JP6171782B2 - 電磁発電機およびこれを搭載した直動アクチュエータ装置 - Google Patents

電磁発電機およびこれを搭載した直動アクチュエータ装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、ワークに対して作用させる直動型の運動機関に搭載された電磁発電機およびこれを搭載した直動アクチュエータ装置に関し、詳しくは、直動型の運動機関の動作に応じて発電を行う電磁発電機およびこれを搭載した直動アクチュエータ装置に関する。
例えば、直動アクチュエータを用いた装置として、下記特許文献1等に記載されたスポット溶接装置が知られている。以下、直動アクチュエータ装置を、スポット溶接装置を用いて説明する。
すなわち、図4に示すスポット溶接装置360において、位置センサー316、317がエアシリンダ331に取付けられ、エアシリンダ331のピストン位置情報等が制御装置381に送信され、これに応じて制御装置381からの指令が各制御部位に送信され、各部材の動作が制御される。このとき、上記位置センサー316、317から制御装置381への信号の送信は、一般に信号線を介して行われる。
しかしながら、位置センサー316、317と制御装置381との間の信号線においては、エアシリンダ331に対するピストン(ロッド)327の伸縮動作に追随して同一箇所が屈曲するため、各線の所定部位には金属疲労が生じやすく、断線しやすいという問題が生じていた。
そこで、位置センサー316、317と制御装置381との間の通信を、有線に替えて無線とするシステムが採用されている。
なお、図4において、溶接ロボット311、およびスポット溶接装置360によりスポット溶接がなされる被溶接部材(ワーク)420が示されている。このスポット溶接装置360では、固定側電極374aと可動側電極378aとにより、ワーク420を挟持して溶接作業を行う。なお、可動側電極378aはロッド327の先端に設けられ、加圧アクチュエータ325の駆動によりロッド327が下降すると、固定側電極374aとの間にワーク420を挟持することになる。
その際にエアシリンダ331からシリンダロッド322が伸縮自在に可動し、このシリンダロッド322に取り付けられた抑え板372、376によって溶接部分に近接した領域を押圧する。これにより、所望部分へのスポット溶接を良好に行うことができる。
特開2013−144316号公報
しかしながら、上述した装置において、上記位置センサー316、317からの信号を無線送信するための送信機をシリンダ側に設けると、送信機を駆動するための、外部商用電源からの電力供給用の電源線が断線しやくすなり、上記信号線の場合と同様に問題となる。
また、上記外部商用電源の替りに電池を使用する手法も考えられるが、電池切れの度に交換を強いられるのは煩に堪えない。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、電力供給が必要となる機器を直動アクチュエータ側に搭載した場合に、電力を供給する電源線の敷設を不要として、電源線の断線問題を解決し、さらに電池の交換を不要とし得る電磁発電機およびこれを搭載した直動アクチュエータ装置を提供することを目的とするものである。
本発明の電磁発電機は、
ワークに作用するための直動アクチュエータのピストンにおける伸縮動作と連動して、該ピストンの伸縮方向に移動し得る、磁石を所定位置に配してなるロッドと、
中空のボビンに巻回された磁気コイルとを有し、
該ロッドが該ボビンの中空貫通孔を通過して前記伸縮方向に移動することで、前記磁気コイルが、前記磁石による磁束と鎖交して該磁気コイルに誘導起電力が発生するように構成され、
前記ロッドにおける前記磁石の配設位置と、前記磁気コイルの配設位置とは、前記磁気コイル内を前記磁石が通過したときに、前記磁気コイルと前記磁石による磁束との単位時間当たりの鎖交本数が最大となる位置関係とされている、ことを特徴とするものである。
また、前記磁気コイルは、前記ロッドの所定位置に配された前記磁石の移動速度が最大となる位置に配されることが好ましい。
また、前記磁気コイルが、前記磁石の可動範囲の中央部に位置することが好ましい。
また、前記直動アクチュエータがリニアシリンダからなり、
前記ロッドの全長が該リニアシリンダのピストンの可動長よりも長く設定され、
前記磁石を配する所定位置は前記ロッドの一端部付近とされる一方、前記ロッドの他端部は、連結部材により前記リニアシリンダのピストンと連結され、
