JPH04359064A - イオン溶出の少ない熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

イオン溶出の少ない熱可塑性樹脂組成物

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JPH04359064A
JPH04359064A JP13293991A JP13293991A JPH04359064A JP H04359064 A JPH04359064 A JP H04359064A JP 13293991 A JP13293991 A JP 13293991A JP 13293991 A JP13293991 A JP 13293991A JP H04359064 A JPH04359064 A JP H04359064A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
manufactured
resin composition
hydrotalcite
weight
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JP13293991A
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English (en)
Inventor
Eiji Kojima
児島 誉治
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に高純度の水(超純
水)を対象とする用途に好適に使用されるイオン溶出の
極めて少ない熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は溶融成形が可能で、パイ
プや容器などの形状に成形され、通常の用途のほか超純
水を対象とする特殊な用途にも使用されている。
【0003】例えば、半導体素子の製造において、半導
体素子表面の洗浄に使用される超純水の輸送配管材料と
して、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリプ
ロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルエーテ
ルケトン等の熱可塑性樹脂が使用ないしは提案されてい
る(例えば、配管技術 ’87, 12. P 52〜
58参照)。
【0004】ところが、このような熱可塑性樹脂からな
る超純水の輸送配管材料を使用する場合は、樹脂の種類
により程度の差はあるが、樹脂中の金属イオンのような
イオン性物質や有機物質が超純水中に溶出し、超純水の
純度が低下するという問題がある。
【0005】このように純度が低下した超純水で半導体
素子表面を洗浄すると、表面に付着した極くわずかの金
属イオンが半導体素子の機能を阻害し、製品の歩留りが
低下したり、その性能が低下したりする。特に、ナトリ
ウムイオン等のアルカリ金属イオンが最も悪影響を及ぼ
すことが知られている。また、溶出した有機物質により
超純水に微生物が繁殖してさらに水の純度が低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】超純水に繁殖する微生
物については、一般に、過酸化水素水を配管に通して洗
浄殺菌する方法や、80〜100 ℃近くまで加熱され
た超純水を配管に通して加熱殺菌する方法が行われてい
る。ところが、溶出したイオン性物質による汚染は防止
できず、半導体素子の集積度が高度化するに伴って、イ
オン性物質の溶出が極めて少ない超純水輸送配管材料が
要求されている。
【0007】本発明は、このような要求に応えるもので
あり、本発明の目的とするところは、金属イオンの溶出
が極めて少ない熱可塑性樹脂組成物を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、耐熱性及び耐熱水性に
優れ、しかも金属イオンの溶出が極めて少ない熱可塑性
樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、熱可塑性
樹脂に、ハイドロタルサイト類化合物又は/及びハイド
ロタルサイト類化合物を焼成して得られる金属酸化物の
固溶体を含有させることにより達成することができる。
【0009】本発明に用いる熱可塑性樹脂樹脂は、例え
ば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、圧縮成形
法等の方法による溶融成形が可能な樹脂である。なお、
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、特に超純水を対象とす
る用途に使用されるものであるから、耐水性を有する樹
脂でなければならない。この場合、一般に、JIS K
 7209による吸水率が0.5 重量%以下の樹脂が
使用される。
【0010】このような熱可塑性樹脂としては、ポリ塩
化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポ
リエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリアリール
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド
、フッ素樹脂、例えばテトラフルオロエチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオ
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリ
クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン
−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エ
チレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる
【0011】特に、組成物がパイプや容器などに成形さ
れて、例えば、超純水を対象とする用途に使用される場
合は、80〜100 ℃近くの超純水による加熱殺菌が
行われる場合が多い。それゆえ、本発明に用いる熱可塑
性樹脂樹脂は、耐熱性及び耐熱水性が良好な樹脂が好ま
しい。
【0012】このような熱可塑性樹脂としては、フッ素
樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケト
ン、ポリエーテルエーテルケトンから選ばれる樹脂が好
適である。この樹脂は、その殆どが結晶性の樹脂であり
、いずれも特に耐熱性及び耐熱水性に優れ、しかも剛性
が高いという利点がある。なお、この樹脂は単独或いは
二種以上を混合して用いられる。
【0013】また、ガラス転移温度(示差走査熱量計で
測定)が100 ℃以上の無定形の樹脂も好適である。 このような無定形の熱可塑性樹脂としては、ポリスルホ
ン、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リエーテルイミド等が挙げられる。この種の樹脂は、ガ
ラス転移温度が100 ℃以上であるので、相当の耐熱
性及び耐熱水性を有する。また、無定形であるので、結
晶性の樹脂に比べて、パイプなどに成形する際に球晶の
生成する恐れがない。それゆえ、製品の内面がより平滑
となりやすく、微生物や微粒子が付着しにくくなるとい
う利点がある。なお、この樹脂は単独或いは二種以上を
混合して用いられる。
【0014】本発明においては、このような熱可塑性樹
脂に、ハイドロタルサイト類化合物又は/及びハイドロ
タルサイト類化合物を焼成して得られる金属酸化物の固
溶体が含有される。ハイドロタルサイト類化合物とは、
次のような一般式で表される不定比化合物を指称する。
【0015】   一般式    〔M2+1−X M3+X (OH
)2〕X+〔An−X/n ・mH2 O〕X−   
 ここで、M2+は、Mg2+、Mn2+、Fe2+、
Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+      
            等の2価の金属イオン   
       M3+は、Al3+、Fe3+、Cr3
+、Co3+、In3+等の3価の金属イ      
            オン          A
n−は、CO32− 、SO42− 、NO3 − 、
Fe(CN)63− 、F− 、          
        Cl− 、Br− 、CH3 COO
H− 、(COOH)2 − 、          
          OH− 等のn価の陰イオン  
        xは、0<x≦1/3 の範囲である
。mは、0≦mである。
【0016】上記の一般式で表される不定比化合物のう
ち、一般に、式  Mg4 Al2 (OH)12CO
3 ・4H2 O(xを1/3 とし、その6倍比とし
たもの)又は式Mg6 Al2 (OH)16CO3 
・4H2 O(xを0.25とし、その8倍比としたも
の)で示されるハイドロタルサイト(hydrotal
cite)が用いられる。
【0017】また、このハイドロタルサイトを約500
 ℃以上の温度で焼成して得られる2価の金属酸化物と
3価の金属酸化物との固溶体であるMgO−Al2 O
3 系固溶体、例えば、Mg0.7 Al0.3 O1
.15で示される固溶体が用いられる。
【0018】このようなハイドロタルサイト類化合物又
は/及びハイドロタルサイト類化合物を焼成して得られ
る金属酸化物の固溶体は、熱可塑性樹脂100 重量部
に対して、一般に、0.001 〜40重量部の範囲で
含有される。 含有量が0.001 重量部以下では本発明の効果が小
さい。 逆に、含有量が40重量部以上では、樹脂の押出成形機
や射出成形機などによる成形加工が行いにくくなる。
【0019】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、例えば、
熱可塑性樹脂を粉末状に粉砕し、これに適量のハイドロ
タルサイト類化合物又は/及びハイドロタルサイト類化
合物を焼成して得られる金属酸化物の固溶体を混合し、
これをパイプや容器などの各種製品に成形することによ
り得ることができる。また、ペレット状の熱可塑性樹脂
に適量の上記化合物を混練し、これをパイプや容器など
各種製品に成形することにより得ることができる。
【0020】なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
その目的を損なわない範囲で、安定剤、滑剤、可塑剤、
加工助剤、着色剤、補強剤、充填剤等の添加剤が少量添
加されていてもよい。
【0021】
【作用】通常、熱可塑性樹脂中には、金属イオン等のイ
オン性物質を含む重合触媒やその他の添加剤が、少なか
らず残留している。一方、ハイドロタルサイト類化合物
又は/及びハイドロタルサイト類化合物を焼成して得ら
れる金属酸化物の固溶体は、金属イオンの吸着能や陰イ
オンの選択的な交換能を持っている。
【0022】それゆえ、本発明の組成物のように、熱可
塑性樹脂にハイドロタルサイト類化合物又は/及びハイ
ドロタルサイト類化合物を焼成して得られる金属酸化物
の固溶体が適量含有されていると、樹脂中に残留してい
るナトリウムイオン等の有害な金属イオンや有害な陰イ
