JPH04362373A - 鋼製組合せオイルリングのサイドレールの製造方法 - Google Patents

鋼製組合せオイルリングのサイドレールの製造方法

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JPH04362373A
JPH04362373A JP16501291A JP16501291A JPH04362373A JP H04362373 A JPH04362373 A JP H04362373A JP 16501291 A JP16501291 A JP 16501291A JP 16501291 A JP16501291 A JP 16501291A JP H04362373 A JPH04362373 A JP H04362373A
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Japan
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side rail
oil ring
peripheral surface
outer peripheral
ring groove
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Akira Harayama
原山 章
Nobuyuki Kazama
風間 伸行
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TPR Co Ltd
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Teikoku Piston Ring Co Ltd
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  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関に用いられる
鋼製組合せオイルリングのサイドレール及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃機関の高負荷化に伴って、鋼
製組合せオイルリングのサイドレールにも窒化処理が行
われるようになってきた(特公昭57−61888号あ
るいは特開昭58−136771号参照)。これに伴い
、無鉛ガソリンを使用するエンジンの一部で、アルミニ
ウム合金製ピストンのオイルリング溝の異常摩耗現象が
発生するようになった。このオイルリング溝の異常摩耗
の原因は必ずしも明らかではないが、・アルミニウムに
比べて窒化層の硬さが高すぎる。 ・組合せオイルリングはピストンのオイルリング溝に収
容されるが、サイドレールは合口部が上下方向に振動し
つつ、軸を中心に回転している。 ・サイドレールとオイルリング溝の相対的な回転が何ら
かの原因で阻害されると、その場所でサイドレール合口
部の窒化された硬いシャープエッジでリング溝壁面を異
常摩耗させることがある。
【0003】これらを考慮して、オイルリング側の対策
としては、 (1)サイドレール内周側に面取り部を設け、オイルリ
ング溝内での回転の摩擦の軽減を図ったもの(実開昭6
3−34343号) (2)合口端面と上下面との角部に滑らかな面取りを施
したもの(実開平1−178274号)(3)サイドレ
ール合口部のみ窒化防止したもの(実開平2−7286
3号)等が行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、窒化処
理を上下面に施してある場合、上記(1)あるいは(2
)の対策では不十分な場合がある。
【0005】他方、ピストンリングの窒化はガス窒化で
行われており、この方法によれば、外周面のみならず、
オイルリング溝の壁面との接触部のサイドレールの上下
面及び内周面も窒化されてしまう。このように、全面窒
化されるため、リング幅の薄いものについて厚窒化を施
すと、折損強度が著しく低下してしまい、リングの薄幅
化と高耐摩耗性の要求に応えることができない。そして
、サイドレールの上下面などに窒化層を設けないために
は、窒化処理後機械加工で不必要な窒化部を除去するか
、窒化防止処理を施さねばならず、これらは技術面でも
コスト面でもデメリットが大きい。
【0006】また、(3)の窒化防止処理は合口部にN
i、Cuめっき等を施すもので、製造工程上煩雑である
不都合がある。
【0007】本発明の目的は、リングの薄幅化と耐摩耗
性の要求に応えることができ、且つオイルリング溝の異
常摩耗の発生を防止する鋼製組合せオイルリングのサイ
