JPH04359575A - 集積化アクチュエーターの製造方法 - Google Patents

集積化アクチュエーターの製造方法

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JPH04359575A
JPH04359575A JP3160917A JP16091791A JPH04359575A JP H04359575 A JPH04359575 A JP H04359575A JP 3160917 A JP3160917 A JP 3160917A JP 16091791 A JP16091791 A JP 16091791A JP H04359575 A JPH04359575 A JP H04359575A
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electrode
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義勇 鈴木
Yuji Kasanuki
有二 笠貫
Keisuke Yamamoto
敬介 山本
Takayuki Yagi
隆行 八木
Masaru Nakayama
中山 優
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の変位素子(アク
チュエーター)を同一基板上に配置した集積化アクチュ
エーターと、個々のアクチュエーターに探針(プローブ
)を取りつけたマルチプローブ式の走査型トンネル顕微
鏡、また、それを応用した情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型トンネル顕微鏡(以下STMと略
す)は、先鋭な導電性プローブを試料表面に数nm以下
に近接させた時に、その間の障壁を通り抜けて電流が流
れるトンネル効果を利用したもので、既に周知である[
G.Binning  et  al.,Helvet
ica  Physica  Acta,55,726
(1982)、米国特許第4343993号]。
【0003】このプローブと試料表面間に電圧をかけて
数nm以下に接近させた時に流れるトンネル電流は、そ
の距離に対して指数関数的に変化するのでトンネル電流
を一定に保ち、プローブを試料表面(XY方向)に沿っ
てマトリックス走査することにより、表面状態を原子オ
ーダーの高分解能で観察することができる。
【0004】また、このSTMの原理を応用して高密度
な情報処理(記録再生)装置が特開昭63−16155
2号公報、特開昭63−161553号公報に提案され
ている。これはSTMと同様のプローブを用いてプロー
ブと記録媒体間にかける電圧を変化させて記録を行うも
のである。
【0005】従来、これらの記録再生装置に用いられて
いたプローブの形成手法としては、半導体製造プロセス
の技術を使い、一つの基板上に微細な構造を作る加工技
術[K.E.Peterson“Silicon  a
s  a  Mechanichal  Materi
al”,Proceeding  of  the  
IEEE,70(5),420−457(1982)]
が知られていた。このような手法により構成したSTM
が特開昭61−206148号公報に提案されている。
【0006】これは単結晶シリコンを基板として微細加
工により、XY方向に微動できる平行バネを形成し、さ
らにその可動部にプローブを形成したカンチレバー部を
設け、カンチレバー部と底面部に電界を与え静電力によ
り基板平面と直角な方向(Z方向とする)に変位するよ
うに構成されている。
【0007】またカンチレバー部に酸化亜鉛などの圧電
性薄膜と駆動電圧印加用の電極層を形成したものも提案
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例ではプローブ微動用のアクチュエーターが片持ち梁
構造であるため、製造時に反りやねじれが生じやすく、
精度よく形成するのが難しかった。このことは複数のプ
ローブを同一基板に作製する場合、より顕著となり、集
積化を難しくしていた。また片持ち梁構造であるため、
外部の振動を受け易く、また機械的強度も低いため、耐
久性に難点があった。
【0009】そこで、本発明は、製造時に反りやねじれ
が発生しにくく、複数のプローブを精度良く同一基板上
に形成でき、外部からの振動に強く、耐久性の大きな微
動可能な集積化プローブユニットを提供するものである
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、基板
面に対して結晶の圧電性分極軸が垂直に配向した柱状構
造を有する圧電体を基板上に設け、該圧電体の各側面に
接する状態で上下に分割された電極を有することを特徴
とする変位素子に係り、更に上記変位素子が同一基板上
へ複数集積された集積化アクチュエーターに係る。
【0011】更に、この集積化アクチュエーターを試料
に対向配置し、集積化アクチュエーター駆動のための駆
