JPH04371273A - 超音波発生素子 - Google Patents

超音波発生素子

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JPH04371273A
JPH04371273A JP17748791A JP17748791A JPH04371273A JP H04371273 A JPH04371273 A JP H04371273A JP 17748791 A JP17748791 A JP 17748791A JP 17748791 A JP17748791 A JP 17748791A JP H04371273 A JPH04371273 A JP H04371273A
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diaphragm
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piezoelectric
ultrasonic
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電振動子に振動板を
固着してなる超音波発生素子に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波発生素子の応用例の1つとして超
音波霧化装置がある。従来の超音波発生素子を用いた超
音波霧化装置としては、ボルト締ランジュバン型振動子
を応用した超音波霧化装置およびネブライザーが挙げら
れる。ボルト締ランジュバン型振動子による霧化装置は
数10kHzという周波数の超音波を利用したもので、
多量の霧を発生しうるという長所を有するが、構造が複
雑で素子が大がかりであるという短所をあわせもつ。一
方、ネブライザーは、MHz領域の超音波を利用したも
ので、粒子が微小で均一性に優れるという長所を有する
ものの、霧化効率が悪く低電力で多量の霧を発生させる
のが難しいという短所をもつ。つまり、従来の超音波霧
化装置では、霧化効率、多量霧化、粒子の微小性または
駆動電源コストのいずれかにおいて難点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波発生素子
を用いた超音波霧化装置では、霧化効率、低電力での多
量霧化、粒子の微小性または駆動電源コストのいずれか
において難点があった。
【0004】本発明の目的は、霧化効率、多量霧化、粒
子の微小性かつ均一性、装置が小型かつ軽量であること
、構造が簡単であることおよび駆動電源コストのどの面
からみても満足のできる超音波霧化装置のための超音波
発生素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の超音波
発生素子は、圧電振動子に振動板を固着してなる超音波
発生素子において、前記振動板にはその厚さ方向に貫通
する多数の穴が設けてあり、前記圧電振動子は柱状の圧
電磁器と、該圧電磁器の厚さ方向に垂直な両端面に形成
されている電極とから成り、前記穴における前記振動板
の一方の開口面積と他方の開口面積とが異なることを特
徴とする。
【0006】請求項2に記載の超音波発生素子は、前記
振動板が、前記圧電振動子の電極を有する少なくとも一
つの端面上に一体的に連なって固着されており、前記圧
電振動子の外方に向けて前記圧電振動子の該端面にほぼ
平行に突出する振動部を有し、前記穴は前記振動部に設
けられていることを特徴とする。
【0007】請求項3に記載の超音波発生素子は、前記
圧電振動子の共振周波数が、前記圧電振動子と前記振動
板との複合体における2つの共振周波数の中間値にほぼ
等しいことを特徴とする。
【0008】請求項4に記載の超音波発生素子は、前記
圧電振動子が、長さと幅の寸法比が1に近くしかも1に
等しくない矩形状の板であることを特徴とする。
【0009】請求項5に記載の超音波発生素子は、前記
圧電振動子が、厚さと幅の寸法比が1に近くしかも1に
等しくない矩形状の角柱であることを特徴とする。
【0010】請求項6に記載の超音波発生素子は、前記
一方の端面に形成されている電極が互いに絶縁された2
つの部分に分割されていることを特徴とする。
【0011】請求項7に記載の超音波発生素子は。前記
