JPH0436124A - 農業用塩化ビニル系樹脂被覆材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、温室ハウス用やトンネル栽培用などに用いて
好適な、防曇性、特にその初期の立ち上がり性に優れ、
しかも防曇効果の持続性が良好で、場合により防霧性も
向上しうる新規な農業用塩化ビニル系樹脂被覆材に関す
るものである。

従来の技術 従来、農業用塩化ビニル系樹脂被覆材には、ハウス内面
の曇りをなくし日光の透過性を高めるためＪこ、種々の
防曇剤が広く用いられている。しかしながら、汎用の多
価アルコール系の脂肪酸エステルは防曇効果が１年位し
かなく、より長期間にわたって効果の持続するものが望
まれている。また、防曇剤の選定も困難であり、低温時
に防曇効果のあるものはその持続性に乏しいし、また持
続性の良好なものは低温時に効果がないために両者が併
用されているが、まだ防曇効果の持続性の点で十分満足
すべきものとはいえない。

発明が解決しようとする礫層 本発明は、このような事情の下、防曇性、防曇効果の持
続性及び場合により防霧性に優れた農業用塩化ビニル系
樹脂被覆材を提供することを目的としてなされたもので
ある。

課題を解決するための手段 本発明者らは、前記の好ましい性質を有する農業用塩化
ビニル系樹脂被覆材を開発するために種々研究を重ねた
結果、農業用塩化ビニル系樹脂組成物に、ソルビタンと
ジグリセリンの縮合物の高級脂肪酸エステルと、ソルビ
タンの高級脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物
とを配合させた農業用塩化ビニル系樹脂フィルムがその
目的に適合することを見出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、（Ａ）農業用塩化ビニル系樹脂組
成物に、（Ｂ）ソルビタンとジグリセリンの縮合物の高
級脂肪酸エステルと（Ｃ）ソルビタンの高級脂肪酸エス
テルのアルキレンオキシド付加物とを配合することを特
徴とする農業用塩化ビニル系樹脂被覆材を提供するもの
である。

以下、本発明の詳細な説明する。

本発明の農業用被覆材において主成分の（Ａ）成分とし
て用いる農業用塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル
系樹脂を主体とし、これに常用の可塑剤や充てん剤等の
添加剤を配合して成るものである。この塩化ビニル系樹
脂としては、数平均重合度が約８００〜約２５００、好
ましくは約１０００〜約１８００のポリ塩化ビニル又は
塩化ビニルを主体とする共重合体（例：エチレンー塩化
ビニル共重合体、酢酸ビニルー塩化ビニル共重合体）、
あるいはこれらポリ塩化ビニル又は塩化ビニル共重合体
を主体とする他の相客性の樹脂（例：ポリエステル樹脂
、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウ
レタン樹脂、アクリロニトリル−スチレン−ブタジェン
共重合体樹脂、部分ケン化ポリビニルアルコール等）と
のブレンド物などを挙げることができる。

本発明においては、前記の農業用塩化ビニル系樹脂組成
物に、防曇剤として（Ｂ）ソルビタンとジグリセリンの
縮合物の高級脂肪酸エステルと（Ｃ）ソルビタンの高級
脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物とを配合す
ること・が必要である。この（Ｂ）成分において、ソル
ビタンとジグリセリンの縮合物は、一般的なポリオール
の縮合方法と同様にアルカリ触媒下加熱して脱水縮合反
応を行うことにより得られ、高級脂肪酸は、例えばパル
ミチン酸、ステアリン酸などであり、そのエステルのエ
ステル化度はトリエステルが好ましい。これらのトリエ
ステルは防曇効果の持続性に特に優れている。

また、（Ｃ）成分において、高級脂肪酸は、例えばステ
アリン酸、パルミチン酸酸、ミリスチン酸、ラウリン酸
などであり、そのエステルのエステル化度はセスキエス
テルが好ましく、また、アルキレンオキシドはジグリセ
リンに対し、少なくとも平均１個付加されていることが
必要である。また、アルキレンオキシドはジグリヤ９２
１モル当り多くとも５モル付加されているのが好ましい
。

この（Ｃ）成分は防曇効果の持続性を高める作用を有す
る。特に有利なのは、低温防曇性に優れ、かつ防曇効果
の持続性の良好である、ソルビタンのパルミチン酸セス
キエステル又はステアリン酸セスキエステルのエチレン
オキンド２〜３倍モル付加物である。

これらの２種の防曇剤を併用することにより、低温防曇
性と防曇効果の持続性のバランスが良好になる。

これらの防曇剤の配合量は、基材の前記（Ａ）成分の塩
化ビニル系樹脂に対し、（Ｂ）成分で通常０．２〜２．
０重量％、好ましくは帆５〜１．０重量％、（Ｃ）成分
で通常０．２〜２．０重量％、好ましくは０．５〜１．
０重量％の範囲内で選ばれる。

