JPH04356910A - 金属化フィルムコンデンサの製造方法 - Google Patents
金属化フィルムコンデンサの製造方法Info
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- JPH04356910A JPH04356910A JP3130935A JP13093591A JPH04356910A JP H04356910 A JPH04356910 A JP H04356910A JP 3130935 A JP3130935 A JP 3130935A JP 13093591 A JP13093591 A JP 13093591A JP H04356910 A JPH04356910 A JP H04356910A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器,電気機器に
用いられる耐電圧特性と耐湿特性を向上させた金属化フ
ィルムコンデンサの製造方法に関する。
用いられる耐電圧特性と耐湿特性を向上させた金属化フ
ィルムコンデンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、金属化フィルムコンデンサが各種
の電子,電気機器に使用されている。このため金属化フ
ィルムコンデンサの信頼性の一つである耐湿性の向上が
強く要望されている。この要望を解決するための従来の
技術としては、コンデンサ素子への水分の侵入を抑制す
る方法と蒸着電極の経時劣化を少なくする方法がある。 コンデンサ素子への水分の侵入を抑制する具体的な方法
としては、外装樹脂の厚みを厚くしたり、コンデンサ素
子をケース内に埋蔵する方法がとられていた。また、蒸
着電極の経時劣化を少なくする具体的な方法としては、
蒸着金属の厚みを厚くしたり、蒸着工程の直前に電子ビ
ームなどで高分子誘電体フィルムを洗浄したりして蒸着
金属の結晶化率を高くする方法がとられていた。
の電子,電気機器に使用されている。このため金属化フ
ィルムコンデンサの信頼性の一つである耐湿性の向上が
強く要望されている。この要望を解決するための従来の
技術としては、コンデンサ素子への水分の侵入を抑制す
る方法と蒸着電極の経時劣化を少なくする方法がある。 コンデンサ素子への水分の侵入を抑制する具体的な方法
としては、外装樹脂の厚みを厚くしたり、コンデンサ素
子をケース内に埋蔵する方法がとられていた。また、蒸
着電極の経時劣化を少なくする具体的な方法としては、
蒸着金属の厚みを厚くしたり、蒸着工程の直前に電子ビ
ームなどで高分子誘電体フィルムを洗浄したりして蒸着
金属の結晶化率を高くする方法がとられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外装樹
脂の厚みを厚くしたり、コンデンサ素子をケース内に埋
蔵する方法では、コンデンサの形状が大きくなるという
問題点を有していた。また、蒸着金属の厚みを厚くする
方法では、金属化フィルムコンデンサの特徴であるセル
フヒーリング性が悪くなり、コンデンサの耐電圧特性が
低下してしまうという問題点を有していた。また、蒸着
工程の直前に電子ビームなどで高分子誘電体フィルムを
洗浄する方法は、コンデンサの耐湿特性向上に効果があ
るが、最近の産業機器分野の高信頼性の要求に対しては
、さらなる耐湿特性向上が必要である。
脂の厚みを厚くしたり、コンデンサ素子をケース内に埋
蔵する方法では、コンデンサの形状が大きくなるという
問題点を有していた。また、蒸着金属の厚みを厚くする
方法では、金属化フィルムコンデンサの特徴であるセル
フヒーリング性が悪くなり、コンデンサの耐電圧特性が
低下してしまうという問題点を有していた。また、蒸着
工程の直前に電子ビームなどで高分子誘電体フィルムを
洗浄する方法は、コンデンサの耐湿特性向上に効果があ
るが、最近の産業機器分野の高信頼性の要求に対しては
、さらなる耐湿特性向上が必要である。
