第二
段階の熱処理を行なつてガラスセラミツクス成形
体を得た。結果を表3に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 参考例 実施例で得られたサンプルについて、1000℃で
72時間の熱処理を行ない、収縮率および抗折強度
の変化を調べた結果を表4に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明により得られた
ガラスセラミツクスの破断面および研磨面の結晶
の構造をそれぞれ示す電子顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 極性溶媒中に、酸化物とした時点の重量比で
    SiO235〜50%、Al2O310〜20%、MgO15〜25%、
    K2O3〜12%、B2O35〜15%、F成分5〜10%と
    なるような割合で各種金属成分のアルコキシド化
    合物およびフツ素化合物を混合溶解したものを出
    発原料とし、これに水を加えて加水分解反応を行
    なわせしめた後脱水乾燥し、熱処理することを特
    徴とするフツ素金雲母微結晶を重量基準で40〜70
    %含有するガラスセラミツクスの製造方法。 2 上記脱水乾燥を25〜130℃で実施し、上記熱
    処理を500〜950℃で1〜24時間加熱して実施し、
    該熱処理に次いで粉砕及び所望形状への成形を行
    なつたのち、900〜1200℃で1〜15時間焼成し、
    焼結とフツ素金雲母微結晶の成長とを同時に行な
    わせしめる特許請求の範囲第1項記載のガラスセ
    ラミツクスの製造方法。
JP7091784A 1984-04-11 1984-04-11 ガラスセラミツクスの製造法 Granted JPS60215548A (ja)

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