JPH0437218Y2 - - Google Patents

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JPH0437218Y2
JPH0437218Y2 JP695586U JP695586U JPH0437218Y2 JP H0437218 Y2 JPH0437218 Y2 JP H0437218Y2 JP 695586 U JP695586 U JP 695586U JP 695586 U JP695586 U JP 695586U JP H0437218 Y2 JPH0437218 Y2 JP H0437218Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、排気通路内を伝播する排気脈動に対
し、逆位相の脈動を重畳させて排気音の消音を行
うようにしたエンジンの排気音低減装置に関し、
更に詳しくはアクテイブコントロール排気系にお
ける脈動発生器の構造に関するものである。
〔従来技術〕
従来、エンジンの排気音を低減する装置として
は、一般的に、共鳴或いは拡散等を利用した多室
構造のマフラーが多用されていたが、排気背圧の
上昇により軸出力の低下をきたすという問題があ
つた。
このような問題を解決する手法の一つして、実
開昭59−73517号公報に示されるように、エンジ
ンの排気通路に設けられ、この排気通路内の排気
脈動の圧力変動を検出する脈動検出器と、この脈
動検出器の下流において排気通路と合流する分岐
管と、この分岐管の上流端に設けられた脈動発生
器と、上記脈動検出器で検出された排気脈動に対
して逆位相に脈動を上記脈動発生器から上記分岐
管内に出力する制御手段とを備え、分岐管の管長
を、分岐管との合流点と上記脈動検出器との離間
距離に等しく設定することにより、エンジンの排
気通路内を伝播する排気脈動に対し、逆位相の出
力脈動を重畳させて排気音の消音を行うようにし
たエンジンの排気音低減装置が知られている。
しかしながら、上記従来の構造では、排気通路
に別途分岐管を設けなければならず、しかも該分
岐管の管長が、分岐管の合流点と脈動検出器との
離間距離に等しくなければならない等の構造上の
制約を伴うものであるため、装置の大型化及び複
雑化を招来するという問題を有していた。
そこで、排気通路に、第1脈動検出器と、この
第1脈動検出器の下流の排気通路に第2脈動検出
器と、この第2脈動検出器の近傍に排気通路内に
向けて脈動を出力する脈動発生器と、上記両脈動
検出手段からの出力信号により排気脈動に対して
逆位相の脈動を上記脈動発生器から排気通路に出
力する制御手段とを備え、制御手段で、上記脈動
発生器から出力される脈動の出力タイミングを制
御することにより、分岐管を省略できるようにし
たエンジンの排気音低減装置が提案されている。
しかしながら、上記従来の構造では、エンジン
回転が急激に変動した場合、排気通路内を流れる
排気ガスの流速が急激に変化し、排気ガスの一部
が、上記脈動発生器の出力する脈動を排気通路内
に導くために一端が排気通路と接続された接続通
路内へと流入することになる。この場合、排気ガ
スは、接続通路と排気通路との接続部位(エツジ
部分)に当たり、接続通路の内部全体に乱流が発
生する。そして、この乱流発生により、スピーカ
(脈動発生器)からの発生音の波面が平面波とな
ることが阻害され、その結果、排気音を低減させ
ることができない場合があり、更に接続通路内が
高温となるため、脈動発生器が破壊される虞れが
あるという問題を有していた。
〔考案の目的〕
本考案は、上記従来の問題点を考慮して成され
たものであつて、接続通路内で生じる急激な乱流
状態を防止することによつて、いかなる運転状態
にあつても排気音の低減をなしうると共に、脈動
発生器が破壊されるのを防止することにより信頼
性を向上させたエンジンの排気音低減装置の提供
を目的とするのである。
〔考案の構成〕
本考案に係るエンジンの排気音低減装置は、上
記の目的を達成するために、排気通路内を伝播す
る排気脈動を検出する脈動検出器からの出力信号
により、上記排気脈動に対して逆位相の脈動波を
出力する脈動発生器と、一端が上記排気通路に形
成された出力脈動排出口に接続されると共に、他
端が上記脈動発生器の近傍に設けられ、上記脈動
発生器から出力された脈動波を上記排気通路内へ
と導く接続通路を形成するケーシングとを備えて
いるエンジンの排気音低減装置において、上記ケ
ーシングの内部に、一端が上記出力脈動排出口付
近に配されると共に、出力脈動排出口から脈動発
生器へ向かう方向に延び、該ケーシング内部の空
間を仕切る整流板を設け、接続通路内における乱
流発生を防止しうるように構成したことを特徴と
するものである。
〔実施例〕
