JPH04363659A - ビタミンb12の分析 - Google Patents

ビタミンb12の分析

Info

Publication number
JPH04363659A
JPH04363659A JP16339891A JP16339891A JPH04363659A JP H04363659 A JPH04363659 A JP H04363659A JP 16339891 A JP16339891 A JP 16339891A JP 16339891 A JP16339891 A JP 16339891A JP H04363659 A JPH04363659 A JP H04363659A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vitamin
bound
intrinsic factor
amount
immobilized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16339891A
Other languages
English (en)
Inventor
Chan S Oh
チャン エス オー
J Stone Linda
リンダ ジェイ ストーン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SmithKline Beecham Corp filed Critical SmithKline Beecham Corp
Priority to JP16339891A priority Critical patent/JPH04363659A/ja
Publication of JPH04363659A publication Critical patent/JPH04363659A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は血清などの体液中のビ
タミンB12濃度の定量に使用できるビタミンB12分
析に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】シアノ
コバラミン(ビタミンB12)は人間の食物中の必須ビ
タミンである。それは脂質代謝における酵素メチルマロ
ニル−補酵素Aムターゼによるアセチル補酵素Aのメチ
ルマロニル−補酵素Aへの転換及びDNAの合成に必要
なリボヌクレオチド還元酵素によるリボヌクレオチドの
デオキシリボヌクレオチドへの還元を含む数種の中間代
謝反応において補酵素として関与している。
【0003】患者の血清中のビタミンB12の低レベル
は悪性貧血病の指標となる。この重大な巨大赤芽球貧血
の発生は消化系及び神経系にも悪影響を与える。神経系
の損傷は運動失調及び精神病症状を招くことがある。1
926年にビタミンB12がビタミンとして確認される
以前はこれらの病気は不治であり、通常致命的であった
。悪性貧血は厳格な菜食主義食からの食餌ビタミンB1
2欠乏によって生じることがあるけれども、最も通常的
な原因は腸からのビタミン吸収不全である。これは胃内
層による内因子(intrinsic facter)
(IF)と呼ばれるムコタンパク質合成の減少によって
生じる。悪性貧血は、そう診断されると、ビタミンB1
2服用によって容易に治療される。
【0004】ビタミンB12はバクテリヤ、ラクトバチ
ルス・ラクチス及び原生動物、ユウグレナ・グラシリス
のようなビタミンを必要とする生物の成長応答を用いる
微生物学的分析により分析されてきた。そのような微生
物学的分析は研究や臨床研究室においてなお広く受け入
れられているけれども、その実施には困難があり、時間
がかかる。近年、試験試料に由来するビタミンB12と
分析試薬としての既知量の標識付けビタミンB12との
間の競争結合反応に基づく上記と別のビタミンB12分
析法を改良する試みがなされてきた。試験試料ビタミン
B12及び標識付けビタミンB12は一定量のビタミン
B12結合パートナーに対して競争する。典型的な結合
パートナーにはIFのような結合タンパク質やタンパク
質RがビタミンB12に対して生じる抗体とともに含ま
れる。競争結合分析は伝統的な微生物学的分析に代って
それと同等で信頼性のある迅速な方法を提供している。
【0005】ビタミンB12競争結合分析に用いられる
特殊な結合タンパク質は重要である。特に、以前からそ
の使用が提案されていたいくつかの結合タンパク質はビ
タミンB12自体とともにコバラミン類似体とも結合す
ると考えられている。例えば、トランスコバラミンII
及びRタンパク質はビタミンB12と同様にヒトの血清
中に存在するコバラミン類似体と結合することが示され
ている。 このような特異性の欠如はビタミンB12分析における
誤差が多いという結果をもたらす。一般にIFはヒトの
血清中のビタミンB12の生理学的活性形態である5′
−デオキシアデノシルコバラミンに関し高度に選択的で
あるから競争結合分析用の好ましい結合タンパク質であ
ることが受け入れられている。
【0006】一般に競争分析に基づく分析法は容易に同
定又は定量され得る化学的部分ないし基を保持する標識
付け配位子又は配位子類似体を用いる。そのような標識
の典型例には放射性同位元素、蛍光基及び酵素が含まれ
る。ビタミンB12競争結合分析において、放射性標識
付けビタミンB12誘導体は最も一般的に使用される配
位子類似体であり、数種の異った同位元素が成功裡に使
用されてきた。
【0007】この種分析に成功裡に使用された最初の同
位元素は57Coであった。57Co−標識付けビタミ
ンB12の合成は退屈で複雑な操作で、これは特にシア
ノコバラミン分子中のコバルト単一原子はそのポルフィ
リン環構造の中央に位置し、したがってビタミンB12
の生合成に同位元素を導入するのに必要な化学的置換に
対し比較的反応しないからである。したがって、この操
作により製造された57Co−ビタミンB12は比較的
高価であり、低特異活性である。低特異活性はこの標識
付けビタミンB12を用いる競争結合分析において少な
くとも1分間の比較的長い計数時間を必要とする。これ
らの長い計数時間は試料の処理を遅らせ望ましくない。
【0008】その他に 125I−ビタミンB12誘導
体の調製が試みられた。ベルステインらの米国特許第4
,209,614号によれば、そのような誘導体はビタ
ミンB12の糖環を通じてそのビタミンB12と結合す
る無水グルタール酸誘導体とビタミンB12を反応させ
ることによって調製することができる。無水グルタール
酸誘導置換基は次いでヨウ素化される。
【0009】もう1つの 125I−ビタミンB12誘
導体調製法がニスウェンダーらの米国特許第3,981
,863号に記載されている。天然のビタミンB12は
そのポルフィリン環上に多数のアミド置換基を含有して
いる。温和な加水分解はこれらアミド基のいくつかを開
裂させ、大部分が(e)−異性体を含有するモノカルボ
ン酸混合物が形成される。酸混合物は次いでp−(アミ
ノアルキル)フェノールと反応させカルボン酸基の1つ
との反応によってフェノール基が導入される。混合置換
基ビタミンB12誘導体は次にフェノール置換基をヨウ
素化される。これら 125I−標識付け混合誘導体は
この混合物に対して生起した抗体を用いるビタミンB1
2の放射性免疫分析に有用である。
【0010】IFと強力に結合するビタミンB12誘導
体の開発にもまた試みがなされてきた。ホーツの米国特
許第4,465,775号は部分加水分解されたビタミ
ンB12の(d)−モノカルボン酸異性体から形成され
た標識付け誘導体が(b)−及び(e)−異性体の誘導
体よりも非常に大きいIF親和性を有していることを開
示している。したがってこれらの誘導体はビタミンB1
2競争結合分析における標識付け類似体として使用する
のに好ましい。
【0011】これらの免疫分析における放射性化合物の
使用は多くの欠点を示している。これらの貯蔵、使用及
び廃棄には鉛遮蔽や特殊な廃棄物処理操作など極度の安
全性配慮が取られねばならない。放射性の計数には高価
な装置が必要である。同位元素 125Iの崩壊半減期
は約60日である。この放射性崩壊は検出に使用し得る
放射能の量を低下させるばかりでなく、残余の試薬を損
なう化学反応を発生させ、さらに感度を低下させる。こ
のように 125I−標識付け試薬の貯蔵は数カ月に制
限される。もし他の一般に使用されるヨウ素の同位元素
、 131Iを標識として用いるとこれらの問題は拡大
される。この同位元素の半減期は9日未満である。
【0012】これらの欠点の結果として、近年、それら
を用いない代りのビタミンB12標識付けスキームの開
発努力が増大してきた。
【0013】ビタミンB12競争結合分析において酵素
−標識付けビタミンB12を利用する試みが行われてい
る。 酵素−標識付けビタミンB12誘導体もまたビタミンB
12のモノカルボン酸誘導体を標識付けすることによっ
て調製される。レオニダスら、バイオテクニックス  
4,42−55(1986)はそのような競争結合分析
においてIFのような配位子選択結合タンパク質の使用
がビタミンB12と結合する抗体の使用よりも優れてい
ることを示唆している。
【0014】レオニダスらの操作によれば、IFを最初
にアガロース・ビーズのような固体支持体の上に固定化
する。固定化IFは次にビタミンB12を含有する試料
と接触させ、指定の時間温置する。続いて一定量の酵素
−標識付けビタミンB12を反応混合物に添加し、さら
に温置を続ける。2回目の温置時間後、固相を洗浄して
結合しなかった物質を除去し、結合した酵素の量を酵素
反応に適合した物質を添加することによって定量する。 適切な物質が使用された場合、結合した酵素の量は比色
定量、典型的には分光測光法により定量することができ
る。吸光度の変化が基質上の酵素の作用結果であり、吸
光度の変化の大きさが試験試料中に存在する未標識ビタ
ミンB12の濃度に反比例する。
