JPH0440392Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、多数本のパイプを連結部材によつて
回転自在に連結してなるグリルシヤツターに関す
るものである。

〔従来技術］ 従来、この種のグリルシヤツターは、第６図に
示すように、上下の隣接パイプＰを連結する連結
部材ａの下端中央部と下端両側部とに環ｂ，ｃ，
ｃを夫々設け、下側連結部材ａの上側環片ｃ，ｃ
間に上側連結部材ａの下側環片ｂを介在させてパ
イプｐに被嵌し、更に環片ｂをピンｄ等でパイプ
ｐに固定し、連結部材ａ，ａが互いにパイプｐの
中心を回転中心として回転可能に連結していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

前記構成によれば、シヤツター全閉後、非施錠
状態（電動シヤツターは通常施錠が付いていな
い）でシヤツターを持上げると、シヤツターカー
テンは重量が軽く、かつ握り易いパイプ構成なの
で容易に持上がり、ケース内で連結部材がジグザ
グ状に折り畳まれ、下端に人が通れるほどの隙間
ができ、防犯上極めて大きな問題があつた。

このため、実公昭59−32697号，同59−32698号
公報に見られるように、まぐさ部にソレノイドを
設けてシヤツターカーテンを係合することが提案
されていた。しかし、これによればシヤツター操
作用押釦による開閉機操作とソレノイド操作とを
電気的に連動させねばならず、電気回路を要して
高価となり、機構が複雑化すると共に構造が弱体
化し、故障率が高くなつていた。

本考案は、このような問題点を一掃したグリル
シヤツターを提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、前記目的達成のため、多数本のパイ
プを上下に一定間隔毎に並設し、上下の隣接パイ
プ間を該パイプの中心を回転中心として互いに回
転可能な連結部材により連結形成した回転自在な
シヤツターカーテンを、巻取りドラムに巻取り、
巻戻し自在に巻装してなる電動グリルシヤツター
の前記連結部材の連結部において、一方の連結部
材に係合部を設け、他方の連結部材に前記係合部
に対して反巻取り方向の回転を阻止する係止部を
設けたことを特徴としている。

〔作用〕

第１図に示すように、シヤツターカーテン全閉
後においては、まぐさ内のパイプ間連結部材は、
連結部材に設けた係合部と係止部との突つ張りに
よりドラム側への屈曲を阻止されやや撓んだ状態
（凹状態）で静止している。従つて、この状態か
らシヤツターを持上げてもシヤツター開閉機（図
示せず）にはブレーキがかかつており巻取りドラ
ムが回転できないから、ケース内のカーテンが更
に内方（凹状態）に撓もうとするけれども、連結
部材の係合部と係止部とが当接し、連結部材をジ
グザグ状に折り畳むことができなくなる。

〔実施例〕

実施例を図面に基づいて説明する。第１図にお
いて、１はグリルシヤツターのシヤツターカーテ
ンで、多数本のパイプ２，２……２を上下方向に
一定間隔ごとに並設し、隣接する上下パイプ２，
２間を複数の連結部材３より連結して形成する。
カーテン１の閉鎖状態でガイドレール１１の存在
する場所に位置する連結部材３ａは、前述した公
知の構造でもよく、後述する係合部７や係止部８
を持つ構造でもよい。

さて、カーテン閉鎖状態で、まぐさ１０内の上
部パイプ２，２間の連結部材３は、第２図に示す
ように、その下端にパイプ２に被嵌した小径環部
４を設けると共に、上端に該小径環部４に被嵌可
能な内径を有する大径環部５を一体に設けてい
る。この大径環部５に適宜円弧幅部分を切欠形成
した切欠部６の一方の端面が、隣接連結部材３の
係合部７になる。この係合部７は連結部材３を直
状とした場合、隣接連結部材の外表側（反ドラム
側）即ち係止部８に当接する部位に設けられる。
このように形成した連結部材３は、その小径環部
４を下方のパイプ２に被嵌したピン１２により一
体固定し、大径環部５を上方のパイプ２に被嵌し
た小径嵌部４に回転自在に取付けて上下パイプ
２，２間を連結している。従つて、連結部材３
は、大径環部５に設けた切欠部６の幅に相当する
範囲（巻取りドラムに巻取るのに支障のない範
囲）内ではパイプ２を中心として充分に回動し得
る。大径環部５を持つ連結部材３は左右にずれる
ようにも思えるが、この連結部材３の図示されて
いない下端の小径環部４が図示されていないパイ
プにピンで固定されておりずれることはない。第
１図で示すように、カーテン１はドラム９に巻装
し電動グリルシヤツターとして使用され、図示さ
れていないモータの駆動により昇降する。閉鎖状
態では上部に大小径部４，５を持つ連結部材３で
連結されたパイプ２が位置し、連結部材３の係止
部８が大径部の切欠部の係合部７に当接するか
ら、カーテン１はやや弓形状に撓んだ状態（凹状
態）で静止している。従つて、カーテン１に持上
げ力を作用させると、連結部材３の係止部８は係
合部７に当接して回動を阻止され、カーテン１は
上動できず施錠作用を発揮する。ここにおいて、
連結部材３の上端に小径環部を、下端に大径環部
を設けても良いことは云うまでもない。