オンは上記の化合物により吸着・交換され、不純物とし
て樹脂からの溶出が防止される。
【0023】しかも、上記の化合物は、熱に強く且つ水
に不溶であるので、使用される熱可塑性樹脂の耐熱性や
耐熱水性と相まって、通常の条件下での使用は勿論のこ
と、この組成物がパイプや容器などに成形されて超純水
を対象とする用途に使用される際には、80〜100 
℃近くまで超純水を加熱して殺菌処理を行うことが可能
である。この場合、上記の化合物が組成物から超純水中
に溶出することはない。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を示す。 実施例1 テトラフルオロエチレン−パーフルロエチレン共重合体
(ネオフロンPFA AP−210:ダイキン社製)1
00 重量部と、ハイドロタルサイト(Mg4 Al2
 (OH)12CO3 ・4H2 O)(DHT−4C
:協和化学社製)2重量部とを混合し、これを350 
℃で溶融混練し射出成形機により、厚さ1mmの樹脂組
成物の板を成形した。
【0025】この板をトリクレン、メタノール、超純水
でこの順に洗浄して試験板(縦4cm×横2cm×20
枚及び縦4cm×横1cm×12枚)とし、この試験板
について、次の方法により金属イオン等のイオン性物質
の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。その結果を
表1に示す。
【0026】(1)イオン性物質の溶出性テフロン製容
器に超純水(150 ml)を入れこの超純水に上記の
試験板(縦4cm×横2cm×20枚)を浸漬して密閉
し、これを80℃のギヤーオーブンに入れて7日間放置
する。その後、テフロン製容器内の超純水の電気伝導度
を測定することにより、金属イオン等のイオン性物質の
溶出性を評価する。
【0027】なお、この測定に用いた超純水の電気伝導
度は、0.5 μS/cmであった。また、テフロン製
容器からの金属イオン等のイオン性物質の溶出量を知る
ために、上記の板を浸漬しない場合について、超純水の
電気伝導度を測定した(ブランク測定値)。この電気伝
導度は15.5μS/cmであった。
【0028】(2)有機物質の溶出性 パイレックス製容器に超純水(70 ml)を入れこの
超純水に上記の試験板(縦4cm×横1cm×12枚)
を浸漬して密閉し、これを80℃のギヤーオーブンに入
れて7日間放置する。その後、パイレックス製容器内の
超純水の全有機物炭素量(TOC)を測定することによ
り、有機物質の溶出性を評価する。
【0029】なお、この測定に用いた超純水の全有機物
炭素量は、120 ppb であった。また、パイレッ
クス製容器からの有機物質の溶出量を知るために、上記
の板を浸漬しない場合について、超純水の全有機物炭素
量を測定した(ブランク測定値) 。この全有機物炭素
量(TOC)は、540 ppb であった。
【0030】実施例2 テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合(ネオフロンFEPNP−20 :ダイキン社製)
100 重量部と、ハイドロタルサイト(DHT−4C
:協和化学社製)2重量部とを混合し、これを320℃
で溶融混練し射出成形機により、厚さ1mmの樹脂組成
物の板を成形した。
【0031】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例3 ポリクロロトリフルオロエチレン(ネオフロンCTFE
 M−300:ダイキン社製)100 重量部と、ハイ
ドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)2重量
部とを混合し、これを260 ℃で溶融混練し射出成形
機により、厚さ1mmの樹脂組成物の板を成形した。
【0032】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例4 テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ネオフロ
ンETFE EP−520 :ダイキン社製)100 
重量部と、ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化
学社製)2重量部とを混合し、これを310 ℃で溶融
混練し射出成形機により、厚さ1mmの樹脂組成物の板
を成形した。
【0033】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例5 ポリフッ化ビニリデン(ネオフロンVDF VP−81
0:ダイキン社製)100 重量部と、ハイドロタルサ
イト(DHT−4C:協和化学社製)2重量部とを混合
し、これを220 ℃で溶融混練し射出成形機により、
厚さ1mmの樹脂組成物の板を成形した。
【0034】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例6 ポリフッ化ビニリデン(ネオフロンVDF VP−81
0:ダイキン社製)100 重量部と、ハイドロタルサ
イト(Mg4.2 Al2 (OH)12.4CO3 
)(DHT−4A−2:協和化学社製)2重量部とを混
合し、これを220 ℃で溶融混練し射出成形機により
厚さ1mmの樹脂組成物の板を成形した。
【0035】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例7 ポリフッ化ビニリデン(ネオフロンVDF VP−81
0:ダイキン社製)100 重量部と、MgO−Al2
 O3 系固溶体(Mg0.7 Al0.3 O1.1
5)(KW−2200 :協和化学社製)2重量部とを
