JPH0440515Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、背凭れの傾きを調節するリクライニ
ング機構の操作レバー装置に関する。

「従来の技術」 従来のリクライニング機構の操作レバー装置と
しては、例えば、第４図に示すようなものがあ
る。

すなわち、座部１の側部１ａにはサイドフイニ
ツシヤ２が固設されており、座部１の側部１ａと
サイドフイニツシヤ２との間にはリクライニング
デバイス５の基端部近傍から前方へ延ばされた操
作レバー６が配設されており、操作レバー６の先
端部７はサイドフイニツシヤ２の上部フランジ３
の開口部４から側方へ突出し、操作レバー６の先
端部７には操作ノブ８が固着されているようなも
のがある。

「考案が解決しようとする問題点」 しかしながら、このような従来のリクライニン
グ機構の操作レバー装置では、サイドフイニツシ
ヤ２と操作レバー６とが別体であり、構成が複雑
となり、コスト低減の妨げになるという問題点が
あつた。

また、サイドフイニツシヤ２の上部フランジ３
に開口部４を設けなければならず、サイドフイニ
ツシヤ２の上部フランジ３の開口部４から側方へ
別物である操作レバー６の金属製の先端部７およ
び樹脂製の操作ノブ８が突出しており、違和感が
あり、外観の見栄えを損なうという問題点があつ
た。

操作レバー６の先端部をサイドフイニツシヤ２
の前端から突出し、先端部に操作ノブを固着した
場合には、操作レバー６が必要以上に長くなり、
コスト高の要因になるという問題点があつた。

本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたもので、サイドフイニツシヤを操作レバ
ーに兼用し、サイドフイニツシヤに開口部を設け
ることもなく、サイドフイニツシヤの開口部から
別物の操作レバーを突出することもなく、外観の
見栄えを向上させるとともに、構成を簡単にし、
コストの低減に寄与することができるようにして
上記問題点を解決したリクライニング機構の操作
レバー装置を提供することにある。

「問題点を解決するための手段」 かかる目的を達成するための本考案の要旨とす
るところは、 背凭れの傾きを調節するリクライニング機構の
操作レバー装置において、 座席のサイドフイニツシヤを、背凭れが傾き調
節可能な解除位置と傾き調節不能な拘束位置とに
揺動可能に座席に支持して、リクライニング機構
の操作レバーとしたことを特徴とするリクライニ
ング機構の操作レバー装置に存する。

「作用」 しかして、サイドフイニツシヤを操作レバーに
兼用したので、サイドフイニツシヤに開口部を設
ける必要がなく、開口部から内部のものが見える
ことがなく、サイドフイニツシヤの側方あるいは
上方から別物の操作レバーが突出することがな
く、サイドフイニツシヤの外観が連続した滑らか
な形状になり、サイドフイニツシヤとしての見栄
えを損なうことがない。

また、操作レバーの揺動アームに相当する部分
の既存のサイドフイニツシヤを用いたので、その
部分を兼用部品にして、構成を簡単にすることが
できる。そして、サイドフイニツシヤを操作すれ
ば、背凭れの傾きを調節することができる。

「実施例」 以下、図面に基づき本考案の一実施例を説明す
る。

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示してい
る。

座席１０は、背凭れ１１を座部１２に備え、背
凭れ１１はその傾きを調節するリクライニング機
構２０を介して座部１２に枢支されている。

座部１２の側部１２ａにはサイドフイニツシヤ
２０が装着され、サイドフイニツシヤ２０は、リ
クライニング機構３０の操作レバーとなつてお
り、その他のリクライニング機構３０の内部機構
を覆つている。

リクライニング機構３０は、ベース部材４０に
傾動アーム５０が揺動可能に枢着され、サイドフ
イニツシヤ２０により係脱用ロツド６０を介しロ
アツース７０を傾動アーム５０に係合するように
構成されている。

座部１２の側部１２ａには、ベース部材４０が
固結されている。ベース部材４０には、傾動アー
ム５０が枢軸４１を中心にして揺動可能に枢着さ
れている。

傾動アーム５０は、背凭れ１１の下端部に固結
され、傾動アーム５０の下端部には歯部５１が刻
設されている。傾動アーム５０の歯部５１を臨ん
でロアツース７０が設けられている。

