JPH10508868A - TP−3/p80を標的とする癌の生物療法 - Google Patents

TP−3/p80を標的とする癌の生物療法

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JPH10508868A JP8521737A JP52173796A JPH10508868A JP H10508868 A JPH10508868 A JP H10508868A JP 8521737 A JP8521737 A JP 8521737A JP 52173796 A JP52173796 A JP 52173796A JP H10508868 A JPH10508868 A JP H10508868A
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Abstract

(57)【要約】 ヒトのある種の癌を処置するのに効果的な細胞障害性生物療法剤が提供され、それはアメリカヤマゴボウ抗ウイルス・タンパク質(PAP)に化学的にコンジュゲートしたTP-3 ネズミ・モノクローナル抗体を含む。少し修飾することにより、本発明の方法は、TP-3またTP-1抗体あるいはPAP毒素を用いて、他の細胞障害性生物療法剤の製造および使用に、一般的に適用される。本発明は、腫瘍細胞の表面または腫瘍血管のいずれかでTP-1/TP-3抗体により認識されるp80抗原を発現する患者に用いられ得る。

Description

【発明の詳細な説明】 TP−3/p80を標的とする癌の生物療法 発明の背景 骨肉腫 中胚葉由来の悪性腫瘍である肉腫は、主に骨および柔組織で発達する。McClay 等著、『骨および柔組織の肉腫の処置に関する免疫療法的な試み』、Seminars i n Oncology16,328(1989)。また、これらの組織は成人ヒト体重の60%以上を 占めている。McClay著、『骨および柔組織の肉腫の疫学』、Seminars in Oncolo gy16,264(1989)。しかし、この組織での悪性腫瘍が減退することはまれであ る。1994年には新しいケースの骨肉腫2000件と新しいケースの柔組織の肉腫6000 件が存在したと推測されている。American Cancer Society: Cancer Facts and Figures-1994 、ニューヨーク、American Cancer Society、1994,p.6。またそれ らはアメリカ合衆国で診断された全ての癌の約0.8%を占めている。 これらの肉腫は一般的ではないが、これらの腫瘍をもつかなり多くの患者が転 移性疾病が原因で死亡している。事実、1972年以前は転移性骨原性肉腫の症状を もつ患者の致死率は100%であった。Frei等著、『骨原性肉腫:治療的処置の発 展』:Frontiers of Osteosarcoma Research、Novak等著、HogrefeおよびHuber 監修、pp.5-13(1993)。転移疾病のない患者は、その大半が原発性腫瘍を処置す るために切断手術を必要としており、また切断したにもかかわらず80%で再発し 、主に肺転移が原因で死亡する。Bruland等著、『放射免疫検出法および放射免 疫治療:骨原性肉腫の治療技術における有益な試み?』、Frontiers of Osteosa rcoma Research 、Novak等著、HogrefeおよびHuber監修、pp.149-159(1993)。 アジュバント化学療法により再発することのない、また完全な生存は、実質的 に増加している。しかしながら、ここ20年間の間で、骨原性肉腫をもつ患者の処 置において、大量のメトトレキセート、ドキソルビシンおよび例えばシクロホ スファミド、イホスファミドおよびシスプラチンのようなアルキル化剤を含む治 療法を用いて、かなりの進展がみられたにもかかわらず、これらの患者の40%が まだこの疾病で死亡している。Ward等著、『第IIB段階の四肢骨肉腫の転移性肺 腫瘍および続発性転移性肺腫瘍』、Journal of Clinical Oncology12,1849(1 994)。