JPH06304507A - 超音波霧化装置 - Google Patents
超音波霧化装置Info
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- JPH06304507A JPH06304507A JP9784493A JP9784493A JPH06304507A JP H06304507 A JPH06304507 A JP H06304507A JP 9784493 A JP9784493 A JP 9784493A JP 9784493 A JP9784493 A JP 9784493A JP H06304507 A JPH06304507 A JP H06304507A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B05—SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05B—SPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
- B05B17/00—Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups
- B05B17/04—Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods
- B05B17/06—Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations
- B05B17/0607—Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations generated by electrical means, e.g. piezoelectric transducers
- B05B17/0638—Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations generated by electrical means, e.g. piezoelectric transducers spray being produced by discharging the liquid or other fluent material through a plate comprising a plurality of orifices
- B05B17/0646—Vibrating plates, i.e. plates being directly subjected to the vibrations, e.g. having a piezoelectric transducer attached thereto
Abstract
(57)【要約】
【目的】 霧化効率、多量霧化、粒子の微小性・均一
性、および駆動電源コストのどの面から見ても満足ので
きる超音波霧化装置を提供する。 【構成】 圧電振動子１と振動板２とから成る複合体を
駆動させると圧電振動子１が振動し、その振動は振動板
２に伝搬される。振動部５に供給される液体は振動板２
の振動に伴い振動部５に設けられている穴６を通して霧
化される。圧電振動子１の代わりに圧電振動子１の一部
に欠損を有する構造を成す圧電振動子８または９を用い
ることにより、霧化効率が促進された。 【効果】 構造が簡単で小型軽量で、霧化効率、多量霧
化、粒子の微小性・均一性を向上できる。
性、および駆動電源コストのどの面から見ても満足ので
きる超音波霧化装置を提供する。 【構成】 圧電振動子１と振動板２とから成る複合体を
駆動させると圧電振動子１が振動し、その振動は振動板
２に伝搬される。振動部５に供給される液体は振動板２
の振動に伴い振動部５に設けられている穴６を通して霧
化される。圧電振動子１の代わりに圧電振動子１の一部
に欠損を有する構造を成す圧電振動子８または９を用い
ることにより、霧化効率が促進された。 【効果】 構造が簡単で小型軽量で、霧化効率、多量霧
化、粒子の微小性・均一性を向上できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は超音波励振器により発生