圧電磁器が、該圧電磁器の分極軸に平行に貫通された貫
通穴を有し、前記振動板は、前記貫通穴の開口を覆う位
置または該貫通穴の内部に前記分極軸に垂直な端面にほ
ぼ平行に少なくとも1箇所に設けてあり、前記振動板の
周縁は前記圧電振動子に固着されており、前記圧電振動
子に固着されている固着部分に囲まれている部分の振動
板は振動部を成し、前記穴は前記振動部に設けられてい
ることを特徴とする
【0012】請求項8に記載の超音波発生素子は、前記
圧電振動子の共振周波数のうちの1つが前記圧電振動子
と前記振動板との複合体の共振周波数のうちの1つにほ
ぼ等しいことを特徴とする。
【0013】請求項9に記載の超音波発生素子は、前記
圧電振動子が矩形状または円環状で、前記圧電振動子の
分極軸の方向の長さと、前記端面の外縁と内縁との最短
距離との比はほぼ1に等しいことを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1に記載の超音波発生素子を用いた超音
波霧化装置の使用時、前記圧電振動子には前記圧電振動
子と前記振動板との複合体の共振周波数にほぼ等しい周
波数の交流信号が印加され、前記圧電振動子は励振され
る。前記圧電振動子の励振は前記振動板を振動させ、前
記振動板に供給された液体は前記振動板に設けられてい
る多数の穴の効果により霧化される。前記圧電振動子は
圧電磁器とその圧電磁器の厚さ方向に垂直な両面に形成
されている電極とからなり、交流電圧は該電極を介して
前記圧電振動子に印加される。本発明の超音波発生素子
ではこのように簡単な構造の圧電振動子を採用し、その
圧電振動子に対し振動板を所定の位置に設けた。従って
、本発明の超音波発生素子を用いた超音波霧化装置は装
置の小型化が可能で、しかも高い効率で液体を霧化する
ことができる。その上、振動板に設けられている穴の一
方の開口面積と他方の開口面積とが異なることにより、
霧の粒子の微小性、均一性を促すことができる。また、
振動板を複数個用いることにより、超音波霧化装置の霧
の粒子の微小性を向上できる。
【0015】請求項2に記載の超音波発生素子は、前記
振動板が前記圧電振動子の電極を有する少なくとも一つ
の面上に一体的に連なって固着されていることにより、
前記振動板は前記固着部を固定端とする片持ち梁の形で
振動するから、前記振動板に液体を供給した場合、該液
体はその弾性振動により霧化され、その振動板の垂直上
方に向けて霧として放散される。前記振動部の振動と前
記振動部に設けられている穴の作用との相乗効果によっ
て液体の霧化作用は促進され、霧の発生量が増加しかつ
粒子の径が均一になる。
【0016】請求項3に記載の超音波発生素子では、前
記圧電振動子の共振周波数が前記圧電振動子と前記振動
板との複合体における2つの共振周波数の中間値にほぼ
等しいから、その共通の共振周波数の電圧を前記圧電振
動子に印加することにより、前記振動板は効率的に励振
される。従って前記振動板に液体を供給した場合、霧化
効率が促進され、霧の発生量はさらに増大する。
【0017】請求項4に記載の超音波発生素子では、前
記圧電振動子が長さと幅の寸法比が1に近くてしかも1
に等しくない矩形状の板であることにより、前記圧電振
動子と前記振動板との複合体の結合振動が増強される。 従って、本発明の超音波発生素子を用いた超音波霧化装
置の霧化効率が促進される。
【0018】請求項5に記載の超音波発生素子では、前
記圧電振動子が厚さと幅の寸法比が1に近くてしかも1
に等しくない矩形状の角柱であることにより、前記圧電
振動子と前記振動板との複合体の結合振動が増強される
。従って、本発明の超音波発生素子を用いた超音波霧化
装置の霧化効率が促進される。
【0019】請求項6に記載の超音波発生素子では、前
記一方の端面に形成されている電極が互いに絶縁された
2つの部分に分割されていることから、一方の前記部分
に設けられている電極を自励式電源のための電極として
用いることができる。従って、本発明の超音波発生素子
では低消費電力でしかも安定で効率のよい弾性振動を発
生させることができるから、本発明の超音波発生素子を
用いた超音波霧化装置の霧化効率が促進される。
【0020】請求項7に記載の超音波発生素子では、前
記圧電磁器は前記圧電磁器の分極軸に平行に貫通された
貫通穴を有し、前記振動板は、前記貫通穴の開口を覆う