【0015】このタイプの順続(sequential
)結合分析において、試験試料ビタミンB12及び酵素
−標識付けビタミンB12は固定化IF上の有効な結合
部位に対して「競争」する。順続添加するのでこの分析
はより正しくは「擬似的競争」と記すべきである。
【0016】このレオニダスらの酵素−標識付け順続結
合法は臨床環境下で定常的に正確なデータを出すに至ら
ないことが見出された。この酵素−標識付けビタミンB
12を用いて得られる用量対応カーブは他の分析物に対
して対比し得る天然の結合タンパク質を用いる他の分析
物の順続結合分析において得られるものほど急勾配では
なかった。レオニダスらは用量対応カーブが緩傾斜なの
は正常にはビタミンB12の周りに三次元的な配座と想
定されるIFの結合能力がIFが固体支持体に結合され
ると固定化により部分的に損なわれたことによると理論
づけている。
【0017】これに続いて、酵素−標識付けIFと磁性
二酸化クロム粒子上に塗布されたビタミンB12を用い
る分析法がワングらによって1987年7月のアメリカ
ン・アソシエーション・オブ・クリニカル・ケミスツ・
ミーティングで配布された刊行物に開示されている。こ
の分析において試験試料中の遊離ビタミンB12は存在
する内因子に対して粒子上に塗布されたビタミンB12
と競争する。その後二酸化クロム粒子は磁力の適用によ
り除去され、残存する上澄みの酵素活性が分析される。 臨床的な環境下で定常的に正確なデータを出すことがで
き、レオニダスらによって見出された問題点を排除した
ビタミンB12の競争もしくは擬似的競争結合分析方法
をもたらすことは大いに有益であろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】試験試料中のビタミンB
12の競争結合分析方法がこれらの要求を満足させる。 この分析方法の主要な特徴は溶液中で遊離しているビタ
ミンB12結合パートナー、一般には内因子、及び固定
化ビタミンB12誘導体を使用することである。従来の
分析と同様の競争反応が発生するけれども、これら試薬
の役割の逆転が特に臨床的に意義のある濃度範囲内で分
析の効率に予想外の改善の原因となる。
【0019】本発明の多数の実施形態のもう1つの重要
な特徴は実質的にすべての内因子分子が少なくとも1つ
のビオチン分子と共有結合で結合しており、かつそのビ
オチン分子が内因子のアミノ基とカップリングしている
ビオチニル化内因子製剤を使用することである。この方
法においてビオチンは「レポーター基」を担持する巨大
分子によって特異的に認知され得るハプテンなどの他の
分子で置き換えることができる。爾後も用いる「レポー
ター基」には酵素、酵素補因子、酵素阻害剤、酵素モジ
ュレーター、蛍光標識、化学発光標識及び電解的に検出
可能な標識が含まれる。
【0020】最も一般的には、この分析方法の1つの形
態は次の段階を有してなる:(1)ビタミンB12を含
有する試験試料を(a)レポーター基とひき続き結合す
ることができるビタミンB12結合パートナー及び(b
)試験試料中にビタミンB12が存在しないと実質的に
すべての結合パートナーが固定化ビタミンB12によっ
て結合されるのに十分な固定化ビタミンB12と組み合
わせ、(2)次に試料中のビタミンB12の量が固定化
ビタミンB12と結合した結合パートナーの量と反比例
する固定化ビタミンB12と結合した結合パートナーの
量を定量する。
【0021】試験試料中に遊離のビタミンB12が多け
れば多いほど遊離のビタミンB12と結合する結合パー
トナーの画分が多く、固定化ビタミンB12と結合する
結合パートナーの画分が少ない。固定化ビタミンB12
と結合する結合パートナーの画分のみが実際に定量され
る。
【0022】典型的には、固定化ビタミンB12は固体
支持体に橋かけ結合している。固体支持体は活性化橋か
け結合ポリアクリルアミド、活性化セルロース又はジア
ゾ化アミン誘導体化ポリスチレンであることができる。 ビタミンB12と固体支持体間の橋かけはタンパク質リ
ンカーを経るものであることができる。タンパク質リン
カーはウシの血清アルブミン又はIgGであることがで
きる。結合は次の段階で形成させることができる。
【0023】(1)ビタミンB12−モノカルボン酸の
カルボキシル基をカルボニルジイミダゾールよって活性
化し、(2)活性化ビタミンB12−モノカルボン酸を
N−ヒドロキシスクシミドと反応させてモノカルボン酸
のN−ヒドロキシスシンイミジルエステルを得て、(3
)モノカルボン酸のN−ヒドロキシスクシンイミジルエ
ステルをタンパク質のアミノ基と反応させて、それによ
りビタミンB12をアミド結合の形成によってタンパク
質とカップリングさせる。典型的には、ビタミンB12
−モノカルボン酸は(e)−異性体である。ビタミンB
12−モノカルボン酸はまたその結合パートナーとの親
和性を改善するためその第一級アルコール上でスクシニ
ル化されたものであることができる。
【0024】レポーター基は酵素、酵素補因子、酵素阻
害剤、酵素モジュレーター又は蛍光性、化学発光性又は
電解的に検出可能な標識であることができる。レポータ
ー基が酵素である場合、その酵素は西洋わさびペルオキ
シダーゼ、アルカリフォスファターゼ又はβ−ガラクト
シダーゼであることができる。
【0025】結合パートナーがビオチニル化内因子であ
る場合、固定化ビタミンB12と結合したビオチニル化
内因子の量を測定する段階は下記のことを有してなるこ
とができる。(a)結合したビオチニル化内因子をレポ
ーター基で標識付けしたアビジンと反応させ、(b)次
いで、内因子と結合したレポーター基を分析することに
よって内因子と結合したアビジンの量を定量する。この
分析はレポーター基が酵素である場合、結合した酵素活
性度の分析である。アジビンはその非特異結合性を減少
させるためスクシニル化されたものであることができる
【0026】内因子がビオチンの代りにハプテンと複合
している場合、抗−ハプテン抗体は上記の方法において
アビジンと置き換えられる。
【0027】未複合内因子を代りに使用することができ
、次いでアビジン又は抗−ハプテン抗体はレセプター基
と結合した抗−内因子抗体と置き換えられる。
【0028】レポーター基とひき続き結合することがで
きるビタミンB12結合パートナーは抗体であることが
できる。抗体はビオチニル化されたものであることがで
き、レポーター基と共有結合で結合したアビジンを使用
することができる。代りに、第1抗体に対し特異的でレ
ポーター基と共有結合で結合した第2抗体を使用するこ
とができる。
【0029】ビタミンB12の結合パートナーはそれ自
体がレポーター基と共有結合で結合したものであること
ができる。その場合、分析方法は下記の段階を有してな
ることができる。(1)ビタミンB12を含有する試験
試料を(a)レポーター基と共有結合で結合したビタミ
ンB12結合パートナー及び(b)試験試料中にビタミ
ンB12が存在しないと実質的にすべての結合パートナ
ーが固定化ビタミンB12によって結合されるのに十分
な量の固定化ビタミンB12と組み合わせ、(2)次い
で固定化ビタミンB12に結合したレポーター基を分析
することによって固定化ビタミンB12に結合した結合
パートナーの量を定量する。この方法の形態において、
結合パートナーは内因子又は抗−ビタミンB12抗体で
あることができる。
【0030】特に、試験の1つの重要な形態は下記の段
階を有してなる。(1)試験試料を(a)実質的にすべ
ての内因子分子が少なくとも1つのビオチン分子と共有
結合で結合し、そのビオチン分子は内因子のアミノ基と
カップリングしているようなビオチニル化内因子及び(
b)試験試料中にビタミンB12が存在しないと実質的
にすべてのビオチニル化内因子が固定化ビタミンB12
によって結合されるのに十分な固定化ビタミンB12、
IgGのリンカーによってジアゾ化−アミン誘導体化ビ
ーズポリスチレンビースの固体支持体と共有結合で結合
している固定化ビタミンB12と組み合わせ、(2)固
体支持体及びその固体支持体と結合したすべての内因子
を未結合内因子から分離し、(3)固体支持体をスクシ
ニル化アビジンと共有結合で結合した西洋わさびペルオ
キシダーゼとともに固体支持体に結合したすべての内因
子が西洋わさびペオキシダーゼと結合するように温置し
、(4)次いで存在する西洋わさびペルオキシターゼの
酵素活性が試験試料中に最初に存在した遊離のビタミン
B12の量に反比例する固体支持体と結合した西洋わさ
びペルオキシダーゼを分析する。
【0031】試料が血清である場合、内因子様活性を有
する内因性血清タンパク質を不活性化するためある予備
段階が必要になる。血清に特に有用な分析形態は下記の
段階を有してなる。(1)血清をビタミンB12を安定
化するKCNの存在下でNaOHとジチオトレイトール
で処理して血清中に存在する内因性ビタミンB12結合
活性を不活性化し、(2)処理血清を中和し、(3)中
和した処理血清にビオチニル化内因子を添加し、その結
果の溶液を温置してビタミンB12を内因子と結合させ
、(4)次にビタミンB12が共有結合でカップリング
した固体支持体を添加し、その支持体を溶液中に温置し
て溶液中に残存する未結合ビオチニル化内因子をすべて
結合させ、(5)固体支持体を洗浄してすべての未結合
物を除去し、(6)西洋わさびペルオキシダーゼと複合
したスクシニル化アビジンを固体支持体に添加し、再度
温置し、(7)固体支持体から過剰のアビジン−ペルオ
キシダーゼ複合体を洗浄し、(8)固体支持体にペルオ
キシダーゼ基質o−フェニーレンジアミンを添加し、そ
れにより着色生成物を生成させ、生成した着色生成物の
量は血清試料中に最初から存在した遊離のビタミンB1
2の量と反比例するものであり、(9)生成した着色生
成物の吸光度を測定する。
【0032】本発明はもう1つの局面において本発明の
分析に好適な変性内因子からなる組成物である。最も一
般的には、そのような組成物は実質的に内因子のすべて