第一選択薬で処置した後に化学療法耐性腫瘍細胞が再成長し、骨肉腫が再 発した患者に積極的に第二選択薬の化学療法を用いても二義的な効果しか得られ ないようである。 従って、骨肉腫をもつ患者には疾病の早期発見および、化学療法剤耐性疾病の 除去が必要である。上記したように、アジュバント化学療法はユーイング肉腫、 横紋筋肉腫および骨肉腫を含めた数多くの肉腫に対する標準的な処置法である。 Balis等著、『化学療法の一般原理』、小児腫瘍学の原理と診療、第2版、Pizzo 等著、J.B.Lippincott Company監修、フィラデルフィア、pp.197-245(1993)。し かしながら、診断時に転移性疾病を伴うものまたは肺転移進行後の成人柔組織肉 腫および骨肉腫において化学療法の有意義な利点を見い出すことはより困難であ る。Elias等著、『柔組織肉腫のアジュバント化学療法:効果的な養生法の探索 の試み』、Seminars in Oncology,16,305(1989);Meyers等著、『初期の症状 における臨床的に検知可能な骨原性肉腫』、J.of Clinical Oncology11,449( 1993)。 薬物ターゲティングは正常組織を損傷せず悪性腫瘍細胞を殺滅する将来性のあ る新しい試みである。薬物ターゲティングにおける躍進はハイブリドーマ技術の 出現であり、これはモノクローナル抗体(MoAb)を臨床に適用するというも のである。腫瘍細胞の特定の個体群に選択性をもつ薬剤を構築するために、Mo Abまたはその他の細胞標的タンパク質を細胞障害性薬剤と結合させて生物療法 剤と呼ばれる分子を形成し、これはすなわち担体部分(例えばMoAb)の選択 性に細胞毒性効力を付与したものとなる。担体部分は、酵素または蛍光標識した 抗体との反応で決められた悪性腫瘍細胞の表面抗原プロフィールに基づき選択し 得る。 過去十年間、様々な種類の癌の処置のために生物療法が研究されており、より 近年には、慢性関節リウマチおよび後天性免疫不全症候群(AIDS)のような 免疫学的疾病の処置のため生物療法の研究が行われている。これらの薬剤は、特 定のヒト病理に対する安全かつ効果的な治療法を提供する可能性があることが分 かっているけれども、まだ多くの難問が残っている。理想的には、標的細胞上に 常時存在する信頼し得る標識があれば、生物療法剤の結合部位が非標的組織に結 合するのを完全に防げるだろう。現実的には、生命維持に絶対必要な器官により 発現された抗体との間で交差反応を起こすためにin vivoの適用においてしばし ば許容できない合併症を引き起こす。疾病が進行する過程で患者はすでに免疫反 応が抑制されているかもしれないけれども、生物療法剤(特に天然ヒトタンパク 質でない場合)の分離成分に対して免疫応答を示す可能性もある。さらに、患者 が耐え得る用量には限界があることから、in vitroの研究で得られた細胞障害性 を、臨床に応用するには限界がある。さらに、固形腫瘍は完全に浸透するのが難 しく、結果として再発の原因となり得る疾病を残してしまう可能性がある。最後 に、肉腫の希少性および不均一性のために、これらの癌に対する生物療法剤の開 発が困難となっている。McClay、E.F.、『骨および柔組織の肉腫の疫学』、Semi nars in Oncology16,264(1989)、McClay等著、『骨および柔組織の肉腫の処 置に対する免疫療法的試み』、Seminars in Oncology,16,328(1989)。 このように、肉腫で苦しむ患者に新しい処置法を開発することが強く必要とさ れている。新アジュバント化学療法による骨肉腫の壊死度合が、疾病を伴わず生 存するかどうかの非常に有意な指標となることが示されているため、新アジュバ ント化学療法にあまり反応を示さない患者または転移疾病をもつ患者に対する新 規な処置法の開発ならびに新アジュバント化学療法に対して好ましい初期反応を 示す骨肉腫患者の割合を増加させることが必要である。