JPH0436174B2 - - Google Patents

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JPH0436174B2
JPH0436174B2 JP59104744A JP10474484A JPH0436174B2 JP H0436174 B2 JPH0436174 B2 JP H0436174B2 JP 59104744 A JP59104744 A JP 59104744A JP 10474484 A JP10474484 A JP 10474484A JP H0436174 B2 JPH0436174 B2 JP H0436174B2
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JP
Japan
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oligoimide
composition
acid
represented
formula
Prior art date
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JP59104744A
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English (en)
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JPS60250030A (ja
Inventor
Takanori Urasaki
Hiromitsu Takamoto
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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Priority to JP10474484A priority Critical patent/JPS60250030A/ja
Publication of JPS60250030A publication Critical patent/JPS60250030A/ja
Publication of JPH0436174B2 publication Critical patent/JPH0436174B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は新規なオリゴイミド組成物であり、特
に詳しくは280℃以下の温度でも十分成形可能で
あるオリゴイミド組成物である。また本発明のオ
リゴイミド組成物を熟硬化して得られた硬化物は
ガラス転移温度が260℃以上、好ましくは300℃以
上と耐熱性に優れたポリイミド樹脂となる。 従つて本発明のオリゴイミド組成物は成形性に
すぐれており、たとえば高弾性率繊維(炭素繊
維,アラミド繊維など)を補強材として用いて複
合材料とした場合に高耐熱性複合材料を形成する
ことが出来る。 従来技術 従来より耐熱性のポリイミド樹脂を得る目的
で、主鎖中に芳香族系イミド結合を有し、且つ末
端に付加重合性基を有するオリゴイミド樹脂を硬
化する方法は良く知られている。 例えば具体的には、 1 芳香族テトラカルボン酸成分としてベンゾフ
エノンテトラカルボン酸を用い、芳香族ジアミ
ン成分として4,4′−ジアミノジフエニルメタ
ンを用い、付加重合性基を与える成分としてナ
ジツタ酸を用いて得られる下記式(a) で表わされるオリゴイミド樹脂(特公昭46−9714
号、特公昭47−51825号,特公昭48−28786号等公
報参照)及び 2 芳香族テトラカルボン酸成分としてベンゾフ
エノンテトラカルボン酸を用い、芳香族ジアミ
ン成分として4,4′−ジアミノジフエニルエー
テルを用い、付加重合性基を与える成分として
アリルアミンを用いて得られる下記式(b) で表わされるオリゴイミド樹脂(特開昭50−
22091号公報参照)が挙げられる。 これらのオ
リゴイミドはそれぞれ加熱して硬化させると、耐
熱性の高いポリイミド樹脂を与えると言われてい
るが、硬化に290℃又はそれ以上の高温を必要と
し、本発明が目的とする如き、例えば280℃以下
の低温で硬化させると、強度が全く発現されなか
つたり、成形直後ふくれ(或いはボイド)が生じ
て形状が目的と相違したりするという欠点があつ
た。 この欠点を改良する目的でラジカル開始剤をオ