位置または該貫通穴の内部に前記分極軸に垂直な端面に
ほぼ平行に少なくとも1箇所に設けられていることから
、前記圧電振動子の振動エネルギーは効率良く前記振動
板に伝搬し、前記振動板を振動させるので、本発明の超
音波発生素子を用いた超音波霧化装置の霧化効率を増大
させることができる。前記圧電振動子に固着されている
固着部分に囲まれた部分の振動板は振動部を成すことに
より、該振動部は前記圧電振動子と一体となった結合振
動をするから、前記振動部に供給された液体はその結合
振動により霧化され、前記振動板に垂直な上方に向けて
霧として放散される。前記振動部の振動と、前記振動部
に設けられている穴の作用との相乗効果によって、前記
振動部に供給された液体の霧化効率は促進され、霧の発
生量は増大しかつ粒子の径が均一になる。
【0021】請求項8に記載の超音波発生素子では、前
記圧電振動子の共振周波数のうちの1つが前記圧電振動
子と前記振動板との複合体の共振周波数のうちの1つに
ほぼ等しくなるときの電圧が前記圧電振動子に印加され
ることにより、本発明の超音波発生素子を用いた超音波
霧化装置の霧化効率が促進され霧の発生量はさらに増加
する。
【0022】請求項9に記載の超音波発生素子では、前
記圧電振動子が矩形状または円環状で、前記圧電振動子
の分極軸の方向の長さと、前記端面の外縁と内縁との最
短距離との比がほぼ1に等しい構造を採用することによ
り、前記圧電振動子と前記振動板との複合体の結合振動
が増強される。従って、本発明の超音波発生素子を用い
た超音波霧化装置の霧化効率がさらに増大する。
【0023】
【実施例】図1は本発明の超音波発生素子の一実施例を
示す側面図である。本実施例が示すように本発明の超音
波発生素子は銅箔からなる端子P,Qが取り付けられて
いる圧電振動子1と、振動板2とから成る複合体である
。圧電振動子1は矩形板状の圧電磁器3を有し、圧電磁
器3の材質はTDK72A材(製品名)で、その長さは
22mm、幅は20mm、厚さは1mmである。TDK
72A材は電気機械結合係数が大きいことから、ここで
の実施例に用いている。圧電磁器3の分極軸の方向は厚
さ方向に一致しており、この厚さ方向に垂直な両面にA
u電極4およびAu電極5が形成されている。Au電極
4は圧電磁器3の一方の面を覆い、Au電極5は圧電磁
器3のもう一方の面をおおっている。Au電極4には端
子Pが取り付けられ、Au電極5には端子Qが取り付け
られている。端子Pおよび端子Qは圧電磁器3の幅方向
に沿う一方の縁部に配置されている。圧電振動子1の一
方の面には、舌片状の振動板2が取り付けられている。
【0024】図2は前記超音波発生素子の平面図である
。振動板2はニッケル製で、細長い板状の固着部6にお
いて圧電振動子1と一体に連なって固着されており、圧
電振動子1より突出している部分の振動板2が振動部7
をなしている。固着部6はAu電極4を介して圧電振動
子1に接着剤で接着されている。振動板2は長さ20m
m、幅20mm、厚さ0.05mmである。固着部6は
長さ20mm、幅3mm、厚さ0.05mmである。振
動部7は圧電振動子1の幅方向に沿う縁部から外方に向
けて圧電振動子1の板面に平行に伸び突出している。振
動部7は長さ17mm、幅20mm、厚さ0.05mm
である。
【0025】図3は図2における振動部7の部分拡大平
面図、図4は板面に垂直な平面で切断したときに現れる
振動部7の断面図である。振動部7にはその厚さ方向に
貫通する微細な多数の穴8が設けられている。穴8の形
状はすり鉢状であって、一方の開口面積が他方の開口面
積より大きいものをここでの実施例で用いていて、一方
の開口を入口側とし、他方を出口側としている。入口側
の直径は0.1mm、出口側の直径は0.02mmであ
って、穴8は等しいピッチで配列されている。
【0026】図5は長さ20mm、幅5mm、厚さ6m
mの圧電振動子11と、長さ10.5mm、幅5mm、
厚さ0.04mmの振動部17と長さ1.5mm、幅5
mm、厚さ0.04mmの固着部18を有する振動板1
6とを備えた超音波発生素子の一実施例を示す斜視図で
ある。振動部17にはその厚さ方向に貫通する微細な多
数の穴が設けられていて、その穴の形状は図3および図
4の穴8と同様であるが、入口側の直径は0.06mm
