JPH04360509A - 立方晶窒化ホウ素基板およびその製造方法 - Google Patents

立方晶窒化ホウ素基板およびその製造方法

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JPH04360509A
JPH04360509A JP16367891A JP16367891A JPH04360509A JP H04360509 A JPH04360509 A JP H04360509A JP 16367891 A JP16367891 A JP 16367891A JP 16367891 A JP16367891 A JP 16367891A JP H04360509 A JPH04360509 A JP H04360509A
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Japan
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substrate
thin film
boron nitride
single crystal
crystal
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JP16367891A
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Tadashi Tomikawa
唯司 富川
Nobuhiko Fujita
藤田 順彦
Naohiro Toda
直大 戸田
Akira Nakayama
明 中山
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイオ−ド、トランジ
スタ、センサ等の各種半導体デバイス、絶縁膜、あるい
は超硬工具材料として有用な立方晶窒化ホウ素を成長さ
せるための基板に関する。特に大量にしかも安価に半導
体デバイスや超硬工具材料等を生産する上で有利な、面
積が大きく表面が平滑な、立方晶窒化ホウ素基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】窒化ホウ素(BN)は窒素Nとホウ素B
の化合物である。立方晶窒化ホウ素(c−BN)、六方
晶窒化ホウ素(h−BN)、乱層構造窒化ホウ素(t−
BN)、アモルファス窒化ホウ素(a−BN)などの構
造体がある。h−BNはBとNとよりなる六角形の平面
構造がc軸方向に多層積層された構造である。t−BN
はh−BNがさらに乱れた構造のものである。c−BN
は閃亜鉛鉱(ZnS)型の結晶構造をとる立方晶系(c
ubic)の物質である。すなわち立方体の隅部と面心
位置に一方の元素があり、その一方の元素から1/4、
1/4、1/4ずれた位置に他方の元素がある。
【0003】BNは炭素(C)に似た物質である。炭素
も、グラファイト、ダイヤモンド、アモルファス炭素(
a−c)などの異なる構造体を持つ。大ざっぱに言えば
、h−BNがグラファイトに、a−BNがアモルファス
炭素に、c−BNがダイヤモンドに対応する。物性も炭
素の対応物に似ている。ダイヤモンドが作りにくいのと
同様、c−BNはこれらの構造体の中でもひときわ作り
難い。しかし反面c−BNは極めて優れた性質を持つ物
質である。下記に述べるようにc−BNは幅広い応用が
期待できる材料として強い期待が寄せられている。
【0004】c−BNはp型、n型ともにド−ピング可
能なワイドギャップ半導体として有望である。具体的に
はその優れた耐熱性、高い絶縁破壊強度、高い熱伝導率
を活かした耐環境デバイス、パワーデバイス、あるいは
紫外〜青色発光デバイス材料として期待されている。p
型にするには、Beなどのド−パントをド−プする。n
型にするには、SiやSなどのド−パントをド−プすれ
ばよい。バンドギャップが広いので温度変化によるキャ
リヤ密度の変化が少なく、比較的高温まで真性領域に入
らない。ド−ピングを行わない場合には、c−BNは絶
縁性、熱伝導性に優れた絶縁膜となる。これは半導体デ
バイスの層間絶縁膜などへの応用が注目されている。
【0005】またc−BNはダイヤモンドに並ぶ高い硬
度を有し工具材料としても極めて有望である。ダイヤモ
ンドは鉄と合金を作るので鉄の切削には使えないから、
鉄系材料の加工にはc−BN工具が最適である。しかし
、工具や絶縁膜として実用化されているのはc−BNの
多結晶もしくは焼結体である。これらの用途に対しては
多結晶や焼結体でもよいのであるが、半導体デバイス用
としては単結晶のc−BNでなければ役に立たない。 現在、c−BN単結晶は高圧合成法によってのみ得られ
る。これは薄膜ではなくバルク単結晶を作る方法である