該リニアシリンダの近傍には、該ピストンの特定位置が通過したか否かを検出するセンサーユニットが設けられていることが好ましい。
また、少なくとも前記磁気コイルおよび発電機関連回路素子が磁気遮蔽性を有するケース内に収納されていることが好ましい。ここで、「発電機関連回路素子」とは発電機の制御回路や駆動回路等において、その回路を構成している各種の素子をいうものとする。
また、前記磁気遮蔽性ケースの前記ロッドの移動方向に位置する、少なくとも一側面には、上記ロッドが嵌挿される孔部が設けられていることが好ましい。
また、前記磁気コイルの出力信号を整流する整流回路と、
該整流回路からの出力電力を蓄積するコンデンサとを、
備えることが好ましい。
また、前記磁気コイルは、互いに直列に接続された複数の単位コイルよりなる単位コイル群からなるとともに、隣接する単位コイル同士は、コイルの巻回方向が互いに逆向きとされていることが好ましい。
また、前記磁気コイルは、複数個の前記単位コイル群からなり、隣接する前記単位コイル群同士は電気的に接続されていることが好ましい。
また、前記複数個の単位コイル群のそれぞれに整流回路が設けられ、これらの整流回路の出力が互いに加算されるように構成されていることが好ましい。
また、前記磁石は線状に配列された複数個の単位磁石からなり、隣接する該単位磁石同士は互いに同一の極が対向するように配設されていることが好ましい。
また、前記磁石の着磁方向が前記ロッドの移動方向と平行とされることが好ましい。
さらに、本発明の電磁発電機を搭載した直動アクチュエータ装置は、
ワークに作用するための直動アクチュエータと、
該直動アクチュエータのピストンにおける伸縮動作と連動して、該ピストンの伸縮方向に移動し得る、磁石を所定位置に配してなるロッドと、
中空のボビンに巻回された磁気コイルとを有し、
該ロッドが該ボビンの中空貫通孔を通過して前記伸縮方向に移動することで、前記磁気コイルが、前記磁石による磁束と鎖交して該磁気コイルに誘導電流が発生するように構成され、
前記ロッドにおける前記磁石の配設位置と、前記磁気コイルの配設位置とは、前記磁気コイル内を前記磁石が通過したときに、前記磁気コイルと前記磁石による磁束との単位時間当たりの鎖交本数が最大となる位置関係とされている、ことを特徴とするものである。
本発明の電磁発電機および直動アクチュエータ装置によれば、直動アクチュエータのピストンの伸縮動作と連動して、磁石が所定位置に配されたロッドを往復動させ、中空のボビンに巻回された磁気コイル内を通過させることにより、磁気コイルが、磁石による磁束と鎖交し、その鎖交する磁束の本数が変化することで磁気コイルに誘導電流が発生する。これにより、直動アクチュエータ付近に配された送信機に、その駆動電力を供給することができる。
また、ロッドの長さが上記ピストンの可動長よりも長く設定されるように構成されていることから、他端を上記ピストンの他端と連結した場合において、このロッドの一端側を保持する部材から外れることを防止することができる。
さらに、ロッドにおける磁石の配設位置と、ボビンに巻回された磁気コイルの配設位置とは、磁気コイル内を磁石が通過した際に、磁気コイルと磁石による磁束との単位時間当たりの鎖交本数が最大となる相対位置関係とされているから、効率よく誘導起電力を発生することができ、より大きな電力により送信機を駆動することができる。
本発明の実施形態に係る電磁発電機の構造((A)はピストン収縮状態、(B)はピストン伸張状態)を示す模式図である。 本実施形態において、(A)は磁石の磁束密度の分布を示すグラフ、(B)は可動磁石ロッド(磁石)の速度変化パターンを示すグラフ、(C)は本実施形態において、非磁性パイプ状ガイドに対する磁気コイルの配設位置を示す模式図、である。 図2(B)とは異なる、可動磁石ロッド(磁石)の速度変化パターンを示すグラフである。 本実施形態の電磁発電機が搭載される適用例としてのスポット溶接装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る電磁発電機100について、図1を用いて説明する。ここで、図1(A)はエアシリンダ可動ロッド(ピストン)4がエアシリンダ本体2に収納された状態(収縮状態)、図1(B)はエアシリンダ可動ロッド(ピストン)4がエアシリンダ本体2から伸張された状態(伸張状態)を示すものである。
この実施形態に係る電磁発電機100は、図4に示すような直動アクチュエータ装置1に搭載されてなる。
