JPH04358831A - インキ供給方法及びインキ供給装置と凹版印刷方法及び凹版印刷機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、円圧方式の凹版印刷装
置におけるインキ供給方法とインキ供給装置、並びに凹
版印刷方法及び凹版印刷機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、平板状の凹版からインキを転移さ
せて印刷を行う円圧方式の印刷装置にあっては、例えば
ブランケット胴を上下移動可能とするとともに、このブ
ランケット胴の下方で、版と基板（被印刷物であって、
例えばガラス基板）とを支持する台車を横方向に往復動
するようにして前記基板に印刷する凹版印刷装置がある
。

【０００３】例えば図７に示すように、この凹版印刷装
置１は、架台２に台車３が水平方向に移動可能に支持さ
れるとともに、前記架台２に対してブランケット胴４が
垂直方向に移動可能に支持されている。この凹版印刷装
置１ではスキージ５とドクター６が版上を横方向に移動
してスキージングとドクタリングとが行われ、そして前
記スキージ５とドクター６とが架台２に対して上下移動
可能にも取り付けられていて、スキージングおよびドク
タリングが終了後上方で待機するように設けられている
。

【０００４】そしてこの凹版印刷装置１の動作は、前記
台車３の移動により台車の上に固設された版定盤ａに取
り付けた版７（ドクタリングされたもの）をブランケッ
ト胴４の下方に位置させ、ブランケット胴４を降下させ
て接しさせる。そののち台車３を移動させるとともに、
ブランケット胴４を回転させ版７からインキを前記ブラ
ンケット胴４の周面に巻回したブランケット８に転移さ
せる。

【０００５】つぎに台車３の上に固設した基板定盤ｂに
取り付けた基板９への転写が行われる。版７からインキ
を受けたブランケット胴４は一旦上昇し待機する。前記
台車３は、インキの転移時の移動方向と逆方向に移動し
、待機するブランケット胴４の下方に基板９を対応位置
させる。そののちブランケット胴４が降下して基板９に
接し、転移時に台車３が移動するとともにブランケット
胴４が回転してブランケット８から基板９へのインキの
転写が行われる。この転写が終了すると再び台車３が逆
方向に移動して待機位置に戻る。

【０００６】上記台車３が待機位置に戻った時点で、す
なわち版７がインキ供給位置に停止した時点でこの版に
インキが供給される。そののちスキージ５が版上に降下
し、この版上にてスキージング（矢印Ｒ方向）する。ま
たドクター６が前記スキージング終了後に版上に降下し
てドクタリング（矢印Ｌ方向）し、余分なインキが掻き
取られた版７がブランケット９に接するように設けられ
ている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た凹版印刷装置においては、版がインキ供給位置に待機
した時点で作業者の手作業によってインキを版上に供給
しており、そして有効版面上に確実にインキが行き渡る
ように多少多めのインキを供給しているため、スキージ
ングおよびドクタリング後に、スキージやドクターが待
機した側、すなわちドクタリング終了端側にインキが掻
き集められてこの状態のまま残存し易く、残存したイン
キをそのままにするとその特性が変化することもあり、
これでは経済的なインキの使用が行いにくい。

【０００８】そのためドクターによって集められたイン
キを作業者がヘラなどを使用して回収し、再びそのイン
キを前記インキ供給時に版面上に広げて使用しているが
、このようにインキ供給に際しては煩雑な作業となって
いる。そして、上述したように供給量が不規則で過剰に
供給されたインキを繰り返して使用することからのゴミ
などの混入、放置されたインキの変質なとの問題もあっ
た。

【０００９】なぜ、このようなインキ供給がなされてい
るかというと、被印刷物上のパターンが鮮鋭であるため
（またそうする必要があるため）に、インキの粘度が低
いとインキ転移時もしくはブランケット転移時にインキ
形状が変形してしまうからである。このため、ある程度
の粘度が要求されるが、このようなインキ粘度ではイン
キ供給は容易ではなく、例えばインキ付けローラーを用
いたとしても、接触したのみではセル内にインキが入り
にくい。他方、版面が平面ある場合、浸漬などの手段を
講じることは困難である。