ドレール及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の鋼製組合せオイ
ルリングのサイドレールは、窒化層を外周面にのみ形成
し、硬質クロムめっきを内周面にのみ形成し、上下面は
母材表面とし、前記窒化層がイオン窒化処理層であるこ
とを特徴とする。
【0009】そして、サイドレールの合口部の端面と上
下面との角部の少なくともピストンのオイルリング溝の
壁面に接触する側に滑らかな面取り部を設けるのがよい
【0010】また、硬質クロムめっきは5〜20μmの
あらさにポーラス処理されているのがよい。
【0011】また、本発明の鋼製組合せオイルリングの
サイドレールの製造方法は、サイドレール素材をコイリ
ング成形する工程と、コイリング材を合口切断する工程
と、合口切断工程の前あるいは後にイオン窒化処理を施
して外周面にのみ窒化層を形成する工程と、イオン窒化
処理工程後で合口切断工程の前あるいは後に硬質クロム
めっきを内周面にのみ形成する工程と、上記双方の表面
処理を施し合口部を備えたサイドレールに仕上加工を施
す工程とからなることを特徴とする。
【0012】
【作用】サイドレールは外周面にのみイオン窒化処理層
が設けられているので、シリンダとの摺動に対して耐摩
耗性がよく、内周面にのみ硬質クロムめっきが設けられ
ているので、スペーサエキスパンダとの摺動に対して耐
摩耗性に優れ、上下面は母材表面をなしているので、ア
ルミニウム合金製ピストンに対してはオイルリング溝の
異常摩耗が発生し難い。
【0013】窒化処理方法として、処理の指向性を有す
るイオン窒化処理を選択したことにより、特別の窒化防
止処理あるいは窒化層の除去加工を施すことなく、サイ
ドレールの上下面、内周面は窒化されず、外周面にのみ
窒化を容易に施すことができる。そして、外周面にのみ
窒化を行えるため、リング幅の薄いリングに厚窒化を施
しても折損強度が損なわれないものを得ることができ、
リングの薄幅化と耐摩耗性の要求に応えることができる
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。マルテンサイト系ステンレス鋼線材にて、コイ
リング材を作製し、これを治具にセットした(図4参照
)。これにより、上記コイリング材21は治具22の円
筒体の外周に巻装されてコイリング材21が正しい形に
セットされ、コイリング材21両端には治具22のクラ
ンプ円板22a,22bが配設し、一方のクランプ円板
22bから延び他方のクランプ円板22aの中心孔を挿
通する軸部23のねじ部にナット24を螺着して軸方向
に締め付け固定される。次いで、イオン窒化炉で外周面
の窒化処理を行った。イオン窒化の条件は例えば、雰囲
気ガス組成    窒素:水素=7:3ワーク温度  
      500℃ これにより、HV 700以上の深さ60μmのイオン
窒化処理層を得た。
【0015】図5はイオン窒化処理層の深さ方向の硬さ
分布を示す。イオン窒化は放電がワーク外周面にのみ発
生するので、サイドレール外周は窒化されるが、上下面
はワーク同士が接触して隙間がなく、内周は治具の筒面
に接しているため、放電は発生せず、目的とする上下面
、内周面に窒化層のないサイドレールを得ることができ
る。
【0016】イオン窒化処理後、コイリング材を治具か
ら取り外して、硬質クロムめっき処理を常法により内周
面にのみ施した。硬質クロムめっきは逆電処理により、
5〜20μmのあらさにポーラス処理をした。
【0017】その後、切断し、合口部を有するサイドレ
ールに形成し、その後常法により仕上げた。
【0018】図1はシリンダに挿入したピストンのオイ
ルリング溝内に組み付けた鋼製組合せオイルリングを示
し、ピストン1のオイルリング溝2に装着された鋼製組
合せオイルリング3は、環状で合口を備えた上下一対の
鋼製サイドレール4,5(図2参照)と、環状で合口を
備えた鋼製スペーサエキスパンダ6とからなる。
【0019】スペーサエキスパンダ6は、薄鋼帯の長手
方向にオイル孔となる亀甲状の孔を列設しこれらの孔の
間の薄鋼帯の両側部に略V字状のスリットを設け、これ
の幅方向両側を同一方向に略コ字形に屈曲して、直立片
7で連結された上下片8,9でサイドレール支承部を構
成し、更に先端部を外方へ斜めに屈曲してサイドレール
押圧部10を構成し、所定の長さに切断したものをサイ
ドレール押圧部10が内周側になるように環状に形成し
たものである。このスペーサエキスパンダ6を縮めてオ
イルリング溝2に装着して半径方向外方への拡張力を生
じさせ、一対のサイドレール4,5を上下片8,9で上
下(軸方向)に離隔保持し、サイドレール押圧部10に
よってサイドレール4,5の外周摺動面をシリンダ11
の内壁12に一様に押圧密着させてオイルを掻き落とす