【0004】本発明は上記問題点を解決し、また産業機
器分野の高信頼性の要求の一つである耐湿特性を従来方
法よりもさらに向上させることができる金属化フィルム
コンデンサの製造方法を提供することを目的とするもの
である。
器分野の高信頼性の要求の一つである耐湿特性を従来方
法よりもさらに向上させることができる金属化フィルム
コンデンサの製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、高分子誘電体フィルム(ポリプロピレンフ
ィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリエ
チレンナフタレートフィルム,ポリフェニレンサルファ
イドフィルムなど)の表面に巻取式真空蒸着法で電極用
の金属薄膜層を形成する際に、冷却用ドラムの同一外周
表面上でその蒸着工程直前に高分子誘電体フィルム表面
を酸素により酸化性雰囲気とすることを特徴とするもの
である。
に本発明は、高分子誘電体フィルム(ポリプロピレンフ
ィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリエ
チレンナフタレートフィルム,ポリフェニレンサルファ
イドフィルムなど)の表面に巻取式真空蒸着法で電極用
の金属薄膜層を形成する際に、冷却用ドラムの同一外周
表面上でその蒸着工程直前に高分子誘電体フィルム表面
を酸素により酸化性雰囲気とすることを特徴とするもの
である。
【0006】
【作用】本発明は、上記した製法により、蒸着金属の結
晶過程において、外部に薄い金属酸化膜をもった微結晶
の集合体からなる金属薄膜層が形成される。このような
酸化膜のある微結晶金属薄膜層は、それ自身、耐湿性と
半導電性を備え、また誘電体フィルムと水素結合するこ
とにより付着力が増大する。これらの性質は、コンデン
サ用薄膜電極とした場合、コンデンサの耐電圧性,耐湿
性,絶縁のセルフヒーリング性の向上に有効である。
晶過程において、外部に薄い金属酸化膜をもった微結晶
の集合体からなる金属薄膜層が形成される。このような
酸化膜のある微結晶金属薄膜層は、それ自身、耐湿性と
半導電性を備え、また誘電体フィルムと水素結合するこ
とにより付着力が増大する。これらの性質は、コンデン
サ用薄膜電極とした場合、コンデンサの耐電圧性,耐湿
性,絶縁のセルフヒーリング性の向上に有効である。
【0007】
【実施例】図1に本発明の金属化フィルムコンデンサの
アルミニウム電極層を形成するための巻取式真空蒸着機
の概略を示す。真空槽1は仕切板2によりフィルムの巻
出し、巻取りのための上室3と、蒸発源を備え誘電体フ
ィルムの表面に金属薄膜を形成するための下室4に仕切
られており、上室3は開閉弁5,排気管6につながる排
気ポンプにより通常は10−2Pa以下に減圧されてい
る。下室4は開閉弁7,排気管8を経て図示されていな
い排気ポンプにより通常は10−3Pa以下に減圧され
ている。厚み2.0μmのポリフェニレンサルファイド
(以下PPSと記す。)フィルム9を上室3の巻出軸1
0にセットした。PPSフィルム9はフリーロール11
を経て約10℃に冷却された冷却用ドラム12の外周表
面に添って冷却用ドラム12と同期して走行(矢印Aの
方向)した後、フリーロール13を経て巻取軸14に巻
取られる。15はアルミニウム薄膜層が形成されたPP
Sフィルムを示す。るつぼ16に装填されたアルミニウ
ム17は電子銃18から放出された電子ビーム19によ
り加熱・溶解されてアルミニウム蒸気20となって蒸発
する。なお、電子ビーム19は図示されていない偏向器
によりアルミニウム上部でほぼ90度偏向される。アル
ミニウムのPPSフィルム9への蒸着は、フィルム9が
冷却用ドラム12に入った直後に電子銃21から放出さ
れた電子ビーム22をPPSフィルム9の蒸着面側の全
面に連続して照射しながらPPSフィルム9を走行させ
るとともに酸素導入器23により蒸着前の高分子誘電体
