JPH04356374A - スポット溶接機 - Google Patents

スポット溶接機

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JPH04356374A
JPH04356374A JP3185630A JP18563091A JPH04356374A JP H04356374 A JPH04356374 A JP H04356374A JP 3185630 A JP3185630 A JP 3185630A JP 18563091 A JP18563091 A JP 18563091A JP H04356374 A JPH04356374 A JP H04356374A
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spot welding
rod
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distance
arm
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Wataru Ichikawa
渉 市川
Yuji Matsuki
裕二 松木
Seiji Hirohashi
廣橋 聖司
Masaru Ohara
大原 勝
Yasuyuki Mizutani
水谷 保幸
Yuji Taya
田矢 雄二
Toshiharu Nakajima
敏治 中島
Shinji Hoshino
伸二 星野
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    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B15/00Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
    • F15B15/20Other details, e.g. assembly with regulating devices
    • F15B15/26Locking mechanisms
    • F15B15/262Locking mechanisms using friction, e.g. brake pads

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数枚の被溶接板材を
溶接するスポット溶接機に係り、特にスポット溶接時に
電極間の板厚を測定することのできるスポット溶接機に
関する。
【0002】
【従来の技術】スポット溶接は薄い金属の板材(被溶接
板材)を多量に効率的に溶接することができるので、自
動車等の生産ラインシステムで多く用いられている。し
かし、スポット溶接はガス溶接やアーク溶接に比べて接
合状態を外観から容易に判断することが困難であり、非
破壊検査方法が確立していない。従って、この非破壊検
査方法を簡単に行うための種々の研究開発等が行われて
いる。その中の一つの方法として、溶接電極間の距離(
被溶接板材の板厚)を測定することによって溶接部の接
合状態の良否を判定しようとするものがある。
【0003】以下、この方法を図面を用いて説明する。 図9はスポット溶接の各工程における電極間距離の変化
の様子を示す図である。スポット溶接は初期加圧時間(
スクイズタイム)、通電時間、保持時間(ホールドタイ
ム)及び開放時間(オフタイム)の4つの工程で行われ
る。初期加圧時間は電極に加圧力がかかってから電流が
流れる(通電する)までの時間をいい、この時間に電極
間の圧力を安定させ、被溶接板材間のなじみを良くする
。通電時間は実際に溶接電流を流す時間や予熱電流を流
す時間や溶接電流通電後に焼入れを行うための焼戻し電
流を流す時間で構成される。保持時間は通電終了後に電
極が被溶接板材を離れるまでの時間である。開放時間は
スポット溶接を繰り返す場合の溶接と溶接との間のイン
ターバルの時間である。
【0004】図から明らかなように電極間距離(被溶接
板材の板厚)は通電開始後から徐々に大きくなり最大変
位量Hmaxで飽和する。そして、通電終了後の保持時
間内では、溶接部が電極によって冷却され、電極間距離
は急激に減少し、図のように初期加圧時間における電極
間距離に近似していくか、それよりも小さくなる。なお
、最大変位量Hmaxに到達した後も通電を続けると、
被溶接板材の溶融が進み電極間の圧力によって徐々に電
極間距離は減少を始めるが、図のように通電を終了した
場合のように急激に減少することはない。このような電
極間距離の変位特性は理想的な場合を示したものであり
、実際はこの変位特性がスポット溶接毎に変化し、それ
に伴って接合状態も様々に変化する。
【0005】この変位特性曲線から求まる通電期間中の
電極間距離の最大変位量Hmaxによってスポット溶接
の接合状態の良否を判定するものとして、特公昭48−
41422号公報に記載のものがある。また、通電初期
の電極間距離の変化率(dh/dt)によって判断する
ものとして米国特許第3400242号に記載のものが
ある。さらに、前記最大変位量Hmaxと変化率(dh
/dt)の両方に基づいて接合状態の良否を判定するも
のが、特公昭53−4057号公報に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、板厚0.6
5mmの合金化溶融亜鉛メッキ鋼板を重ね合わせ、直径
5mmのチップ電極を用いて加圧力170〜250kg
f、溶接電流8600〜9800Aの条件でスポット溶
接した場合における最大変位量Hmaxは、約0.03
0〜0.120mm(30μm〜120μm)である。 従って、上述のようなスポット溶接の検査方法を実現す
るためには、電極間距離をスポット溶接時に約1μmの
オーダーで検出することができなければならない。しか
し、数千アンペアもの電流の流れている電極間距離を1
μmのオーダーで高精度に検出することは非常に困難で
