JPH0519347Y2 - - Google Patents
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- JPH0519347Y2 JPH0519347Y2 JP5440887U JP5440887U JPH0519347Y2 JP H0519347 Y2 JPH0519347 Y2 JP H0519347Y2 JP 5440887 U JP5440887 U JP 5440887U JP 5440887 U JP5440887 U JP 5440887U JP H0519347 Y2 JPH0519347 Y2 JP H0519347Y2
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Landscapes
- Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
本考案は綟網の改良に関する。
綟網は主として目合いが20mm以下の網であり、
稚魚の養殖網、小魚を獲るための曳き網等に用い
られる。 〈従来の技術〉 綟網は従来合成繊維から成る短繊維を用いた紡
績糸を撚り合せたものが用いられていた。このも
のは網目(経糸と緯糸の交点)の目止め性が良く
製造しやすいことから広く普及していたが、紡績
糸使用のため強度が低く、網を構成する撚り糸を
太くしなければ高い強力が得られずその結果海流
の抵抗を受けやすいこと、繰り返し使用に対する
屈曲耐久性が弱いことから、フイラメント糸より
成る綟網が好んで使われるようになつてきた。し
かしフイラメント糸による綟網は網の最重要点で
ある網目の目止め性が悪く、その対策として目止
剤(樹脂)を多量付着させる必要があり、大きな
コストアツプを余義なくされていた。また目止剤
の多量付着は樹脂が乾燥する時に発泡し、網に気
泡を含む形となり結果的に網の見かけ比重が下
り、網の沈降速度が下るという大きな問題を有し
ている。 綟網に使用されるフイラメント糸は強度、耐久
性の点よりナイロン糸が主体である。ナイロン綟
網は目止剤としてナイロン樹脂(主としてナイロ
ン8を変性したもの)を用いて加工されるが、こ
の目止め剤は水に分散又は溶解しないため、例え
ばメタノール等のアルコール類、該アルコール類
とトリクロルエチレン等のハロゲン化炭化水素の
混合溶媒を用いて溶解させなければならず、加工
コストのアツプ、労働環境上の問題、火災の危険
防止等の問題をかかえていた。 フイラメント糸と紡績糸を混撚して用いること
も当然実施されたが、該混撚糸より成る綟網は混
撚した紡績糸が撚り糸表面に占める割合は単に紡
績糸の体積比率に比例して増えるのみで、網目の
目止め性向上効果は顕著でない。さらにフイラメ
ント糸と紡績糸は強伸度性能(強伸度曲線の傾
き、切断伸度)が異なる場合が多く、どちらか一
方が他方より多大の張力を負担することとなり、
両者の強力が十分に生かされず強度的にも満足の
いくものは得られない。 〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案は上記綟網に要求される諸特性を満足
し、かつ網目の目止め加工が容易にできることを
目的に鋭意検討の結果、強度が高く耐久性にすぐ
れ、かつ目止め加工が容易な綟網を得ることに成
功したものである。 〈問題点を解決するための手段〉 本考案は前述の紡績糸又はフイラメント糸より
成る綟網が有している問題を解決する手段とし
て、芯繊維束に強力成分となる合成繊維フイラメ
ント糸を用い、その回りに短繊維による鞘を構成
させたいわゆるコアーヤーンを用いることを特徴
とするものである。ここでいうコアーヤーンは、
合成繊維フイラメント糸より成る芯繊維束の回り
を短繊維より成る鞘繊維で構成し、鞘を構成する
単繊維が鞘を構成する他の単繊維と実質的に撚り
合されることなく覆つているコアーヤーンであつ
