JPH04363315A - 加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマーおよびその合成方法 - Google Patents

加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマーおよびその合成方法

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JPH04363315A
JPH04363315A JP3138961A JP13896191A JPH04363315A JP H04363315 A JPH04363315 A JP H04363315A JP 3138961 A JP3138961 A JP 3138961A JP 13896191 A JP13896191 A JP 13896191A JP H04363315 A JPH04363315 A JP H04363315A
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JP
Japan
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group
polymer
formula
epoxy
moiety
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Application number
JP3138961A
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Inventor
Kazunori Ishikawa
石 川 和 憲
Misao Nichiza
日 座  操
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿気硬化型のポリマー
である新規の加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマ
ーとその合成方法に関する。本発明のポリマーは、塗料
、あるいは、シール材、コーティング材となる一液性湿
気硬化型ポリマー組成物の主成分として用いられ、耐候
性に優れる硬化物となるため、建築等の分野において有
用である。
【0002】
【従来の技術】従来より、湿気硬化型ポリマー組成物用
のポリマーとして、ポリスルフィド系、ウレタン系、シ
リコーン系、変性シリコーン系(アルコキシシリル基末
端ポリエーテル)の4種が市場に提供されているが、こ
れらはまだ多くの問題を有している。
【0003】例えば、ポリスルフィド系に関しては、ポ
リマーの粘度が高い、硬化物の動的疲労特性が悪いなど
の問題がある。ウレタン系に関しては、耐候性が悪い、
硬化時に発砲するなどの問題がある。また、シリコーン
系に関しては、塗装性が悪い、被着体周辺を汚染するな
どの問題がある。
【0004】変性シリコーン系については、実験室レベ
ルでは各種のものが知られている(特公昭50−156
599号、特開昭55−129446号、特公昭46−
30711号、特開昭57−164123号等)。これ
らはいずれも、空気中の湿気によってシロキサン結合を
生成し、架橋硬化するものである。このような変性シリ
コーン系ポリマーの合成方法は、種々検討されてきてお
り、実験室レベルでは成功しているが、工業的レベルで
成功しているのは、末端オレフィンポリプロピレングリ
コールに、ハイドロシリレーションによりアルコキシシ
リル基を導入する方法のみである。しかし、この方法で
得られたポリマーは、ポリマー主鎖がポリプロピレング
リコールであるため、耐候性に問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術に鑑みてなされたものであり、変性シリコーン系ポ
リマーであって、耐候性に優れる主鎖構造を有する新規
の湿気硬化型のポリマーとその合成方法の提供を目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明第一の態様は、下
記式Iで示されるエポキシ変性ポリエーテルと下記式I
Iで示されるメルカプト基含有ポリスルフィド化合物と
から得ることができるエポキシ基含有ポリマーに、下記
式III で示されるアミノ基含有アルコキシシランを
