JP2004163221A - フローセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】気体の風速等、流体の流速を計測するフローセンサであって、流れの向き及び微小流速の検知が可能であり、消費電力が小さく、耐久性にも優れ、かつ、ダストフリーなフローセンサを提供する。
【解決手段】気体の風速を計測するフローセンサ1が、被計測気体10の風力によって変位する流体受部2と、当該流体受部2と共に変位する導電性部3と、当該導電性部3と対向する被計測気体10に触れない位置に固定され前記導電性部3の変位を検出する変位検知部5とを有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体の風速等、流体の流速を計測するフローセンサに関し、特に、流れの向き及び微小流速の検知が可能であり、耐久性にも優れたフローセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、気体の風速を計測するフローセンサとして、熱線式、風車式、あるいは超音波式等のセンサが広く用いられていた。
【0003】
また、風向を検出できると共に、急激な流体の流れの変化を検出できる、ひずみゲージを用いたフローセンサが、特開平7−27781号公報に開示されている。かかるセンサは、被計測流体の流れる力によって歪む棒状部材と、その周囲に配置された複数のひずみゲージによって構成され、棒状部材の曲がりを検出することによって、その起因となっている被計測流体の流速等を検出しようとするものである。このセンサでは、ひずみゲージにより、棒状部材の歪みを正確、確実、かつ迅速に検出することができるので、被計測流体の流れの急激な変化も計測することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−27781号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のフローセンサは、それぞれ以下のような欠点を有していた。まず、熱線式のフローセンサにおいては、感度がそれほど良くない上に、風向を検出することができなかった。さらに、消費電力も大きいという欠点を有していた。また、可燃性ガスの流速検知において必要となる防爆性の確保が本質的に難しい。
【0006】
また、風車式のフローセンサにおいては、風車の回転を受ける軸受部が必要であり、このような摺動部の存在でパーティクルの発生を避けることができない。したがって、ダストの発生が厳禁であるクリーンルーム等においては使用できないという欠点があった。また、超音波式のセンサでは、装置が大がかりなものとなってしまい、コスト的にも高いという欠点を有していた。
【0007】
一方、前述したひずみゲージを用いたフローセンサにおいては、ひずみゲージの抵抗の変化及びひずみゲージの前記棒状部材への接着の劣化など、経時変化により長期の安定性を保つのが困難である。また、ひずみゲージを前記棒状部材へ直接接触させる必要があるため、電気的な配線部分を可動部から分離できず配線の取り回しが面倒であると共に、ひずみゲージや電気的な配線部分を被計測流体中に曝すことになり、被計測流体によっては耐久性にも問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、気体の風速等、流体の流速を計測するフローセンサであって、流れの向き及び微小流速の検知が可能であり、消費電力が小さく、耐久性にも優れ、かつ、ダストフリーなフローセンサを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面によるフローセンサは、被計測流体の流速によって変位する流体受部と、当該流体受部と共に変位する導電性部と、当該導電性部と対向する位置に固定され前記導電性部の変位を検出する変位検知部とを有することを特徴とする。従って、本発明によれば、流体受部の変位に伴う導電性部の渦電流の変化に基づいて、流体受部の変位、即ち被計測流体の流速が検知されるので、微流速の検知が可能であると共に、流れの向きも検知することができる。
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面によるフローセンサは、流体の流速を計測するフローセンサであって、前記流体の流れを受けて変位する流体受部と、前記流体受部と共に変位する導電性を有する導電性部と、前記流体受部を支持する支持部と、前記導電性部と対向する位置に固定され前記導電性部の変位を検知する変位検知部とを有することを特徴とする。