本考案の一実施例を第1図乃至第3図に基づい
て以下に説明する。
第2図に示すように、エンジンからの排気ガス
を大気に放出する排気通路2の途中には、排気通
路2内を伝播する排気脈動を音として検出する脈
動検出器としての圧力センサ9と圧力センサ10
とが設けられ、圧力センサ9は圧力センサ10よ
りも下流側に位置するように設定されている。ま
た、上記排気通路2には支持部材3が固定されて
おり、支持部材3内には、俯伏形状のケーシング
片5が設けられている。又、支持部材3の外周に
は、筐体4が固定されている。この筐体4の底壁
には、排気脈動と逆位相の出力脈動を発生する脈
動発生器としてのスピーカ1が載置されている。
このスピーカ1からは、上記排気通路2の方向に
皿状のケーシング片6が設けられており、このケ
ーシング片6と上記ケーシング片5とにより、上
記スピーカ1から出力された脈動波を排気通路2
内へと導く接続通路を形成するケーシングが構成
されている。
また、ケーシング片5の前記排気通路2側の端
部には、第1図a,bに示すように、円形状の開
口部17が形成されており、この開口部17は、
排気通路2に形成された出力脈動排出口11(第
2図参照)と連通されている。更に、第1図cに
示すように、支持部材3には、排気通路2を嵌着
するための凹状の溝16が形成されている。
上記ケーシング片5側の接続通路内部には、第
1図a,bに示すように、一端が上記出力脈動排
出口11付近に配されると共に、出力脈動排出口
11からスプーカ1へ向かう方向に延びる円錐筒
状の第1整流板(整流板)7,7が同心状に重ね
て設けられている。
また、ケーシング片5と外側の第1整流板7と
の間、第1整流板7,7間及び内側の第1整流板
7に囲まれた部位で、かつ上記スピーカ1方向の
端部には、それぞれリング状或いは円形状の第2
整流板8…が設けられている。これら第2整流板
8…には、前記スピーカ1からの出力脈動を通す
ための開孔部12…が円心部から放射状に形成さ
れている。同様に、これら第2整流板8…と平行
に、2段の第2整流板8…が形成され、これら第
2整流板8…にも放射状に開孔部12が形成され
ている。
前記スピーカ1から排気通路2内へ出力される
出力音は、第2図に示す既知のトランスバーサル
フイルタの原理による逐次型確率制御系22から
の出力信号に基づくものとされる。ここで、逐次
型確率制御系22と圧力センサ10との間には、
圧力センサ10側から、可変帯域フイルタ25と
A/D変換器24と加算器28とが順に設けられ
ている。逐次型確率制御系22と圧力センサ9と
の間には、圧力センサ9側から、可変帯域フイル
タ20と、A/D変換器21とが順に設けられて
いる。又、逐次型確率制御系22と並列にハウリ
ング防止用逐次型確率制御系23が設けられ、逐
次型確率制御系22とスピーカ1との間には、逐
次型確率制御系22側から、D/A変換器26と
増幅器27とが設けられている。
上記の構成において、本考案のエンジンの排気
音低減装置は以下に示すように作動する。
排気通路2内を伝達する排気脈動は、圧力セン
サ10で検出され、圧力センサ10からは、可変
帯域フイルタ25、A/D変換器24及び加算器
28を経て、逐次型確率制御系22にデジタル化
した主入力用の検出排気音信号が出力される。一
方、スピーカ1からの出力脈動が重畳された後の
排気脈動は、圧力センサ9で検出され、圧力セン
サ9からは、可変帯域フイルタ及びA/D変換器
21を経て、上記逐次型確率制御系22にデジタ
ル化した参照入力用の検出排気音信号が出力され
る。逐次型確率制御系22においては、両検出排
気音信号に基づいて、最適に消音しうるように出
力信号を制御している。この逐次型確率制御系2
2からは、ハウリング防止用逐次型確率制御系2
3に出力されると共に、D/A変換器26及び増
幅器27を経てスピーカ12入力される。このス
ピーカ1では、上記の信号に基づいて出力音が発
生される。又、上記ハウリング防止用逐次型確率
制御系23には、逐次型確率制御系22からの信
号の他に、加算器28からの信号が入力されて、
更に、加算器28に信号を出力している。
ここで、エンジンの回転数が急激に変化すると
きには、排気流速が変化することにより、排気ガ
スが、排気通路2の出力脈動排出口11から、ケ
ーシング片5,6により形成される接続通路内
に、一時的に巻きこまれるということが知られて
いる。この場合、排気通路2内を通過する排気ガ
スは、ケーシング片5の出力脈動出口との接続部
位(エツジ部分)に当たり、接続通路内に流入す
るが、第1整流板7,7によつて接続通路内の空
間が仕切られているため、乱流が接続通路の内部
全体に生じることはない。また、接続通路内に流
入した排気ガスは、第1整流板7,7に案内され
