JPH0436610Y2 - - Google Patents

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JPH0436610Y2
JPH0436610Y2 JP5404587U JP5404587U JPH0436610Y2 JP H0436610 Y2 JPH0436610 Y2 JP H0436610Y2 JP 5404587 U JP5404587 U JP 5404587U JP 5404587 U JP5404587 U JP 5404587U JP H0436610 Y2 JPH0436610 Y2 JP H0436610Y2
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fibers
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fiber
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  • Cultivation Of Seaweed (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は海苔網すなわち海洋において海苔を養
殖するための網の改良に関する。 〈従来の技術〉 海苔網は海苔の胞子を表面に付着させ、海苔を
海洋にて成長させるための付着基である。従つて
海苔網には、海苔胞子が付着しやすいこと(以下
易付着性という)付着した胞子や生育中の海苔が
脱落しにくいこと(耐脱落性)が第一に要求さ
れ、さらに水中又は水面上で受ける繰り返し屈曲
に対する耐久性(以下耐久性という)、強度が高
いことが必要とされる。加えて、海苔網は海洋浸
漬中に付着してくる海苔以外の植物を枯死させる
ため潮の干満を利用して、干満時に海苔網を水面
上に出させ海苔網に含まれている水中を乾燥させ
るのであるが、海苔網の乾燥が不足すると有害植
物が十分に枯死せず海苔の生育を阻害することと
なるし、乾燥が過多になり海苔網中の水分が減少
しすぎると有害植物は枯死するものの、海苔その
ものもダメツジを受けることとなり、適切な保水
性(以下保水性と言う)を備えていなければなら
ない。この保水性は海苔網が使用される海域、水
温等によつて適正レベルが決定される。 海苔胞子の易付着性、耐脱落性は親水性の高い
繊維が良好であるが、一方で親水性繊維は耐久性
が十分でなく、また保水性が高すぎる。従つて従
来海苔網は第6図に示したように親水性繊維であ
るポリビニルアルコール系繊維と、耐久性、強
度、適度の保水性を得るためのナイロン繊維、ポ
リエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエス
テル繊維等(以下耐水性繊維と言う)を混撚した
混撚糸を用いて編み立てられていた。 当然のことながら該混撚糸より成る海苔網は第
6図に示すように、網全体に占める親水性繊維の
表面積が耐水性繊維の混撚比率(体積比率)に比
例して減少し、海苔胞子の付着量が減るため網の
単位面積当たり収穫量が下がる、網自体の耐久
性、強度、適度の保水性を賦与させるためには、
混撚は不可欠の手段であつた。 親水性繊維/耐水性繊維の混撚割合は通常80/
20〜50/50が用いられている。 〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案は上述の如き海苔網に要求される諸性能
を効率的に満足させるべく鋭意研究の結果、耐久
性、強度が高く、適度の保水性を有し、かつ親水
性繊維の被覆率が高く海苔胞子付着面積の大なる
海苔網を得ることに成功したものである。 〈問題点を解決するための手段〉 本考案は前述の親水性繊維、耐水性繊維の混撚
糸より成る海苔網が有している親水性繊維の表面
積減少による海苔の収穫量ダウンの問題を解決す
る手段として、芯繊維束に耐水性、強度が高く、
適度の保水性を与えるための繊維を用い、その回
りに短繊維より成る鞘を構成させたいわゆるコア
ーヤーンを用いることを特徴とするものである。 ここでいうコアーヤーンは、芯繊維束の回りを
短繊維より成る鞘繊維で構成し、鞘を構成する単
繊維が鞘を構成する他の単繊維と実質的に撚り合
されることなく覆つているコアーヤーンであつ
て、下記式で示される被覆率(%)を満足するも
のである。 被覆率(%) ≧コアーヤーン中に占める鞘成分の体積比率
(%)×1.2 被覆率が上式を満足しない場合、同一被覆率を
得るためには鞘繊維の体積比率を上げる必要があ
り、耐水性繊維の比率が下るため、強度、耐久性
