JPH044204B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、自動充填包装の技術分野において利
用され、特に合成樹脂製のチユーブを連続的に送
りながらこれに内容物を注入しながら一定寸法毎
に区切つてシールしここで切断して一つの包装体
を得る自動充填包装装置に関する。

（従来の技術及び問題点） この種の従来装置の基本構成は、主としてフオ
ーミングプレート、注入装置、挟圧装置、シール
装置そして切断装置から成つている。

すなわち、フオーミングプレートで、例えば原
反から引き出される帯状のフイルムを、縦方向の
重合部分を設けながら筒状にし、次に、重合部分
を溶着装置にて溶着してチユーブを形成する。

一方、フオーミングプレート側の開口からはノ
ズルが上記チユーブ内に挿入されていて、該ノズ
ルを経て内容物がチユーブ内に注入され連続した
筒状物となる。

上記内容物がチユーブに注入された筒状物は、
次に所定時間毎、すなわち上記筒状物は、連続し
て送られているので所定間隔をもつて連続的に挟
圧装置によつて挟圧されて局部的に内容物が排除
された偏平部が形成される。

次に上記偏平部は、フイルム同士が接触状態に
あり、ここにチユーブの長手方向で一定長さにわ
たりあるいは複数個所でシール装置でシールを行
い、このシール領域で切断装置により切断して一
個の包装体を得ている。

しかしながら、チユーブは上記のごとく重合部
分を有しているので、偏平部を形成する際、チユ
ーブの幅方向においてその厚みが上記重合部分で
異なつてくるために不具合を生ずる。すなわち、
フイルムが二枚の部分と四枚の部分が生ずる。こ
れは、チユーブが両側にて折込み襞を有するガセ
ツト形態をとつた場合にも同様で、特にこの場合
は厚みの異なる個所が三個所となる。かかるチユ
ーブを挟圧して内容物が存在しない偏平部を形成
しても、フイルムが二枚の部分には毛細管現象に
よつて内容物が少量ではあるが再び戻つてきてそ
のまま残存してしまい、そのためにシールが完全
になされずシール強度の低下、またシール部分の
外観の悪化、さらには切断された際にチユーブの
切り口に内容物が残存するために例えば内容物が
食品の場合には該切り口での腐敗という問題点を
もたらしている。

（問題点を解決するための手段及び作用） 本発明は、この種の装置において上述した従来
装置の有していた問題点を解決し、一旦内容物が
存在しない偏平部を形成したならば内容物が再び
戻ることなく完全なシールを行える自動充填包装
装置を提供することを目的とするもので、 チユーブの送り方向に対して挟圧体の手前位置
に、内容物の注入されたチユーブに食い込んで幅
方向に線状に加熱シールする仮シール装置を備
え、 挟圧装置は、内容物が注入されたチユーブを上
記仮シールされた部分から少なくとも本シールの
長さだけ挟圧作動するように設定され、 挟圧装置の作動完了前にシール装置が作動する
ように設定されている、 ことを特徴とするものである。

このような本発明によるならば、仮シールを行
なつた箇所からチユーブは所定長さだけ挟圧装置
によつて挟圧されて完全に内容物が存在しない偏
平部が形成される。この偏平部は、一端部が仮シ
ール部分そして他端部が挟圧装置で挟圧されてい
るので、毛細管現象によつて偏平部に内容物が戻
るということはない。そして、上記挟圧装置の作
動が完了する前にシール装置によつて完全な本シ
ールがなされる。

（実施例） 以下、添付図面にもとづいて、本発明の一実施
例を説明する。

第１図において１は原反で、合成樹脂製の帯状
のフイルム２がロール状に巻かれている。該フイ
ルム２はガイドローラ３，４を経てフオーミング
プレート５に達していて、該フオーミングプレー
ト５にて重合部分２Ａをもつ筒状に形成される。

