JPH04366184A - 顔料分散用ポリエステル樹脂及びこれを含有してなる塗料組成物 - Google Patents

顔料分散用ポリエステル樹脂及びこれを含有してなる塗料組成物

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JPH04366184A
JPH04366184A JP14013291A JP14013291A JPH04366184A JP H04366184 A JPH04366184 A JP H04366184A JP 14013291 A JP14013291 A JP 14013291A JP 14013291 A JP14013291 A JP 14013291A JP H04366184 A JPH04366184 A JP H04366184A
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JP
Japan
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polyester resin
acid
component
weight
molecular weight
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JP14013291A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kojima
靖 小島
Hisashi Kaneko
金子 久
Masaya Okawa
昌也 大川
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーボンブラックなど
の顔料の分散性に優れ、特にプレコートメタル用塗料に
有用な、顔料分散用ポリエステル樹脂及びこれを含有し
てなる塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家電製品の塗装は、鋼板を加工、
成形した後、箱型形状で行われていたが、塗装ラインの
合理化、生産性の向上、公害防止、作業環境改善の諸問
題を解決するために、平鋼板を塗装した後に加工、成形
を行うプレコート塗装方式に移ってきた。この方式に使
用されるプレコート鋼板は、塗装後、複雑な形状に加工
されるため、高度な加工性が要求される。そのため、従
来用いられていた、アクリル樹脂系にかわり、加工性と
塗膜硬度および耐汚染性のバランスに優れた高分子量ポ
リエステル樹脂が、冷蔵庫、洗濯機等の家電製品の塗装
に実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の高分子量ポリエステル樹脂は、通常のポリエステル樹
脂に比べて、分子量分布が狭く、低分子量部分が少ない
。また分子鎖中の官能基も少ないため、樹脂分子が顔料
へ吸着しにくく、顔料が凝集しやすく分散性に劣るとい
う問題点がある。
【0004】顔料分散性を向上させるために、樹脂を変
性し、顔料に吸着しやすい成分、官能基を導入する方法
などが種々考えられているが、加工性、塗膜硬度及び耐
汚染性といった塗膜性能とのバランスをとりにくく、ま
た、カーボンブラックのような難分散顔料の分散には不
十分であった。
【0005】一方、顔料の分散時に、顔料分散性の特に
優れた分散用樹脂、分散助剤を高分子ポリエステル樹脂
と併用することも一般に行われているが、従来の分散用
樹脂は、分散効果が少ない、高分子量ポリエステル樹脂
との相溶性に劣るなどの欠点に加えて、加工性、塗膜硬
度及び耐汚染性といった塗膜性能を低下させやすいとい
う問題点がある。
【0006】アルミニウムキレートは、上記の分散助剤
のひとつとして、従来より、塗料化の際に樹脂と顔料の
吸着を高め、顔料分散性を向上させることが知られてい
る。しかし、充分な顔料分散性を得るためには、アルミ
ニウムキレートの配合量を多くする必要があり、やはり
、塗膜特性が低下しやすい。各種塗料用樹脂とアルミニ
ウムキレートを反応させるものとして特開昭63−10
675号公報に記載の樹脂があげられるが、該公報に記
載される樹脂は、加工性、耐汚染性等の面で充分な塗膜
特性を与えることができず、特にプレコートメタル用と
しては使用できない。本発明は、顔料分散性に優れてい