リゴイミドに配合するという試みもあるが、開始
剤は熱的に不安定であるので取扱い上難点があつ
た。 発明の目的 本発明者らは、比較的低温で硬化し得、しかも
耐熱性にすぐれたポリイミド樹脂を与えるオリゴ
イミド樹脂を得べく鋭意検討した結果、前記式(a)
及び(b)の如く付加重合性基が単一種の場合は硬化
性・成形性に問題のあつたオリゴイミドが、両種
の付加重合性基を同時に有することにより、硬化
性及び成形性が大巾に改善されること、そしてそ
れは組成物として両者を有していれば良いことを
見出し本発明に到達した。 発明の構成 本発明は主鎖中に芳香族系イミド結合を有し且
つ末端及び/又は側鎖に下記式()及び() 〔但し、式中R1及びR2は同一若しくは異なり
水素原子又は低級アルキル基を表わす。〕 で表わされる付加重合性基から選ばれる同一若し
くは異なる基を少くとも2個有するオリゴイミド
から構成されるオリゴイミド組成物であつて、当
該オリゴイミド組成物中における上記式()及
び()で表わされる基の割合が():()=
10:1〜1:10であることを特徴とするオリゴイ
ミド組成物である。 本発明のオリゴイミドは、主鎖中に芳香族系イ
ミド結合を有するものである。かかるオリゴイミ
ドは芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族アミン
類成分とから、従来公知の方法で合成することが
できる。 ここで芳香族テトラカルボン酸成分とは、下記
式() 〔但し、Qは
【式】又は
【式】を表わす。ここで X1
【式】 ,−O−,−SO2−,
【式】又は
【式】を表わし、 n1は0又は1である。尚、Y1
【式】,−O −,−SO2−,−CH2−又は
【式】を表わし、m1 は0又は1である。〕 で表わされるテトラカルボン酸およびその反応性
誘導体例えばエルボキシル基が酸無水物基や低級
アルキルエステル基に変性されたものである。 芳香族アミン類成分は、下記式(),()及
び() 〔但し、式中Zは同一若しくは異なる2個の水
素原子又は=C=Oを表わし、しかして 基−
NZで一級アミノ基又はイソシアネート基を表わ
す。またR5,R6,R7,R8及びR9は水素原子,ハ
ロゲン原子又は低級アルキル基を表わし、X2
びY2
【式】,−O−,−SO2−,−CH2−又 は
【式】である。尚、R10及びR11は低級アルキ ル基を表わし、n2及びm2はO又は1である。〕 で表わされる2官能性アミン類を主体とし、更に
下記式() 〔但し、式中Zは前記式()〜()の定義
におけるZと同一であり、R10は低級アルキル基
を表わし、pは1〜5の整数を表わす。〕 で表わされる多官能アミン類を小割合で含有して
いてもよい。 上記芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族アミ
ン類成分とから形成されるべき芳香族オリゴイミ
ドに付加重合性基を導入する方法についても、従
来公知の方法を応用することができる。 即ち付加重合性基が前記式()で表わされる
ものである場合、下記式() 〔但し、式中R1及びZは前出の定義に同じで
ある。〕 で表わされるアリルアミン,アリルイソシアネー
ト化合物を用いて、また付加重合性基が前記式
()で表わされるものである場合、下記式() 〔但し、R2は前出の定義に同じである。〕 で表わされるジカルボン酸又はその反応性誘導体
(例えば酸無水物や低級アルキルエステル)を用
いて反応せしめればよい。 芳香族テトラカルボン酸成分の具体例として
は、ピロメリツト酸,ベンゾフエノン−3,3′,
4,4′、テトラカルボン酸,3,3′,4,4′−ジ
フエニルテトラカルボン酸,ビス(3,4−ジカ
ルボキシフエニル)エーテル,ビス(3,4−ジ
カルボキシフエニル)スルホン,1,3−ビス
(3,4−ジカルボキシフエノキシ)ベンゼン,
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフエノオキ
シフエニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボ
キシフエノキシフエニル)スルホン,ビス(3,
4−ジカルボキシフエノオキシフエニル)ケト
ン,ビス(2,3−ジカルボキシフエノオキシフ
エニル)エーテルなどのテトラカルボン酸、これ
らの酸無水物及びピロメリツト酸ジメチルエステ
ル,ベンゾフエノン−3,3′−4,4′−テトラカ
ルボン酸ジメチルエステル,3,3′,4,4′−ジ
