JPH04347874A - 帯電部材 - Google Patents

帯電部材

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JPH04347874A
JPH04347874A JP14994391A JP14994391A JPH04347874A JP H04347874 A JPH04347874 A JP H04347874A JP 14994391 A JP14994391 A JP 14994391A JP 14994391 A JP14994391 A JP 14994391A JP H04347874 A JPH04347874 A JP H04347874A
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秀幸 矢野
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康正 大塚
Akihiko Takeuchi
昭彦 竹内
Koichi Tanigawa
谷川 耕一
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、電子写真装置
・静電記録装置等の画像形成装置において電子写真感光
体・静電記録誘電体・転写材等の被帯電体に接触させ被
帯電体との間に電圧を印加することで被帯電体面を帯電
処理(除電処理も含む)する帯電部材(接触帯電電極)
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置において、電子写真
感光体・静電記録誘電体等の像担持体表面を帯電処理す
る手段機器は、細いワイヤに高圧を印加して発生するコ
ロナ放電を利用して帯電を行なう非接触式のコロナ帯電
装置が一般的であった。また像担持体面に形成させた可
転写画像を転写材面へ転写させる転写手段機器としても
コロナ帯電装置が利用されていた。
【0003】近年は、低圧プロセス、低オゾン発生量、
低コスト等の点から、ローラ型・ブレード型等の帯電部
材を感光体・誘電体・転写材等の被帯電体表面に接触さ
せ電圧を印加することで被帯電体表面を所定の極性・電
位に帯電処理する接触帯電装置・接触転写装置が実用化
されてきた。
【0004】図5はローラ型の帯電部材を用いた接触帯
電装置の概略図である。1は被帯電体であり、例えば回
転ドラム型の電子写真感光体である。20はローラ型の
帯電部材(以下、帯電ローラと記す)であり、感光体1
に対して所定の押圧力をもって圧接させてあり、感光体
1の回転に従動回転する。この帯電ローラ20は積極的
に回転駆動させてもよいし、非回転のものとしてもよい
【0005】帯電ローラ20に電源3から電圧を印加す
ることにより回転感光体1の周面が帯電処理される。帯
電のメカニズムは帯電部材としての帯電ローラ20と被
帯電体としての感光体1の接触部(ニップ部)n近傍の
微小ギャップ間で空気の絶縁破壊が生じ、これによって
帯電ローラ20から感光体1への電荷の移動が起こり感
光体1面が帯電されるものと考えられる。
【0006】帯電ローラ20は本例のものは導電性芯金
21と、低抵抗弾性層22と、高抵抗層23と、中抵抗
保護層24の同心多層構造のものである。電源3の電圧
は導電性芯金21に対して印加される。低抵抗弾性層2
2は例えばシリコンゴムに導電性カーボンを分散して抵
抗値処理したもので、帯電ローラ20と感光体1との均
一で安定したニップ領域nを保つ役目をしている。高抵
抗層23は材料の固有抵抗を生かしてエピクロルヒドリ
ンビムもしくはウレタン樹脂・EPDMにカーボン等を
分散して抵抗値処理したものが多く用いられている。中
抵抗保護層24はローラ内部からのオイル等の染み出し
を抑えるためにメトキシメチル化ナイロン(帝国化学社
製、商品名トレジン)が用いられている。
【0007】帯電ローラ20に必要とされる重要な特性
として、1)感光体1とのニップnを必要とするための
弾性体であること、2)適当な抵抗値をもつこと、があ
げられる。
【0008】このうち、2)に関して、接触ローラ20
