JPH04366230A - 型枠無し石貼土留工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、河川の堤防改修や砂防
堰堤の施工，宅地造成の土留め，花壇の構築等の広範な
用途に適用可能な型枠無し石貼土留工法に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の石貼土留工法は、型枠を
組付けてコンクリートを打込み、コンクリートが硬化し
た状態で型枠を取外した後、そのコンクリートの表面に
板石を貼り付ける施工が一般に行なわれている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の施工
法にあっては、型枠の組付け及び取外しが手作業による
ものであるため、多くの人手や時間が掛かるものであっ
た。さらには、打込んだコンクリートが硬化するまで次
の石貼作業ができないために長い工期を必要とする上、
板石が剥れ易いという危険性があった。それ故に本発明
の目的は、これらの課題を解決できる石貼土留工法を提
供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、板石と山留柵
とを鉄筋によって連結することにより板石を所定の傾斜
に保持させつつ多段に積み上げた後、各板石と山留柵と
の間にコンクリートを打込んで該コンクリートと各板石
を一体化させることを第１の発明とする。また、板石と
基礎とを鉄筋によって連結して一段目の板石を所定の傾
斜に保持させた後、コンクリートを一段目の板石の上端
近くまで打込むことにより該一段目の板石とコンクリー
トとを一体化させ、次いで一段目の板石に二段目の板石
を積み上げると共に、二段目の各板石に取付けた鉄筋の
他端を前記コンクリートに埋込んで固定させることによ
り二段目の板石を所定の傾斜に保持させた後、コンクリ
ートを打込んで二段目の板石とコンクリートとを一体化
させ、さらに上記手順の繰り返えしによって三段目以後
の石積みを行なうのを第二の発明とする。

【０００５】

【作用】型枠を必要としないで石貼土留施工が可能とな
り、かつ板石とコンクリートとを一体化することができ
る。これによって、型枠の組付けや取外しのための人手
が不要となって施工コストを大幅に引き下げることがで
きると共に、工期を短縮することができる。また板石と
コンクリートとが一体化されるため、強度を高めること
が可能となる。

【０００６】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明する
。図１は本発明の第１実施例を説明する正面図、図２は
断面図である。図において、１は複数段に積み上げられ
た板石、２は鋼管又は鋼矢板を並列状に打込んで形成さ
れる山留柵、３はコンクリート基礎をそれぞれ示す。 板石１は、例えば縦横がそれぞれ８００ｍｍ、厚さが１
００ｍｍ〜１５０ｍｍの大きさであり、表面に凹凸の割
肌加工を施こしたものである。また板石１には、上下面
の両側位置にステンレスダボピン４を嵌挿するためのダ
ボ孔５が垂直状に設けられると共に、左右両側面の中央
上部位置にステンレスＬ形ピン６を嵌挿するための盲状
の横孔７が水平状に設けられる。なお、ステンレスＬ型
ピン６が板石１の側面から外み出さないように横孔７と
連通状に凹溝８が設けられている。

【０００７】しかして、まず基礎３の上に一段目となる
板石１を据置くのであるが、この際に図３及び図４に示
すように板石１の左右両側面の横孔７に嵌挿したステン
レスＬ形ピン６とターンバックル９の一方のねじ杆１０
に溶接した鉄筋１１とを溶接し、ターンバックル９の他
方のねじ杆１２に溶接した鉄筋１３を山留柵２に溶接し
て各板石１を倒れないように仮止めする。そして、ター
ンバックル９を回動操作して鉄筋１１及び１３を緊張さ
せ、それによって各板石１を所定の傾斜角度に調節しな
がら固定保持させる。

【０００８】次に、一段目の板石１の上面のダボ孔５に
ステンレスダボピン４の下半部を嵌挿させた上で二段目
の板石１を積み上げ、その下面のダボ孔５にステンレス
ダボピン４の上半分を嵌挿させる。そして、前記一段目
の板石１と同じ手順で二段目の板石１を所定の傾斜に固
定保持させるもので、以後同じ手順の繰り返えしによっ
て三段目以後の板石１を積み上げる。そして、板石１の
所定段の積み上げ作業が終了した後、板石１と山留柵２
との間にコンクリート１４を打込んで硬化させることで
、各段の板石１とコンクリート１４とを一体化させる。 これによって、型枠無しで石貼土留施工が完成されるこ
とになる。