が下り、吸水率が高すぎるため適切な保水性が得
られず、海苔網用コアーヤーンとして適切でな
い。 該コアーヤーンの鞘を構成する短繊維は海苔胞
子の易付着性、耐脱落性という点から親水性繊維
でなければばらず、セルロース系の天然又は化学
繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリ
ル繊維等の合成繊維を適度に親水化して用いるも
とができる。しかし、中でも繊維自体が高い親水
性を有しさらに耐蝕性、耐候性の良好なポリビニ
ルアルコール系繊維が最も好ましい。 該コアーヤーンの鞘を構成する短繊維は通常の
紡績に用いられる平均繊維長38mm以上のスライバ
ーまたは粗糸が用いられるが、いわゆるトウ紡績
(パーロツク方式、コンバーター方式と言われる
もの)あるいは梳毛紡より成る平均繊維長が70〜
300mmのスライバーまたは粗糸を用いることが好
ましく、平均繊維長が70〜300mmの短繊維を鞘成
分として用いれば鞘成分が芯成分より抜けにくく
なり、後加工(撚糸、編網)における工程通過性
が大巾に改良され、さらに海苔網の毛羽立ちが極
度に少なくなるので好ましい。 コアーヤーン中に占める鞘成分の体積比率が30
%以下であれば、鞘成分に起因する海苔胞子の付
着面積が少く、海苔単位面積あたりの収穫量が少
いため、また該体積比率が90%以上で、あれば強
度、耐久性が不足し、また保水性が適切でなくな
るため好ましくない。より好ましくは該体積比率
が45〜80%のものが良い。 コアーヤーンを構成する芯繊維束としてはポリ
エステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ア
クリル繊維、ポリオレフイン繊維、アラミド繊
維、ポリアリレート繊維等合成繊維が用いられる
が、中でもポリエステル繊維、ナイロン繊維が好
適に用いられる。 さらに芯繊維束の役目である強力、耐久性、適
切な保水性の機能を効果的に得るためには、芯繊
維束は合成繊維フイラメント系(長繊維)である
ことがより好ましい。 芯繊維束を構成する繊維の好ましい形態は、強
度、耐久性、保水性、鞘繊維との絡み具合いを考
慮して単繊維デニール0.5〜100dr、総デニール50
〜5000drであるが、単繊維デニール1.0〜50dr、
総デニール100〜3000drがより好ましい。 鞘を構成する繊維は被覆率、スライバーのつく
りやすさ、海苔胞子の易付着性、耐脱落性、保水
性を考慮して単繊維の太さ0.3から50drの範囲で
選ばれるが、0.5〜20drがより好ましい。 本考案の効果を図面を用いて説明する。第6図
は従来の海苔網に用いられているもので、混撚糸
より成る下撚糸(親水性繊維/耐水性繊維の体積
比率=54/46)の断面図を示しているが、海苔胞
子の付着する親水性繊維は下撚糸の中にランダム
に撚り込まれており、撚り糸表面積の約54%は親
水性繊維で占められているものの、残りの約46%
は耐水性繊維で占められており、この部分には海
苔胞子は付着せず、親水性繊維の利用効率は該繊
維の体積比率以上にはならなかつた。 下撚時に親水性繊維と耐水性繊維の供給糸長を
調節して、耐水性繊維に対して親水性繊維をオー
バーフイードし、下撚糸における親水性繊維の表
面積比率を高くすることも実施されているが、親
水性繊維の表面比率増加効果は非常に少なく、ま
た供給糸長コントロールのための張力調節、糸速
調節がむつかしくなるばかりでなく、上撚(下撚
と逆方向に撚糸する)時に、オーバーフイードさ
れた親水性繊維がループ状に浮き上がり網品位が
非常に悪くなるという欠点があつた。 一方第5図に示すように本考案になるコアーヤ
ーンは下撚糸を構成するヤーンそのものの表面の
大部分が親水性繊維でカバーされている。 親水性繊維と耐水性繊維の体積比率が前記混撚
糸と同一の54/46であつても、親水性繊維の占め
る表面積比率は65%以上であり、網の単位面積あ
たりの海苔胞子付着量が高くなり、さらに強度、
耐久性は混撚糸を用いたものより高いものが得ら
れ、保水性も適切なものとなる。 海苔網の使用される条件(海苔,水温等)によ
つては、本考案によるコアーヤーンのみより成る
海苔網が適している場合もあるが、他の耐水性繊
維、他の親水性繊維(たとえばビニロン紡績糸、
ビニロンマルチフイラメント、ビニロンモノフイ
ラメント)との交撚、混撚により海苔付着表面
積、強度、耐水性、保水性を調節する方式も採用
できる。 コアーヤーンの被覆率は次の方法により求め
る。糸をパネルに平行に捲きつけ、万能投影器ま
たは顕微鏡などによつて表面写真をとり、その写
真のうえに透明な紙をおいて糸の外周をトレース
し、かつ芯繊維の露出している部分を詳細に記入