の抵抗値はある範囲内に収まっていなければならないこ
とになる。抵抗値が高すぎる場合には帯電に必要な電流
が流れず、帯電不良を引き起こしてしまう。具体的には
、画像形成装置において良好な画像を出力するためには
、図6に示すように帯電ローラ20に幅10mmの導電
性金属テープ30を巻き付け、このテープ30とローラ
芯金21との間に250VのDC電圧を印加し、この時
に流れる電流値を測定し計算した帯電ローラの電気抵抗
値が106 Ω台以下の値でなければならない。抵抗値
が106 Ω台以上の場合には、帯電に必要な電流を流
すことができないために帯電不良を生じ、反転現像系で
は画像カブリとなる。
【0009】一方、抵抗値が低すぎる場合には感光体1
にピンホールPが生じたときに図7に示されるように、
帯電電流Iがそこに集中し他の部分が帯電されないため
画像上に黒筋となって現れる。感光体1上のピンホール
Pによる電流集中と帯電ローラ表面のチャージアップを
決定するのはローラの表面付近の抵抗値である。
【0010】また抵抗値が低すぎる場合にはピンホール
Pに対向する部分のみならず、帯電ローラ表面の他の部
分の表面電位も降下してしまい、広い部分の帯電不良を
発生してしまう。この時、画像においてはピンホールP
を中心として横黒線もしくはピンホール周面のにじみが
発生する。
【0011】これを防止するためには帯電ローラ表層付
近の抵抗値を高くして、帯電ローラ表面電位の降下をピ
ンホール対向部分だけに止める必要がある。実際には帯
電ローラを2層構成として、上層を高抵抗層とすること
によってこれを防ぐことができる。感光体1上にピンホ
ールPが生じて対向する部分の帯電ローラ表面電位が降
下しても、高抵抗層のために他の部分は本来の電位を保
ち、黒線、ピンホールのにじみが発生しないような構成
をとることができる。具体的には50μm程度の抵抗値
を帯電ローラ表面に設けた場合前述の図7の抵抗値測定
法で1×105Ω以上の抵抗値があれば上記のピンホー
ルリークを防止することができることがわかっている。
【0012】また、帯電ローラ20の表面抵抗値は逆に
大きすぎないことも要求される。これは、表面抵抗値が
高すぎると帯電ローラ表面で電気的な時定数τが大きい
ため、放電によって帯電ローラ表面電位が降下したとき
帯電ローラ表面の電位を回復するための時間がかかって
しまう(帯電ローラ表面のチャージアップ)。このため
、帯電ローラの抵抗値が高い低温低湿環境(L/L環境
)等で帯電不良を発生することがある。
【0013】従って、帯電ローラ20の抵抗値は、先に
述べたように高抵抗値で極端な電流の横流れを防止しな
がらも、帯電ローラ表面のチャージアップを防がなけれ
ばならないという具合に、実際に使用できる抵抗値の範
囲は105 〜106 Ω程度となり、非常にせまいと
いえる。
【0014】全ての環境で特性を満足できる接触帯電部
材を作ろうとすると、必然的に多層構成とならざるをえ
ない。ピンホールリークを防止するためには少なくとも
抵抗値層の上に高抵抗層を設けた2層構成にならざるを
えないし、放電にともなうローラ表面のチャージアップ
を防止するためには、更に最表層に中抵抗層を形成する
ことが望ましい。このことから、図5の示した帯電ロー
ラ20は、低抵抗層22、高抵抗層23、中抵抗層24
の多層構成のものとしてある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、多抵抗層22
・23・24を構成するには各層それぞれ抵抗値の異な
った材料を用いなければならず、製造上困難がある。ま
た、多くの抵抗層22・23・24を作るためにコスト
が高くつく等の問題があった。即ち各層22・23・2
4の材料が異なるため製造時の工程数が増え、かつ大幅
なコストアップとなっていた。
【0016】また、トータルで105 〜106 Ωの
抵抗値を満たさなければならないためこのような固有抵
抗値を持つ材料の選択は非常に限られたものになってい
くる。
【0017】更に各層22・23・24の材料が異なる
ため、各層同士の接着性を考慮しないと層相互のはがれ
等を発生することがあった。
【0018】上記のような問題は帯電部材がローラ型の