るとともに、主剤である高分子量ポリエステル樹脂など
の塗膜性能を低下させることが少ない、顔料分散用ポリ
エステル樹脂及びこれを含有してなる塗料組成物を提供
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、全酸成分に対
して、ジカルボン酸成分100〜60モル%、3価以上
の多塩基酸0〜40モル%及び一塩基酸0〜20モル%
を酸成分とし、全アルコール成分に対して、ジアルコー
ル成分100〜60モル%及び3価以上の多価アルコー
ル成分0〜40モル%をアルコール成分として合成され
た、数平均分子量が10,000を越えるポリエステル
樹脂(1)99.7〜60重要%と、 一般式(A)
【化3】 または一般式(B)
【化4】 (但し式中、R,R′,R″はアルキル基またはアルコ
キシ基である)で示されるアルミニウムキレート(2)
0.3〜40重量%とを反応させて得られる顔料分散用
ポリエステル樹脂並びに該ポリエステル樹脂を含有して
なる塗料組成物に関する。
【0008】本発明に関する成分(1)のポリエステル
樹脂に用いられるジカルボン酸成分としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタリンジカルボン
酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸
、アゼライン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ハ
イミック酸、1,6−シクロヘキサンジカルボン酸など
の脂肪族ジカルボン酸があり、これらの低級アルキルエ
ステル、酸無水物等を用いても良く、これらの一種以上
を使用することができる。上記ジカルボン酸成分は全酸
成分に対して、100〜60モル%の割合で使用される
。60モル%未満では、加工性が低下する。
【0009】本発明における成分(1)のポリエステル
樹脂に用いられる3価以上の多塩基酸としては、トリメ
リット酸、ピロメリット酸、メチルシクロヘキセントリ
カルボン酸などが挙げられ、これらの一種以上を使用す
ることができる。上記の3価以上の多塩基酸は全酸成分
に対して、0〜40モル%の割合で使用される。3価以
上の多塩基酸成分が40モル%を越えると分散用樹脂と
して少量配合した場合でも、主剤である高分子ポリエス
テル樹脂等の加工性を低下させることがある。
【0010】本発明に関する成分(1)ポリエステル樹
脂に用いられる一塩基酸としては、安息香酸、メチル安
息香酸、パラターシャリーブチル安息香酸、イソデカン
酸、シクロヘキサン酸、イソオクタン酸等の芳香族、脂
肪族のカルボン酸が使用でき、これらの一種以上を使用
することができる。上記の一塩基酸は全酸成分に対して
、0〜20モル%の割合で使用される。一塩基酸成分が
20モル%を越えると分散用樹脂として少量配合した場
合でも、主剤である高分子ポリエステル樹脂等の加工性
、硬度、耐汚染性を低下させることがある。
【0011】本発明に用いられるポリエステル樹脂のジ
アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−
プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチ
ルペンタンジオール、ジエチレングリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、3−メチル1,5−ペン
タンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール
、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−
ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールキシリ
レングリコールは水添ビスフェノールA及びビスフェノ
ールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイ
ド付加物等があり、これらの1種以上を用いることがで
きる。上記ジアルコール成分は全アルコール成分に対し
て100〜60モル%の割合で使用される。60モル%
