JPH04355155A - インク吸収体、インクジェットカートリッジおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

インク吸収体、インクジェットカートリッジおよびインクジェット記録装置

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JPH04355155A
JPH04355155A JP3155920A JP15592091A JPH04355155A JP H04355155 A JPH04355155 A JP H04355155A JP 3155920 A JP3155920 A JP 3155920A JP 15592091 A JP15592091 A JP 15592091A JP H04355155 A JPH04355155 A JP H04355155A
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JP
Japan
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ink
polyol
inkjet
ink absorber
absorber
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JP3155920A
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English (en)
Inventor
Masahiro Haruta
春田 昌宏
Osamu Nishiwaki
西脇 理
Shinichi Tochihara
伸一 栃原
Satoshi Nagashima
聡 永嶋
Atsushi Aoki
淳 青木
Kumiko Mafune
久実子 真船
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録に
用いられるインクを吸収して保持し、多孔質体からなる
インク吸収体と、このインク吸収体を使用したインクジ
ェットカートリッジと、このインクジェットカートリッ
ジを有するインクジェット記録装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】インクに吐出エネルギーを加え、このイ
ンクからなる液滴を記録ヘッドに設けられた吐出口から
記録媒体に向けて吐出、飛翔させることにより記録を行
なうインクジェット記録装置は、記録の高密度化、高速
化が容易であり、また低騒音であるなどの特長を有し、
近年急速に普及しつつある。インクジェット記録装置で
は、インクはインク収納部であるインクタンクに収納さ
れて記録ヘッドに供給されるようになっており、記録ヘ
ッドとインクタンクとが一体化されたディスポーザブル
タイプのインクジェットカートリッジを使用することも
多い。このインクジェットカートリッジは、一般に、イ
ンクと、このインクを収納するインクタンクと、インク
タンクに設けられた大気連通口と、この大気連通口とは
異なる位置でインクタンクに連通する吐出部と、記録信
号に応じてインクにエネルギーを加えて吐出部から記録
媒体に向けてインクを吐出させる吐出エネルギー発生手
段とを有する構造となっている。
【0003】これらインクジェット記録装置あるいはイ
ンクジェットカートリッジにおいては、インクタンク内
に多孔質体からなるインク吸収体を設け、このインク吸
収体にインクを含浸、吸収させてインクを保持させるよ
うになっている。インク吸収体にインクを保持させるこ
とにより、吐出口への毛細管現象によるインクの輸送が
安定し、さらに毛細管現象によりインクをムダなく使用
できるようになる。
【0004】インク吸収体は、従来、発泡ポリウレタン
を公知の膜取り工程によって連続気泡とし、そののち熱
プレスすることによって製造されるようになっていた。 この場合、例えば特開平1−314118号公報に示さ
れるように、発泡ポリウレタンは、その原料のポリオー
ルとしてグリセリンのエチレンオキサイドとプロピレン
オキサイドの付加物などを使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のインク
吸収体をインクジェット記録装置あるいはインクジェッ
トカートリッジに使用した場合、インク吸収体に含有さ
れる有機物がインク中に溶出し、これに起因して印字品
質が低下することがあった。このような有機物は、イン
ク吸収体の材料となる発泡ポリウレタンに含まれている
ばかりでなく、熱プレスの工程でも発生したり、インク
吸収体に長期間にわたってインクを吸収、保持させてお
いた場合に発生したりする。
【0006】本発明の目的は、長期間にわたってインク
ジェット記録用のインクを吸収・保持させた場合におい
ても、インクへの不純物の溶出が少なく印字品質の劣化
をもたらさないインク吸収体と、このインク吸収体を用
いたインクジェットカートリッジ、インクジェット記録
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
されたインク吸収体は、多孔質体をセルロースもしくは
セルロース誘導体で形成する。本発明の請求項2に記載
されたインク吸収体は、多孔質体をポリオールとしてポ
リエーテルポリオールを使用した発泡ポリウレタンで形
成し、前記ポリエーテルポリオールが、ショ糖のプロピ
レンオキサイド付加物である。本発明の請求項3に記載
されたインク吸収体は、多孔質体をポリオールとしてポ
リエーテルポリオールを使用した発泡ポリウレタンで形
成し、前記ポリエーテルポリオールが、ショ糖のエチレ
ンオキサイドおよびプロピレンオキサイド付加物である
。本発明の請求項4に記載されたインク吸収体は、多孔
質体をポリオールとしてポリエーテルポリオールを使用
した発泡ポリウレタンで形成し、前記ポリエーテルポリ
オールが、芳香族アミンのプロピレンオキサイド付加物
である。本発明の請求項5に記載されたインク吸収体は
、多孔質体をポリオールとしてポリエーテルポリオール
を使用した発泡ポリウレタンで形成し、前記ポリエーテ
ルポリオールが、芳香族アミンのエチレンオキサイドお
よびプロピレンオキサイド付加物である。本発明の請求
項6に記載されたインク吸収体は、多孔質体をポリオー
ルとしてポリエーテルポリオールを使用した発泡ポリウ
レタンで形成し、前記ポリエーテルポリオールが、脂肪
族アミンのプロピレンオキサイド付加物である。本発明
の請求項7に記載されたインク吸収体は、多孔質体をポ
リオールとしてポリエーテルポリオールを使用した発泡
ポリウレタンで形成し、前記ポリエーテルポリオールが
、脂肪族アミンのエチレンオキサイドおよびプロピレン
オキサイド付加物である。
【0008】本発明のインクジェットカートリッジは、
インク収納部内に本発明のインク吸収体を設け、前記イ
ンク吸収体にインクを保持させることにより前記インク
収納部にインクを収納させる。
【0009】
【作用】例えばグリセリンのエチレンオキサイドとプロ
ピレンオキサイドの付加物をポリオールとして使用して
いる従来の発泡ポリウレタンをインク吸収体とした場合
、インク中に溶出する有機物は、赤外吸収スペクトル分
析などの結果から、発泡ポリウレタンの原料であるポリ
オールであることがわかっている。また、印字品位の劣
化の原因物質も主としてポリオールであることが、添加
実験の結果からわかっている。ここで、インク吸収体に
セルロースあるいはセルロース誘導体を用いれば、ポリ
オールの溶出が抑えられ、長期にわたってインクを吸収
・保持させた場合であっても、印字品質の低下はおこら
ず、安定した印字品質を得ることができる。
【0010】また、ポリウレタンをインク吸収体とする
場合において、ポリオールとしてポリエーテルポリオー
ルを用い、このポリエーテルポリオールとして、■ショ
糖のプロピレンオキサイド付加物、■ショ糖のエチレン
オキサイドおよびプロピレンオキサイド付加物、■芳香
族アミンのプロピレンオキサイド付加物、■芳香族アミ
ンのエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド付
加物、■脂肪族アミンのプロピレンオキサイド付加物、
■脂肪族アミンのエチレンオキサイドおよびプロピレン
オキサイド付加物、のいずれかを使用すれば、ポリウレ
タンからのポリオールの溶出が抑えられ、長期にわたっ