【0011】
更に、上記の発明において、その好ましい態様は、前記流体受部と前記導電性部が、金属板により一体化されて構成されていることを特徴とする。
【0012】
また、上記の発明において、別の態様は、前記導電性部が、前記流体受部に備えられた金属箔あるいは金属板であることを特徴とする。
【0013】
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記流体受部の変位が、前記流体受部自体の撓みによって起こることを特徴とする。
【0014】
更にまた、上記の発明において、別の態様は、前記流体受部の変位が、前記支持部の有する弾性構造の伸縮によって起こることを特徴とする。
【0015】
更に、上記の発明において、別の態様は、前記支持部により、前記流体受部の一端が支持され、前記導電性部の位置が、前記流体受部における前記流体の流れを受ける位置よりも、当該支持された一端から遠い位置にあることを特徴とする。これにより、計測感度を高めることができる。
【0016】
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記変位検知部が、コイルで構成されることを特徴とする。
【0017】
また、上記の発明において、好ましい態様は、更に、前記コイルを含む所定の回路に所定の高周波信号を印加することによって検出される、前記導電性部の変位と温度に基づく検出信号と、当該印加した高周波信号に基づいて、前記検出信号を、前記導電性部の変位に基づく成分と前記導電性部の温度に基づく成分に分離する分離部を有することを特徴とする。
【0018】
更に、上記の発明において、別の態様は、前記変位検知部が、コンデンサで構成されることを特徴とする。
【0019】
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記変位検知部が固定される位置が、前記流体に接触しない位置であることを特徴とする。これにより、コイル等で構成される変位検知部及び電子回路部分が被計測流体中にないため、耐久性にも優れている。
【0020】
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
【0022】
図1は、本発明を適用したフローセンサの第一の実施の形態例に係る構成図である。図1には、本発明の主な特徴を含む風速の検知部分を示しており、検知後の処理回路については、図3に示す。また、図1の(a)は、被計測気体の流れの方向と垂直な方向から見た断面図を、図1の(b)は、被計測気体の流れの方向から見た正面図を表している。
【0023】
図1に示すように、第一の実施の形態例に係るフローセンサ1は、受風板(流体受部)2、導電性部3、受風板支持部4、コイル(変位検知部)5、及びコイル固定部6等から構成されている。本フローセンサ1は、図に示すように、被計測気体10が流れる配管9内に挿入されるように設置され、センシング窓7を通ってフローセンサ1内に流入した被計測気体10の流れにより受風板2が変位することを、コイル5によって検知し、被計測気体10の風速を計測しようとするものである。
【0024】
本フローセンサ1の受風板(流体受部)2は、図1の(a)及び(b)に示すように、厚さの薄い長方形の板であり、その一端(図1の場合には上端)が受風板支持部4で固定されている。また、当該受風板2は、金属、樹脂など弾性を有する材料で構成される。
【0025】
次に、導電性部3は、上記受風板2の両側の表面に備えられた金属箔あるいは金属板であり、被計測気体10の流れにより受風板2と共に変位する。かかる導電性部3には、後述するコイル5による磁場によって渦電流が発生し、被計測気体10の風速による変位を電気的に検知可能とする。なお、導電性部3は、金属箔でなくても、導電性がある材料で構成されればよく、例えば、前記受風板2が金属板である場合には、導電性部3をさらに付加する必要はなく、当該金属板が、受風板2と導電性部3の両方を兼ね備えたものとなる。
【0026】
次に、受風板支持部4は、前述した受風板2の一端を支持する部分であり、後述するコイル固定部6を介して、受風板2の一端を被計測気体10が流れる配管9に固定する。
【0027】