する。然るのち糸の外周に沿つて紙を切りとりそ
の重さを測定してWoとし、芯繊維が露出してい
る部分を切りとつて、その重量を測定しW1とす
る。被覆率は 被覆率(%)=Wo−W1/Wo×100 によつて求められる。 但しトレースするコアーヤーンの試長は、その
糸の撚が100回出現する長さをいう。 即ち、 試長(インチ)=100/撚数(t/in) である。なおコアーヤーン中に占める鞘繊維の体
積比率とは、一定長さのコアーヤーンを構成する
全繊維の体積に占める鞘繊維の体積の割合のこと
で、該体積は重量をそれぞれの密度で割ることに
より得られる。 なお本考案に用いられるコアーヤーンにおい
て、鞘を構成する単繊維は鞘を構成する他の単繊
維と実質的に撚り合わされていないことが必要で
あり、もし鞘繊維が加撚されて単繊維同志が一体
化して鞘繊維単独で糸となつている場合には、芯
繊維との剥離が生じやすく、海苔胞子付着性が劣
ることとなる。 第1図は本考案によるコアーヤーン(被覆率≒
100%)1の断面図を模型的に表わしたものであ
り、2は芯繊維束を構成する繊維の単繊維を示
し、3は鞘を構成する繊維の単繊維を示す。 第2図は本考案によるコアーヤーン(被覆率≒
100%)1の側面図であり、コアーヤーン1の表
面が鞘繊維3で被覆されている状態を示す。 第3図は海苔網4が上撚糸5によつて構成され
ている様子を示す。 第4図は海苔網を構成する上撚糸5が下撚糸6
によつて構成されていることを示す。 第5図は下撚糸6が本考案のコアーヤーン1に
よつて構成されている場合の断面図であり、7は
コアーヤーンの芯繊維束を、8はコアーヤーンの
鞘繊維を示す。 第6図は下撚糸6′が混撚糸により構成されて
いる従来の海苔網の断面図であり、9は親水性繊
維を10は耐水性繊維を示す。 実施例 () コアーヤーンの作製 単繊維デニールが2drのビニロントウ(トー
タルデニール100万dr)をパーロツク方式によ
りけん切し、短繊維の平均繊維長が110mmのス
ライバーを得た。該スライバーを通常の紡績工
程を通した後、リング精紡機に供給し、撚りを
かける直前に芯繊維束となるナイロンフイラメ
ント420d/72fを供給し鞘繊維体積比率53%、
繊維920drのコアーヤーンを作成した。該コア
ーヤーンの被覆率は80%、強力は6.5Kg、伸度
は12%であつた。 () 上記コアーヤーン、ビニロン紡績糸(単
繊維デニールが2drのトウを用いてパーロツク
方式により製造したもの)10′s/1ナイロンマ
ルチフイラメント840d/144fを容い第1表に示
す如く海苔網を作製した。1シーズン実用投入
試験を行つた結果もあわせて第1表に示した。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を構成しているコアーヤーンの
一例の断面、第2図はその側面図、第3図は海苔
網の一例の平面図、第4図は上撚糸の一例の側面
図、第5図はコアーヤーンよりなる下撚糸の一例
の断面図、第6図は混撚糸よりなる下撚糸の一例
の断面図である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 芯繊維束の囲りを短繊維より成る鞘繊維で構
    成し、鞘を構成する単繊維が鞘を構成する他の
    単繊維と実質的に撚り合わされることなく覆つ
    ているコアーヤーンであつて、下記式で示され
    る被覆率(%)を満足するコアーヤーンを用い
    て成る海苔網。 被覆率(%)≧ コアーヤーン中に占める鞘繊維の体積比率
    (%)×1.2 2 鞘を構成する繊維がポリビニルアルコール系
    繊維である実用新案登録請求の範囲第1項記載
    の海苔網。 3 鞘を構成する繊維が70〜300mmの平均長を有
    する合成繊維より成る短繊維である実用新案登
    録請求の範囲第1項に記載の海苔網。 4 鞘を構成する繊維が70〜300mmの平均長を有
    する短繊維である実用新案登録請求の範囲第2
    項に記載の海苔網。 5 芯繊維束を構成する繊維が合成繊維フイラメ
    ント系(長繊維)である実用新案登録請求の範
    囲第1〜4項のいずれかに記載の海苔網。 6 コアーヤーン中に占める鞘成分の体積比率
    (%)が30〜90%である実用新案登録請求の範
    囲第1〜5項のいずれかに記載の海苔網。 7 コアーヤーン中に占める鞘成分の体積比率
    (%)が45〜80%である実用新案登録請求の範
    囲第1〜5項のいずれかに記載の海苔網。
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