付加反応させて得ることができることを特徴とする加水
分解性アルコキシシリル基含有ポリマーである。
【化6】 (式I中、R1 はポリエーテル骨格であり、mは2以
上の数である。)
【化7】 (式II中、R2 はポリスルフィド部分を有するポリ
マー骨格であり、nは1以上の数である。)     
   H2 N−R3 −Si(OR4 )a (R5
 )3−a   ………III (式III 中、R3
 は、アルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基部分
とからなる基、アルキレン基がチオエーテル結合してな
る基から選択される基、R4 、R5 は炭素数1〜3
のアルキル基、aは1〜3の整数である。)
【0007
】また、本発明第二の態様は、下記式Iで示されるエポ
キシ変性ポリエーテルと下記式IIで示されるメルカプ
ト基含有ポリスルフィド化合物とをアミン系触媒の存在
下に付加重合させ、エポキシ基含有ポリマーを得、該エ
ポキシ基含有ポリマーに、下記式III で示されるア
ルコキシシランを付加反応させることを特徴とする加水
分解性アルコキシシリル基含有ポリマーの合成方法であ
る。
【化8】 (式I中、R1 はポリエーテル骨格であり、mは2以
上の数である。)
【化9】 (式II中、R2 はポリスルフィド部分を有するポリ
マー骨格であり、nは1以上の数である。)     
   H2 N−R3 −Si(OR4 )a (R5
 )3−a   ………III (式III 中、R3
 は、アルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基部分
とからなる基、アルキレン基がチオエーテル結合してな
る基から選択される基、R4 、R5 は炭素数1〜3
のアルキル基、aは1〜3の整数である。)
【0008
】以下に、本発明を詳細に説明する。はじめに、本発明
第一の態様について説明する。
【0009】本発明第一の態様で用いる前記式Iで示さ
れるエポキシ変性ポリエーテルとは、そのポリマー骨格
(前記式IにおいてR1 で示される部分)がポリエー
テルであり、そのポリマー骨格に、少なくとも2個のグ
リシジルエーテルが結合している化合物である。
【0010】前記式Iにおいて、R1 で示されるポリ
エーテルは、ポリエーテルであればよく、特に限定され
ないが、C2 H4 (OC2 H4 )p 、CH2
 CH(CH3 )(OCH2 CH(CH3 ))p
 、C4 H8 (OC4 H8 )p 等(pは2以
上の数である)、あるいはこれらの分子中の水素原子の
少なくとも1つが水酸基に置換されたもの等がもの等が
好ましい。
【0011】また、通常は、前記式Iにおいて、R1 
部分の数平均分子量は5000以下であるが、300〜
3000のものが好ましい。R1 部分の数平均分子量
が5000超の場合、エポキシ基の反応性が低いことが
ある。
【0012】前記式Iにおいて、グリシジルエーテル部
分の数mは2以上であるが、これは、mが2未満である
と、後記するメルカプト基含有ポリスルフィド化合物お
よびアミノ基含有アルコキシシランの両者と結合するこ
とができないためである。
【0013】なお、前記式Iで示される化合物として、
グリシジルエーテルのうちの少なくとも2個が分子鎖末
端にあるものが好ましい。分子鎖末端以外の部分にある
グリシジルエーテル中のエポキシ基は、分子鎖末端のも
のに比べ、反応性が低い。
【0014】前記式Iで示されるエポキシ変性ポリエー
テルの合成方法は、特に限定されないが、一例をあげる
と、分子中に2以上の水酸基を有するポリエーテルとエ
ピクロルヒドリンとを、アルカリ金属水酸化物等の塩基
の存在下に反応させる方法がある。
【0015】本発明第一の態様で用いる前記式IIで示
されるメルカプト基含有ポリスルフィド化合物とは、そ
のポリマー骨格(前記式IIにおいてR2 で示される
部分)がポリスルフィド部分を有するポリマー骨格であ
り、そのポリマー骨格に、少なくとも1個のメルカプト
基が結合している化合物である。
【0016】前記式IIにおいて、R2 で示されるポ
リマー骨格は、ポリスルフィド部分を有すれば良く、特
に限定されないが、CH2CH2OCH2OCH2CH
2(SSCH2CH2OCH2OCH2CH2)qで示
され、qが1〜30のものが好ましい。qが30超のも