の分子が少なくとも1つの配位子と共有結合で結合する
ように内因子のアミノ基を通じて配位子と共有結合でカ
ップリングした変性内因子を有してなる。その組成物は
、例えば、ビオチニル化内因子又はハプテンと共有結合
でカップリングした内因子を有してなることができる。 配位子分子はカルボキシル基を含有し、次いでアミド結
合を通じて内因子分子とカツブリングしたものであるこ
とができる。アミド結合は配位子のカルボキシル基とN
−ヒドロキシスクシニミドとの反応によって生成するこ
とができ、それによりN−ヒドロキシスクシンイミジル
エステルの形成及びそれに続くN−ヒドロキシスクシン
イミジルエステルの内因子アミノ基との反応によって生
成させることができる。
【0033】さらに本発明はもう1つの局面において内
因子のビオチニル化プロセスであり、それとともにその
プロセスによって生成されるビオチニル化内因子を有し
てなる組成物である。このプロセスは次の段階を有して
なる。(1)内因子をビオチニルアミドカプロン酸のN
−ヒドロキシスクシミジルエステルとpH約7.4で、
ビオチン部分と内因子分子との比率約6.3:1から約
1375:1において反応させ、(2)次いで残存する
ビオチニルアミドカプロン酸のN−ヒドロキシスクシミ
ジルエステルの活性を過剰のエチレンジアミンと反応さ
せることによって除去する。
【0034】ビタミンB12を結合パートナーと反応さ
せるビタミンB12競争分析において上述の変性内因子
製品のどれかを結合パートナーとして使用することで改
良が得られる。
【0035】新規なビタミンB12用競争結合分析方法
が本発明によって提供される。爾後、用語「競争結合分
析」には競争する種が同時に存在する真の競争結合分析
及び競争する種が順続して存在する擬似的競争結合分析
の両方を含んでいることにする。
【0036】本発明の分析の臨界的な要素は実質的にす
べてのIF分子がビオチニル化されてもビタミンB12
との結合能力に重大な低下をもたらすことなくビオチニ
ル化されるような方法で調製されたビオチニル化IFを
使用することである。このビオチニル化IFはまた酵素
又はその他のレポーター基、例えば、酵素補因子、酵素
モジュレーター、酵素阻害剤、発蛍光団、化学発光団、
又は電解的に検知できる種を分析に導入する手段として
使用される。レポーター基は固体支持体に結合したIF
の量を後に定量するのに用いられる。酵素又は他のレポ
ーター基は酵素又はレポーター基で標識付けされたアビ
ジンとして導入され、ビオチニル化IFのビオチン部分
と緊密かつ特異的に結合する。
【0037】ビオチニル化IFの使用はまたビタミンB
12が標識の代りに固体支持体とカッブリングできるよ
うにする。この競争ビタミンB12試薬とIF試薬の役
割逆転は予想外に分析の効率を特に臨床的に有意義な濃
度範囲において改良することが発見された。この予想外
の改良は不溶化ビタミンB12が試験試料中のビタミン
B12と同じ結合パートナー、典型的にはビオチニル化
IF、と競争する同じ競争反応が生じた場合でも発生す
る。
【0038】分析の実施においては、ビタミンB12を
含有する試験試料中へ典型的には過剰の固定化ビタミン
B12を一定量のビオチニル化IFとともに添加する。 不溶化ビタミンB12試薬は試験試料ビタミンB12と
限定された数の反応可能なIF結合部位と競争する。ビ
オチニル化IFと固定化ビタミンB12及び試験試料ビ
タミンB12を予め決められた時間温置し、続いて酵素
−標識付けアビジンを添加する。次に固体相を溶液から
分離し、固体相に随伴した酵素活性を測定して固定化ビ
タミンB12を通じて固体相に結合した標識付けIF試
薬の量を定量する。結合酵素活性の量は試料中のビタミ
ンB12含有量と反比例する。
【0039】1.内因子のビオチニル化この分析におい
てビタミンB12の結合パートナーとして用いられるビ
オチニル化IFには2つの主要な必要条件がある。第1
の必要条件はIFのビタミンB12に対する結合能力を
ビオチニル化後も保持することである。第2の必要条件
は実質的に全てのIFをビオチニル化することである。 もしこれらの必要条件のうちの1つが満たされないと、
得られたビオチニル化IF製剤は競争結合分析における
ビタミンB12の結合パートナーとしての使用に不適で
ある。多くの天然由来の結合タンパク質は結合表面全般
に分布したアミノ官能基を有している。それらのアミノ
基のいくつかは一般に臨界結合部位又はその近くに見出
すことができる。ビオチニル化試薬は通常アミノ基と反
応可能な種の形となっている。ビオチンがそれらアミノ
基と結合部位又はその近くで反応すると、その結合タン
パク質は変性されたものとなりその結合能力を失う。本
発明において、予想外に、IFは徹底的ビオチニル化後
でさえもその結合活性を失っていなかった。これはIF
はそのビタミンB12との結合部位又はその近くにアミ
ノ基を有していないことを示唆している。
【0040】IFの不完全なビオチニル化は未ビオチニ
ル化IFと結合したビタミンB12分子が検出されない
から不十分な抑制曲線を作る結果となることがある。未
ビオチニル化IFはビタミンB12との結合の有無に関
係なく酵素担持アビジンに結合する。一方、ビオチニル
化IFはもしビタミンB12と結合しなければ、時には
酵素−標識付けアビジンを引き寄せ固体相のビタミンB
12部分と結合することができる。従来のビオチニル化
IF製剤の分析結果はそのビオチニル化製剤中のIF分
子の35−40%に及ぶ多くが何等ビオチンを結合して
いないことが示された。
【0041】これらの必要条件に鑑み、優れたビオチニ
ル化IF製剤が得られるビオチニル化IF合成方法が開
発された。この製剤は100%ビオチニル化されており
、そのビタミンB12との結合能力は何等減少していな
いことが示された。
【0042】このビオチニル化IFはIFをビオチニル
アミドカプロン酸のN−ヒドロキシスクシンイミジルエ
ステルと反応させることによって調製された。このエス
テルは上記ビオチン誘導体のカルボキシル基を活性化し
、その結果、ビオチン部分のリシンのε−アミノ基又は
IFタンパク質のアミノ末端基のいずれかとの結合を生
じさせる。IFのアミノ基は活性部位又はそれに隣接し
て位置しておらず、それ故、IFの三次元構造ないし活
性のどちらも変えることなく極度に誘導体化され得ると
考えられている。出発反応混合物中におけるビオチン部
分のIF分子に対する比率は6.3から1375の範囲
に及ぶことができ、たとえビオチン部分のIF分子に対
する比率がその最低であってもIF分子の全てがビオチ
ニル化された。結合反応の詳細は下記の参考例1で述べ
る。
【0043】これらの結果から配位子又は遊離のカルボ
キシル基を持つカルボン酸誘導体に転換し得るかのどち
らの化学種はNHSエステルに転換することができ、I
Fを変性させることなくIFと徹底的に反応させること
ができるとの結論が導かれる。これらの種には、ハプテ
ン(例えば、2,4−ジニトロフェノール)、薬剤、レ
ポーター基(例えば、酵素、酵素補因子、酵素阻害剤、
酵素モジュレーター、蛍光性標識、化学発光性標識及び
溶液中のpH又は電位の変化によって検知できる電解的
に活性な標識)が含まれる。
【0044】さらにこの方法はカルボキシル基を含有す
るか又はNHSを通じて結合する配位子のどちらかのみ
に限定されるものではない。IFのアミノ基は多くの技
術による誘導体化に適した部位を提供する。例えば、チ
オール含有配位子はm−マレイミドベンゾイル−N−ヒ
ドロキシスクシンイミドエステル及び4−(N−マレイ
ミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボン酸N−ヒ
ドロキシスクシンイミドエステルなどの橋かけ剤の使用
によってアミノ基とカップリングさせることができる。 カルボキシル基はカルボジイミドを通じ、又は配位子の
カルボキシル基の酸無水物への転換を通じてIFのアミ
ノ基とカップリングさせることができる。
【0045】2.ビタミンB12の固体支持体との結合
この分析において、ビタミンB12は固体支持体とカッ
プリングされる。種々の固体支持体及び結合反応を使用
できる。固体支持体として橋かけアクリルアミド、アガ
ロース、セルロース及びナイロンが成功裡に使用された
【0046】上述したように、ビタミンB12誘導体は
未変性ビタミンB12よりもIFに対する結合特性が弱
い。 ビタミンB12誘導体が嵩高のタンパク質に結合した場
合にも結合は弱くなる。それ自体比較的嵩高のタンパク
質であるIFはタンパク質−結合ビタミンB12部分を
結合するのにに困難である。IFのビタミンB12との
安定した結合を改良する一つの方法は固体相上に固定化
された複数のビタミンB12分子を使用することである
【0047】ビタミンB12分子を固定化するには数種
の方法がある。固体表面官能基は適切に化学的に誘導体
化することができ、ビタミンB12−モノカルボン酸と
反応させることができる。代りに、ビタミンB12−モ
ノカルボン酸を適切なタンパク質様担体分子に付着させ
ることができ、このビタミンB12−タンパク質複合体
は多くの公知の方法により固体相に付着させることがで
きる。
【0048】これらの固定化反応において、ビタミンB
12は部分的に加水分解されてモノカルボン酸、好まし
くは、モノカルボン酸異性体のうちで最も固い結合であ
るモノカルボン酸(e)−異性体になる。次にモノカル
ボン酸はウシの血清アルブミン(BSA)又は免疫グロ
ブリン(IgG)、典型的にはウマのIgG又はウシの
IgGのどちらかのタンパク質と共有結合でカップリン
グする。
【0049】このカップリングはビタミンB12−モノ
カルボン酸のカルボキシル基のカルボニルジイミダソー
ル(CDI)による活性化とそれに続く活性化ビタミン
B12誘導体のN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS
)との反応によって生じ、ビタミンB12−モノカルボ
ン酸のN−ヒドロキシスクシンイミジルエステルが得ら
れる。 この活性化エステルは次にタンパク質のアミノ基と反応
し、ビタミンB12誘導体はアミド結合の形成によって
タンパク質とカップリングする。
【0050】好ましくはそのビタミンB12はまたビタ
ミンB12の第一級アルコールの無水コハク酸との反応
にょつてスクシニル化される。ビタミンB12のスクシ
ニル化はビタミンB12がタンパク質を通じて固体支持
体にひき続きカップリングした時のビタミンB12のI
Fとの結合を改良する。
【0051】ビタミンB12は分析における必要性に応
じて各種多数の固体支持体とカップリングさせることが
できる。
【0052】a.ペル102 ペル (Pel)102(商標)はアミコン (Ami
con) から入手できる独占的な橋かけポリアクリル
アミドで、NHSで予め活性化されており、アミノ基を
含有する種と容易にカップリングする。もしビタミンB
12モノカルボン酸−BSA複合体がペル102に添加
されると、BSA上のアミノ基は固体支持体と結合した
ものとなる。
【0053】b.CDI−活性化セルロースCDIはセ
ルロースのヒドロキシル基をビタミンB12モノカルボ
ン酸−タンパク質複合体中のタンパク質のアミノ酸と反
応させるため活性化する。タンパク質はBSA、IgG
のどちらでも用いることができる。
【0054】この反応の考案はセルロースとビタミンB
12モノカルボン酸−タンパク質複合体間にスペーサー
を備えて立体障害の可能性を減少させるのに使用できる
。 この考案において、CDI−活性化セルロースはヘキサ
ンジアミンによって活性化することができる。アミノ基
に依存するヘキサンジアミンスペーサーの遊離末端は次
いで無水コハク酸と反応させることができる。追加的な
ヘキサンジアミンスペーサーはコハク酸部分の遊離カル
ボキシル基を追加ヘキサンジアミンとカップリングさせ
ることによって組み入れることができる。
【0055】c.ポリスチレンビーズ 固定化ビタミンB12の固定化洩れの減少及び自動分析
装置用としての適応性の点での最適固体支持体は 1/
4インチ(6.35mm)のポリスチレンであることが
証明された。固定化ビタミンB12を作製するためのポ
リスチレンビーズの誘導体化は下記一連の反応によって
進行する。
【0056】1)ポリスチレンビーズのニトロニウムテ
トラフルオロホウ酸又は濃硫酸中の濃硝酸を用いるニト
ロ化、 2)濃塩酸中の金属スズを用いるニトロポリスチレンビ
ーズのアミノポリスチレンビーズへの還元、3)HCl
中の硝酸ナトリウムを用いるアミノポリスチレンビーズ
のジアゾニウムポリスチレンビーズへの転換、及び 4)0.1Mホウ酸ナトリウム、pH9.2における反
応によるビタミンB12−IgG複合体のジアゾニウム
ポリスチレンビーズとの結合。これら操作のより詳細は
下記の参考例2及び3に示される。
【0057】なおその他のカップリング操作を用いるこ
とができ、それぞれ特殊の分析スキームにおいて有用で
ある。例えば、ビタミンB12のモノカルボン酸誘導体
はCDIによって活性化することができ、遊離アミノ基
が得られる。次いでアミノ誘導体はスクシンイミジル−
4−(N−マレイミノ)−シクロヘキサン−1−カルボ
ン酸とカップリングすることができる。生成物は次いで
チオール基を含有する如何なるタンパク質ともカップリ
ングさせることができる。
【0058】4.アビジン−標識付け酵素の調製及び使
用 a.複合化アビジンの調製 アビジンはビオチンと極度に高い親和性、結合定数約1
013M−1を有している。したがって、酵素のアビジ
ンとのカップリングは試薬の1つがビオチンで標識付け
された免疫反応に酵素標識を導入する優れた方法である
【0059】使用する酵素はその活性がアビジンとの複
合又はビオチン−標識付けIFとの結合によって影響さ
れない検出可能な生成物を生成する検定可能な酵素であ
れば使用することができる。好ましくは検出可能な生成
物は目視的に検出することができる。典型的には酵素は
西洋わさびペルオキシダーゼ(HRPO)であるが、β
−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びアル
カリホスファターゼはすべて適した酵素である。酵素と
してHRPOを使用した場合、HRPOとアビジンをカ
ップリングさせるのに数種のカップリング方法を使用す
ることができる。2種の有効な方法は過ヨウ素酸塩−媒
介複合及びマレイミドとチオールとの反応による複合で
ある。
【0060】(1)過ヨウ素酸塩−媒介複合使用される
過ヨウ素酸塩−媒介複合方法はピー・ティーセン及びイ
ー・クルスタック「酵素免疫分析用ペルオキシダーゼ及
び活性ペルオキシダーゼ−抗体複合体の高効率・簡単な
調製方法」アナリティカル・バイオケミストリー  1
36,451−457(1984) 、ピー・ケー・ナ
カネ及びエイ・カワオイ「ペルオキシダーゼ標識付け抗
体:新しい複合方法」ジャーナル・ヒストケミストリー
・シトケミストリー  22,1084−1091(1
974)に記載の方法と反応時間と試薬量を若干変えた
方法を使用した。
【0061】(2)マレイミドとチオールの反応による
複合 マレイミドを用いる複合反応はエム・イマガワら「マレ
イミド化合物、グルタルアルデヒド及び過ヨウ素酸塩を
用いて調製した抗体−西洋わさびペルオキシダーゼの特
性及び評価」ジャーナル・アプライド・バイオケミスト
リー  4,41−57(1982)に記載の方法の変
法である。反応条件及び精製操作を上記に示されたのと
若干変更した。この反応において、マレイミド基は1:
200モル過剰のスルホ−スクシンイミジル−4−(N
−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸
を用いるリン酸ナトリウム緩衝液中pH7.0において
1ないし2時間の処理によってHRPO中に導入される
。アビジンはジチオ−ビス−スクシンイミジルプロピオ
ン酸、次いでジチオスレイトールで処理されてチオール
基を導入される。複合反応を行うため2種のタンパク質
は等モル量で20分から120分間混合される。次いで
複合体は過ヨード酸複合体について用いたのと同じカル
ボキシメチル−セファデックス操作によって単離される
【0062】b.分析におけるアビジン−HRPO複合
体の使用 アビジン−HRPO複合体は典型的に分析中に導入され
、次いでビオチニル化IFとの試料の30分間の温置及
び固定化ビタミンB12の添加後さらに30分間の温置
を行う。非特異結合を防止するため、アビジン−HRP
Oの温置は最適には溶液1リットル当り29.8gのK
Cl、1.2gのトリス原液、10.0gのBSA及び
0.5gのチメロサル(防腐剤)を含有する「アビジン
緩衝液」中で行われる。
【0063】c.スクシニル化アビジンの使用アビジン
は等電点約pH11を有する極度に塩基性のタンパク質
である。その高度の塩基性によりアビジン複合体の高度
の非特異結合性がもたらされる。この非特異結合性を減
少させるため複合体との温置は上記のアビジン緩衝液を
用いて行われなければならない。しかしながら、アビジ
ン緩衝液はある種の自動分析システムにおいては分析の
実施に適合しない。これを避けるため、アビジンは無水
コハク酸を用いる反応でスクシニル化される。このスク
シニル化アビジンは、HRPOと複合後、アビジン緩衝
液なしで洗浄緩衝液中に正常な生理的食塩水を用いて分
析に使用することができる。
【0064】5.血清分析への適用 実際の血清試料の分析などの使用においては、内因子様
活性を有する内因性試料タンパク質を不活性化する必要
がある。これらのタンバク質はビタミンB12と結合し
、分析結果をゆがめる。これらのタンパク質は従来煮沸
によって不活性化されてきたが、より簡単でより容易に
行える血清の前処理段階が血清試料を迅速に処理するた
め大いに望まれている。そのような前処理段階は血清試
料のNaOHとジチオトレイトール(DDT)による1
5分間室温における温置とそれに続くNaOHのトリス
緩衝液を用いる中和(実施例1)を用いてなることがで
きる。
【0065】また、KCNの存在は分析混合物中で非常
に重要である。KCNは分析の遂行中シアノコバラミン
の形でビタミンB12を安定化すると考えられている。
【0066】6.別の分析実施形態 前述したように、アビジン上のレポーター基が酵素であ
る必要はない。代りに酵素補因子、モジュレーター、抑
制剤、化学発光又は蛍光標識、又は電解的に検出可能な
標識を用いることができる。事実、レポーター基はアビ
ジン上又はIFに特異的に結合する他の分子上にある必
要はないが、IF自体上に位置することができる。
【0067】ビオチンに共有結合で結合したり、後から
添加されるアビジン−標識付け酵素の代りにビタミンB
12の結合パートナーを酵素又は他のレポーター基と共
有結合で複合することができる。この形態においてはア
ビジン−ビオチン系を使用する必要はない。
【0068】また、抗−内因子抗体のようなビタミンB
12の結合パートナーに対し特異的な抗体を使用するこ
とができる。この形態において、酵素又は他のレポータ
ー基を直接抗体に付着させることができる。代りに、結
合パートナーに特異的な第1抗体及び第1抗体に特異的
な第2抗体を使用することができる。この変法において
、酵素又は他のレポーター基を第2抗体に付着させるこ
とができる。例えば、結合パートナーがもしIFであっ
たなら第1抗体はウサギの抗−IF抗体であり、第2抗
体はHRPOに共有結合で複合したヤギの抗−ウサギI
gGであることができよう。
【0069】ビタミンB12の結合パートナーは典型的
には内因子であるけれども、他の結合パートナー、例え
ば、タンパク質Rや抗−ビタミンB12抗体もまた分析
に使用することができる。
【0070】もしIFをビオチンでなく2,4−ジニト
ロフェノールのようなハプテンで標識付けすれば、分析