あった。
【0007】従来は、ポテンショメータ等のリニアセン
サをスポット溶接機の可動側電極支持部材に取り付け、
溶接時における可動側電極の変位をリニアセンサで測定
することによって、可動側電極の変位(電極間距離)と
スポット溶接の接合状態との間にどのような関係がある
のかを実験的に求めることが行われていたが、実際の生
産ライン上のスポット溶接機にリニアセンサを設けるこ
とは行われていなかった。それは、電極支持部材に対す
るリニアセンサの設置が溶接作業時に支障を与えていた
からである。従って、従来は上述のようなスポット溶接
の検査方法が種々提案されていたにもかかわらず、電極
間距離を測定する検出器の精度や設置の問題のために、
電極間距離の変位を測定し、スポット溶接の接合状態を
検査しながら溶接作業を行うことのできるようなスポッ
ト溶接機は存在していなかった。
【0008】また、従来は、ポテンショメータ等のリニ
アセンサをスポット溶接機の可動側電極支持部材に取り
付け、溶接時における可動側電極の変位をリニアセンサ
で測定していた。これは、固定側の電極支持部材の剛性
が非常に強く、溶接加圧力によって容易に変形しないと
いう条件を備えたスポット溶接機の場合には有効である
。しかしながら、ポータブルタイプのスポット溶接機の
ように電極を支持するアームの剛性があまり強くない場
合やX型溶接ガン等のように両側の電極が可動するタイ
プのスポット溶接機の場合には、アームの変形によって
正確に電極間距離を検出することができないという問題
を有する。
【0009】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
あり、スポット溶接の作業性に影響を与えることなく、
スポット溶接時における電極間距離を高精度に検出する
ことのできるスポット溶接機を提供することを第1の目
的とする。また、本発明は電極を支持するアームの剛性
が弱くてもスポット溶接時における電極間距離を高精度
に検出することのできるスポット溶接機を提供すること
を第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るスポッ
ト溶接機は、被溶接板材に所定の加圧力で接触して、こ
の被溶接板材間に溶接電流を流すための第1及び第2の
チップ電極と、この第1及び第2のチップ電極を保持し
、このチップ電極に前記加圧力を伝えるための第1及び
第2のアームと、この第1及び第2のアームの少なくと
も一方を移動させて前記第1及び第2のチップ電極間に
前記加圧力を印加するための加圧シリンダと、この加圧
シリンダのロッドの移動位置を検出することによって前
記第1及び第2のチップ電極間の距離を検出する電極間
距離検出手段とから構成される。
【0011】第2の発明に係るスポット溶接機は、被溶
接板材に所定の加圧力で接触して、この被溶接板材間に
溶接電流を流すための第1及び第2のチップ電極と、こ
の第1及び第2のチップ電極を保持し、このチップ電極
に前記加圧力を伝えるための第1及び第2のアームと、
この第1及び第2のアームの少なくとも一方を移動させ
て前記チップ電極間に前記加圧力を印加するための加圧
手段と、溶接時における前記被溶接板材の膨張及び収縮
によって移動する前記第1及び第2のアームの前記被溶
接板材に対する移動量を検出することによって前記第1
及び第2のチップ電極間の距離を検出する電極間距離検
出手段とから構成される。
【0012】
【作用】スポット溶接における電極間距離は、チップ電
極間に所定の圧力がかかっているにもかかわらず図9の
曲線C0のように通電時間の経過に応じて徐々に増加し
、通電終了と共に減少するという特性を示す。
【0013】チップ電極間には、スポット溶接の初期加
圧時間、通電時間及び保持時間にわたって加圧シリンダ
で発生した加圧力が第1及び第2のアームを介してチッ
プ電極に伝わっている。通電時間中にチップ電極間距離
が変化するということは、加圧力とは反対の圧力が通電
によって発生し、チップ電極を逆方向に移動させている
からである。この逆方向の圧力は、被溶接板材間を流れ
る溶接電流によって温度の上昇した溶接部が膨張するこ
とに起因している。従って、通電によって生じた逆方向
の圧力は、第1及び第2のアームを介して加圧シリンダ
側に伝わり、加圧シリンダのロッドを加圧方向とは逆の
方向に移動させる。逆に、保持時間中には、溶接部は加
圧されると共に冷却されるために溶接部は徐々に収縮す
る。この収縮によって、加圧シリンダのロッドは加圧方
向と同じ方向に移動する。
【0014】すなわち、加圧シリンダのストローク位置
はチップ電極間の距離の変動に追従して変動する。そこ
で、第1の発明では電極間距離検出手段で加圧シリンダ
のロッドの移動位置を検出することによって通電時間中
に移動するチップ電極間の距離を検出することができる
。このように本発明の電極間距離検出手段は加圧シリン
ダのロッドの移動位置を検出することによってチップ電
極間の距離を検出しているので、従来のように電極間距
離検出手段の設置が溶接作業の支障となることはなくな
り、本発明の第1の目的を達成することができる。
【0015】第1の発明は、通電時間中に変化する電極
間距離の数十μmオーダの変化を第1及び第2のアーム
が撓むことなく確実に加圧シリンダのロッドに伝えるこ
とができるように構成されたスポット溶接機の場合には
有効である。しかしながら、スポット溶接機の構造上、
すなわち第1及び第2のアームの剛性が十分でないため
に、通電時間中の数十μmのオーダの電極間距離の変化
がアームの撓みによって吸収され、加圧シリンダのロッ
ドがあまり移動しない場合が考えられる。
【0016】そこで、第2の発明では、溶接時における
被溶接板材の膨張及び収縮によって移動する第1及び第
2のアームの被溶接板材に対する移動量を検出すること
によって第1及び第2のチップ電極間の距離を検出する
電極間距離検出手段を設けている。このように、第1及