動手段と該駆動手段を制御する制御手段を設け、試料と
探針との間に電圧を印加し、トンネル電流の検出結果に
基づき、試料表面の情報を出力することを特徴とする走
査型トンネル顕微鏡に係り、また、上記集積化アクチュ
エーターを記録媒体に対向配置し、集積化アクチュエー
ター駆動のための駆動手段と該駆動手段を制御する制御
手段を設け、かつ、探針との間に印加しうる情報記録再
生用バイアス電圧印加回路を具備したことを特徴とする
情報処理装置に係る。
【0012】このような構成とすることにより、圧電体
各側面の上下の電極にそれぞれ電圧を印加した場合、圧
電効果d15,d33のモードの変形を生じさせること
ができ、該圧電体上面をX,Y,Z方向へ微動させるこ
とが可能となる。前記圧電体上面に先鋭な導電性のプロ
ーブを形成することにより、STMとして用ることがで
き、同一基板上へ多数集積化することにより、マルチプ
ローブ式のSTM装置を実現できるのである。
【0013】以上のように、本発明はプローブ駆動用の
アクチュエーターとして片持ち梁構造を用いないため、
作製時の反りやねじれが生じにくく、多数のアクチュエ
ーターを精度良く形成することができ集積化が容易とな
る。また外部の振動を受け難く、機械的強度も大きいた
め耐久性も向上する。
【0014】以下、実施例により、本発明の構成、作用
及び形成方法を具体的に説明する。
【0015】
【実施例】
実施例1 図1は本発明に係る変位素子の基本構成を示す平面図で
ある。また図1中の矢印の方向から見た斜視図を図2に
示す。
【0016】基板1の上に柱状構造の圧電体2が設けら
れており、前記圧電体2の3方の側面の下部にはそれぞ
れ電極3a,4a,5aが形成されている。また前記3
方の側面の上部にもそれぞれ電極3b,4b,5bが形
成されており、電極3aと3b,4aと4b,5aと5
bは圧電体2の一部である絶縁層により分離されている
。圧電体2の上面には先鋭な探針7が形成されており、
それと接触させて引出し電極8が設けてある。
【0017】以上のような構成にしたのち前記電極3a
,4a,5a,3b,4b,5bに電圧を印加した場合
、圧電体2は印加電圧の強度やパターンに応じて変形す
る。
【0018】圧電体2の変形の様子を図3〜図6を用い
て説明する。
【0019】図3はXY方向への変形方法を示す斜視図
である。圧電体2の圧電分極軸9は成膜時に基板1に対
して垂直方向に配向しており、ZnOやAlNなどの6
方晶系の材料において、この方向へ分極軸を配向させる
ことは比較的容易である。
【0020】このように基板1に対して垂直方向に配向
した圧電体2の側面に接して形成されている電極に電圧
印加を行った時、圧電体2はd15モードの圧電効果に
より微小変位する。
【0021】即ち、電極3a,3b,4a,4bに正の
電圧、電極5a,5bに負の電圧を印加した場合、矢印
10の方向へ微小変位する。図4は前記d15モードの
圧電効果を模式的に説明したものである。圧電体2は圧
電分極軸9で示す方向に配向しており、これと垂直方向
の電場を電極3a,3b,4a,4bを通して加えるこ
とにより圧電体2は厚みすべり変形を生じ、上部が下部
に対して矢印10の方向へ微小変位する。
【0022】次にZ方向への微小変位の機構を図5、図
6を用いて説明する。
【0023】圧電体2よりなる柱状構造物の各側面に設
けられた電極は上下に分割されている。上部電極3b,
4b,5bにマイナスの電圧、下部の電極3a,4a,
5aにプラスの電圧を印加すると、d33モードの圧電
効果により圧電体2は矢印11の方向へ微小変形する。 上下電極に印加する電圧の負号を反転させれば、変形の
方向も反対となる。
【0024】図6は前記d33モードの圧電効果を模式
的に説明したものである。圧電分極軸と電界の方向が平
行な場合、圧電体2は矢印11で示す方向に伸長する。
【0025】次に、本実施例における構造体の形成方法
について図7〜図10を用いて説明する。
【0026】このうち、図7は下部電極形成までの製造
工程を示したものである。図7(a)はシリコン基板1
上にフォトリソグラフ法によりパターン形成された底部
電極20を示し、図7(b)は(a)中の破線A−A’
における断面図である。次に、フォトレジスト21を塗
布し(図7(c))、フォトレジスト21に対して露光
、現像を行い、目的のパターンニングを得る(図7(d
))。底部電極20の一部のみ露出させ、残りはフォト
レジスト21により覆われている。その後、前記(d)
で露出させた底部電極20上へ電解メッキ法により電極
となる金属を成長させる(図7(e))。このような方
法は一般にLIGAプロセスと呼ばれているものであり
、高いアスペクト比の構造体を形成するのに適している
【0027】この電極金属成長のとき、底部電極20に
は、それぞれ金属析出に最適な電圧が印加されており、
電極4aに通ずる底部電極への通電時間を他のものより
短かくすることにより、電極4aのみ高さを低くする。