上記フオーミングプレート５の下方には溶着装
置６が配設されている。該溶着装置６は、上記筒
状のフイルムを案内する案内筒６Ａと、該案内筒
６Ａの側部上位に配設される一対のブロツク状対
からなる縦シール熱盤６Ｂ（第１図Ｂ参照）と、
その下方に位置する一対から成る圧着ローラ６ｃ
（第１図Ｃ参照）とを有している。この溶着装置
６にあつては、上記筒状のフイルムの重合部分２
Ａが上記一対の縦シール熱盤６Ｂの間を通過する
ことによつて加熱されて溶融状態になり、しかる
後圧直ローラ６Ｃによつて圧着されてチユーブ
２′となつて送られる。

上記フオーミングプレート５の上部開口からは
内容物を注入する注入装置としてのノズル７が挿
入され溶着装置の案内筒６Ａを貫通して先端がそ
の下方位置にまで達している。

上記ノズル７の上端は、ホツパー８内の内容物
を送り出すポンプ９例えばギアポンプに接続され
ており、さらに上記ノズル７は中間部にてピスト
ン装置１１付のアキユムレータ１０が接続されて
いる。ポンプ９は連続的に回転し、アキユムレー
タ１０のピストン装置１１は後述するシール装置
の作動同期と同じ周期で作動する。

溶着装置の案内筒６Ａより下方に突出している
部分のノズル７Ａの両側面には、その縦方向に延
びるＵ字状のガイド１１が取りつけられている。
該ガイド１１は第１図Ｄに示すように半径外方に
開口するＵ字状をなしていてチユーブ２′を断面
が略四角形になるように案内し、さらに上記ガイ
ド１１のＵ字溝には折込板１２が入り込んでい
て、チユーブ２′の側部に折込み襞を形成し、い
わゆるガセツト形態としている。上記ガイド１１
と折込板１２は上下二箇所に設けられ、その中間
位置には第１図Ｅのごとく一対の送りローラ１３
が設けられていて、上記折込板１２によつて襞が
設けられた部分を挟みながらチユーブ２′が連続
的に下方に送られる。したがつて、チユーブ２′
となる前のフイルム２も連続的に送られることと
なる。

上記ガイド１１及び折込板１２の表面には、チ
ユーブ２′に襞を形成する際に好ましくないしわ
を生じないように、低摩擦材料、例えば弗素系合
成樹脂材をコーテイングして円滑にチユーブを送
ることが望ましい。

ノズル下端部には、一対の補助ローラ１４が設
けらられ、上記送りローラ１３を補助すると共に
チユーブ２′の重合部２′Ａを折り曲げてチユーブ
２′の面に重ねている。なお、ノズル下端部には
側面に小さなローラ（図示せず）が設けられてい
て、上記補助ローラ１４とチユーブ２′のフイル
ムを挟みながらチユーブ２′を送つている。

ノズル７の下方位置には、仮シール装置２１及
び保持板２２、挟圧装置としての挟圧ローラ２３
を備え更にその下部にシール動作の周期で間欠的
に上下動する往復盤２０が設けらている。この往
復盤の行程距離は製品としての一つの包装体の長
さに設定されている。該往復盤２０には、一体か
らなり後述するタイミグで左右に往復する、本シ
ール装置２４、そして切断装置２５が備えられて
いる。

仮シール装置２１は、第３図にも見られるよう
に、先端が薄いシール熱盤２１Ａを有している。
該シール熱盤２１Ａは、チユーブ２′内に内容物
が存在していても、これを押しのけて食い込んで
フイルム同士が接触して熱溶着されるのに十分な
る薄さとなつている。さらに、上記仮シール装置
２１に対して直角方向の側部には、上記シール熱
盤２１Ａの上下位置に保持板２２が設けられてい
る。該保持板２２は、熱シール盤２１Ａが作動す
る直前から直後の時期まで、チユーブ２′の折込
み襞にまで進入する（第１図Ｄ参照）。

仮シール装置２１の下方には、挟圧ローラ２３
が配されている。該挟圧ローラ２３は、チユーブ
２′を直接に圧する小ローラ２３Ａと該小ローラ
２３Ａに背圧と回転を与えるバツクアツプローラ
２３Ｂとから成つている。挟圧ローラ２３は上述
のごとくであり直接的な挟圧は小ローラによつて
なされているので、製品に段状の肩部が形成でき
製品に内容物を多量に充填できかつ外観も整うよ
うになる。さらには、大径ローラによるごとく不
必要部分まで挟圧してしまうという欠点もなくな
る。