【０００９】図５は第１発明の他の実施例を示すもので
ある。この実施例においては板石１と例えば古いコンク
リート壁、石積み、コンクリート積み、石垣等の既存の
土留１８とを鉄筋１９によって連結するように構成され
ている。他の構成は上述した図２の実施例と全く同様で
ある。この実施例の場合、既存の古い土留を壊さなくて
もよく、反対に既存の土留を支えとして石貼土留施工が
できるので、工期がより早く、かつ施工コストが安くよ
り強固な石貼土留施工が可能となる。

【００１０】図５ないし図８は本発明の第２実施例を示
すもので、図５ないし図７は工法を説明する断面図、図
８は完成後の断面図である。この実施例では図５に示す
ようにあらかじめコンクリート基礎３の所定箇所に支持
ピン１５を固植しておく。そして、基礎３の上に一段目
となる板石１を据置いて該板石１の左右両側の横孔７に
嵌挿したステンレスＬ型ピン６と鉄筋１６とを溶接し、
さらに該鉄筋１６を支持ピン１５に溶接することによっ
て板石１を所定の傾斜に固定保持させた後、図６に示す
ように板石１と山留柵２との間であり、かつ板石１の上
端近くまでコンクリート１７を打込む。

【００１１】次に、図７に示すように一段目の板石１の
上面のダボ孔５にステンレスダボピン４の下半分を嵌挿
させた上で二段目の板石１を積み上げ、その下面のダボ
孔５にステンレスダボピン４の上半分を嵌挿させる。ま
た左右両側のステンレスＬ型ピン６に溶接した鉄筋１６
の先端部分をコンクリート１７の中に突入させて固定す
ることにより板石１を所定の傾斜に保持させる。そして
、一段目と同じように板石１と山留柵２との間であり、
かつ二段目の板石１の上端近くまでコンクリート１７を
打込む。以後、同じ手順を繰り返して三段目以後の板石
１を積み上げてコンクリート１７を硬化させることによ
り図８に示すように型枠無しで石貼土留施工が完成され
ることになる。

【００１２】前記各実施例の石積み作業は、板石１をク
レーンで吊り上げながら行なうことができる。従って、
その作業は安全で容易であり、しかも人手が省略でき施
工が迅速に行なえる。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の型枠無し
石貼土留工法は、型枠を必要としないため、該型枠を組
付けたり取外したりするための人手が不要となり、これ
によって施工コストが安くなりかつ工期を大幅に短縮す
ることができるなど施工が著しく高能率化できる。また
板石とコンクリートとが確実に一体化されるため、板石
が剥れるような危険性もなく強固な石貼土留施工が達成
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の施工完成時の一部正面図である。

【図２】実施例１の施工完成時の断面図である。

【図３】図２の一部拡大側面図である。

【図４】図２の一部拡大平面図である。

【図５】図２の他の実施例図である。

【図６】実施例２の施工過程を説明する断面図である。

【図７】実施例２の施工過程を説明する断面図である。

【図８】実施例２の施工過程を説明する断面図である。

【図９】実施例２の施工完成時の断面図である。

【符号の説明】

１　　　　　　　　　　　　板石 ２　　　　　　　　　　　　山留柵 ３　　　　　　　　　　　　基礎 １１，１３　　　　鉄筋 １４　　　　　　　　　　コンクリート１６　　　　　
　　　　　鉄筋

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　板石と山留柵とを鉄筋によって連結す
   ることにより板石を所定の傾斜に保持させつつ多段に積
   み上げた後、各板石と山留柵との間にコンクリートを打
   込んで該コンクリートと各板石を一体化させることを特
   徴とする型枠無し石貼土留工法。
2. 【請求項２】　　一段目の板石と基礎とを鉄筋によって
   連結して一段目の板石を所定の傾斜に保持させた後、コ
   ンクリートを一段目の板石の上端近くまで打込むことに
   より該一段目の板石とコンクリートとを一体化させ、次
   いで一段目の板石に二段目の板石を積み上げると共に、
   二段目の各板石に取付けた鉄筋の他端を前記コンクリー
   トに埋込んで固定させることにより二段目の板石を所定
   の傾斜に保持させた後、コンクリートを打込んで二段目
   の板石とコンクリートとを一体化させ、さらに上記手順
   の繰り返えしによって三段目以後の石積みを行なうこと
   を特徴とする型枠無し石貼土留工法。