すなわち、直動アクチュエータ装置1としては、前述したような溶接装置や、射出成型機により製造された成形品を型から取り出す際に使用される成形品取出し装置、その他、直動するアクチュエータを用いてワーク等に作用させる種々の装置に適用可能である。なお、本実施形態においては、この電磁発電機100を汎用的なエアシリンダ200に搭載した場合について説明する。
図1(A)、(B)に示すように、エアシリンダ200は、エアシリンダ本体2とエアシリンダ可動ロッド4からなり、第1エア導入口3aおよび第2エア導入口3bからエアシリンダ本体2の、図示されない伸張側エア室あるいは収縮側エア室に、エア供給源(図4では341)からエアを導入することにより、エアシリンダ可動ロッド4の伸張動作および収縮動作が行われるようになっており、エアシリンダ可動ロッド4が伸張した際に、その先端部4aをもってワークに作用させるようにしている。
上記エアシリンダ200に搭載される電磁発電機100は、エアシリンダ本体2に対して固定された、絶縁ボビン6に巻回されてなる磁気コイル7と、一端部11aよりやや内側に磁石(永久磁石(例えば、ネオジウム磁石))12を配設した可動磁石ロッド11と、この可動磁石ロッド11の他端部11bを、エアシリンダ可動ロッド4の先端部4aと連結する連結部材5を備えてなり、エアシリンダ可動ロッド4の往復動作に応じて可動磁石ロッド11が絶縁ボビン6の中空部分を往復動するように構成されている。このとき、磁石12が磁気コイル7の内部を双方向に通過するため、磁気コイル7が、磁石12による、変化する磁界(磁束)と鎖交して磁気コイル7に誘導起電力が発生するように構成されている。
このようにして発生した誘導起電力に応じて出力された誘導電流は図示されない整流回路により整流され、図示されないコンデンサに蓄積される。
なお、このようにコンデンサに蓄積された電力は、例えば、図4を用いた溶接装置においてセンサー(316、317)からの情報を無線送信する送信機等に供給される。これにより外部からの電源線の引き回しが不要となり、電源として電池を用いた場合のように煩雑な電池交換が不要となる。
以下、上述した電磁発電機100の構成および作用をさらに詳しく説明する。
上述したように、可動磁石ロッド11において一端部11aには、短尺の非磁性ガイド部13が設けられており、そのロッド他端部11b側には、3つの磁石素子(単位磁石)を直列に配してなる磁石12が設けられている。このように、磁石12として、複数個の磁石素子12a、12b、12cを備えるようにしたことにより、発電効率を高めることができる。
また、可動磁石ロッド11のその他の領域は非磁性部材から構成されている。例えば、全体が同一の非磁性材料からなるロッドの所定位置に磁石12を嵌め込み、ロッド表面と磁石表面とが面一となるように構成する。
なお、可動磁石ロッド11は他端部11bの端面において、ねじにより連結部材5に固定されている。
また、図2に示すように、各磁石素子12a、12b、12cは、隣接する磁石素子12a、12b、12c同士が、互いに同一の極が対向するように配設されている。この同極対向の磁石構造により、各磁石素子12a、12b、12cの各端面付近において、急峻に上昇し、あるいは下降するように変化する磁束が発生する。そして、これらの磁束が可動磁石ロッド11の移動とともに磁気コイル7内を通り、磁気コイル7のワイヤを横切るように変化するので、磁気コイル7に誘導電流が発生する。なお、同極対向する磁石素子12a、12b、12cの各端面付近における磁束密度Φの変化は、図2(A)に示すような形状となる。特に、両磁石素子12a、12bの間の磁束方向の変化は、両磁石素子12b、12cの間の磁束方向の変化と互いに逆方向となり、前者が正から負に変化した場合には、後者が負から正に変化するように表される。
また、磁石素子12a、12b、12cの各端面付近において、急峻に上昇し、あるいは下降するように変化する磁束を発生させるためには、各磁石素子12a、12b、12cの間に何も挟むことなく直接、端面同士を当接させるように配置することが有効である。この場合、同極間の反発力を抑制して各磁石素子12a、12b、12cを連結する手段が必要となる。
なお、本実施形態の変型態様においては、磁石素子12a、12b、12cが各々リング状に形成され、可動磁石ロッド11の軸方向に沿って串のように連結され、その左端と右端に位置する磁石素子12aの左側端面と、磁石素子12cの右側端面とが、それぞれ可動磁石ロッド11と非磁性ガイド13により物理的に挟持固定されるように配設される。