び第2のアーム自体の移動量を検出することによってア
ームの剛性が弱く、アーム自身が撓んでも電極間距離を
正確に検出することが可能となる。
【0017】なお、第2の発明の電極間距離検出手段の
推奨される実施の態様としては、次のものが適している
。まず、第1の実施の態様に係る電極間距離検出手段は
、第1及び第2のアームに一端が回転自在に取り付けら
れ、第1及び第2のアームの移動に応じて回動支点を中
心に回転するように設けられた2本の第1及び第2の位
置検出用アームと、この第1及び第2の位置検出用アー
ム間に設けられ、第1及び第2のアームの移動に伴って
回転する第1及び第2の位置検出用アームの移動量を検
出することによって第1及び第2のアームの被溶接板材
に対する移動量を検出するアーム間距離検出手段とで構
成されている。
【0018】2本の位置検出用アームはチップ電極に加
圧力を伝えるための第1及び第2のアームとは別個に設
けられている。この位置検出用アームは、第1及び第2
のアームに一端が回転自在に取り付けられ、第1及び第
2のアームの移動に応じて回動支点を中心に回転するよ
うに設けられているので、通電時間中に電極間距離が変
化し、第1及び第2のアームが撓んだ場合でも、その撓
みよって移動した第1及び第2のアームの移動量に応じ
て回動支点を中心に回転する。そして、アーム間距離検
出手段はこの2本の位置検出用アーム間に設けられ、第
1及び第2のアームの移動に伴って回転する位置検出用
アームの移動量を検出しているので、溶接時に第1及び
第2のアームが撓んだ場合でも数十μmオーダで電極間
距離の微妙な変化を高精度に検出することができるよう
になる。
【0019】次に、第2の実施の態様に係る電極間距離
検出手段は、第1及び第2のアームにそれぞれ取り付け
られ、その取り付け位置と被溶接板材との間の距離を検
出することによって第1及び第2のアームの被溶接板材
に対する移動量を検出する第1及び第2の板材間距離検
出手段から構成されている。
【0020】通常、スポット溶接時には、被溶接板材は
第1及び第2の電極間に存在する。数十μmのオーダで
電極間における被溶接板材が膨張及び収縮し、それに伴
って電極間距離が変化した場合、第1及び第2のアーム
もその被溶接板材の膨張及び収縮に伴って移動する。た
だし、膨張及び収縮するのは、第1及び第2の電極に挟
まれた箇所の被溶接板材だけであり、それ以外の被溶接
板材は変形しない。板材間距離検出手段は、第1及び第
2のアームのそれぞれに取り付けられ、その取り付け位
置と変形しない被溶接板材との間の距離を検出している
ので、溶接時に第1及び第2のアームが撓んだ場合でも
数十μmオーダで電極間距離の微妙な変化を高精度に検
出することができるようになる。
【0021】このように第1及び第2の発明によれば、
スポット溶接時の電極間距離の変化を高精度に検出でき
るので、従来不可能とされていたスポット溶接の接合状
態の良否を容易に判定することが可能となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1は本発明のスポット溶接機の全体構成
の概略を示す図である。本実施例のスポット溶接機はC
型の溶接ガンと溶接トランス19が一体に形成されたポ
ータブルタイプのものであり、加圧シリンダ1と位置検
出器2については断面図を示す。
【0023】溶接ガンは加圧シリンダ1、位置検出器2
、アーム支持部材3、アーム4、可動アーム5、電極ホ
ルダ6,7、チップ電極8,9及び2次導体10からな
る。加圧シリンダ1のシリンダロッド11及び位置検出
器2を除いた他の部分の構成は従来のものと同じなので
簡単に説明する。
【0024】アーム支持部材3は加圧シリンダ1、位置
検出器2、アーム4、溶接トランス19等を保持するも
のである。アーム4はL字形をしており、その先端に電
極ホルダ6を保持している。アーム4は加圧シリンダ1
からの加圧力を受けるので、撓まないような剛性で作ら
れる。
【0025】可動アーム5はシリンダロッド11の先端
に取り付けられ、シリンダロッド11の移動に伴って移
動する。可動アーム5はシリンダロッド11の反対側に
電極ホルダ7を保持しており、2次導体10と電極ホル
ダ7とを電気的に接続している。電極ホルダ6,7はチ
ップ電極8,9を差し込んで保持するものである。チッ
プ電極8,9は被溶接板材に所定の加圧力で接触し、被
溶接板材間に溶接電流を流し、スポット溶接を行うもの
である。
【0026】2次導体10は溶接トランス19からの溶
接電流を電極ホルダ7及びチップ電極9に供給するもの
である。電極ホルダ6及びチップ電極8への溶接電流の
供給はアーム支持部材3及びアーム4の内部に設けられ
た2次導体(図示せず)によって行われる。溶接トラン
ス19はコネクタ20を介して外部の制御装置に接続さ
れている。尚、チップ電極8,9を冷却する装置につい
ては省略してある。
【0027】位置検出器2はコイルアッセンブリ21と
特殊加工されたシリンダロッド11によって、シリンダ
ロッド11の移動量を検出する位相シフト方式の検出器
である。すなわち、この位置検出器2はチップ電極8,
9の接触状態の位置を基準としてシリンダロッド11の
移動量を検出することによって、チップ電極8,9間の
距離を検出するものである。なお、この位置検出器の詳
細については実開昭57−135917号公報、実開昭
58−136718号公報又は実開昭59−17510
5号公報等において開示されている。コイルアッセンブ
リ21の両側には加圧シリンダ1の空気を封入するため
のパッキング22,23が設けられている。コイルアッ
センブリ21にはコネクタ12を介して位置検出用の各
種のデータが入出力される。
【0028】加圧シリンダ1はポート13及び14から
流入する空気圧によってシリンダチューブ18内のピス
トン15に圧力を加え、シリンダロッド11を移動させ
、チップ電極8,9の開閉を行う。ピストン15はシリ
ンダロッド11にナット16でネジ止め固定されており