フエニルテトラカルボン酸ジエチルエステル,ビ
ス(3,4−ジカルボキシフエニル)エーテルジ
プロピルエステル,ビス(3,4−ジカルボキシ
フエニル)スルホンジブチルエステルの如き低級
脂肪族アルコールとのエステルである。 これらの中で特に好ましいものは、ピロメリツ
ト酸,ベンゾフエノンテトラカルボン酸またはそ
の誘導体で更に好ましいものはベンゾフエノンテ
トラカルボン酸またはその誘導体である。 芳香族アミン成分の具体例は、 p−フエニレンジアミン、m−フエニレンジア
ミン,モノメチル−p−フエニレンジアミン,モ
ノクロル−p−フエニレンジアミン,4−クロル
−m−フエニレンジアミン,2,4−ジアミノト
ルエン,2,6−ジアミノトルエン,4,4′−ジ
アミノビフエニル,4,4′−ジアミノジフエニル
ケトン,3,3′−ジアミノジフエニルケトン,
4,4′ジアミノジフエニルエーテル3,4′−ジア
ミノジフエニルエーテル,4,4′−ジアミノジフ
エニルスルホン,3,3′−ジアミノジフエニルス
ルホン,3,3′−ジアミノジフエニルメタン,
4,4′−ジアミノジフエニルメタン,2,2−ビ
ス(4−アミノフエニル)プロパン,3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン,
3,3′−ジエチル,4,4′−ジアミノジフエニル
メタン,2,4−ビス(4−アミノベンジル)ア
ニリンのほかに1,4−フエニレンジイソシアネ
ート,1,3−フエニレンジイソシアネート,ト
ルエン−2,4−ジイソシアネート,4,4−ジ
フエニルメタンジイソシアネート の如きものをあげることができる。 本発明の主たる芳香族アミン成分としてはこれ
らのうちでも前記式(),(),()において
R5は低級アルキル基またはハロゲン原子であり、
R6,R7,R8,R9は水素原子、低級アルキル基ま
たはハロゲン原子であるものが好ましく、特に
R5は低級アルキル基、R6,R7,R8,R9は水素原
子または低級アルキル基であるものが好ましく、
更にR5は低級アルキル基R6,R7はアミノ基に対
してパラ位にあるときは低級アルキル基であり、
アミノ基に対してメタ位にあるときは水素原子ま
たは低級アルキル基であり、R8,R9は水素原子
または低級アルキル基であるものが好ましい。 本発明の付加重合性基をオリゴイミドに導入す
る場合に用いる原料の具体例は、 アリルアミン,メタリルアミン(β−メチルア
リルアミン),β−エチルアリルアミン,β−プ
ロピルアリルアミン,アリルイソシアネート,メ
タリルイソシアネート,5−ノルボルネン−2,
3−ジカルボン酸(3,6−エンドメチレン−
1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸), メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン
酸, エチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン
酸, 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水
物, 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸モノメ
チルエステル, 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸モノエ
チルエステル, 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸モノプ
ロピルエステル, 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸モノブ
チルエステル, などである。 本発明において特に好ましい付加重合性基は前
記式(),()においてR1,R2が水素原子の
場合であり、このような付加重合性基を与える化
合物はアリルアミン,5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボン酸およびその誘導体(酸無水物,低
級アルキルエステルなど)である。 本発明の主鎖に芳香族系イミド結合を有し、且
つ特定の付加重合基を含有するオリゴイミド組成
物は芳香族テトラカルボン酸またはその誘導体と
芳香族アミン類と前記式()で表わされる化合
物と前記式()で表わされる化合物またはその