なお、各磁石素子12a、12b、12cの着磁方向は、可動磁石ロッド11の軸方向、すなわち、エアシリンダ可動ロッド4の軸方向に平行な方向とされている。
次に、絶縁ボビン6に巻回された磁気コイル7について説明する。
磁気コイル7は、互いに直列に接続された複数のコイル素子7a、7b、7cよりなる単位コイル群からなるとともに、隣接するコイル素子7a、7b、7c同士は、コイルの巻回方向が互いに逆向きとされ、交互に逆極性となるように設定されている。すなわち、各コイル素子7a、7b、7cの巻回方向は、隣り合うコイル素子7a、7b、7c毎に互いに逆向きの正・逆・正方向となるように設定されており、これにより、より大きな起電力が発生する。
さらに、上記磁気コイル7を、複数個の上記単位コイル群から構成し、隣接する単位コイル群同士が電気的に接続されるようにしてもよい。
また、上記複数個の単位コイル群のそれぞれに整流回路を設け、これらの整流回路の出力が互いに加算されるように構成してもよい。
このコイルが絶縁ボビン6に巻回されてなる磁気コイル7は、図1(A)、(B)に示すように、中空の非磁性パイプ状ガイド14の内部中に、モールド成型等による埋込み加工や一体化成型の手法、あるいは嵌込み加工の手法等によって、絶縁ボビン6の中空部と非磁性パイプ状ガイド14の中空部を空間的に一致させるようにして、配設される。
すなわち、非磁性パイプ状ガイド14および可動磁石ロッド11は互いにスムーズに摺動し得るように、非磁性パイプ状ガイド14の中空部の内径寸法と、エアシリンダ可動ロッド4の外径寸法が互いに調整されるように形成されている。
可動磁石ロッド11が、絶縁ボビン6(および非磁性パイプ状ガイド14)の中空部を移動する際に、これら可動磁石ロッド11と絶縁ボビン6(および非磁性パイプ状ガイド14)の内壁面との接触箇所や衝突回数が増えると、可動磁石ロッド11、ひいてはエアシリンダ可動ロッド4の駆動力が低下する原因となるため、絶縁ボビン6(および非磁性パイプ状ガイド14)と可動磁石ロッド11のうち、少なくとも一方または双方を、ポリプロピレンやポリアセタールなどからなる摩擦係数が低い材料により形成することが望ましい。このような材料を用いることで、絶縁ボビン6(および非磁性パイプ状ガイド14)と可動磁石ロッド11の相対移動時に、互いの摩擦を大幅に低減させることができる。
また、非磁性パイプ状ガイド14は、エアシリンダ本体2の側壁部に、直接または間接的に接着あるいは貼着等の処理によって、エアシリンダ本体2に対して固定されている。
また、この非磁性パイプ状ガイド14の全長は、エアシリンダ可動ロッド4の可動長よりも長尺に設定されており、可動磁石ロッド11が非磁性パイプ状ガイド14から外れないように配慮されている。
このように、エアシリンダ可動ロッド4の伸縮に応じて可動磁石ロッド11がその軸方向に往復動すると、可動磁石ロッド11が非磁性パイプ状ガイド14上を摺動するように移動し、磁石12が磁気コイル7(絶縁ボビン6)の中空部を双方向に通過する。これにより、磁石12による磁束と磁気コイル7とが鎖交し、可動磁石ロッド11が軸方向に往復動するのに伴って、その単位時間当たりの鎖交本数が変化するので、それに応じて磁気コイル7に誘導起電力が生じ、誘導電流が流れる。
ところで、磁気コイル7に発生する誘導起電力は、磁石12による磁束の密度変化が大きいほど大きくなる。
すなわち、1ターンの磁気コイル7に発生する起電力eの大きさは、磁束をΦ〔Wb〕、時間をt〔s〕とすると、ファラデーの電磁誘導の法則から、下式(1)のごとく、磁束Φの1s当たりの変化量および磁気コイル7の巻回数n(誘導起電力は巻回数nに比例)で表される。
e=-n・dΦ/dt 〔V〕 (1)
ところで、磁石12が形成する磁束密度は、例えば図2(A)に示すような分布をしている。ここで、図2(A)に示す、磁石12の磁束密度Φの分布は、磁石12を、その可動範囲の中央部に静止させた場合の静態分布を示すものである。また、エアシリンダ可動ロッド4の伸縮動作に伴い、この静態の磁束密度分布が図2(A)において紙面左右方向に移動することにより、動態の磁束密度分布を示すものとなる。その磁束密度分布の移動速度変化は図2(B)により示されている。
上述したように、図2(A)に示す分布の磁束密度が可動磁石ロッド11の軸方向の広い範囲に亘って往復移動することになるから、結局、磁気コイル7の各コイル素子7a、7b、7cにおける、上述したdΦ/dtの絶対値の大小は、可動磁石ロッド11の速さ(磁石12が移動する速さ)v(t)に依存することになる。