て、下記式で示される被覆率(%)を満足するも
のである。 被覆率(%)≧コアーヤーン中に占める鞘成分
の体積比率(%)×1.2 被覆率が上式を満足しない場合には、鞘繊維と
芯繊維がほぼ均一に混じりあつた糸、すなわち鞘
繊維が糸表層部に集中的に存在していない糸とな
るため、網目の目止め性が得られない。このよう
な糸において、目止め性を得るために、鞘繊維の
体積比率を高めて被覆率を上げると、芯繊維の比
率が低くなり、必然的にコアーヤーンとしての強
度が下がることとなり、所期の目的が達成されな
い。つまりコアーヤーンを用いることにより得ら
れる効果が達成されない。 該コアーヤーンの鞘を構成する短繊維は通常の
紡績に用いられる平均繊維長38mm以上のスライバ
ーまたは粗糸が用いられるが、いわゆるトウ紡績
(バーロツク方式、コンバーター方式と言われる
もの)あるいは梳毛紡より成る平均繊維長が70〜
300mmのスライバーまたは粗糸を用いることが可
能であり、平均繊維長が70〜300mmの短繊維を鞘
成分として用いれば鞘成分が芯成分より抜けにく
くなり、後加工における工程通過性が大巾に改良
され、さらに綟網の毛羽立ちが極度に少くなるこ
とにより潮流に対する抵抗が減少するのでより好
ましい。 コアーヤーン中に占める鞘成分の体積比率が45
%以下であれば短繊維に起因する目止め加工性が
十分でなく、また該体積比率が80%以上であれば
強度、耐久性が不足し好ましくない。 コアーヤーンの芯繊維を構成する合成繊維フイ
ラメント糸は、ポリエステル、ナイロン、ビニロ
ン、アクリル、ポリオレフイン、アラミド、ポリ
アリレートが使用できるが、中でも強度、耐久
性、比重を考慮してナイロン、ポリエステルがよ
り好適に用いられる。 芯繊維束を構成する繊維の好ましい形態は強
度、耐久性、鞘繊維とのからみ具合を考慮して単
繊維デニール0.5〜50dr、総デニール50〜1000dr
であるが、単繊維デニール1.0〜30dr、総デニー
ル70〜500drがより好ましい。 鞘を構成する短繊維としてはポリエステル、ビ
ニロン、ナイロン、アクリル等の合成繊維、綿、
麻等の天然繊維が用いられるが、中でも目止め加
工性、比重、強度を考慮してポリエステル、ビニ
ロンが好適に用いられる。 鞘を構成する短繊維は被覆率、スライバーのつ
くりやすさ、芯繊維束とのからみ、目止め性を考
慮して単繊維デニール0.3〜50drの範囲から選ば
れるが、単繊維デニール0.5〜20drがより好まし
い。 本考案によるコアーヤーンを用いた綟網の目止
め加工は、熱可塑性樹脂(例えばポリビニルアル
コール、アクリル酸エステル、ポリエステル等)
に熱硬化性樹脂(例えばメラミン樹脂、エポキシ
樹脂、フエノール樹脂等)を加え、熱可塑性樹
脂/熱硬化性樹脂の固型分比を100/0〜50/50
程度に調節した加工剤を、綟網を構成する繊維重
量に対して3〜10%(固形分として)付着させ乾
燥キユアリングすることにより達成できる。 さらに上記目止剤は有機溶媒に溶解した形でも
用い得るが、水溶液もしくは水分散液としての使
用も可であり、水系加工剤を使用すれば目止め加
工工程が大巾に簡略化される。 一方ナイロンフイラメントから成る綟網の目止
め加工は、変性ナイロン樹脂(ナイロン8の変性
物)をメタノールを主体とした溶媒に溶解させ、
綟網を構成する繊維重量に対して40〜80%(固型
分として)付着させた後、乾燥、キユアリングを
行なわなければ十分な目止め性は得られず、加工
工程は管理がむつかしく、かつ高価である。 当然のことながら本考案によるコアーヤーンを
用いた綟網は、すべてコアーヤーンで構成されて
いることは必要なく、綟網を構成する経糸又は緯
糸もしくは両者に他の素材(たとえばナイロンフ
イラメント、ビニロン紡績糸等)を必要に応じて
混撚してもかまわない。 次に本考案を図面により説明する。 第1図は本考案を構成するコアーヤーン(被覆
率≒100%)1の断面を模型的に表わしたもので