コイル(変位検知部)5は、前記導電性部3の変位を電気信号に変換する部分であり、図1に示すように、前記導電性部3に対向する位置の、後述するコイル固定部6の外側(被計測気体10の流れ方向の前後)に取り付けられる。かかるコイル5には、配線8を介して後述する発振器21から高周波信号が印加され、前記導電性部3の変位によるインピーダンスの変化に基づいて、導電性部3の変位、即ち被計測気体10の風速が検知される。
【0028】
また、コイル固定部6は、本フローセンサ1の外壁に当たる部分であり、図1に示すように、前記受風板2及び導電性部3を包囲し、被計測気体10の配管9に固定して設置される。これにより、当該コイル固定部6に取り付けられる前記コイル5は配管9に対して固定されることになり、従って、受風板2が変位していない時、即ち被計測気体10の風速がない時には、導電性部3とコイル5は一定の距離を保つことになる。
【0029】
また、配管9の外部に位置するコイル固定部6は、四方向が壁に覆われた密閉構造となっており(側壁は図示せず)、配管9内の被計測気体10が外部に漏れることはない。従って、当該コイル固定部6の外側に取り付けられる前記コイル5は、被計測気体10に触れることがない。このように、コイル固定部6は、導電性部3とコイル5の距離を保つ機能と、センサの電子回路部分を被計測気体10から隔離する機能を有している。
【0030】
さらに、コイル固定部6の下方には、図1に示すように、センシング窓7が設けられており、この開口部から被計測気体10が流れ込み、受風板2を変位させる。
【0031】
次に、本フローセンサ1による風速計測の原理について説明する。図2は、風速計測の原理を説明するための図である。図2には、受風板2とコイル5の位置関係を模式的に表しており、図2の(a)は、受風板2が変位していない状態、即ち被計測気体10の風速がゼロの状態を、図2の(b)は、被計測気体10の流れにより受風板2が変位している状態を示している。
【0032】
図1に基づいて説明したように、本フローセンサ1において、コイル5は、導電性部3と一定の距離をおいて配置されており、このコイル5と導電性部3は、いわゆる相互誘導結合回路を形成している。そして、かかる回路においては、そのインピーダンスは、コイル5及び導電性部3の抵抗及びインダクタンスや両者間の距離によって決定されることが知られている。
【0033】
従って、図2の(a)に示す場合と、(b)に示す場合では、コイル5と受風板2(即ち導電性部3)との距離(図2のL1とL2)が異なるため、上記インピーダンスも異なるものとなる。よって、受風板2の変位がインピーダンスの変化をもたらすこととなり、当該受風板2の変位の基となる被計測気体10の風速を、前記インピーダンスの変化に基づく電気信号の変化により検出することが可能となる。
【0034】
次に、本フローセンサ1のコイル5以降の処理回路部分について説明する。図3は、当該処理回路部分の構成等を示した図である。図3の(a)は、当該処理回路部分の構成図であり、図3の(b)は、後述する分離検出を説明するための図である。
【0035】
図3の(a)に示すように、当該処理回路部分は、電源部11、検出部20、及び分離部30で構成されている。電源部11は、検出部20及び分離部30の必要箇所に電源を供給する部分である。また、検出部20は、コイル5部分における前記インピーダンスの変化に伴う電気信号を検出する部分である。
【0036】
なお、前述したコイル5と導電性部3によるインピーダンスは、前述したとおり受風板2の変位、即ち被計測気体10の風速によって変化すると共に、受風板2(導電性部3)の温度によっても変化することが知られている。従って、上記検出部20で検出されたインピーダンスの変化に伴う電気信号には、風速に起因するもの(風速成分)と受風板2(導電性部3)の温度に起因するもの(温度成分)の両方が含まれており、風速を計測するためには、これらを分離する必要がある。
【0037】
図3の(a)に示す分離部30は、かかる風速成分と温度成分を分離して検出する部分である。以下、検出部20及び分離部30で行われる処理の内容について順次説明する。
【0038】
まず、発振器21から、図1に示した二つのコイル5と二つの抵抗Rから成るブリッジ回路に対して、高周波信号を印加する。次に、図3の(a)に示すように、ブリッジ回路からの出力が差動アンプ22に入力される。なお、差動アンプ22は、被計測気体10の風速がゼロで、受風板2(導電性部3)が基準温度である場合に、出力が最小になるように調整されている。
【0039】