ものに限らず、ブレード型やパッド型、その他の形状・
形態のものにも共通の問題である。
【0019】本発明は接触帯電部材についての上記のよ
うな問題点を解消することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする帯電部材である。
【0021】(1)被帯電体に接触させ被帯電体との間
に電圧を印加することで被帯電体面を帯電処理する帯電
部材であり、該帯電部材は2層以上の抵抗値の互いに異
なる機能層を持ち、その中の少なくとも2層以上が同じ
種類の材料によって形成されていることを特徴とする帯
電部材。
【0022】(2)被帯電体に接する最外層を形成する
材料の体積抵抗値R1と、これに隣接する内層を形成す
る材料の体積抵抗値R2との関係がR1≦R2であるこ
とを特徴とする(1)記載の帯電部材。
【0023】(3)少なくとも、被帯電体に接する最外
層とこれに隣接する内層との形成材料がメトキシメチル
化ナイロンであることを特徴とする(1)記載の帯電部
材。 (4)被帯電体は画像形成装置の感光体・誘電体等の像
担持体であり、帯電部材は該像担持体に接触する複数層
構成のローラ体或はブレード体であることを特徴とする
(1)記載の帯電部材。
【0024】(5)被帯電体は画像形成装置の転写材で
あり、帯電部材は該転写材に接触する複数層構成のロー
ラ体・ベルト体等の回転体であることを特徴とする(1
)記載の帯電部材。
【0025】
【作用】2層以上の抵抗値の互いに異なる機能層を持つ
複数層構成の帯電部材について少なくとも2つ以上の層
を同一材料によって構成する、即ち同一のバインダー材
料を用い導電フィラーの添加量を異ならせることによっ
て抵抗値を互いに異ならせて異なる機能を持たせた機能
層を構成させることにより、最適な特性を持つ帯電部材
を設計することが可能となった。この結果、帯電部材設
計において材料選択の余地が広がり、同一バインダー材
料を用いることによって製造工程が簡略化し、かつ低コ
ストの接触帯電部材を構成することができ、層相互の密
着は良好で、帯電部材設計の際にこのような問題を考慮
する必要もなく、材料選択の幅が広がった。
【0026】
【実施例】<実施例1>(図1・図2)(1)画像形成
装置 図2は本発明に係る帯電部材を用いた画像形成装置例の
概略構成図である。本例の装置は電子写真プロセス利用
のレーザプリンタである。
【0027】1は像担持体としての回転ドラム型の電子
写真感光体で、矢示の時計方向に所定の周速度(プロセ
ススピード)もって回転駆動される。具体的には直径3
0mmの負帯電OPCドラムである。プロセススピード
は100mm/sec である。
【0028】2は感光体1に対して両端各500gの加
重で当接させて配設した帯電部材としての帯電ローラで
あり、感光体1の回転に従動回転する。この帯電ローラ
2の具体的構成については後述する。この帯電ローラ2
には電源3から所定の電圧が印加される。
【0029】帯電ローラ2に対する印加電圧は、暗部電
位Vd =−700Vに相当する直流電圧に、交流電圧
を重畳したものである。交流電圧は正弦波で電流量を5
60μAに定電流制御してある。これは、ローラ抵抗値
の環境変動に応じて電圧を変化させたいためであり、3
2.5℃・85%RHの高温高湿環境(H/H環境)で
1800V、15℃・10%RHのL/L環境で200
0Vのピーク間電圧を帯電ローラ2に発生する。
【0030】感光体1はその回転過程で該帯電ローラ2
により帯電処理される。帯電処理された回転感光体1は
レーザスキャナ(半導体レーザ)4による目的画像情報
のイメージ走査露光4aを受けて目的画像情報の静電潜
像の形成を受ける。次いでその潜像が一成分磁性ネガト
ナーによるジャンピング現像方式の現像器5によりトナ
ー画像として現像される。
【0031】一方、不図示の給紙部から転写材8が給送
されて感光体1と転写ローラ6とのニップ部(転写部)
へ所定のタイミングで搬送されて感光体1側の形成トナ
ー画像が転写材8面側へ順次に転写されていく。転写ロ
ーラ6は中抵抗スポンジローラであり。電源7からバイ