においてハプテンに対して高度に特異強結合する抗体を
アビジンと置き換えることができる。その抗体は前述の
レポーター基のどれを用いても標識付けすることができ
る。代りに、前述のように、IF自体をこれらレポータ
ー基のどれを用いても標識付けすることができる。
【0071】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。
【0072】参考例1 内因子のビオチニル化 0.5 mg/ml水溶液の内因子(IF)の3種の0
.5 ml アリコートのそれぞれにゆっくりかきまぜ
ながらpH7.4の0.5Mのリン酸ナトリウム0.1
 ml を添加した。第1のアリコートには2.5 m
g/ml溶液のビオチニルアミドカプロン酸のN−ヒド
ロキシスクシンイミジルエステル(ビオチン−X−NH
S)5.7μl を添加した。第2のアリコートには2
5 mg/ml溶液のビオチン−X−NHSの5.7μ
l を添加した。第3のアリコートには50 mg/m
l溶液のビオチン−X−NHSの62.5μl を添加
した。反応混合物を含有する管を室温で2〜3時間攪拌
し、次いで4℃で一晩中攪拌した。反応混合物は透明に
なって残った。次に、第1及び第2のアリコートにリン
酸塩緩衝生理的食塩水(PBS)中の0.1M のエチ
レンジアミン0.1 ml を添加した。第3のアリコ
ートにはエチレンジアミン0.1 M  溶液0.2 
ml を添加した。エチレンジアミン添加後、溶液を室
温で少なくとも2時間攪拌した。最後に、0.1 g/
ml のウシの血清アルブミン(BSA)0.1 ml
を各管に添加した。次に、各管の内容物を透析チュービ
ングに移し、pH7.4の50 mM トリス−HCl
の3交換で透析し、次いで10mMに希釈したpH7.
4のリン酸塩緩衝生理的食塩水の2交換でさらに透析し
た。
【0073】IF分子に対するビオチン部分の比率は第
1反応混合物では6.3:1、第2では63:1、第3
では1375:1であった。37Co−標識付けビタミ
ンB12及び遊離ビタミンB12とは結合するが内因子
と結合したビタミンB12とは結合しないBSA−処理
木炭を用いたビオチニル化IFのビタミンB12結合能
力の分析はビオチニル化IF製剤のビタミンB12結合
能力に何等の減少も無いことを示した。ビオチニル化の
程度の分析も37Co−標識付けビタミンB12、BS
A−処理木炭及びセルロース上に固定化したアビジンを
用いて行った。この分析においては、少なくとも1つの
ビオチン部分を担持しないIFと結合した標識付けビタ
ミンB12のどれもが木炭によっても、セルロース−ア
ビジンによっても結合せず、溶液中に残存する。この分
析は実質的に全てのIF分子がビオチン:IF比が最低
の6.3:1の場合でさえもビオチニル化されたことを
示した。
【0074】参考例2 ニトロニウム・テトラフルオロホウ酸によるポリスチレ
ンのニトロ化を用いるポリスチレンビーズ上の固定化ビ
タミンB12の調製 約7000の直径1/4インチ(6.35mm)ポリス
チレンビーズをフラスコ中に入れ、乾燥アクリロニトリ
ル中の0.25Mニトロニウム・テトラフルオロホウ酸
700 ml で処理した。フラスコ中のビーズは室温
で45分間ゆっくり振とうし、次いで700 ml の
アクリロニトリルで3回、次いで多量の水で洗浄した。
【0075】ニトロポリスチレンビーズをアミノポリス
チレンに還元するためビーズを750 ml の濃HC
l中に懸濁させた。ビーズに150 gのスズ粉を添加
し、混合物をロッカー上で1時間時々手振とうで振とう
した。 その時点で、さらに200gのスズ及び1000 ml
 の濃HClを添加し、その混合物を室温で一晩中振と
うした後、500mlの濃HClを再び添加した。ビー
ズは多量の水で洗浄した。ビーズ上のアミノ基の存在は
2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸による試験
で確認した。
【0076】アミノポリスチレンビーズをジアゾポリス
チレンビーズに還元するため、塩酸中の亜硝酸ナトリウ
ムを使用した。少量のアミン含有ビーズを5倍容量の4
%(w/v) NaNO2 と2MのHClの1:1混
合物を用い4℃で10分間振とう処理した。
【0077】ビーズ上へのビタミンB12−IgG複合
体の固定化のため、30mlのジアゾニウムビーズをp
H7.2、0.1Mホウ酸ナトリウム中の複合体で処理
した。複合体自体は例3で述べるようにして調製してあ
った。ビーズは複合体と4℃で一晩中振とうし、その後
ホウ酸塩緩衝剤で洗浄した。
【0078】参考例3 硝酸によるポリスチレンのニトロ化を用いるポリスチレ
ンビーズ上の固定化ビタミンB12の調製ニトロ化のた
め、440 ml の濃H2 SO4 と340 ml
 の濃HNO3 を2リットルの三角フラスコ中へ氷中
で振とう、冷却しながら少量ずつ添加した。その酸混合
物へ約1200 mlのポリスチレンビーズを添加した
。混合物は氷浴中で1時間手で振とうし、その後濾過、
洗浄した。
【0079】アミン含有ビーズを還元するため、500
 ml のニトロ化ポリスチレンビーズを1リットルの
真上からのスターラーつき二重くび丸底フラスコへ入れ
た。 100g のスズ散弾を添加し、次いで400mlの濃
HClを添加した。ビーズ含有フラスコは室温で8時間
攪拌した後、室温で一晩放置した。次に、ビーズを多量
の水で洗浄し、水面下で貯蔵した。
【0080】ビタミンB12−IgG複合体をビーズの
ジアゾ化前に別途調製した。ビタミンB12−IgG複
合体調製のため、87.5 mg のビタミンB12の
モノカルボン酸(e)−異性体誘導体を2 ml のジ
エチルホルムアミド中で70−80℃に加熱した。ビタ
ミンB12のモノカルボン酸誘導体の全てが溶解したわ
けではなかった。 87.5mgのカルボニルジイミダゾールを次に添加し
、10分間温度を70−80℃に保持した。透明な赤色
溶液が形成された。次にその溶液を室温まで冷却し、室
温で4時間攪拌しながら87.5mgのN−ヒドロキシ
スクシンイミド(NHS)を添加した。次に、IgGを
10mg/ml で0.1Mリン酸塩緩衝生理的食塩水
(PBS)中に溶解した。6本の管各々に2.5mlの
IgG溶液、1.3mlのPBS及び表1に示す量の活
性化ビタミンB12を添加した。反応混合物中に存在す
る活性化ビタミンB12のIgGに対する比率は1:1
(管1)から1:500(管5)の範囲であった。活性
化ビタミンB12とIgGの反応はその後4℃で一晩中
放置して進行させた。 生成物は10 mM のPBSに対し透析し、次いでセ
ファデックス(商標)G−25カラムを通した後、ビタ
ミンB12のIgGに対する比率が最大の2種の生成物
(管1及び2)を除いて再度透析した。
【0081】カップリング反応のため、IgG複合体を
15 ml 、pH9.2の0.1Mホウ酸ナトリウム
で希釈した。ジアゾ化及びカップリングのため、アリコ
ートのビーズに10 ml の4%NaSO2 及び1
0 ml の2MHClを添加し、ビーズ含有管を振と
うし4℃で5分間放置した。次いで溶液をビーズからろ
別し、ビーズを0.01MのHClで洗浄した。次にビ
タミンB12−IgG複合体を添加しビーズを覆うに足
る十分なPBSを添加した。複合体とビーズは振とうし
ながら3日間放置して反応させた。
【0082】
【表1】
【0083】実施例1 血清中のビタミンB12の分析 12x75 mm ポリスチレン試験管中へ200μl
 の血清試料もしくは標準試料、100μl の0.1
%KCN、0.85%のNaCl中の0.2%DDT及
び50μl の1NのNaOHを添加した。試料は室温
で15分間温置した。次に500μl の1M、pH8
のトリス及びビオチン分子対IF分子比50:1、希釈
率1/2000のビオチニル化IF製剤を添加した。そ
の混合物を37℃で30分間温置した。HCl/HNO
3 を用いるニトロ化(例3)によって調製し、pH8
、0.1Mトリスで3回予備洗浄したビタミンB12−
IgG複合体を含有するポリスチレンビーズを添加し、
反応物を190rpmの回転子上で37℃で30分間さ
らに温置した。 ビーズをアビジン緩衝液中で洗浄し、300 ml の
希釈率1/2000のアビジン−HRPO(市販品とし
てボーリンガー−マンハイムから入手した)を添加した
。回転子上での37℃で30分間の追加温置後、ビーズ
をアビジン緩衝液で3回洗浄し、300μl のクエン
酸緩衝液中2mg/ml o−フェニイレンジアミンを
HRPO用基質として添加した。酵素活性度を測定する
ため、反応物を室温で15分間温置した。反応を1 m
l の0.9M−H2 SO4 により停止させ、各試
料について490nmにおける吸光度(A490)を読
んだ。基質のブランク及びビオチニル化IFなしの非特
異結合コントロールもまた測定した。基質のブランクを
ビタミンB12の各濃度での検定から得たA490 平
均値から差し引き、固定化ビタミンB12に結合したビ
オチニル化IFの量に比例する補正平均吸光度(B)を
得た。ビタミンB12の各濃度でのB値を次にビタミン
B12の濃度ゼロにおけるB値(B0 )で割ってB/
B0 、濃度ゼロにおける結合画分に対比したビオチニ
ル化IFの結合画分の比率を求めた。図1はビタミンB
12の濃度に対するB/B0 のプロット結果を示す。 標準に対する結果を表2及び図1に示す。表3はこの分
析法によるいくつかの血清について得られた結果を同じ
血清についてアメルシャム及びコーニングからの2種の
市販の放射線免疫分析キットを用いて得られた結果と比
較して示す。表3においてEIAの名称で示す本発明の
分析結果とアメルシャム分析又はコーニング分析結果と
の相関関係はアメルシャム分析及びコーニング分析間自
体の相関関係と少なくとも同等に良好もしくはより良好
である。スミスクライン・バイオサイエンスの放射線免
疫分析も同じ試料について実施した。本発明分析とスミ