のは、メルカプト基の反応性が低く、また、粘度も高く
、扱い難い。
【0017】前記式IIにおいて、メルカプト基の数n
は1以上であるが、これは、nが1未満であると、ポリ
マー合成反応の際、未反応の前記式Iで示されるエポキ
シ変性ポリマーが残存し、好ましくないためである。
【0018】なお、前記式IIで示される化合物として
、メルカプト基のうちの少なくとも1個が分子鎖末端に
あるものが好ましい。分子鎖末端以外の部分にあるメル
カプト基は、分子鎖末端のものに比べ、反応性が低い。
【0019】本発明第一の態様で用いる前記式III 
で示されるアミノ基含有アルコキシシランの具体例とし
ては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピル
ジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキ
シメチルシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、2−アミノ
エチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−(2−ア
ミノエチルチオ)エチルトリメトキシシラン、3−[2
−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル
トリメトキシシランなどが挙げられる。
【0020】本発明第一の態様の加水分解性アルコキシ
シリル基含有ポリマーは、前記式Iで示されるエポキシ
変性ポリエーテルと前記式IIで示されるメルカプト基
含有ポリスルフィド化合物とから得ることができるエポ
キシ基含有ポリマーに、前記式III で示されるアミ
ノ基含有アルコキシシランを付加反応させて得ることが
できる。
【0021】ここで、前記式Iで示されるエポキシ変性
ポリエーテルと前記式IIで示されるメルカプト基含有
ポリスルフィド化合物とから得ることができるエポキシ
基含有ポリマーとは、例えば、下記式V、下記式VIで
示される化合物である。
【0022】
【化10】 (式V中、R1 はポリエーテル骨格であり、R2 は
ポリスルフィド部分を有するポリマー骨格である。)

0023】
【化11】 (式VI中、R1 はポリエーテル骨格、R2 はポリ
スルフィド部分を有するポリマー骨格であり、rは1以
上の数である。)
【0024】なお、前記式Vで示される化合物は、前記
式Iにおいて、mが2であるエポキシ変性ポリエーテル
と、前記式IIにおいて、nが1であるメルカプト基含
有ポリスルフィド化合物とが、1モルずつ反応してなる
化合物であり、前記式VIで示される化合物は、前記式
Iにおいて、mが2であるエポキシ変性ポリエーテル(
r+1)モルと、前記式IIにおいて、nが2であるメ
ルカプト基含有ポリスルフィド化合物rモルとが反応し
てなる化合物である。
【0025】本発明第一の態様の加水分解性アルコキシ
シリル基含有ポリマーは、このようなエポキシ基含有ポ
リマーのエポキシ基に、前記式III で示されるアミ
ノ基含有アルコキシシランのアミノ基部分を付加反応さ
せて得ることができる。
【0026】本発明第一の態様の加水分解性アルコキシ
ル基含有ポリマーには、種々の化合物が包含されるが、
その代表例として、下記式IVで示されるものが挙げら
れる。
【0027】
【化12】 (式IV中、R6 はポリエーテル骨格、R7 はポリ
スルフィド部分を含有するポリマー骨格、R3 は、ア
ルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基部分とからな
る基、アルキレン基がチオエーテル結合してなる基から
選択される基、R4 、R5は炭素数1〜3のアルキル
基、aは1〜3の整数、sは1以上の数である。)
【0
028】ここで、R6 はポリエーテル骨格であり、通
常は前記式I中のR1 と同じであるが、R1 に結合
したグリシジルエーテル中のエポキシ基の一部が未反応
で残った場合は、R6 はエポキシ基(グリシジルエー
テル部分)をも有するポリエーテル骨格を示す。
【0029】また、R7 はポリスルフィド部分を含有
するポリマー骨格であり、通常は前記式II中のR2 
と同じであるが、R2 に結合したメルカプト基の一部
が未反応で残った場合は、R7 は、ポリスルフィド部
分の他にメルカプト基をも有するポリマー骨格を示す。