、出口側の直径は0.01mmである。圧電磁器12の
分極軸に垂直な両面には電極13、14、15が形成さ
れている。電極13および14は同一面上に設けられて
いて互いに絶縁状態にある。電極13は圧電磁器の長さ
方向の先端から15mmの部位を覆い、圧電振動子11
に交流電圧を印加するための電極として用いられる。電
極14は電極13から1mm離れた残りの部分を覆い、
自励式電源のための電極として用いられる。本実施例を
用いた超音波霧化装置は、周波数が約100kHzで霧
化量が最大となり、霧の粒子も微小かつ均一になること
が確認された。
【0027】図6は図1に示す超音波発生素子が超音波
霧化装置に応用された場合の一実施例を示す断面図であ
る。本実施例は図1に示す超音波発生素子と、貯液室2
1と、保液材22と支持台23とから成る。図6には圧
電振動子1に交流電圧を供給する電源回路が併せて示し
てあり、使用時には貯液室21は適量の液体で満たして
おく。保液材22の先端は振動板2の下面と接触してい
る。保液材22の末端は貯液室21の下端に固定されて
いて、貯液室21内の液体を吸い上げ振動板2に接触す
ることにより振動板2の下面に液体を供給している。
【0028】図6の超音波霧化装置の駆動時、圧電振動
子1と振動板2との複合体における2つの共振周波数の
中間値にほぼ等しい周波数を有する交流信号を端子Pお
よび端子Qを介して圧電振動子1に印加する。このとき
、その交流信号の周波数は圧電振動子1の共振周波数に
ほぼ一致している。圧電振動子1は励振され、振動板2
はその固着部6を固定端とする片持ち梁の形で振動され
る。圧電振動子1を貯液室21に固定させている支持台
23は発泡スチロール製で、圧電振動子1に比べて音響
インピーダンスが低いことからここでの実施例に用いて
いる。支持台23が発泡スチロール製であることにより
、圧電振動子1からの超音波が支持台23自身に伝搬し
散失されるのが抑制され、振動板2は効率良く振動され
る。一方、貯液室21の中の液体は保液材22によって
吸い上げられ振動板2の下面に達している。保液材22
はスポンジ製で吸液能力が大きいばかりでなく、圧電振
動子1に比べて音響インピーダンスが低いことからここ
での実施例に用いている。保液材22がスポンジ製であ
ることにより、圧電振動子1からの超音波が保液材22
を介して液体中に伝搬し散失するのが抑制され、振動板
2は効率良く振動される。振動部7に生じる弾性振動が
液体の霧化に有効に機能する。振動部7の振動に伴い、
振動板2の下面に供給された液体は毛細管現象により各
穴8に導かれる。前記液体が各穴8を通過するとき、各
穴8の液体の通過面積はその入口側から出口側に向けて
減少するから、前記液体は穴8によって絞り作用を受け
振動部7の上面に流出する。その結果、前記絞り作用、
振動部7の屈曲振動により、穴8から流出した液体は効
率良く霧化される。本実施例の超音波霧化装置によれば
、印加電圧が9.8Vのときに周波数が114.6kH
zで霧化量が最大となり、そのときの消費電力は294
mW、電流は30mAである。また電源を含む装置全体
においては消費電力は588mW、電流は60mAであ
る。
【0029】図7は図1の実施例が示す超音波発生素子
において、振動部7の長さを変化させていったときの振
動部7の長さと霧化量との関係を示す特性図である。振
動部の長さが17mmのときに霧化量は最大値27.5
ml/minを示す。また図8は振動部7の長さと霧の
噴出の高さとの関係を示す特性図である。ただしこのと
きの高さは斜方向に噴出したものを鉛直上方の値に換算
したものである。振動部7の長さが17mmのときに霧
の高さは112cmの最大値に達した。
【0030】図9は図1の実施例の圧電振動子1のイン
ピーダンスの位相と周波数との関係を示す特性図であり
、図10は図1の実施例の圧電振動子1と振動板2との
複合体についてのインピーダンスの位相と周波数との関
係を示す特性図である。位相が0度のときの周波数の値
が共振周波数を示すので、図9においては圧電振動子1
は4つの共振周波数を有する。faは4つの共振周波数
のうちの2つの共振周波数の中間値を示す。図10では
fa付近のピークが2つに分かれ、共振周波数fb1 
,fb2 を生じ、その中間値f0 が霧化量が最大に
なるときの周波数を示し、f0 はほぼfaと一致する
