JPH04351999A - 多層膜反射鏡及びその製造方法 - Google Patents

多層膜反射鏡及びその製造方法

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JPH04351999A
JPH04351999A JP12594191A JP12594191A JPH04351999A JP H04351999 A JPH04351999 A JP H04351999A JP 12594191 A JP12594191 A JP 12594191A JP 12594191 A JP12594191 A JP 12594191A JP H04351999 A JPH04351999 A JP H04351999A
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JP
Japan
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multilayer film
film
multilayer
reflecting mirror
reflectance
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JP12594191A
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Hiroaki Nagai
宏明 永井
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層膜反射鏡、特にX
線及び真空紫外領域の波長の光を対象とした多層膜反射
鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光の波長がX線や真空紫外線のよ
うに短い場合であっても高い反射率を得る方法として、
全反射を利用する以外に、多層膜反射鏡を用いる方法が
提案されている。多層膜反射鏡は、基板の表面に複素屈
折率の異なる2種類の物質を交互に積層したものであり
、特に「水の窓」と呼ばれる、水による吸収が少なく生
体観察に適する波長44Å〜20Åの領域のX線に対し
ては、高い反射率を得るためにこれら2種類の物質を1
00層以上積層する必要がある。
【0003】このような多層膜反射鏡の一例の要部が図
6に示されている。図6には、複素屈折率の異なる2種
類の物質を交互にm層積層した場合の多層膜の、第m層
とその下の第(m−1)層の膜が示されている。この場
合、特定の波長λの光を特定の入射角θで多層膜に入射
させた時に得られる反射率Rmは、フレネル係数rm 
を用いた漸化式に準拠した次式(1)で与えられる。(
波岡武  昭和60年度科学研究費補助金(試験研究(
2))研究成果報告書「軟X線リソグラフィ用光源及び
光学系の開発」研究課題番号59850007参照)但
し、δm:膜内1往復の位相差 Rm−1 :(m−1)層膜まで積層したときの複素振
幅反射率 i:虚数単位 しかし、実際に得られる反射率は物質間の界面の粗さの
影響を受けるため、(1)式から得られる反射率Rmよ
りも小さくなる。
【0004】界面の粗さの影響を考慮した反射率Rmを
求めるには、次のようにすればよい。即ち、図7に示す
単層膜において、光の入射側の媒質iと単層膜を構成す
る媒質jとの間の面粗さを考慮した反射率を求めるため
に、Debye−Wallar型係数をFijとした場
合、 但し、ni :媒質iの複素屈折率 θi :媒質iへの複素屈折角 σij:面粗さの平均自乗根(rms)の値成る式を仮
定し、このFijを用いてフレネル係数rを、    
              r′=Fij・r   
                         