させた弾性振動により液体を霧化する超音波霧化装置に
関する。
させた弾性振動により液体を霧化する超音波霧化装置に
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の超音波霧化装置としては、ボルト
締ランジュバン型振動子を応用した超音波霧化装置およ
びネブライザーが挙げられる。ボルト締ランジュバン型
振動子による霧化装置は数１０ｋＨｚという周波数の超
音波を利用したもので、多量の霧を発生しうるという長
所を有するが、構造が複雑で装置が大がかりであるとい
う短所をあわせもつ。一方、ネブライザーはＭＨｚ領域
の超音波を利用したもので、粒子が微小で均一性に優れ
るという長所を有するものの、霧化効率が悪く低電力で
多量の霧を発生させるのが難しいという短所をもつ。つ
まり、従来の超音波霧化装置では霧化効率、多量霧化、
粒子の微小性または駆動電源コストのいずれかにおいて
難点があった。
締ランジュバン型振動子を応用した超音波霧化装置およ
びネブライザーが挙げられる。ボルト締ランジュバン型
振動子による霧化装置は数１０ｋＨｚという周波数の超
音波を利用したもので、多量の霧を発生しうるという長
所を有するが、構造が複雑で装置が大がかりであるとい
う短所をあわせもつ。一方、ネブライザーはＭＨｚ領域
の超音波を利用したもので、粒子が微小で均一性に優れ
るという長所を有するものの、霧化効率が悪く低電力で
多量の霧を発生させるのが難しいという短所をもつ。つ
まり、従来の超音波霧化装置では霧化効率、多量霧化、
粒子の微小性または駆動電源コストのいずれかにおいて
難点があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は霧化効
率、多量霧化、粒子の微小性かつ均一性、装置が小型か
つ軽量であること、構造が簡単であることおよび駆動電
源コストのどの面からみても満足のできる超音波霧化装
置を提供することにある。
率、多量霧化、粒子の微小性かつ均一性、装置が小型か
つ軽量であること、構造が簡単であることおよび駆動電
源コストのどの面からみても満足のできる超音波霧化装
置を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の超音波
霧化装置は、圧電振動子に振動板を固着してなる超音波
励振器により発生させた弾性振動により液体を霧化する
超音波霧化装置において、前記圧電振動子は圧電磁器並
びに該圧電磁器の厚さ方向に垂直な両端面にそれぞれ形
成されている電極ＡおよびＢから成り、前記振動板は、
前記圧電振動子の前記電極ＡまたはＢを有する少なくと
も１つの端面上に一体的に連なって固着されていて、前
記圧電振動子に固着された固着部と、前記圧電振動子の
外方に向けて突出する振動部とから成り、前記電極Ａお
よびＢのうち少なくとも電極Ａは互いに絶縁された少な
くとも２つの電極Ａ１およびＡ２に分割されていて、前
記振動部には多数の孔が設けてあり、前記圧電振動子
は、互いに垂直な２辺の寸法比が１に近くしかも１に等
しくない矩形状の角柱の一部分に欠損を有する構造を成
すことを特徴とする。
霧化装置は、圧電振動子に振動板を固着してなる超音波
励振器により発生させた弾性振動により液体を霧化する
超音波霧化装置において、前記圧電振動子は圧電磁器並
びに該圧電磁器の厚さ方向に垂直な両端面にそれぞれ形
成されている電極ＡおよびＢから成り、前記振動板は、
前記圧電振動子の前記電極ＡまたはＢを有する少なくと
も１つの端面上に一体的に連なって固着されていて、前
記圧電振動子に固着された固着部と、前記圧電振動子の
外方に向けて突出する振動部とから成り、前記電極Ａお
よびＢのうち少なくとも電極Ａは互いに絶縁された少な
くとも２つの電極Ａ１およびＡ２に分割されていて、前
記振動部には多数の孔が設けてあり、前記圧電振動子
は、互いに垂直な２辺の寸法比が１に近くしかも１に等
しくない矩形状の角柱の一部分に欠損を有する構造を成
すことを特徴とする。
【０００５】請求項２に記載の超音波霧化装置は、前記
圧電振動子が前記角柱の１２辺のうちの少なくとも１辺