、その周囲にはシール用のオーリング17が設けられて
おり、シリンダチューブ18の両側にもシール用のオー
リング(図示していない)が設けられている。加圧シリ
ンダ1の構成はシリンダロッド11以外は従来と同じで
ある。
【0029】本実施例のスポット溶接機が従来のものと
異なる点は、加圧シリンダ1のシリンダロッド11の移
動量をアブソリュートに検出する位置検出器2を設け、
この位置検出器2の出力からチップ電極8,9の間の距
離を検出するようにした点である。このようにチップ電
極5及び6に加圧力を与える加圧シリンダ1と一体に位
置検出器2を設けているので、溶接ガンの構成を変更す
る必要もなく、簡単にチップ電極間の距離を検出するこ
とができる。
【0030】加圧シリンダ1及び位置検出器2の詳細構
成を図2に示す。また、位置検出器2のコイルアッセン
ブリ21の結線関係及び位置変換手段の構成を図3に示
す。位置検出器2の詳細については実開昭57−135
917号公報、実開昭58−136718号公報又は実
開昭59−175105号公報等にて公知なので、ここ
では簡単に説明する。図2において図1の加圧シリンダ
1と同じ構成のものには同一の符号が付してあるので、
その説明は省略する。なお、オーリング27,28は図
1で省略したシール用のオーリングである。
【0031】位置検出器2は位相シフト方式によって直
線位置を検出するものであり、コイルアッセンブリ21
とシリンダロッド11から構成される。コイルアッセン
ブリ21は、シリンダロッド11の軸方向に所定間隔を
もって配置された4個の1次コイル1A,1C,1B,
1Dと、これに対応して設けられた2次コイル2A,2
C,2B,2Dとから構成される。コイルアッセンブリ
21は、その内部に形成される円筒空間がシリンダロッ
ド11と同心となるようにケーシング24に固定されて
いる。
【0032】シリンダロッド11は、その周囲において
、磁性体部25と、その周囲の軸方向に交互に設けられ
た所定幅のリング状の非磁性体部26とからなる磁気目
盛り部11Sを具備している。この磁性体部25と非磁
性体部26とはコイルアッセンブリ21に形成された磁
気回路に対して磁気抵抗の変化を与えるような構成にな
っていればどのような材質のもので構成してもよい。 例えば、非磁性体部26を非磁性体又は空気等で構成し
てもよい。また、鉄製のロッド11にレーザ焼き付けを
行うことにより、磁気的性質を変化させることにより、
互いに透磁率の異なる磁性体部25と非磁性体部26と
を交互に形成するようにしてもよい。
【0033】一例として一つのコイル長を「P/2」(
Pは任意の数)とすると、磁性体部25と非磁性体部2
6の交互配列における1ピッチ分の間隔は「P」である
。その場合、例えば、磁性体部25と非磁性体部26の
長さは等しく「P/2」であってもよいし、また、必ず
しも等しくなくてもよい。本実施例において、コイルア
ッセンブリ21は4つの相で動作するように構成されい
る。これらの相に便宜上A,C,B,Dの符号を用いて
区別する。
【0034】シリンダロッド11とコイルアッセンブリ
21との位置関係は、シリンダロッド11の磁性体部2
5の位置に応じてコイルアッセンブリ21の各相A〜D
に生じるリラクタンスが90度ずつずれるようになって
いる。例えば、A相をコサイン(cos)相とすると、
C相はマイナスコサイン(−cos)相、B相はサイン
(sin)相、D相はマイナスサイン(−sin)相と
なるように構成されている。
【0035】図2の実施例では、各相A〜D毎に個別に
1次コイル1A,1C,1B,1D及び2次コイル2A
,2C,2B,2Dがそれぞれ設けられている。各相A
〜Dの2次コイル2A,2C,2B,2Dはそれぞれに
対応する1次コイル1A,1C,1B,1Dの外側に巻
かれている。
【0036】各1次コイル1A,1C,1B,1D及び
2次コイル2A,2C,2B,2Dの長さは、前述のよ
うに「P/2」である。図2の例では、A相のコイル1
A,2AとC相のコイル1C,2Cとが隣合って設けら
れており、B相のコイル1B,2BとD相のコイル1D
,2Dも隣合って設けられている。また、A相とB相又
はC相とD相のコイル間隔は「P(n±1/4)」(n
は任意の自然数)である。
【0037】この構成によって、シリンダロッド11の
直線変位に応じて各相A〜Dにおける磁気回路のリラク
タンスが距離「P」を一周期として周期的に変化し、し
かもそのリラクタンス変化の位相が各相A〜D毎に90
度ずつずれるようにすることができる。従って、A相と
C相とでは180度ずれ、B相とD相とでも180度ず
れる。
【0038】1次コイル1A,1C,1B,1D及び2
次コイル2A,2C,2B,2Dの結線形式は図3に示
すようにする。図3において、A相とC相の1次コイル
1A及び1Cは正弦信号sinωtで互いに同相に励磁
され、2次コイル2A及び2Cの出力は逆相で加算され
るように結線されている。同様に、B相とD相の1次コ
イル1B及び1Dは余弦信号cosωtで互いに同相に
励磁され、2次コイル2B及び2Dの出力は逆相で加算
されるように結線されている。2次コイル2A,2C,
2B,2Dの出力は最終的に加算され、出力信号Yとし
て位相差検出回路32に取り込まれる。
【0039】この出力信号Yは、シリンダロッド11に
おける磁性体部25の直線位置に応じた位相角φだけ基
準交流信号(sinωt,cosωt)を位相シフトし
たものとなる。その理由は、各相A〜Dのリラクタンス
が90度ずつずれており、かつ一方の対(A,C)と他
方の対(B,D)の励磁信号の電気的位相が90度ずれ
ているためである。従って、出力信号YはY=Ksin
(ωt+φ)となる。ここで、Kは定数である。
【0040】リラクタンス変化の位相φは磁性体部25
の直線位置に所定の比例係数(又は関数)に従って比例
しているので、出力信号Yにおける基準信号sinωt
(又はcosωt)からの位相ずれφを測定することに
より直線位置を検出することができる。但し、位相ずれ