次に、図3の(a)に示すように、当該差動アンプ22の出力と発振器21からの出力が分離部30に入力され、まず、差動アンプ22の出力の、発振器21からの出力波形と同相な成分(X成分)と例えば90°異なる異相な成分(Y成分)が取り出される。具体的には、乗算器32aとローパスフィルタ33aにより、上記X成分が取り出され、90°位相器31、乗算器32b、及びローパスフィルタ33bにより、Y成分が取り出される。これにより、検出信号の大きさと位相が検出される。
【0040】
取り出された上記X成分及びY成分は、次に、分離検出回路34に入力され、ここで、検出された電気信号、即ち差動アンプ22からの出力が、前記風速成分と温度成分に分離して検出される。かかる分離検出の処理原理を、図3の(b)に示す図に基づいて説明する。
【0041】
分離検出回路34に入力された前記X成分及びY成分は、X成分−Y成分からなる二次元平面上にプロットされ、差動アンプ22からの出力は、例えば、図3の(b)に示す検出値イのように表される。
【0042】
一般に、結合回路の1次回路と2次回路間の距離の変化によるインピーダンスの変化と、温度によるインピーダンスの変化は、それらの変化の方向が異なることから、分離することが可能であることが知られている(社団法人日本非破壊検査協会編集「渦流探傷試験III」社団法人日本非破壊検査協会発行、平成2年9月1日、P.43−44参照)かかる理論に基づけば、本フローセンサ1において、上記1次回路と2次回路間の距離の変化、即ち受風板2の変位(風速)にのみ起因する差動アンプ22の出力の前記X−Y平面上での方向(図3の(b)に示す風速成分軸Aの方向)と、温度にのみ起因する差動アンプ22の出力の前記X−Y平面上での方向(図3の(b)に示す温度成分軸Bの方向)が異なることになる。
【0043】
そして、これらの方向は、各フローセンサ1の仕様に基づいて、予め決定することが可能である。従って、図3の(b)に示した例では、風速成分軸Aと温度成分軸Bは、予め定められたものである。
【0044】
分離検出回路34は、前述したX−Y平面上にプロットされた検出値イから、上記風速成分軸A方向の成分(図3の(b)に示す風速成分ロ)と、上記温度成分軸B方向の成分(図3の(b)に示す温度成分ハ)をそれぞれ求め、求めた風速成分ロと温度成分ハを出力する。
【0045】
これにより、前述した風速成分と温度成分の分離検出が完了し、検出した風速成分から風速値が求められる。
【0046】
以上説明したように、第一の実施の形態例に係るフローセンサ1は、受風板2の変位を電気信号に変換して被計測気体10の風速を計測するが、僅かな変位でもそれが電気信号に現れるため、微風の場合にも計測が可能であり、また、受風板2の変位方向が異なれば、検出される電気信号も異なるため、風向を検知することもできる。さらに、コイル5や電子回路部分が被計測気体10の雰囲気中にないため、被計測気体10による腐食などの問題もなく耐久性にも優れている。また、摺動部がないのでパーティクルの発生が防止でき、消費電力も小さい。さらにまた、前記分離部30により、前記風速成分と温度成分の分離検出が可能であるため、温度による計測誤差を排除でき、正確な風速計測が可能となる。
【0047】
次に、本発明を適用したフローセンサの第二の実施の形態例について説明する。図4は、第二の実施の形態例に係る構成図である。図4には、図1と同様に、風速の検知部分のみを示しており、被計測気体の流れの方向と垂直な方向から見た断面を表している。
【0048】
図4に示すように、第二の実施の形態例に係るフローセンサ41は、第一の実施の形態例に係るフローセンサ1と受風板の変位のさせ方が異なるだけであり、他の部分は同様の構成と機能を有している。従って、以下、その相違点のみを説明する。
【0049】
本フローセンサ41では、図4に示すように、受風板支持部44が受風板42の上下に設けられ、それぞれが受風板42を支持するバネ(弾性構造)441を有している。受風板42は、その上部と下部において、前記バネ441に両面で取り付けられ、被計測気体400の流れ方向(図4の矢印の方向)に変位可能に、設置される。
【0050】
従って、コイル固定部46のセンシング窓47から被計測気体400が流入し、受風板42に当たると、その力で受風板42が押され、バネ441の右側の部分が圧縮され、受風板42が右側へ変位する。これにより、コイル45と導電性部43間の距離が変化し、第一の実施の形態例に係るフローセンサ1の場合と同様に、当該変化を電気信号として取り出して、風速を計測することができる。