      (3)で補正する。(柳原美廣  昭和6
3年度科学研究費補助金総合研究(B)研究成果報告書
「X線結像光学」研究課題番号63306032参照)
そして、この補正されたフレネル係数r′を用いること
により、(1)式から界面の粗さを考慮した多層膜の反
射率を求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の多層
膜反射鏡においては、多層膜支持体上に上方に向かって
順に多層膜を成膜していくため、X線の光量が多く且つ
多層膜を構成する物質によるX線の吸収が少ない上層ほ
ど界面の粗さが大きく、X線の光量が少ない基板近辺の
層ほど界面の粗さは小さいという特徴がある。このため
、多層膜上層における界面の粗さが反射率を大きく低下
させる原因になっており、特に「水の窓」の波長領域で
は、多層膜を構成する物質による光の吸収が大きい上、
膜の積層数が多いために界面の粗さの影響が大きくなり
、反射率がかなり低下するという問題があった。しかし
ながら、界面の粗さを小さくするために求められる最適
な成膜条件を実現することは困難である。特に、短周期
の多層膜を成膜するにあたっては、界面の粗さによる上
記問題が顕著に現れる。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑み、成膜
法を変更することなく、多層膜を構成する物質間の界面
の粗さによる反射率の低下を小さくできるようにした多
層膜反射鏡及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明による多
層膜反射鏡は、多層膜支持体に多層膜が固定されている
多層膜反射鏡において、多層膜支持体は多層膜成膜時に
おける多層膜の自由端面側に密着固定されていることを
特徴とするものである。
【0008】又、本発明による多層膜反射鏡の製造方法
は、多層膜成膜用基板上に多層膜を成膜し、この多層膜
の自由端面上に多層膜支持体を密着固定した後、多層膜
成膜用基板を除去して成るものである。
【0009】このため、多層膜積層時に最初に成膜した
層がX線等の光の入射面となり、多層膜を構成する物質
によるX線等の吸収が少ない上層ほど界面の粗さが小さ
くなって、多層膜に入射するX線等の反射率の低下が減
少され、反射率が高い。
【0010】
【実施例】以下、図1乃至図5に示された実施例に基づ
いて、本発明を詳細に説明する。図1は本実施例による
X線用多層膜反射鏡の構造を示すものであり、1はポリ
テトラフルオロカーボンから成る多層膜支持体、2はこ
の多層膜支持体1上に成膜されたNi(ニッケル)、3
はNi2上に成膜されたTi(チタン)であり、Ni2
とTi3とは交互に201層積層されて多層膜4が形成
されている。しかも、多層膜支持体1が密着するNi層
2は、多層膜積層時に最後に成膜した層であり、X線等
光の入射面は、最初に成膜したNi層2である。
【0011】次に、この多層膜反射鏡の製造方法につい
て説明する。まず、図2に示すように、多層膜成膜用基
板を構成する成膜用シリコン基板5上にエッチングスト
ッパとして膜厚0.1μmの窒化シリコン膜6を成膜し
、次にこの窒化シリコン膜6上にスパッタリング法によ
って、Ni膜2とTi膜3とを交互に201層積層して
多層膜4を成膜する。尚、図2に示すようにして積層さ
れる多層膜4に関して、多層膜の層数と界面粗さとの関
係を示すと、図3のように膜の積層数に比例して界面粗
さが大きくなる。
【0012】そして、図2の多層膜4に対して、図4で
示すように、多層膜4の上方即ち自由端面側からポリテ
トラフルオロカーボンを流し込んで凝固させ、多層膜支
持体1を形成する。  その後、水酸化カリウム(KO
H)を主成分とするエッチング液に浸して、成膜用シリ
コン基板5を溶かす。そして、最後に窒化シリコン膜6
を除去することにより、図1に示すX線用多層膜反射鏡
が得られる。
【0013】このようにして得られた多層膜反射鏡につ
いて、波長39.8Åで直入射のX線に対して上述の(
1)式を用いて設計した、界面の粗さを考慮しない多層
膜反射鏡の入射角度に対する反射率分布を示せば、図5
のaで示す特性を呈する。本多層膜反射鏡の構造によれ
ば、単一のNi層2の厚さを9.9Å、Ti層3の厚さ
を10.9Åとして201層積層することにより、最大
値で13.0%の反射率が得られる。
【0014】尚、本実施例で必要とされるNiとTiの
複素屈折率nは、                   n=(1−δ)
−iβ                      
      (4)但し、1−δ:屈折率 β  :吸収係数 i  :虚数単位 で求められる。ここで、δとβは、ヘンケ(Henke
)他によって発表されている原子散乱因子の表(B.H
enke  Atomic  data  andnu
clear  data  table  27.1−
144(1982))を利用して、次式によって算出し
た。 但し、f1 :原子散乱因子の実部 f2 :原子散乱因子の虚部 Na :単位体積当たりの原子数 λ  :波長 re :電子古典半径 i  :虚数単位
【0015】次に、本実施例で得られた図1に示す多層