フィルムの蒸着面側を酸素により酸化性雰囲気にしなが
ら、シャッター24を開けてアルミニウム蒸気20を蒸
発させることにより行われる。PPSフィルム9は、蒸
着の直前に冷却用ドラム12の外周表面上で表面処理を
されると同時に、蒸発源の加熱,溶解,蒸発用の電子銃
18から放出された電子ビーム19からの散乱電子や、
2次電子により帯電し冷却用ドラム12の外周表面へ静
電気により密着してアルミニウム蒸発時のPPSフィル
ム9の熱をすばやく冷却用ドラム12へ伝導することに
より、PPSフィルム9の温度上昇を抑えてPPSフィ
ルム9に熱損傷の少ないアルミニウム薄膜層を形成した
。また、酸素導入器23により、酸素25を導入するこ
とでPPSフィルム9とアルミニウム薄膜層の界面付近
に酸化物層が形成され、それは、コンデンサ用薄膜電極
において、コンデンサの耐電圧性,耐湿性,絶縁のセル
フヒーリング性などの向上に有効である。
アルミニウム電極層を形成するための巻取式真空蒸着機
の概略を示す。真空槽1は仕切板2によりフィルムの巻
出し、巻取りのための上室3と、蒸発源を備え誘電体フ
ィルムの表面に金属薄膜を形成するための下室4に仕切
られており、上室3は開閉弁5,排気管6につながる排
気ポンプにより通常は10−2Pa以下に減圧されてい
る。下室4は開閉弁7,排気管8を経て図示されていな
い排気ポンプにより通常は10−3Pa以下に減圧され
ている。厚み2.0μmのポリフェニレンサルファイド
(以下PPSと記す。)フィルム9を上室3の巻出軸1
0にセットした。PPSフィルム9はフリーロール11
を経て約10℃に冷却された冷却用ドラム12の外周表
面に添って冷却用ドラム12と同期して走行(矢印Aの
方向)した後、フリーロール13を経て巻取軸14に巻
取られる。15はアルミニウム薄膜層が形成されたPP
Sフィルムを示す。るつぼ16に装填されたアルミニウ
ム17は電子銃18から放出された電子ビーム19によ
り加熱・溶解されてアルミニウム蒸気20となって蒸発
する。なお、電子ビーム19は図示されていない偏向器
によりアルミニウム上部でほぼ90度偏向される。アル
ミニウムのPPSフィルム9への蒸着は、フィルム9が
冷却用ドラム12に入った直後に電子銃21から放出さ
れた電子ビーム22をPPSフィルム9の蒸着面側の全
面に連続して照射しながらPPSフィルム9を走行させ
るとともに酸素導入器23により蒸着前の高分子誘電体
フィルムの蒸着面側を酸素により酸化性雰囲気にしなが
ら、シャッター24を開けてアルミニウム蒸気20を蒸
発させることにより行われる。PPSフィルム9は、蒸
着の直前に冷却用ドラム12の外周表面上で表面処理を
されると同時に、蒸発源の加熱,溶解,蒸発用の電子銃
18から放出された電子ビーム19からの散乱電子や、
2次電子により帯電し冷却用ドラム12の外周表面へ静
電気により密着してアルミニウム蒸発時のPPSフィル
ム9の熱をすばやく冷却用ドラム12へ伝導することに
より、PPSフィルム9の温度上昇を抑えてPPSフィ
ルム9に熱損傷の少ないアルミニウム薄膜層を形成した
。また、酸素導入器23により、酸素25を導入するこ
とでPPSフィルム9とアルミニウム薄膜層の界面付近
に酸化物層が形成され、それは、コンデンサ用薄膜電極
において、コンデンサの耐電圧性,耐湿性,絶縁のセル
フヒーリング性などの向上に有効である。
【0008】本実施例では、金属化PPSフィルムの形
成にあたって、アルミニウム薄膜層の表面抵抗は2.5
〜4.0Ω/□の範囲で幅500mmのPPSフィルム
9にアルミニウム蒸着を行うと共に、図示されていない
通常のマージン形成方法により幅方向10mm毎に1.
0mmのマージンを形成した。
成にあたって、アルミニウム薄膜層の表面抵抗は2.5
〜4.0Ω/□の範囲で幅500mmのPPSフィルム
9にアルミニウム蒸着を行うと共に、図示されていない
通常のマージン形成方法により幅方向10mm毎に1.
