JPH04346935A - 抗癌剤 - Google Patents

抗癌剤

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JPH04346935A
JPH04346935A JP3148129A JP14812991A JPH04346935A JP H04346935 A JPH04346935 A JP H04346935A JP 3148129 A JP3148129 A JP 3148129A JP 14812991 A JP14812991 A JP 14812991A JP H04346935 A JPH04346935 A JP H04346935A
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JP
Japan
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protein
antibody
cells
conjugate
cancer drug
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Pending
Application number
JP3148129A
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English (en)
Inventor
Masakazu Ueda
上 田 政 和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
USUKI RURIKO
Original Assignee
USUKI RURIKO
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新しい作用機序を有す
る抗癌剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
抗癌剤投与により生じる副作用軽減と、効果増強を図る
ために、腫瘍細胞を選択的に識別する抗体と毒素の接合
体を利用することが研究されている。
【0003】この研究によれば、毒素と抗体の接合体は
、抗体が腫瘍細胞上に存在する抗原と複合体を形成し、
この複合体が細胞内に陥入することにより毒素を細胞内
に導入し、腫瘍細胞の蛋白質合成を阻害するという作用
機序を有する。このときの毒素はリシンA鎖に代表され
る毒素が用いられる。
【0004】しかし、従来の方法では細胞内に陥入する
モノクローナル抗体が必要であるが、このような性質を
もった抗体は少なく固形癌に有効な抗癌剤が少ないこと
から新しい作用機序をもつ抗癌剤の開発が望まれている
【0005】本発明は、前記した事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は毒素として細胞内に取込まれな
くても腫瘍細胞膜を特異的に破壊する新しい作用機序を
有する抗癌剤を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記した目的
を達成するため、ホスホリパーゼ活性を有する毒蛋白質
と腫瘍細胞を識別する抗体との接合体からなることを特
徴としている。
【0007】
【作用】本発明は前記した構成になっているので、抗体
が腫瘍細胞上に存在する抗原と複合体を形成すると共に
、ホスホリパーゼ活性を有する蛋白質が細胞膜中のリン
脂質を加水分解して腫瘍細胞を破壊する。
【0008】
【実施例】ウメボシイソギンチャク(Actina e
quina L.)よりホスホリパーゼ活性を有する毒
蛋白質を抽出し、これとヒト大腸癌細胞株SKCO−1
を識別する抗体(CO413)との接合体を次の方法で
調製した。
【0009】ホスホリパーゼ活性を有する毒蛋白質の調
製:ウメボシイソギンチャクを細切にし、さらにヒスト
コロン(日音医理科器械製作所製)で均質に細分化する
。この細分化されたものを凍結(−80℃),解凍して
細胞を破壊した後、遠心分離し、その上澄をアセトン中
に移し、沈殿物を生じさせる。次で、この沈殿物を1ミ
リモル酢酸で溶解し、セファデックスG−50(ファル
マシア社製)カラムにかける。活性分画を10ミリモル
リン酸緩衝液(pH7.2)で透析し、同じ緩衝液で平
衡化したCM−セルロース(ワットマン社製)に吸着さ
せた後、上記緩衝液に塩化ナトリウムを連続的に加え溶
出させる。各溶出分画の吸光度(波長280nm)を測
定したところ、吸光度曲線において主に2つのピークが
観察された。本発明に係るホスホリパーゼ活性を有する
毒素蛋白質は塩化ナトリウム濃度が0.2モルの時に溶
出される最も大きいピークを示す分画として得られた。 このように精製された毒蛋白質の純度は、SDSポリア
クリルアミドゲル電気泳動により95%以上であること
が確認された。なお、上記精製毒蛋白質の毒性活性は、
赤血球の溶血速度で評価し、充分な活性を有することを
確認した。
【0010】腫瘍細胞を識別する抗体の調製:ヒト大腸
癌細胞株SKCO−1を識別する抗体(CO413)を
次のようにして調製した。大腸癌患者の腹水中に浮遊し
ている癌細胞を、Balb/cマウスに免疫し、その脾
細胞とマウス骨髄細胞を融合させた。この融合はポリエ
チレングリコール(分子量4000,シグマ社製)中で
行い、スクリーニングはELISA法で行った。このと
きの抗原は大腸癌細胞の膜蛋白質であるCEA分子であ
る。得られたハイブリドーマを15%牛血清を含んだR
PMI1640培地で増殖し、X−線処理した後、ブリ
スタン投与したBalb/cマウス腹腔内に細胞(10
7 /匹)を投与し、約3週間後、腹水を取り遠心分離
を行い上澄をプロテインAカラム(ファルマシア社製)
にかけて精製し、本抗体(CO413)を得た。
【0011】毒蛋白質と腫瘍細胞を識別する抗体との接
合体の調製:本調製は弘田ら(Cancer Rese
arch 49,7106頁,1989年)の方法に準
じて行った。本抗体にジチオール基を導入するため、抗
体の10倍量のモル濃度のN−スクシンイミジル−3−
(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)で
抗体を修飾する。 この際未反応のSPDPはセファデックスG−25(フ
ァルマシア社製)を充填したカラムに通すことによって
除去される。また、前記調製により得られた毒蛋白質に
チオール基を導入するため、還元状態で、2−イミノチ
オレーンで毒蛋白質を修飾した。この際未反応の2−イ
ミノチオレーンはセファデックスG−25を充填したカ
ラムに通して除去した。修飾された抗体と毒蛋白質は、
等モル濃度で混合され、4℃で20時間反応後、ヨード
