JPH0439592Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はアラーム付き世界時計に関するもので
ある。

（従来の技術） 従来技術では、世界の主要都市の時刻を知るた
めの機構と、所望の時刻を報時するためのアラー
ム機構とは、互いに独立した構成で１つの時計に
組込まれていた。

（考案が解決しようとする問題点） この従来構成では、２つの機構を全く別個に１
つの時計に設けるので、構造がそれだけ複雑にな
り、組立てにも手間がかかり、操作も煩雑であ
る。

本考案の目的は、構造を簡単にして部品点数を
少なくし、組立ての手間を省き、操作を容易にす
ることにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案の特徴は、24時間表示の時刻目盛を設け
てある文字板と、この文字板の前面に対向しアラ
ーム機構に連結してあるとともに手動操作により
回動可能に配置されている透明なアラーム表示円
板とを具備しており、アラーム表示円板には、径
方向のアラーム表示線と、周方向に時差に対応し
た位置間隔で表示された世界主要都市名および都
市目盛とを設けてあり、アラーム表示線は日付変
更線に対応する位置に設けてあるところにある。

（作用） アラーム設定は、アラーム表示円板を回転さ
せ、アラーム表示線を所望の時刻に設定すること
により為される。世界の所望の都市の現在時刻を
知るには、アラーム表示円板を回転させ、東京の
都市目盛を現在の時刻に合わせ、所望の都市の都
市目盛が示す時刻を読み取る。いずれの場合にも
単にアラーム表示円板を回すのみにて操作でき
る。

（実施例） 本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１〜３図に示すように、腕時計バンド１a.１
ｂによつて時計枠２が保持してある。この時計枠
２に、ムーブメント３ａを収納したムーブメント
ケース３が収納してある。ムーブメントケース３
の前面に文字板４が取付けてある。文字板４には
第１図示のように24時間表示の時刻目盛として、
１〜24までの数字５ａと、全周を72等分するドツ
ト５ｂとを設けてある。ムーブメント３ａから、
アラームパイプ６、時針パイプ７、分針パイプ
８、秒針軸９が文字板４を貫通して突出してい
る。文字板４の前面に対向して、透明なアラーム
表示円板１０が設けてある。アラーム表示円板１
０は、その中心部でアラームパイプ６に固着され
ていることによつて、ムーブメント３ａ内に設け
てある周知のアラーム機構（図示せず）に連結さ
れている。この実施例では、アラーム表示円板１
０は、外周部で回転リング１１に連結されてい
る。すなわち第２図示のように、ムーブメントケ
ース３の外周面にはガイド突条３ｂが設けてあ
り、この突条に中間リング１２に設けた係止爪１
２ｂが係止し、これによつて中間リング１２がム
ーブメントケース３に回転自在に連結されてい
る。中間リング１２にはアラーム表示円板１０の
外周部が相対的に回転不能となるように連結され
ている。さらに中間リング１２には前面に向つて
開口する連結穴１２ａが形成してある。回転リン
グ１１の前端面は時計枠２から前方に突出してお
り、その後端面から後方へ突出した連結脚１１ａ
が連結穴１２ａに挿入されて結合される。このよ
うにして回転リング１１とアラーム表示円板１０
とは中間リング１２を介して一体化してあり、回
転リング１１の回転によりアラーム表示円板１０
が回転される。アラーム表示円板１０には、第１
図に示すように、径方向にアラーム表示線１３が
設けてあり、また周方向に世界の主要都市名１４
ａと都市目盛１４ｂとを設けてある。主要都市名
１４ａおよび都市目盛１４ｂは、時差に対応した
位置間隔で表示されており、アラーム表示線１３
は日付変更線に対応する位置に設けてある。時針
パイプ７分針パイプ８、秒針軸９の各突出端に
は、それぞれ時針７ａ、分針８ａ、秒針９ａがそ
れぞれ連結してある。回転リング１１には透明カ
バー１５が固着してある。回転リング１１の前面
の外周縁部には、凹部１１ｂ…を設けてあり、前
面よりの操作を容易にしている。１６は時計枠２
と回転リング１１との間に介装されたパツキング
であり、１７，１８はアラーム鳴止めボタンであ
る。

このような構造であるので、アラームの設定に
際しては、回転リング１１を時計の前面より操作
して回転させると、中間リング１２が連動回転
し、アラーム表示円板１０が連動回転する。これ
によりアラーム表示線１３を所望の時刻に合わせ
ることができる。この回転はアラームパイプ６を
介してムーブメント３ａ内のアラーム機構に伝わ
つてアラーム時刻の設定が完了し、所望の時刻に
至ると報時がなされる。また世界の他の都市の現
在時刻を知りたい時にも、同様に回転リング１１
を回転させ、東京の都市目盛１４ｂを時計の現在
時刻に合わせた上で、所望の都市の都市目盛１４
ｂが指す時刻を読み取ることによつて、その都市
の時刻を知ることができる。

なお、上記実施例は、アラーム表示円板１０を
回転リング１１と中間リング１２とを介して前面
操作できるように構成した例であるが、周知のリ
ユーズ機構によつてアラーム表示円板１０を回動
操作できるようにしてもよい。

（考案の効果） 本考案は以上の構成であつて、アラーム表示円
板が２つの機構に共用されているので、部品点数
を減少でき、構造が簡単となり、組立ての煩雑さ
を排除できる。また２つの機構の操作は、いずれ
もアラーム表示円板を回転させるのみで済むので
極めて容易となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は要部を示す一部切欠正面図、第２図は一部断面
拡大右側面図、第３図は縮小正面図である。 ４……文字板、５ａ，５ｂ……時刻目盛、１０
……アラーム表示円板、１３……アラーム表示
線、１４ａ……都市名、１４ｂ……都市目盛。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 24時間表示の時刻目盛りを設けてある文字板
   と、この文字板の前面に対向しアラーム機構に連
   結してあるとともに手動操作により回動可能に配
   置されている透明なアラーム表示円板とを具備
   し、 上記アラーム表示円板には、径方向のアラーム
   表示線と、周方向に時差に対応した位置間隔で表
   示された世界主要都市名および都市目盛とを設け
   てあり、 上記アラーム表示線は日付変更線に対応する位
   置に設けてある ことを特徴とするアラーム付き世界時計。