とともに、サイドレール4,5の内周側の端部をオイル
リング溝2の上下面13,14に押圧密着させて上下面
13,14のシールを行う。
【0020】サイドレール4,5は、図1に示すように
、外周面にのみイオン窒化処理層15を形成し、内周面
にのみ硬質クロムめっき16を形成し、上下面17,1
8は母材表面をなしている。したがって、サイドレール
4,5は外周面にのみイオン窒化処理層15が設けられ
ているので、シリンダ11の内壁12との摺動に対して
耐摩耗性がよく、内周面にのみ硬質クロムめっき16が
設けられているので、スペーサエキスパンダ6のサイド
レール押圧部10との摺動に対して耐摩耗性に優れ、上
下面17,18は母材表面をなしているので、アルミニ
ウム合金製ピストン1に対しては接触面が軟らかい母材
のためオイルリング溝2の異常摩耗が発生し難い。
【0021】また、図3に示すように、合口部の端面1
9と、サイドレール上下面17,18との角部がシャー
プエッジではなく、角部の全長にわたって面取りを施し
て、曲率半径0.03mm〜0.3mmの面取り部20
を形成してある。このように、滑らかな面取り部20を
形成してあるので、オイルリング溝2の上下面13,1
4に異常摩耗を引き起こすのが低減される。
【0022】また、サイドレール4,5の内周面の硬質
クロムめっき16は5〜20μmのあらさにポーラス処
理されているので、サイドレール4,5の単独回転を防
止できる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明の鋼製組合せ
オイルリングのサイドレールによれば、外周面及び内周
面ともに耐摩耗性を有し、且つオイルリング溝の異常摩
耗の発生を防止できる。
【0024】また、本発明のイオン窒化処理によって、
耐摩耗性の必要な外周面にのみ窒化処理を容易に行える
。そして、外周面にのみ窒化を行えるため、リング幅の
薄いリングに厚窒化を施しても折損強度が損なわれない
ものを得ることができ、リングの薄幅化と耐摩耗性の要
求に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダに挿入したピストンのオイルリング溝
内に装着した鋼製組合せオイルリングの部分の縦断面図
である。
【図2】サイドレールの平面図である。
【図3】サイドレールの一方の合口端部の正面図である
【図4】サイドレール素材をコイリングしたものを治具
に組み付けたものを示す斜視図である。
【図5】イオン窒化処理層の深さ方向の硬さ分布を示す
グラフである。
【符号の説明】
1  ピストン 2  オイルリング溝 3  鋼製組合せオイルリング 4、5  サイドレール 6  スペーサエキスパンダ 7  直立片 8  上片 9  下片 10  サイドレール押圧部 11  シリンダ 12  シリンダ内壁 13  リング溝上面 14  リング溝下面 15  イオン窒化処理層 16  硬質クロムめっき 17  サイドレール上面 18  サイドレール下面 19  合口部端面 20  面取り部 21  コイリング材 22  治具 23  軸部 24  ナット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  窒化層を外周面にのみ形成し、硬質ク
    ロムめっきを内周面にのみ形成し、上下面は母材表面と
    し、前記窒化層がイオン窒化処理層であることを特徴と
    する鋼製組合せオイルリングのサイドレール。
  2. 【請求項2】  サイドレールの合口部の端面と上下面
    との角部の少なくともピストンのオイルリング溝の壁面
    に接触する側に滑らかな面取り部を設けたことを特徴と
    する請求項1記載の鋼製組合せオイルリングのサイドレ
    ール。
  3. 【請求項3】  硬質クロムめっきが5〜20μmのあ
    らさにポーラス処理されていることを特徴とする請求項
    1記載の鋼製組合せオイルリングのサイドレール。
  4. 【請求項4】  サイドレール素材をコイリング成形す
    る工程と、コイリング材を合口切断する工程と、合口切
    断工程の前あるいは後にイオン窒化処理を施して外周面
    にのみ窒化層を形成する工程と、イオン窒化処理工程後
    で合口切断工程の前あるいは後に硬質クロムめっきを内
    周面にのみ形成する工程と、上記双方の表面処理を施し
    合口部を備えたサイドレールに仕上加工を施す工程とか
    らなることを特徴とする鋼製組合せオイルリングのサイ
    ドレールの製造方法。
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