において該１辺を高さとし該１辺を含む三角柱を前記欠
損として切除された構造を成すことを特徴とする。
圧電振動子が前記角柱の１２辺のうちの少なくとも１辺
において該１辺を高さとし該１辺を含む三角柱を前記欠
損として切除された構造を成すことを特徴とする。
【０００６】請求項３に記載の超音波霧化装置は、前記
圧電振動子の共振周波数が前記圧電振動子と前記振動板
との複合体における共振周波数とほぼ等しいことを特徴
とする。
圧電振動子の共振周波数が前記圧電振動子と前記振動板
との複合体における共振周波数とほぼ等しいことを特徴
とする。
【０００７】
【作用】本発明の超音波霧化装置の使用時、圧電振動子
には圧電振動子と振動板との複合体の共振周波数にほぼ
等しい周波数を有する交流信号が印加され圧電振動子は
励振される。圧電振動子の励振は振動板を振動させるの
で、振動板に供給された液体は振動部に設けられている
穴を通して霧化される。穴を通しての霧化は粒子の微小
性、均一性を促し、しかも霧化効率を増大させることが
できる。また、霧化効率が高いことから多量の霧化が低
消費電力で実現できるだけでなく装置の小型化も容易に
できる。自励式駆動も可能で電池での駆動も容易なこと
から温度などの環境変化に対応しうる形で低消費電力で
の駆動が可能となる。
には圧電振動子と振動板との複合体の共振周波数にほぼ
等しい周波数を有する交流信号が印加され圧電振動子は
励振される。圧電振動子の励振は振動板を振動させるの
で、振動板に供給された液体は振動部に設けられている
穴を通して霧化される。穴を通しての霧化は粒子の微小
性、均一性を促し、しかも霧化効率を増大させることが
できる。また、霧化効率が高いことから多量の霧化が低
消費電力で実現できるだけでなく装置の小型化も容易に
できる。自励式駆動も可能で電池での駆動も容易なこと
から温度などの環境変化に対応しうる形で低消費電力で
の駆動が可能となる。
【０００８】圧電振動子は圧電磁器並びにその圧電磁器
の厚さ方向に垂直な両端面にそれぞれ形成されている電
極ＡおよびＢから成る。交流電圧は電極ＡおよびＢを介
して圧電振動子に印加され圧電振動子は励振される。こ
のような簡単な構造の圧電振動子の採用により超音波霧
化装置を小型化でき、しかもこの装置では高い効率で液
体を霧化することができる。
の厚さ方向に垂直な両端面にそれぞれ形成されている電
極ＡおよびＢから成る。交流電圧は電極ＡおよびＢを介
して圧電振動子に印加され圧電振動子は励振される。こ
のような簡単な構造の圧電振動子の採用により超音波霧
化装置を小型化でき、しかもこの装置では高い効率で液
体を霧化することができる。
【０００９】振動板が圧電振動子の電極ＡまたはＢを有
する少なくとも１つの端面上に一体的に連なって固着さ
れていることにより、振動部は固着部を固定端とする形
で振動する。従って、振動部に供給された液体はその弾
性振動により霧化され振動部の上方に向けて霧として放
散される。
する少なくとも１つの端面上に一体的に連なって固着さ
れていることにより、振動部は固着部を固定端とする形
で振動する。従って、振動部に供給された液体はその弾
性振動により霧化され振動部の上方に向けて霧として放
散される。
【００１０】前記電極ＡおよびＢのうち少なくとも電極
Ａが互いに絶縁された少なくとも２つの電極Ａ１および
Ａ２に分割されていることから、電極Ａ１を自励式電源
のための電極として用いることができる。従って、本発
明の超音波霧化装置では温度などの環境の変化に対応し
うる形で低消費電力での駆動が可能となる。
Ａが互いに絶縁された少なくとも２つの電極Ａ１および
Ａ２に分割されていることから、電極Ａ１を自励式電源
のための電極として用いることができる。従って、本発
明の超音波霧化装置では温度などの環境の変化に対応し
うる形で低消費電力での駆動が可能となる。
【００１１】圧電振動子が互いに垂直な２辺の寸法比が
１に近くしかも１に等しくない矩形状の角柱である場
合、該圧電振動子と振動板との複合体の結合振動が増強
され霧化効率が促進される。その上、該角柱の一部分に
欠損が設けられていることにより、圧電振動子と振動板
との複合体の結合振動がさらに増強されるので、霧化効
率を増大することができる。さらに、その欠損の場所や