【0051】
なお、第一の実施の形態例に係るフローセンサ1では、被計測気体10の風速がなくなると、受風板2は、受風板2自体の弾性により元の位置に戻るが、本フローセンサ41においては、風速がなくなると、受風板42は、バネ441の弾性力によって元の位置に戻る。従って、弾性のない材料を受風板42として用いることもできる。なお、本実施の形態例においては、弾性構造としてバネを用いたが、バネに代えてゴムなどの他の弾性体を用いることもできる。
【0052】
次に、本発明を適用したフローセンサの第三の実施の形態例について説明する。図5は、第三の実施の形態例に係るフローセンサの構成等を示す図である。図5の(a)は、被計測気体の流れの方向と垂直な方向から見た断面を示しており、図5の(b)は、本形態例に係るフローセンサの効果を説明するための図を示している。
【0053】
図5に示すように、第三の実施の形態例に係るフローセンサ51は、第一の実施の形態例に係るフローセンサ1と受風板の変位のさせ方が異なるだけであり、他の部分は同様の構成と機能を有している。従って、以下、その相違点のみを説明する。
【0054】
本フローセンサ51では、図5に示すように、受風板支持部54が受風板52の下部に設けられ、受風板52は、その下端で支持、固定されている。そして、受風板52が、受風板支持部54と導電性部53の間の位置で、被計測気体500の流れを受けるように、センシング窓57が設けられている。
【0055】
このような構成を有する本フローセンサ51では、受風板52が被計測気体500の流れを受けた際には、図5の(b)に示すように変位をする。従って、導電性部53の位置(変位検知位置)での変位(図5の(b)におけるL4)は、受風板52が受風した位置(受風位置)での変位(図5の(b)におけるL3)よりも大きくなる。このように、本フローセンサ51では、検知する変位が増幅されるので、第一の実施の形態例に係るフローセンサ1の場合よりも、計測の感度を高めることができる。
【0056】
次に、本発明を適用したフローセンサの第四の実施の形態例について説明する。図6は、第四の実施の形態例に係るフローセンサの原理を説明するための図である。第四の実施の形態例に係るフローセンサ61は、前述した第一から第三の実施の形態例にかかるフローセンサ(1、41、51)の変位検知部であるコイル(5、45、55)をコンデンサ65に換えたものである。
【0057】
図6に示すように、コンデンサ65の周囲には電場600が形成されるが、その電場600内に導電性部63があると、その存在により電場600は影響を受ける。ここで、受風板(2、42、52)が受風して変位すると、それに取り付けられた導電性部63も図6の矢印の方向に変位し、それにより電場600も変化することになる。そして、この電場600の変化により、コンデンサ65の静電容量が変化する。従って、コンデンサ65の静電容量の変化を検出することにより、導電性部63の変位、即ち風速を検出することができる。
【0058】
本実施の形態例に係るフローセンサ61では、このようにコイルの換わりにコンデンサ65を用いるため、温度の影響を受けず、従って、第一の実施の形態例において説明したような、温度成分を分離する処理を行う必要はない。
【0059】
以上説明した第一から第四の実施の形態例に係るフローセンサにおいては、二つの導電性部とそれに対応する二つの変位検知部(コイル又はコンデンサ)を有していたが、一つの導電性部とそれに対応する一つの変位検知部で構成するようにしてもよい。
【0060】
なお、上記の実施の形態例では、気体の風速を計測するフローセンサについて例示したが、本発明を気体の風速計測に限定するものではなく、本発明は、水などの液体の流速、流れる砂などの固体の流速、あるいは固気二相流の流速など、気体以外の流体の流速計測にも応用することが可能である。
【0061】
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
【0062】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、流体受部の変位を電気信号に変換して流速を計測するので、微流の場合にも計測が可能であり、流れの向きを検知することもできる。さらに、本発明によるフローセンサは、コイルや電子回路部分が被計測流体中にないため、被計測流体による腐食などの問題もなく耐久性にも優れている。また、摺動部がないのでパーティクルの発生が防止でき、消費電力も小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したフローセンサの第一の実施の形態例に係る構成図である。
