JPH0435137Y2

JPH0435137Y2 -

Info

Publication number: JPH0435137Y2
Application number: JP19987387U
Authority: JP
Priority date: 1987-12-29
Filing date: 1987-12-29
Publication date: 1992-08-20
Also published as: JPH01104315U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、主としてBMC（Bulk Molding
Compound）射出成形機に備えられた材料押込装
置に関するものである。

［従来の技術］従来、この種の射出成形機の材料押込装置とし
ては、たとえば第６図に示すものが知られてい
る。

この図において、１は射出シリンダであり、こ
の射出シリンダ１は、第６図の紙面に直交する方
向に長手方向が向けられて、その基端部が移動台
２に、固定部材３により取り付けられている。こ
の固定部材３上には、射出シリンダ１内に連通す
るホツパ４が取り付けられており、このホツパ４
の上方には、タイバー５で支持された押込シリン
ダ６が設けられている。この押込シリンダ６のロ
ツド７先端には、ホツパ４に嵌合して該ホツパ４
に摺動自在なピストン８が設けられている。

そして、成形の際には、塊となつたポリエステ
ルプリミツクスなどのBMC材料をホツパ４に入
れ、該材料をピストン８でシリンダ１内に押し込
んでいる。また、上記BMC材料は、若干の粘性
を有するので、材料替えや色替えのときに、ホツ
パ４内を清掃する必要があり、この場合にはピス
トン８をホツパ４から引き抜いて、ホツパ４の開
口部から手を入れて清掃を行なつている。

また、上記のように押込シリンダ６をタイバー
５で支持する方式の他に、押込シリンダを、ホツ
パの上端に取り付けて該ホツパの周壁部で支持す
る方式のものもある。この方式のものは、ホツパ
がその下端部で上下に分割されており、上側のホ
ツパ部および押込シリンダを油圧シリンダなどで
傾斜させた際にホツパの下部が開口されるように
なつている。そして、色替えなどの際には、上記
のようにして、ホツパの下部を開口させた状態で
該ホツパ内を清掃している。

［考案が解決しようとする問題点］ところで、上記射出成形機の材料押込装置にお
いて、タイバー５で押込シリンダ６が支持された
ものは、ホツパ４の開口部から手を入れて清掃し
なくてはならず、ホツパ４の底部が清掃しずらい
という問題があつた。また、ホツパの周壁部で押
込シリンダが支持されたものは、ホツパの下部を
開口させることにより、ホツパの底部を簡単に清
掃することができるが、ホツパの上方内周側が掃
除しずらいという問題があつた。

［問題点を解決するための手段］本考案は上記問題点を解決するためになされた
ものであつて、ホツパを上下に分割可能に構成
し、その上側部分とピストンを適宜連結し得る連
結具を備えたことを特徴としている。

［作用］本考案においては、ホツパを上下に分離すると
ともに、連結具によりホツパの上側部分とピスト
ンとを連結してから、押込シリンダのロツドを縮
めると、該ホツパの上側部分がピストンとともに
上昇する。この状態で、ホツパの下側部分の底部
を清掃する。清掃が終わつたら、押込シリンダの
ロツドを伸ばしてホツパの上側部分を下げ、該ホ
ツパの分離された部分を結合するとともに、ホツ
パの上側部分とピストンとの連結状態を解く。こ
れにより、再び射出シリンダ内への材料押し込み
が可能になる。

［実施例］以下、第１図ないし第５図を参照して本考案の
一実施例を説明する。

第１図ないし第２図において、１１は射出シリ
ンダであり、この射出シリンダ１１は、その基端
部が移動台１２上に載置され、固定部材１３によ
り該移動台１２に固定されている。この射出シリ
ンダ１２内には、スクリユ１４が設けられてお
り、固定部材１３および射出シリンダ１１には、
スクリユ１４に通じる材料供給孔１５が形成され
ている。また、固定部材１３上には、前記材料供
給孔１５に連通するホツパ１６が設けられてい
る。

ホツパ１６は、円筒部１７と、この円筒部１７
の下側し設けられ該円筒部１７から円錐状に縮径
する縮径部１８とからなり、円筒部１７と縮径部
１８とがボルト１９により分割し得るように結合
されたものである。また、縮径部１８は、その下
端内径が上記材料供給孔１５の上端の径と同一に
形成され、下端部外周には該外周を一周する溝１
８ａが形成されている。そして、この縮径部１８
は、固定部材１３の上面にボルト２０により取り
付けられた止め金２１によつて溝１８ａの側面が
押圧され、該固定部材１３に固定されている。ま
た、円筒部１７の上端には、外周が四角形状に突
き出す鍔部１７ａが形成されており、この鍔部１
７ａの上端面には連結具２２が設けられている。
連結具２２は、長方形状の板状に形成されたもの
であり、長手方向の基端寄りに偏心された位置に
貫通孔が形成され、この貫通孔に挿通されたボル
ト２３によつて鍔部１７ａに取り付けられてい
る。そして、この連結具２２は、ボルト２３を中
心にして回転してその先端を円筒部１７の軸心側
に向けたときに、該先端が円筒部１７の内周面か
ら内側に突出し、該先端は反軸心側に向けたとき
に、円筒部１７の内側にはなんら突出しないよう
になつている。