度合を調整することにより霧化効率が最も促進される結
合振動を起こさせることができるので、霧化効率をより
増大することができる。
１に近くしかも１に等しくない矩形状の角柱である場
合、該圧電振動子と振動板との複合体の結合振動が増強
され霧化効率が促進される。その上、該角柱の一部分に
欠損が設けられていることにより、圧電振動子と振動板
との複合体の結合振動がさらに増強されるので、霧化効
率を増大することができる。さらに、その欠損の場所や
度合を調整することにより霧化効率が最も促進される結
合振動を起こさせることができるので、霧化効率をより
増大することができる。
【００１２】圧電振動子として角柱の１２辺のうちの少
なくとも１辺において該１辺を高さとし該１辺を含む三
角柱を欠損として切除された構造を採用することによ
り、該圧電振動子と振動板との複合体の結合振動が増強
されるから霧化効率が促進される。
なくとも１辺において該１辺を高さとし該１辺を含む三
角柱を欠損として切除された構造を採用することによ
り、該圧電振動子と振動板との複合体の結合振動が増強
されるから霧化効率が促進される。
【００１３】圧電振動子の共振周波数が該圧電振動子と
振動板との複合体における共振周波数にほぼ等しくなる
ときの電圧が圧電振動子に印加されることにより、振動
板は効率的に励振され、霧化効率が促進され、霧の発生
量はさらに増大する。
振動板との複合体における共振周波数にほぼ等しくなる
ときの電圧が圧電振動子に印加されることにより、振動
板は効率的に励振され、霧化効率が促進され、霧の発生
量はさらに増大する。
【００１４】
【実施例】図１は本発明の超音波霧化装置の一実施例を
示す斜視図である。本実施例は圧電振動子１および振動
板２から成る。図１では圧電振動子１に交流電圧を供給
する電源回路および端子が省いて描かれている。圧電振
動子１は板状の圧電磁器３を有し、圧電磁器３の材質は
ＴＤＫ７２Ａ材（製品名）でその長さは１０ｍｍ、幅は
５ｍｍ、厚さは６ｍｍである。ＴＤＫ７２Ａ材は電気機
械結合係数が大きいことからここでの実施例に用いてい
る。圧電磁器３の分極軸の方向は厚さ方向に一致してお
り、この厚さ方向に垂直な両端面にドライブ電極Ｄ、フ
ィードバック電極Ｆおよびグランド電極Ｇが形成されて
いる。電極ＤおよびＦは同一面上に設けられていて互い
に絶縁状態にある。電極Ｄは圧電磁器３の長さ方向の先
端から４．５ｍｍの部位を覆い、電極Ｆは電極Ｄから１
ｍｍ離れた残りの部分を覆っている。このような形態の
電極Ｄ，ＦおよびＧを用いることにより、自励発振駆動
が可能となる。電極Ｄ，ＦおよびＧにはそれぞれ銅箔か
ら成る端子が導電性接着剤によって固着されている。振
動板２は電極Ｆを介して圧電振動子１に設けられてい
る。振動板２はニッケル製で、細長い板状の固着部４に
おいて圧電振動子１と一体的に連なって固着されてお
り、圧電振動子１より突出している部分の振動板２が振
動部５をなしている。固着部４は電極Ｆを介して圧電振
動子１に接着剤で接着されている。振動板２は長さ６．
５ｍｍ、幅５ｍｍ、厚さ０．０５ｍｍである。固着部４
は長さ１．５ｍｍ、幅５ｍｍ、厚さ０．０５ｍｍであ
る。振動部５は圧電振動子１の幅方向に沿う縁部から外
方に向けて突出している。振動部５は長さ５ｍｍ、幅５
ｍｍ、厚さ０．０５ｍｍである。
示す斜視図である。本実施例は圧電振動子１および振動
板２から成る。図１では圧電振動子１に交流電圧を供給
する電源回路および端子が省いて描かれている。圧電振
動子１は板状の圧電磁器３を有し、圧電磁器３の材質は
ＴＤＫ７２Ａ材（製品名）でその長さは１０ｍｍ、幅は
５ｍｍ、厚さは６ｍｍである。ＴＤＫ７２Ａ材は電気機
械結合係数が大きいことからここでの実施例に用いてい
る。圧電磁器３の分極軸の方向は厚さ方向に一致してお
り、この厚さ方向に垂直な両端面にドライブ電極Ｄ、フ
ィードバック電極Ｆおよびグランド電極Ｇが形成されて
いる。電極ＤおよびＦは同一面上に設けられていて互い
に絶縁状態にある。電極Ｄは圧電磁器３の長さ方向の先
端から４．５ｍｍの部位を覆い、電極Ｆは電極Ｄから１
ｍｍ離れた残りの部分を覆っている。このような形態の
電極Ｄ，ＦおよびＧを用いることにより、自励発振駆動