あり、2は芯繊維束を構成する繊維の単繊維を示
し、3は鞘を構成する繊維の単繊維を示す。 第2図は本考案によるコアーヤーン(被覆率≒
100%)1の側面図であり、コアーヤーン1の表
面が鞘繊維3で被覆されている状態を示す。 第3図は綟網の構造(平面図)を示したもので
あり、経糸4は2本の下撚糸5から成り、緯糸6
は経糸の2本の下撚糸の中に撚り込むまて網目7
を形成する。緯糸6は一般的には経糸4と同一太
さとなるよう諸撚糸が用いられる。 第4図は綟網の構造(断面図)を示したもので
あり、経糸4は2本の下撚糸5から成り、緯糸6
は経糸の2本の下撚糸の中に撚り入まれて網目を
形成する。 なお本考案に用いられるコアーヤーンにおい
て、鞘を構成する単繊維は鞘を構成する他の単繊
維と実質的に撚り合わされていないことが必要で
あり、もし鞘繊維が加撚されて単繊維同志が一体
化して鞘繊維単独で糸となつている場合は芯繊維
束との剥離が生じやすく、コアーヤーンを用いる
特長が半減することとなる。 コアーヤーンの被覆率は次の方法により求め
る。糸をパネルに平行に捲きつけ、万能投影器ま
たは顕微鏡などによつて表面写真をとり、その写
真のうえに透明な紙をおいて糸の外周をトレース
し、かつ芯繊維の露出している部分を詳細に記入
する。然るのち糸の外周に沿つて紙を切りとりそ
の重さを測定してW0とし、次いで芯繊維が露出
している部分を切りとつてその重量を測定しW1
とする。被覆率は、 被覆率(%)=W0−W1/W0×100 によつて求められる。 但しトレースするコアーヤーンの試長は、その
糸の撚が100回出現する長さをいう。 即ち 試長(インチ)=100/撚数(t/in) である。 なおコアーヤーン中に占める鞘繊維の体積比率
とは、一定長さのコアーヤーンを構成する全繊維
の体積に占める鞘繊維の体積の割合のことで、該
体積は重量をそれぞれの密度で割ることにより得
られる。 以下に実施例により本考案を説明する。 実施例 コアーヤーンの作製 単繊維デニールが1drのビニロントウ(トー
タルデニール100万dr)をバーロツク方式によ
りけん切し、短繊維の平均繊維長が110mmのス
ライバーを得た。該スライバーを通常の紡績工
程を通した後、リング精紡機に供給し、撚りを
かける直前に芯繊維束となるナイロンフイラメ
ント210d/36fを供給し、鞘繊維体積比率53%、
繊度460drのコアーヤーンを作製した。該コア
ーヤーンの被覆率は83%、強力は3.4Kg、伸度
12%であつた。 上記コアーヤーン、ビニロン紡績糸(単繊維
デニールが1drのトウを用いてバーロツク方式
により製造したもの)20′S/1、ナイロンマル
チフイラメント420d/72fを用いて第1表に示
す如く綟網を作製した。 得られた綟網の性能も第1表にあわせて示
す。 【表】
稚魚の養殖網、小魚を獲るための曳き網等に用い
られる。 〈従来の技術〉 綟網は従来合成繊維から成る短繊維を用いた紡
績糸を撚り合せたものが用いられていた。このも
のは網目(経糸と緯糸の交点)の目止め性が良く
製造しやすいことから広く普及していたが、紡績
糸使用のため強度が低く、網を構成する撚り糸を
太くしなければ高い強力が得られずその結果海流
の抵抗を受けやすいこと、繰り返し使用に対する
屈曲耐久性が弱いことから、フイラメント糸より
成る綟網が好んで使われるようになつてきた。し
かしフイラメント糸による綟網は網の最重要点で
ある網目の目止め性が悪く、その対策として目止
剤(樹脂)を多量付着させる必要があり、大きな
コストアツプを余義なくされていた。また目止剤
の多量付着は樹脂が乾燥する時に発泡し、網に気
泡を含む形となり結果的に網の見かけ比重が下
り、網の沈降速度が下るという大きな問題を有し
ている。 綟網に使用されるフイラメント糸は強度、耐久
性の点よりナイロン糸が主体である。ナイロン綟
網は目止剤としてナイロン樹脂(主としてナイロ
