JPH0441694A - 溶接性に優れた薄錫めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は溶接性に優れた１絹めっき鋼板の製造方法に関
するものである。

［従来の技術］ 溶接缶用表面処理鋼板としては、電解Ｓｎめっき鋼板（
以下ブリキと称する）及び電解クロムめっき鋼板（ＴＦ
Ｓ−ＣＴと称する）が知られており、これらを使用して
３ピ一ス缶を製造する場合、前者はハンダ付は法、後者
は接着法が採用されてきた。しかしハンダ付は法、接着
法にかわって、シーム溶接法が普及されてきている。

シーム溶接法については、ブリキが優れているが、めっ
き原料である錫が高価である。そのため少ない錫量で溶
接性を確保することの出来る技術の開発が種々行なわれ
ている。その一つとして、特開昭６０−５６０７４号公
報には鋼板表面に２〜３０　ｍｇ／＋＋２Ｎ　ｉの被覆
層を設け、その上に２００〜１０００ｍｇ／ｍ２のＳｎ
の被覆層を設け、さらにその上層にクロメート処理層を
設けた溶接缶用表面処理鋼板が提案されている。

また、薄めつきブリキの製造方法として、特開平１−２
４２７９８号公報には、Ｓｎめっき層の加熱溶融工程に
おいて、Ｓｎめっき層の温度が錫の融点（２３２℃）を
超える時の加熱昇温度速度を４０℃／秒以下とし、Ｓｎ
めっき層の最終到達温度を２５０”℃以下として、急冷
することの溶接缶用薄めっきぶりきの製造方法が提案さ
れている。

［発明が解決しようとする課題］ 特開昭６０−５６０７４号公報には、少ない錫量で溶接
性を確保することの出来る技術として、製缶時塗装焼付
けとして、電気オーブン中で２０５℃で３０分間の加熱
処理を施した後１缶胴に成形してシーム溶接性テストを
行なった場合、効果のあることが記載されている。

しかしながら、溶接缶用表面処理鋼板には、鋼板表面に
Ｎ１めっきし、その上にＳｎめっきして、その後リフロ
ー処理する製造方法もあり、この場合、リフロー処理し
て得られた成品が、錫溶融速度の如何によって、鍋はじ
きが悪く、溶接性が低下する場合がある。ここにおいて
、錫はじきとは鍋めっき層における純錫の盛上がりであ
り、鍋めっき層が凹凸になっている状態を云う、鍋はじ
き部は錫の金属特性から、鉄、鉄−錫合金層に比較し、
軟質で融点が低いため、シーム溶接時、母材の溶接性向
上に寄与するものである。

一方、特開平１−２４２７９８号公報には、Ｓｎめっき
層の温度が錫の融点（２３２℃）を超える時の加熱昇温
度速度を４０℃／秒以下とし、Ｓｎめっき層の最終到達
温度を２５０℃以下とするものであり、鋼板表面にＮｉ
めっきし、その上にＳｎめっきした鋼板について、その
まま、上記リフロー処理条件を適用した場合、錫はじき
が悪く、溶接性が低下する場合がある。

本発明は鋼板表面にＮｉめっきし、その上にＳｎめっき
した鋼板を対象とし、リフロー処理をおこなっても、錫
はじきが良く、溶接性の優れた薄鍋めっき鋼板の製造方
法を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段及び作用］上記目的を達成
するなめに、本発明は鋼板表面にＮｉめっきし、その上
にＳｎめっきして、その後リフロー処理する薄銅めっき
鋼板の製造方法おいて、前記Ｎｉめつきの片面当たりの
付着量を３〜３０ｍｇ／腸２Ｓｎめっきの片面当たりの
付着量を２００〜１２００ｍｇ／■２とし、前記リフロ
ー処理の昇温速度を３０°Ｃ／秒〜４０℃／秒の範囲と
し、錫めっき層の最終到達温度を２８０℃以下として、
急冷する薄鍋めっき鋼板の製造方法とするものである。

本発明ではＮｉめっきの片面当たりの付着量を３〜３０
■ｇ／＊”　、その上にＳｎめっきの片面当たりの付着
量を２００〜１２００　ｍｇｌ■２としためっき鋼板を
対象とする。Ｎｉめっきの片面当たりの付着量が３■ｇ
／■２未満では、リフロー時、合金層の大多数の柱状の
Ｆｅ−Ｓｎ合金層となり、純Ｓｎ層を残すことが出来な
い。

３０　ｍｇ／■２を超えた場合には、ＮｉとＳｎの合金
化が進み、Ｎｉ−Ｓｎ合金形成により、純Ｓｎからなる
鍋はじきを形成することが困難となる。

Ｓｎめっきの片面当たりの付着量が２００■ｇｅｍ”未
満では錫量が少ないため、Ｆｅ、Ｎｉと全量合金化して
しまい、溶接性に効果がある純Ｓｎの錫はじきが得られ
ない、又、缶用材料に必要な耐食性についても満足した
ものが得られない。