混合し、これを220 ℃で溶融混練し射出成形機によ
り、厚さ1mmの樹脂組成物の板を成形した。
【0036】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例8 ポリフッ化ビニリデン(ネオフロンVDF VP−81
0:ダイキン社製)100 重量部と、ハイドロタルサ
イト(DHT−4C:協和化学社製)1重量部とMgO
−Al2 O3系固溶体(KW−2200 :協和化学
社製)1重量部とを混合し、これを220 ℃で溶融混
練し射出成形機により、厚さ1mmの樹脂組成物の板を
成形した。
【0037】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例9 ポリフェニレンサルファイド(フォートロンKSP T
−300 :呉羽化学社製)100重量部と、ハイドロ
タルサイト(DHT−4C:協和化学社製)2重量部と
を混合し、これを310 ℃で溶融混練し射出成形機に
より、厚さ1mmの樹脂組成物の板を成形した。
【0038】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例10 ガラス転移温度162 ℃のポリエーテルケトン(ビク
トレックス PEK 220G :ICIジャパン社製
)100重量部と、ハイドロタルサイト(DHT−4C
:協和化学社製)2重量部とを混合し、これを400 
℃で溶融混練し射出成形機により、厚さ1mmの樹脂組
成物の板を成形した。
【0039】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例11 ガラス転移温度143 ℃のポリエーテルエーテルケト
ン(ビクトレックス PEEK450G:ICIジャパ
ン社製)100重量部と、ハイドロタルサイト(DHT
−4C:協和化学社製)2重量部とを混合し、これを3
80 ℃で溶融混練し射出成形機により、厚さ1mmの
樹脂組成物の板を成形した。
【0040】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表1に示す。 実施例12 ガラス転移温度190 ℃のポリスルホン(ユーデル 
P−1700:アモコジャパン社製)100重量部と、
ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)2
重量部とを混合し、これを360 ℃で溶融混練し射出
成形機により、厚さ1mmの樹脂組成物の板を成形した
【0041】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表2に示す。 実施例13 ガラス転移温度190 ℃のポリスルホン(ユーデル 
P−1700:アモコジャパン社製)100重量部と、
ハイドロタルサイト(DHT−4A−2:協和化学社製
)2重量部とを混合し、これを360 ℃で溶融混練し
射出成形機により、厚さ1mmの樹脂組成物の板を成形
した。
【0042】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表2に示す。 実施例14 ガラス転移温度190 ℃のポリスルホン(ユーデル 
P−1700:アモコジャパン社製) 100 重量部
と、MgO−Al2 O3 系固溶体(KW−2200
 :協和化学社製)2重量部とを混合し、これを360
 ℃で溶融混練し射出成形機により、厚さ1mmの樹脂
組成物の板を成形した。
【0043】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表2に示す。 実施例15 ガラス転移温度190 ℃のポリスルホン(ユーデル 
P−1700:アモコジャパン社製) 100 重量部
と、ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製
)1重量部とMgO−Al2 O3 系固溶体(KW−
2200 :協和化学社製)1重量部とを混合し、これ
を360 ℃で溶融混練し射出成形機により、厚さ1m
mの樹脂組成物の板を成形した。
【0044】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表2に示す。 実施例16 ガラス転移温度219 ℃のポリアリールスルホン(レ
ーデル A−100:アモコジャパン社製) 100 
重量部と、ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化
学社製)2重量部とを混合し、これを350 ℃で溶融
混練し射出成形機により、厚さ1mmの樹脂組成物の板
を成形した。
【0045】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表2に示す。 実施例17 ガラス転移温度225 ℃のポリエーテルスルホン(ビ
クトレックスPES 4800G :ICIジャパン社
製)100重量部と、ハイドロタルサイト(DHT−4
C:協和化学社製)2重量部とを混合し、これを350
 ℃で溶融混練し射出成形機により厚さ1mmの樹脂組
成物の板を成形した。
【0046】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表2に示す。 実施例18 ガラス転移温度215 ℃のポリエーテルイミド(ウル
テム 1000 :GEプラスチック社製)100 重
量部と、ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学
社製)2重量部とを混合し、これを380 ℃で溶融混
練し射出成形機により、厚さ1mmの樹脂組成物の板を
成形した。
【0047】この板について、実施例1と同様にしてイ