【0028】次に、電極成長後、レジスト21を除去し
(図7(f))、前記(f)の電極パターン上へスパッ
タ蒸着により、圧電体2を堆積させる(図7(g))。 圧電体2としては酸化亜鉛を用いた。そして、前記(g
)において堆積したZnOの一部をフォトリソグラフに
より除去し、平坦化を行い、かつ電極8,24を露出さ
せる(図7(h))。更に、前記(h)の上へ真空蒸着
により、金属薄膜25を形成し(図7(i))、この金
属薄膜25に対してフォトリソグラフを行いパターン形
成を行う(図7(j))。
【0029】図8は上部電極形成までの製造工程を示し
たものであり、このうち、図8(k)は前記(j)にお
いて形成したパターンの平面図を示す。このパターン形
成された電極25は電極8,24を通して底部電極20
と接続されている。
【0030】まず、前記(k)における構造体上へ再び
フォトレジスト21を塗布し(図8(l))、このフォ
トレジスト21に対して前記(d)と同様にパターンの
露光、現像を行い、電極25を露出させる(図8(m)
)。次に、前記(e)と同様に再び電解メッキ法により
金属を析出させ、電極8と電極3bを形成する(図8(
n))。この時、電極8と電極3bへの電流量を調節す
ることにより電極3bの高さを電極8よりも低くする。 電極形成が終ったのち、レジスト21を除去し(図8(
o))、前記(o)の構造体上へ再び圧電体2の堆積を
行い電極8,3bを埋没させる(図8(p))。更に、
ZnOの一部をフォトリソグラフにより除去し、平坦化
を行い、かつ電極8のみ露出させる(図8(q))。
【0031】図9は探針形成までの製造工程を示したも
のであり、このうち図9(r)は前記(q)において形
成したパターンの平面図である。前記(a),(k)の
平面図に対して60°回転して図示してある。電極8を
除いて、他の電極は圧電体2によって覆われている。図
9(s)は、前記(r)における破線B−B’における
断面図である。先ず、前記(s)の表面上へ金属薄膜2
6を蒸着により形成し(図9(t))、フォトリソグラ
フによりパターンニングを行い引出し電極8を形成する
(図9(u))。再びフォトレジスト21を塗布し(図
9(v))、前記(d),(m)と同様にパターンの露
光、現像を行う。これにより電極8の一部を円形に露出
させ、最終的な圧電体2の平面形状を残し、他のレジス
トを除去する(図9(w))。更に、前記(e),(n
)と同様に電解メッキを行い、金属を析出させ探針7を
形成する(図9(x))。このとき、電極8と底部電極
20とは、電気的に接続されており、電流量により高さ
を調節することができる。
【0032】図10は圧電体の加工と探針の先鋭化まで
の工程を示し、このうち図10(y)は前記(x)の状
態における平面図である。最終的な変位素子の形状がレ
ジスト21によりマスクされている。レジスト21をマ
スクとしてエッチングにより圧電体2の加工を行い不要
部を除去する(図10(z))。側面に形成されている
電極3a,3b,4a,4b,5a,5bがサイドエッ
チング防止のためのマスクとなる。また圧電体2の酸化
亜鉛の結晶がC軸配向性の結晶であり、また柱状成長し
ているためエッチング速度の異方性を利用して高いアス
ペクト比で加工を行うことができる。図10(イ)はレ
ジスト21を除去した状態を示しており、その後、探針
7に電圧を印加し、エッチング液中での電解研磨法によ
り先端部の先鋭化を行う(図10(ロ))。またこの時
、研磨量を調節することにより探針7の高さを調節する
こともできる。
【0033】以上説明したようにフォトリソグラフと電
解メッキ法を用いることにより立体的な構造を実現する
ことができる。また電解研磨に探針の高さを調節するこ
とができ、高さの均一な探針を形成することが可能とな
る。
【0034】本実施例においては、形成の手段としてフ
ォトリソグラフ、電解メッキ、電解研磨、スパッタ蒸着
、真空蒸着等を用いているが、目的とする構造が得られ
れば他の方法でもかまわない。
【0035】圧電体2としてZnOを、各電極及び探針
7としてNiを用いたが、これはこの材料に限定される
ものではなくAlNやAu等でも良い。
【0036】またこのような構造を形成したのち、Si
O2やS33N4などの絶縁体薄膜をスパッタリング蒸
着等により表面上へ形成することにより、表面の絶縁性
をより高めることも可能である。
【0037】作製した微小変位素子の各部の寸法と変位
性能の一例を以下に示す。
【0038】圧電体2の高さ:  20μm圧電体2の
外径:  10μm 圧電体2の厚さ:    3μm 探針7の高さ  :    5μm 印加電圧      :±  5V 最大変位量    :X−Y方向  0.2μmZ方向
  0.1μm
【0039】実施例2 図11は本発明に係る集積化アクチュエーターの一実施
例を示す斜視図である。同一のシリコン単結晶基板1の
表面上に前記実施例1における柱状構造をなす圧電体2
とその側面に設けた上、下の電極よりなる微小な変位体
