JPH04350213A - 駐船用揚船設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、海・河川等の水に浮上
しているボート、ヨット等の主として小型船舶を陸上に
引き揚げて収納するのに利用されて好適な駐船用揚船設
備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の小型船舶の陸上への引き
揚げ設備として、図５に示すように、海・河川等の水１
に浮上している船体２を載置して陸３上に移動させるた
めの台車４と、この台車４をワイヤ５で陸上に引っ張る
電動あるいは熱機関式のウインチ６と、台車４を水１か
ら陸３上にわたって移動させる比較的緩い傾斜のスロー
プ７とを備えたいわゆるスロープ式揚船設備が広く利用
されている。台車４は、船体２の底が載置される載置部
８と、スロープ７に接する摩擦係数の小さな車輪９とを
有している。この台車４を引っ張る電動ウインチ６は、
台車４に接続されるワイヤ５と、このワイヤ５をモータ
ー等を回転させて巻き込むドラム１０とからなり、陸３
上のスロープ７上に、あるいはその延長上に固定されて
いる。このスロープ７は、低角度に傾けられるため、水
中から陸上にわたる長い範囲でコンクリート等により形
成されている。

【０００３】これらを使用して船体２を収納するには、
水１に浮上する船体２を沿岸に近づけ、水面下のスロー
プ７上に移動させるとともに、台車４を陸３上から浮上
している船体２の下方に移動させる。ここで、船体２の
底を台車４の載置部８に載せる。この船体２を載せた台
車４を、電動ウインチ６のドラム１０を回転し、陸３上
のスロープ７に移動する。こうして、船体２のマスト１
１を折り、船体２を陸３上に引き揚げていた。

【０００４】一方、他の揚船設備の例として、図６に示
すように、クレーン１２を使用する方法も知られている
。このクレーン１２は、沿岸の陸３上に固定された固定
部１３と、水平移動自在のアーム部１４と、上下移動自
在の吊り上げ部１５とからなる。この吊り上げ部１５は
、アーム部１４に接続されたワイヤ１６と、このワイヤ
１６を巻き込むドラム（図略す）とからなる。このクレ
ーン１２を使用した揚船方法としては、浮上する船体２
を沿岸に近づけ、船体２の帆を降ろし、マストを折って
、船体２の前後左右を吊り上げ部１５のワイヤ１６に接
続する。このワイヤ１６をドラムにより巻き込んで、船
体２を空中に吊り上げる。そして、アーム部１４を水面
上から陸上の方向に水平に移動し、巻き込まれたワイヤ
１６をほぐして、船体２を下げ、陸３上に引き揚げてい
た。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、図５で示し
たように、船体２を載置した台車４をワイヤ５を介して
ウインチ６で引き揚げるスロープ式揚船設備では、ウイ
ンチ６が故障すると、船体２が動き出すおそれが有り得
て、周囲の人が危険にさらされ、安全性の面で問題があ
った。さらに同設備においては、台車４を緩い傾斜のス
ロープ７上に沿って水１から陸３に移動させなければな
らず、台車４の移動距離が長くなり、駐船場に広いスペ
ースが必要となった。また、図６で示したように、浮上
している船体２をクレーン１２により引き揚げるクレー
ン式の場合には、空中に吊り上げるため、接続作業性が
繁雑であり、船体２が落下するおそれがあり、安全面に
問題があった。そして、このような従来のいずれの設備
においても、例えばこれをマリン型リゾート施設の一環
として設ける場合には、スペースや美観、運用面等で問
題があった。

【０００６】本発明は前記課題を有効に解決するもので
、船体を安全かつコンパクトに格納庫に収納できる駐船
用揚船設備の提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の駐船用揚船設備
は、船体が浮上した状態で進入可能な水域に設けられた
ピットと、このピットに隣接する形態で連通し、かつ、
当該ピットよりも上方位置に設けられた格納庫とを備え
、前記ピットには、当該ピット内の水位を上昇させてピ
ットと格納庫との間に船体の移動用水路を形成する水位
調節手段が設けられていることを特徴とするものである
。

【０００８】

【作用】本発明の駐船用揚船設備によれば、水位調節手
段により人工的にピット内の水位を上下させて、船体を
当該ピットよりも上方位置に設けられた格納庫に収納す
ることができる。そして、船体が浮上した状態で進入可
能な水域にピットが設けられ、このピットと該ピットに
隣接する格納庫との間に水位調節手段により船体の移動
用水路が設けられるため、浮上させた状態で船体を移動
させることができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の駐船用揚船設備の一実施例を
図１ないし図４を参照して説明する。この駐船用揚船設
備２１は、例えばヨットや、ボート等の船体２２を収納
する格納庫２３と、海・河川等の水域２４に浮上した状
態で船体２２を上下に移動可能な水位調節手段２５ａを
設けたピット２６とを備える。この船体２２が収納され
るピット２６には、ピット２６と、このピット２６付近
の水域２４とを仕切る例えば上下に移動可能な止水板２
７と、ピット２６内の水位を上昇させてピット２６と格
納庫２３との間に船体２２の移動用水路２５ｂを形成す
る水位調節手段２５ａである例えば揚水コントロールポ
ンプとが設けられている。ピット２６は、船体２２が浮
上した状態で進入可能な水域に形成され、水域２４と格
納庫２３との間に形成されている。