が可能となる。電極Ｄ，ＦおよびＧにはそれぞれ銅箔か
ら成る端子が導電性接着剤によって固着されている。振
動板２は電極Ｆを介して圧電振動子１に設けられてい
る。振動板２はニッケル製で、細長い板状の固着部４に
おいて圧電振動子１と一体的に連なって固着されてお
り、圧電振動子１より突出している部分の振動板２が振
動部５をなしている。固着部４は電極Ｆを介して圧電振
動子１に接着剤で接着されている。振動板２は長さ６．
５ｍｍ、幅５ｍｍ、厚さ０．０５ｍｍである。固着部４
は長さ１．５ｍｍ、幅５ｍｍ、厚さ０．０５ｍｍであ
る。振動部５は圧電振動子１の幅方向に沿う縁部から外
方に向けて突出している。振動部５は長さ５ｍｍ、幅５
ｍｍ、厚さ０．０５ｍｍである。
【００１５】図２は板面に垂直な平面で切断したときに
現れる振動部５の断面を示す図である。振動部５にはそ
の厚さ方向に貫通する微細な多数の穴６が設けられてい
る。図２では穴６の縦断面形状および寸法が示されてい
る。穴６の形状はすり鉢状であって、一方の開口面積が
他方の開口面積より大きいものをここでの実施例で用い
ていて、一方の開口を入口側とし他方を出口側としてい
る。入口側の直径は０．１ｍｍ、出口側の直径は０．０
１ｍｍであって、穴６は等しいピッチで配列されてい
る。
現れる振動部５の断面を示す図である。振動部５にはそ
の厚さ方向に貫通する微細な多数の穴６が設けられてい
る。図２では穴６の縦断面形状および寸法が示されてい
る。穴６の形状はすり鉢状であって、一方の開口面積が
他方の開口面積より大きいものをここでの実施例で用い
ていて、一方の開口を入口側とし他方を出口側としてい
る。入口側の直径は０．１ｍｍ、出口側の直径は０．０
１ｍｍであって、穴６は等しいピッチで配列されてい
る。
【００１６】図３は振動部５の部分拡大平面図である。
図３では穴６の形状および配列ならびに寸法が示されて
いる。
図３では穴６の形状および配列ならびに寸法が示されて
いる。
【００１７】図１の超音波霧化装置の駆動時、圧電振動
子１と振動板２との複合体の共振周波数にほぼ等しい周
波数を有する交流信号を圧電振動子１に印加すると圧電
振動子１が励振される。このとき、その交流信号の周波
数は圧電振動子１単体の共振周波数のうちの１つにほぼ
一致している。振動板２を圧電振動子１の少なくとも一
方の端面上に一体的に連なって固着させる構造を採用し
ていることから、圧電振動子１の励振に伴って振動板２
はその固着部４を固定端とする形で振動され、振動部５
の弾性振動が液体の霧化に有効に機能する。振動部５に
液体を供給すると、該液体は毛細管現象により各穴６に
導かれる。前記液体が各穴６を通過するとき各穴６の液
体の通過面積はその入口側から出口側に向けて減少する
から、前記液体は穴６によって絞り作用を受け、微小で
かつ均一な粒子となって穴６の出口側に流出する。その
結果、前記絞り作用および振動部５の弾性振動により穴
６から流出した液体は効率良く霧化される。
子１と振動板２との複合体の共振周波数にほぼ等しい周
波数を有する交流信号を圧電振動子１に印加すると圧電
振動子１が励振される。このとき、その交流信号の周波
数は圧電振動子１単体の共振周波数のうちの１つにほぼ
一致している。振動板２を圧電振動子１の少なくとも一
方の端面上に一体的に連なって固着させる構造を採用し
ていることから、圧電振動子１の励振に伴って振動板２
はその固着部４を固定端とする形で振動され、振動部５
の弾性振動が液体の霧化に有効に機能する。振動部５に
液体を供給すると、該液体は毛細管現象により各穴６に
導かれる。前記液体が各穴６を通過するとき各穴６の液
体の通過面積はその入口側から出口側に向けて減少する
から、前記液体は穴６によって絞り作用を受け、微小で
かつ均一な粒子となって穴６の出口側に流出する。その
結果、前記絞り作用および振動部５の弾性振動により穴
６から流出した液体は効率良く霧化される。
【００１８】図４は図１の超音波霧化装置において圧電
振動子１の代わりに用いられる圧電振動子７の斜視図で
ある。圧電振動子７は圧電振動子１の１辺が三角柱状に
切り取られた形状を成し、該三角柱の高さ方向に垂直な
平面で切断したときに現れる断面は２辺がともに０．３
