JPH0440122Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は業務用又は家庭用に好適な空気調和装
置に関する。

（従来の技術） 従来のこの種空気調和装置の１例が第５図に示
されている。

冷房運転時、圧縮機０１から吐出された冷媒ガ
スは室外熱交換器０２で室外フアン０３によつて
送風される外気０４と熱交換して凝縮液化し、次
いで、絞り０５で絞られ、室内熱交換器０６で室
内フアン０７によつて送風される室内空気０８を
冷却することによつて蒸発気化して圧縮機０１に
戻る。

暖房運転時、冷媒は上記と逆方向に循環して室
内熱交換器０６で室内空気を加熱する。

（考案が解決しようとする問題点） 上記従来の空気調和装置においては、室内熱交
換器０６で冷却又は加熱された調和空気の吹出口
に吸出ルーバを配設し、この吹出ルーバーの向き
を変えることによつて調和空気の吹出方向を調整
しているが、第６図に示すように、室０９内に澱
み部０１０が発生し易い。そこで、室０９内にサ
ーキユレータや扇風機等の室内空気循環機０１１
を別に設置して室内空気０９内の空気を強制的に
攪拌しているが、室内空気循環機０１１の費用及
び据付けスペースが嵩むという問題があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点に対処するために提案され
たものであつて、その要旨とするところは、多数
の空気吹出口を有する中空翼を具え、室内の天井
に設置される回転フアンと、空気を導入してこれ
を調和する空気調和機と、前記空気調和機で調和
された調和空気を前記回転フアンの中空翼に供給
する調和空気流路とからなることを特徴とする空
気調和装置にある。

（作用） 本考案においては、上記構成を具えているた
め、空気調和機で調和された調和空気は調和空気
流路を通つて回転フアンに供給されて中空翼の多
数の吹出口から室内に吹き出される。これと同時
に室内空気は回転フアンの回転によつて攪拌され
る。

（実施例） 本考案の１実施例が第１図及び第２図に示され
ている。

１は回転フアンで、回転軸４、ボス７、中空翼
８等を具え、室２の天井３から吊り下げられてい
る。この回転フアン１の中空の回転軸４は天井３
に固定されたハウジング１２内に収納されたモー
タ５によつて減速機６を介して回転駆動される。
中空の回転軸４の上端はシール１０を介してダク
ト１１の一端に連接され、その下端には中空のボ
ス７が固定されている。この中空のボス７には複
数（図には４ケ）の中空翼８の基端が固定され、
この中空翼８は、第２図に示すように、水平面に
対して所定の仰角θをなし、その表裏両面には多
数の空気吹出口９が穿設されている。

室外１３には空気調和機１４が設置され、この
空気調和機１４は圧縮機１５、室外熱交換器１
６、室外フアン１７、絞り１８、室内熱交換器１
９、室内フアン２０等からなる。そして、室内熱
交換器１９及び室内フアン２０はダクト１１内に
配設され、このダクト１１の室２への開口２１に
はダンパ２２が配設され、室外１３への開口２３
にはダンパ２４が配設されている。

冷房運転時には、図示のように、ダンパー２２
を開、ダンパー２４を閉とし、空気調和機１４を
起動する。すると、圧縮機１５から吐出された冷
媒が室外熱交換器１６、絞り１８、室内熱交換器
１９をこの順に経て圧縮機１５に戻る。これと同
時に室内空気は室内フアン２０によつて開口２１
からダクト１１内に吸引され、室内熱交換器１９
を流過する過程で冷却されて調和空気となる。そ
して、この調和空気はダクト１１、回転フアン１
の回転軸４、ボス７、複数の翼８のそれぞれ中空
部からなる調和空気流路を経て空気吹出口９から
室２内に吹き出される。これと同時に回転フアン
１はモータ５によつて減速機６を介して回転駆動
され、室内空気は中空翼８により下方に付勢さ
れ、空気吹出口９から吹き出された調和空気とと
もに室２内を循環する。

暖房運転時には空気調和機１４の冷媒を冷房運
転時と逆方向に循環させることによつて室内空気
を室内熱交換器１９で加熱する。

換気時にはダンパ２２を閉、ダンパー２４を開
とし、空気調和機１４の室内フアン２０を駆動す
れば、室外１３の新鮮な空気が開口２３からダク
ト１１内に吸引されて回転フアン１から室２内に
供給される。

第３図及び第４図には本考案の第２の実施例が
示されている。

回転フアン３０は中空のケーシング３１と、そ
の下方に配設された中空のボス部３２と、このボ
ス部３２に基端が固定された複数の中空翼３３等
を具えている。ケーシング３１は天井３４に固定
され、これを貫通して上下に伸び、その上部には
空気導入口４４が設けられている。