オン性物質の溶出性及び有機物質の溶出性を評価した。 その結果を表2に示す。 比較例1 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例1と同様に行った。 その結果を表3に示す。
【0048】比較例2 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例2と同様に行った。 その結果を表3に示す。
【0049】比較例3 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例3と同様に行った。 その結果を表3に示す。
【0050】比較例4 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例4と同様に行った。 その結果を表3に示す。
【0051】比較例5 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例5と同様に行った。 その結果を表3に示す。
【0052】比較例6 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例9と同様に行った。 その結果を表3に示す。
【0053】比較例7 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例10と同様に行った
。その結果を表3に示す。
【0054】比較例8 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例11と同様に行った
。その結果を表3に示す。
【0055】比較例9 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例12と同様に行った
。その結果を表4に示す。
【0056】比較例10 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例16と同様に行った
。その結果を表4に示す。
【0057】比較例11 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例17と同様に行った
。その結果を表4に示す。
【0058】比較例12 ハイドロタルサイト(DHT−4C:協和化学社製)を
全く混合しないこと以外は、実施例18と同様に行った
。その結果を表4に示す。
【0059】以上の実施例及び比較例において、測定さ
れた超純水の電気伝導度の値から試験板を浸漬しない場
合の超純水の電気伝導度15.5μS/cm(ブランク
測定値)を差引き、その値から試験板からの金属イオン
等のイオン性物質の溶出性が判断される。それによると
、ハイドロタルサイト類化合物又は/及びハイドロタル
サイト類化合物を焼成して得られる金属酸化物の固溶体
を含有する本発明の実施例が、これと対応する上記の化
合物を含有しない従来の比較例に較べ、金属イオン等の
イオン性物質の溶出が極めて少ないことがわかる。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
【発明の効果】上述の通り、本発明の熱可塑性樹脂組成
物は、熱可塑性樹脂に、ハイドロタルサイト類化合物又
は/及びハイドロタルサイト類化合物を焼成して得られ
る金属酸化物の固溶体が含有されているので、樹脂中に
残留している金属イオン等のイオン性物質は上記の化合
物により吸着・交換され、不純物として樹脂からの溶出
が防止される。
【0065】しかも、上記の化合物は、熱に強く且つ水
に不溶であるので、使用される熱可塑性樹脂の耐熱性や
耐熱水性と相まって、耐熱性や耐熱水性に優れた樹脂組
成物が得られる。
【0066】したがって、本発明の熱可塑性樹脂組成物
は、パイプ、継ぎ手、バルブ、タンク、容器などの各種
製品に成形され、半導体表面の洗浄に使用される超純水
の輸送配管材料やシリコンウエハ処理用の耐熱性容器、
加熱殺菌や蒸気殺菌が行われる培養器、高純度水処理用
ビーカーなど、特に超純水を対象とする用途に好適に使
用することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  熱可塑性樹脂に、ハイドロタルサイト
    類化合物又は/及びハイドロタルサイト類化合物を焼成
    して得られる金属酸化物の固溶体が含有されていること
    を特徴とするイオン溶出の少ない熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  熱可塑性樹脂として、フッ素樹脂、ポ
    リフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリ
    エーテルエーテルケトンから選ばれる少なくとも一種の
    樹脂を用いることを特徴とする請求項1記載のイオン溶
    出の少ない熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】  熱可塑性樹脂として、ガラス転移温度
    が100 ℃以上の無定形樹脂を用いることを特徴とす
    る請求項1記載のイオン溶出の少ない熱可塑性樹脂組成
    物。
JP13293991A 1991-06-04 1991-06-04 イオン溶出の少ない熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH04359064A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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