アス電圧が印加されていて転写部へ導入された転写材の
背面が該転写ローラ6によりトナー画像の極性とは反対
極性に接触帯電されることでトナー画像の転写材側への
転写が静電的になされる。
【0032】転写部を通過してトナー画像の転写を受け
た転写材8は定着ローラ対10によりトナー画像の熱加
圧定着を受ける。また転写部を通過した転写後の感光体
面はブレード方式クリーニング器9のウレタンゴムブレ
ード9aにより転写残りトナーの除去を受けて清掃され
て繰り返して作像に供される。
【0033】(2)帯電ローラ2 図1は帯電ローラ2の層構成を示した横断面模型図であ
る。本例の帯電ローラ2は導電性芯金2aの周りに、低
抵抗弾性層2b、高抵抗層2c、中抵抗保護層2dを順
次に同心一体に形成した多層(3層)構造のものである
【0034】導電性芯金2aは直径6mmの金属シャフ
トである。低抵抗弾性層2bはシリコンゴムに導電性カ
ーボンを分散して抵抗値処理した材料を肉厚3mmで芯
金2aに同心一体のゴムローラとして成形加工したもの
である。該低抵抗弾性層2bは帯電ローラ2と感光体1
との均一で安定したニップ領域を保たせる働きをする。 該層2bの硬度はAsker−C硬度計に1kg加重し
て測定したところ58゜であった。また該層2bの抵抗
値は前述した図6の測定法で5×103 Ωの抵抗値で
あった。
【0035】高抵抗層2cはメトキシメチル化ナイロン
(以下、トレジンと記す)をメタノール溶液にして上記
の低抵抗弾性層2bの外周面にディッピングコートし、
膜厚15μmとしたものとする。導電化処理をしていな
いトレジン膜は比較的高抵抗なため、この層2cまでを
形成したローラの抵抗値は図6の抵抗値測定法で3×1
05 Ωとなる。この層2cを設けることによって、感
光体1上にピンホールP(図7)が生じた場合でも帯電
ローラ表面付近で電流が横流れしないため、広範囲の帯
電不良を防ぐことができる。
【0036】中抵抗層2dは放電(帯電)に伴なうロー
ラ表面のチャージアップを防止する働きをする。この層
2dは上記の高抵抗層2cと同じ材料即ちトレジンを用
いたものとし、それをメタノール溶液とし、これに導電
フィラーとしてTiO2 (石原産業製  ET−50
0W)を5%分散させたものを、先に作った層2cまで
のローラにディッピングコートして15μmの膜厚とし
た。これによってできた帯電ローラ2の抵抗値は図6の
抵抗値測定法で5×105 Ωとなった。
【0037】本実施例で中抵抗保護層2dを別に形成し
た理由を以下に述べる。本来ならば高抵抗層2cと中抵
抗保護層2dの材料は同じであるため、高抵抗層2cは
保護層2dの役割も果たし、この2層2c・2dを共通
化できるはずである。このため上記の高抵抗層2cと中
抵抗保護層2dをまとめて30μmのトレジン層にTi
O2 を3%分散させ、約5×105 Ωとトータル抵
抗値をほぼ同じにした2層ローラを試作して評価を行っ
た。 しかし、L/L環境で前述の図2のプリンタで耐久試験
を行ったところ5000枚通紙時点で帯電が不均一にな
り画像カブリを生じた。
【0038】これに対して、本実施例による3層構成2
b・2c・2dの帯電ローラ2では、表面に中抵抗保護
層2dを持ち、2層構成のローラより表面の抵抗値が低
いため10000枚通紙してもチャージアップによる画
像不良は生じなかった。またH/H環境、L/L環境、
通常環境(N/N環境)でそれぞれ耐久試験を行ったが
、すべての環境で良好な画像を得ることができた。
【0039】このように、従来の帯電ローラ20(図5
)では、各層22・23・24に機能分離をさせるため
にそれぞれ異なった材料を用いなければならずこのため
コストが高くなり、帯電ローラ設計の困難が生じていた
。しかし、本実施例のように同一のバインダー(トレジ
ン)で導電フィラーの添加量を異ならせることによって
異なった機能を持たせて機能層2c・2dを構成するこ
とにより、最適な特性を持つ帯電ローラ2を設計するこ
とが可能となった。この結果、帯電ローラ設計において
材料選択の余地が広がり、同一バインダーを用いること
によって低コストでローラ製造が行えるようになった。