量φが全角2πのとき、直線位置は前述の距離Pに相当
する。すなわち、出力信号Yにおける電気的位相ずれ量
φによれば、距離Pの範囲内でのアブソリュートな直線
位置が検出できるのである。この電気的位相ずれ量φを
測定することによって、距離Pの範囲内の直線位置をか
なりの高分解能で精度よく割り出すことが可能となる。
【0041】なお、ロッド11における磁気目盛り部1
1Sは磁性体部25と非磁性体部26に限らず、磁気抵
抗変化を生ぜしめることのできるその他の材質を用いて
もよい。例えば、銅等のように導電率の高い材質と鉄等
のように導電率の低い材質(非導電体でもよい)との組
合せ(導電率の異なる材質)により磁気目盛り部11S
を形成し、渦電流損に応じた磁気抵抗変化を生ぜしめる
ようにしてもよい。その場合、鉄等のロッド11の表面
に銅メッキ等により良導電体のパターンを形成するよう
にしてもよい。パターンの形状等は磁気抵抗の変化を効
率よく生ぜしめるものであれば、いかなる形状のもので
もよい。
【0042】出力信号Yと基準信号sinωt(又はc
osωt)との位相ずれ量φを求めるための手段は適宜
に構成することができる。図3はこの位相ずれ量φをデ
ジタル量で求めるようにした回路例を示す図である。図
3において、発振部31は基準の正弦信号sinωtと
余弦信号cosωtを発生する回路であり、位相差検出
回路32は位相ずれ量φを測定するための回路である。
【0043】クロック発振器33から発振されたクロッ
クパルスCPがカウンタ34でカウントされる。カウン
タ34は例えばモジュロMであり、そのカウント値がレ
ジスタ45に与えられる。カウンタ34の4/M分周さ
れた出力からは、クロックパルスCPを4/M分周した
パルスPcが取り出され、1/2分周用のフリップフロ
ップ35のC入力に与えられる。
【0044】フリップフロップ35のQ出力から出力さ
れるパルスPbはフリップフロップ39に加わり、*Q
(Qの前の*は反転出力を意味する)出力から出力され
たパルスPaはフリップフロップ36に加わり、これら
フリップフロップ36及び39の出力がローパスフィル
タ37,40及び増幅器38,41を介して、正弦信号
sinωtと余弦信号cosωtとして、コイルアッセ
ンブリ21に供給される。カウンタ33におけるMカウ
ントがこれら基準信号sinωt,cosωtの2πラ
ジアン分の位相角に相当する。すなわち、カウンタ33
の1カウント値は2π/Mラジアンの位相角を示してい
る。
【0045】コイルアッセンブリ21の出力信号Yは増
幅器42を介してコンパレータ43に加わり、出力信号
Yの正・負極性に応じた方形波信号がコンパレータ43
から出力される。このコンパレータ43の出力信号の立
ち上がりに応答して立ち上がり検出回路44からパルス
Tsが出力され、このパルスTsに応じてカウンタ34
のカウント値をレジスタ45に書き込む。その結果、位
相ずれ量φに応じたデジタル値Dφがレジスタ45に取
り込まれる。これによって、位相差検出回路32はシリ
ンダロッド11の直線位置をアブソリュートで、しかも
高精度に検出することが可能となる。
【0046】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
4はX型の溶接ガンと溶接トランス70が一体に形成さ
れたポータブルタイプのスポット溶接機である。溶接ガ
ンは加圧シリンダ51、シリンダロッド52、上部アー
ム支持部材53、下部アーム支持部材54、上部アーム
55、下部アーム56、電極ホルダ57,58、チップ
電極59,60、2次導体61,62、トランス支持部
材63、位置検出器64、位置検出用アーム65,66
及び位置検出用ロッド67から構成される。
【0047】位置検出器64、位置検出用アーム65,
66及び位置検出用ロッド67を除いた他の部分の構成
は従来の溶接ガンと同じなので簡単に説明する。加圧シ
リンダ51は図1の加圧シリンダ1とほぼ同じ構成であ
り、2つのポートから流入する空気圧によってシリンダ
チューブ内のピストンに圧力を加え、シリンダロッド5
2を移動させる。シリンダロッド52と下部アーム支持
部材54とは金具によって回転自在に取り付けられいる
ので、シリンダロッド52の直線移動によって下部アー
ム支持部材54は回動支点Oを中心に回転し、これによ
ってチップ電極59,60が開閉する。
【0048】上部アーム支持部材53は、その一端に加
圧シリンダ51を保持しており、他端に上部アーム55
を支持している。下部アーム支持部材54は、その一端
に加圧シリンダ51のシリンダロッド52と回転自在に
接続された金具を有し、他端に下部アーム56を支持し
ている。上部アーム支持部材53と下部アーム支持部材
54とは、鋏と同じX型を形成しており、回動支点Oを
中心に回転するようになっている。
【0049】上部アーム55及び下部アーム56はL字
形をしており、その先端に電極ホルダ57,58を保持
している。上部アーム支持部材53及び上部アーム55
と、下部アーム支持部材54及び下部アーム56とがそ
れぞれ形成する直線状のアーム部分は加圧シリンダ51
からの加圧力を受けるので、撓まないような剛性で作ら
れている。
【0050】電極ホルダ57,58はチップ電極59,
60を差し込んで保持するものである。チップ電極59
,60は被溶接板材を直接挟んで溶接するものである。 2次導体61,62は溶接トランス70からの溶接電流
を電極ホルダ57,58及びチップ電極59,60に供
給するものである。溶接トランス70はコネクタを介し
て外部の制御装置に接続されている。尚、チップ電極5
9,60を冷却する装置については省略してある。
【0051】位置検出器64の基本的構成は、図1の位
置検出器2と同じであり、位置検出用ロッド67の移動
量を検出する位相シフト方式の検出器である。位置検出
器64は、コイルアッセンブリと特殊加工された位置検
出用ロッド67とから構成される。位置検出用ロッド6