スクライン・バイオサイエンス分析との相関関係はコー
ニング分析とスミスクライン・バイオサイエンス分析と
の相関関係よりも良好であった。相関係数の自乗値R2
 は本発明分析とコーニング分析との間で0.561で
あり、本発明分析とスミスクライン・バイオサイエンス
分析との間で0.614であった。その値はコーニング
分析とスミスクライン・バイオサイエンス分析との間で
0.459であった。本発明分析とアメルシャム分析と
の間及びアメルシャム分析とコーニング分析との間の値
はほぼゼロであった。
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】本発明のビタミンB12濃度分析方法は探
索されてきた目標を達成するものであり、従来使用され
た分析法に対して多数の有意義な利点を有している。こ
の分析は特に臨床的に有意義な濃度範囲において精度高
く正確である。レオニダスらの分析よりも良好な用量−
対応曲線が得られる。理論的に最も望ましいビタミンB
12結合パートナーである内因子を使用することができ
る。 ビオチニル化内因子を使用することで、この分析は従来
内因子を使用するビタミンB12分析におけるビオチン
−アビジン系の使用を妨げていた問題点、内因子の過小
ビオチニル化又は内因子のビタミンB12結合能力の不
活性化のどちらの問題点も回避している。分析は血清に
対し容易に実施され、血清の内因的ビタミンB12結合
タンパク質の不活性化に単純な方法を適用している。放
射能の使用を必要とせず、試薬の安定性が大きく、貯蔵
寿命が長いという利点が得られている。さらに、放射能
の使用が避けられることはこの分析が従事者に余分の訓
練を必要とせず、従事者自身、協力者ないしは環境に対
するリスクが少ないことを意味している。
【0087】本発明をある好ましい形態に関連してかな
り詳細に説明したけれどもその他の形態も可能である。 したがって、別記の請求の範囲の精神及び範囲はここに
含まれる好ましい形態の記載に限定されるものではない
【0088】
【発明の効果】臨床条件下で定常的に正確なビタミンB
12濃度データが効率よく得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固定化ビタミンB12とビオチニル化内因子を
用いる本発明の分析用の標準曲線である。

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a)試験試料を(i)レポーター基
    とひき続き結合することができるビタミンB12結合パ
    ートナー及び(ii)試験試料中にビタミンB12が存
    在しないと実質的にすべての結合パートナーが固定化ビ
    タミンB12によって結合されるのに十分な固定化ビタ
    ミンB12と組み合わせ、(b)次に試験試料中のビタ
    ミンB12の量が固定化ビタミンB12と結合した結合
    パートナーの量と反比例する固定化ビタミンB12と結
    合した結合パートナーの量を定量する段階を有してなる
    試験試料中のビタミンB12検出用競争結合分析方法。
  2. 【請求項2】  レポーター基が酵素、酵素補因子、酵
    素阻害剤、酵素モジュレーター、蛍光標識、化学発光標
    識及び電解的に検出できる標識からなる群から選ばれる
    請求項1の方法。
  3. 【請求項3】  (a)試験試料を(i)レポーター基
    とひき続き結合することができる内因子及び  (ii
    )試験試料中にビタミンB12が存在しないと実質的に
    すべて内因子が固定化ビタミンB12によって結合され
    るのに十分な固定化ビタミンB12と組み合わせ、(b
    )次に試験試料中のビタミンB12の量が固定化ビタミ
    ンB12と結合した内因子の量と反比例する固定化ビタ
    ミンB12と結合した内因子の量を定量する段階を有し
    てなる試験試料中のビタミンB12検出用競争結合分析
    方法。
  4. 【請求項4】  内因子が実質的にすべての内因子分子
    が少なくとも1つのビオチン分子と共有結合で結合し、
    ビオチン分子は内因子のアミノ基とカップリングしてい
    るようにビオチニル化されている請求項3の方法。
  5. 【請求項5】  固定化ビタミンB12と結合したビオ
    チニル化内因子の量を定量する段階が(i)結合したビ
    オチニル化内因子をレポーター基で標識付けしたアビジ
    ンと反応させ、(ii)次に内因子と結合したレポータ
    ー基を分析することによって内因子と結合したアビジン
    の量を定量する段階を有してなる請求項4の方法。
  6. 【請求項6】  レポーター基が酵素であり、内因子と
    結合したアビジンの量を定量する段階が内因子と結合し
    た酵素活性を分析する段階を有してなる請求項5の方法
  7. 【請求項7】  アビジンを標識付けする酵素が西洋わ
    さびペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ及び
    β−ガラクトシダーゼからなる群から選ばれる請求項6
    の方法。
  8. 【請求項8】  アビジンがアビジンの非特異結合を減
    少させるためスクシニル化されている請求項5の方法。
  9. 【請求項9】  内因子が実質的にすべての内因子分子
    が少なくとも1つのハプテン分子と共有結合で結合し、
    ハプテン分子は内因子のアミノ基とカップリングしてい
    るようにハプテンと共有結合で複合している請求項3の
    方法。
  10. 【請求項10】  固定化ビタミンB12と結合した複
    合内因子の量を定量する段階が(i)結合した複合内因
    子をレポーター基で標識付けした抗−ハプテン抗体と反
    応させ、(ii)次に内因子と結合したレポーター基を
    分析することによって内因子と結合した抗−ハプテン抗
    体の量を定量する段階を有してなる請求項3の方法。
  11. 【請求項11】  レポーター基が酵素であり、内因子
    と結合した抗−ハプテン抗体の量を定量する段階が内因
    子と結合した酵素活性を分析する段階を有してなる請求
    項10の方法。
  12. 【請求項12】  アビジンを標識付けする酵素が西洋
    わさびペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ及
    びβ−ガラクトシダーゼからなる群から選ばれる請求項
    11の方法。
  13. 【請求項13】  固定化ビタミンB12と結合した内
    因子の量を定量する段階が(i)結合した内因子をレポ
    ーター基と結合した抗−内因子抗体と反応させ、(ii
    )次に内因子と結合したレポーター基を分析することに
    よって内因子と結合した抗−内因子抗体の量を定量する
    段階を有してなる請求項3の方法。
  14. 【請求項14】  固定化ビタミンB12が固体支持体
    と共有結合で結合している請求項1の方法。
  15. 【請求項15】  固体支持体が活性化橋かけ結合ポリ
    アクリルアミド、活性化セルロース及びジアゾ化アミン
    −誘導体化ポリスチレンからなる群から選ばれる請求項
    14の方法。
  16. 【請求項16】  ビタミンB12と固体支持体との結
    合がタンパク質リンカーを通じたものである請求項14
    の方法。
  17. 【請求項17】  タンパク質リンカーがウシの血清ア
    ルブミン及びIgGからなる群から選ばれる請求項16
    の方法。
  18. 【請求項18】  (a)試験試料を(i)レポーター
    基とひき続き結合することができるビタミンB12の結
    合パートナー及び(ii)試験試料中にビタミンB12
    が存在しないと実質的にすべての結合パートナーが固定
    化ビタミンB12によって結合されるのに十分な固定化
    ビタミンB12で、タンパク質を通じて固体支持体と共
    有結合で結合し、タンパク質リンカーとビタミンB12
    の間の結合が    [a]ビタミンB12−モノカル
    ボン酸のカルボキシル基をカルボニルジイミダゾールに
    よって活性化し、[b]活性化ビタミンB12−モノカ
    ルボン酸をN−ヒドロキシスクシンイミドと反応させて
    モノカルボン酸のN−ヒドロキシスクシンイミジルエス
    テルを得て、[c]モノカルボン酸のN−ヒドロキシス
    クシンイミジルエステルをタンパク質のアミノ基と反応
    させて、それによりビタミンB12をアミド結合の形成
    によってタンパク質とカップリングさせることにより形
    成された固定化ビタミンB12と組み合わせ、(b)次
    に試験試料中のビタミンB12の量が固定化ビタミンB
    12と結合した結合パートナーの量と反比例する固定化
    ビタミンB12と結合した結合パートナーの量を定量す
    る段階を有してなる試験試料中のビタミンB12検出用
    競争結合分析方法。
  19. 【請求項19】  ビタミンB12−モノカルボン酸が
    (e)−異性体である請求項18の方法。
  20. 【請求項20】  ビタミンB12−モノカルボン酸も
    またその第一級アルコールでスクシニル化され、その結
    合パートナーとの親和力を改良されたものである請求項
    18の方法。
  21. 【請求項21】  ビタミンB12結合パートナーが抗
    体である請求項1の方法。
  22. 【請求項22】  抗−ビタミンB12抗体がビオチニ
    ル化されている請求項21の方法。
  23. 【請求項23】  固定化ビタミンB12と結合した抗
    −ビタミンB12抗体の量を定量する段階が(i)固定
    化ビタミンB12と結合した抗ビタミンB12抗体をレ