0mmのマージンを形成した。
【0009】図2,図3に金属化フィルムコンデンサの
構成例を示す。図2において、マージン31とアルミニ
ウム電極32が形成された金属化PPSフィルムと、マ
ージン33とアルミニウム電極34が形成された金属化
PPSフィルムとを交互にアルミニウム電極とPPSフ
ィルムが接するように積層したコンデンサ素子35のマ
ージン側の端部に、外部引き出し用の電極36をメタリ
コンで形成し、電極36と直角の両断面には樹脂シート
37により簡易外装をし、定格電圧25VDC、0.0
47μFのチップフィルムコンデンサを作った。なおこ
のチップフィルムコンデンサを作るにあたっては通常の
処理工程を行った。
構成例を示す。図2において、マージン31とアルミニ
ウム電極32が形成された金属化PPSフィルムと、マ
ージン33とアルミニウム電極34が形成された金属化
PPSフィルムとを交互にアルミニウム電極とPPSフ
ィルムが接するように積層したコンデンサ素子35のマ
ージン側の端部に、外部引き出し用の電極36をメタリ
コンで形成し、電極36と直角の両断面には樹脂シート
37により簡易外装をし、定格電圧25VDC、0.0
47μFのチップフィルムコンデンサを作った。なおこ
のチップフィルムコンデンサを作るにあたっては通常の
処理工程を行った。
【0010】本発明による巻取式真空蒸着法により酸素
導入を図1に酸素導入器23で行ったものを用いた金属
化PPSフィルムコンデンサと、図1の酸素導入器26
により酸素27の導入を行ったものを用いた金属化PP
Sフィルムコンデンサと、酸素導入を行っていないもの
を用いた金属化PPSフィルムコンデンサとの比較を(
表1)に示す。
導入を図1に酸素導入器23で行ったものを用いた金属
化PPSフィルムコンデンサと、図1の酸素導入器26
により酸素27の導入を行ったものを用いた金属化PP
Sフィルムコンデンサと、酸素導入を行っていないもの
を用いた金属化PPSフィルムコンデンサとの比較を(
表1)に示す。
【0011】
【表1】
【0012】なお、実施例1と比較例1の酸素の導入量
はいずれも0.5l/minで行った。
はいずれも0.5l/minで行った。
【0013】図4(A),(B),(C)に耐湿負荷寿
命試験の試験結果を示す。耐湿負荷寿命試験の条件は、
温度は60℃、湿度は95%、印加電圧はDC25Vで
ある。図4に示すように耐湿負荷寿命試験において、1
00時間後,500時間後,1000時間後では実施例
1,比較例1,比較例2とも静電容量,誘電正接,絶縁
抵抗の特性値は初期に比べて変化が少なかった。しかし
、2000時間後での静電容量変化は比較例2で初期に
対して3〜6%、比較例1で2〜4%の容量減少であっ
たのに、本発明の実施例1ではほとんど変化しなかった
。また、誘電正接においても比較例2で0.04〜0.
05%から2000時間後に0.20〜0.40%に増
加し、比較例1でも0.2%に増加したのに比べて、実
施例1では0.10%に増加したのみであった。 絶縁抵抗においては実施例1,比較例1,比較例2の差
は小さく2000時間後でどれも1011〜1012Ω
であった。
命試験の試験結果を示す。耐湿負荷寿命試験の条件は、
温度は60℃、湿度は95%、印加電圧はDC25Vで
ある。図4に示すように耐湿負荷寿命試験において、1
00時間後,500時間後,1000時間後では実施例
1,比較例1,比較例2とも静電容量,誘電正接,絶縁
抵抗の特性値は初期に比べて変化が少なかった。しかし
、2000時間後での静電容量変化は比較例2で初期に
対して3〜6%、比較例1で2〜4%の容量減少であっ
たのに、本発明の実施例1ではほとんど変化しなかった
。また、誘電正接においても比較例2で0.04〜0.