7はバネなどによって原点復帰する構成となっている。 すなわち、位置検出器64は、図2に示すような構成を
しているが、その内部にバネを有し、このバネによって
ロッドが常に片側内壁面に押し付けられるような構成と
なっている。
【0052】従って、位置検出用ロッド67は、位置検
出用アーム65,66を内蔵のバネによって押し広げる
ような状態となっている。位置検出用アーム65,66
の角度が広がると、内蔵バネによって位置検出用ロッド
67は移動するようになる。このようにして、位置検出
器64のコイルアッセンブリと位置検出用ロッド67と
の間の相対的位置関係に変動が生じるので、位置検出器
64はその直線変位量を位置検出用アーム65,66の
移動量として検出することができる。
【0053】位置検出用アーム65,66はチップ電極
59,60間の直線変位量を位置検出用ロッドの直線変
位量に変換するものである。従って、位置検出器64は
位置検出用ロッド67の直線変位量を検出することによ
って、位置検出用アーム65,66の回転移動量、すな
わちチップ電極59,60間の変位量を検出することが
できる。位置検出器64はチップ電極59,60が接触
した状態の位置を基準として位置検出用ロッド67の移
動量を検出することによって、チップ電極59,60間
の距離を検出する。なお、この位置検出器の詳細につい
ては実開昭57−135917号公報、実開昭58−1
36718号公報又は実開昭59−175105号公報
等において開示されている。
【0054】図5は、図1のスポット溶接機の変形例を
示す図である。図5において図1と同じ構成のものには
同一の符号が付してあるので、その説明は省略する。図
1の実施例は、アーム支持部材3及びアーム4の剛性が
非常に強く、加圧シリンダ1の加圧力に対して容易に変
形しないものであれば正確に電極間距離を検出すること
ができるが、そのようなアーム支持部材3及びアーム4
を構成するためには、アーム直径を大きくしたり、剛性
の強い金属を用いるなどしなければならず、コスト的に
高くなるという問題を有している。
【0055】図5の実施例は、溶接部の膨張及び収縮に
よってアーム支持部材3及びアーム4に若干の変形が生
じた場合でも、チップ電極8,9間の距離を正確に測定
することのできるスポット溶接機を示す。即ち、図5の
スポット溶接機は、図1の位置検出器2の代わりに、図
4の位置検出器64と同じ構成の位置検出器71,72
をホルダ6及びチップ電極8、ホルダ7及びチップ電極
9にそれぞれ有している。従って、この位置検出器71
,72はアーム4及びアーム支持部材3の変形や撓みに
連動してアームと共に移動する。
【0056】一方、位置検出器71,72の位置検出用
ロッド73,74は、溶接時には被溶接板材の膨張及び
収縮しない部分に接触しているので、位置検出器71,
72が溶接部の膨張及び収縮によるアーム4等の移動に
伴って移動しても、位置検出用ロッド73,74は内蔵
のバネによって被溶接板材に接触した状態を保持する。 従って、位置検出器71,72内のコイルアッセンブリ
と位置検出用ロッド73,74との間の相対的な位置関
係に変動が生じるので、位置検出器71,72は、溶接
部の膨張及び収縮によって変動した位置検出器71,7
2の取付位置から被溶接板材までの距離を検出すること
ができる。そこで、両方の位置検出器71,72からの
位置検出値を演算(加算又は減算)することによって、
チップ電極8,9間の電極間距離の変動を正確に測定す
ることができるようになる。
【0057】図6は、図4のスポット溶接機の変形例を
示す図である。図6において図4と同じ構成のものには
同一の符号が付してあるので、その説明は省略する。図
4の実施例は、上部アーム支持部材53、下部アーム支
持部材54、上部アーム55及び下部アーム56の剛性
が弱く、加圧シリンダ51の加圧力に対して容易に変形
しても、別個に設けた位置検出用アーム65,66によ
って電極間距離を正確に検出することができる。図6は
このようなスポット溶接機の変形例を示すものである。 即ち、図6のスポット溶接機は、図5と同じように2個
の位置検出器71,72をチップ電極59,60側のホ
ルダ57,58にそれぞれ有している。従って、両方の
位置検出器71,72からの位置検出値を演算すること
によって、チップ電極59,60間の電極間距離を正確
に測定することが可能となる。
【0058】図7は、図5のスポット溶接機に使用され
ている位置検出器71,72の変形例を示す図であり、
図5の左側の一部分のみを示す。図7において図5と同
じ構成のものには同一の符号が付してあるので、その説
明は省略する。図7の位置検出器75,76が図5のも
のと異なる点は、位置検出器75,76の本体部が溶接
作業の障害とならないように、チップ電極8,9から離
れたホルダ6,7上に取り付けられ、位置検出用ロッド
77,78が屈曲形状を成しており、その先端部がチッ
プ電極8,9の近傍に配置されている点である。
【0059】図8は、図6のスポット溶接機に使用され
ている位置検出器71,72の変形例を示す図であり、
図6の左側の一部分のみを示す。図8において図6と同
じ構成のものには同一の符号が付してあるので、その説
明は省略する。図8の位置検出器79,80が図6のも
のと異なる点は、位置検出器79,80の本体部が溶接
作業の障害とならないように、チップ電極59,60か
ら離れた上部アーム55及び下部アーム56の側面に取
り付けられ、位置検出用ロッド81,82がアーム形状
に沿って屈曲形状を成しており、その先端部がチップ電
極59,60の近傍に配置されている点である。
【0060】図7及び図8のように位置検出器75,7
6,79,80が溶接作業部から離れた箇所に位置し、
位置検出用ロッド77,78,81,82が屈曲した形
状をしているので、位置検出器75,76,79,80
の存在が溶接作業の障害となることはない。また、電気
系統を含む位置検出器75,76,79,80が溶接部