誘導体とより得られる。 具体的には、たとえば (A) 芳香族テトラカルボン酸またはその酸無水物
と芳香族アミンと前記式()で表わされるア
ミンと前記式()で表わされるジカルボン酸
またはその酸無水物を極性溶剤の共存下で混合
し、反応させて前駆体であるオリゴアミド酸と
し、これを更に閉環反応させてオリゴイミドと
する。 (B) 芳香族テトラカルボン酸低級アルキルエステ
ルと芳香族アミンと前記式()で表わされる
アミンと前記式()で表わされるジカルボン
酸低級アルキルエステルを極性溶剤およびまた
は低級脂肪族アルコールの共存下混合反応させ
て前駆体であるオリゴアミド酸とし、これを更
に閉環反応させてオリゴイミドとする。 (C) 芳香族テトラカルボン酸無水物と前記式
()〜()で表わされるジイソシアネート
と前記式()で表わされるイソシアネートお
よび前記式()で表わされるジカルボン酸の
酸無水物を極性溶剤の共存下混合加熱反応させ
るなどの方法が用いられる。 この中でも(A),(B)の方法がより好ましい。 本発明のオリゴイミド組成物はまたテトラカル
ボン酸またはその誘導体と芳香族アミンまたはそ
の誘導体と前記式()で表わされる化合物とよ
り得られるオリゴイミドまたはその前駆体と、テ
トラカルボン酸またはその誘導体と芳香族アミン
またはその誘導体と前記式()で表わされるジ
カルボン酸またはその誘導体とより得られるオリ
ゴイミドまたはその前駆体と混合し、必要に応じ
て更に閉環反応させて得られる。具体的には、 (C) 芳香族テトラカルボン酸またはその酸無水物
と芳香族アミンと前記式()で表わされるア
ミンを極性溶剤の共存下混合させて得られるオ
リゴイミドまたはその前駆体と、芳香族テトラ
カルボン酸またはその酸無水物と芳香族アミン
と前記式()で表わされるジカルボン酸また
はその酸無水物を極性溶剤の共存下混合反応さ
せて得られるオリゴイミドまたはその前駆体と
を混合し、必要に応じて更に閉環反応させる (D) 芳香族テトラカルボン酸低級アルキルエステ
ルと芳香族アミンと前記式()で表わされる
アミンを極性溶剤およびまたは低級脂肪族アル
コールの共存下混合反応させて得られるオリゴ
イミドまたはその前駆体と芳香族テトラカルボ
ン酸低級アルキルエステルと芳香族アミンと前
記式()で表わされるジカルボン酸の低級ア
ルキルエステルを極性溶剤およびまたは低級脂
肪族アルコールの共存下混合反応させて得られ
るオリゴイミドまたはその前駆体を混合し、必
要に応じて更に閉環反応させる。 (E) 芳香族テトラカルボン酸無水物と芳香族アミ
ンより得られるイソシアネートと前記式()
で表わされるイソシアネートとを極性溶剤の共
存下加熱反応させて得られるオリゴイミドと芳
香族テトラカルボン酸無水物と芳香族アミンよ
り得られるイソシアネートと前記式()で表
わされるジカルボン酸の酸無水物とを極性溶剤
の共存下加熱反応させて得られるオリゴイミド
を混合するなどの方法である。 本発明においてオリゴイミドを合成する際に用
いる極性溶剤とはジメチルホルムアミド,ジメチ
ルアセトアミド,N−メチルピロリドン,ジエチ
ルアセトアミドの如きアミド,フエノール,クレ
ゾール,クロルフエノールの如きフエノール,ジ
オキサン,テトラヒドロフランの如き環状エーテ
ルジメチルスルホキシドなどである。 本発明において芳香族系オリゴイミド組成物の
平均分子量はオリゴイミドの成型時の流動性や成
型物の耐熱性,機械的性能等を考えてきめられる
が、オリゴイミド組成物の分子量があまり小さい
とオリゴイミドの成型時の流動性が良好で且つ成
型物の耐熱性の目安となるポリイミド樹脂のガラ
ス転移温度は高いが、成型物の長期耐熱性と機械
的性能が低下する傾向があり、またオリゴイミド
組成物の分子量が大きすぎるとオリゴイミドの成
型時の流動性が悪くなるばかりでなく、ボリイミ
ド樹脂のガラス転移温度が低下し、高温時の成型
物の機械的性能(たとえば曲げ強度など)が低下
し好ましくない。 したがつて本発明におけるオリゴイミド組成物
の平均分子量はオリゴイミド製造時の原料の仕込
み量より決定され、通常その値は600〜3000の範
囲であり、好ましくは700〜3000、特に好ましく
は700〜1600、更に好ましくは800〜1500である。 本発明のオリゴイミド組成物において付加重合
性基はオリゴイミド分子の主として末端にイミド
結合を介して結合しており、したがつて本発明の
オリゴイミド組成物中のオリゴイミド分子の末端
