JP2000034378A - 塩素含有樹脂用安定化剤及び塩素含有樹脂組成物 - Google Patents

塩素含有樹脂用安定化剤及び塩素含有樹脂組成物

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JP2000034378A
JP2000034378A JP20230298A JP20230298A JP2000034378A JP 2000034378 A JP2000034378 A JP 2000034378A JP 20230298 A JP20230298 A JP 20230298A JP 20230298 A JP20230298 A JP 20230298A JP 2000034378 A JP2000034378 A JP 2000034378A
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Shizuo Nara
志津夫 奈良
Noriyuki Nakamura
典之 中村
Sukeyuki Yoshida
祐之 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルム、繊維、成型体等の各種形態の塩素含
有樹脂に、優れた耐候性及びふきだし安定性等を付与し
うる塩素含有樹脂用安定化剤及びこれを含む塩素含有樹
脂組成物を提供することにある。 【解決手段】ケイ酸亜鉛を含む塩素含有樹脂用安定化
剤、並びにこの安定化剤と塩素含有樹脂とを含む塩素含
有樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル等の塩
素含有樹脂に、優れた耐候性等の安定性を付与する塩素
含有樹脂用安定化剤及び塩素含有樹脂組成物に関し、更
に詳細には、ハウス(温室)やトンネル栽培などに用い
る農業用等の塩素含有樹脂フィルム、鋼板や合板の被覆
用フィルム、帆布、養生ネット、繊維、各種成型体等に
使用可能な塩素含有樹脂用安定化剤及び該安定化剤を含
む塩素含有樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に塩素含有樹脂を、例えばフィルム
等に加工する場合、該加工中に熱による着色劣化を起こ
し、また種々の形態において屋外で長期間使用すると、
太陽光線中の紫外線により劣化することが知られてい
る。このような劣化は、特にフィルムに加工した際に顕
著である。従来、このような塩素含有樹脂フィルムの劣
化を防止する為に、バリウム、亜鉛等の金属を含むホス
ファイト化合物、カルシウム−亜鉛系液状安定化剤等の
安定化剤;エポキシ化合物、多価アルコール、β−ジケ
トン等の安定化助剤;紫外線吸収剤;ヒンダードアミン
等の光安定化剤等を、塩素含有樹脂に添加してフィルム
を形成することが行われている。しかし、特に、農業用
塩化ビニル樹脂フィルム等への耐久性の性能要求は近年
益々高くなっており、より優れた安定性を示す塩素含有
樹脂用安定化剤の開発が望まれている。また、酸化亜鉛
は、紫外線吸収剤として知られているが、塩素含有樹脂
フィルムに添加した場合、透明性が劣るという問題があ
る。
【0003】一方、農業用に限らず、軟質塩素含有樹脂
フィルムは、その中に配合される各種添加剤に起因し
て、表面にふきだし現象がみられることが多い。フィル
ム成形後短期間、ないし数年経過後にみられる好ましか
らざる現象である。このふきだし現象が発生すると、例
えば、農業用塩化ビニルフィルムを、ハウスやトンネル
等の被覆に用いる場合、表面に埃が付き易くなり光線透
過率の低下を招き、作物の生育に悪影響を与えるという
問題が生じる。
【0004】ところで、オルソケイ酸亜鉛等のケイ酸亜
鉛の用途としては、従来、鋼の耐食性を向上させるため
の塗料、各種セラミックスへの添加剤、ブラウン管の発
光体としての用途が知られているが、塩素含有樹脂の安
定化剤として使用することについては知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、フィルム、繊維、成型体等の各種形態の塩素含
有樹脂に、優れた耐候性及びふきだし安定性等を付与し
うる塩素含有樹脂用安定化剤を提供することにある。本
発明の別の目的は、農業用樹脂フィルム、鋼板や合板の
被覆用フィルム、帆布、養生ネット、繊維、各種成型体
等に利用することによって、耐候性等を改良し、長期に
わたって使用しうる優れた耐久性を付与することが可能
な塩素含有樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明によれ
ば、ケイ酸亜鉛を含むことを特徴とする塩素含有樹脂用
安定化剤が提供される。また本発明によれば、塩素含有
樹脂と、前記塩素含有樹脂用安定化剤とを含むことを特
徴とする塩素含有樹脂組成物が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明について更に詳細に説