てインクを吸収・保持させた場合であっても、印字品質
の低下はおこらず、安定した印字品質を得ることができ
る。
【0011】本発明におけるセルロース誘導体として、
例えば、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセル
ロース、エチルセルロースなどが好適に使用できる。
【0012】本発明における芳香族アミンとして、例え
ば、1,4−ジクロル−3,5−ジアミノベンゼン、フ
ェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどが好適に
使用できる。また本発明における脂肪族アミンとして、
例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン、1,4−シクロ
ヘキサンジアミンなどが好適に使用できる。
【0013】次に、本発明のインク吸収体に吸収、保持
させるのに好適な、インクジェット記録に用いられるイ
ンクについて説明する。
【0014】まず、セルロースもしくはセルロース誘導
体をインク吸収体とした場合に好適なインクについて説
明する。
【0015】この場合、インク吸収体のインクに対する
濡れ性が特によいので、インクのインク収納部への充填
が容易であるとともに、インク充填量のばらつきを極め
て小さくすることが可能である。インクとしては、非水
系、水系いずれのものも使用できるが、特に水系のイン
クが好適である。この水系のインクは、基本的に水、水
溶性有機溶剤、添加剤および色材からなる。水溶性有機
溶剤としては、グリコール類、グリコールエーテル類、
含窒素溶剤類、ラクトン類、脂肪族一価アルコール類な
どが挙げられ、中でも、グリコール類としては、グリセ
リン、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ジオジグリコール、1,2,6
−ヘキサントリオールなどが好適であり、グリコールエ
ーテル類としてはトリエチレングリコールモノメチルエ
ーテルなどが好適であり、含窒素溶剤類としては、メチ
ル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノンなどが好適であり、ラクトン
類としてはγ−ブチロラクトンなどが好適であり、脂肪
族一価アルコール類としては、エタノール、イソプロピ
ルアルコールなどが好適であり、これらを組み合せて使
用することが一般的である。添加剤としては、界面活性
剤、pH調整剤、防かび剤などが用いられる。色材とし
ては、水溶性染料および顔料を使用することができるが
、特に水溶性染料が好適であり、中でも酸性染料、直接
染料、塩基性染料が有用である。
【0016】これら成分の好適な含有割合は、水が70
〜95重量%、より好ましくは75〜90重量%、水溶
性有機溶剤が3〜20重量%、より好ましくは5〜15
重量%、色材が0.5〜10重量%、より好ましくは1
〜6重量%、添加剤が0.01〜1.0重量%である。 また、インクの物性値として、粘度を1〜4cpにする
ことが好ましく、1〜3cpとすることがより好ましい
。 表面張力は35〜65dyn/cmとすることが好まし
く、pHは3〜10にすることが好ましい。
【0017】次に、インク吸収体としてポリウレタンか
らなる多孔質体を用いた場合に好適なインクについて説
明する。
【0018】ポリウレタンからなる多孔質体をインク吸
収体として使用する場合、溶出する有機物は主としてポ
リオールであるから、ポリオール類を溶解しやすいアル
コール類やグリコール類さらには含窒素溶剤などを高濃
度で含むインクを用いることはできない。また、溶出量
の経時的な増大は、高いpHのインクにおいて顕著であ
る。これは高いpHの水溶液に接することによって、イ
ンク吸収体さらにはインク収納部の内壁の加水分解が進
行するためと考えられる。したがって、インクのpHは
低めに保つ必要がある。
【0019】以上のことを考慮すると、本発明のインク
吸収体に使用されるインクは、水溶性有機溶剤と各種の
物性調整用の添加剤と色材を水に溶解させた水系のイン
クであることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、グ
リセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,
2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコールなどの
グリコール類が主に使用され、これに少量のエタノール
、メタノール、プロパノール、ブタノールなどの一価ア
ルコール類、または、N−メチル−2−ピロリドン、2
−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ンなどの含窒素化合物を加えたものも使用できる。添加
剤としては、活性剤(特にノニオン系活性剤がよい)、
pH調整剤(緩衝剤)が使用可能である。特にpH調整
剤(緩衝剤)は重要であって、これには、例えば有機酸
のアルカリ金属塩や有機アミン塩などが有効である。そ
の他の添加剤として、公知のものとして、防かび剤など
を加えることができる。色材としては、水溶性の直接染
料、酸性染料、塩基性染料が良好に使用できるが、この
他、反応性染料、分散染料なども使用することができる
【0020】これら成分の好適な含有割合は、水溶性有
機溶剤のうちグリコール類が2〜30重量%、より好ま
しくは3〜20重量%、グリコール類以外の水溶性有機
溶剤が1〜5重量%、色材が1〜10重量%、より好ま
しくは2〜7重量%、添加剤が0.01〜5重量%、よ
り好ましくは0.02〜3%、水が60〜90重量%、
より好ましくは70〜85重量%の範囲である。また、
インクの物性値として、粘度を1〜3cp、表面張力を
35〜65dyn/cmとすることが好ましい。また、
インクのpHは、3〜10にすることが好ましく、3〜
8.5にすることがより好ましい。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例のインク吸収体を
組み込んだインクジェットカートリッジの構成を示す分
解図、図2は図1のインクジェットカートリッジ11の
斜視図、図3は図1のインクジェットカートリッジ11
のインクジェットヘッド12の構成を示す部分概略斜視
図、図4は図1のインクジェットカートリッジ11にお
いてインクタンク14のインクジェットユニット13を
取り付ける部分の説明図である。
【0023】インクジェットカートリッジ11は、多数
の吐出口101が一体的に形成され吐出部である記録ヘ
ッドに相当するインクジェットヘッド12と、インクジ
ェットヘッド12を含み、これへの電気配線やインクの
配管がまとめられたインクジェットユニット13と、イ
ンクを収納するインク収納部であるインクタンク14と
が一体的に設けられたものである。このインクジェット
カートリッジ11は、インクの収納割合が従来のものよ
り大きくなっており、インクタンク14の前面よりもわ
ずかにインクジェットユニット13の先端部が突出して
いる。そしてインクジェットカートリッジ11は、イン
クジェット記録装置15の本体に載置されているキャリ
ッジ16に設けられた後述する位置決め手段および電気
的接点によって、固定支持されるとともに、キャリッジ
16に対して着脱可能なディスポーザブルタイプのもの
である(図6参照)。
【0024】まず、インクジェットヘッド12の構成に
ついて説明する。
【0025】図3に示すように、インクジェットヘッド
12には、列状に設けられた複数個の吐出口101から
記録液(インク)を吐出させるために、印加電圧が供給
されて熱エネルギーを発生させる電気熱変換体102が
各インク液路108ごとに配設されている。そして駆動
信号を印加することによって、電気熱変換体102に熱
エネルギーが発生し、膜沸騰が生じてインク液路108
内に気泡が形成する。そしてこの気泡の成長によって、
吐出口101からインク滴が吐出されるようになってい
る。各電気熱変換体102はシリコン基板からなるヒー
タボード103上に設けられ、各電気熱変換体102に
電力を供給するアルミニウム等の配線(不図示)ととも
に成膜技術により一体的に形成されている。複数のイン
ク液路108をそれぞれ区分するための隔壁や各インク
液路108へ供給されるインクを一時的に収納する共通
液室106などを設けた溝付の天板105と、インクタ