未満では主剤とする高分子量ポリエステル樹脂等の加工
性を低下させることがある。
【0012】また3価以上の多価アルコール成分として
は、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
グリセリン、ペンタエリスリトール等があり、これらを
1種以上用いることができる。これらの3価以上の多価
アルコールは、全アルコール成分中0〜40モル%の割
合で用いられる。3価以上の多価アルコール成分が40
モル%を越えると多塩基酸の場合と同様に分散用樹脂と
して少量配合した場合でも、主剤である高分子ポリエス
テル樹脂等の加工性を低下させることがある。なお、上
記の3価以上の多塩基酸または3価以上の多価アルコー
ル成分の一部または全部をジメチロールプロピオン酸の
ような水酸基、カルボキシル基を合わせて持ち、官能基
数が3以上の成分と置き換えることも可能である。
【0013】本発明に用いられる成分(2)のアルミニ
ウムキレートとしては、前記一般式(A)又は(B)で
示されるものが使用できる。これは、1種のみでなく、
2種以上を組み合わせて使用できる。一般式(A)にお
けるR″、一般式(B)におけるR、R′、R″は、炭
素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基が好まし
い。例えば、一般式(A)で示されるものとしては、エ
チルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート
、ステアリルアセトアセテートアルミニウムジイソプロ
ピレート、ラウリルアセトアセテートアルミニウムジイ
ソプロピレート、オレイルアセトアセテートアルミニウ
ムジイソプロピレート等の各種アルキルアセテートアル
ミニウムジアルキレートなどがあり、一般式(B)で示
されるものとしては、アルミニウムトリス(エチルアセ
トアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセト
ネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス
(エチルアセトアセテート)などがあげられる。これら
はALCH、ALCH−TR、アルミキレートM、アル
ミキレートD、アルミキレートA(いずれも川研ファイ
ンケミカル(株)の商品名)などとして市販されている
のでこれらを使用できる。
【0014】本発明の成分(1)のポリエステル樹脂の
製造は、まず上記の酸成分とアルコール成分を用い、必
要に応じて、ジブチル錫オキシド、酢酸鉛、酢酸カルシ
ウム、N−ブチルチタネート等の触媒の存在下に200
〜300℃でエステル化またはエステル交換反応を行い
、さらに、必要に応じて、三酸化アンチモン、酸化ゲル
マニウム、N−ブチルチタネートのような触媒の存在下
に、10mmHg以下、好ましくは1mmHg以下の減
圧下で、200〜300℃、好ましくは230〜280
℃で重縮合反応を行うことにより、数平均分子量が10
,000を越える、好ましくは11,000〜40,0
00のポリエステル樹脂を得る。また、酸価は10以下
、特に2以下であることが好ましい。ここで、数平均分
子量が10,000以下では、得られる樹脂の分子量が
非常に小さくなり、プレコートメタル塗料等とした場合
の塗膜性能、特に加工性に劣り、一方高すぎると変性時
に粘度上昇が激しくなり、製造し難くなる。また、酸価
が10を越えると成分(2)との反応時に、ゲル化する
可能性が高くなる。なお、数平均分子量は、ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポ
リスチレン換算した値である。
【0015】このようにして得られた成分(1)のポリ
エステル樹脂60〜99.7重量%と上記成分(2)の
アルミキレート0.3〜40重量%を配合し、必要に応
じて、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素のようなアルミ
ニウムキレートと反応しにくい溶剤の存在下、80〜1
80℃好ましくは100〜140℃で反応することによ
り、目的の顔料分散用ポリエステル樹脂を得ることがで
きる。
【0016】ここで、成分(2)のアルミニウムキレー