１２００　ｍｇ／■２を超えた場合には、高価な錫の使
用量が多く、安価であることが要求される缶用材料に適
さない。

本発明では錫溶融速度を３０℃／秒〜４０℃／秒の範囲
とすることが必要である。

３０℃／秒未満では鋼板エッチからの放熱及び板厚プロ
フィール差による中方向の温度ムラが大きく巾方向全体
の均一な錫はじきの確保が困難である。４０℃／秒を超
えると昇温速度が速く、高温に成りやすいために、溶Ｉ
Ｉ　Ｓ　ｎが表面張力によって集合し、錫はじきが生じ
る前に、Ｎ１又は下地であるＦｅとの合金化反応が進ん
でしまい、錫はじきは得られ難くなる。

本発明では鋼板の最高到達温度を２８０℃以下にするこ
とが必要である０合金化を予防するためである。

本発明の製造方法の後に、通常のクロメート処理を行な
うことが出来る。

［実施例］ 以下本発明の実施例について説明する。

鋼板表面にＮｉめっきする場合の、Ｎｉめっき液の条件
としては、下記のようである。

Ｎｉ”　　・・・２０〜６０　　ｇ／！ＩＳ　Ｏ４２−
・・・３０〜８０　ｇ／ρＣＩ−・・・　３〜１５　ｇ
／澹 ホウ酸　・・・１０〜５０　　ｇ／（１電流密度・・・
　５〜５０　　Ａ／ｄｍ”浴温　　・・・３０〜６０　
℃ 上記Ｎｉめっきした後のＳｎめっき液の条件としては、
下記のフェロスタン浴を用いる。

フェノールスルホン酸（硫酸換算） ・・・１０〜２０　　ｇ／Ｉ Ｓｎ”　　　　　　　−２０〜４０　　ｇ／ＩＩＥＮＳ
Ａ　（添加剤〉・・・　５〜１５ｇ／ｆ電流密度　　　
　　・・・　５〜５０　　Ａ／ｄ厘２浴温　　　　　　
　・・・３０〜６０　℃上記めっき条件によって、片面
当たりの付着量が３〜３０　鳳ｇ／■２のＮｉめっき層
と、その上に片面当たりの付着量を２００〜１２００鳳
ｇ／腸２のＳｎめっき層を設けた鋼板を、錫溶融速度が
３０℃／秒〜４０℃／秒の範囲でリフロー処理する。

この場合の錫めっき層の最終到達温度は２８０℃以下と
して、急冷する。その後、クロメート処理する。クロメ
ート処理の条件は下記のような通常の条件が適用出来る
。

クロメート処理液としては、５Ｏ４２−１ＣＩ−等添加
物を含むクロム酸、クロム酸塩（クロム酸アンモン、ク
ロム酸ソーダ、クロム酸カリ等）、重クロム酸塩（重ク
ロム酸、重クロム酸アンモン等）の水溶液、又は添加剤
を含まないクロム酸、クロム酸塩、重クロム酸塩を用い
ることが出来る。クロメート処理としては浸漬又は陰極
電解処理による。この場合陰極電解条件としては　下記
のようである。

クロム酸・・・１０〜１５０　　ｇ／ＩＩ処理時間・・
・０．５〜４．０　秒 電流密度・・・５〜３０　　Ａ　／　ｄ　ｍ　２浴温　
　・・・１５〜５０　℃ 次に同一条件でＮｉめっきし、その上にＳｎめっきして
、その後リフロー処理の昇温速度を変化した場合の、鍋
はじき及び溶接性についての実験結果を第１表に示す。

電流密度５Ａ／ｄ謄２で１ｏ園ｇ／層２のＮ１めっきし
、その上に１０００■ｇ／層２のＳｎめっきした鋼板を
用いたものである。

れな場合には錫はじきが悪く、溶接性が悪い。

第１図は本発明によるリフロー処理の昇降速度と錫はじ
き個数との関係を示す図である。昇降速度が３０℃／秒
〜４０℃／秒の範囲では錫はじき個数が２５００個／■
ｍ２以上の値をえることが出来る。錫はじき個数と溶接
性は正の相関関係にあり２５００個／誼■２以上の錫は
じき個数では溶接性が良好である。

［発明の効果］ 本発明の方法によれば、リフロー処理条件の昇降速度を
限定することによって、錫はじきがよく、溶接性の良好
な１絹めっき鋼板を製造することが出来る。

第１表から明がなように、本発明のりフロー処理条件で
は鍋はじきがよく、溶接性が良好である。これに対して
、昇降速度が本発明の範囲を外

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるリフロー処理の昇降速度と錫はじ
き個数との関係を示す図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鋼板表面にＮｉめっきし、その上にＳｎめつきして、そ
   の後リフロー処理する薄鍋めっき鋼板の製造方法おいて
   、前記Ｎｉめっきの片面当たりの付着量を３〜３０ｍｇ
   ／ｍ＾２Ｓｎめつきの片面当たりの付着量を２００〜１
   ２００ｍｇ／ｍ＾２とし、前記リフロー処理の昇温速度
   を３０℃／秒〜４０℃／秒の範囲とし、錫めっき層の最
   終到達温度を２８０℃以下として、急冷することを特徴
   とする溶接性に優れた薄錫めつき鋼板の製造方法。