。ブリッジマン法やチョクラルスキー法のような通常よ
く使われる単結晶成長法は適用できない。これはBN材
料を高圧高温で立方晶にするものである。
【0006】ド−ピングを行ったc−BNのバルク単結
晶でpn接合ダイオ−ドを試作し、500℃以上の高温
でも整流性を示し、順バイアス時に紫外〜可視光の発光
が得られたという報告もなされている。しかしこれはコ
ストの点で実用的でない。高圧合成法では、未だ大きい
バルク結晶はできず、直径数mm程のものしかできない
【0007】
【発明が解決しようとする課題】既に述べたように、現
在c−BN単結晶を作る方法は高圧合成法しかない。こ
れで作ったc−BN単結晶は直径が僅か数mm程度の粒
状結晶である。現在のところ大きい単結晶のc−BN基
板を得ることはできない。大きい単結晶基板が得られな
ければ、Si半導体のように、ウエハプロセスによって
同一の半導体を数多く一挙に製作するということができ
ない。それでは生産性が悪く品質が一定しないので実用
的な半導体デバイスを作る事ができない。実用化のため
には大面積の基板が不可欠である。
【0008】単に面積が小さいというだけでなく、高圧
合成法は高価な高圧発生装置を必要とする。このため合
成した単結晶の価格が極めて高くなってしまう。これも
従来技術の重大な欠陥である。c−BN単結晶の幅広い
応用を考えるとき、大きな面積の、平滑なc−BN基板
を、安価に形成することができるのでなければならない
【0009】以上はバルクのc−BNの事である。c−
BNを成長させる基板であるから、c−BNを基板とす
るのが最も良い。しかしバルクのc−BNができないの
で、c−BN以外の物質を基板として、この上にc−B
Nの単結晶薄膜を形成するという事が次善の策として考
えられよう。
【0010】従来から熱CVD法、RFプラズマCVD
法、マイクロ波プラズマCVD法などのCVD法や、I
VD法(イオン蒸着:Ion  Vapor  Dep
osition)、イオンプレーティング法、活性化反
応性蒸着法、スパッタ法などのPVD法によってなんら
かの基板の上にc−BN薄膜を成長するという事が試み
られてきた。
【0011】既に、SiやNaClなどの単結晶基板上
にc−BN薄膜が形成できたという多くの報告がなされ
ている。しかしこれらは全体がc−BNであるのではな
いし、いわんや全体が単結晶になっているのではない。 このような単結晶Si、単結晶NaCl基板の上にCV
D法、PVD法で成長させたものは、現在のところたか
だか直径数100Åの微結晶c−BNからなる多結晶薄
膜にすぎない。現在なお大きな面積の平滑な単結晶薄膜
がCVD法、PVD法によっても得られていない。しか
し、半導体素子を形成するための半導体材料であるため
には良好な単結晶、もしくは単結晶層であることが必要
である。特に半導体素子の特性向上のためには結晶欠陥
の少ない単結晶が不可欠である。
【0012】ところが、単結晶バルクc−BNは現在の
ところ高圧合成法で小さいものができるだけである。薄
膜単結晶c−BNは未だにできない。このため大面積の
c−BN単結晶基板というものは未だに存在しない。ど
うしてSi、NaCl単結晶の上にc−BN単結晶が成
長しないのかというと、これは格子定数の違いが大きす
ぎるためである。c−BNは閃亜鉛鉱型の結晶構造で格
子定数が3.615Åである。Siはダイヤモンド型の
結晶構造で、c−BNとよく似ている。しかしSiの格
子定数は5.4301Åであって、格子定数が1.8Å
も違う。このため格子不整合が大きい。このような理由
でSi単結晶の上にc−BNをエピタキシャル成長させ
単結晶薄膜を得るということができない。
【0013】NaClはNaCl型の結晶構造を持ちc
−BNとは全く違う。しかも格子定数が5.62Åで、
c−BNの3.615Åと大きく異なっている。このた
めNaCl単結晶とc−BNとは格子不整合が大きすぎ
て、NaCl基板の上にc−BNをエピタキシャル成長
させることができないのである。このような難点を解決
し、大面積の平滑なc−BN基板もしくは単結晶c−B
N基板を大量かつ安価に提供する事が本発明の目的であ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のc−BN基板は
、Si基板とその上に形成されたNi基板とさらにその
上に形成されたc−BN層とよりなる。本発明に於いて
使用するSi基板は、引き上げ法等の通常の方法により
製造されたインゴットから切り出した基板で良い。Si
を使うのは高純度の単結晶がえやすいからである。これ
をNi単結晶成長の為の基板として使う。Si基板上に
中間層として形成するNiは真空蒸着法や分子線エピタ