【0030】R3 は、アルキレン基、アルキレン基部
分とイミノ基部分とからなる基、アルキレン基がチオエ
ーテル結合してなる基から選択される基、R4 、R5
 は炭素数1〜3のアルキル基、aは1〜3の整数であ
るが、−R3 −Si(OR4 )a (R5 )3−
a 部分の具体例を挙げると、3−トリメトキシシリル
プロピル基、3−ジメトキシメチルシリルプロピル基、
3−トリエトキシシリルプロピル基、3−ジエトキシメ
チルシリルプロピル基、トリメトキシシリルメチル基、
ジメトキシメチルシリルメチル基、トリエトキシシリル
メチル基、ジエトキシメチルシリルメチル基、2−(3
−トリメトキシシリルプロピルアミノ)エチル基、2−
(3−ジメトキシメチルシリルプロピルアミノ)エチレ
ン基、2−トリメトキシシリルメチルアミノエチル基、
2−(2−トリメトキシシリルエチルチオ)エチル基、
2−[2−(3−トリメトキシシリルプロピルアミノ)
エチルアミノ]エチル基等がある。
【0031】sは1以上の数であるが、sが大きくなる
に従って、本発明第一の態様の加水分解性アルコキシシ
リル基含有ポリマーの硬化物が硬さの不足するものとな
ることがあるので、1≦s≦10程度のものが好ましい
【0032】さらに、本発明第一の態様の加水分解性ア
ルコキシシリル基含有ポリマーとして、前記式IVにお
ける、−CH2CH(OH)CH2O−R6−OCH2
CH(OH)CH2−部分の分子量の合計が300〜3
000、−S−R7 −S−部分の分子量の合計が50
0〜4000であり、前記加水分解性アルコキシシリル
基含有ポリマーの分子量が1000〜8000であるも
のが好ましい。このようなポリマーは、耐候性に優れる
という利点がある。
【0033】本発明第一の態様の加水分解性アルコキシ
シリル基含有ポリマーは、前記式IVで示されるような
、架橋硬化反応に関与する加水分解性アルコキシシリル
基が2以上あるものに限定されない。
【0034】例えば、前記式Vで示されるエポキシ基含
有ポリマーにアミノ基含有アルコキシシランが付加反応
してなる、下記式VII で示されるポリマーも包含す
る。
【0035】
【化13】 (式VII 中、R1 はポリエーテル骨格、R2 は
ポリスルフィド部分を有するポリマー骨格、R3 は、
アルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基部分とから
なる基、アルキレン基がチオエーテル結合してなる基か
ら選択される基、R4 、R4は炭素数1〜3のアルキ
ル基、aは1〜3の整数である。)
【0036】なお、このようなポリマーは、架橋硬化に
関与する加水分解性アルコキシシリル基が1ケ所のみで
あるので、いわゆる希釈剤として用いられる。
【0037】さらに、本発明第一の態様の加水分解性ア
ルコキシシリル基含有ポリマーは、前記式Iで示される
エポキシ変性ポリエーテル、前記式IIで示されるメル
カプト基含有ポリスルフィド化合物および前記式III
 で示されるアミノ基含有アルコキシシランから合成さ
れるものに限定されるわけではない。これら三種類の原
料を用いて合成した加水分解性アルコキシル基含有ポリ
マーと同様のポリマーであって、前記三種類の各原料の
一部、あるいは、前記三種類の原料のうちの二種類の原
料の各々の一部分の結合体からなるような、他の原料か
ら合成されたものも包含する。
【0038】本発明第一の態様の加水分解性アルコキシ
シリル基含有ポリマーは、以上の通りであり、その加水
分解性アルコキシシリル基の部分が、水分(湿気)によ
って加水分解し、架橋硬化する。そして、分子中のポリ
スルフィド部分がラジカル捕捉能を有するため、耐候性
に優れる硬化物となる。
【0039】本発明第一の態様の加水分解性アルコキシ
シリル基含有ポリマーの合成方法は、特に限定されない
が、本発明第二の態様の方法によるのがよい。すなわち
、前記式Iで示されるエポキシ変性ポリエーテルと前記
式IIで示されるメルカプト基含有ポリスルフィド化合
物とをアミン系触媒の存在下に付加重合させ、エポキシ
基含有ポリマーを得、該エポキシ基含有ポリマーに、前
記式III で示されるアミノ基含有アルコキシシラン
を付加反応させるという方法である。
【0040】合成原料であるエポキシ変性ポリエーテル
、メルカプト基含有ポリスルフィド化合物、アミノ基含