【0040】<実施例2>(図3)本実施例は接触帯電
部材として帯電ブレード2Aを用いた例を示す。
【0041】帯電ブレード2Aは、帯電機構としては帯
電ローラ2とほぼ同じであり、必要とされる特性も、帯
電に必要な電流を流せるだけの低い抵抗値、感光体上の
ピンホールへの電流集中を防ぐためのブレード表面付近
の高い抵抗値、表面のチャージアップを防ぐための表面
の適当な抵抗値、等である。
【0042】しかし、帯電ローラ2は感光体1に対して
従動回転をするためにその表面性が問題になることはな
かったが、帯電ブレード2Aは図3に示すように一般に
感光体1の回転方向に対して逆方向に取り付けられ、感
光体1と摺動するため、表面の滑り性が問題になってく
る。
【0043】帯電ローラ2の表面材料にしばしば用いら
れるメトキシメチル化ナイロンは、その摩擦係数値が大
きく滑り性に欠けるため、これを帯電ブレード2Aの表
面に用いることが難しい。実際にメトキシメチル化ナイ
ロンを表層に用いた帯電ブレード2Aで試験を行ったと
ころ、ブレードエッジのチャタリングを起こし、画像上
でさざなみ状の帯電不良を発生した。このため、帯電ブ
レード2Aの表層には液状のウレタン樹脂を用いて滑り
性を確保し、このような問題を抑えている。
【0044】しかし、抵抗層としては材料の固有抵抗値
が抵抗層として適当であるエピクロルヒドリンゴム等が
しばしば用いられており、基層のゴムと併せて合計3層
を形成するためにそれぞれ異なる3種類の材料を用いる
ことが通常であった。しかし、このために各層の接着、
製造上のコストアップ等が問題となっていた。
【0045】本実施例では高抵抗層2cとして、最表層
の中抵抗層2dの材質と同じウレタン樹脂を用いて以上
のような問題点を解決することに成功した。以下に、本
実施例による帯電ブレード2Aの構成を述べる。
【0046】まず基層としての低抵抗層2bは、導電性
があり、変位に対する永久歪の少ない材料が求められる
ため、厚さ2mmでブレード状にカットされたシリコー
ンゴムシートを用いた。この層2bの抵抗値は厚み2m
mの該ゴムシートの裏表に1cm2の電極を張り付け、
この間の抵抗値を測定したとき3×103 Ωであった
【0047】次に高抵抗層2cと中抵抗保護層2dは同
じウレタン樹脂のバインダーを用いた。各層2c・2d
に必要とされる特性は、高抵抗層2cまでは上記の抵抗
値測定法で約2×105 Ω、中抵抗保護層2dを塗工
した状態で約3×105 Ωである。高抵抗層2cは感
光体1上のピンホールPに対する電流の過度な流れ込み
の防止、中抵抗保護層2dは滑り性の確保と表面チャー
ジアップの防止を目的としている。本実施例では該層2
c・2dの材料としてのウレタン樹脂として塗工が容易
である日本アチソン社製の商品名エムラロンを用いた。 エムラロンは導電性カーボンの配合比により抵抗値の異
なるグレードがあるため、それぞれの膜厚で最適な抵抗
値が得られるグレードを用いて塗工を行った。具体的に
は高抵抗層2cの膜厚は50μm、中抵抗保護層2dの
厚みは20μmで、ディッピング法により塗工を行った
【0048】このようにして作成した帯電ブレード2A
を前述の図2のプリンタに帯電ローラの替わりに装着し
て、画像確認を行った。帯電ブレード2Aの装着方法は
、ドラム型感光体1の回転方向に対して逆方向にして導
電性支持体2aにとりつけ先端部を感光体1に当接させ
てあり、当接角度は感光体1の接線に対して15゜の傾
きを持たせた。
【0049】H/H環境・L/L環境・N/N環境で耐
久試験を行ったが、中抵抗保護層2dに摺動性の良いウ
レタン樹脂を用いたために、滑り性が原因であるさざな
み状の帯電不良も、L/L環境におけるチャージアップ
が原因の帯電不良かぶりも発生せず、良好な画像を出力
することができた。
【0050】また、従来は高抵抗層2cと中抵抗保護層
2dの材料が異なるため、各層2c・2d同士の接着を
考慮しないと感光体1との摺動によって中抵抗保護層2
dのはがれ等が発生することがあったが、高抵抗層2c
と、中抵抗保護層2dを同じ材料とすることによって両
層2c・2dの密着は良好で、帯電ブレード設計の際に