    ポーター基で標識付けしたアビジンと反応させ、(ii
    )次に抗−ビタミンB12抗体と結合したレポーター基
    を分析することによって抗−ビタミンB12抗体と結合
    したアビジンの量を定量する段階を有してなる請求項2
    2の方法。
  24. 【請求項24】  レポーター基が酵素であり、抗−ビ
    タミンB12抗体と結合したアビジンの量を定量する段
    階が抗−ビタミンB12抗体と結合した酵素活性を検定
    する段階を有してなる請求項5の方法。
  25. 【請求項25】  アビジンを標識付けする酵素が西洋
    わさびペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ及
    びβ−ガラクトシダーゼからなる群から選ばれる請求項
    23の方法。
  26. 【請求項26】  アビジンがアビジンの非特異結合を
    減少させるためスクシニル化されている請求項23の方
    法。
  27. 【請求項27】  固定化ビタミンB12と結合した抗
    −ビタミンB12抗体の量を定量する段階が(i)固定
    化ビタミンB12と結合した抗−ビタミンB12抗体を
    抗−ビタミンB12抗体に特異的でレポーター基と共有
    結合で結合した第2抗体と反応させ、(ii)抗−ビタ
    ミンB12抗体と結合したレポーター基を分析すること
    によって抗−ビタミンB12抗体と結合した第2抗体の
    量を定量する段階を有してなる請求項21の方法。
  28. 【請求項28】  レポーター基が酵素であり、抗−ビ
    タミンB12抗体と結合した第2抗体の量を定量する段
    階が抗−ビタミンB12抗体と結合した酵素活性を分析
    する段階を有してなる請求項27の方法。
  29. 【請求項29】  第2抗体と共有結合で結合した酵素
    が西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリフォスファタ
    ーゼ及びβ−ガラクトシダーゼからなる群から選ばれる
    請求項28の方法。
  30. 【請求項30】  (a)試験試料を(i)レポーター
    基と共有結合で結合したビタミンB12結合パートナー
    及び(ii)試験試料中にビタミンB12が存在しない
    と実質的にすべての結合パートナーが固定化ビタミンB
    12によって結合されるのに十分な固定化ビタミンB1
    2と組み合わせ、(b)次に固定化ビタミンB12と結
    合したレポーター基を分析することによって固定化ビタ
    ミンB12と結合した結合パートナーの量を定量する段
    階を有してなる試験試料中のビタミンB12検出用競争
    結合分析方法。
  31. 【請求項31】  結合パートナーが内因子である請求
    項30の方法。
  32. 【請求項32】  結合パートナーが抗体である請求項
    30の方法。
  33. 【請求項33】  レポーター基が酵素であり、固定化
    ビタミンB12と結合した結合パートナーの量を定量す
    る段階が固定化ビタミンB12と結合した酵素活性を分
    析する段階を有してなる請求項30の方法。
  34. 【請求項34】  酵素が西洋わさびペルオキシダーゼ
    、アルカリフォスファターゼ及びβ−ガラクトシダーゼ
    からなる群から選ばれる請求項33の方法。
  35. 【請求項35】  (a)試験試料を(i)実質的にす
    べての内因子分子が少なくとも1つのビオチン分子と共
    有結合で結合しており、ビオチン分子は内因子のアミノ
    基とカッブリングしているようなビオチニル化内因子及
    び(ii)試験試料中にビタミンB12が存在しないと
    実質的にすべてのビオチニル化内因子が固定化ビタミン
    B12によって結合されるのに十分な固定化ビタミンB
    12で、IgGのリンカーによってジアゾ化アミン−誘
    導体化ビーズポリスチレンビーズの固体支持体と共有結
    合で結合している固定化ビタミンB12と反応させ、(
    b)固体支持体及び固体支持体と結合したすべての内因
    子を未結合内因子から分離し、(c)固体支持体をスク
    シニル化アビジンと共有結合で結合した西洋わさびペル
    オキシダーゼとともに固体支持体と結合したすべての内
    因子が西洋わさびペルオキシダーゼと結合するように温
    置し、  (d)次に試験試料中に初めに存在した遊離
    のビタミンB12の量に反比例して存在する固体支持体
    と結合した西洋わさびペルオキシダーゼを分析する段階
    を有してなる試験試料中のビタミンB12の特異結合酵
    素分析方法。
  36. 【請求項36】  (a)血清をビタミンB12を安定
    化するKCNの存在下でNaOHとジチオトレイトール
    とで処理して血清中に存在する内因性ビタミンB12結
    合活性を不活性化し、(b)処理血清を中和し、(c)
    中和した処理血清にビオチニル化内因子を添加し、その
    結果の溶液を温置してビタミンB12を内因子と結合さ
    せ、(d)次にビタミンB12が共有結合でカップリン
    グした固体支持体を添加し、支持体を溶液中に温置して
    溶液中に残存する未結合ビオチニル化内因子をすべて結
    合させ、(e)固体支持体を洗浄してすべての未結合物
    質を除去し、(f)固体支持体に西洋わさびペルオキシ
    ダーゼと複合したスクシニル化アビジンを添加し、再度
    温置し、(g)固体支持体から過剰のアビジン−ペルオ
    キシダーゼ複合体を洗浄し、(h)支持体にペルオキシ
    ダーゼ基質o−フェニレンジアミンを添加し、それによ
    り着色生成物を生成させ、生成された着色生成物の量は
    血清試料中に最初に存在する遊離のビタミンB12の量
    に反比例するものであり、(i)それにより生成された
    着色生成物の490ナノメーターにおける吸光度を測定
    する段階を有してなる血清中のビタミンB12の特異結
    合酵素分析方法。
  37. 【請求項37】  実質的にすべての内因子分子が少な
    くとも1つの配位子と共有結合で結合するように内因子
    のアミノ基を通じて配位子に共有結合でカップリングし
    ている変性内因子を有してなる組成物。
  38. 【請求項38】  配位子分子がカルボキシル基を含有
    し、配位子分子が配位子分子のカルボキシル基と内因子
    のアミノ基との間のアミド結合を通じて内因子分子とカ
    ップリングしている請求項37の組成物。
  39. 【請求項39】  アミド結合がN−ヒドロキシスクシ
    ニイミジルエステルを形成する配位子のカルボキシル基
    とN−ヒドロキシスクシンイミドとの反応及びその後の
    N−ヒドロキシスクシニイミジルエステルと内因子のア
    ミノ基との反応によって作られる請求項38の組成物。
  40. 【請求項40】  実質的にすべての内因子分子が少な
    くとも1つのビオチン分子と共有結合で結合しており、
    ビオチン分子は内因子のアミノ基とカップリングしてい
    るビオチニル化内因子を有してなる組成物。
  41. 【請求項41】  実質的にすべての内因子分子が少な
    くとも1つのハプテン分子と共有結合で結合するよう内
    因子のアミノ基を通じてハプテンと共有結合でカップリ
    ングしている内因子を有してなる組成物。
  42. 【請求項42】  (a)内因子をビオチニルアミドカ
    プロン酸のヒドロキシスクシンイミジルエステルとpH
    約7.4、ビオチン部分の内因子分子に対する比率が約
    6.3:1から約1375:1の間で反応させ、(b)
    次に残存するビオチニルアミドカプロン酸のヒドロキシ
    スクシンイミジルエステルを過剰のエチレンジアミンと
    反応させることによって脱活性化する段階を有してなる
    内因子のビオチニル化方法。
  43. 【請求項43】  請求項42の方法により生成された
    ビオチニル化内因子を有してなる組成物。
  44. 【請求項44】  ビタミンB12を結合パートナーと
    反応させるビタミンB12の競争分析において結合パー
    トナーとして請求項37の組成物を使用することからな
    る改良方法。
  45. 【請求項45】  ビタミンB12を結合パートナーと
    反応させるビタミンB12の競争分析において結合パー
    トナーとして請求項38の組成物を使用することからな
    る改良方法。
  46. 【請求項46】  ビタミンB12を結合パートナーと
    反応させるビタミンB12の競争分析において結合パー
    トナーとして請求項39の組成物を使用することからな
    る改良方法。
  47. 【請求項47】  ビタミンB12を結合パートナーと
    反応させるビタミンB12の競争分析において結合パー
    トナーとして請求項40の組成物を使用することからな
    る改良方法。
  48. 【請求項48】  ビタミンB12を結合パートナーと
    反応させるビタミンB12の競争分析において結合パー
    トナーとして請求項41の組成物を使用することからな
    る改良方法。
  49. 【請求項49】  ビタミンB12を結合パートナーと
    反応させるビタミンB12の競争分析において結合パー
    トナーとして請求項43の組成物を使用することからな
    る改良方法。
JP16339891A 1991-06-10 1991-06-10 ビタミンb12の分析 Pending JPH04363659A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16339891A JPH04363659A (ja) 1991-06-10 1991-06-10 ビタミンb12の分析