本発明の被覆材には、さらに他の防曇剤を配合させても
よく、このような防曇剤は農業用被覆材に防曇剤（又は
防滴剤と称されることもある）として通常使用されうる
任意のものであることができ、例えば多価アルコールと
高級脂肪酸類からなる多価アルコール部分エステル系の
ものが好適である。このような防曇剤の具体例としては
、例えば非イオン系界面活性剤、例えばソルビタンモノ
ステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタ
ンモノベヘネート、ソルビタンとアルキレングリコール
の縮合物と脂肪酸とのエステルなどのソルビタン系界面
活性剤；ジグリセリンモノパルミテート、ジグリセリン
モノステアレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグ
リセリンモノパルミテート、トリジグリセリンモノステ
アレートなどのジグリセリン系界面活性剤；ポリエチレ
ングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコー
ルモノパルミテート、ポリエチレングリコールアルキル
フェニルエーテルなどのポリエチレングリコール系界面
活性剤；その他トリメチロールプロパンモノステアレー
トなどのトリメチロールプロパン系界面活性剤；ペンタ
エリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトー
ルモノステアレートなどのペンタエリスリトール系界面
活性剤；あるいはそれらの異性体を含むものなどを挙げ
ることができる。

本発明においては、ざらに防霧剤としてフッ素系界面活
性剤を配合することができる。

このフッ素系界面活性剤には、例えばパー７ロアルキル
基又はバー７０ロアルケニル基を含有する高分子、ある
いは低分子の界面活性剤等があり、一般に、少なくとも
ｏ、ｏｏｉ重量％、好ましくは少なくとも０．０１重量
％の水中溶解度を有し、２５℃において水の表面張力を
３５ｄｙｎ／　ｃ１１以下、好ましくは３０ｄｙｎ／　
ｃｍ以下に低下させる能力を有するものが好ましい。ま
た、パー７０ロアルキル基は、その炭素鎖中に酸素原子
が介在してもよい。

上記防霧剤として用いられる市販のものとしては、例え
ばユニダインＤＳ−４０１，ユニダインＤＳ−４０３、
ユニダインＤＳ−４５１（以上、ダイキン工業社製）、
メガ７アツクＦ−１４２Ｄ、メガ７アツクＦ−１７７（
以上、大日本インキ化学工業社製）、７０ラードＦＣ−
１７０，７０ラードＦＣ−１７６、フロラードＦＣ−４
３０（以上、住友スリーエム社製）、サーフロンＳ−１
４１、サーフロンＳ−１４５、サーフロンＳ−３８１、
サーフロンＳ−３８２、サーフロンＳ−３９３（以上、
旭硝子社製）などが挙げられる。

このフッ素系界面活性剤の配合量は、基材の前記塩化ビ
ニル系樹脂に対し、通常帆０１−１重量％、好ましくは
０．０２〜０．５重量％の範囲内で選ばれる。

また、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂被覆材において
は、フィルムのベタツキを抑制するために、あるいは保
温性を維持するために、シリカ、タルク、水酸化アルミ
ニウム、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、ケイ酸
カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、
カオリンフレ、マイカ、アルミナ、炭酸マグネシウム、
アルミン酸ソーダ、導電性酸化亜鉛、リン酸リチウム、
水酸化ジルコニウムなどの無機質充てん剤が添加される
。そして、フィルムの厚さに応じて、種類と配合量が決
められるが、基材の塩化ビニル系樹脂に対し、通常０．
０５〜７重量％、好ましくは０．１〜５重量％の範囲で
用いられる。

また、前記塩化ビニル系樹脂に対しては、その１００重
量部当り、３０〜７０重量部、好ましくは４０〜６０重
量部の可塑剤：０．５〜７重量部、好ましくは１．０〜
５．０重量部の滑剤及び／又は熱安定剤；０〜３．０重
量部、好ましくは帆１〜０．５重量部の紫外線吸収剤；
０〜５．０重量部、好ましくは帆１−１．０重量部の粘
着防止剤を配合することができる。

上記可塑剤としては、例えばジ−ｎ−オクチル７タレー
）、ジー２−エチルへキシルフタレート、ジイソノニル
フタレート、ジインデシル７タレート等の７タル酸誘導
体；ジイソオクチルイソ７タレート等のイソフタル酸誘
導体；ジオクチルアジペート等のアジピン酸誘導体；そ
の他すン厳トリクレジノ呟　リン酸トリキシレニノ呟エ
ポキシ化大更油等が包含され、中でもジオクチルフタレ
ート、ジオクチルアジペート、エポキシ化大豆油が適し
ている。

上記滑剤又は熱安定剤としては、例えばポリエチレンワ
ックス、脂肪酸アミド、ステアリン酸、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、
リシノール酸バリウム、有機亜リン酸エステルのような
キレータ−、エポキシ樹脂などが挙げられる。