トの使用量が40重量%を越えると、顔料分散用樹脂と
して少量配合した場合でも、主剤である高分子ポリエス
テル樹脂等の加工性、硬度、耐汚染性を低下させること
がある。一方、0.3重量%未満では、アルミニウムキ
レートを反応させることによる効果が充分に得られない
。反応後に得られるポリエステル樹脂の数平均分子量は
、2,000〜20,000、特に2,500〜10,
000とされるのが顔料分散性、塗膜特性等の各特性の
面で好ましい。本発明により得られる顔料分散用ポリエ
ステル樹脂は、必要に応じて、芳香族炭化水素、脂肪族
炭化水素、エステル類、ケトン類等の溶剤で希釈するこ
とができる。
【0017】本発明の顔料分散用ポリエステル樹脂は単
独または主剤である高分子量ポリエステル樹脂などと併
用して顔料分散を行い、塗料組成物として使用すること
ができる。主剤となる樹脂は高分子量ポリエステル樹脂
に限らず、通常のポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などを使用
または併用することも可能である。主剤として高分子量
ポリエステル樹脂を使用する場合、塗膜特性、顔料分散
性樹脂との混合による効果等の面から該高分子量ポリエ
ステル樹脂の数平均分子量が10,000以上、特に1
5,000〜40,000が好ましい。さらに配合組成
としては、全酸成分に対して芳香族カルボン酸100〜
40モル%及び脂肪族カルボン酸0〜60モル%を酸成
分とし、全アルコール成分に対して、ジアルコール10
0〜95モル%及び3価以上の多価アルコール0〜5モ
ル%をアルコール成分とするものが好ましい。また、メ
ラミン、尿素、ベンゾグアナミン等のアミノ化合物とホ
ルムアルデヒドとを反応させて得られるアミノ樹脂、該
アミノ樹脂をメタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール等の低級アルコールでエーテル化して得られ
るエーテル化アミノ樹脂等のアミノ系樹脂と組み合わせ
て、熱硬化性塗料として使用することができる。ここで
主剤が高分子量ポリエステル樹脂の場合、ポリエステル
樹脂とアミノ系樹脂とは、固形分の重量比で90/10
〜60/40、好ましくは85/15〜70/30の割
合に配合されるのが適当である。また、必要に応じて顔
料、可塑剤、着色剤及びp−トルエンスルホン酸等の酸
触媒を添加することもできる。
【0018】また、場合によっては、本発明の顔料分散
用ポリエステル樹脂単独でラッカー塗料として、また、
メラミン、尿素、ベンゾグアナミン等のアミノ化合物と
ホルムアルデヒドとを反応させて得られるアミノ樹脂、
該アミノ樹脂をメタノール、エタノール、プロパノール
、ブタノール等の低級アルコールでエーテル化して得ら
れるエーテル化アミノ樹脂等のアミノ系樹脂と組み合わ
せて、熱硬化性塗料として使用することもできる。この
場合に、ポリエステル樹脂とアミノ系樹脂とは、固形分
の重量比で90/10〜60/40、好ましくは85/
15〜70/30の割合に配合されるのが適当である。 また、必要に応じて顔料、可塑剤、着色剤及びp−トル
エンスルホン酸等の酸触媒を添加することもできる。こ
のようにして得られた塗料組成物は、鉄、非鉄金属等の
表面にスプレー塗装、ロール塗装等の公知方法によって
塗装することができる。
【0019】
【作用】顔料分散性不良の原因の一つは、顔料粒子間の
凝集にあると考えられる。顔料粒子の周囲に樹脂が吸着
することにより、顔料間の凝集は生じ難くなるが、高分
子量ポリエステル樹脂などのように、水酸基等の顔料へ
の吸着点が少ない場合、樹脂が顔料に吸着しにくいため
顔料分散性が劣る。本発明により得られる顔料分散用ポ
リエステル樹脂は、顔料に吸着しやすいアルミニウムキ
レートをポリエステル樹脂に変性することにより樹脂が
顔料に吸着しやすくなり顔料分散性に優れる。また、ア
ルミニウムキレート単独で顔料分散助剤として使用する
場合に比べて、樹脂と顔料の吸着が強く、最終塗料に対
するアルミニウムキレートの使用量が少なく、塗膜性能
を低下させることが少ない。また、従来、高分子量のポ
リエステル樹脂を用いて、アルミニウムキレートを変性
すると、樹脂がゲル化し、合成は不可能と考えられてい
たが、本発明で示した高分子量のポリエステル樹脂(1