から離れているので、溶接時に発生するノイズ等の影響
も減少するという効果もある。なお、位置検出用ロッド
77,78,81,82はそれぞれ位置検出器75,7
6,79,80に対して回転しないように構成すること
が必要である。
【0061】上述の実施例では、スポット溶接機として
ポータブルタイプの溶接ガンを例に説明したが、加圧力
を加圧シリンダによって発生するようなタイプのスポッ
ト溶接機であれば、いかなるタイプの溶接機であっても
本発明の構成を適用できることはいうまでもない。
【0062】図4の実施例では、位置検出用アーム65
,66の回動支点と溶接ガンの回動支点とを一致させた
場合について示してあるが、この位置は必ずしも一致し
ていなくてもよい。また、位置検出器64を位置検出用
アーム65,66と上部アーム55及び下部アーム56
の固定箇所と回動支点Oとの間に設けてもよい。
【0063】さらに、図4の位置検出器64は直線位置
検出器であるが、位相シフト方式の回転位置検出器を用
いて上部アーム支持部材53及び下部アーム支持部材5
4又は位置検出用アーム65,66の回動支点Oにおけ
る回転位置を直接検出するようにしてもよい。この回転
位置検出器としては、例えば特開昭57−70406号
公報に示されたようなものを用いればよい。
【0064】図4のスポット溶接機の場合、加圧シリン
ダ51に図1のような位置検出器2とシリンダロッドを
設け、シリンダロッド52の移動量を検出するようにし
てもよいことはいうまでもない。図1のスポット溶接機
に、図4のような位置検出用アームを設けてもよいこと
はいうまでもない。
【0065】実施例ではコイル部がA〜Dの4相である
が、これに限らず2相、3相、その他の相数で構成する
ことも可能である。図3の実施例では、位相ずれ量φを
デジタル的に検出する場合について説明したが、アナロ
グ的に検出してもよい。本実施例では、磁気目盛り部を
ロッドに直接形成する場合について説明したが、ロッド
の動きに連動するような位置に別途形成してもよい。
【0066】図5及び図7の実施例では位置検出器がア
ームの内側に、図6の実施例では位置検出器がアームの
外側に、図8の実施例では位置検出器がアームの側面に
取り付けられたものがそれぞれ示されているが、これは
一例であり、実際には溶接作業環境に応じて適切な箇所
(アームの内側、外側、側面等)に位置検出器を取り付
けることが望ましい。
【0067】また、図5及び図6の実施例では、位置検
出用ロッドが直線の場合を示したが、図7及び図8のよ
うに屈曲したものを使用してもよい。さらに、図5及び
図6の実施例では、位置検出器がチップ電極及びホルダ
に取り付けてあるが、図7又は図8のようにアームに取
り付けてあってもよい。図1のスポット溶接機において
、ホルダ6及びチップ電極8に、図5の位置検出器71
を設けてもよい。この場合には、位置検出器2が可動ア
ーム5の移動量を検出し、位置検出器71がアーム4の
移動量を検出することとなり、両側のアームに位置検出
器を設けた図5〜図8のものと同じように溶接時の電極
間距離の変化を高精度に検出できる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、スポット溶接の作業性
に影響を与えることなく、スポット溶接時の電極間距離
の変化を高精度に検出できるので、従来不可能とされて
いたスポット溶接の接合状態の良否を容易に判定するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスポット溶接機の全体構成の概略を示
す図である。
【図2】図1の加圧シリンダ及び位置検出器の詳細構成
を示す図である。
【図3】図1の位置検出器からの検出信号を位置信号に
変換する位置変換手段の構成を示す図である。
【図4】本発明のスポット溶接器の他の実施例の全体構
成を示す図である。
【図5】図1のスポット溶接機の別の実施例を示す図で
あり、位置検出器をチップ電極近傍に設けた場合を示す
図である。
【図6】図4のスポット溶接機の別の実施例を示す図で
あり、位置検出器をチップ電極近傍に設けた場合を示す
図である。
【図7】図5のスポット溶接機に使用されている位置検
出器の位置検出用ロッドの変形例を示す図である。
【図8】図6のスポット溶接機の使用されている位置検
出器の位置検出用ロッドの変形例を示す図である。
【図9】スポット溶接の各工程における電極間距離の変
化を示し、従来のスポット溶接部の検査方法を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1,51…加圧シリンダ、2,64,71,72,75
,76,79,80…位置検出器、3…アーム支持部材
、4…アーム、5…可動アーム、6,7,57,58…
電極ホルダ、8,9,59,60…チップ電極、10,
61,62…2次導体、11,52…シリンダロッド、
11S…磁気目盛り部、53…上部アーム支持部材、5
4…下部アーム支持部材、55…上部アーム、56…下
部アーム、65,66…位置検出用アーム、O…回動支
点、67,73,74,77,78,81,82…位置
検出用ロッド

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  被溶接板材に所定の加圧力で接触して
    、この被溶接板材間に溶接電流を流すための第1及び第
    2のチップ電極と、この第1及び第2のチップ電極を保
    持し、このチップ電極に前記加圧力を伝えるための第1
    及び第2のアームと、この第1及び第2のアームの少な
    くとも一方を移動させて前記第1及び第2のチップ電極
    間に前記加圧力を印加するための加圧シリンダと、この
    加圧シリンダのロッドの移動位置を検出することによっ
    て前記第1及び第2のチップ電極間の距離を検出する電
    極間距離検出手段とから構成されるスポット溶接機。
  2. 【請求項2】  前記電極間距離検出手段は、所定の交