基は主として付加重合性基からなる。 本発明においてオリゴイミド組成物を構成す
る。 オリゴイミドは、たとえば下記式(),(
),() 〔但し、式中R1,R2は前記定義と同じであり、
Ar,Ar′はそれぞれ芳香 族テトラカルボン酸,
芳香族ジアミン類残基を表わし,n,m,pは重
合度を表わし、 0又は正の数である。〕 で表わされるオリゴイミドを1種または2種以上
を含む。たとえばオリゴイミド組成物を(A),(B),
(C)の方法で合成した場合にはオリゴイミド組成物
は主として式(),()及び()の混
合物であり、(D),(E),(F)の方法で合成した場合に
は、主として式()と()の混合物であ
る。したがつてオリゴイミドの分子量は原料の仕
込み割合から容易に算出することができる。 本発明のオリゴイミド組成物においては小割合
ならば前記式()または()で表わされる付
加重合性基を含まないものを含んでよいがその量
は少ない方が得られるポリイミド樹脂の耐熱性が
良好である。 本発明のオリゴイミドは前記式()及び
()の付加重合性基を含む。その割合は():
()=10:1〜1:10、好ましくは10:2〜2:
10である。 前述の如く、前記式()または()を単独
で含むオリゴイミドは硬化速度がおそく成型を
290℃、特に280℃より低い温度で実施すると短時
間では充分に成型できない。前記式()及び
()の付加重合性基を共存させることによつて
目的とする効果を発揮する。 本発明のオリゴイミド組成物は比較的低温で
も、加熱すると硬化して耐熱性の良好なポリイミ
ド樹脂を与える。 オリゴイミドの硬化は成型機の中で加圧下に行
なわれる段階(成型)と成型後更に耐熱性、寸法
安定性をたかめるためのポストキユアの2段階で
行なわれる。 本発明のオリゴイミド組成物は特に成型段階で
比較的低温280℃以下で実施することができ、通
常260〜280℃の間で1〜5時間の間で行なう。も
ちろん280℃〜300℃と言つた温度でも成型できる
ことは言うまでもない。この場合は成型に要する
時間がより短縮できる。 本発明のオリゴイミド組成物は280℃以下と言
つた比較的低い温度で成型でき、ここで成型した
ポリイミド樹脂は更に高温たとえば300℃前後で
3〜12時間ホストキユアすることによつて更に耐
熱性のあるポリイミド樹脂とすることができる。 本発明のオリゴイミド組成物は、それ自体を成
型時硬化させてすぐれた耐熱性を有するポリイミ
ド樹脂とすることができるが、更に本発明のオリ
ゴイミド組成物は補強材としての繊維の共存下に
硬化させることにより高耐熱性複合材料とするこ
ともできる。 補強材を含む複合材料はポリイミド樹脂に関し
ての従来公知の方法によつて製造できる。 オリゴイミド組成物またはオリゴイミド前駆体
を含む溶液(ここで溶剤としては前述の極性溶剤
およびまたは低級脂肪族アルコールが用いられ
る)と補強材とを接触させ、溶剤を除去すると共
に必要に応じてオリゴイミド前駆体を閉鎖反応さ
せてから成型機中で加熱して硬化させる方法であ
る。 作 用 本発明のオリゴイミド組成物は280℃以下と言
つた比較的低温で成型でき且つ300℃の前後の温
度で短時間でキユアリングできるなど成型性にす
ぐれている。 また、本発明のオリゴイミド組成物を硬化させ
て得られるポリイミド樹脂は、ガラス転移温度が
300℃以上特に好ましくは320℃以上であつて耐熱
性がすぐれている。更に本発明により得られるポ
リイミド樹脂は250℃以上の高温でも長時間使用
できるといつた長期の耐熱性も有する。 更にまた本発明のポリイミド樹脂は、たとえば
高弾性率繊維(炭素繊維,アラミド繊維など)を
補強材として用いた場合には、すぐれた機械的性
質をもつ高耐熱性複合材料として用いることがで
きるものである。 つぎに実施例をあけで本発明について説明す
る。例中「部」とあることろは「重量部」を表わ
す。 実施例1〜3比較例1〜2 (A) ベンゾフエノン、3,3′,4,4′−テトラカ
ルボン酸ジ無水物107.2部と5−ノルボルネン
−2,3−ジカルボン酸無水物82.0部にメチル
アルコール321部を加えて3時間加熱還流し、
ついで3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジ
フエニルメタン131.8部を加えて溶解させた
(ここで得られたメタノール溶液をA液とす
る)。 (B) ベンゾフエノン−3,3′,4,4′−テトラカ
ルボン酸ジ無水物206.3部にメチルアルコール