12を多数配置することにより集積化アクチュエーター
101を作製したものである。
【0040】前記変位体12上には鋭利な先端を有する
探針7が設けられており、それぞれXYZ方向へ微小変
位させることによりトンネル電流を読みとることが可能
である。
【0041】上記のような集積化アクチュエーターは、
実施例1で示した製造方法においてフォトリソグラフの
パターンを拡張することにより容易に形成することが可
能であり、多数のアクチュエーターを一回の工程で、し
かも高い寸法精度で形成することができる。
【0042】本実施例で作製した集積化アクチュエータ
ーにおける主要部分の寸法等の一例を下記に示す。
【0043】シリコン基板1  :40mm×40mm
×1mm 圧電体2の高さ  :20μm 圧電体2の外径  :10μm 探針7の高さ    :  5μm 変位体12の個数:90個 また本実施例では基板1としてシリコン単結晶を用いて
いるため変位体12の駆動電圧印加用のトランジスタや
、探針7からの信号を増幅するためのアンプ等の半導体
デバイスを同一基板内に集積化することも可能である。
【0044】実施例3 図12は本発明の第3の実施例であり、前記実施例1,
2で示された探針7を有する集積化アクチュエーターを
用いたSTM装置に用いたものの断面図である。
【0045】図12中において101は本発明の複数の
探針を備えた集積化アクチュエーターで、Z軸粗動圧電
素子103に固定されており、Z方向の粗動が可能であ
る。これにより、集積化アクチュエーター101を対向
する試料102の表面に探針7がトンネル電流を検知で
きる距離まで接近させることが出来る。
【0046】Z軸粗動圧電素子103が固定されている
固定部材104は、3本の傾き調整ねじ106で傾きを
調整でき、集積化アクチュエーター101と試料102
表面との平行度を補正する。105は平行ヒンジバネス
テージで、図13の平面図のように平行ばねを2段に直
交させて組合わせた構造で中央に載せた試料102をX
Y方向に自在に移動させることができる。その駆動は、
積層型圧電素子107,108で行っている。このよう
な構成にすれば集積化アクチュエーター101上の各々
の探針7にX方向への微動機構がついており、試料10
2の表面の微少な凹凸に対して個々の探針7を独立に動
かして一定の距離に保ちながら、XY方向への走査が可
能となる。
【0047】また探針7はX,Y方向へも個別に微小変
位させることが可能であり、これにより個々の探針7の
x−y平面内での相対な位置の微少補正を行うことがで
き、これにより複数プローブの同時走査を精確に行うこ
とが可能となる。
【0048】以上、本発明による集積化アクチュエータ
ーを用いることにより、広い面積からの表面のナノメー
トオーダーでの状態を高速で調べることが可能となった
。また試料102に電圧印加等により状態変化を生ずる
物質を用いれば大容量の情報処理装置として用いること
も可能である。
【0049】実施例4 図14に本発明の第4の実施例として情報処理装置を示
す。図14中307は媒体の基板、308は金属電極層
、309は記録層である。201はXYステージ、20
2は集積化アクチュエーター、203はカンチレバーの
支持体、204は集積化アクチュエーターをZ方向に駆
動するリニアアクチュエーター、205,206はXY
ステージをそれぞれX,Y方向に駆動するリニアアクチ
ュエーター、207は記録・再生用のバイアス回路であ
る。301はプローブから記録層309を介して電極層
308へ流れる電流を検出する記録再生用のトンネル電
流検出器である。302は集積化アクチュエーターをZ
軸方向に移動させるためのサーボ回路であり、303は
アクチュエーター204を駆動するためのサーボ回路で
ある。304は複数のカンチレバーをZ軸方向に動かす
ための駆動回路であり、305はXYステージの位置制
御を行う駆動回路である。306は、これらの操作を制
御するコンピューターである。
【0050】このようなシステムを用いることにより大
容量の情報を高密度に記録することが可能であり、また
、プローブを多数集積化したことにより記録・再生速度
を大きくすることができる。
【0051】実施例5 図15に本発明の第5の実施例を示す。実施例1の断面
形状がY字形の柱状構造の代りに正三角形の構造とした
【0052】この三角中の各側面には、実施例1と同様
の電極3b,4b,5bと、その側面の下方に電極3a
,4a,5aが設けられている。また上面には、図示し
たように先鋭な先端を有する探針7とその引出し電極8
が形成されている。その他の構造は実施例1と同様であ
る。
【0053】このような構造は、実施例1の製造工程に
おいてフォトリソグラフで用いるマスクのパターンを変
更するだけで実現することができる。
【0054】このような断面形状とすることにより単位
電圧当り圧電体2に加わる電界は小さくなり、単位電圧
当りの変位量は小さくなるが、より耐久性のある変位体
を形成することができる。