)を用いた場合、アルミニウムキレートの変性による高
分子量化に続き、アルミニウムキレートによる分子鎖の
切断が起こるため、ゲル化することなく合成が可能とな
る。アルミニウムキレート変性量を多くすると分子量は
低下するが、低分子量のポリエステル樹脂を用いた場合
に比べ、得られる分散用ポリエステル樹脂は、分子量が
比較的大きくでき、最終塗料の塗膜性能などを低下させ
ることが少ない。加えて、高分子量ポリエステル樹脂を
主剤とするプレコートメタル用塗料に、顔料分散用樹脂
として使用した場合、主剤との相溶性に優れるため、塗
膜特性、顔料分散性等を低下させることが少ない。
【0020】
【実施例】次に実施例により本発明を詳述するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。以下、数平均分
子量は、日立635型HLCを用い、カラムとしてゲル
パック(GELPACK)R440、R450、R40
0M(いずれも日立化成工業株式会社の商品名)を直列
に連結して使用し、溶離剤としてテトラヒドロフランを
使用し、クロマトグラムを得た後、標準ポリスチレンを
基準にして算出した。
【0021】製造例1 テレフタル酸299重量部(1.8モル)、イソフタル
酸75重量部(0.45モル)、アゼライン酸141重
量部(0.75モル)、エチレングリコール124重量
部(2.0モル)、ネオペンチルグリコール125重量
部(1.2モル)及びジブチル錫ジオキシド0.1重量
部を不活性ガス存在下、250℃でエステル化反応に付
し、生成する水を除去し、数平均分子量5,000、酸
価1.0のポリエステル樹脂(a)を得た。さらに得ら
れたポリエステル樹脂(a)500重量部に、三酸化ア
ンチモン0.1重量部、トリエチルホスフェート0.2
重量部を加えて、0.8mmHgの減圧下に、280℃
で重縮合反応を行い、数平均分子量20,000のポリ
エステル樹脂(b)を得た。ポリエステル樹脂(b)は
ソルベッソ150(エッソ石油  商品名)/シクロヘ
キサノン=50/50(重量比)により、加熱残分40
%の樹脂液(c)を調製した。
【0022】製造例2 製造例1で得られたポリエステル樹脂(a)を用い、製
造例1と同様にポリエステル樹脂(a)500重量部に
、三酸化アンチモン0.1重量部、トリエチルホスフェ
ート0.2重量部を加えて、0.8mmHgの減圧下に
、280℃で重縮合反応を行い、数平均分子量12,0
00のポリエステル樹脂(d)を得た。ポリエステル樹
脂(d)はソルベッソ150(エッソ石油、商品名)/
シクロヘキサノン=50/50(重量比)により、加熱
残分40%の樹脂液(e)を調製した。
【0023】実施例1 製造例1で得られた、ポリエステル樹脂(b)450重
量部を、450重量部のソルベッソ150で溶解し、ア
ルミキレートM(アルキルアセトアセテートアルミニウ
ムジイソプロピレート、分子量490.9、川研ファイ
ンケミカル  商品名)50重量部を50重量部のソル
ベッソ150で溶解した溶液を130℃で30分で滴下
し、さらに3時間反応させ、数平均分子量4,000の
顔料分散用ポリエステル樹脂を得た。
【0024】実施例2 実施例1において、ポリエステル樹脂(b)475重量
部を、475重量部のソルベッソ150で溶解し、アル
ミキレートM(川研ファインケミカル  商品名)25
重量部を25重量部のソルベッソ150で溶解した溶液
を使用した以外は、実施例1と同様に操作し、数平均分
子量4,200の顔料分散用ポリエステル樹脂を得た。
【0025】実施例3 実施例1において、ポリエステル樹脂(b)400重量
部を、400重量部のソルベッソ150で溶解し、アル
ミキレートM(川研ファインケミカル  商品名)10
0重量部を100重量部のソルベッソ150で溶解した
溶液を使用した以外は、実施例1と同様に操作し、数平
均分子量4,200の顔料分散用ポリエステル樹脂を得
た。
【0026】実施例4 実施例1において、アルミキレートD(アルミニウムモ
ノアセチルアセトネートビス(エチルアセテート)、川
研ファインケミカル  商品名)を使用した以外は、実
施例1と同様に操作し、数平均分子量4,000の顔料
分散用ポリエステル樹脂を得た。
【0027】実施例5 実施例1において、ALCH(エチルアセトアセテート