ｍｍの２等辺三角形を成す。圧電振動子１の３辺がそれ
ぞれ前記三角柱状に切除されることにより形成される圧
電振動子８または圧電振動子１の４辺がそれぞれ前記三
角柱状に切除されることにより形成される圧電振動子９
を用いることにより、霧化効果が特に促進されることが
確認された。
振動子１の代わりに用いられる圧電振動子７の斜視図で
ある。圧電振動子７は圧電振動子１の１辺が三角柱状に
切り取られた形状を成し、該三角柱の高さ方向に垂直な
平面で切断したときに現れる断面は２辺がともに０．３
ｍｍの２等辺三角形を成す。圧電振動子１の３辺がそれ
ぞれ前記三角柱状に切除されることにより形成される圧
電振動子８または圧電振動子１の４辺がそれぞれ前記三
角柱状に切除されることにより形成される圧電振動子９
を用いることにより、霧化効果が特に促進されることが
確認された。
【００１９】図５は圧電振動子１の共振周波数付近での
サセプタンスとコンダクタンスとの関係を示す特性図、
すなわち共振周波数付近でのアドミタンスサークルを示
す図である。図６は圧電振動子８の共振周波数付近での
アドミタンスサークルを示す図であり、図７は圧電振動
子９の共振周波数付近でのアドミタンスサークルを示す
図である。各アドミタンスサークルを比較した場合、サ
セプタンスが零のときのコンダクタンスの最大値は圧電
振動子１よりも圧電振動子８の方が大きく、圧電振動子
８よりも圧電振動子９の方が大きいことがわかる。本発
明の超音波霧化装置では圧電振動子１よりも圧電振動子
８および９を用いた方が霧化効率が促進されることが確
認された。
サセプタンスとコンダクタンスとの関係を示す特性図、
すなわち共振周波数付近でのアドミタンスサークルを示
す図である。図６は圧電振動子８の共振周波数付近での
アドミタンスサークルを示す図であり、図７は圧電振動
子９の共振周波数付近でのアドミタンスサークルを示す
図である。各アドミタンスサークルを比較した場合、サ
セプタンスが零のときのコンダクタンスの最大値は圧電
振動子１よりも圧電振動子８の方が大きく、圧電振動子
８よりも圧電振動子９の方が大きいことがわかる。本発
明の超音波霧化装置では圧電振動子１よりも圧電振動子
８および９を用いた方が霧化効率が促進されることが確
認された。
【００２０】このようにして本発明の超音波霧化装置で
は、圧電磁器３の一方の端面上に互いに絶縁状態にある
２つの電極ＤおよびＦを設けもう一方の端面上に電極Ｇ
を設けることにより自励式駆動を実現し、角柱の辺に欠
損を有する構造を成す圧電振動子８や９を用いることに
よって圧電振動子と振動板との複合体の結合振動を強化
し、霧化効率の促進を可能にしている。
は、圧電磁器３の一方の端面上に互いに絶縁状態にある
２つの電極ＤおよびＦを設けもう一方の端面上に電極Ｇ
を設けることにより自励式駆動を実現し、角柱の辺に欠
損を有する構造を成す圧電振動子８や９を用いることに
よって圧電振動子と振動板との複合体の結合振動を強化
し、霧化効率の促進を可能にしている。
【００２１】
【発明の効果】本発明の超音波霧化装置によれば振動部
に設けられた穴を通過しながら液体が霧化されるので、
霧の粒子の微小性、均一性を促すことができる。霧化効
率が高いことから多量の霧化が低消費電力で実現できる
だけでなく装置の小型化も容易にできる。自励式駆動も
可能で電池での駆動も容易なことから温度などの環境変
化に対応しうる形で低消費電力での駆動が可能となる。
に設けられた穴を通過しながら液体が霧化されるので、
霧の粒子の微小性、均一性を促すことができる。霧化効
率が高いことから多量の霧化が低消費電力で実現できる
だけでなく装置の小型化も容易にできる。自励式駆動も
可能で電池での駆動も容易なことから温度などの環境変
化に対応しうる形で低消費電力での駆動が可能となる。
【００２２】圧電振動子として圧電磁器と、その圧電磁
器の厚さ方向に垂直な両端面にそれぞれ形成されている
電極とから成る簡単な構造を採用することにより、装置
を小型化できしかも高い効率で液体を霧化することがで
き低消費電力での駆動が可能となる。また、圧電磁器の
少なくとも一方の電極を互いに絶縁された少なくとも２
つの部分に分割することにより自励式駆動が可能とな