有アルコキシシランについては、本発明第一の態様につ
いての説明中で述べた通りである。
【0041】この合成を行なうに際し、合成原料の量比
は特に限定されないが、エポキシ基含有ポリマーの合成
に際しては、通常は、(エポキシ変性ポリエーテルの分
子鎖末端にあるエポキシ基数)>(メルカプト基含有ポ
リスルフィド化合物の分子鎖末端にあるメルカプト基数
)となる量比で用いる。
【0042】また、エポキシ基含有ポリマーとアミノ基
含有アルコキシシランとの反応に際しては、通常は、エ
ポキシ基含有ポリマーの分子鎖末端にあるエポキシ基数
1に対し、アミノ基含有アルコキシシランのアミノ基数
が0.7〜5.0となる量比で用いる。0.7未満では
、アルコキシシリル基の導入されていないポリマーが多
くなり、かつ、アルコキシシリル基の導入されていない
ポリマーの反応混合物中からの除去が困難なために、得
られたアルコキシシリル基含有ポリマーを硬化させる際
に、硬化が不十分となる。一方、5.0超では、未反応
のアミノ基含有アルコキシシランが多量に残存し、これ
も、反応混合物中からの除去が困難なために、得られた
アルコキシシリル基含有ポリマーを硬化させる際に、硬
化時間が長くなる。
【0043】エポキシ基含有ポリマーの合成に際して用
いるアミン系触媒とは、重合触媒として知られている第
三アミンを指す。また、その活性水素がエポキシ基と反
応して第三アミンとなる第二アミンであってもよい。
【0044】アミン系触媒の具体例を挙げると、テトラ
メチルグアニジン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジ
メチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノールおよびそのトリ−
2−エチルヘキシル酸塩、トリエチレンジアミン、ピペ
リジン、モルフォリン等がある。
【0045】また、エポキシ基含有ポリマーの合成反応
条件は、60〜150℃、1〜10時間程度が好適であ
る。60℃未満で行なうと、反応に長時間を要し、15
0℃超で行なうと、目的とするポリマーが得られず、エ
ポキシ開環物等の副生成物が多量に生成される。反応時
間が1時間未満であると、反応が終了していない場合が
あり、10時間超であると、目的とするポリマーが得ら
れず、エポキシ開環物等の副生成物が多量に生成される
【0046】この反応に際し、反応媒体としての有機溶
剤は、特に必要ではないが、合成原料のいずれとも反応
しないトルエン、キシレン、n−ヘキサン等の有機溶剤
を用い、反応系の粘度を低下させることにより、反応を
促進させることも可能である。
【0047】エポキシ基含有ポリマーとアミノ基含有ア
ルコキシシランとの合成反応条件は、30〜100℃、
0.5〜5時間程度が好適である。30℃未満で行なう
と、反応に長時間を要し、100℃超で行なうと、アミ
ノ基含有アルコキシシラン同士の反応が起こる。反応時
間が0.5時間未満であると、反応が終了していない場
合があり、5時間超であると、生成ポリマーの粘度が高
くなるので好ましくない。
【0048】この反応に際し、反応媒体としての有機溶
剤は、特に必要ではないが、合成原料のいずれとも反応
しないトルエン、キシレン、n−ヘキサン等の有機溶剤
を用い、反応系の粘度を低下させることにより、反応を
促進させることも可能である。
【0049】
【実施例】以下に、実施例により、本発明を具体的に説
明する。
【0050】(実施例1)エポキシ変性ポリプロピレン
グリコール(ポリプロピレンオキシド骨格エポキシ樹脂
)、DER732(ダウケミカル日本(株)、エポキシ
当量310、粘度70cps(25℃))2モルと、末
端メルカプト基含有ポリスルフィド、チオコールLP3
(東レチオコール(株)、数平均分子量1000、S含
量38%)1モルとを、2,4,6−トリス(ジメチル
アミノメチル)フェノール0.001モルを触媒として
用いて、100℃で6時間反応させ、反応混合物を室温
とした後、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジ
メトキシメチルシラン2モルを加え、50℃で2時間反
応させ、目的とする加水分解性アルコキシシリル基含有
ポリマーAを得た。
【0051】このポリマーAおよび原料のDER732
について、1H−NMRスペクトルを調べたところ、ポ