【図2】本フローセンサ1による風速計測の原理を説明するための図である。
【図3】本フローセンサ1のコイル5以降の処理回路部分の構成等を示した図である。
【図4】本発明を適用したフローセンサの第二の実施の形態例に係る構成図である。
【図5】第三の実施の形態例に係るフローセンサの構成等を示す図である。
【図6】第四の実施の形態例に係るフローセンサの原理を説明するための図である。
【符号の説明】
1 フローセンサ
2 受風板(流体受部)
3 導電性部
4 受風板支持部
5 コイル(変位検知部)
6 コイル固定部
7 センシング窓
8 配線
9 配管
10 被計測気体
11 電源部
20 検出部
21 発振器
22 差動アンプ
30 分離部
31 90°位相器
32a、32b 乗算器
33a、33b ローパスフィルタ
34 分離検出回路
41 フローセンサ
42 受風板
43 導電性部
44 受風板支持部
45 コイル
46 コイル固定部
47 センシング窓
49 配管
51 フローセンサ
52 受風板
53 導電性部
54 受風板支持部
55 コイル
56 コイル固定部
57 センシング窓
59 配管
61 フローセンサ
63 導電性部
65 コンデンサ
400 被計測気体
441 バネ(弾性構造)
500 被計測気体
600 電場

Claims (10)

  1. 流体の流速を計測するフローセンサであって、
    前記流体の流れを受けて変位する流体受部と、
    前記流体受部と共に変位する導電性を有する導電性部と、
    前記流体受部を支持する支持部と、
    前記導電性部と対向する位置に固定され、前記導電性部の変位を検知する変位検知部とを有する
    ことを特徴とするフローセンサ。
  2. 請求項1において、
    前記流体受部と前記導電性部が、金属板により一体化されて構成されている
    ことを特徴とするフローセンサ。
  3. 請求項1において、
    前記導電性部が、前記流体受部に備えられた金属箔あるいは金属板である
    ことを特徴とするフローセンサ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかにおいて、
    前記流体受部の変位が、前記流体受部自体の撓みによって起こる
    ことを特徴とするフローセンサ。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれかにおいて、
    前記流体受部の変位が、前記支持部の有する弾性構造の伸縮によって起こる
    ことを特徴とするフローセンサ。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかにおいて、
    前記支持部により、前記流体受部の一端が支持され、
    前記導電性部の位置が、前記流体受部における前記流体の流れを受ける位置よりも、当該支持された一端から遠い位置にある
    ことを特徴とするフローセンサ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかにおいて、
    前記変位検知部が、コイルで構成される
    ことを特徴とするフローセンサ。
  8. 請求項7において、更に、
    前記コイルを含む所定の回路に所定の高周波信号を印加することによって検出される、前記導電性部の変位と温度に基づく検出信号と、当該印加した高周波信号に基づいて、前記検出信号を、前記導電性部の変位に基づく成分と前記導電性部の温度に基づく成分に分離する分離部を有する
    ことを特徴とするフローセンサ。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれかにおいて、
    前記変位検知部が、コンデンサで構成される
    ことを特徴とするフローセンサ。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかにおいて、
    前記変位検知部が固定される位置が、前記流体に接触しない位置である
    ことを特徴とするフローセンサ。
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