JPH0439182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、簡易な封緘機能を備えた容器に関す
る。

「従来の技術」 従来、容器例えばアイスクリーム等の簡単な食
品容器には封緘機能を設けていない。一部の容器
に熱溶着の手段で蓋を容器体に固着したものがあ
る。

「考案が解決しようとする問題点」 前記した熱溶着の場合には、うつかりすると容
器本体自体を溶融損傷してしまうおそれがあり、
また蓋が容器体に固着してあるので開封に難渋す
る欠点がある。

本考案は熱融着するものにおいて、簡単な部品
を用いることにより前記欠点が解消できる封緘機
能を備えた容器を得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案では、上端周縁に外向きフランジ１を持
つ容器体２に前記外向きフランジ１に重合する外
向きフランジ３を持つ蓋４を被せ、重合された両
外向きフランジ１，３に、一部で切断し、中間部
で屈曲可能とした環状体であつて、内周に係合溝
５を凹設し、両端から基部で破断可能な端板６，
６を外方に突出し、これら端板６，６の一方に孔
７を、他方にこの孔７に挿通する軸８を設けた結
合環９を結合環装して蓋４を容器体２に固定し、
軸８を熱融着して両端板６，６を結合した構成と
している。

「作用」 上記において、容器体２に所要の内容物を収納
したのち蓋４を被せ、重合状態にある外向きフラ
ンジ１，３に結合環９を係合環装し、こののち孔
７を挿通した軸８を熱融着して端板６，６を結合
して蓋４を容器体２に固定する。

消費者は開封に当つては、端板６，６を摘み、
これを左または右に強制的に折り、基部の破断部
で破断し、この結合環９を除去して開蓋する。即
ち、結合環９は復元不能であり、その封緘機能は
略完全である。

「実施例」 この実施例では、容器としてアイスクリーム等
の食品を収納する食品容器を示している。

容器体２は深皿形で、口部を幾分拡径し、一方
蓋４は浅い逆さ皿形の形状であり、容器体２の口
部に内嵌して閉蓋され、この閉蓋状態で両外向き
フランジ１，３が上下に重合する。

結合環９は、中間部を可撓ヒンジ１０として屈
曲可能としてあり、また両端の端板６，６は薄板
状であつて、基部外面に切欠き溝による破断部１
１，１１を形成しており、この両端板６，６は結
合環９を環状としたとき左右に接合し、このとき
軸８は孔７を貫通する。この軸８の貫通突出部を
第２図のように熱溶着で潰して相手方端板６に抜
出し不能に固着し、両端板６を結合する。

上記各部は合成樹脂材で成形製作する。

「考案の効果」 上記した如く本考案によれば、一部で切断した
状態の結合環９を用い、この結合環９を容器体２
と蓋４の外向きフランジ１，３に結合環装しての
ち両端間を熱溶着して容器本体を閉封固定するも
のであり、略完全な封緘機能が得られ、しかも容
器本体を直接熱融着するのでないからこの本体を
溶融損傷させるおそれはない。また開封に当つて
は結合環９の端板６，６を摘んで折損すればよ
く、何の面倒もない。また結合環９は単純な形状
の一部品であり、簡単、安価に作製できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の一実施例の分解斜視図、
第２図は同実施例の組立完了状態の外形斜視図で
ある。 １，３……外向きフランジ、２……容器体、４
……蓋、９……結合環。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端周縁に外向きフランジ１を持つ容器体２に
   前記外向きフランジ１に重合する外向きフランジ
   ３を持つ蓋４を被せ、重合された両外向きフラン
   ジ１，３に、一部で切断し、中間部で屈曲可能と
   した環状体であつて、内周に係合溝５を凹設し、
   両端から基部で破断可能な端板６，６を外方に突
   出し、これら端板６，６の一方に孔７を、他方に
   この孔７に挿通する軸８を設けた結合環９を係合
   環装して蓋４を容器体２に固定し、軸８を熱融着
   して両端板６，６を結合した容器。