リマーAでは、DER732にみられたエポキシ基に基
づく2.74ppm、3.18ppmのピークが完全に
消失し、かわって、メチルシリル基およびメトキシシリ
ル基に基づくそれぞれ0.12ppm、3.51ppm
のピークがみられた。また、このポリマーAについてヨ
ウ素滴定を行なったところ、メルカプト基が存在しない
ことが確認された。さらに、このポリマーAおよび原料
のDER732、LP3について、GPC分析を行なっ
たところ、図1に示すように、その数平均分子量は約3
200であった。
【0052】(実施例2)チオコールLP3のかわりに
同じく末端メルカプト基含有ポリスルフィドであるチオ
コールLP32(東レチオコール(株)、数平均分子量
4000、S含量38%)を用い、3−(2−アミノエ
チルアミノプロピル)ジメトキシメチルシランのかわり
に3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いた以外
は、実施例1と同様に反応させ、目的とする加水分解性
アルコキシシリル基含有ポリマーBを合成した。
【0053】このポリマーAおよび原料のDER732
について、1H−NMRスペクトルを調べたところ、ポ
リマーBでは、DER732にみられたエポキシ基に基
づく2.74ppm、3.18ppmのピークが完全に
消失し、かわって、メチルシリル基およびメトキシシリ
ル基に基づくそれぞれ0.12ppm、3.51ppm
のピークがみられた。また、このポリマーBについて、
GPC分析を行なったところ、その数平均分子量は約6
000であった。
【0054】(実施例3)DER732のかわりにエポ
キシ変性ポリテトラメチレンオキシド(ポリテトラヒド
ロフラン骨格エポキシ樹脂)SR−PTMG(阪本薬品
工業(株)、数平均分子量1030、エポキシ当量51
4、粘度298cps(25℃))を用い、また、チオ
コールLP3のかわりにチオコールLP32を用いた以
外は、実施例1と同様に反応させ、目的とする加水分解
性アルコキシシリル基含有ポリマーCを合成した。この
ポリマーCおよび原料のエポキシ変性ポリテトラメチレ
ンオキシドについて、1H−NMRスペクトルを調べた
ところ、ポリマーCでは、エポキシ変性ポリテトラメチ
レンオキシドにみられたエポキシ基に基づく2.74p
pm、3.18ppmのピークが完全に消失し、かわっ
て、メチルシリル基およびトリメトキシシリルに基づく
それぞれ0.12ppm、3.51ppmのピークがみ
られた。
【0055】(比較例1)数平均分子量が8000、ア
リル型オレフィン基が分子鎖末端に存在し、かつ、一分
子中のアリル型オレフィン部分が95%であるポリプロ
ピレン重合体200重量部に対し、ジメトキシメチルシ
ラン23重量部、塩化白金酸0.005重量部を加え、
100℃で1時間反応させた。未反応のジメトキシメチ
ルシランを除去し、ポリマーDを得た。
【0056】(実験例)上記実施例1〜3および比較例
1で得たポリマーA〜Dを下記の条件で硬化させ、硬化
物の性状および耐候性について評価した。結果は表1に
示した。
【0057】(硬化条件)ポリマーA〜Cについては、
ポリマー100重量部に対してジブチルスズジラウレー
ト1重量部を加え、ポリマーDについては、ポリマー1
00重量部に対してジブチルスズジラウレート2重量部
を加え、温度25℃、湿度65%の条件下に2週間放置
し、硬化養生させた。 (硬化物の性状)温度25℃、湿度65%の条件下に2
4時間放置後(硬化開始から1日後)に、硬化物の粘着
性の有無を官能評価した。 (耐候性)JIS  A1415  1.4に規定する
WS型促進暴露試験機に2週間の硬化養生後の硬化物を
入れ、100時間ごとに、硬化物の性状を観察、評価し
た。なお、この試験は、900時間まで行なった。
【0058】
【0059】
【発明の効果】本発明により、変性シリコーン系ポリマ
ーであって、硬化性および耐候性に優れる湿気硬化型の
ポリマーと、その合成方法が提供される。本発明のポリ
マーは、また、その硬化物に粘着性がないという特徴も
有する。本発明のポリマーは、本発明の合成方法によれ
ば、容易に工業的規模で合成することができる。従って
、本発明のポリマーは、湿気硬化型の建築用シーリング
材組成物の主成分として特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマーおよびその原料のGPCスペ
クトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】  下記式Iで示されるエポキシ変性ポリ
    エーテルと下記式IIで示されるメルカプト基含有ポリ
    スルフィド化合物とから得ることができるエポキシ基含
    有ポリマーに、下記式III で示されるアミノ基含有
    アルコキシシランを付加反応させて得ることができるこ
    とを特徴とする加水分解性アルコキシシリル基含有ポリ
    マー。 【化1】 (式I中、R1 はポリエーテル骨格であり、mは2以
    上の数である。) 【化2】 (式II中、R2 はポリスルフィド部分を有するポリ
    マー骨格であり、nは1以上の数である。)     
       H2 N−R3 −Si(OR4 )a (R5
     )3−a   ………III (式III 中、R3
     は、アルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基部分
    とからなる基、アルキレン基がチオエーテル結合してな
    る基から選択される基、R4 、R5 は炭素数1〜3
    のアルキル基、aは1〜3の整数である。)【請求項2
    】  下記式IVで示される請求項1に記載の加水分解
    性アルコキシシリル基含有ポリマー。 【化3】 (式IV中、R6 はポリエーテル骨格、R7 はポリ
    スルフィド部分を含有するポリマー骨格、R3 は、ア
    ルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基部分とからな
    る基、アルキレン基がチオエーテル結合してなる基から
    選択される基、R4 、R5は炭素数1〜3のアルキル
    基、aは1〜3の整数、sは1以上の数である。)【請
    求項3】  前記式IVにおける、−CH2CH(OH
    )CH2O−R6−OCH2CH(OH)CH2−部分
    の分子量の合計が300〜3000、−S−R7 −S
    −部分の分子量の合計が500〜4000であり、前記
    加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマーの分子量が
    1000〜8000である請求項2に記載の加水分解性
    アルコキシシリル基含有ポリマー。 【請求項4】  下記式Iで示されるエポキシ変性ポリ
    エーテルと下記式IIで示されるメルカプト基含有ポリ
    スルフィド化合物とをアミン系触媒の存在下に付加重合
    させ、エポキシ基含有ポリマーを得、該エポキシ基含有
    ポリマーに、下記式III で示されるアミノ基含有ア
    ルコキシシランを付加反応させることを特徴とする加水
    分解性アルコキシシリル基含有ポリマーの合成方法。 【化4】 (式I中、R1 はポリエーテル骨格であり、mは2以
    上の数である。) 【化5】 (式II中、R2 はポリスルフィド部分を有するポリ
    マー骨格であり、nは1以上の数である。)     
       H2 N−R3 −Si(OR4 )a (R5
     )3−a   ………III (式III 中、R3
     は、アルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基部分
    とからなる基、アルキレン基がチオエーテル結合してな
    る基から選択される基、R4 、R5 は炭素数1〜3
    のアルキル基、aは1〜3の整数である。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014109021A (ja) * 2012-12-04 2014-06-12 Yokohama Rubber Co Ltd:The 硬化性樹脂組成物
US9080004B2 (en) 2010-10-07 2015-07-14 Prc-Desoto International, Inc. Diethylene glycol monomethyl ether resistant coating

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