明する。本発明の安定化剤は、塩素含有樹脂、例えば、
ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;塩化ビニル−エ
チレン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ハロゲン化
オレフィン−塩化ビニル共重合体等の各種共重合体;若
しくはこれらと他の相溶性樹脂とのブレンド物等をフィ
ルム、繊維、成型体等の種々の形態とした際の耐候性等
を改善することができる安定化剤であり、ケイ酸亜鉛を
含有することを特徴とする。
【0008】前記ケイ酸亜鉛としては、例えば、ZnS
iO3、Zn2SiO4、Zn2Si38、Zn3SiO5
Zn4SiO6又はこれらの水和物等が挙げられ、使用に
あたっては単独若しくは混合物として用いることができ
る。
【0009】ケイ酸亜鉛は、天然から精製したものを用
いることができる他、合成されたものでも良い。例え
ば、Zn2SiO4は、方解石と共に紫外線の照射によっ
て鑑別される鉱物であることが知られている。このよう
な天然からの精製物を用いる場合には、純度はなるべく
高い方が好ましいが、本発明の目的を損なわない程度の
不純物が含有されていても良い。ケイ酸亜鉛の合成例と
しては、例えば、特開平5−24819号公報又は日本
化学会誌No.5(1992)に記載されるオルソケイ酸亜鉛
の製造方法に準ずる方法等により得ることができる。ケ
イ酸亜鉛の形態は、特に限定されないが、通常、粉粒状
である。粉粒状として用いる場合には、平均粒径30μ
m以下が好ましく、透明性や機械的強度が要求されるフ
ィルム等に用いる場合には、平均粒径10μm以下、特
に平均粒径3μm以下が好ましい。平均粒径の下限は特
に限定されず、通常、0.1μm程度である。
【0010】本発明の安定化剤は、前記ケイ酸亜鉛を含
有していれば良い。また必要に応じて、有機リン酸エス
テル、有機亜リン酸エステル、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム等の他の
安定化剤を併用することもできる。
【0011】本発明の安定化剤を使用する際の塩素含有
樹脂に対する配合量は、本発明の安定化剤中に含有され
る、前記ケイ酸亜鉛量に換算して、塩素含有樹脂100
重量部あたり、通常0.01重量部以上、好ましくは
0.01〜3.0重量部、特に好ましくは0.05〜
2.0重量部である。塩素含有樹脂100重量部あたり
0.01重量部未満では、得られる塩素含有樹脂に充分
な耐候性を付与することが困難であり、一方3.0重量
部を超える場合には、得られる塩素含有樹脂をフィルム
等とした場合に透明性を損なう恐れがあるので好ましく
ない。
【0012】本発明の塩素含有樹脂組成物は、塩素含有
樹脂と前記本発明の安定化剤とを含み、例えばハウスや
トンネル栽培等の農業用樹脂フィルム、鋼板や合板の被
覆用フィルム、帆布、養生ネット、繊維、各種成型体等
の製造に用いることができる。
【0013】前記塩素含有樹脂は、塩素を含有しておれ
ば特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル;ポリ
塩化ビニリデン;塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体、ハロゲン化オレフィン−塩化ビニ
ル共重合体等の各種共重合体;若しくはこれらと他の相
溶性樹脂とのブレンド物等が挙げられ、使用に際しては
単独若しくは混合物として用いることができる。前記他
の相溶性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられ
る。塩素含有樹脂の平均重合度は、通常、約600〜3
000、好ましくは700〜2500の範囲である。塩
素含有樹脂は、懸濁重合法、塊状重合法、乳化重合法等
の常法により製造することができる。
【0014】本発明の組成物において、塩素含有樹脂に
対する前記本発明の安定化剤の配合割合は、本発明の安
定化剤中に含有される、ケイ酸亜鉛量に換算して、塩素
含有樹脂100重量部あたり、通常0.01重量部以
上、好ましくは0.01〜3.0重量部、特に好ましく
は0.05〜2.0重量部である。塩素含有樹脂100
重量部あたり0.01重量部未満では、得られる塩素含
有樹脂に充分な耐候性を付与することが困難であり、一
方3.0重量部を超える場合には、得られる塩素含有樹
脂をフィルムとした場合に透明性を損なう恐れがあるの
で好ましくない。
【0015】本発明の組成物には、前記必須成分として
の塩素含有樹脂及び本発明の安定化剤に加えて、その用
途に応じて通常使用される添加剤等を更に含有させるこ
ともできる。このような添加剤としては、可塑剤、滑
剤、前記オルソ硅酸金属以外の安定化剤、界面活性剤、
防曇剤、防霧剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光