ン8を変性したもの)を用いて加工されるが、こ
の目止め剤は水に分散又は溶解しないため、例え
ばメタノール等のアルコール類、該アルコール類
とトリクロルエチレン等のハロゲン化炭化水素の
混合溶媒を用いて溶解させなければならず、加工
コストのアツプ、労働環境上の問題、火災の危険
防止等の問題をかかえていた。 フイラメント糸と紡績糸を混撚して用いること
も当然実施されたが、該混撚糸より成る綟網は混
撚した紡績糸が撚り糸表面に占める割合は単に紡
績糸の体積比率に比例して増えるのみで、網目の
目止め性向上効果は顕著でない。さらにフイラメ
ント糸と紡績糸は強伸度性能(強伸度曲線の傾
き、切断伸度)が異なる場合が多く、どちらか一
方が他方より多大の張力を負担することとなり、
両者の強力が十分に生かされず強度的にも満足の
いくものは得られない。 〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案は上記綟網に要求される諸特性を満足
し、かつ網目の目止め加工が容易にできることを
目的に鋭意検討の結果、強度が高く耐久性にすぐ
れ、かつ目止め加工が容易な綟網を得ることに成
功したものである。 〈問題点を解決するための手段〉 本考案は前述の紡績糸又はフイラメント糸より
成る綟網が有している問題を解決する手段とし
て、芯繊維束に強力成分となる合成繊維フイラメ
ント糸を用い、その回りに短繊維による鞘を構成
させたいわゆるコアーヤーンを用いることを特徴
とするものである。ここでいうコアーヤーンは、
合成繊維フイラメント糸より成る芯繊維束の回り
を短繊維より成る鞘繊維で構成し、鞘を構成する
単繊維が鞘を構成する他の単繊維と実質的に撚り
合されることなく覆つているコアーヤーンであつ
て、下記式で示される被覆率(%)を満足するも
のである。 被覆率(%)≧コアーヤーン中に占める鞘成分
の体積比率(%)×1.2 被覆率が上式を満足しない場合には、鞘繊維と
芯繊維がほぼ均一に混じりあつた糸、すなわち鞘
繊維が糸表層部に集中的に存在していない糸とな
るため、網目の目止め性が得られない。このよう
な糸において、目止め性を得るために、鞘繊維の
体積比率を高めて被覆率を上げると、芯繊維の比
率が低くなり、必然的にコアーヤーンとしての強
度が下がることとなり、所期の目的が達成されな
い。つまりコアーヤーンを用いることにより得ら
れる効果が達成されない。 該コアーヤーンの鞘を構成する短繊維は通常の
紡績に用いられる平均繊維長38mm以上のスライバ
ーまたは粗糸が用いられるが、いわゆるトウ紡績
(バーロツク方式、コンバーター方式と言われる
もの)あるいは梳毛紡より成る平均繊維長が70〜
300mmのスライバーまたは粗糸を用いることが可
能であり、平均繊維長が70〜300mmの短繊維を鞘
成分として用いれば鞘成分が芯成分より抜けにく
くなり、後加工における工程通過性が大巾に改良
され、さらに綟網の毛羽立ちが極度に少くなるこ
とにより潮流に対する抵抗が減少するのでより好
ましい。 コアーヤーン中に占める鞘成分の体積比率が45
%以下であれば短繊維に起因する目止め加工性が
十分でなく、また該体積比率が80%以上であれば
強度、耐久性が不足し好ましくない。 コアーヤーンの芯繊維を構成する合成繊維フイ
ラメント糸は、ポリエステル、ナイロン、ビニロ
ン、アクリル、ポリオレフイン、アラミド、ポリ
アリレートが使用できるが、中でも強度、耐久
性、比重を考慮してナイロン、ポリエステルがよ
り好適に用いられる。 芯繊維束を構成する繊維の好ましい形態は強
度、耐久性、鞘繊維とのからみ具合を考慮して単
繊維デニール0.5〜50dr、総デニール50〜1000dr
であるが、単繊維デニール1.0〜30dr、総デニー
ル70〜500drがより好ましい。 鞘を構成する短繊維としてはポリエステル、ビ
ニロン、ナイロン、アクリル等の合成繊維、綿、
麻等の天然繊維が用いられるが、中でも目止め加