アセトアミドを添加して反応を停止させた。反応生成物
の精製は、ヨードアセトアミド液に35ミリモル塩化ナ
トリウムを含んだ5ミリモルリン酸緩衝液(pH6.5
)で透析を行った後、同じ緩衝液で平衡化したCM−セ
ルロース(CM52)(ワットマン社製)を充填したカ
ラムに吸着させ、その後連続的に塩化ナトリウム濃度を
増加することにより、抗体と毒蛋白質との接合体を溶出
させることによって行った。このようにして本接合体を
得た。
【0012】実験例: 本接合体をヒト大腸癌細胞株SKCO−1に投与して細
胞株に対する殺細胞効果を判定した。この判定はトリパ
ンブルー(tripan blue) を用いて経時的
に生存細胞を計測することによって行った。
【0013】同時に比較例として前記毒蛋白質単独(比
較例1),前記抗体(CO413)単独(比較例2)あ
るいは、前記毒蛋白質とマウスIgG(抗体)との接合
体(比較例3)をそれぞれヒト大腸癌細胞株SKCO−
1に投与し、前記したと同様にして細胞株に対する殺細
胞効果を判定した。なお、毒蛋白質とマウスIgGとの
接合体は、前記したCO413−毒蛋白質接合体と同様
な方法で調製した。
【0014】その結果を図1乃至図4に示す。図1は本
接合体の結果を示し、図2乃至図4はそれぞれ比較例1
,2及び3の結果を示す。図1において各線図a〜eは
本接合体の投与濃度の相違による結果を示し、各線図の
毒蛋白質置換濃度は、a:2.5μg/ml,b:5μ
g/ml,c:10μg/ml,d:50μg/ml,
およびe:100μg/mlをそれぞれ示す。図2にお
いて、各線図a〜eは比較例1の毒蛋白質濃度の相違に
よる結果を示し、各線図の毒蛋白質濃度はa:10μg
/ml,b:20μg/ml,c:40μg/ml,d
:80μg/ml,およびe:不投与(コントロール)
をそれぞれ示す。図3において、各線図a〜cは比較例
2の抗体(CO413)濃度の相違による結果を示し、
各線図の抗体濃度は、a:500μg/ml,b:10
00μg/ml,およびc:不投与(コントロール)を
それぞれ示す。また、図4において、各線図a〜cは比
較例3の接合体の投与濃度の相違による結果を示し、各
線図における毒蛋白質置換濃度はa:40μg/ml,
b:80μg/ml,およびc:不投与(コントロール
)をそれぞれ示す。
【0015】これらより、本接合体(本発明)は、毒蛋
白質濃度が増加するにつれて殺細胞効果が増大すること
が理解できる。そしてこの本接合体の殺細胞効果は、比
較例1(毒蛋白質単独)および,比較例3(毒蛋白質−
マウスIgG接合体)よりも毒蛋白質濃度が少ない量で
、かつ投与から短時間で奏することができる。即ち、本
接合体はその毒蛋白質濃度が比較例1,および比較例3
の毒蛋白質濃度の数分の1から数十分の1で殺細胞効果
を示すので副作用も少なく、かつ投与から30分以内で
ヒト大腸癌細胞株SKCO−1を壊滅させることができ
る(図1,e参照)。
【0016】これに比べて、比較例2および3は、図3
および図4に示すように濃度を増加させても殺細胞効果
を示さず、抗体(CO413)単独および毒蛋白質とマ
ウスIgGの接合体はヒト大腸癌細胞株SKCO−1に
対して殺細胞効果がないことが理解できる。殊に、毒蛋
白質とマウスIgGとの接合体はマウスIgGがヒト大
腸癌細胞株SKCO−1を識別する抗体でないことによ
る。
【0017】本発明は前記した実施例に限定されるもの
ではなく、同じ作用機序を有する次のような技術的等価
物を含むものである。まず、抗体に関しては、マウスモ
ノクローナル抗体のみでなくヒト型モノクローナル抗体
を用い得る。次に毒蛋白質に関しては、ウメボシイソギ
ンチャク以外のものから得られるホスホリパーゼ活性を
有する毒蛋白質,および、ホスホリパーゼ活性を有する
遺伝子工学的手法により得られた毒蛋白質をも用い得る
。さらに、腫瘍細胞に関しては、大腸癌のみでなく胃癌
,乳癌,肝癌など各種腫瘍細胞に対しても充分適応可能
である。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、毒素とし
て細胞内に取込まれなくても腫瘍細胞膜を特異的に破壊
する新しい作用機序を有し、かつ、少量の毒蛋白質濃度
で短時間に充分な殺細胞効果を奏するので副作用も少な
い有用な抗癌剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の殺細胞効果を示すグラフである。
【図2】毒蛋白質単独の殺細胞効果を示すグラフである
【図3】抗体(CO413)単独の殺細胞効果を示すグ
ラフである。
【図4】毒蛋白質とマウスIgGの接合体の殺細胞効果
を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ホスホリパーゼ活性を有する毒蛋白質
    と腫瘍細胞を識別する抗体との接合体からなることを特
    徴とする抗癌剤。
JP3148129A 1991-05-24 1991-05-24 抗癌剤 Pending JPH04346935A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3148129A JPH04346935A (ja) 1991-05-24 1991-05-24 抗癌剤

Applications Claiming Priority (1)

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JP3148129A JPH04346935A (ja) 1991-05-24 1991-05-24 抗癌剤

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JPH04346935A true JPH04346935A (ja) 1992-12-02

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ID=15445909

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JP3148129A Pending JPH04346935A (ja) 1991-05-24 1991-05-24 抗癌剤

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JP (1) JPH04346935A (ja)

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
INT J CANCER=1989 *

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