安定化剤及びこれらの混合物等からなる群より選択され
る1種又は2種以上の添加剤等が挙げられる。
【0016】可塑剤としては、例えば、ジ−n−オクチ
ルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ
イソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフ
タル酸誘導体;ジイソオクチルイソフタレート等のイソ
フタル酸誘導体;ジオクチルアジペート等のアジピン酸
誘導体;リン酸トリクレジル;リン酸トリキシレニル;
エポキシ化大豆油等が挙げられ、中でも農業用には、ジ
オクチルフタレート、ジ2−エチルヘキシルフタレー
ト、リン酸エステルの使用が好ましい。可塑剤を添加す
る場合の配合割合は、前記塩素含有樹脂100重量部に
対して、通常5〜70重量部で、フィルム等の用途によ
り適宜決定することができる。
【0017】滑剤又は前記ケイ酸亜鉛以外の安定化剤と
しては、例えばポリエチレンワックス;脂肪酸アミドス
テアリン酸;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸バリウム等
の有機酸金属塩、亜鉛またはカルシウムの金属含有リン
化合物;有機亜リン酸エステルのようなキレーター;ペ
ンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等のポリ
オール化合物;エポキシ樹脂等が挙げられる。滑剤及び
/又は前記ケイ酸亜鉛以外の安定化剤(熱安定化剤)を
添加する場合の配合割合は、前記塩素含有樹脂100重
量部に対して、通常0.5〜7.0重量部、好ましくは
1.0〜5.0重量部の範囲である。
【0018】防曇剤又は界面活性剤としては、通常使用
されうる任意のものであることができ、例えば、多価ア
ルコールと高級脂肪酸類とからなる多価アルコール部分
エステル系化合物が好適である。具体例としては、ソル
ビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンとグリセリ
ンの縮合物と高級脂肪酸とのエステル、ソルビタンとア
ルキシレングリコールの縮合物と高級脂肪酸とのエステ
ル等のソルビタン系界面活性剤;グリセリンモノラウレ
ート、グリセリンモノステアレート、ジグリセリンモノ
ステアレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセ
リンモノパルミテート、トリグリセリンモノステアレー
ト、トリジグリセリンモノステアレート等のグリセリン
系界面活性剤;ポリエチレングリコールモノステアレー
ト、ポリエチレングリコールモノパルミテート、ポリエ
チレングリコールアルキルフェニルエーテル等のポリエ
チレングリコール系界面活性剤;トリメチロールプロパ
ンモノステアレート等のトリメチロールプロパン系界面
活性剤;ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペン
タエリスリトールモノステアレート、ジペンタエリスリ
トールモノステアレート等のペンタエリスリトール系界
面活性剤;又はこれらの異性体等が挙げられる。防曇剤
及び/又は界面活性剤を添加する場合の配合割合は、前
記塩素含有樹脂100重量部に対して、通常5.0重量
部以下、好ましくは1.0〜4.0重量部の範囲であ
る。
【0019】防霧剤としては、例えば、パーフロロアル
キル基又はパーフロロアルケニル基を含有する高分子、
あるいは低分子のフッ素系界面活性剤等が挙げられ、一
般に少なくとも0.001重量%、好ましくは少なくと
も0.01重量%の水中溶解度を有し、25℃において
水の表面張力を35dyn/cm以下、好ましくは30
dyn/cm以下に低下させる能力を有するものが好ま
しい。また、パーフロロアルキル基は、その炭素鎖中に
酸素原子が介在してもよい。防霧剤として用いられる市
販の物としては、例えばユニダインDS−401、ユニ
ダインDS−403、ユニダインDS−451(以上、
ダイキン工業社製、商品名)、メガファックF−142
D、メガファックF−177(以上、大日本インキ化学
工業社製、商品名)、フロラードFC−170、フロラ
ードFC−176、フロラードFC−430(以上、住
友スリーエム社製、商品名)、サーフロンS−141、
サーフロンS−145、サーフロンS−381、サーフ
ロンS−382、サーフロンS−393(以上、旭硝子
社製、商品名)等が挙げられる。防霧剤を添加する場合
の配合割合は、前記塩素含有樹脂100重量部に対し
て、通常1重量部以下、好ましくは0.01〜0.7重
量部の範囲である。
【0020】紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾト
リアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系等の化