キシャル法(MBE)、その他のPVD法によって成長
させることができる。単結晶Niであることが望ましい
。多結晶であればできるだけNi結晶粒径の大きなもの
が望ましい。格子定数を合わせるためであるからNiの
厚みは薄くて良い。
【0015】Ni基板の上に形成するc−BNは、前述
したような公知のCVD(Chemical  Vap
or  Deposition)法やPVD(Phys
icalVapor  Deposition)法によ
って形成できる。このc−BNは単結晶である事がもち
ろん望ましい。しかしc−BNは多結晶になる事もある
。この場合に於いても表面粗さが1000Å程度か又は
それ以下である事が要求される。
【0016】
【作用】c−BNは閃亜鉛鉱型の結晶構造で格子定数は
3.615Åである。SiやNaClなど格子定数がc
−BNのそれと大きく異なるものを基板とせず、本発明
ではSi基板上に中間層として平滑なNi層を介在させ
る事により、その上に平滑c−BNを成長させる事に成
功している。Niの格子定数は3.5238Åであり、
c−BNの格子定数3.615Åに近い。結晶構造も面
心立方型で、c−BNの構造に近い。そこでSi基板上
にエピタキシャル成長したNi層上に、結晶構造や格子
定数の極めて近いc−BNを成長させると平滑なc−B
Nが得られるものと考えられる。
【0017】もしもNiが単結晶であれば、この上に成
長するc−BNも単結晶になる確率が高い。また単結晶
にならないとしても、平滑なc−BNが得られる。本発
明でいう平滑なc−BN層とは、その表面粗さが表面粗
さ計による測定でRmax が1000Å程度以下のも
のである。このような平滑なc−BN層は、単結晶であ
るか、双晶を含む単結晶であるか、あるいは粒径が数μ
m以上の多結晶からなる多結晶であると考えられる。こ
の中ではもちろん双晶を含まない単結晶であるのが望ま
しい。図1に本発明の基板の概略構造を示す。
【0018】ここでc−BN層としてはノンド−プ層で
あってもよい。この上にさらにp型、n型のc−BN層
をエピタキシャル成長して所望の活性層を作ればよいの
である。ノンド−プ層であれば、これは絶縁体であるの
で素子間分離がそれによってなされる。しかしノンド−
プ層に限定されるわけではない。Si基板上にエピタキ
シャル成長したNi層の上に形成するc−BN層は、S
iやSをド−プしたn型半導体とすることもできる。あ
るいはBeをド−プしたp型半導体としてもよい。そう
すれば基板の一部を半導体デバイスの能動層の一部とし
て利用する事ができる。
【0019】以上に説明したものは3層構造の基板であ
るが、Si基板上にエピタキシャル成長したNi層の上
に、ノンド−プc−BNを形成し、さらにその上にp型
又はn型不純物をド−ピングしたc−BN層を積層した
4層構造としてもよい。図2にこれを示す。さらに下地
基板であるSi及びNiをエッチング又は研磨によって
除去することにより、c−BNのみからなる自立膜とす
ることもできる。図3にこれを示す。Ni層の上に形成
するc−BN層の膜厚は厚すぎると熱膨張係数の差によ
って基板の反りが生ずるので10μm以下が望ましい。 しかし前述のようにNi層をエッチング除去して、c−
BNの自立膜とする場合は、膜厚を10μm以上にして
もよい。
【0020】一方、形成するNi中間層の膜厚は、薄す
ぎると中間層としての効果がなく中間層に平滑なc−B
N層が得られないため、少なくとも20Å以上が好まし
い。又Ni中間層上に成長させるc−BN層を半導体デ
バイスの能動層として用いる場合には、下地基板界面か
ら発生する転位の影響を避ける為、少なくとも1000
Å以上であることが望ましい。更に、c−BN形成時の
基板温度は高すぎると中間層であるNiが蒸発してしま
うので、1000℃以下が好ましい。
【0021】
【実施例】
[実施例1]  図1に示すような基板を次のように作
製した。シリコン基板の上にNiを成長させるのはMB
E法、Niの上にc−BNを成長させるのはマグネトロ
ンスパッタ法を用いた。基板は直径2インチ面方位(1
00)の単結晶Siである。バッフア−ドフツ酸により
表面酸化膜を除去したものを用いた。図4にMBE装置
の概略を示す。真空チャンバ1は超高真空に引くことの
できる容器である。真空チャンバ1の中央にマニピュレ
−タ2が設けられる。これは基板を保持し加熱回転する
ものである。マニピュレ−タの斜め下方に幾つかの分子
線セル3が設けられる。分子線セルは、るつぼ4、ヒ−
タ5、反射板6等を備える。原料融液7がるつぼ4の中
にあり加熱気化して分子線となり基板に向けて飛ぶ。基
板10はマニピュレ−タ2に下向きに取り付けられてお
りヒ−タ9によって適当な温度に加熱されている。ここ