    流信号により励磁される1次コイルを少なくとも有する
    コイル部と、前記加圧シリンダのロッドの移動に伴って
    前記コイル部の磁気回路における磁気抵抗が変化するよ
    うに、このロッドの軸方向に沿って設けられた磁気目盛
    り部と、この磁気目盛り部と前記コイル部との間の相対
    的位置関係によって生じる前記コイル部の磁気回路の磁
    気抵抗変化に基づき、前記ロッドの位置を示すデータを
    前記コイル部から取り出す位置検出回路とを具えるもの
    であることを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接
    機。
  3. 【請求項3】  被溶接板材に所定の加圧力で接触して
    、この被溶接板材間に溶接電流を流すための第1及び第
    2のチップ電極と、この第1及び第2のチップ電極を保
    持し、このチップ電極に前記加圧力を伝えるための第1
    及び第2のアームと、この第1及び第2のアームの少な
    くとも一方を移動させて前記チップ電極間に前記加圧力
    を印加するための加圧手段と、溶接時における前記被溶
    接板材の膨張及び収縮によって移動する前記第1及び第
    2のアームの前記被溶接板材に対する移動量を検出する
    ことによって前記第1及び第2のチップ電極間の距離を
    検出する電極間距離検出手段とから構成されるスポット
    溶接機。
  4. 【請求項4】前記電極間距離検出手段は、前記第1及び
    第2のアームに一端が回転自在に取り付けられ、前記第
    1及び第2のアームの移動に応じて回動支点を中心に回
    転するように設けられた2本の第1及び第2の位置検出
    用アームと、この第1及び第2の位置検出用アーム間に
    設けられ、前記第1及び第2のアームの移動に伴って回
    転する前記第1及び第2の位置検出用アームの移動量を
    検出することによって前記第1及び第2のアームの前記
    被溶接板材に対する移動量を検出するアーム間距離検出
    手段とから構成されることを特徴とする請求項3に記載
    のスポット溶接機。
  5. 【請求項5】  前記アーム間距離検出手段は、前記第
    1の位置検出用アームに一端が接触するように設けられ
    たロッドと、前記第2の位置検出用アームに設けられ、
    所定の交流信号により励磁される1次コイルを少なくと
    も有し、前記ロッドに対して磁気的に結合されたコイル
    部と、前記ロッドの移動に伴って前記コイル部の磁気回
    路における磁気抵抗が変化するように、このロッドの軸
    方向に沿って設けられた磁気目盛り部と、この磁気目盛
    り部と前記コイル部との間の相対的位置関係によって生
    じる前記コイル部の磁気回路の磁気抵抗変化に基づき、
    前記ロッドの位置を示すデータを前記コイル部から取り
    出す位置検出回路とを具えるものであることを特徴とす
    る請求項4に記載のスポット溶接機。
  6. 【請求項6】前記電極間距離検出手段は、前記第1及び
    第2のアームにそれぞれ取り付けられ、その取り付け位
    置と前記被溶接板材との間の距離を検出することによっ
    て前記第1及び第2のアームの前記被溶接板材に対する
    移動量を検出する第1及び第2の板材間距離検出手段か
    ら構成されることを特徴とする請求項3に記載のスポッ
    ト溶接機。
  7. 【請求項7】  前記第1又は第2の板材間距離検出手
    段は、前記被溶接板材に一端が接触するように設けられ
    たロッドと、前記第1又は第2のアームに設けられ、所
    定の交流信号により励磁される1次コイルを少なくとも
    有し、前記ロッドに対して磁気的に結合されたコイル部
    と、前記ロッドの移動に伴って前記コイル部の磁気回路
    における磁気抵抗が変化するように、このロッドの軸方
    向に沿って設けられた磁気目盛り部と、この磁気目盛り
    部と前記コイル部との間の相対的位置関係によって生じ
    る前記コイル部の磁気回路の磁気抵抗変化に基づき、前
    記ロッドの位置を示すデータを前記コイル部から取り出
    す位置検出回路とを具えるものであることを特徴とする
    請求項6に記載のスポット溶接機。
  8. 【請求項8】  前記コイル部が、複数の1次コイル及
    び2次コイルを有するものであり、前記位置検出回路が
    、位相のずれた複数の基準交流信号によって前記各1次
    コイルを個別に励磁する回路と、前記各1次コイルに対
    応する2次コイルの出力を合計して、前記ロッドの相対
    的直線位置に従って前記基準交流信号を位相シフトした
    出力信号を発生する出力回路と、前記基準交流信号の所
    定の1つと前記出力回路からの出力信号との位相差を検
    出し、検出した位相差データを前記ロッド位置データと
    して出力する回路とを有するものであることを特徴とす
    る請求項2、5又は7に記載のスポット溶接機。
  9. 【請求項9】  前記磁気目盛り部は透磁率の異なる2
    種類の材質の繰り返しからなることを特徴とする請求項
    2、5又は7に記載のスポット溶接機。
  10. 【請求項10】  前記磁気目盛り部は導電率の異なる
    2種類の材質の繰り返しからなることを特徴とする請求
    項2、5又は7に記載のスポット溶接機。
  11. 【請求項11】  前記スポット溶接機はC型の溶接ガ
    ンで構成されることを特徴とする請求項1又は3に記載
    のスポット溶接機。
  12. 【請求項12】  前記スポット溶接機はX型の溶接ガ
    ンで構成されることを特徴とする請求項1又は3に記載
    のスポット溶接機。
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