【００１０】そこで本発明は、作業者の手数を要するこ
となくインキを定量にして凹版上に確実に供給してスキ
ージングせさることを課題として、インキの経済的な使
用、変質やゴミの混入などの防止を図ることを目的とす
る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
を考慮してなされたもので、平板状の凹版にインキを供
給してスキージング及びドクタリングを行った後に、こ
の凹版からインキを転移させる円圧方式の印刷を行うに
あたり、ドクターとスキージとの間に微細間隙を設けて
このドクターとスキージを近接配置し、スキージング時
に、前記微細間隙に向けてインキを加圧送出して、この
微細間隙を経て凹版上に定量のインキを供給することを
特徴するインキ供給方法並びに印刷方法を提供して、上
記課題を解消するものである。また、微細間隙を介して
近接したドクターとスキージと、前記微細間隙に連通し
この微細間隙の下口を平板状の凹版に臨むインキ供給口
とした供給路と、スキージング時に前記供給路のインキ
を加圧する加圧手段とを備えることを特徴とするインキ
供給装置並びに凹版印刷機であり、上記課題を解消する
ものである。

【００１２】

【作用】本発明においては、スキージングが開始される
時点で供給路中のインキに圧力が加えられて、このイン
キが微細間隙を通って凹版上へ押し出されるようになる
。そして押し出されるインキがスキージの移動により凹
版上に広げられるようになる。

【００１３】

【実施例】つぎに本発明を図１から図４に示す実施例に
基づいて詳細に説明する。なお、従来例と構成が重複す
る部分は同符号を付してその説明を省略する。図１はイ
ンキ供給装置１０の概略を示すものである。このインキ
供給装置１０は、スキージ５とドクター６とを近接配置
して、その間に例えば２ｍｍ程度の微細間隙１１を長手
方向に亘って設けるとともに、その微細間隙１１に連通
してインキを送り出す供給路１２を備え、さらにはこの
供給路１２に対してポンプなどからなる加圧手段１３を
備えたものである。

【００１４】例えばこのインキ供給装置１０は、図２に
示すように版（凹版）７に対設したケーシング１４の下
部にスキージ５とドクター６とを配置し、前記スキージ
５とドクター６の間の微細間隙１１に連通するインキ溜
め１５を内設している。そしてこのインキ溜め１５に供
給端をＴ型とした供給管１６を接続しており、版に臨む
微細間隙１１の下口をインキ供給口として前記インキ溜
め１５と供給管１６とからインキの供給路１２が構成さ
れ、このインキの供給路１２に対してケーシング１４外
から加圧手段１３によってインキが加圧されて送り出さ
れるように設けられている。

【００１５】インキの供給はスキージングの開始以前は
行われず、減圧状態になっている。つぎにインキ供給装
置１０が有効版面の手前に降下し、インキ内の圧力は加
圧手段Ｂによってコントロールされインキが供給路１２
に送り出される。また、このとき、即刻、インキ供給装
置１０が終了点に向かって移動する。図６に示すように
セル３４内にスキージ５とドクター６内のインキ３３か
ら供給され、ドクター６によりセル３４の深さまででイ
ンキ３３が規制され、それ以上のインキは有効版面上に
は残さない。すなわち前記のそれ以上のインキは、イン
キ供給装置１０の側部から漏れ出る。このため、インキ
供給装置の側部は有効版面上にかからないようにしなけ
ればならない。このようなインキ供給が有効版面領域外
に至るまで行われる。このインキ供給装置がその場所に
至ったら、加圧手段１３の動作が停止し、よって前記イ
ンキ溜め１５内が減圧状態となり、微細間隔１１からの
供給も停止し、インキ供給装置１０も上昇する。この状
態では版上の有効版面領域の手前、側部、後方において
、余剰インキが残存することになるが、このインキは吸
収回収手段で回収する。但し、スキージなどの別手段に
よっても構わない。このようにインキングが終了したイ
ンキ供給装置１０は、ブランケット転写に障害とならな
い位置に退避させ、ブランケット転写を行う。このブラ
ンケット転写並びにこの後の工程は、従来のグラビアオ
フセット印刷と同様であり、このインキ供給前に予め定
盤上に位置合わせして載置した被印刷物に印刷を行うこ
とができる。このように印刷が終了した後、被印刷体を
取り換えた後、本インキ供給装置を有効版面上の手前の
位置まで再び移動させて、つぎのインキ供給を行う。