上記挟圧ローラ２３の下方には公知の本シール
装置２４と、切断刃もしくは切断熱盤２５Ａを有
する切断装置２５が順次配されている。本シール
装置２４はチユーブ２′の長手方向にて一定長さ
にわたつてシールするようになつている。本実施
例では同方向に四箇所でシールするようになつて
いるが、上記長さにわたつて全面的にシールする
ようにしてもよい。

次に、上記構成の本実施例においての充填包装
工程を第３図をも参照しつつ順を追つて説明す
る。

原反１から行き出されたフイルム２はフオーミ
ングプレート５で重合部２Ａをもつ筒状とされ溶
着部６にてチユーブ２′に形成される。このチユ
ーブ形状については前述したので、詳述しないこ
ととする。

ポツパー８内には充填されるべき内容物が収容
されており、ポンプ９によつてノズル７に送られ
る。内容物は該ノズル７を通じてアキユムレータ
１０内に蓄えられ、ピストン装置１１により間欠
的に駆出されてノズルの先端部７Ａから上記チユ
ーブ２′に注入される。このとき、第４図Ａに示
されるように、本シール装置２４はシール位置に
ありチユーブ２′の下端は閉じられている。さら
に、仮シール装置２１と挟圧ローラ２３は後退位
置にあつて作動していない状態にある。

上記内容物の充填は、チユーブが連続的に送ら
れながらされるので、これに伴つて往復盤２０も
降下し、したがつてシール装置２４も上記シール
状態を保つて降下する。上記チユーブが所定位置
まで降下、すなわち内容物が一回の所定量だけ注
入されるとその時期にピストン装置１１はアキユ
ムレータ１０のピストンを後退せしめてポンプ９
で連続供給される内容物をアキユムレータ１０内
に引き込む。このとき、第４図Ｂに示されるごと
く仮シール装置２１が作動し、該装置のシール熱
盤２１Ａが互いに接近する。該シール熱盤２１Ａ
は薄いために、容易にチユーブ及びその内容物を
圧し押しのけて食い込み、チユーブのフイルム同
士を接触せしめここで溶着させる。このとき、シ
ール熱盤２１Ａの上下位置では直角方向からチユ
ーブの折込み襞に進入してガセツト形態に形くず
れを起すことなく正規の形状を維持している。

次に、第４図Ｃのごとく、上記仮シール装置２
１及び保持板２２は後退し、次の作動まで待機し
ている。上記仮シール装置２１及び保持板２２の
後退と共にシール装置２４と切断装置２５も後退
し、挟圧ローラ２３が上記仮シールされた箇所を
挟圧する。内容物が入つているチユーブは上記挟
圧ローラ２３で挟圧された状態で下方に送られる
ので、上記仮シールされた部分より上方は確実に
内容物は押上げられ内容物が存在しない偏平部
２′Ｂが形成される。該偏平部２′Ｂは、下端側が
仮シールされていて上端側が挟圧ローラで、挟圧
されているので毛細管現象等によつて内容物が偏
平部２′Ｂに戻ることはなくほぼ完全なフイルム
の状態にある。かかる状態下で、第４図Ｄのごと
く、上偏記平部２′Ｂにシール装置２４が作動し、
シールが完了する。

以上の作動が繰り返され、次の工程での偏平部
が形成されたときに、先に形成された偏平部が、
上記シール装置２４と同時に作動する切断装置に
よつて切断されて第４図Ｄに示す製品３０を得
る。その形態は第２図のごとくである。