上記紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール
系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系のものなどが用い
られる。

さらに、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤等の他の通常
の樹脂添加剤を必要に応じて含ませることができる。

上記塩化ビニル系樹脂に各樹脂添加剤を配合するには、
それぞれ必要量秤量し、リボンブレンダー、バンバリー
ミキサ−、スーパーミキサーその他従来から知られてい
る配合機、混合機に仕込み混練すればよい。

このようにして得られる樹脂配合物は、それ自体既知の
方法、例えばカレンダー法、押出成形法、溶液流延法な
どによりフィルム状に成形することができる。

フィルムの厚さは、あまり薄いと強度が不十分となるの
で好ましくなく、逆に厚すぎるとフィルム化作業その他
に不便をきたすので、一般には０．０３〜０．３ｓｎ１
好ましくは０．０５〜０．２■の範囲とするのが適当で
ある。

発明の効果 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂被覆材は、防曇性、中
でも低温時の防曇性、特にその初期の立ち上がり性に優
れ、しかも防曇効果の持続性に優れ、またフッ素系界面
活性剤を併用する場合には防霧性にも優れているので、
温室ハウス用やトンネル栽培用材料として好適に利用し
うる。

実施例 次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。

各種被覆材の特性評価を次のとおり行った。

（Ｉ）防曇性の初期立上り性 ５００ｃｃビーカーに２００ｃｃの水を入れ、被覆材を
上部に張り４０°Ｃの水槽に角度１０度の傾斜をつけて
入れ、この水槽を２５°Ｃの室温で放置した場合の水滴
が流れ出して防曇が開始するまでの経過時間（分）を測
定することにより行った。

（ＩＩ）防曇効果の持続性 ５００ｃｃビーカーに２００ｃｃの水を入れ、被覆材を
上部に張り４０℃の水槽に角度１０度の傾斜をつけて入
れ、この水槽を２５℃の室温で放置して所定月数経過し
た後、被覆材の下側の全表面積に対する水滴付着面積の
割合（％）を測定することにより行った。

（ＩＩＩ）低温防曇性 ５００ｃｃビーカーに２００ｃｃの水を入れ、被覆材を
上部に張り２０℃の水槽に入れ、この水槽を５℃の恒温
室に放置した場合の水滴が流れ出して防曇が開始するま
での経過時間（分）を測定することにより実施例１〜４
、比較例１〜３ 組成成分　　　□ 塩化ビニル系樹脂（重合度１３００）　　　　１００ジ
オクチル７タレート　　　　　　　　４５リン酸トリク
レジル　　　　　　　　　　５エポキシ樹脂　　　　　
　　　　　　　２Ｂａ　−Ｚｎ系安定剤　　　　　　　
　　　　　２．５エチレンビスアミド　　　　　　　　
　０．３紫外線吸収剤　　　　　　　　　　　　０．３
上記組成成分から成る組成物Ｉこ次表に示す各防曇剤を
配合し、４本のカレンダーロールを用いて１９０°Ｃの
カレンダー加工でＯ，１ｍｍ厚の塩化ビニル系樹脂フィ
ルムを作製した。得られたフィルムを各評価試験に付し
、次表の結果を得た。

行った。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　（Ａ）農業用塩化ビニル系樹脂組成物に、（Ｂ）ソ
   ルビタンとジグリセリンの縮合物の高級脂肪酸エステル
   と（Ｃ）ソルビタンの高級脂肪酸エステルのアルキレン
   オキシド付加物とを配合することを特徴とする農業用塩
   化ビニル系樹脂被覆材。 ２　（Ｂ）成分において高級脂肪酸エステルがパルミチ
   ン酸トリエステル又はステアリン酸トリエステルである
   請求項１記載の農業用塩化ビニル系樹脂被覆材。 ３　（Ｃ）成分において高級脂肪酸エステルがパルミチ
   ン酸セスキエステル又はステアリン酸セスキエステルで
   ある請求項１又は２記載の農業用塩化ビニル系樹脂被覆
   材。 ４　（Ｃ）成分においてアルキレンオキシド付加物が付
   加度１〜５倍モルのエチレンオキシド付加物である請求
   項１、２又は３記載の農業用塩化ビニル系樹脂被覆材。 ５　フッ素系界面活性剤を含有する請求項１ないし４の
   いずれかに記載の農業用塩化ビニル系樹脂被覆材。 ６　無機質充てん剤を含有する請求項１ないし５のいず
   れかに記載の農業用塩化ビニル系樹脂被覆材。 ７　無機質充てん剤が炭酸カルシウム、長石、雲母、ケ
   イ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ又はハイ
   ドロタルサイトである請求項６記載の農業用塩化ビニル
   系樹脂被覆材。