【0055】実施例6 図16に本発明の第6の実施例を示す。実施例1におけ
るY字形の断面形状と異なり十字形の断面に加工したも
のである。
【0056】圧電体2の上面には探針7と引出し電極8
が設けられており、圧電体2の各側面の上部には、電極
3b,4b,5b,6bが、下部には電極3a,4a,
5a,6aが設けられている。このような構造は実施例
1においてフォトリソグラフを行う際のフォトマスクを
変更するだけで実現できる。
【0057】圧電体の変形の原理は、実施例1と同様で
あるが、このように互いの電極がそれぞれ直向して配置
されることにより、圧電体2の変位量の制御がより容易
となる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、結晶の圧電分極軸
を基板に対して垂直に配向させた柱状構造をなす圧電体
の各側面に上下2段の電極を設けることにより、x,y
,zの微小変位を可能とした。またこのような構造とす
ることにより、カンチレバー型の変位素子に比べ製造時
に反りやねじれが生じにくく多数の素子を均一に精度良
く作製できる。このため同一特性の変位素子を同一基板
上へ多数配置した集積化アクチュエーターを作製するこ
とが可能となる。
【0059】また各変位素子の上面に探針を設けること
によりマルチプローブのSTM装置を実現でき広範囲の
観察を高速で実現することが可能となった。
【0060】またカンチレバー構造に比べ外部振動等の
影響を受けにくく、耐久性も向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による変位体の平面図である。
【図2】図1に示した変位体の斜視図である。
【図3】X・Y方向への変形を示す斜視図である。
【図4】d15の変形の原理を示す。
【図5】Z方向への変形を示す斜視図である。
【図6】d33の変形の原理を示す。
【図7】下部電極形成までの製造工程を示す。
【図8】上部電極形成までの製造工程を示す。
【図9】探針形成までの製造工程を示す。
【図10】圧電体の加工と探針の先鋭化を示す。
【図11】集積化アクチュエーターの斜視図である。
【図12】STM装置の断面図である。
【図13】STM装置の平面図である。
【図14】情報処理装置の説明図である。
【図15】実施例5における変位体の平面図である。
【図16】実施例6における変位体の平面図である。
【符号の説明】
1  基板 2  圧電体 3a,4a,5a,6a  側面下部の電極3b,4b
,5b,6b  側面上部の電極7  探針 8  引出し電極 9  圧電性分極軸 10,11  変位方向 12  変位体 20  底部電極 21  フォトレジスト 25  下地電極 101  集積化アクチュエーター 102  試料 103  粗動用圧電素子 107,108  積層型圧電素子 202  集積化アクチュエーター

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  基板面に対して結晶の圧電性分極軸が
    垂直に配向した柱状構造を有する圧電体を基板上に設け
    、該圧電体の各側面に接する状態で上下に分割された電
    極を有することを特徴とする変位素子。
  2. 【請求項2】  圧電体の大きさが1×1×1mm以下
    であることを特徴とする請求項1に記載の変位素子。
  3. 【請求項3】  柱状構造の圧電体上面に、先端が先鋭
    化された導電性の探針を有することを特徴とする請求項
    1又は2に記載の変位素子。
  4. 【請求項4】  柱状構造の圧電体の横断面形状が、Y
    字形、十字形、三角形のいずれかであることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の変位素子。
  5. 【請求項5】  圧電体は酸化亜鉛であることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかに記載の変位素子。
  6. 【請求項6】  請求項1に記載の変位素子が同一基板
    上へ複数集積された集積化アクチュエーター。
  7. 【請求項7】  請求項6記載の集積化アクチュエータ
    ーを試料に対向配置し、集積化アクチュエーター駆動の
    ための駆動手段と該駆動手段を制御する制御手段を設け
    、試料と探針との間に電圧を印加し、トンネル電流の検
    出結果に基づき、試料表面の情報を出力することを特徴
    とする走査型トンネル顕微鏡。
  8. 【請求項8】  請求項6記載の集積化アクチュエータ
    ーを記録媒体に対向配置し、集積化アクチュエーター駆
    動のための駆動手段と該駆動手段を制御する制御手段を
    設け、かつ、探針との間に印加しうる情報記録再生用バ
    イアス電圧印加回路を具備したことを特徴とする情報処
    理装置。
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