膜反射鏡についての、界面の粗さの影響を受けた入射角
度に対する反射率分布を示すと、図5の破線bで示す曲
線から成る特性を呈することになる。これに対して、従
来例と同様な図2の構造の多層膜反射鏡について、実際
に得られる即ち界面の粗さに影響されたX線の入射角度
に対する反射率分布は、図5のcで示す特性を呈するこ
とになる。図5の特性線bとcについて垂直入射角度(
0度)による反射率を見ると、本実施例による多層膜反
射鏡は、従来の多層膜反射鏡と比較して約2倍の反射率
が得られることがわかる。
【0016】上述のように本実施例によれば、成膜法を
変更することなく、X線の入射光量が多い層ほど界面の
粗さが小さい構造を得ることができる。そのため、同一
の成膜条件で得られる図2に示す如き従来の多層膜反射
鏡と比較して反射率を大きくすることができる。
【0017】尚、上述の実施例では、多層膜としてNi
とTiをスパッタリング法によって平板基板上に成膜す
るようにしたが、これに限定されることなく、必要とさ
れる特性に応じてW,C,Si,Mo等の物質を、CV
D法,電子ビーム蒸着法等によって曲率を有する基板上
に成膜するようにしてもよい。又、上述の実施例では、
多層膜支持体としてポリテトラフルオロカーボンを、エ
ッチングストッパとして窒化シリコンを夫々用いてウェ
ットエッチングを行ったが、多層膜支持体としては、密
着固定するのに適した物質であれば樹脂に限ることはな
い。又エッチング法についても反応性イオンエッチング
等のドライエッチングを用いてもよい。又、エッチング
ストッパについても、エッチングに適した他の適宜物質
を用いてもよい。
【0018】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る多層膜反射
鏡及びその製造方法は、多層膜成膜時の多層膜自由端面
側に多層膜支持体を密着固定するようにしたから、成膜
法を変更することなく、X線の光量が多い層ほど界面の
粗さの小さい構造を得ることができるため、同一の成膜
条件で得られる多層膜反射鏡より反射率を大きくするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例についての多層膜反射鏡の構造
を示す図である。
【図2】実施例による多層膜反射鏡の製造過程の第一段
階における構造を示す図である。
【図3】図2の構造の多層膜反射鏡に関して膜の層数と
界面の粗さとの関係を示す図である。
【図4】実施例による多層膜反射鏡の製造過程の第二段
階における構造を示す図である。
【図5】多層膜反射鏡におけるX線の入射角度と反射率
との関係を示す図である。
【図6】従来の多層膜反射鏡の部分構成を示す図である
【図7】単層膜反射鏡の要部構成を示す図である。
【符号の説明】
1      多層膜支持体 4      多層膜 5      成膜用シリコン基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多層膜支持体に多層膜が固定されている多
    層膜反射鏡において、前記多層膜支持体は多層膜成膜時
    における多層膜の自由端面に密着固定されていることを
    特徴とする多層膜反射鏡。
  2. 【請求項2】多層膜成膜用基板上に多層膜を成膜し、該
    多層膜上に多層膜支持体を密着固定した後、前記多層膜
    成膜用基板を除去して成る多層膜反射鏡の製造方法。
JP12594191A 1991-05-29 1991-05-29 多層膜反射鏡及びその製造方法 Withdrawn JPH04351999A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002044437A3 (en) * 2000-11-02 2003-08-14 Composite Tool Company Inc High strength alloys and methods for making same
CN104726826A (zh) * 2015-03-27 2015-06-24 南通南京大学材料工程技术研究院 一种超高硬度Ti-Ni形状记忆合金薄膜的制备方法

Cited By (3)

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WO2002044437A3 (en) * 2000-11-02 2003-08-14 Composite Tool Company Inc High strength alloys and methods for making same
US7513961B2 (en) 2000-11-02 2009-04-07 Holzl Robert A High strength alloys and methods for making same
CN104726826A (zh) * 2015-03-27 2015-06-24 南通南京大学材料工程技术研究院 一种超高硬度Ti-Ni形状记忆合金薄膜的制备方法

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