アルミニウムジイソプロピレート、川研ファインケミカ
ル  商品名)を使用した以外は、実施例1と同様に操
作し、数平均分子量3,800の顔料分散用ポリエステ
ル樹脂を得た。
【0028】実施例6 実施例1において、ALCH−TR(エチルアセトアセ
テートアルミニウムジイソプロピレート、川研ファイン
ケミカル  商品名)を使用した以外は、実施例1と同
様に操作し、数平均分子量4,200の顔料分散用ポリ
エステル樹脂を得た。
【0029】実施例7 実施例1において、製造例2で得られた数平均分子量1
2,000のポリエステル樹脂(d)を実施例(1)の
ポリエステル樹脂(b)の代わりに使用した以外は、実
施例1と同様に操作し、数平均分子量3,500の顔料
分散用ポリエステル樹脂を得た。
【0030】比較例1 実施例1において、ポリエステル樹脂(b)280重量
部を、280重量部のソルベッソ150で溶解し、アル
ミキレートM(川研ファインケミカル  商品名)22
0重量部を220重量部のソルベッソ150で溶解した
溶液を使用した以外は、実施例1と同様に操作し、数平
均分子量3,200の顔料分散用ポリエステル樹脂を得
た。
【0031】比較例2 実施例1において、ポリエステル樹脂(b)499重量
部を、499重量部のソルベッソ150で溶解し、アル
ミキレートM(川研ファインケミカル  商品名)1重
量部を1重量部のソルベッソ150で溶解した溶液を使
用した以外は、実施例1と同様に操作し、数平均分子量
15,000の顔料分散用ポリエステル樹脂を得た。
【0032】比較例3 実施例1において、テレフタル酸299重量部(1.8
モル)、イソフタル酸75重量部(0.45モル)、ア
ゼライン酸141重量部(0.75モル)、エチレング
リコール62重量部(1.0モル)、ネオベンチルグリ
コール78重量部(1.2モル)、トリメチロールプロ
パン201重量部(1.5モル)及びジブチル錫ジオキ
シド0.1重量部を不活性ガス存在下、230℃でエス
テル化反応に付し、生成する水を除去し、得られた酸価
1.0、数平均分子量5,000のポリエステル樹脂(
f)を実施例(1)のポリエステル樹脂(b)の代わり
に使用した以外は、実施例1と同様に操作し、数平均分
子量2,800の顔料分散用ポリエステル樹脂を得た。
【0033】比較例4 実施例1において、製造例1で得られた数平均分子量5
,000、酸価1.0、のポリエステル樹脂(a)を実
施例(1)のポリエステル樹脂(b)の代わりに使用し
た以外は、実施例1と同様に操作し、数平均分子量1,
800の顔料分散用ポリエステル樹脂を得た。
【0034】こうして得た顔料分散用樹脂液を下記の配
合により塗料化し試験を行った。 (1)黒エナメル塗料配合 ■分散配合 下記分散配合をガラスビーズと共に、塗料分散機で分散
(90分間)を行った。     実施例または比較例の顔料分散用ポリエステル
樹脂        61重量部    製造例1の高
分子量ポリエステル樹脂(b)           
 184重量部    カーボンブラックMA−100
(三菱カーボン)          20重量部  
  シンナー(ソルベッソ150/シクロヘキサノン)
      106重量部
【0035】■後添加配合 ■で分散した分散液に下記の後添加配合を行った。     製造例1の高分子量ポリエステル樹脂(b) 
           500重量部    メラン5
23(日立化成工業株式会社製           
       メチルエーテル化メラミン樹脂の商品名
)  76重量部    NACURE5225(キン
グ社製、硬化触媒)          15重量部 
   シンナー(ソルベッソ150/シクロヘキサノン
)      180重量部
【0036】(2)試験板
作成条件 基材:ボンデライト#144処理鋼板 (日本テストパネル社製、厚さ0.5mm)塗装:アプ
リケータ(乾燥膜厚20μm)焼付:280℃×90秒
【0037】(3)試験方法 光    沢:JIS  K5400に準じる。 鉛筆硬度:JIS  K5400に準じる。 耐汚染性:試験片上に、赤のマジックインキ(油性イン
キフェルトペン使用)塗布し、20℃で24時間放置後
、エタノールで拭き取り、汚染の度合いを相対評価で示