このような問題を考慮する必要もなく、材料選択の幅が
広がった。
【0051】なお、帯電部材の形状・形態は実施例1の
ローラ型のもの2や実施例2のブレード型2Aに限らず
、ベルト型・ブロック型・パッド型・ロッド型・ウエブ
型のものなどにすることができる。
【0052】<実施例3>(図3)前述の図2のプリン
タにおいて転写ローラ6も転写材8に当接してこれを帯
電する接触帯電部材である。この帯電ローラも本発明に
従って構成することで同様の効果を得ることができる。
【0053】従来、転写材に電荷を与えるための転写ロ
ーラ6は適当な硬度を得るために、単層のクロロプレン
、EPDM、ウレタン等のフォーム材で構成されてきた
。しかし、これに電圧を与えて感光体1上のトナーを効
率良く転写材8上に転写する条件として転写ローラ6の
抵抗値が厳しく制限される。
【0054】この抵抗値は、転写材8にトナーを転写す
るに十分な電流を流せる限界で上限が規制され、感光体
1上の潜像電位分布がある場合に、電位の高い部分に転
写電流が集中させないような抵抗値から下限が決定され
る。
【0055】つまり、図6の抵抗値測定法で測定して十
分低い抵抗であり、かつ感光体1の電位が高い部分に転
写電流が集中しないように(反転現像系では転写と逆極
性である潜像電位が高い部分に転写電流は流れ込みやす
い)高い表面抵抗値がのぞまれるわけである。このため
、表面が高抵抗である2層構成の転写ローラが望ましい
わけであるが、実際には低硬度のフォーム上に樹脂・ゴ
ム等で抵抗層を形成すると硬度が極端に上昇し、転写不
良、感光体1の摺動傷等を引き起こすという問題点があ
った。このため、フォーム上のローラに抵抗値の高い樹
脂等をディッピングコートにより薄層で形成し、低硬度
を保ちながら2層構成とする方法が用いられてきた。
【0056】しかし、転写ローラ6は転写材8を搬送す
る過程において高いせん断応力を受けるためコーティン
グ材がはがれてしまうという問題点があり、ローラの低
硬度を保ったままで接着性の良い薄層を形成することは
困難であった。
【0057】そこで本実施例おいては、フォームのロー
ラ材質と同じ材料のコーティング材を用いることにより
、十分な接着性と低硬度を確保しながら高抵抗層を形成
した。本実施例の転写ローラ6A(図3)は、直径6m
mの金属シャフト6a上に肉厚7mmでウレタンフォー
ムのスポンジローラ部6bを同心一体に形成した。この
状態でのローラ抵抗値は図6の抵抗値測定方法で5×1
07 Ωであった。この上に高抵抗層6cとして同じ材
質であるウレタン樹脂のコーティングを行った。コーテ
ィング材としては日本アチソン社製商品名エムラロンの
高抵抗グレードを用い、ディッピング塗工法によって2
0μm膜厚を得た。この状態で図6の抵抗値測定法で抵
抗値は2×108 Ωであった。
【0058】このようにして作成した転写ローラ6Aと
、同じ2×108 Ωの抵抗値を持つ従来の単層フォー
ムの転写ローラを前記図2のプリンタに装着使用して各
々画像出力を行った。転写ローラバイアスは、転写を行
っている最中に10μAの電流が流れるような定電流制
御を行っている。
【0059】15℃・10%RHのL/L環境で画像を
確認したところ、従来の単層フォームのローラでは感光
体の潜像電位の高いところに転写ローラ表面を伝わって
転写電流が横流れしてしまい、潜像電位の低い部分には
転写電流が流れなくなってしまった。この結果、転写電
流によって与えられた転写材上の電荷分布が不均一にな
り、これによる電界によってトナー像が乱され、画像の
飛び散りを引き起こしてしまった。
【0060】これに対し、本発明による転写ローラ6A
では抵抗値は同じにも関わらず2層構成6b・6cをと
っているため表面抵抗値が高く、従来例でみられたよう
な転写電流の横流れを防ぐことができた。
【0061】このように、転写ローラ6Aを抵抗値の異
なる2層構成6b・6cとすることによってL/L環境
での画像不良を防止し、更にそれぞれの層6b・6cの
材質を同一とすることによって層6b・6c同士の密着
を高め、従来問題になっていた層のはがれ防止をしなが
らも低硬度の転写ローラを構成することに成功した。