05%から2000時間後に0.20〜0.40%に増
加し、比較例1でも0.2%に増加したのに比べて、実
施例1では0.10%に増加したのみであった。 絶縁抵抗においては実施例1,比較例1,比較例2の差
は小さく2000時間後でどれも1011〜1012Ω
であった。
【0014】図5(A),(B),(C)に高温負荷寿
命試験結果を示す。高温負荷寿命試験の条件は、温度は
125℃で、印加電圧は定格電圧の1.25倍のDC3
1.25Vである。図5に示すように本発明の実施例1
は、比較例1,比較例2と同様に高温負荷寿命試験10
00時間後の静電容量,誘電正接,絶縁抵抗の経時劣化
はきわめて僅かであった。
命試験結果を示す。高温負荷寿命試験の条件は、温度は
125℃で、印加電圧は定格電圧の1.25倍のDC3
1.25Vである。図5に示すように本発明の実施例1
は、比較例1,比較例2と同様に高温負荷寿命試験10
00時間後の静電容量,誘電正接,絶縁抵抗の経時劣化
はきわめて僅かであった。
【0015】以上の結果より従来から行われている真空
蒸着による金属化PPSフィルムを使用したチップフィ
ルムコンデンサは耐湿負荷寿命試験の経時劣化は大であ
った。一方、本発明の巻取式真空蒸着法による金属化P
PSフィルムを使用したチップフィルムコンデンサは耐
湿負荷寿命試験、高温負荷寿命試験での経時劣化はほと
んどなく信頼性の高い金属化フィルムコンデンサである
ことがわかった。また蒸着後に酸素を導入した金属化P
PSフィルムを使用したチップフィルムコンデンサは、
従来から行われている真空蒸着による金属化PPSフィ
ルムを使用したチップフィルムコンデンサよりも耐湿負
荷寿命試験の経時劣化は小であるが、本実施例のものよ
りは耐湿負荷寿命試験の経時劣化は大であった。これは
金属化PPSフィルムの蒸着金属層において主に表面の
酸化アルミニウム層が厚く形成されたためである。
蒸着による金属化PPSフィルムを使用したチップフィ
ルムコンデンサは耐湿負荷寿命試験の経時劣化は大であ
った。一方、本発明の巻取式真空蒸着法による金属化P
PSフィルムを使用したチップフィルムコンデンサは耐
湿負荷寿命試験、高温負荷寿命試験での経時劣化はほと
んどなく信頼性の高い金属化フィルムコンデンサである
ことがわかった。また蒸着後に酸素を導入した金属化P
PSフィルムを使用したチップフィルムコンデンサは、
従来から行われている真空蒸着による金属化PPSフィ
ルムを使用したチップフィルムコンデンサよりも耐湿負
荷寿命試験の経時劣化は小であるが、本実施例のものよ
りは耐湿負荷寿命試験の経時劣化は大であった。これは
金属化PPSフィルムの蒸着金属層において主に表面の
酸化アルミニウム層が厚く形成されたためである。
【0016】なお、本実施例では高分子誘電体フィルム
にPPSフィルムを用いたが、PPSフィルムに限るも
のではなく、ポリプロピレンフィルム,ポリエチレンテ
レフタレートフィルム,ポリエチレンナフタレートフィ
ルムを用いても同様の効果を得ることができる。また、
本実施例では片面金属化フィルムを用いたがこれに限る
ものでなく、両面金属化フィルム,両面金属化コーティ
ングフィルムを用いても同様な効果を得ることができる
。また本実施例では積層型のチップフィルムコンデンサ
を用いたが、巻回型のフィルムコンデンサを用いても、
同様の効果を得ることができる。また本実施例は電子ビ
ームを用いた蒸着法を用いたが、高周波誘導加熱や抵抗
加熱による蒸着法を用いても同様の効果を得ることがで
きる。
にPPSフィルムを用いたが、PPSフィルムに限るも
のではなく、ポリプロピレンフィルム,ポリエチレンテ
レフタレートフィルム,ポリエチレンナフタレートフィ
ルムを用いても同様の効果を得ることができる。また、
本実施例では片面金属化フィルムを用いたがこれに限る
ものでなく、両面金属化フィルム,両面金属化コーティ
ングフィルムを用いても同様な効果を得ることができる
。また本実施例では積層型のチップフィルムコンデンサ
を用いたが、巻回型のフィルムコンデンサを用いても、
同様の効果を得ることができる。また本実施例は電子ビ
ームを用いた蒸着法を用いたが、高周波誘導加熱や抵抗
加熱による蒸着法を用いても同様の効果を得ることがで
きる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明の高分子誘電体フィ
ルムに蒸着金属を蒸着する直前に酸素を導入する方法を
用いて形成した金属化フィルムを使用した金属化フィル
ムコンデンサは、耐電圧特性を劣化させずに耐湿特性を
大幅に向上させた信頼性の高い金属化フィルムコンデン
サである。さらに簡易外装の金属化フィルムコンデンサ
で耐湿特性を大幅に向上させているので、水分の侵入を
抑制するための外装厚みを厚くしたり、ケース外装をす
る必要がなく、大幅な小型化が可能な金属化フィルムコ
ンデンサである。
ルムに蒸着金属を蒸着する直前に酸素を導入する方法を