ロアツース７０は基部７１がベース部材４０の
枢軸４２に揺動可能に枢着されている。ロアツー
ス７０の先端部７２には、傾動アーム５０の歯部
５１に係合可能な係止歯７３が刻設されている。
ロアツース７０は、ばね部材４３により、第３図
において時計方向へ揺動し、その係止歯７３が傾
動アーム５０の歯部５１に係合するように付勢さ
れている。ロアツース７０の先端部７２には、被
押圧凹部７４が形成されている。

ロアツース７０の被押圧凹部７４を臨んで押圧
ピン６１が設けられている。押圧ピン６１は係脱
用ロツド６０の一端部６２に植設されている。係
脱ロツト６０は、枢軸４４を中心にして揺動可能
に枢着されている。係脱用ロツド６０は、ばね部
材４５により反時計方向に回動するように付勢さ
れている。係脱用ロツド６０を回動不能に係止す
るストツパー片４６がベース部材４０に形成され
ている。

係脱用ロツド６０の他端部６３を臨んで、係脱
ロツド６０を揺動可能な揺動ピン２１がサイドフ
イニツシヤ２０に植設されている。サイドフイニ
ツシヤ２０は枢軸４１に揺動可能に枢着されてい
る。

サイドフイニツシヤ２０の先端部２２には操作
用のハンドル部２３が形成されている。

次に作用を説明する。

サイドフイニツシヤ２０を操作レバーに兼用
し、その前方の先端部２２にハンドル部２３を設
けたので、サイドフイニツシヤ２０に開口部を設
ける必要がない。それにより、サイドフイニツシ
ヤ２０の側方あるいは上方から別物のリクライニ
ング装置３０が見えることなく、突出することも
なく、サイドフイニツシヤ２０の外観を連続した
滑らかな形状にすることができる。

また、サイドフイニツシヤ２０の先端部にハン
ドル２３を設け、リクライニング装置の操作レバ
ーの揺動アームを兼用するようにして、構成を簡
単にすることができる。

背凭れ１１の傾きを調節するには、サイドフイ
ニツシヤ２０のハンドル部２３を引き上げる。

サイドフイニツシヤ２０は、枢軸４１を中心に
して反時計方向に回動する。サイドフイニツシヤ
２０の揺動ピン２１は、係脱用ロツド６０の他端
部６３をばね部材４５の付勢力に抗して押し上げ
る。係脱用ロツド６０は時計方向に回動する。

係脱ロツド６０の一端部の押圧ピン６１はロア
ツース７０の被押圧凹部７４を押圧する。ロアツ
ース７０は、枢軸４２を中心にして反時計方向に
回動する。ロアツース７０の係止歯７３は傾動ア
ーム５０の歯部５１から外れ、その状態に拘束す
る。これにより、背凭れ１１は傾動可能な状態に
なる。

背凭れ１１を所望の角度に傾動し、サイドフイ
ニツシヤ２０のハンドル部２３を押下げれば、係
脱用ロツド６０はロアツース７０を前記拘束状態
から開放し、ロアツース７０はばね部材４３によ
り時計方向に回動し、その係止歯７３が傾動アー
ム５０の歯部５１に係合する。背凭れ１１を所望
の角度に調節することができる。

「考案の効果」 本考案に係るリクライニング機構の操作レバー
装置によれば、見栄えを向上させるとともに、構
成を簡単にし、コストの低減に寄与することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示してお
り、第１図はリクライニング機構の操作レバー装
置を備えた座席の斜視図、第２図はリクライニン
グ機構の操作レバー装置の全体斜視図、第３図は
同じくサイドフイニツシヤを想像線で示した正面
図、第４図は従来のリクライニング機構の操作レ
バー装置の全体斜視図である。 １０……座席、１１……背凭れ、１２……座
部、２０……サイドフイニツシヤ、２３……ハン
ドル部（ハンドル）、３０……リクライニング機
構、４０……ベース部材、５０……傾動アーム、
６０……揺動ロツド、７０……ロアツース。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 背凭れの傾きを調節するリクライニング機構の
   操作レバー装置において、 座席のサイドフイニツシヤを、背凭れが傾き調
   節可能な解除位置と傾き調節不能な拘束位置とに
   揺動可能に座席に支持して、リクライニング機構
   の操作レバーとしたことを特徴とするリクライニ
   ング機構の操作レバー装置。