ンク14からのインクを共通液室106に導入するため
のインク受け口107(図2)と、各インク液路108
に対応した吐出口101を複数個有するオリフィスプレ
ート104とは一体成型されており、その材料としては
ポリスルホンが好ましいが、ポリエーテルスルホン、ポ
リフェニレンオキシド、ポリプロピレンなどの他の成型
用樹脂材料を用いてもよい。
【0026】次に、インクジェットユニット13の構成
について説明する。
【0027】図2に示すように、配線基板121の一端
はインクジェットヘッド12のヒータボード103の配
線部分と相互に接続され、さらに配線基板121の他端
部には、装置本体からの電気信号を受けるため、各電気
熱変換体102(図3)に対応した複数個のパッド12
2が設けられている。このことにより装置本体からの電
気信号が各電気熱変換体102に供給されるようになる
【0028】配線基板121の裏面を支持する平板状の
金属製の支持体123は、インクジェットユニット13
の底板となる。押えばね126はM字形状であり、その
M字の中央で共通液室106(図3)を軽圧で押圧する
とともに、その前だれ部127でインク液路108の一
部、好ましくは吐出口101近傍の領域を線圧で集中押
圧する。ヒータボード103と天板105とは、押えば
ね126の足部が支持体123の穴139を通って支持
体123の裏面側に係合することによって、挟み込んだ
状態で係合され、押えばね126とその前だれ部127
の集中付勢力によって相互に圧着固定される。支持体1
23は、インクタンク14の2つの位置決め用の突起1
52および位置決めかつ熱融着保持用の突起161,1
62にそれぞれ係合する穴124,134,136を有
するほか、キャリッジ16に対する位置決め用の突起1
37,138を裏面側に有している。また、支持体12
3には、インクタンク14からのインク供給管167(
後述)を貫通可能にする穴125が設けられている。支
持体123に対する配線基板121の取付けは、接着剤
などによる貼着で行なわれる。
【0029】支持体123の2つの凹部171は、それ
ぞれ突起137,138の近傍に設けられており、図1
に示すように、組立てられたインクジェットカートリッ
ジ11において、その周囲の3辺が平行溝173,17
4で形成されたヘッドの先端領域の延長点にあって、ゴ
ミやインクなどの不要物が突起137,138に至らな
いようにしている。平行溝173の形成されている蓋部
材151は、図5に示すように、インクジェットカート
リッジ11の外壁を形成するとともに、インクタンク1
4との間にインクジェットユニット13を収納する空間
を形成する。また平行溝174が形成されているインク
供給部材128は、前述のインク供給管167に連続す
るインク導管158をインク供給管167側が固定され
た片持ちばりとするよう形成され、さらにインク導管1
58の固定側とインク供給管167との間の毛細管現象
を確保するための封止ピン130が挿入されている。な
お、インクタンク14とインク供給管167との結合シ
ールを行なうパッキン129が設けられ、インク供給管
167のインクタンク14側の端部にはフィルター13
3が設けられている。
【0030】このインク供給部材128は、モールド成
型で作られるので、安価で位置精度が高く、製造上の精
度低下がなく、さらに片持ちばり構造のインク導管15
8によって、大量生産時においてもインク導管158の
インク受け口107に対する圧接状態が安定している。 この圧接状態下において封止用の接着剤をインク供給部
材128側から流し込むだけで、より完全な連通状態を
確実に得ることができる。インク供給部材128の支持
体123に対する固定は、インク供給部材128の裏面
側の2本のピン(不図示)を支持体123の穴135,
163にそれぞれ貫通突出させ、これを熱融着すること
により簡単に行なわれる。この熱融着された裏面部のわ
ずかな突出領域は、インクタンク14のインクジェット
ユニット13取付側の側面のくぼみ(不図示)内に収め
られるので、インクジェットユニット13の位置決め面
を正確に得ることができる。
【0031】次に、インクタンク14の構成について説
明する。
【0032】インクタンク14は、カートリッジ本体2
0とインク吸収体150と蓋部材153とからなり、イ
ンク吸収体150をインクジェットユニット13とは反
対側からカートリッジ本体20に挿入後、蓋部材153
でこれを封止することによって形成される。
【0033】インク吸収体150は、多孔質体からなっ
てインクを含浸して吸収、保持するためのものであり、
カートリッジ本体20内に配置される。その詳細につい
ては後述する。インク供給口154は、インクジェット
ユニット13にインクを供給するためのものであるとと
もに、インクジェットカートリッジ11の組立て工程に
おいて、インクをインク吸収体150に含浸させるため
の供給口ともなる。さらに、インクタンク14には、大
気を内部に連通するための大気連通口156が設けられ
、大気連通口156からのインクのもれを防ぐため、そ
の内方に撥液材155が配置されている。
【0034】本実施例では、インク吸収体150からの
インク供給を良好に行なうために、カートリッジ本体2
0のリブ168と蓋部材153の部分リブ169,17
0によって形成されたインクタンク14内の空気の存在
領域が、大気連通口156側から連続し、インク供給口
154から最も遠い角部の領域にわたって形成されるよ
うに構成してある。このため、インク吸収体150への
相対的に良好かつ均一なインク供給がこのインク供給口
154側から行なわれることが重要であり、この方法は
実用上極めて有効である。このリブ168は、カートリ
ッジ本体20の後方の面において、キャリッジ16(図
5)の移動方向に平行に4本設けられ、インク吸収体1
50がインクタンク14の後方の面に密着することを防
止している。また、部分リブ169,170は、リブ1
68のそれぞれに対応してその延長上にあたる蓋部材1
53の内面に設けられているが、リブ168とは異なり
分割された状態となっていて、空気の存在空間を前者よ
り増加させている。なお、部分リブ169,170は蓋
部材153の全面積の半分以下の面に分散された形とな
っている。これらのリブによって、インク吸収体150
のインク供給口154から最も遠い角部の領域のインク
をより安定させつつも確実に、インク供給口154側へ
毛細管力で導びくことができる。
【0035】このインクタンク14は、インクを収容す
る空間が直方体形状であって、その長辺を側面にもつ場
合であるので、上述したリブの配置構成は特に有効であ
る。インクタンクが、キャリッジ16(図5)の移動方
向に長辺を持つ場合や立方体形状の場合には、蓋部材1
53の全体にリブを設けることで、インク吸収体150
からのインク供給を安定化できる。限られた空間内にイ
ンクを出来るだけ収納するためには直方体形状が適して
いるが、この収納されたインクをムダなく記録に使用す
るためには、上述したように、角部の領域に対して近接
する2面領域に上記作用を行なえるリブを設けることが
重要である。さらに、インクタンク14の内面のリブは
、直方体形状のインク吸収体150の厚み方向に対して
ほぼ均一な分布で配置されている。この構成は、インク
吸収体150全体のインク消費に対して、大気圧分布を
均一化しつつインクを実質上最大限使用することが出来
る構成である。さらに、このリブの配置の技術思想を詳
述すれば、直方体の4角形上面において、インクタンク
14のインク供給口154を投影した位置を中心として
長辺を半径とする円弧を描いたときに、インク吸収体1
50のその円弧よりも外側に位置する部分に対して大気
圧状態が早期に与えられるように、その円弧よりも外側
の面に上記リブを配設することが重要となる。この場合
、インクタンク14の大気連通口156は、このリブの
配設領域に大気を導入できる位置であれば、本実施例に
限られることではない。
【0036】加えて本実施例は、インクジェットカート
リッジ11のインクジェットヘッド12に対する後方の
面を平面化して、装置に組み込まれたときの必要スペー
スを最小化するとともに、インクの収容量を最大化する
構成をとっているため、装置の小型化を達成できるだけ
ではなく、インクジェットカートリッジ11の交換頻度
を減少できる優れたものとなっている。そして、インク
ジェットユニット13を一体化するための空間の後方部
を利用して、そこに大気連通口156用の突出部分を形