また、移動台１２の四隅部には、４本のタイバ
ー２４が垂直に設けられており、このタイバー２
４の上端部には、押込シリンダ２５がホツパ１６
の軸心に一致されて設けられている。押込シリン
ダ２５は、油圧で作動するものであり、ロツド２
６の先端がホツパ側に向けられて設置されてい
る。ロツド２６の先端には、ホツパ１６の円筒部
１７の内周面に密嵌合しかつ軸方向に移動自在な
ピストン２７が設けられている。このピストン２
７は、その下面が縮径部１８の底部の円錐面と同
一形状の円錐状に形成されている。また、ピスト
ン２７は、押込シリンダ２５のロツド２６を縮め
た際に、ホツパ１６から完全に抜け出るようにな
つている。

また、第１図および第２図において、３１は移
動台１２を移動自在に支持する台であり、３２は
台３１を設置する射出成形機のベツドである。

次ぎに、上記のように構成された材料押込装置
の作用を説明する。

この材料押込装置で射出シリンダ１１内に
BMC材料を供給するには、第３図に示すように、
まず押込シリンダ２５のロツド２６を縮めて、ピ
ストン２７をホツパ１６から引き抜き、該ホツパ
１６の開口部からBMC材料を入れる。そして、
押込シリンダ２５のロツド２６を伸ばし、ピスト
ン２７でBMC材料を押して該材料を射出シリン
ダ１１内に強制的に押し込む。そうすると、回転
するスクリユ１４に材料が噛み込むようになる。

また、ホツパ１６内を清掃する場合には、まず
ホツパ１６からピストンを引き抜いて該ホツパ１
６の円筒部１７内周面を清掃する。このとき同時
にピストン２７の底面および周面を清掃する。次
ぎに、縮径部１８の底部および材料供給孔１５を
清掃するには、ボルト１９を取り外して円筒部１
７と縮径部１８とを分離し、ピストンがホツパ１
６内に位置する状態で、連結具２２を回転してそ
の先端をホツパ１６内方に突出させ、その位置に
ボルト２３で固定する。このようにしてから、押
込シリンダ２５のロツド２６を縮めると、第４図
に示すように、連結具２２にピストン２７の上端
面が引つ掛かつて、ピストン２７とともに円筒部
１７が上昇する。この状態で縮径部１８の底部お
よび材料供給孔１５を清掃する。また、材料供給
孔１５のみを清掃する場合いは、第５図に示すよ
うに、円筒部１７と縮径部１８とを結合した状態
で止め金２１を外し、ホツパ１６全体を上方に移
動してから行う。清掃が終わつたら、ピストン２
７を下げて、ホツパ１６を止め金２１により固定
し、連結具２２をホツパ１６の反軸心方向に回転
してその位置にボルト２３で固定する。これによ
り、ホツパ１６が固定部材１３に固定され、かつ
連結具２２がホツパ１６内に突出しないようにな
り、再びホツパ１６内へのBMC材料の供給およ
び射出シリンダ１１内への該材料の押し込みが可
能になる。

このように構成された材料押込装置において
は、押込シリンダ２５を利用して、ホツパ１６の
円筒部１７のみを上方に移動させたり、円筒部１
７と縮径部１８とを結合させた状態で該ホツパ１
６を上方に移動させたりすることができるから、
円筒部１７の内周面、該ホツパ１６の底部とされ
る縮径部１８の底部および材料供給孔１５を簡単
に清掃することができる。また、連結具２２をボ
ルト２３を軸心にして回転することにより、該連
結具２２の先端をホツパ１６の内側に突出させた
り、突出させなくしたりすることができるから、
ホツパ１６の上方への移動を簡単に行うことがで
きる。さらに、ピストン２７は、その下面が縮径
部１８の底部の円錐面と同一形状の円錐状に形成
されているから、押込シリンダ２５のロツド２６
を伸ばした際に該ピストンの下面が縮径部１８の
内面に沿つて近接する。したがつて、ホツパ１６
内の材料のほぼ総てを射出シリンダ１１内に押し
込むことができる。

［考案の効果］以上説明したように本考案によれば、押込シリ
ンダのロツドを縮めてピストンをホツパから引き
抜くことにより、該ホツパの上側部分の内周面を
簡単に清掃することができる。また、ホツパを上
下に分離するとともに、連結具によりホツパの上
側部分とピストンとを連結してから、押込シリン
ダのロツドを締めることにより、該ホツパの上側
部分を上昇させることができるので、ホツパの底
部とされる該ホツパの下側部分の底部を簡単に清
掃することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案の一実施例を示す
図であつて、第１図は材料押込装置の要部破断正
面図、第２図は同材料押込装置の要部破断側面
図、第３図ないし第５図は同材料押込装置の清掃
の仕方を示す説明図、第６図は従来例として示し
た材料押込装置の要部破断正面である。１１……射出シリンダ、１６……ホツパ、２２
……連結具、２５……押込シリンダ、２６……ロ
ツド、２７……ピストン。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】射出シリンダの上側に材料を該射出シリンダに
供給するためのホツパが設けられ、このホツパの
上方に押込シリンダが設けられ、この押込シリン
ダのロツド先端に固定されたピストンによつて前
記ホツパ内の材料を射出シリンダに押し込む射出
成形機の材料押込装置において、上記ホツパは上下に分割可能に構成され、その
上側部分と前記ピストンを適宜連結し得る連結具
が備えられていることを特徴とする射出成形機の
材料押込装置。