工性、比重、強度を考慮してポリエステル、ビニ
ロンが好適に用いられる。 鞘を構成する短繊維は被覆率、スライバーのつ
くりやすさ、芯繊維束とのからみ、目止め性を考
慮して単繊維デニール0.3〜50drの範囲から選ば
れるが、単繊維デニール0.5〜20drがより好まし
い。 本考案によるコアーヤーンを用いた綟網の目止
め加工は、熱可塑性樹脂(例えばポリビニルアル
コール、アクリル酸エステル、ポリエステル等)
に熱硬化性樹脂(例えばメラミン樹脂、エポキシ
樹脂、フエノール樹脂等)を加え、熱可塑性樹
脂/熱硬化性樹脂の固型分比を100/0〜50/50
程度に調節した加工剤を、綟網を構成する繊維重
量に対して3〜10%(固形分として)付着させ乾
燥キユアリングすることにより達成できる。 さらに上記目止剤は有機溶媒に溶解した形でも
用い得るが、水溶液もしくは水分散液としての使
用も可であり、水系加工剤を使用すれば目止め加
工工程が大巾に簡略化される。 一方ナイロンフイラメントから成る綟網の目止
め加工は、変性ナイロン樹脂(ナイロン8の変性
物)をメタノールを主体とした溶媒に溶解させ、
綟網を構成する繊維重量に対して40〜80%(固型
分として)付着させた後、乾燥、キユアリングを
行なわなければ十分な目止め性は得られず、加工
工程は管理がむつかしく、かつ高価である。 当然のことながら本考案によるコアーヤーンを
用いた綟網は、すべてコアーヤーンで構成されて
いることは必要なく、綟網を構成する経糸又は緯
糸もしくは両者に他の素材(たとえばナイロンフ
イラメント、ビニロン紡績糸等)を必要に応じて
混撚してもかまわない。 次に本考案を図面により説明する。 第1図は本考案を構成するコアーヤーン(被覆
率≒100%)1の断面を模型的に表わしたもので
あり、2は芯繊維束を構成する繊維の単繊維を示
し、3は鞘を構成する繊維の単繊維を示す。 第2図は本考案によるコアーヤーン(被覆率≒
100%)1の側面図であり、コアーヤーン1の表
面が鞘繊維3で被覆されている状態を示す。 第3図は綟網の構造(平面図)を示したもので
あり、経糸4は2本の下撚糸5から成り、緯糸6
は経糸の2本の下撚糸の中に撚り込むまて網目7
を形成する。緯糸6は一般的には経糸4と同一太
さとなるよう諸撚糸が用いられる。 第4図は綟網の構造(断面図)を示したもので
あり、経糸4は2本の下撚糸5から成り、緯糸6
は経糸の2本の下撚糸の中に撚り入まれて網目を
形成する。 なお本考案に用いられるコアーヤーンにおい
て、鞘を構成する単繊維は鞘を構成する他の単繊
維と実質的に撚り合わされていないことが必要で
あり、もし鞘繊維が加撚されて単繊維同志が一体
化して鞘繊維単独で糸となつている場合は芯繊維
束との剥離が生じやすく、コアーヤーンを用いる
特長が半減することとなる。 コアーヤーンの被覆率は次の方法により求め
る。糸をパネルに平行に捲きつけ、万能投影器ま
たは顕微鏡などによつて表面写真をとり、その写
真のうえに透明な紙をおいて糸の外周をトレース
し、かつ芯繊維の露出している部分を詳細に記入
する。然るのち糸の外周に沿つて紙を切りとりそ
の重さを測定してW0とし、次いで芯繊維が露出
している部分を切りとつてその重量を測定しW1
とする。被覆率は、 被覆率(%)=W0−W1/W0×100 によつて求められる。 但しトレースするコアーヤーンの試長は、その
糸の撚が100回出現する長さをいう。 即ち 試長(インチ)=100/撚数(t/in) である。 なおコアーヤーン中に占める鞘繊維の体積比率
とは、一定長さのコアーヤーンを構成する全繊維
の体積に占める鞘繊維の体積の割合のことで、該
体積は重量をそれぞれの密度で割ることにより得
られる。 以下に実施例により本考案を説明する。 実施例 コアーヤーンの作製 単繊維デニールが1drのビニロントウ(トー
タルデニール100万dr)をバーロツク方式によ
りけん切し、短繊維の平均繊維長が110mmのス
ライバーを得た。該スライバーを通常の紡績工