。なお、振動部7の長さを短くするにつれfb1,fb
2 は高周波側に偏移し、faから遠ざかるので霧化量
は減少する。
【0031】図11は圧電振動子60と振動板70(本
図には描かれていない)とから成る超音波発生素子の一
実施例を示す斜視図、図12は図11の実施例の超音波
発生素子を下面方向から見たときの平面図である。本実
施例は図6の超音波霧化装置における支持台23に取り
付けられた図1の超音波発生素子に代えて用いられる。 圧電振動子60は、分極軸に垂直な両面をそれぞれ端面
とし前記分極軸に平行に貫通された穴を有する円柱状の
圧電磁器61を有し、圧電磁器61の材質はTDK72
A材(製品名)で、直径24mm、厚さ6mmで、前記
貫通穴も円柱状であり、その直径は12mmである。T
DK72A材は電気機械結合係数が大きいことからここ
での実施例に用いている。前記両端面にはそれぞれAu
電極62およびAu電極63が形成されている。Au電
極62には端子Pが取り付けられ、Au電極63には端
子Qが取り付けられている。
【0032】圧電振動子60の下端面の前記貫通穴の開
口を覆う位置には、円板状の振動板70が取り付けられ
ている。振動板70はニッケル製で、輪状の固着部72
によって圧電振動子60と一体的に連なって固着されて
おり、固着部72に囲まれた振動板70が振動部71を
なしている。固着部72はAu電極63を介して圧電振
動子60に固着されている。振動板70の直径は14m
m、厚さ0.05mmである。振動部71の直径は前記
貫通穴の直径と一致しており12mmであり、厚さは0
.05mmである。振動部71にはその厚さ方向に貫通
する微細な多数の穴が設けられていて、その穴の寸法と
形状は図3および図4の穴8と同一である。なお、圧電
振動子60と振動版70とから成る複合体は振動部71
が保液材22に接するような状態で支持板23に取り付
けられている。
【0033】図11および図12に示す超音波発生素子
を図1の超音波発生素子のかわりに備えた図6の超音波
霧化装置の駆動時、前記複合体の共振周波数にほぼ等し
い周波数を有する交流信号を端子Pおよび端子Qを介し
て圧電振動子60に印加する。圧電振動子60は励振さ
れ、固着部72に囲まれた振動部71は圧電振動子60
と一体となって結合振動する。この振動部71の結合振
動が液体の霧化に有効に機能する。
【0034】図13は3種類の形状の図11の複合体に
ついての印加電圧と周波数およびそのときの消費電力と
電流との関係を表にして示した特性図である。I型とI
I型は圧電振動子の下端に振動板が固着されている。I
II型はII型と同寸法ではあるが、振動板は圧電振動
子の上端面に固着されている。II型は図11及び図1
2に示す圧電振動子60と振動板70との複合体である
。印加電圧が10.7Vのときには周波数が290.6
kHzで霧化量が最大となり、そのときの消費電力は3
20mW、電流は30mAである。また、電源を含む素
子全体においては消費電力は642mW、電流は60m
Aである。なお、II型と同構造で上部にも振動板を設
けた場合には、II型での特性が保持されたままで霧化
率は減少するものの、極めて微細な霧の発生に有効であ
ることが確認された。
【0035】なお、液体供給手段として本実施例の他に
、液体を振動板2または振動板70の上に滴下させた場
合、あるいは液体供給チューブを用いて振動板2または
振動板70の下面に液体を供給した場合にも、本実施例
と同様な霧化効果が見られた。
【0036】
【発明の効果】本発明の超音波発生素子によれば、圧電
振動子として圧電磁器とその圧電磁器の厚さ方向に垂直
な両面に形成されている電極とからなる簡単な構造を採
用することにより、素子を小型化できる。さらに、振動
板に供給された液体は振動板に設けられている多数の穴
の効果により効率よく霧化され、霧化される霧の粒子の
微小性、均一性に優れ、しかも低消費電力での駆動が可
能である。
【0037】振動部に設けられた多数の穴の一方の開口
面積と他方の開口面積とが異なる構造の採用により、霧
の粒子の微小性、均一性をさらに促進させることができ
る。
【0038】振動板を圧電振動子の電極を有する少なく
とも一つの面上に一体的に連なって固着させる構造の採
用により、振動部は固着部を固定端とする形で振動する