ケーシング３１及びボス部３２内にはこれらの
軸芯に沿つて上下に伸びる回転軸３５が配置さ
れ、この上端はケーシング３１上に設置されたモ
ータ３６に連結され、この中央部は複数のステイ
３７を介してケーシング３１に支持された軸受３
８に軸承され、下端はボス部３２の下面にナツト
３９により締結されている。各中空翼３３の基端
はボス部３２に開口し、その先端面には空気吹出
口４０が設けられている。また、この中空翼３３
は、第３図に示すように、水平面に対して所定の
仰角θをなすように取り付けられ、その下面後部
には多数の空気吹出口４１が設けられている。ボ
ス部３２の上端縁はケーシング３１の下端縁と空
気の洩れが殆どない程度の微少間隔４２を隔てて
整合するように構成されており、また、このボス
部３２の下部外周面には複数の空気吹出口４３が
設けられている。他の構成は第１図及び第２図に
示す第１の実施例と同様である。

しかして、モータ３６を駆動すると、回転軸３
５を経てボス部３２及び中空翼３３が回転駆動さ
れる。

一方、空気調和機１４の室内フアン２０によつ
て付勢され、室内熱交換器１９を流過する過程で
冷却又は加熱されることにより調和された調和空
気はダクト１１を経てケーシング３１内にその空
気導入口４４から実線矢印で示すように流入し、
ケーシング３１内を流下し、複数のステイ３７間
の間〓を通つてボス部３２内に入り、その一部は
その下部外周面に設けた空気吹出口４３から円周
方向に吹出されるが、大部分は中空翼３３内にそ
の基端から流入し、中空翼３３内を先端に向かつ
て流れる過程でその下面後部に設けられた多数の
吹出口４１から遂次下方に向かつて吹き出され、
残部は中空翼３３の先端面に設けた空気吹出口４
０から円周方向に吹き出される。

しかして、この第２の実施例においては、調和
空気が中空翼３３の下面後部に設けた多数の空気
吹出口４１のみならずボス部３２の下部外周面に
設けた複数の空気吹出口４３及び各中空翼３３の
先端面に設けた空気吹出口４０から吹き出される
ので、室内に吹き出される調和空気の量を増大さ
せることができ、また、調和空気を室内全体に行
き渡らすことができる。従つて、室内の温度、湿
度、気流の分布をより均一にすることができる。
また、中空翼３３の基端が固定されたボス部３２
の外周面に中空翼３３の基端部開口に隣接してそ
の下部に空気吹出口４３を設けたので、デザイン
の悪化を防止できるとともにこの空気吹出口４３
から調和空気の一部を円周方向に吹き出すことに
よつて、中空翼３３内に流入する調和空気の流れ
を整流することができ、従つて、流路抵抗を低減
することができるのみならず流れの乱れに基づく
騒音を低減することができる。

（考案の効果） 本考案においては、空気調和機で調和された調
和空気は調和空気流路を通つて回転フアンの中空
翼に供給され、中空翼の多数の吹出口から室内に
吹き出され、これと同時に室内空気は回転フアン
の回転によつて攪拌される。従つて、調和空気は
中空翼の表面で室内空気と直ちに混合され中空翼
によつて付勢されて室内を循環する。そして、従
来のように室内空気循環機を要しないで、そのコ
スト及び据付スペースを節約できるのみならず室
内空気を静かに、しかも、効果的に循環させるこ
とができるので室内に澱みが発生するのを阻止し
て快適な空調フイーリングを得るこきができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の第１の実施例を示
し、第１図は略示的系統図、第２図は第１図の
−線に沿う断面図である。第３図及び第４図は
本考案の第２の実施例を示し、第３図は回転フア
ンの縦断面図、第４図は第３図の−線に沿う
断面図である。第５図及び第６図は従来の空気調
和機の１例を示し、第５図は略示的系統図、第６
図は室内の空気温度分布図である。 室……２、天井……３，３４、回転フアン……
１，３０、中空翼……８，３３、中空翼の空気吹
出口……９，４１、空気調和機……１４、中空回
転軸……４、中空ケーシング……３１、回転軸…
…３５、ボス部……７，３２、ボス部の空気吹出
口……４３、翼先端の空気吹出口……４０。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 多数の空気吹出口を有する中空翼を具え室内
   の天井に設置される回転フアンと、空気を導入
   してこれを調和する空気調和機と、前記空気調
   和機で調和された調和空気を前記回転フアンの
   中空翼に供給する調和空気流路とからなること
   を特徴とする空気調和装置。 (2) 前記回転フアンは中空の回転軸を具え、同中
   空回転軸を経て前記調和空気流路から調和空気
   を前記中空翼に供給することを特徴とする(1)項
   記載の空気調和装置。 (3) 前記回転フアンは回転軸を支持する中空ケー
   シングを具え、同中空ケーシングを経て前記調
   和空気流路から調和空気を前記中空翼に供給す
   ることを特徴とする(1)項記載の空気調和装置。 (4) 前記回転フアンはボス部に空気吹出口を具え
   ていることを特徴とする(1)ないし(3)項のいずれ
   かに記載の空気調和装置。 (5) 前記回転フアンの中空翼はその翼先端面に空
   気吹出口を具えていることを特徴とする(1)ない
   し(4)項のいずれかに記載の空気調和装置。