JPH0437426B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電子写真法に係り、詳細には、異な
る光情報に基く記録を簡易に形成することを可能
とする電子写真装置に関する。

従来、カールソン法、或は本件出願人が先に特
公昭42−23910号公報、或は特公昭43−24748号公
報等に開示した電子写真法等を利用した記録にて
は、帯電と光情報照射にて潜像を形成し、現像、
転写して記録画像を得るものであるから、異なる
光情報に基く画像は、上記工程を繰返すことを要
した。

又、異なる感度波長域の光導電物質を積層した
感光体を用いて、異なる光情報に対する潜像を形
成する電子写真法が提案されているが、特殊な感
光体を要し、製造が複雑となり、又、所望の特性
の感光体を得ることは困難であつた。

本発明は、上述の点に鑑み成されたもので、異
なる光情報に基く記録を簡易に形成することを可
能とする電子写真装置を提供することを目的とす
る。

即ち、本発明の電子写真装置は感光体と、前記
感光体を所定極性に帯電する第１帯電手段と、第
１画像情報の背景部に対応する部分を露光する第
１の光情報を前記感光体に与えて第１画像情報に
応じた第１潜像を形成する第１潜像形成手段と、
前記第１潜像を前記所定極性と逆極性の現像剤で
現像する第１現像手段と、現像された第１潜像の
背景部の電位を所望電位にするため、前記第１現
像後の感光体を帯電する第２帯電手段と、第２画
像情報の画像部に応対する部分を露光する第２の
光情報を前記感光体に与えて第２画像情報に応じ
た第２潜像を形成する第２潜像形成手段と、前記
第２潜像を前記所定極性と同極性の現像剤で現像
する第２現像手段と、を有することを特徴とする
ものである。

以下、本発明の詳細を具体例により図面を参照
しつつ説明する。

第１図において、（）〜（）は各工程ステ
ツプを示し、(a)列は感光体表面の電荷変化を模式
的に示し、(b)列はその対応するステツプでの感光
体表面の電位変化を示す。

感光体Ａは、光導電層a₁を導電性基層a₂上に設
けた所謂るカールソン型感光体が用いられる。光
導電層の構成物質としては、Se、ZnO₂、OPC等
任意の光導電性物質が使用可である。図示例にて
はSeの場合で説明する。

第（）工程では所定極性電圧を電源E₁より
印加されたコロナ放電器Ｃにて感光体Ａ表面を一
様帯電する。帯電は、Seの帯電許容レベル迄成
される。一様帯電による感光体表面電位Vpは、
図示例では約1000Vである（第１図（）−(b)） 第（）工程では、原稿O₁（第１画像情報）に
て、一様帯電された感光体表面を光照射する。こ
の場合の光照射強度は、感光体表面の暗部電位
Vpに対し明部電位（背景部電位）Vsが、その用
いる現像方式にて非現像域となるに十分なもので
良い。図示例ではVpの約1/2である約500Vとし
た。

光情報照射は、図示例にて原稿透過光の場合を
示したが、原稿の反射光でも良く、更に、情報信
号にて変調されたレーザ光走査、CRTスポツト
走査域はLEPアレー等の発光素子等を用いても
良いことは勿論である。

第（）工程では、現像器D₁にて負極性荷電
現像剤T₁を感光体表面Ａへ供する。現像器D₁は
例えば磁気ブラシ方式を用いる。又、この場合、
磁気ブラシローラに電源E₁にて所定バイアス
（前記電位Ｖ_Ｓ近傍）を印加して第１の光情報の
光照射域への現像剤付着を防止する。

第（）工程では、原稿O₂（第２画像情報）に
て異なる光情報照射を成す。このとき光情報照射
の光強度は、感光対表面の明部電位（画像部電
位）を反転現像にて十分現像しうる様な略100V
近傍とするものである。

第（）工程では、現像器D₂にて正極性荷電
現像剤T₂を感光対表面Ａへ供する。この現像剤
の色を前記現像剤色と異ならせることで２色の現
像像が得られる。この現像時にカプリ防止のため
に電源E₂にて所定バイアス（例えば前記電位Vs
（約500V）を印加して行うと好適である。

以上の如くして感光体上に異なる光情報に応じ
た異なる記録の合成画像が得られる。この画像を
転写材等に転写して利用に供し、一方感光体表面
は要すればクリーニングして再度の使用に備えら
れることは勿論である。

第２図は、上記第１図に示した工程を実施した
具体例電子写真装置の説明図である。

１は感光体ドラムで、Al基体上にSeを約50u厚
に蒸着したものである。

２はコロナ放電器で、正極性コロナ放電を感光
体表面に施す。

３は、第１の光情報照射光、５は第２の光情報
照射光である。各照射光の強度は前述の如くであ
るが、第３図に、光強度一表面電位特性例を示
す。図の横軸は、光強度で、縦軸は表面電位を示
し、予め1000Vに帯電された感光体表面が各光強
度にて照射された後に到達する表面電位を示すも
のである。図中、EAは第１光情報照射の場合、
E_Bは第２光情報照射の場合を示す。

４は、第１現像器、６は第２現像器である。各
現像器は、前述の如く、相互に異なる荷電極性の
現像剤を供する。勿論両者の色も例えば、黒色と
赤色の如く異なる。又、カブリ防止の為に現像バ
イアスを印加する構成としても良い。