から、強い弾性振動の状態にある振動部に供給された液
体は垂直上方に向けて霧化される。振動部の振動と振動
部に設けられている穴の作用との相乗効果により液体の
霧化作用は促進され、霧の発生量は増加しかつ粒子の径
は微小で均一になる。
【0039】圧電振動子と振動板との複合体における2
つの共振周波数の中間値が圧電振動子単体の共振周波数
にほぼ等しくなるような構造および圧電振動子としてそ
の長さと幅の寸法比が1に近くてしかも1に等しくない
矩形板状構造を採用することにより、圧電振動子と振動
板との複合体の結合振動が増強するから、霧の発生量は
さらに増加する。
【0040】圧電振動子としてその厚さと幅の寸法比が
1に近くてしかも1に等しくない矩形状の角柱構造を採
用することにより、圧電振動子と振動板との複合体の結
合振動が増強するから、霧の発生量はさらに増加する。 また、圧電磁器の厚さ方向に垂直な一方の面上に互いに
絶縁状態にある2つの電極を設けることにより一方の電
極を自励式電源のための電極として用いることができる
から、安定で効率がよく低消費電力駆動が可能な霧化装
置を提供できる。
【0041】圧電磁器として、その圧電磁器の分極軸に
平行に貫通された貫通穴を有する柱状構造を採用し、ま
た振動板を貫通穴の内部やその開口を覆う位置に圧電磁
器の分極軸に垂直な端面にほぼ平行に設けた構造を採用
することにより、圧電振動子の励振は効率よく振動板を
振動させるので、振動板に供給された液体の霧化効率を
増大できる。振動板を複数個用いれば霧の粒子の微小性
をさらに向上できる。振動板を圧電振動子の貫通穴の内
部やその開口を覆う位置に一体的に連なって固着させる
構造を採用することにより、振動部は圧電振動子と一体
となって結合振動するから、この結合振動の状態にある
振動部に接触する液体は垂直方向上方に向けて霧化され
る。振動部に設けられた穴による作用と、振動部の振動
との相乗効果により、液体の霧化作用は促進され、霧の
発生量が増加しかつ粒子の径が均一になる。
【0042】圧電振動子と振動板との複合体の共振周波
数のうちの一つが圧電振動子単体の共振周波数のうちの
一つにほぼ等しくなるような構造、および圧電振動子と
してその分極軸の方向の長さと、端面の外縁と内縁との
最短距離との比がほぼ1に等しい矩形状または円環状構
造を採用することにより、圧電振動子と振動板との複合
体の結合振動が増強されるから、霧化効率をさらに増大
させることができる。
【0043】印加電圧を増加させるとそれについて圧電
振動子と振動板との複合体の結合振動が増強されるから
、霧化量も増加するので、目的に応じて電圧を変えれば
霧化量を自由に変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波発生素子の一実施例を示す側面
図。
【図2】図1の超音波発生素子の平面図。
【図3】図2の振動部7の部分拡大平面図。
【図4】板面に垂直な平面で切断したときに現れる振動
部7の断面図。
【図5】本発明の超音波発生素子の一実施例を示す斜視
図。
【図6】図1に示す超音波発生素子が超音波霧化装置に
応用された場合の一実施例を示す断面図。
【図7】図1に示す超音波発生素子において、振動部7
の長さを変化させていったときの振動部7の長さと霧化
量との関係を示す特性図。
【図8】図1に示す超音波発生素子において、振動部7
の長さと霧の噴出の高さとの関係を示す特性図。
【図9】図1の実施例の圧電振動子1のインピーダンス
の位相と周波数との関係を示す特性図。
【図10】図1の実施例の圧電振動子1と振動板2との
複合体についてのインピーダンスの位相と周波数との関
係を示す特性図。
【図11】圧電振動子60と振動板70(本図には描か
れていない)とから成る超音波発生素子の一実施例を示
す斜視図。
【図12】図11の超音波発生素子を下面方向から見た
ときの平面図。
【図13】3種類の形状の図11の複合体についての印
加電圧と周波数およびそのときの消費電力と電流との関
係を表にして示した特性図。
【符号の説明】