【0062】接触転写装置の帯電部材はローラ型のもの
6Aに限らず、回動ベルト型など他の回転体にすること
もできる。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明は、2層以上の抵抗
値の互いに異なる機能層を持つ複数層構成の帯電部材に
ついて、少なくとも2つ以上の層を同一材料によって構
成することによって最適な特性を持つ帯電部材を設計す
ることが可能となった。この結果、帯電部材設計におい
て材料選択の余地が広がり、同一材料を用いることによ
って、製造工程が簡略化し、かつ低コストの接触帯電部
材を製造することができ、層相互の密着は良好で、帯電
部材設計の際にこのような問題を考慮する必要もなく、
材料選択の幅が広がった。
【図面の簡単な説明】
【図1】  本発明に係る帯電ローラの層構成例を示し
た横断面模型図
【図2】  その帯電ローラを用いた画像形成装置の一
例の概略構成図
【図3】  本発明に係る帯電ブレードの層構成例を示
した横断面模型図
【図4】  本発明に係る転写ローラの層構成例を示し
た横断面模型図
【図5】  ローラ型の帯電部材を用いた接触帯電装置
の概略図
【図6】  帯電ローラの抵抗値測定方法の説明図
【図
7】  ピンホールと帯電電流リークの説明図
【符号の説明】
1  被帯電体としての感光体 2・2A・20  帯電部材としての帯電ローラ又は帯
電ブレード 6A・6  帯電部材としての転写ローラ2a・21・
6a  芯金 2b・22・6b  低抵抗層 2c・23・6c  高抵抗層 2d・24  中抵抗保護層 3・7  電源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  被帯電体に接触させ被帯電体との間に
    電圧を印加することで被帯電体面を帯電処理する帯電部
    材であり、該帯電部材は2層以上の抵抗値の互いに異な
    る機能層を持ち、その中の少なくとも2層以上が同じ種
    類の材料によって形成されていることを特徴とする帯電
    部材。
  2. 【請求項2】  被帯電体に接する最外層を形成する材
    料の体積抵抗値R1と、これに隣接する内層を形成する
    材料の体積抵抗値R2との関係がR1≦R2であること
    を特徴とする請求項1記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】  少なくとも、被帯電体に接する最外層
    とこれに隣接する内層との形成材料がメトキシメチル化
    ナイロンであることを特徴とする請求項1記載の帯電部
    材。
  4. 【請求項4】  被帯電体は画像形成装置の感光体・誘
    電体等の像担持体であり、帯電部材は該像担持体に接触
    する複数層構成のローラ体或はブレード体であることを
    特徴とする請求項1記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】  被帯電体は画像形成装置の転写材であ
    り、帯電部材は該転写材に接触する複数層構成のローラ
    体・ベルト体等の回転体であることを特徴とする請求項
    1記載の帯電部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5602627A (en) * 1994-10-05 1997-02-11 Ricoh Company, Ltd. Electrifying roller, roller electrifying apparatus using the same, and image forming apparatus using the same

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JPH0333768A (ja) * 1989-06-29 1991-02-14 Canon Inc 帯電用部材、帯電装置および電子写真装置
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