成し、この突出部分の内部を空洞化して、ここに前述し
たインク吸収体150厚み全体に対する大気圧供給空間
157を形成してある。このように構成することで、従
来には見られない優れたインクジェットカートリッジを
提供できる。なお、この大気圧供給空間157は、従来
のものよりもはるかに大きい空間であり、上記大気連通
口156が上方に位置しているので、何らかの異常でイ
ンクがインク吸収体150から離脱しても、この大気圧
供給空間157がそのインクを一時的に保持するので、
確実にインク吸収体150に回収させることができ、無
駄のない優れたインクジェットカートリッジを提供でき
る。
【0037】インクタンク14のインクジェットユニッ
ト13の取付面の構成が、図4に示されている。オリフ
ィスプレート104に設けられた多数の吐出口101の
ほぼ中心を通って、インクタンク14の底面もしくはキ
ャリッジ16の表面の載置基準面に平行な直線をL1と
すると、支持体123の穴124に係合する2つの位置
決め用の突起152はこの直線L1上にある。この突起
152の高さは支持体123の厚みよりわずかに低く、
これによって支持体123の位置決めを行うようになっ
ている。直線L1の延長上には、キャリッジ16の位置
決め用のフック202(図5参照)の90゜角のフック
面203が係合する爪165が位置しており、キャリッ
ジ16に対する位置決めの作用力がこの直線L1を含む
上記基準面に平行な面領域で作用するように、構成され
ている。後述するようにこれらの関係は、インクタンク
14のみの位置決めの精度がインクジェットヘッド12
の吐出口101の位置決め精度と同等となるので、有効
な構成となる。また、支持体123に設けられた固定用
の穴134,136にそれぞれ対応するインクタンク1
4の突起161,162は、前述の突起152よりも長
く、支持体123を貫通し、突出した部分を熱融着する
ことにより、支持体123をその側面に固定するための
ものである。上述の直線L1に垂直でこの突起161を
通る直線をL3、突起162を通る直線をL2としたと
き、直線L3上にはインク供給口154のほぼ中心が位
置するので、インク供給口154とインク供給管167
との結合状態は安定化し、落下や衝撃によるこれらの結
合状態への負荷が軽減される。また、直線L2,L3は
一致せず、またインクジェットヘッド12の吐出口10
1側の突起152周辺に突起161,162が存在して
いるので、インクジェットヘッド12のインクタンク1
4に対する位置決めの補強効果をさらに生んでいる。な
お曲線L4は、インク供給部材128の装着時の外壁位
置である。突起161,162はその曲線L4に沿って
いるので、インクジェットヘッド12の先端側の重量に
対しても充分な強度と位置精度を与えている。インクタ
ンク14の先端ツバ172は、キャリッジ16の前板2
01(図5)の穴に挿入され、インクタンク14の変位
が極端に大きくなるような異変時に対して設けられてい
る。 キャリッジ16に対する抜け止め166は、キャリッジ
16の不図示のバーに対して設けられ、後述するインク
ジェットカートリッジ11の旋回装着された位置におい
てこのバーの下方に侵入し、位置決め位置から離脱させ
る上方への力が不意に作用してもインクジェットカート
リッジ11の装着状態を維持するための保護用部材であ
る。
【0038】インクタンク14にインクジェットユニッ
ト13を装着したのち蓋部材151で覆うことで、イン
クジェットユニット13は下方開口を除いて包囲された
形状となるが、インクジェットカートリッジ11として
はキャリッジ16に載置されるためにこの下方開口はキ
ャリッジ16と近接し、実質的な4方包囲空間が形成さ
れてしまう。したがって、この包囲空間内にあるインク
ジェットヘッド12からの発熱は、この空間内の保温の
ためには有効となるものの、長期にわたる連続使用のと
きのわずかな昇温の原因となる。このため支持体123
による自然放熱を助けるために、インクジェットカート
リッジ11の上方の面に、この空間よりは小さい幅のス
リット状の開口部159が設けられている。このように
することにより、昇温を防止しつつ、インクジェットユ
ニット13全体の温度分布を外部環境に左右されずに均
一化することができる。
【0039】インクジェットカートリッジ11として組
立てられると、インクは、カートリッジ本体20の内部
よりインク供給管167を介して、インク供給口154
、支持体123に設けた穴125、インク供給部材12
8の中裏面側に設けられた導入口を通過し、インク供給
部材128内に供給され、その内部を通った後、導出口
よりインク導管158および天板105のインク受け口
107を介して共通液室106内へと流入する。以上に
おけるインク連通用の接続部には、例えばシリコンゴム
やブチルゴムなどからなるパッキンが配設され、これに
よって封止が行なわれてインク供給路が確保される。
【0040】上述のように、インク供給部材128、天
板105およびオリフィスプレート104、カートリッ
ジ本体20をそれぞれ一体成型部品としたので、組立て
精度が高水準になるばかりでなく、大量生産時の品質向
上に極めて有効である。また、部品点数は、従来品に比
べ減少しているので、所望の優れた特性を確実に発揮で
きる。
【0041】また本実施例では図1に示すように、イン
クジェットカートリッジ11において、インク供給部材
128の上面部131と、インクタンク14の開口部1
59を備えた屋根部の端部210との間に、すき間16
0が存在するようになっている。同様に、インク供給部
材128の下面部132と、インクタンク14の下方の
蓋部材151が接着される薄板部材のインクジェットヘ
ッド12側の端部213との間に、すき間(不図示)が
形成されている。これらのすき間は、開口部159の放
熱作用を一層促進するとともに、インクタンク14に加
わる不要な力があったとしても、インク供給部材128
ひいてはインクジェットユニット13にこの力が直接加
わることを防止している。
【0042】いずれにしても、本実施例の上述した構成
は従来にはないものであり、それぞれが単独で有効な効
果をもたらすとともに、組み合わさっていることにより
格別の効果を奏するものである。
【0043】次に、キャリッジ16に対するインクジェ
ットカートリッジ11の取り付けについて説明する。図
5において、プラテンローラ251は、記録媒体272
(例えば記録紙など)を図示紙背方向から紙表面方向へ
案内する。キャリッジ16はプラテンローラ251の長
手方向に沿って移動するもので、キャリッジ16の前方
すなわちプラテンローラ251側にあってインクジェッ
トカートリッジ11の前面側に位置する前板201(例
えば厚さ2mm)と、後述する電気接続部用の支持板2
05と、インクジェットカートリッジ11を所定の記録
位置に固定するための位置決め用のフック202とが設
けられている。前板201は、インクジェットカートリ
ッジ11の支持体123の突起137,138に対応す
る2個の位置決め用の突出面212を有し、インクジェ
ットカートリッジ11の装着後はこの突出面212に向
かう垂直な力を受ける。このため、前板201のプラテ
ンローラ251側には、その垂直な力の方向に向かう補
強用のリブ(不図示)が複数設けられている。このリブ
は、インクジェットカートリッジ11装着時の前面位置
L5よりもわずかに(約0.1mm程度)プラテンロー
ラ251側に突出している、ヘッド保護用の突出部をも
形成している。支持板205は、図示紙面に垂直方向に
伸びる複数の補強用リブ206を有し、それらの側方へ
の突出割合は、プラテンローラ251側からフック20
2側に向かうにつれて減少し、このことによってインク
ジェットカートリッジ11が、図示されるように傾斜し
て装着される。また、支持板205は、インクジェット
カートリッジ11の配線基板121のパッド122に対
応するパッド164を具備したフレキシブルシート20
7と、これを裏面側から各パッド164に対して押圧す
る弾性力を発生する、ボッチの付いたゴムパッドシート
209とを保持する。支持板205は、パッド122と
パッド164間の電気的接触状態を安定化するため、上
記の突出面212の作用方向とは逆方向にインクジェッ
トカートリッジ11への作用力を及ぼすためのフック2
02側の位置決め面208を突出面212に対応して有
し、これらの間にパッド接触域を形成するとともに、パ