第４図は本考案の別な実施例である。第６図に
示す従来構造の連結手段において、中央嵌合環５
ａを有する連結部材３の両側部に大径の長短円弧
状突片５ｂ，５ｃを設け、短円弧状突片５ｂの先
端面を適宜角度回動した際に隣接する連結部材３
の係止部８に当接させて、巻取りドラムで巻取る
のに必要な角度を確保し、長円弧状突片５ｃを半
円形状にしその先端即ち係合部７を隣接連結部材
の係止部８に当接させ、カーテン１の反巻取り方
向の回動を阻止する。

更に、第５図に示すように、連結部材３の幅方
向がパイプ２の長さ方向に対して直角となるもの
でも、同様の構造とすることができる。即ち、パ
イプ２を回転自在に挿通させた嵌合孔を有する連
結部材３の下端部外周に切起突片５ｄを設け、そ
の内端面を隣接する他方の連結部材３の係合部７
に当接する係止部８とし、この係止部８により反
巻取り方向への回動を阻止し更に連結部材３の上
端部外周に前記切起突片５ｄから適宜の円弧距離
を存して突設した突起５ｅを設け、前記係止部８
との円弧距離を巻取り方向に必要な角度分とした
ものである。この場合、連結部材３，３が離間し
ないよう連結部材左右のパイプ嵌合部にはパイプ
径より若干長い図示されていないずれ止め防止ピ
ンが打たれている。ここにおいて、パイプ２はリ
ンク３の嵌合孔に挿通されており外れることはな
いので、前記突起５ｅは必ずしも必要とするもの
ではない。

〔考案の効果〕

本考案によれば、連結部材の一端に係合部を他
端に係止部を設けたから、全閉状態のカーテンを
持上げようとしても、係合部と係止部との当接に
よりカーテン１の上部がジクザク状に折り畳まれ
ることなく突つ張り作用を発揮し、上動を確実に
阻止して施錠効果を奏し、価格増大の原因となる
電気回路を必要とせずに安全性の向上が計れた。
更に、シヤツターを揺すつてケース内の上部パイ
プを反ドラム側にやや撓む状態（凸状態）にしよ
うとしても、カーテン１の最上端は巻取りドラム
９に固着さているので、係合部と係止部との当接
がやはり突つ張り作用を発揮し、カーテン１の外
方（凸状）屈曲を阻止し、カーテン１の上動を確
実に阻止し施錠効果を奏する。

しかも、連結部材は巻取り、巻戻し方向には自
由に屈曲できるので、通常のシヤツターの円滑な
動作を損なうことがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は簡略縦
断側面図、第２図はパイプと連結部材との連結状
態を示す斜視図、第３図はその縦断面図、第４図
及び第５図は本考案の他の実施例を示す斜視図、
第６図は従来の連結手段を示す斜視図である。 １……シヤツターカーテン、２……パイプ、３
……連結部材、７……係合部、８……係止部、９
……巻取りドラム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数本のパイプ２，２を上下に一定間隔毎に並
   設すると共に上下に隣接するパイプ２，２間を該
   パイプ２の中心を回転中心として互いに回転可能
   な連結部材３により連結することによつて回転自
   在なシヤツターカーテンを形成し、該シヤツター
   カーテン１を巻取りドラム９に巻取り、巻戻し自
   在に巻装してなる電動グリルシヤツターの前記連
   結部材３の連結部において、一方の連結部材３に
   係合部７を設け、他方の連結部材３に前記係合部
   ７に対して巻取り方向の回転を許容し、それ以外
   の回転を阻止する係止部８を設けたことを特徴と
   するグリルシヤツター。