合物が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は単独又は2
種以上を組み合わせて使用できるが、特にベンゾフェノ
ン系化合物及び/又はベンゾトリアゾール系化合物の使
用が好ましい。前記ベンゾトリアゾール系化合物として
は、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−ter
t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル
−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミ
ル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチ
ル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−
5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−te
rt−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾト
リアゾール等が挙げられる。前記ベンゾフェノン系化合
物としては、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジ
メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラ
ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン
等が挙げられる。前記サリチル酸系化合物としては、フ
ェニルサリチレート、パラオクチルフェニルサリチレー
ト等が挙げられる。紫外線吸収剤を添加する場合の配合
割合は、前記塩素含有樹脂100重量部に対して通常
3.0重量部以下、好ましくは0.05〜1.0重量部
の範囲である。
【0021】ヒンダードアミン系光安定化剤としては、
例えばビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタルメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸
ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロ
キシ−2,2,6,6)−テトラメチルピペリジン縮合
物、ポリ((6−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)イミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ)ヘキサメチレン(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)イミノ))、テトラキス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−トリ
デシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ノール、3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チルエチル)−2,4,8,10−テトラスピロ−5,
5−ウンデカンとブタンテトラカルボン酸とのエステル
等が挙げられる。ヒンダードアミン系光安定化剤を添加
する場合の配合割合は、前記塩素含有樹脂100重量部
に対して、通常0.01〜2.0重量部、好ましくは
0.03〜1.0重量部の範囲である。
【0022】本発明の組成物には、更に、酸化防止剤、
帯電防止剤、着色剤及びこれらの混合物等からなる群よ
り選択される1種又は2種以上の他の添加剤を必要に応
じて配合することができる。
【0023】本発明の組成物を調整するには、例えば、
前記塩素含有樹脂に、前記必須成分、必要に応じて配合
できる各種添加剤をそれぞれ必要量秤量し、リボンブレ
ンダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサー、その
他公知の配合機、混合機に仕込み混練することにより得
ることができる。
【0024】本発明の組成物を用いて塩素含有樹脂フィ
ルム、帆布、繊維、成型体を調製するには、公知の方法
で行うことができ、例えば、フィルムにする場合には、
カレンダー法、押出成形法等により成形することができ
る。フィルムとする場合の厚さは、特に限定されない
が、薄すぎると機械的強度が不十分となり、逆に厚すぎ
るとフィルム化作業が煩雑化するので、通常0.03〜
5.0mm、好ましくは0.05〜3.0mmの範囲が
適当である。
【0025】
【発明の効果】本発明の安定化剤はケイ酸亜鉛を含むた
め、塩素含有樹脂に対して優れた耐候性、ふきだし性等
の安定性を付与することができる。また本発明の組成物