ッド164に対応するゴムパッドシート209のボッチ
の変形量を一義的に規定する。位置決め面208は、イ
ンクジェットカートリッジ11が記録可能な位置に固定
されると、配線基板121の表面に当接した状態となる
。パッド122を前述の直線L1に対して対称になるよ
う分布させてあるので、ゴムパッドシート209の各ボ
ッチの変形量は均一になり、パッド164とパッド12
2間の当接圧はより安定化する。本実施例では、パッド
122の分布は、上方、下方2列、縦2列である。
【0044】フック202は、固定軸211に係合する
長穴を有し、この長穴の移動空間を利用して図の位置か
ら反時計方向に回動した後、プラテンローラ251の長
手方向に向って左方側へ移動することでキャリッジ16
に対するインクジェットカートリッジ11の位置決めを
行なう。フック202の移動形式はどのようなものでも
よいが、レバーなどにより行なえる構成が好ましい。い
ずれにしてもフック202の回動時に、インクジェット
カートリッジ11は、プラテンローラ251側へ移動し
つつ、位置決め用の突起137,138が前板201の
突出面212に当接可能な位置へと移動する。フック2
02の左方側への移動によって、90゜角のフック面2
03がインクジェットカートリッジ11の爪165の9
0゜面に密着しつつ、インクジェットカートリッジ11
が突起137と突出面212との接触域を中心に水平面
内で旋回し、最終的にパッド122とパッド164相互
の接触が始まる。そしてフック202が所定位置、すな
わち固定位置に保持されると、パッド122とパッド1
64との完全接触状態と、突起137,138と突出面
212との完全面接触と、フック面203と爪165の
90゜面の2面接触と、配線基板121と位置決め面2
08との面接触が同時に形成されて、キャリッジ16に
対するインクジェットカートリッジ11の保持が完了す
る。
【0045】次に、インクジェット記録装置15の概略
について説明する。
【0046】本発明が適用されるインクジェット記録装
置の概観は、図6に示されている。ら線溝255の刻ま
れたリードスクリュー256は、駆動モータ264の正
逆回転に連動し、駆動力伝達ギア262,260を介し
て回転駆動される。キャリッジ16は、取付け部252
(図5)に設けられたピン(不図示)によってら線溝2
55に対して係合し、さらに案内レール254に摺動自
在に案内されていることにより、図示矢印a,b方向に
往復移動できるようになっている。紙押え板253は、
キャリッジ16の移動方向にわたって、記録媒体272
をプラテンローラ251に対して押圧する。フォトカプ
ラ258,259は、キャリッジ16のレバー257の
この域での存在を確認して駆動モータ264の回転方向
の逆転等を行なうためのホームポジション検知手段を構
成する。インクジェットヘッド12の前面をキャップす
るキャップ部材270は、支持部材265によって支持
され、さらに吸引手段273を備え、キャップ内開口2
71を介してインクジェットヘッド12の吸引回復を行
なう。本体支持板267には支持板268が取付けられ
ており、この支持板268に摺動自在に支持されたクリ
ーニングブレード266は、図示しない駆動手段によっ
て前後方向に移動される。クリーニングブレード266
の形態は図示するものに限られず、公知のものが本例に
適用できることは言うまでもない。レバー263は、吸
引回復操作を開始するためのもので、キャリッジ16と
当接するカム269の移動にともなって移動し、駆動モ
ータ264からの駆動力がギア261やクラッチ切換等
の公知の伝達手段によって移動制御される。
【0047】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復の各処理は、キャリッジ16がホームポジション
側領域にきたときリードスクリュー256の作用によっ
て、それぞれの対応位置で行なわれるようになっている
。周知のタイミングで所望の作動を行なうようにすれば
、本例にはいずれも適用できる。上述における各構成は
単独でも複合的に見ても優れたものであり、本発明にと
って好ましい構成例を示している。
【0048】次に、インク吸収体150について説明す
る。
【0049】インク吸収体150は、■セルロースもし
くはセルロース誘導体、■ショ糖のプロピレンオキサイ
ド付加物をポリエーテルポリオールとして用いた発泡ポ
リウレタン、■ショ糖のエチレンオキサイドおよびプロ
ピレンオキサイド付加物をポリエーテルポリオールとし
て用いた発泡ポリウレタン、■芳香族アミンのプロピレ
ンオキサイド付加物をポリエーテルポリオールとして用
いた発泡ポリウレタン、■芳香族アミンのエチレンオキ
サイドおよびプロピレンオキサイド付加物をポリエーテ
ルポリオールとして用いた発泡ポリウレタン、■脂肪族
アミンのプロピレンオキサイド付加物をポリエーテルポ
リオールとして用いた発泡ポリウレタン、■脂肪族アミ
ンのエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド付
加物をポリエーテルポリオールとして用いた発泡ポリウ
レタン、のいずれかからなる多孔質体である。
【0050】まず、上記■に挙げたセルロースもしくは
セルロース誘導体からなる場合について説明する。この
場合、インク吸収体150は、例えば酢酸セルロース、
硝酸セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース
などをアセトンあるいは酢酸エチルなどの有機溶剤に溶
解し、多孔質体とするための公知の方法として、これに
食塩の微粒子を分散混合させ、注型によってブロック状
あるいは膜状に成形し、しかるのちに、30℃、pHが
約12の水酸化ナトリウム水溶液によってケン化し、脱
食塩して再生セルロースの多孔質体とすることにより製
造される。その後得られたインク吸収体150をインク
タンク14に装着する。
【0051】多孔質体としての強度を向上させるため、
セルロースもしくはセルロース誘導体として、その分子
量が6×104〜3×105の範囲にあるものを用いる
ことが好ましい。食塩の微粒子には、多孔質であるイン
ク吸収体150に要求される孔径に等しい粒径のものを
用いればよく、食塩の微粒子の粒径を制御する方法とし
ては、分級あるいは混合粉砕して一定の粒径にする方法
がある。インク吸収体150の孔径としては、100〜
800μmが好ましく、100〜500μmがより好ま
しい。
【0052】次に、上記■〜■に挙げた発泡ポリウレタ
ンからなる場合について説明する。この場合、発泡ポリ
ウレタンの原料であるポリオールとして、上記■〜■の
いずれかに記載されたポリエーテルポリオールを使用す
ることになる。まず、このポリエーテルポリオールとポ
リイソシアネートとを公知の方法により連続的に重合、
発泡させ、高さ約1m、幅約2m、長さ約60mの発泡
体を形成する。次に、この発泡体を小さなブロックに裁
断する。発泡の際にポリウレタン骨格の間に薄い膜が生
じるが、このような膜が有るとインクの流動性が悪くな
り、供給できるインクの量が減ってしまう。そこで、ガ
ス爆発を利用した公知の膜取り工程を実行し、連続気泡
体とする。これは発泡ポリウレタンをエアフィルター等
に用いる場合、通気を良くするためによく行なわれる工
程である。膜取り工程を終了した発泡体のブロックは、
所定の厚さに裁断され、熱プレス等が行なわれる。熱プ
レスされた板状の発泡体は、所定の寸法に型によりプレ
ス抜きされ、インク吸収体140となる。その後インク
タンク14に装着される。
【0053】ポリイソシアネートとしては、例えば、ト
リレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
、ジフェニルメタンジイソシアネートなどを使用するこ
とができる。また、ポリエーテルポリオールの原料とし
て芳香族アミンを使用する場合、芳香族アミンとしては
、例えば、1,4−ジクロル−3,5−ジアミノベンゼ
ン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどを
使用することができる。さらに、ポリエーテルポリオー
ルの原料として脂肪族アミンを使用する場合、脂肪族ア
ミンとしては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン、
1,4−シクロヘキサンジアミンなどを使用することが
できる。