７は、プリチャージ用のコロナ放電器で、前述
異極性荷電現像剤を、転写の為に一様荷電とす
る。

８は、転写用コロナ放電器で、前記プリチヤー
ジ用コロナ放電器と逆極性コロナ放電を成し、転
写剤９上へ現像像を転写する。

１０はクリーニング手段で、感光体上の残留現
像剤を除去し、続く画像形成の為に感光体表面を
整える。

上述構成装置にて、第１図示ステツプを実行す
ることにより良好な２色画像を得ることが出来
る。

第４図は、本発明に基く電子写真装置の実施例
を示す側面図である。

前述第２図示装置と共通部材は、同一番号にて
示す。

図示例装置に於ては、前述第２図示装置の第１
現像器と第２光情報照射の間に制御用コロナ放電
器を配置したものである。

感光体は、環境変化によりその感度が変動し易
いものもあり、特に光導電層を露出したカールソ
ン型感光体では、この影響が大である。

しかも、感光体は、繰返し使用にても感度変化
が生じる。又、光情報照射の為の光源も、電源電
圧変動或は経時変化等により強度変化を生じる場
合もある。そして、この様な各種要因による変動
にて、中間電位部Vsに不用な現像剤付着が生じ
カプリとなる恐れがある。

然るに上記制御用コロナ放電器にて、この様な
問題が解消され例え環境変動等の不安定要素があ
つても、良好な画像形成を可とするものである。
この制御用コロナ放電器は、制御電極たる制御グ
リツドＧを有し、略前記中間電位Vsの電圧がそ
のグリツドに印加される。そして、前記コロナ放
電器２と同極性コロナ放電が施される。従つて、
例え第１の光情報照射域にて光強度が強過ぎて、
或は、感光体の感度が上昇して中間電位Vsが下
降していても、その不足を補充することが出来る
のである。

第５図は、上記第４図示装置の各プロセスステ
ツプを説明するもので、前述第１図示プロセス説
明と共通の部材及びステツプは同一番号で示し
た。従つて、第５図にては、第（′）工程と第
（）工程間に新たに第（Ｓ）工程が加わつたも
のである。又、第（′）及び第（′）工程は、
上述の如く、第１光情報の光照射域が前述中間電
位Vsより下つた場合及びその状態にて現像した
場合を示している。しかし、他の点では第１図示
の場合と同様である。従つて、前述第１図示の様
にして第（′）工程迄進められ、この感光体Ａ
に対して制御用コロナ放電器C′（11）が作用させ
られる。この放電器C′の放電線へは、電源E′にて
所定の正電圧が、又、グリツドＧへは電源Egに
て所望の中間電位Vs相当電圧が印加される。図
示例においては約500Vが印加され、感光体表面
の第１光情報照射域が500V近傍となる迄コロナ
放電が成される。このとき第１光情報に基く潜像
の暗部電位は、現像後も1000V近くあり、この電
位を発する感光体とグリツドＧ間には正コロナを
抑制する電界が生ずることにより、第１潜像の現
像像は何ら乱されない。次いで、第１図と同様に
第（）工程及び第（）工程が行なわれる。こ
の様にして環境変動等の不安定要因があつても良
好な画像形成を可とする。

以上、具体例にて詳述した如く、本発明は、異
なる光情報に基く記録を簡易に形成することを可
能とする。

【図面の簡単な説明】

第１図において、（）乃至（）は各工程を
示し、又(a)列は感光体表面の電荷変荷を、(b)列は
その表面電位変化を示す模式図、第２図は、第１
図に示した工程を実施した具体例装置説明図、第
３図は、光強度一表面電位特性図、第４図は、本
発明に基く電子写真装置の一実施例を説明する説
明図、第５図は、第４図示装置の実施工程を説明
する模式図。 図中、１：感光体（ドラム）、２：コロナ放電
器、３：第１の光情報照射光、５：第２の光情報
照射光、４，６：現像器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 感光体と、 前記感光体を所定極性に帯電する第１帯電手段
   と、 第１画像情報の背景部に対応する部分を露光す
   る第１の光情報を前記感光体に与えて第１画像情
   報に応じた第１潜像を形成する第１潜像形成手段
   と、 前記第１潜像を前記所定極性と逆極性の現象剤
   で現像する第１現像手段と、 現像された第１潜像の背景部の電位を所望電位
   にするため、前記第１現像後の感光体を帯電する
   第２帯電手段と、 第２画像情報の画像部に対応する部分を露光す
   る第２の光情報を前記感光体に与えて第２画像情
   報に応じた第２潜像を形成する第２潜像形成手段
   と、 前記第２潜像を前記所定極性と同極性の現像剤
   で現像する第２現像手段と、 を有することを特徴とする電子写真装置。 ２ 前記所望電位は前記第１潜像の現像部の電位
   より低く、且つ前記第１潜像形成時の背景部の電
   位より高い電位に設定される特許請求の範囲第１
   項に記載の電子写真装置。 ３ 前記第２帯電手段は制御電極を有する帯電手
   段であつて、この制御電極には前記所望電位と略
   同電位の電圧が印加される特許請求の範囲第１項
   又は第２項に記載の電子写真装置。