1    圧電振動子 2    振動板 3    圧電磁器 4    電極 5    電極 6    固着部 7    振動部 8    穴 11    圧電振動子 12    圧電磁器 13    電極 14    電極 15    電極 16    振動板 17    振動部 18    固着部 21    貯液室 22    保液材 23    支持台 60    圧電振動子 61    圧電磁器 62    電極 63    電極 70    振動板 71    振動部 72    固着部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  圧電振動子に振動板を固着してなる超
    音波発生素子において、前記振動板にはその厚さ方向に
    貫通する多数の穴が設けてあり、前記圧電振動子は柱状
    の圧電磁器と、該圧電磁器の厚さ方向に垂直な両端面に
    形成されている電極とから成り、前記穴における前記振
    動板の一方の開口面積と他方の開口面積とが異なること
    を特徴とする超音波発生素子。
  2. 【請求項2】  前記振動板は、前記圧電振動子の電極
    を有する少なくとも一つの端面上に一体的に連なって固
    着されており、前記圧電振動子の外方に向けて前記圧電
    振動子の該端面にほぼ平行に突出する振動部を有し、前
    記穴は前記振動部に設けられていることを特徴とする請
    求項1に記載の超音波発生素子。
  3. 【請求項3】  前記圧電振動子の共振周波数は、前記
    圧電振動子と前記振動板との複合体における2つの共振
    周波数の中間値にほぼ等しいことを特徴とする請求項1
    または2に記載の超音波発生素子。
  4. 【請求項4】  前記圧電振動子は、長さと幅の寸法比
    が1に近くしかも1に等しくない矩形状の板であること
    を特徴とする請求項3に記載の超音波発生素子。
  5. 【請求項5】  前記圧電振動子は、厚さと幅の寸法比
    が1に近くしかも1に等しくない矩形状の角柱であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の超音波発生素子。
  6. 【請求項6】  前記一方の端面に形成されている電極
    は互いに絶縁された2つの部分に分割されていることを
    特徴とする請求項5に記載の超音波発生素子。
  7. 【請求項7】  前記圧電磁器は、該圧電磁器の分極軸
    に平行に貫通された貫通穴を有し、前記振動板は、前記
    貫通穴の開口を覆う位置または該貫通穴の内部に前記分
    極軸に垂直な端面にほぼ平行に少なくとも1箇所に設け
    てあり、前記振動板の周縁は前記圧電振動子に固着され
    ており、前記圧電振動子に固着されている固着部分に囲
    まれている部分の振動板は振動部を成し、前記穴は前記
    振動部に設けられていることを特徴とする請求項1に記
    載の超音波発生素子。
  8. 【請求項8】  前記圧電振動子の共振周波数のうちの
    1つは前記圧電振動子と前記振動板との複合体の共振周
    波数のうちの1つにほぼ等しいことを特徴とする請求項
    7に記載の超音波発生素子。
  9. 【請求項9】  前記圧電振動子は矩形状または円環状
    で、前記圧電振動子の分極軸の方向の長さと、前記端面
    の外縁と内縁との最短距離との比はほぼ1に等しいこと
    を特徴とする請求項7または8に記載の超音波発生素子
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006281170A (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Optnics Precision Co Ltd 超音波振動ユニット
JP2008188515A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Fukoku Co Ltd 超音波霧化装置
JP2009274055A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Psi Co Ltd メタルフィルター及びそれを利用した携帯用水分供給器
CN104475318A (zh) * 2014-11-19 2015-04-01 东莞市优超精密技术有限公司 低阻抗超声加工换能器

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