ここで、上記アキユムレータ１０の内容物の引
き込みに伴う、関連箇所での作用について説明し
ておく。ポンプ９は連続供給しているために、ノ
ズルの先端からは内容的がポンプ圧によつて常時
供出されようとする。しかるにチユーブは何かの
手段の作動によつて閉じられている。しかし、挟
圧ローラ２３の作動時には内容物が上方に押し上
げられ、その分がアキユムレータに蓄えられる。
通常、該アキユムレータがない場合、ノズル先端
とチユーブとの間にはシールリングが設けられ、
上記押し上げられた内容物がノズル周囲に上昇し
ないようにしている。本発明のようなアキユムレ
ータを設ければ、その必要もなく、特にガセツト
形態のチユーブの場合シールリングを採用できな
いので効果的である。また内容内が高粘稠物の場
合、アキユムレータでの間欠駆出作用によつて十
分なる充填力を得る。その際、ガセツト形態のチ
ユーブにあつては折り込み襞部を確実に拡げて充
填できる。ガセツトチユーブが厚いフイルムの場
合には、これはきわめて有効である。

（発明の効果） 本発明は仮シールを行うことによつて、内容物
の戻りのない偏平部を形成することができるの
で、該偏平部での本シールは完全でありシール不
良という問題は解決され、また製品の外観がきわ
めて向上し、さらには内容物が食品の場合偏平部
での切り口における腐敗もなくなるという効果を
得る。特に、チユーブが折り込み襞をもついわゆ
るガセツト形態のもつように偏平部の厚さの不均
一がはげしい場合にも著しい効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例装置を示し、第１図
Ａは装置全体の部分破断正面図、第１図Ｂないし
Ｅは第１図ＡのＢ−Ｂ、ないしＥ−Ｅ断面をそれ
ぞれ示し、第２図は第１図装置により得られた製
品の斜視図、第３図は第１図装置のうち仮シール
装置から切断装置までの部分を示す斜視図、第４
図は第１図装置の作動を工程順に示す概要図であ
る。 ２……帯状フイルム、２′……チユーブ、２Ａ
……重合部分、２′Ｂ……偏平部、５……フオー
ミングプレート、６……溶着装置、７……注入装
置（ノズル）、１１……ガイド、１２……折込板、
２１……仮シール装置、２２……保持板、２３…
…挟圧装置（挟圧ローラ）、２４……シール装置、
２５……切断装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ チユーブを連続的に送りながらこれに内容物
   を注入し、一定寸法毎に区切つてシールしここで
   切断する自動充填包装装置であつて、 合成樹脂製の帯状フイルムを、縦方向の重合部
   分を設けながら筒状とするフオーミングプレート
   と、 重合部分を溶着してチユーブを形成する溶着装
   置と、 上記チユーブのフオーミングプレート側開口か
   ら挿入されたノズルで高粘稠度の内容物をチユー
   ブ内に注入する注入装置と、 内容物が注入されたチユーブを、所定時間毎に
   断続的に挟圧して局部的に内容物が存在しない偏
   平部を形成する挟圧装置と、 上記偏平部にてチユーブを幅方向に加熱して本
   シールするシール装置と、 上記熱シールされた領域でチユーブを切断する
   切断装置と、 を有する装置において、 チユーブの送り方向に対して挟圧体の手前位置
   に、内容物の注入されたチユーブに食い込んで幅
   方向に線状に加熱シールする仮シール装置を備
   え、 挟圧装置は、内容物が注入されたチユーブを上
   記仮シールされた部分から少くとも本シールの長
   さだけ挟圧作動するように設定され、 挟圧装置の作動完了前にシール装置が作動する
   ように設定されている、 ことを特徴とする自動充填包装装置。 ２ ノズルの下部の両側面には、チユーブ側部に
   折込襞を与えるために、シール幅方向に開口しか
   つ該ノズルの長手方向に延びる開口溝をもつＵ字
   状のガイドが取りつけられると共にチユーブ側部
   を該ガイド内に押し込む折込板が設けられ、仮シ
   ール位置には仮シール装置の作動と同期して仮シ
   ール位置の直上及び直下位置で上記チユーブの折
   込み部に進入する保持板とを有することを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の自動充填包装装
   置。 ３ ガイド及び折込板は、表面に低摩擦物質層を
   有していることを特徴とする特許請求の範囲第２
   項記載の自動充填包装装置。 ４ 低摩擦物質層は弗素樹脂材料でなることを特
   徴とする特許請求の範囲第３項記載の自動充填包
   装装置。