往復動する可動磁石ロッド11の速さ(磁石12が移動する速さ)は、エアシリンダ可動ロッド4が最も収縮した状態(図1(A))、およびエアシリンダ可動ロッド4が最も伸張した状態(図1(B))で0となり、これら両者の間の所定位置において最も大きくなるように構成されており、可動磁石ロッド11の伸縮状態に応じて移動速度が変化する。
本願発明者は、上記可動磁石ロッド11の速さが最大となる、磁石12と磁気コイル7の相対位置関係を、シミュレーションによって求めたところ、例えば、図2(B)に示すように、磁気コイル7が、磁石12の可動範囲の中央部(横軸が0.5の位置)付近に配置するように設定した場合となった(収縮時の磁石12の中央位置からの距離と、伸張時の磁石12の中央位置からの距離がいずれもSで等しくなる)。
すなわち、可動磁石ロッド11の速さが最大となる、磁石12の可動範囲の中央部付近に磁気コイル7を配置することが望ましいことが明らかとなった。
なお、磁石12の可動範囲の中央部付近に磁気コイル7を配置することにより、可動磁石ロッド11の伸長時または収縮時のいずれの場合においても、この電磁発電機100の発電量が同じとなり、周辺回路やセンサー等の安定動作に寄与することができる。ここで、「中央部付近」とは、「磁石12が、中央位置における場合と同程度の速度で移動しているときの磁石対応位置」を意味し、例えば、磁石が、その最大速度値の90%以上の速度で移動する、磁気コイル7の配設位置範囲を意味するものとする。
ただし、エアシリンダ可動ロッド4の移動が、例えば、上記収縮状態位置と伸張状態位置の中央部ではない位置(例えば、図3の位置P)において最大速度となるような場合は、その速度が最大となる位置(例えば、図3の位置P)に磁気コイル7を配置する。
また、磁気コイル7は、複数のコイル素子7a、7b、7cにおける各誘導起電力を、電圧の位相を互いに同期させて合成することにより、電磁発電機100から上述したセンサー信号の送信機等に出力する電流を増大させることができる。
また、図示はしていないが、上述した磁気コイル7、絶縁ボビン6、非磁性パイプ状ガイド14、および電磁発電機100の周辺回路部品を、磁気遮蔽性を有するケースに収納することが好ましい。
また、上記磁気遮蔽性を有するケースの両側端面には各々、可動磁石ロッド11を摺動支持する貫通孔部を設けた蓋部材(可動磁石ロッド支持部材)を配設することが好ましい。この場合には、非磁性パイプ状ガイド14を不用とすることができるので、製造コストを削減することができる。
また、発電電力量を増大させるためには、上述した磁気コイル7中のコイル素子の数を増加させる方法が考えられるが、コイル巻回数に比例してコイルの直流抵抗が増大し、電圧降下が大きくなるため、コイル巻回数をあまり増加させ過ぎると、効率よく電力を得ることができない。そこで、このような観点から、効率の良いコイル巻回数を適宜決定することが肝要である。また、磁石12を構成する、磁石素子の数についても、効率よく発電電力を得ることができる、との観点からその数を適宜決定することが肝要である。
また、非磁性パイプ状ガイド14は、可動磁石ロッド11が挿入される側とは反対側の端部が、閉じたパイプ状とされていてもよいし、開放されたパイプ状とされていてもよい。閉じたパイプ状とされていれば、非磁性パイプ状ガイド14の中空部中へ塵埃等が侵入するのを防止することができる。
なお、本発明の電磁発電機およびこれを搭載した直動アクチュエータ装置としては、上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様のものを採用し得る。
例えば上記実施形態においては、エアシリンダ可動ロッドと可動磁石ロッドは、互いに一体化させる連結部材によって連結され、互いに同一方向に移動するようにしているが、歯車等の他の連結部材を用いて連結してもよいし、可動磁石ロッドの移動方向がエアシリンダ可動ロッドの移動方向と一致しなくてもよい。
1 直動アクチュエータ装置
2 エアシリンダ本体
3a 第1エア導入口
3b 第2エア導入口
4 エアシリンダ可動ロッド
4a 先端部
5 連結部材
6 絶縁ボビン
7 磁気コイル
7a、7b、7c コイル素子
11 可動磁石ロッド
11a 一端部
11b 他端部
12 磁石
12a、12b、12c 磁石素子
14 非磁性パイプ状ガイド
100 電磁発電機
200 エアシリンダ
316、317 センサー

Claims (13)