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16339891A JPH04363659A (ja) 1991-06-10 1991-06-10 ビタミンb12の分析

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04363659A true JPH04363659A (ja) 1992-12-16

Family

ID=15773139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16339891A Pending JPH04363659A (ja) 1991-06-10 1991-06-10 ビタミンb12の分析

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04363659A (ja)

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52110820A (en) * 1976-03-15 1977-09-17 Nissui Seiyaku Co Microanalysis of antigen protein by estimating immunity for enzyme antibody
US4082738A (en) * 1975-02-25 1978-04-04 Rohm And Haas Company Cyanocobalamin derivatives
JPS5344622A (en) * 1976-09-30 1978-04-21 Mochida Pharm Co Ltd Immunologically measuring method
JPS5592693A (en) * 1978-09-21 1980-07-14 Hoechst Japan Kk Determination of ligand
US4282287A (en) * 1980-01-24 1981-08-04 Giese Roger W Biochemical avidin-biotin multiple-layer system
US4333918A (en) * 1979-03-23 1982-06-08 Technicon Instruments Corporation Radioassay for vitamin B12
JPS58997A (ja) * 1981-06-22 1983-01-06 テクニコン、インストルメンツ、コーポレーション ビタミンb↓1↓2の検定法およびその検定用のラベル付き誘導体
JPS5830667A (ja) * 1981-08-05 1983-02-23 エフ・ホフマン−ラ・ロシユ・ウント・コンパニ−・アクチエンゲゼルシヤフト 標識化免疫学的活性物質
JPS60250257A (ja) * 1984-05-10 1985-12-10 アボツト ラボラトリーズ リガンドを検出するための免疫定量法
EP0218962A1 (en) * 1985-10-04 1987-04-22 Miles Inc. Improved biotinylated peroxidase
JPS62209363A (ja) * 1985-07-17 1987-09-14 ラモツト ユニバ−シテイ オ−ソリテイ フオ− アプライド リサ−チ アンド インダストリアル デベロツプメント リミテツド 抗体産生に適した生物学的活性物を選択的に結合させる組成物及びその製法
JPS63142268A (ja) * 1986-11-26 1988-06-14 ベーリンガー・マンハイム・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 担持材料及びその製法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4082738A (en) * 1975-02-25 1978-04-04 Rohm And Haas Company Cyanocobalamin derivatives
JPS52110820A (en) * 1976-03-15 1977-09-17 Nissui Seiyaku Co Microanalysis of antigen protein by estimating immunity for enzyme antibody
JPS5344622A (en) * 1976-09-30 1978-04-21 Mochida Pharm Co Ltd Immunologically measuring method
JPS5592693A (en) * 1978-09-21 1980-07-14 Hoechst Japan Kk Determination of ligand
US4333918A (en) * 1979-03-23 1982-06-08 Technicon Instruments Corporation Radioassay for vitamin B12
US4282287A (en) * 1980-01-24 1981-08-04 Giese Roger W Biochemical avidin-biotin multiple-layer system
JPS58997A (ja) * 1981-06-22 1983-01-06 テクニコン、インストルメンツ、コーポレーション ビタミンb↓1↓2の検定法およびその検定用のラベル付き誘導体
JPS5830667A (ja) * 1981-08-05 1983-02-23 エフ・ホフマン−ラ・ロシユ・ウント・コンパニ−・アクチエンゲゼルシヤフト 標識化免疫学的活性物質
JPS60250257A (ja) * 1984-05-10 1985-12-10 アボツト ラボラトリーズ リガンドを検出するための免疫定量法
JPS62209363A (ja) * 1985-07-17 1987-09-14 ラモツト ユニバ−シテイ オ−ソリテイ フオ− アプライド リサ−チ アンド インダストリアル デベロツプメント リミテツド 抗体産生に適した生物学的活性物を選択的に結合させる組成物及びその製法
EP0218962A1 (en) * 1985-10-04 1987-04-22 Miles Inc. Improved biotinylated peroxidase
JPS63142268A (ja) * 1986-11-26 1988-06-14 ベーリンガー・マンハイム・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 担持材料及びその製法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5561049A (en) Method for detecting antibodies
US5168057A (en) Trifunctional conjugates
US4935339A (en) Delayed solid phase immunologic assay
US4780421A (en) Cleavable labels for use in binding assays
AU609241B2 (en) Ion-capture assays and devices
US4506009A (en) Heterogeneous immunoassay method
CA2097920C (en) Site-specific conjugation of immunoglobulins and detectable labels
US4959306A (en) Labeling design for a binding assay reagent
JPH0553378B2 (ja)
JPS6343711B2 (ja)
JPH0344399A (ja) イオン捕捉試薬およびそれを用いた結合イムノアッセイ法
JPS6147381B2 (ja)
JPS59163566A (ja) 新規酵素結合免疫分析法
JPH05504481A (ja) 改良された抗体―酵素直接接合体及びその製造方法
WO1989012826A1 (en) Vitamin b12 assay
JPH10511776A (ja) レセプター:遊離リガンド(リランド)複合体ならびにそれに基づくアッセイおよびキット
GB2102946A (en) Enzyme immunoassay
US5196349A (en) Immunoassays for thyroid hormones using thyroglobulin
CA1335173C (en) Solid-phase non-separation enzyme assay
JP3400507B2 (ja) 特異的結合パートナーと炭水化物含有蛋白質から構成される複合体の製造方法
JPH04363659A (ja) ビタミンb12の分析
Fujiwara et al. A new enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA) for studying immunocytochemical procedures using an antiserum produced against spermidine as a model
JP2672151B2 (ja) 磁性体を利用した酵素免疫測定法
JP2000162213A (ja) 免疫検定法における干渉を減らすためのシステム
JPS583671B2 (ja) アポグルコ−スオキシダ−ゼの、フラビンアデニンジヌクレオチド及びその誘導体と結合する能力を増大する方法、複合体並びに液体媒体中のリガンドを測定するための均一系特異的結合分析法、均一系免疫分析法、試薬及