る。従って、温度などの環境変化に対応しうる形での駆
動が可能となる。
器の厚さ方向に垂直な両端面にそれぞれ形成されている
電極とから成る簡単な構造を採用することにより、装置
を小型化できしかも高い効率で液体を霧化することがで
き低消費電力での駆動が可能となる。また、圧電磁器の
少なくとも一方の電極を互いに絶縁された少なくとも２
つの部分に分割することにより自励式駆動が可能とな
る。従って、温度などの環境変化に対応しうる形での駆
動が可能となる。
【００２３】振動板を圧電振動子の少なくとも一方の端
面上に一体的に連なって固着させる構造を採用すること
により、振動部は固着部を固定端とする形で振動するか
ら、振動部に供給された液体はその弾性振動により霧化
され振動部の上方に向けて霧として放散される。
面上に一体的に連なって固着させる構造を採用すること
により、振動部は固着部を固定端とする形で振動するか
ら、振動部に供給された液体はその弾性振動により霧化
され振動部の上方に向けて霧として放散される。
【００２４】圧電振動子と振動板との複合体における共
振周波数が圧電振動子単体の共振周波数とほぼ等しくな
るような構造を採用することにより、圧電振動子と振動
板との複合体の結合振動が増強するから霧の発生量はさ
らに増加する。
振周波数が圧電振動子単体の共振周波数とほぼ等しくな
るような構造を採用することにより、圧電振動子と振動
板との複合体の結合振動が増強するから霧の発生量はさ
らに増加する。
【００２５】圧電振動子として互いに垂直な２辺の寸法
比が１に近くしかも１に等しくない角柱構造を採用する
ことにより、該圧電振動子と振動板との複合体の結合振
動が増強され霧化効率が促進される。その上、該角柱の
一部分に欠損が設けられた構造を採用することにより、
圧電振動子と振動板との複合体の結合振動がさらに増強
されるので、霧化効率を増大することができる。さら
に、その欠損の場所や度合を調整することにより霧化効
率が最も促進される結合振動を起こさせることができる
ので、霧化効率をより増大することができる。
比が１に近くしかも１に等しくない角柱構造を採用する
ことにより、該圧電振動子と振動板との複合体の結合振
動が増強され霧化効率が促進される。その上、該角柱の
一部分に欠損が設けられた構造を採用することにより、
圧電振動子と振動板との複合体の結合振動がさらに増強
されるので、霧化効率を増大することができる。さら
に、その欠損の場所や度合を調整することにより霧化効
率が最も促進される結合振動を起こさせることができる
ので、霧化効率をより増大することができる。
【００２６】圧電振動子として角柱の１２辺のうちの少
なくとも１辺において該１辺を高さとし該１辺を含む三
角柱を欠損として切除された構造を採用することによ
り、該圧電振動子と振動板との複合体の結合振動が増強
されるから霧化効率が促進される。
なくとも１辺において該１辺を高さとし該１辺を含む三
角柱を欠損として切除された構造を採用することによ
り、該圧電振動子と振動板との複合体の結合振動が増強
されるから霧化効率が促進される。
【００２７】印加電圧を増加させるとそれにつれて霧化
量も増加するので、目的に応じて電圧を変えれば霧化量
を自由に変えることができる。
量も増加するので、目的に応じて電圧を変えれば霧化量
を自由に変えることができる。
【図１】本発明の超音波霧化装置の一実施例を示す斜視
図。
図。
【図２】板面に垂直な平面で切断したときに現れる振動
部５の断面を示す図。
部５の断面を示す図。
【図３】振動部５の部分拡大平面図。
【図４】図１の超音波霧化装置において圧電振動子１の
代わりに用いられる圧電振動子７の斜視図。
代わりに用いられる圧電振動子７の斜視図。
【図５】圧電振動子１の共振周波数付近でのアドミタン
スサークルを示す図。
スサークルを示す図。
【図６】圧電振動子８の共振周波数付近でのアドミタン
スサークルを示す図。
スサークルを示す図。
【図７】圧電振動子９の共振周波数付近でのアドミタン
スサークルを示す図。
スサークルを示す図。
１ 圧電振動子 ２ 振動板 ３ 圧電磁器 ４ 固着部 ５ 振動部 ６ 穴 ７ 圧電振動子 ８ 圧電振動子 ９ 圧電振動子 Ｄ，Ｆ，Ｇ 電極
Claims (3)