323部を加えて3時間加熱還流し、ついで3,
3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフエニルメ
タン88.3部を加えて溶解させ、冷却してからア
リルアミン28.5部を加えて反応させた(この溶
液をB液とする)。 A液とB液を同重量混合した溶液またはA液,
B液それぞれ単独に用いて、炭素繊維(東レT−
400,5,000フイラメント,3600デニール)を浸
漬し、80〜150℃で3時間,220℃で2時間乾燥処
理してオリゴイミド含量約30重量%のプリプレグ
を得た。このプリプレグは一方向にならべ、275
℃に加熱された金型に入れ、1時間加圧成型し、
200℃まで冷却後とりだし、厚み2mm,幅12mm,
長さ120mmの一方向炭素繊維強化ポリイミド樹脂
成型片を得た。ただし比較例2の成型片のみは、
金型から成型片をとりだした直後において、約3
mmの厚さにふくらんでいた。 ここで各成型片の硬化度をパーコル硬度でしら
べ、またデユポン社DMA(モデル1090)によつ
てガラス転移温度をしらべた。結果は表1に示し
た。
【表】 る。
この結果は2種の付加重合性基を含む本発明の
オリゴイミドは275℃でも硬化が進行しているこ
とを示す。 つぎ実施例1で得られた成型片を220℃〜300℃
まで4時間かけて昇温し、キユアリングさせた。 本発明のオリゴイミド組成物を用いて得られた
成型片のガラス転移温度は335℃であり、またバ
ーコル硬度は80であつた。 一方比較例1,2の成型片は成片時のオリゴイ
ミドの硬化が不充分であり、キユアリング中に成
型片にボイドがそれぞれ8%と10%生じ、満足な
硬化物は得られなかつた。 実施例 2〜3 付加重合性基の存在割合を変えた以外は実施例
1と同様にしてオリゴイミドから一方向炭素繊維
強化ボリイミド樹脂を成型し、ひきつづき成型片
はキユアリングして成型片のガラス転移温度及び
バーコル硬度を求めた。結果は表2に示した。
【表】 実施例 4〜5 ベンゾフエノン−3,3′,4,4′−テトラカル
ボン酸無水物189.1部と5−ノルボルネン−2,
3−ジカルボン酸無水物98.4部にメチルアルコー
ル382部を加えて3時間加熱還流し、室温まで冷
却してから、2,4−ジアミノトルエン107.1部
を加えて溶解・反応させた(この溶液をA液とす
る)。 一方、ベンゾフエノン−3,3′,4,4′−テト
ラカルボン酸無水物238.4部にメチルアルコール
326部を加えて3時間加熱還流させてから冷却し、
2,4−ジアミノトルエン59.8部、ついでアリル
アミン28.5部を加えてメタノール溶液(この溶液
をB液とする)を得た。 ここでA液、B液を所定量とつて混合し、この
混合液に炭素繊維を浸漬し、次に80〜150℃で3
時間、220℃で1時間それぞれ乾燥処理してオリ
ゴイミド含量約30重量%のプリプレグを得た。 このようにして得たプリプレグを実施例1と同
様にして成型し、キユアリングして耐熱性良好な
一方向炭素繊維強化ポリイミド樹脂成型片を得
た。物性測定の結果は表3に示した。
【表】 実施例 6〜10 実施例1〜5の一方向炭素強化ポリイミド樹脂
成型片の高温での長期耐熱性をしらべるため250
℃で1000時間オーブンの中に保持して曲げ強度の
保持率をしらべた。0曲げ強度の測定は250℃で
行つた。曲げ強度の測定は厚さ2mm,幅12mm,長
さ120mmのサンプルを用意し、スパン64mmで3点
曲げ試験法によつた。結果は表4に示した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 主鎖中に芳香族系イミド結合を有し且つ末端
    及び/又は側鎖に下記式()及び() 〔但し、式中R1及びR2は同一若しくは異なり
    水素原子又は低級アルキル基を表わす。〕 で表わされる付加重合性基から選ばれる同一若し
    くは異なる基を少くとも2個有するオリゴイミド
    から構成されるオリゴイミド組成物であつて、当
    該オリゴイミド組成物中における上記式()及
    び()で表わされる基の割合が():()=
    10:1〜1:10であることを特徴とするオリゴイ
    ミド組成物。
JP10474484A 1984-05-25 1984-05-25 オリゴイミド組成物 Granted JPS60250030A (ja)

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