した。 〈評価〉 5点・・・インキ跡なし 4点・・・5点と3点の中間 3点・・・インキ跡わずかに残る 2点・・・3点と1点の中間 1点・・・インキ跡明らかに残る 加工性:試験片を180゜折り曲げ、屈曲部のクラック
を20倍ルーペにより下記の基準で評価した。 〈評価〉 5点・・・クラックなし 4点・・・5点と3点の中間 3点・・・若干クラックあり 2点・・・3点の1点の中間 1点・・・全面クラックあり 塗料安定性:金属缶中に塗料200gを密封し、50℃
の雰囲気下30日放置後の塗料の外観を評価した。 〈評価〉 ○・・・異常なし △・・・フロキュレーション ×・・・沈降大 上記による試験結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1からも明らかなように、本発明により
得られる顔料分散用ポリエステル樹脂を顔料分散に使用
した塗料は、分散用樹脂を使用しないで顔料分散を行っ
た場合に比べ、光沢値が高く、顔料分散性に優れており
、実施例1〜7からも明らかなように、塗料安定性にも
優れており、かつ塗膜硬度、加工性および耐汚染性とい
った塗膜性能を大きく低下させることがない。
【0040】これに対して、比較例1はアルミニウムキ
レートを多く配合した分散用樹脂を使用した例であるが
、顔料分散性、塗料安定性は優れているが塗膜性能の低
下が大きい。比較例2は、アルミニウムキレートの配合
量が少ない分散用樹脂を使用した例であるが、顔料分散
性、塗料安定性が、まだ不十分である。比較例3は、ア
ルミニウムキレートの種類、配合量は実施例1と同じで
あるが、元になるポリエステル樹脂に、3価の多価のア
ルコールを多く配合したポリエステル樹脂を使用した例
であり、顔料分散性、塗料安定性は優れているが、主剤
である高分子量ポリエステル樹脂の塗膜特性を大きく低
下させている。さらに比較例4は、アルミニウムキレー
トの種類、配合量は実施例1と同じであるが、元になる
ポリエステル樹脂に数平均分子量が10,000以下(
5,000)のポリエステル樹脂を使用した例であり、
塗料安定性は優れているが、比較例3と同様、主剤であ
る高分子量ポリエステル樹脂の塗膜特性を大きく低下さ
せている。
【0041】
【発明の効果】本発明の顔料分散用ポリエステル樹脂は
、カーボンなどの難分散顔料の分散性に優れているとと
もに、主剤である高分子量ポリエステル樹脂などの、塗
膜性能を低下させることが少なく、塗料組成物用として
非常に有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  全酸成分に対して、ジカルボン酸成分
    100〜60モル%、3価以上の多塩基酸0〜40モル
    %及び一塩基酸0〜20モル%を酸成分とし、全アルコ
    ール成分に対して、ジアルコール成分100〜60モル
    %及び3価以上の多価アルコール成分0〜40モル%を
    アルコール成分として合成された、数平均分子量が10
    ,000を越えるポリエステル樹脂(1)99.7〜6
    0重量%と、 一般式(A) 【化1】 または一般式(B) 【化2】 (但し式中、R,R′,R″はアルキル基またはアルコ
    キシ基である)で示されるアルミニウムキレート(2)
    0.3〜40重量%とを反応させて得られる顔料分散用
    ポリエステル樹脂。
  2. 【請求項2】  ポリエステル樹脂(1)の数平均分子
    量が、11,000〜40,000である請求項1記載
    の顔料分散用ポリエステル樹脂。
  3. 【請求項3】  請求項1または2記載の顔料分散用ポ
    リエステル樹脂を含有してなる塗料組成物。
JP14013291A 1991-06-12 1991-06-12 顔料分散用ポリエステル樹脂及びこれを含有してなる塗料組成物 Pending JPH04366184A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10745552B2 (en) * 2018-06-28 2020-08-18 Fedchem, Llc Aluminum organic thickeners for thermoset resins

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