て進行するので、ガス流の乱れが抑制される このように、上記エンジンの排気音低減装置に
おいては、第1整流板7,7により、接続系路内
に巻きこまれた排気ガスを層流状態にすることが
でき、さらに、第2整流板8…により、排気ガス
が脈動排出口11方向に逆流するのを防止するこ
とができる。これにより接続系路内で排気ガスの
乱流を防止することができるので、スピーカ1か
らの発生音は波面を乱されることなく、開孔部1
2…と出力脈動排出口11とを通り平面波となつ
て、排気通路2に出力される。従つて、いかなる
運転状態にあつても、効果的にエンジンの排気音
を低減することができる。更に、スピーカ1が高
温にならないので、スピーカが破壊されるのを防
止することができ、装置の信頼性を向上させるこ
とができる。
尚、第3図a及び第3図bに示すように、第1
整流板7…のみ設けられているエンジンの排気音
低減装置であつても、同様に、排気ガスの乱流を
防止することができる。従つて、発生音の波面が
平面波となるので、効果的にエンジンの排気音を
低減することができる。
〔考案の効果〕
本考案に係るエンジンの排気音低減装置は、以
上のように、脈動発生器から出力された脈動波を
上記排気通路内へと導く接続通路を形成するケー
シングの内部には、一端が出力脈動排出口付近に
配されると共に、出力脈動排出口から脈動発生器
へ向かう方向に延び、該ケーシング内部の空間を
仕切る整流板が設けられている構成である。
それゆえ、消音効果を低下させることなく、加
速及び減速時においても効果的にエンジンの排気
音を低減することができる。更に、脈動発生器の
温度上昇を防止することができるので、脈動発生
器の信頼性の向上を図ることができる等の効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の要部の一実施例であり、同図
aは平面図、同図bは正面図、同図cは側面図、
第2図は本考案の一実施例における全体系統図、
第3図は本考案の変形例であり、同図aは排気ガ
スの流れを示す説明図、同図bはスピーカから発
生した音の波面伝播状態を示す説明図である。 1はスピーカ(脈動発生器)、2は排気通路、
5,6はケーシング片(ケーシング)、7は第1
整流板(整流板)、8は第2整流板、9,10は
圧力センサ(脈動検出器)、11は出力脈動排出
口、12は開孔部、17は開口部である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 排気通路内を伝播する排気脈動を検出する脈動
    検出器からの出力信号により、上記排気脈動に対
    して逆位相の脈動波を出力する脈動発生器と、一
    端が上記排気通路に形成された出力脈動排出口に
    接続されると共に、他端が上記脈動発生器の近傍
    に設けられ、上記脈動発生器から出力された脈動
    波を上記排気通路内へと導く接続通路を形成する
    ケーシングとを備えているエンジンの排気音低減
    装置において、 上記ケーシングの内部には、一端が上記出力脈
    動排出口付近に配されると共に、出力脈動排出口
    から脈動発生器へ向かう方向に延び、該ケーシン
    グ内部の空間を仕切る整流板が設けられているこ
    とを特徴とするエンジンの排気音低減装置。
JP695586U 1986-01-20 1986-01-20 Expired JPH0437218Y2 (ja)

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JP695586U JPH0437218Y2 (ja) 1986-01-20 1986-01-20

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JP695586U JPH0437218Y2 (ja) 1986-01-20 1986-01-20

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JPS62119412U JPS62119412U (ja) 1987-07-29
JPH0437218Y2 true JPH0437218Y2 (ja) 1992-09-02

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JP2598483B2 (ja) * 1988-09-05 1997-04-09 日立プラント建設株式会社 電子消音システム

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JPS62119412U (ja) 1987-07-29

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