用いて形成した金属化フィルムを使用した金属化フィル
ムコンデンサは、耐電圧特性を劣化させずに耐湿特性を
大幅に向上させた信頼性の高い金属化フィルムコンデン
サである。さらに簡易外装の金属化フィルムコンデンサ
で耐湿特性を大幅に向上させているので、水分の侵入を
抑制するための外装厚みを厚くしたり、ケース外装をす
る必要がなく、大幅な小型化が可能な金属化フィルムコ
ンデンサである。
【図1】本発明の金属化フィルムコンデンサの誘電体フ
ィルムの金属薄膜層形成に用いた巻取式真空蒸着機の断
面図
ィルムの金属薄膜層形成に用いた巻取式真空蒸着機の断
面図
【図2】金属化フィルムコンデンサのコンデンサ素子を
示す斜視図
示す斜視図
【図3】簡易外装タイプの金属化フィルムコンデンサを
示す斜視図
示す斜視図
【図4】耐湿負荷寿命試験における各特性の変化を示す
特性図
特性図
【図5】高温負荷寿命試験における各特性の変化を示す
特性図
特性図
9 PPSフィルム(高分子誘電体フィルム)12
冷却用ドラム 17 アルミニウム(蒸着金属) 20 アルミニウム蒸気(蒸着金属蒸気)23 酸
素導入器 25 酸素 32,34 アルミニウム電極(金属薄膜層)35
コンデンサ素子
冷却用ドラム 17 アルミニウム(蒸着金属) 20 アルミニウム蒸気(蒸着金属蒸気)23 酸
素導入器 25 酸素 32,34 アルミニウム電極(金属薄膜層)35
コンデンサ素子
Claims (3)
- 【請求項1】高分子誘電体フィルムの表面に金属薄膜層
を形成してなる金属化フィルムを用いて構成する金属化
フィルムコンデンサの製造方法において、金属薄膜層を
形成する際に、金属蒸着を行うための冷却用ドラムの同
一外周表面上でその蒸着工程直前に高分子誘電体フィル
ム表面に向けて酸素を導入することを特徴とする金属化
フィルムコンデンサの製造方法。 - 【請求項2】高分子誘電体フィルムが、ポリプロピレン
フィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリ
エチレンナフタレートフィルムまたはポリフェニレンサ
ルファイドフィルムであることを特徴とする請求項1記
載の金属化フィルムコンデンサの製造方法。 - 【請求項3】金属薄膜層が、アルミニウムにより構成さ
れていることを特徴とする請求項1記載の金属化フィル
ムコンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3130935A JPH04356910A (ja) | 1991-06-03 | 1991-06-03 | 金属化フィルムコンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3130935A JPH04356910A (ja) | 1991-06-03 | 1991-06-03 | 金属化フィルムコンデンサの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04356910A true JPH04356910A (ja) | 1992-12-10 |
Family
ID=15046144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3130935A Pending JPH04356910A (ja) | 1991-06-03 | 1991-06-03 | 金属化フィルムコンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04356910A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003017355A (ja) * | 2001-06-28 | 2003-01-17 | Toray Ind Inc | コンデンサ用金属化フィルム及びコンデンサ |
JP2019114781A (ja) * | 2017-12-21 | 2019-07-11 | ゼネラル・アトミックスGeneral Atomics | ガラス誘電体コンデンサ及びガラス誘電体コンデンサの製造プロセス |
-
1991
- 1991-06-03 JP JP3130935A patent/JPH04356910A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003017355A (ja) * | 2001-06-28 | 2003-01-17 | Toray Ind Inc | コンデンサ用金属化フィルム及びコンデンサ |
JP2019114781A (ja) * | 2017-12-21 | 2019-07-11 | ゼネラル・アトミックスGeneral Atomics | ガラス誘電体コンデンサ及びガラス誘電体コンデンサの製造プロセス |
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