【００１０】一方、船体２２が収納される格納庫２３は
、前記ピット２６に隣接する形態で連通され、かつ、当
該ピット２６よりも上方位置である例えばリゾートマン
ションＲに駐車場とともに陸２８上に形成されている。 この格納庫２３には、船体２２が載置される支持台２９
と、格納庫２３とピット２６との間を仕切る開閉自在の
蓋部３０とが設けられている。

【００１１】次に、浮上している船体２２を格納庫２３
に収納する方法について図２および図４を参照しながら
説明する。図２に示すように、ピット２６の止水板２７
を下方に移動し、ピット２６を水域２４側に開放した状
態にする。このような船体２２が進入可能な状態で、水
域２４に浮上している船体２２をピット２６内に移動し
、止水板２７を上方に移動して、水域２４とピット２６
とを仕切り、船体２２をピット２６内に収納する。そし
て、図３に示すように、格納庫２３の蓋部３０を開放し
、仕切られたピット２６内に水位調節手段２５ａである
揚水コントロールポンプを運転し、ピット２６内の水位
を上げる。このときに、上昇する船体２２上の帆３１ａ
を降ろし、船体２２が左右に移動するのを防ぐ。そして
、ピット２６と格納庫２３とに水が入ることにより、ピ
ット２６と格納庫２３との間に船体２２の移動用水路２
５ｂを形成する。ここで、船体２２が浮上した状態で、
船体２２が格納庫２３に進入可能になる。

【００１２】こうして、図４に示すように、船体２２の
マスト３１ｂを折り曲げ、船体２２の高さを格納庫２３
の高さ方向の幅よりも小さくして、船体２２を格納庫２
３内に移動する。このときに、船体２２を支持台２９上
方で停めておく。そして、ピット２６の止水板２７を水
域２４の水面下に移動する。ここで、ピット２６内の水
が海・河川等の水域２４に流れ出すとともに、格納庫２
３内の水がピット２６に流れ出し、船体２２が下方へ移
動する。こうして、船体２２を支持台２９上に載置する
ことができるとともに、ピット２６内の水位が海・河川
等の水位と同じになり、格納庫２３の蓋部３０を閉める
ことによって、図１に示すように、船体２２を格納庫２
３に収納するものである。

【００１３】このような駐船用揚船設備２１によれば、
水位調節手段２５ａにより人工的にピット２６内の水位
を上下させて、船体２２を当該ピット２６よりも上方位
置に設けられた格納庫２３に収納することができるため
、長い距離のスロープが不必要となり、駐船場をコンパ
クトにすることができる。そして、船体２２が浮上した
状態で進入可能な水域２４にピット２６が設けられ、こ
のピット２６と該ピット２６に隣接する格納庫２３との
間に水位調節手段２５ａにより船体２２の移動用水路２
５ｂが設けられるため、船体２２を台車で移動させる必
要性をなくし、浮上させた状態で船体２２を移動させる
ため、作業性を向上させるとともに、安全性を向上させ
ることができる。このため、最近のリゾートマンション
Ｒのブームに伴う高付加価値化の一環のヨットポート等
の駐船場付きの住宅を実現することができ、リゾートマ
ンションＲの美観を損なうことなく、狭いスペースに駐
船場を設けることができ、イニシャルコストを低減させ
ることができる。

【００１４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の駐船用揚船設備によれば、水位調節手段により人工的
にピット内の水位を上下させて、船体を当該ピットより
も上方位置に設けられた格納庫に収納することができる
ため、駐船場をコンパクトにすることができる。そして
、船体が浮上した状態で進入可能な水域にピットが設け
られ、このピットと該ピットに隣接する格納庫との間に
水位調節手段により船体の移動用水路が設けられるため
、船体を浮上させた状態で移動させることができ、作業
性を向上させるとともに、安全性を向上させることがで
きる。このため、最近のリゾートマンションのブームに
伴う高付加価値化の一環のヨットポート等の駐船場付き
の住宅を実現することができ、リゾートマンションの美
観を損なうことなく、狭いスペースに駐船場を設けるこ
とができるという効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の駐船用揚船設備の一実施例の断面図で
ある。

【図２】図１の船体を水からピットに移動させた後の断
面図である。

【図３】図１の船体をピットから格納庫に移動させる前
の断面図である。

【図４】図１の船体をピットから格納庫に移動させた後
の断面図である。

【図５】従来の駐船場の斜視図である。

【図６】従来の揚船設備の斜視図である。

【符号の説明】

２１　　駐船場 ２２　　船体 ２３　　格納庫 ２４　　水 ２５ａ　　水位調節手段 ２５ｂ　　移動用水路 ２６　　ピット ２７　　止水板 ２９　　支持台 ３０　　蓋部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　船体が浮上した状態で進入可能な水域
   に設けられたピットと、このピットに隣接する形態で連
   通し、かつ、当該ピットよりも上方位置に設けられた格
   納庫とを備え、前記ピットには、当該ピット内の水位を
   上昇させてピットと格納庫との間に船体の移動用水路を
   形成する水位調節手段が設けられていることを特徴とす
   る駐船用揚船設備。