【0054】以上説明したようなインク吸収体150は
、機械的強度や寸法の安定性が良好であるとともに、イ
ンク中への有機溶出物が少ないものである。以下、本実
施例のインク吸収体150について行った実験の結果に
ついて説明する。[実施例1]インク吸収体として、酢
酸セルロース(分子量1×105)を上述の方法によっ
て多孔質体としたものを使用し、印字品位とインク中へ
の有機溶出物の溶出量とについて調べた。
【0055】まず、インク吸収体をインクジェットカー
トリッジのインクタンクに装着し、下記の組成の30m
lのインクを吸収、保持させた。これを60℃において
、1日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間それぞれ保存し、そ
の後このインクジェットカートリッジを用いて印字を行
ない、この時の印字品位を評価した。これと同時にイン
ク中への有機溶出物の溶出量を測定した。なお、60℃
で1ヶ月の保存は、室温での1ヶ年の保存に相当する。
【0056】 (インク組成) トリエチレングリコール              
    5.0重量部 グリセリン                    
        10.0  〃イソプロピルアルコー
ル                  2.0  〃
トリエタノールアミン               
     0.1  〃FB−2(染料)      
                  2.5  〃純
水                        
          80.4  〃印字品位は、記録
紙に印字されたものをインクのにじみ(フェザリング)
や裏ぬけ(全面に黒を印字したときの紙裏面側へのイン
クの浸透)による光学濃度の低下などの観点によって、
総合的に評価した。この評価は、官能試験の方法により
、A〜Dの4段階に分けることによって行なった。Aは
良好、Bはやや良好で印字品位の許容内、Cはやや劣っ
て印字品位の許容外、Dはかなり劣るの各レベルに相当
する。
【0057】インク中への有機溶出物の定量は、高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)によって、検量線法
により行なった。HPLC装置として昭和電工社製のソ
ーデックス(shodex)ds−3型を用い、分離カ
ラムとしてソーデックスB−806型を用い、検出器と
しては屈折率型のソーデックス  RISE−51型を
用い、分離溶媒(移動相)としてメタノール:水=6:
4のものを流量1ml/分で流した。
【0058】その結果、60℃における保存期間が1日
〜3ヶ月間のいずれのものについても、印字品位の評価
レベルはAであり、有機溶出物は認められなかった。 [実施例2]実施例1で作成したインク吸収体について
、インク中への有機溶出物の量の変化をUV吸収スペク
トル法により調べた。
【0059】まず、実施例1でのインクから染料のFB
−2を除いた組成の試験液30mlを入れたガラスビン
中にこのインク吸収体を密閉収納し、60℃において1
日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間それぞれ保存した。一方
、ブランク試料として、試験液のみをガラスビンに封入
し、60℃において1日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間そ
れぞれ保存したものを用意した。その後、インク吸収体
を収納した方の試験液とブランクの試験液のそれぞれに
ついてUV吸収スペクトルを測定して比較した。その結
果、インク吸収体からの有機物の溶出は認められず、ブ
ランクと比較して同様のスペクトルを示した。 [実施例3]実施例1において原料となる酢酸セルロー
スの分子量を変化させたインク吸収体を作成し、他は実
施例1と同様にして、印字品位と有機溶出物の量の変化
を測定した。なお、酢酸セルロースの分子量は、銅アン
モニア溶液中(20℃)で測定された極限粘度(η)を
式:Mw=[η]×3.2×103に代入して算出され
る粘度平均分子量Mwによって表した。その結果を表1
に示す。表中、○は溶出物なし、△は溶出物を少し検出
、×は溶出物が比較的多いを表す。
【0060】
【表1】   この結果から、酢酸セルロースの分子量に好適な範
囲があることがわかり、分子量として6×104〜3×
105が好ましいことがわかった。 [実施例4]ポリエーテルポリオールとしてショ糖のエ
チレンオキサイドとプロピレンオキサイド付加物(分子
量約2000)を用い、ポリイソシアネートとしてトリ
レンジイソシアネートを用い、これらを公知の方法で重
合させて発泡させ、膜取り工程によって連続気泡として
所定の大きさに裁断した発泡ポリウレタンをインク吸収
体とした。
【0061】まず、インク吸収体をインクジェットカー
トリッジのインクタンクに装着し、下記の組成の30m
lのインクを吸収、保持させた。これを60℃において
1日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間それぞれ保存し、その
のち実施例1と同様に印字品位とインク中への有機溶出
物の量の変化を調べた。なお、60℃で1ヶ月の保存は
、室温での1ヶ年の保存に相当する。その結果を表2に
示す。
【0062】 (インク組成) トリエチレングリコール              
    5.0重量部 グリセリン                    
        10.0  〃イソプロピルアルコー
ル                  2.0  〃
トリエタノールアミン               
     0.1  〃FB−2(染料)      
                  2.5  〃純
水                        
          80.3  〃酢酸リチウム  
                         
 0.1  〃
【0063】
【表2】 *1  有機溶出物量は、インクの単位重量に対する溶
出物の割合で表した。
【0064】この結果から明らかなように、有機溶出物
の量は少なく、かつ溶出物があったとしても印字品位に
影響を与えないことがわかった。 [比較例1]インク吸収体として、ヒューレッド・パッ
カード社製のインクジェット記録装置(商品名:デスク
ジェット)用のインクジェットカートリッジに用いられ
ているものを使用し、実施例1でのインクを使用し、実
施例1と同様にして、インク中に60℃において1日、
1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間それぞれ保存し、印字品位と
インク中への有機溶出物の量の変化を調べた。その結果
を表2に示した。 [実施例5]ポリエーテルポリオールとして、ショ糖の
プロピレンオキサイド付加物(分子量約2000)を用
い、ポリイソシアネートとしてジフェニルメタンジイソ
シアネートを用い、これらを公知の方法で重合させて発
泡させ、膜取り工程によって連続気泡として所定の大き
さに裁断した発泡ポリウレタンをインク吸収体とした。
【0065】このインク吸収体について、実施例4での
インクを使用し、実施例1と同様にして、インク中に6
0℃において1日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間それぞれ
保存し、印字品位とインク中への有機溶出物の量の変化
を調べた。なお、60℃で1ヶ月の保存は、室温での1
ヶ年の保存に相当する。その結果、実施例4と全く同様
の良好な結果が得られた。 [実施例6]ポリエーテルポリオールとして、2,4−
トリレンジアミンへのプロピレンオキサイドとエチレン
オキサイドとの付加物(分子量約4000)を用い、ポ
リイソシアネートとしてトリレンジイソシアネートを用
い、これらを公知の方法で重合させて発泡させ、膜取り
工程によって連続気泡として所定の大きさに裁断した発
泡ポリウレタンをインク吸収体とした。
【0066】このインク吸収体について、実施例1での
インクを使用し、実施例1と同様にして、インク中に6
0℃において1日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間それぞれ
保存し、印字品位とインク中への有機溶出物の量の変化
を調べた。なお、60℃で1ヶ月の保存は、室温での1