では基板としてSi単結晶を用い分子線セルの原料とし
てNiを用いる。基板温度は400℃とした。こうして
厚み2500ÅのNi薄膜を成長させた。
【0022】このNi膜の結晶状態を高速反射電子線回
折により観察したところ、単結晶Niに対応したストリ
−ク状の回折パタ−ンが認められた。(100)面を持
つ単結晶であることが確認された。また表面粗さ計によ
りNi面を測定したところ、表面粗さの最大は120Å
であった。次にこのNi中間層の上にマグネトロンスパ
ッタ法により膜厚1μmのc−BN層を形成した。マグ
ネトロンスパッタ装置は、図5に示すように反応室22
の中に、下部電極23、基板ホルダ26(上部電極に当
たる)、ヒ−タ27などを設けたものである。基板34
はSi基板の上にNi薄膜を形成したものであるがこれ
が基板ホルダ26に下向きに取り付けられる。ヒ−タ2
7は基板を適当な温度に加熱するためのものである。反
応室22には排気口25があり真空排気装置(図示せず
)につながっている。ガス導入口28からは原料ガスを
導入できるようになっているがここでは窒素ガスを導入
する。コンダクタンスバルブ29によって、圧力を調整
することができる。
【0023】下部電極23にはマグネット32が設置さ
れている。この上にh−BNのタ−ゲット24が置かれ
ている。下部電極23は第1の高周波電源発振器30に
より高周波電力が供給される。基板ホルダ26にも第2
の高周波電源発振器31によって高周波電力が与えられ
る。スパッタリング装置であるので、窒素ガスなどを高
周波電力で励起してプラズマとする。マグネットの作用
でプラズマ励起密度が高まる。これをh−BNのタ−ゲ
ットに当てて、衝撃力によりBNを飛び出させる。この
BNが加熱された基板34に当たるので、c−BNの薄
膜が基板34の上に堆積される。基板温度は350℃、
チャンバ内の圧力は3×10−2Torrであった。得
られた1μm厚のc−BN層の結晶状態を高速反射電子
線回折により観察した。その結果、若干の双晶を含むも
のの単結晶c−BNに対応するストリ−ク状の回折パタ
−ンが得られた。これは双晶を含んだ(100)面をも
つc−BNであることが分かった。表面粗さは最大で1
30Åであった。
【0024】[比較例1]実施例1と同じ単結晶Si基
板上に、Ni中間層を形成することなく直接に実施例1
と同じ条件のマグネトロンスパッタ法によって1μmの
c−BNを成長させた。得られた膜を高速反射電子線回
折により評価した結果c−BNに対応したリングパタ−
ンとなっており多結晶薄膜であることが分かった。表面
粗さは最大で1800Åであった。
【0025】[実施例2]  用いる基板を(111)
面のSi基板とした。その他の条件は実施例1と同様に
して2500Å厚みのNi薄膜をSi基板の上にMBE
法で成長させた。高速電子線回折の結果このNi層は単
結晶の(111)面を持つNiであることが分かった。 次にこのNi中間層の上に、ECRプラズマCVD法に
より膜厚2μmのc−BN層を形成した。図6に装置の
概要を示す。導波管11、誘電体窓12を通ってマイク
ロ波がチャンバ13の中に導入される。チャンバ13に
は導入管14から原料ガスが導入される。チャンバ13
の外周にはコイル15があってマイクロ波周波数に対し
て電子のサイクロトロン運動が共鳴できる大きさの磁場
をチャンバ内に形成している。チャンバ内には基板16
を戴置したサセプタ17が設けてある。サセプタ17の
中にはヒ−タ18があって基板16を適当な温度に加熱
している。基板には高周波電源発振器20によって高周
波バイアスが印加されている。
【0026】チャンバ内に縦方向に磁力線が形成されガ
ス中の電子がこの磁力線に捕らえられてサイクロトロン
運動する。これがマイクロ波と共鳴するかまたは共鳴に
近い条件で運動するのでマイクロ波のエネルギ−を吸収
し加速されガス分子に衝突するからプラズマ21が高濃
度に励起される。これが気相反応を起こし反応生成物が
基板上に成長する。成長条件は:                 原料ガス     
 H2 、B2 H6 、NH3          
                    H2 (希
釈ガス)    10    sccm       
                       NH
3                 0.6sccm
                         
     B2 H6               
0.2sccm                  
  基板温度                   
   300  ℃                
    圧力                   