  1. ワークに作用するための直動アクチュエータのピストンにおける伸縮動作と連動して、該ピストンの伸縮方向に移動し得る、磁石を所定位置に配してなるロッドと、
    中空のボビンに巻回された磁気コイルとを有し、
    該ロッドが該ボビンの中空貫通孔を通過して前記伸縮方向に移動することで、前記磁気コイルが、前記磁石による磁束と鎖交して該磁気コイルに誘導起電力が発生するように構成され、
    前記ロッドにおける前記磁石の配設位置と、前記磁気コイルの配設位置とは、前記磁気コイル内を前記磁石が通過したときに、前記磁気コイルと前記磁石による磁束との単位時間当たりの鎖交本数が最大となる位置関係とされている、ことを特徴とする電磁発電機。
  2. 前記磁気コイルは、前記ロッドの所定位置に配された前記磁石の移動速度が最大となる位置に配されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁発電機。
  3. 前記磁気コイルが、前記磁石の可動範囲の中央部に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の電磁発電機。
  4. 前記直動アクチュエータがリニアシリンダからなり、
    前記ロッドの全長が該リニアシリンダのピストンの可動長よりも長く設定され、
    前記磁石を配する所定位置は前記ロッドの一端部付近とされる一方、前記ロッドの他端部は、連結部材により前記リニアシリンダのピストンと連結され、
    該リニアシリンダの近傍には、該ピストンの特定位置が通過したか否かを検出するセンサーユニットが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の電磁発電機。
  5. 少なくとも前記磁気コイルおよび発電機関連回路素子が磁気遮蔽性を有するケース内に収納されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の電磁発電機。
  6. 前記磁気遮蔽性を有するケースの、少なくとも前記ロッドの移動方向に位置する一側面には、上記ロッドが嵌挿される孔部が設けられていることを特徴する請求項5に記載の電磁発電機。
  7. 前記磁気コイルの出力信号を整流する整流回路と、
    該整流回路からの出力電力を蓄積するコンデンサとを、
    備えたことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の電磁発電機。
  8. 前記磁気コイルは、互いに直列に接続された複数の単位コイルよりなる単位コイル群からなるとともに、隣接する単位コイル同士は、コイルの巻回方向が互いに逆向きとされていることを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の電磁発電機。
  9. 前記磁気コイルは、複数個の前記単位コイル群からなり、隣接する前記単位コイル群同士は電気的に接続されていることを特徴とする請求項8に記載の電磁発電機。
  10. 前記複数個の単位コイル群のそれぞれに整流回路が設けられ、これらの整流回路の出力が互いに加算されるように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の電磁発電機。
  11. 前記磁石は線状に配列された複数個の単位磁石からなり、隣接する該単位磁石同士は互いに同一の極が対向するように配設されていることを特徴とする請求項1〜10のうちいずれか1項記載の電磁発電機。
  12. 前記磁石の着磁方向が前記ロッドの移動方向と平行とされることを特徴とする請求項11に記載の電磁発電機。
  13. ワークに作用するための直動アクチュエータと、
    該直動アクチュエータのピストンにおける伸縮動作と連動して、該ピストンの伸縮方向に移動し得る、磁石を所定位置に配してなるロッドと、
    中空のボビンに巻回された磁気コイルとを有し、
    該ロッドが該ボビンの中空貫通孔を通過して前記伸縮方向に移動することで、前記磁気コイルが、前記磁石による磁束と鎖交して該磁気コイルに誘導電流が発生するように構成され、
    前記ロッドにおける前記磁石の配設位置と、前記磁気コイルの配設位置とは、前記磁気コイル内を前記磁石が通過したときに、前記磁気コイルと前記磁石による磁束との単位時間当たりの鎖交本数が最大となる位置関係とされている、ことを特徴とする電磁発電機を搭載した直動アクチュエータ装置。
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