ヶ年の保存に相当する。その結果を表2に示した。 [実施例7]ポリエーテルポリオールとして、4,4’
−ジアミノジフェニルメタンのプロピレンオキサイド付
加物(分子量約5000)を用い、ポリイソシアネート
としてトリレンジイソシアネートを用い、これらを公知
の方法で重合させて発泡させ、膜取り工程によって連続
気泡として所定の大きさに裁断した発泡ポリウレタンを
インク吸収体とした。
【0067】このインク吸収体について、実施例1での
インクを使用し、実施例1と同様にして、インク中に6
0℃において1日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間それぞれ
保存し、印字品位とインク中への有機溶出物の量の変化
を調べた。なお、60℃で1ヶ月の保存は、室温での1
ヶ年の保存に相当する。その結果、実施例6と全く同様
の良好な結果が得られた。 [実施例8]ポリエーテルポリオールとして、エチレン
ジアミンへのプロピレンオキサイドとエチレンオキサイ
ドとの付加物(分子量約5000)を用い、ポリイソシ
アネートとしてトリレンジイソシアネートを用い、これ
らを公知の方法で重合させて発泡させ、膜取り工程によ
って連続気泡として所定の大きさに裁断した発泡ポリウ
レタンをインク吸収体とした。
【0068】このインク吸収体について、実施例4での
インクを使用し、実施例1と同様にして、インク中に6
0℃において1日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間それぞれ
保存し、印字品位とインク中への有機溶出物の量の変化
を調べた。なお、60℃で1ヶ月の保存は、室温での1
ヶ年の保存に相当する。その結果を表2に示した。 [実施例9]ポリエーテルポリオールとして、1,4−
シクロヘキサンジアミンのプロピレンオキサイド付加物
(分子量約4000)を用い、ポリイソシアネートとし
てトリレンジイソシアネートを用い、これらを公知の方
法で重合させて発泡させ、膜取り工程によって連続気泡
として所定の大きさに裁断した発泡ポリウレタンをイン
ク吸収体とした。
【0069】このインク吸収体について、実施例4での
インクを使用し、実施例1と同様にして、インク中に6
0℃において1日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月間それぞれ
保存し、印字品位とインク中への有機溶出物の量の変化
を調べた。なお、60℃で1ヶ月の保存は、室温での1
ヶ年の保存に相当する。その結果、実施例8と全く同様
の良好な結果が得られた。
【0070】以上、本発明の実施例について説明したが
、上記各実施例の結果からも明らかなように、本発明の
インク吸収体によれば、インク中への有機溶出物の量す
なわち不純物の溶出量をインク重量に対して0.01重
量%以下とすることができる。
【0071】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でもキヤノン(株)の提唱する、熱エネルギーを利用
してインクを吐出させる方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて、優れた効果をもたらすものである。
【0072】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4,723,129号明細書、同第4,
740,796号明細書に開示されている基本的な原理
を用いて行なうものが好ましい。この方式はいわゆるオ
ンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可
能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(
インク)が保持されているシートや液路に対応して配置
されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核
沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの
駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エ
ネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰
させて、結果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(イ
ンク)内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡
の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)
を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆
動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収
縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(インク
)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の
駆動信号としては、米国特許第4,463,359号明
細書、同第4,345,262号明細書に記載されてい
るようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度
上昇率に関する発明の米国特許第4,313,124号
明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れ
た記録を行なうことができる。
【0073】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4,558,333号明細書、米国特
許第4,459,600号明細書を用いた構成も本発明
に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に
対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とす
る構成を開示する特開昭59年第123670号公報や
熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応さ
せる構成を開示する特開昭59年第138461号公報
に基づいた構成としても本発明は有効である。
【0074】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満
たす構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0075】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0076】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段などを付加することは本発明の効果を一層安定化で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリー
ニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体ある
いはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせ
による予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐
出モードを行なうことも安定した記録を行なうために有
効である。
【0077】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラーまたは、混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0078】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化もしくは液体あるい
は、上述のインクジェットではインク自体を30℃以上
70℃以下の範囲内で温度調整を行なってインクの粘性
を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的
であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなす
ものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギーによ
る昇温をインクの固形状態から液体状態への態変化のエ
ネルギーとして使用せしめることで防止するかまたは、
インクの蒸発防止を目的として放置状態で固化するイン
クを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録
信号に応じた付与によってインクが液化してインク液状
として吐出するものや記録媒体に到達する時点ではすで
に固化し始めるものなどのような、熱エネルギーによっ
て初めて液化する性質のインク使用も本発明には適用可
能である。このような場合インクは、特開昭54−56
847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に
記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液
状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体
に対して対向するような形態としてもよい。本発明にお
いては、上述した各インクに対して最も有効なものは、
上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、■セルロ
ースもしくはセルロース誘導体、■ショ糖のプロピレン
オキサイド付加物をポリエーテルポリオールとして用い
た発泡ポリウレタン、■ショ糖のエチレンオキサイドお
よびプロピレンオキサイド付加物をポリエーテルポリオ
ールとして用いた発泡ポリウレタン、■芳香族アミンの
プロピレンオキサイド付加物をポリエーテルポリオール
として用いた発泡ポリウレタン、■芳香族アミンのエチ
レンオキサイドおよびプロピレンオキサイド付加物をポ
リエーテルポリオールとして用いた発泡ポリウレタン、
■脂肪族アミンのプロピレンオキサイド付加物をポリエ
ーテルポリオールとして用いた発泡ポリウレタン、■脂
肪族アミンのエチレンオキサイドおよびプロピレンオキ
サイド付加物をポリエーテルポリオールとして用いた発
泡ポリウレタン、のいずれかによってインク吸収体を形
成することにより、長期間にわたってインクジェット記
録用のインクを吸収・保持させた場合においても、イン
クへの不純物の溶出が少なく印字品質の劣化をもたらさ
ないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインク吸収体を組み込んだ
インクジェットカートリッジの斜視図である。
【図2】図1のインクジェットカートリッジの構成を示
す分解図である。
【図3】インクジェットヘッドの構成を示す部分斜視図
である。
【図4】インクタンクのインクジェットユニットを取り
付ける部分の説明図である。
【図5】インクジェットカートリッジのインクジェット
記録装置への取り付けを示す説明図である。
【図6】インクジェット記録装置の外観を示す概略斜視
図である。
【符号の説明】
11        インクジェットカートリッジ12
        インクジェットヘッド13     
   インクジェットユニット14        イ
ンクタンク 15        インクジェット記録装置16  
      キャリッジ 20        カートリッジ本体101    
  吐出口 102      電気熱変換体 103      ヒーターボード 104      オリフィスプレート108    
  インク液路 121      配線基板 123      支持体 150      インク吸収体 154      インク供給口 156      大気連通口 157      大気圧供給空間 165      爪 202      フック 251      プラテンローラ 254      案内レール 256      リードスクリュー 272      記録媒体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  インクジェット記録に用いられるイン
    クを吸収して保持し、多孔質体からなるインク吸収体に
    おいて、前記多孔質体をセルロースもしくはセルロース
    誘導体で形成することを特徴とするインク吸収体。
  2. 【請求項2】  インクジェット記録に用いられるイン
    クを吸収して保持し、多孔質体からなるインク吸収体に
    おいて、前記多孔質体をポリオールとしてポリエーテル
    ポリオールを使用した発泡ポリウレタンで形成し、前記
    ポリエーテルポリオールが、ショ糖のプロピレンオキサ
    イド付加物であることを特徴とするインク吸収体。
  3. 【請求項3】  インクジェット記録に用いられるイン
    クを吸収して保持し、多孔質体からなるインク吸収体に
    おいて、前記多孔質体をポリオールとしてポリエーテル
    ポリオールを使用した発泡ポリウレタンで形成し、前記
    ポリエーテルポリオールが、ショ糖のエチレンオキサイ
    ドおよびプロピレンオキサイド付加物であることを特徴
    とするインク吸収体。
  4. 【請求項4】  インクジェット記録に用いられるイン
    クを吸収して保持し、多孔質体からなるインク吸収体に
    おいて、前記多孔質体をポリオールとしてポリエーテル
    ポリオールを使用した発泡ポリウレタンで形成し、前記
    ポリエーテルポリオールが、芳香族アミンのプロピレン
    オキサイド付加物であることを特徴とするインク吸収体
  5. 【請求項5】  インクジェット記録に用いられるイン
    クを吸収して保持し、多孔質体からなるインク吸収体に
    おいて、前記多孔質体をポリオールとしてポリエーテル
    ポリオールを使用した発泡ポリウレタンで形成し、前記
    ポリエーテルポリオールが、芳香族アミンのエチレンオ
    キサイドおよびプロピレンオキサイド付加物であること
    を特徴とするインク吸収体。
  6. 【請求項6】  インクジェット記録に用いられるイン
    クを吸収して保持し、多孔質体からなるインク吸収体に
    おいて、前記多孔質体をポリオールとしてポリエーテル
    ポリオールを使用した発泡ポリウレタンで形成し、前記
    ポリエーテルポリオールが、脂肪族アミンのプロピレン
    オキサイド付加物であることを特徴とするインク吸収体
  7. 【請求項7】  インクジェット記録に用いられるイン
    クを吸収して保持し、多孔質体からなるインク吸収体に
    おいて、前記多孔質体をポリオールとしてポリエーテル
    ポリオールを使用した発泡ポリウレタンで形成し、前記
    ポリエーテルポリオールが、脂肪族アミンのエチレンオ
    キサイドおよびプロピレンオキサイド付加物であること
    を特徴とするインク吸収体。
  8. 【請求項8】  インクと、該インクを収納するインク
    収納部と、該インク収納部に設けられた大気連通口と、
    該大気連通口とは異なる位置で前記インク収納部に連通
    する吐出部と、記録信号に応じてインクにエネルギーを
    加えて前記吐出部から記録媒体に向けて前記インクを吐
    出させる吐出エネルギー発生手段とを有するインクジェ
    ットカートリッジにおいて、前記インク収納部内に、請
    求項1ないし7いずれか1項記載のインク吸収体を設け
    、前記インク吸収体にインクを保持させることにより前
    記インク収納部にインクを収納させたインクジェットカ
    ートリッジ。
  9. 【請求項9】  吐出エネルギー発生手段は、記録信号
    に応じた電気信号の供給によってインク内に膜沸騰を生
    じさせる、熱エネルギー発生手段である請求項8記載の
    インクジェットカートリッジ。
  10. 【請求項10】  請求項8または9記載のインクジェ
    ットカートリッジと、該インクジェットカートリッジを
    保持して前記インクジェットカートリッジを記録媒体の
    表面に平行な方向に往復運動させるキャリッジと、吐出
    エネルギー発生素子に記録信号に応じた電気信号を供給
    する手段とを有するインクジェット記録装置。
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