     2×10−3Torr          
        マイクロ波パワ−         
     400  W              
    c−BN膜厚               
     2  μm  である。得られたc−BN層
について高速電子線回折を行った。これは若干の双晶を
含むものの単結晶c−BNに対応したストリ−ク状の回
折パタ−ンが得られた。双晶を含んだ(111)面の単
結晶c−BNであることが分かった。つまり最下層のS
i基板の結晶方位に従う膜形成ができるということであ
る。表面粗さの最大値は150Åであった。十分に満足
できる平滑さである。
【0027】
【発明の効果】本発明のc−BN基板は、平滑であって
大面積でありしかも単結晶である。この上に、c−BN
薄膜を成長させる場合の基板として用いる事ができる。 従ってc−BN半導体素子を製造する際に極めて有利で
ある。さらにc−BNを用いた工具を製作する場合にも
本発明のc−BN基板を用いることができる。この場合
、多結晶c−BNでよいのであるが平滑な面を持たなけ
ればならない。本発明はこれに答えて大面積の平滑な基
板を与えることができる。本発明によれば、半導体用途
や超硬工具用途などに有用な、面積の大きい平滑なc−
BN基板もしくは単結晶c−BN基板を大量に安価に製
造することができ極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のc−BN基板の構造例を示す断面図。
【図2】本発明のc−BN基板の他の構造例を示す断面
図。
【図3】本発明のc−BN基板の第3の構造例を示す断
面図。
【図4】実施例1でNi層を形成するために用いるMB
E装置の概略断面図。
【図5】実施例1でc−BNを成長させるために用いる
マグネトロンスパッタ装置の概略断面図。
【図6】実施例2でc−BNを成長させるたに用いるE
CRプラズマCVD装置の概略断面図。
【符号の説明】
1  真空チャンバ 2  マニピュレ−タ 3  分子線セル 4  るつぼ 5  ヒ−タ 6  反射板 7  原料融液 8  液体窒素シュラウド 9  ヒ−タ 10  基板 11  導波管 12  誘電体窓 13  チャンバ 14  導入管 15  コイル 16  基板 17  サセプタ 18  ヒ−タ 19  排出口 20  高周波電源発振器 21  プラズマ 22  反応室 23  下部電極 24  h−BNタ−ゲット 25  排気口 26  基板ホルダ 27  ヒ−タ 28  ガス導入口 29  コンダクタンスバルブ 30  第1高周波電源発振器 31  第2高周波電源発振器 32  マグネット 34  基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  Si基板と、Si基板上に形成された
    単結晶又は多結晶のNi薄膜と、該Ni薄膜上に堆積さ
    れた立方晶窒化ホウ素薄膜とよりなる事を特徴とする立
    方晶窒化ホウ素基板。
  2. 【請求項2】  Si基板と、Si基板上に成長させた
    単結晶のNi薄膜と、該Ni薄膜上に堆積されたノンド
    ープ立方晶窒化ホウ素薄膜と、該ノンドープ立方晶窒化
    ホウ素薄膜の上に堆積されたp型又はn型の立方晶窒化
    ホウ素薄膜よりなる事を特徴とする立方晶窒化ホウ素基
    板。
  3. 【請求項3】  単結晶Si基板上に単結晶又は多結晶
    Ni薄膜と、立方晶窒化ホウ素膜を堆積する事を特徴と
    する立方晶窒化ホウ素基板の製造方法。
  4. 【請求項4】  単結晶Si基板上に単結晶又は多結晶
    Ni薄膜と、立方晶窒化ホウ素膜を堆積し、その後Si
    基板及びNi基板を除去し、立方晶窒化ホウ素膜のみに
    する事を特徴とする立方晶窒化ホウ素基板の製造方法。
JP16367891A 1991-06-07 1991-06-07 立方晶窒化ホウ素基板およびその製造方法 Pending JPH04360509A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019108237A (ja) * 2017-12-18 2019-07-04 日本電信電話株式会社 結晶成長方法および結晶積層構造

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JP2019108237A (ja) * 2017-12-18 2019-07-04 日本電信電話株式会社 結晶成長方法および結晶積層構造

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