【００１６】つぎに、図５に本発明に用いられる円圧式
の凹版印刷機の一例を示す。この印刷機２１の、主要な
構成要素を説明すれば、符号２２は印刷版、２３は印刷
版２２を下方より支持する印刷版固定テーブル、２４は
回動自在とされたブランケット、２６は被印刷体、２７
は被印刷体２６を下方より支持する被印刷体固定テーブ
ルである。この場合、前記印刷版固定テーブル２３およ
び前記被印刷体固定テーブル２７は、共に共通の架台２
８に設置されており、双方は一体的に図中矢印方向にス
ライドするものとなっている。符号２９は前記架台２８
を移動させる際のガイドとなるレール、３０は本体フレ
ームである。また、前記印刷版２２の上部には、この印
刷機２２にインキを塗布するためのスキージ３１、およ
び塗布されたインキを均すためのドクター３２が上述の
ようにユニット化されて設けられている。

【００１７】上記の印刷機２１により被印刷体２６に印
刷するには、前記印刷版２２に上記実施例１もしくは実
施例２に示したごとき方法を用いてインキを塗布し、そ
の版のパターンを一旦ブランケット２４の外周面に転写
し、このブランケットより前記被印刷体２６に版パター
ンを転写する。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スキージとドクターとの間の微細間隙にインキを供給し
ながらスキージングを行うので、作業員によるインキを
版上に広げる従来の作業を無くし、そして定量のインキ
を送り出すことにより確実にそのインキが版上に広がり
、余剰インキを少なくしてインキの経済的な使用が行え
るようになる。またスキージングに伴う加圧手段の動作
によって人手を要することなくインキの定量供給が行わ
れるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るインキ供給方法の概略を示す説明
図である。

【図２】本発明に係るインキ供給装置の一実施例を示す
説明図である。

【図３】一実施例を断面で示す説明図である。

【図４】一実施例を片面側から示す説明である。

【図５】本発明の印刷機全体を側面から示す説明図であ
る。

【図６】本発明のインキ供給部分の拡大を示す説明図で
ある。

【図７】従来例の説明図である。

【符号の説明】

１……凹版印刷装置 ２……架台 ３……台車 ４……ブランケット胴 ５……スキージ ６……ドクター ７……版 ａ……版定盤 ８……ブランケット ｂ……基板定盤 ９……基板 １０…インキ供給装置 １１…微細間隙 １２…供給路 １３…加圧手段 １４…ケーシング １５…インキ溜め ２１…印刷機 ２２…印刷版 ２３…印刷版固定用テーブル ２４…ブランケット ２６…被印刷体 ２７…被印刷体固定テーブル ２８…架台 ２９…レール ３０…本体フレーム ３１…スキージ ３２…ドクター ３３…インキ ３４…版

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】平板状の凹版にインキを供給してスキージ
   ング及びドクタリングを行った後に、この凹版からイン
   キを転移させる円圧方式の印刷を行うにあたり、ドクタ
   ーとスキージとの間に微細間隙を設けてこのドクターと
   スキージを近接配置し、スキージング時に、前記微細間
   隙に向けてインキを加圧送出して、この微細間隙を経て
   凹版上に定量のインキを供給することを特徴とするイン
   キ供給方法。
2. 【請求項２】微細間隙を介して近接したドクターとスキ
   ージと、前記微細間隙に連通しこの微細間隙の下口を平
   板状の凹版に臨むインキ供給口とした供給路と、スキー
   ジング時に前記供給路のインキを加圧する加圧手段とを
   備えることを特徴とするインキ供給装置。
3. 【請求項３】平板状の凹版にインキを供給してスキージ
   ング及びドクタリングを行った後に、この凹版からイン
   キを転移させる円圧方式の印刷を行うにあたり、ドクタ
   ーとスキージとの間に微細間隙を設けてこのドクターと
   スキージを近接配置し、スキージング時に、前記微細間
   隙に向けてインキを加圧送出して、この微細間隙を経て
   凹版上に定量のインキを供給し、前記版をブランケット
   を介しもしくは介さずに被印刷物に転写することを特徴
   とする凹版印刷方法。
4. 【請求項４】微細間隙を介して近接したドクターとスキ
   ージと、前記微細間隙に連通しこの微細間隙の下口を平
   板状の凹版に臨むインキ供給口とした供給路と、スキー
   ジング時に前記供給路のインキを加圧する加圧手段とを
   備えることを特徴とする凹版印刷機。