- 【請求項１】 圧電振動子に振動板を固着してなる超音
波励振器により発生させた弾性振動により液体を霧化す
る超音波霧化装置において、 前記圧電振動子は圧電磁器並びに該圧電磁器の厚さ方向
に垂直な両端面にそれぞれ形成されている電極Ａおよび
Ｂから成り、 前記振動板は、前記圧電振動子の前記電極ＡまたはＢを
有する少なくとも１つの端面上に一体的に連なって固着
されていて、前記圧電振動子に固着された固着部と、前
記圧電振動子の外方に向けて突出する振動部とから成
り、 前記電極ＡおよびＢのうち少なくとも電極Ａは互いに絶
縁された少なくとも２つの電極Ａ１およびＡ２に分割さ
れていて、 前記振動部には多数の孔が設けてあり、 前記圧電振動子は、互いに垂直な２辺の寸法比が１に近
くしかも１に等しくない矩形状の角柱の一部分に欠損を
有する構造を成すことを特徴とする超音波霧化装置。 - 【請求項２】 前記圧電振動子は前記角柱の１２辺のう
ちの少なくとも１辺において該１辺を高さとし該１辺を
含む三角柱を前記欠損として切除された構造を成すこと
を特徴とする請求項１に記載の超音波霧化装置。 - 【請求項３】 前記圧電振動子の共振周波数は、前記圧
電振動子と前記振動板との複合体における共振周波数と
ほぼ等しいことを特徴とする請求項１または２に記載の
超音波霧化装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9784493A JPH06304507A (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | 超音波霧化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9784493A JPH06304507A (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | 超音波霧化装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06304507A true JPH06304507A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=14203037
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9784493A Withdrawn JPH06304507A (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | 超音波霧化装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06304507A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006061785A (ja) * | 2004-08-25 | 2006-03-09 | Fukoku Co Ltd | 超音波動ユニットおよびこれを用いた霧化装置 |
| CN110193442A (zh) * | 2019-04-24 | 2019-09-03 | 深圳市尚进电子科技有限公司 | 一种网孔式超声波雾化片及制造工艺 |
-
1993
- 1993-04-23 JP JP9784493A patent/JPH06304507A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006061785A (ja) * | 2004-08-25 | 2006-03-09 | Fukoku Co Ltd | 超音波動ユニットおよびこれを用いた霧化装置 |
| CN110193442A (zh) * | 2019-04-24 | 2019-09-03 | 深圳市尚进电子科技有限公司 | 一种网孔式超声波雾化片及制造工艺 |
| JP2022530329A (ja) * | 2019-04-24 | 2022-06-29 | 深▲せん▼市尚進電子科技有限公司 | 超音波霧化シート及びその製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000704 |