程を通した後、リング精紡機に供給し、撚りを
かける直前に芯繊維束となるナイロンフイラメ
ント210d/36fを供給し、鞘繊維体積比率53%、
繊度460drのコアーヤーンを作製した。該コア
ーヤーンの被覆率は83%、強力は3.4Kg、伸度
12%であつた。 上記コアーヤーン、ビニロン紡績糸(単繊維
デニールが1drのトウを用いてバーロツク方式
により製造したもの)20′S/1、ナイロンマル
チフイラメント420d/72fを用いて第1表に示
す如く綟網を作製した。 得られた綟網の性能も第1表にあわせて示
す。 【表】
第1図は本考案を構成するコアーヤーンの断面
図、第2図はその側面図、第3図は綟網の平面
図、第4図は綟網の断面図を示す。
図、第2図はその側面図、第3図は綟網の平面
図、第4図は綟網の断面図を示す。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1 合成繊維フイラメント糸よりなる芯繊維束の
回りを短繊維よりなる鞘繊維で構成し、鞘を構
成する単繊維が鞘を構成する他の単繊維と実質
的に撚り合わされることなく覆つているコアー
ヤーンであつて、下記式で示される被覆率
(%)を満足するコアーヤーンを用いてなる綟
網。 被覆率(%)≧コアーヤーン中に占める鞘繊
維の体積比率(%)×1.2 2 鞘を構成する繊維が70〜300mmの平均長を有
する合成繊維よりなる短繊維である実用新案登
録請求の範囲第1項に記載の綟網。 3 コアーヤーン中に占める鞘成分の体積比が45
〜80%である実用新案登録請求の範囲第1項ま
たは第2項に記載の綟網。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5440887U JPH0519347Y2 (ja) | 1987-04-09 | 1987-04-09 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5440887U JPH0519347Y2 (ja) | 1987-04-09 | 1987-04-09 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63162890U JPS63162890U (ja) | 1988-10-24 |
JPH0519347Y2 true JPH0519347Y2 (ja) | 1993-05-21 |
Family
ID=30881374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5440887U Expired - Lifetime JPH0519347Y2 (ja) | 1987-04-09 | 1987-04-09 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0519347Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6058488B2 (ja) * | 2012-07-17 | 2017-01-11 | クレハ合繊株式会社 | 漁網用糸及び漁網 |
DE202013102795U1 (de) * | 2013-06-27 | 2014-09-29 | Isofer Ag | Viereckige Maschen aufweisendes, geflochtenes Maschennetz |
-
1987
- 1987-04-09 JP JP5440887U patent/JPH0519347Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63162890U (ja) | 1988-10-24 |
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