は、塩素含有樹脂と本発明の安定化剤とを含むので、例
えば、本発明の組成物により得られる農業用塩化ビニル
系樹脂フィルム、繊維、帆布は、優れた耐候性等を有
し、長期間にわたる耐久性が期待できる。
【0026】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明をより
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。合成例 37%3号水ガラス水溶液18.81g(Na2Si3
7として0.029モル)に、48.5%苛性ソーダ水
溶液24.06g(NaOHとして0.29モル)と水
50mlとを加え、90℃に昇温させた後、予め、硫酸
亜鉛・7水和物5g(0.172モル)と水12.5m
lとを加えて調製した16%硫酸亜鉛水溶液を、15分
間かけて滴下し、そのまま1時間反応させた。反応終了
後、室温まで放冷し、吸引濾過にて沈澱反応物を濾別
し、蒸留水で洗浄、真空乾燥して白色結晶を得た。白色
結晶を(株)セイシン企業のSKジェット・オー・ミル
(商品名)にて粉砕し、同社のレーザーミクロンサイザ
ー700S(商品名)により平均粒径を測定したところ
0.7μmであった。
【0027】更に得られた白色結晶の構造を確認するた
めに、白色結晶を大気中で1300℃、3時間焼成して
白色粉末の焼成体を得た。得られた焼成体の成分分析
を、日立製作所製の微少部X線分析装置X−650型
(商品名)で測定し、加えて、焼成体の結晶構造を、島
津製作所製X線分析装置XD−610型(商品名)を用
いて粉末法により測定した。これらの結果より、白色粉
末の焼結体は、Zn2SiO4・2H2Oであることが判
った。
【0028】実施例1〜7、及び比較例1 表1に示す配合からなる塩化ビニル系樹脂組成物を通常
の手段で混合した後、カレンダー加工により0.1mm
厚の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに成形した。尚、
表中のケイ酸亜鉛は、合成例で調製したZn2SiO4
2H2Oを用いた。得られた各フィルムについて、下記
方法にしたがって、促進耐候性及びふきだし性について
評価した。結果を表1に示す。
【0029】(1)促進耐候性 得られたフィルムを促進耐候性試験機(大日本プラスチ
ックス社製、商品名「ダイプラ・メタルウエザー」)に
供し、100時間後のフィルムの外観の劣化変化を目視
にて評価した。評価基準は、褐変が認められない場合を
5、褐変がわずかに認められる場合を4、褐変が認めら
れる場合を3、褐変が多く認められる場合を2、全面に
褐変が認められる場合を1とした。 (2)ふきだし性 得られたフィルムを40℃の水中に24時間浸漬した
後、とりだし、目視にて評価した。評価基準は、ふきだ
しがない場合を5、ふきだしがわずかに発生する場合を
4、ふきだしが発生する場合を3、ふきだしがやや多く
発生する場合を2、ふきだしが多く発生する場合を1と
した。
【0030】
【表1】
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BB241 BD041 BD061 BD081 BD101 DJ006 EG036 EW046 EW066 FD020 FD040 FD050 FD060 FD310 GA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ酸亜鉛を含むことを特徴とする塩素
    含有樹脂用安定化剤。
  2. 【請求項2】 塩素含有樹脂と、ケイ酸亜鉛を含む塩素
    含有樹脂用安定化剤とを含むことを特徴とする塩素含有
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記塩素含有樹脂用安定化剤を、塩素含
    有樹脂100重量部に対して、ケイ酸亜鉛換算で0.0
    1〜3.0重量部配合したことを特徴とする請求項2に
    記載の塩素含有樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 可塑剤、滑剤、前記ケイ酸亜鉛以外の安
    定化剤、界面活性剤、防曇剤、防霧剤、紫外線吸収剤、
    ヒンダードアミン系光安定化剤、酸化防止剤、帯電防止
    剤、着色剤及びこれらの混合物からなる群より選択され
    る1種又は2種以上の添加剤を更に含む請求項2又は3
    に記載の塩素含有樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013105522A1 (ja) 2012-01-13 2013-07-18 恵和株式会社 太陽電池モジュール用バックシート、太陽電池モジュール用バックシートの製造方法及び太陽電池モジュール

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