Raymond等著、『骨肉腫 化学療法効果:予後の因子』、Seminars in Diagnostic Pathology4,212(198 7);Winkler等著、『骨肉腫の新アジュバント化学療法:組織学的腫瘍応答に基 づくサルベージ化学療法を用いた無作為的協同試験(COSS-82)の結果』、J.of Clinical Oncology6, 329(1988)。 発明の要約 本発明は、担体、好ましくはp80細胞表面レセプターに結合する抗体または抗 体断片に結合している毒素、好ましくはアメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパク 質(PAP)からなる、細胞障害性生物療法剤に関するものである。p80抗原は 、骨肉腫または柔組織肉腫のような癌の腫瘍血管ならびに腫瘍細胞と関係する。 該生物療法剤の毒素部分は、抗体特異性の細胞表面レセプターを発現しない周辺 の正常組織に対する有意な非特異的細胞毒性なしに(すなわち副作用が無害であ る)、標的腫瘍細胞の分裂を阻害したりまたは殺滅する。さらに、生物療法剤は 個々の腫瘍細胞に対して細胞障害性を現し、直接的に標的腫瘍を殺滅するだけで なく、腫瘍に酸素や栄養物を運搬する血管を殺滅し間接的にも標的腫瘍を殺滅す る。異種移植したヒト骨肉腫の急速な壊死がSCIDマウスモデルで観察された 。最も重要なことに、ヒト骨肉腫を用いて異種移植したSCIDマウスの寿命は 、TP-3-PAPで処置すると著しく改善され、これは腫瘍発育をこの生物療法 剤が阻害したためである。PAP単独またTP−3単独のいずれも、非常な高濃 度においても腫瘍細胞成長を阻害しなかったため、本発明の生物療法剤が示す細 胞障害性は予期できない効力があった。 本発明は、部分的にはTP-1およびTP-3モノクローナル抗体により認識され るp80抗原が肉腫に明らかに独特なものであり、さらに、TP-1/TP-3抗原の 分布は正常細胞上では数が極めて限定されているという発見に基づいている。こ のように、本発明の好ましい態様は、肉腫細胞上のレセプターに特異的に結合す るモノクローナル抗体または抗体断片といった担体に結合している、細胞障害性 量のPAP分子からなる。このように、好ましい担体は、TP-1およびTP-3な らびにTP-3の活性断片であるFabまたはFab2、および標的抗原を認識す る組換え抗体であるTP-1またはTP-3の単鎖FV(scFV)である。最も好ま しくは、使用する担体がTP-3であるかまたはその活性断片Fab、Fab2ま たはscFVである。PAPおよび好ましい担体とのコンジュゲートにより生じる 生物療法剤は意図するTP-3-PAPとなり得る。ここで使用しているように、 用語『担体』は抗体、抗体断片およびそのサブユニットを含むものであり、これ らは結合特異性においては少なくとも等価である。ここでPAPに関 して使用しているように、『細胞障害性量』は、少なくとも一つのPAP、すな わち、1-3分子のPAPが各抗体分子に結合していることを意味している。 本発明は、また標的癌の処置に対する治療法にも関するものである。本方法は 標的癌で苦しむ患者に、有効細胞障害性量のPAPに共有結合的に結合している モノクローナル抗体TP-3を構成成分とする生物療法剤からなる医薬組成物の有 効量を、薬学的に許容できる担体との組み合わせで非経口的に投与することを含 む。ここで使用しているように、用語『標的癌』はTP-1およびTP-3により認 識される抗原すなわちp80抗原を発現するホ乳動物細胞の増殖に関連した疾病を 意味する。p80抗原は標的癌の腫瘍血管または腫瘍細胞自身のいずれかに発現し 得る。このような標的癌は、以下に限定されることはないが、骨肉腫、血管外皮 細胞腫、軟骨肉腫、悪性腫瘍繊維性組織球種(MFH)、カポジ肉腫、繊維肉腫 および滑膜細胞肉腫を含むその他のヒト肉腫を含む。ここで使用しているように 、用語『PAP』はサブタイプであるPAP-IIおよびPAP-Sを含めた、あら ゆる細胞障害性アメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質またはその誘導体を意 味する。この免疫毒素の示す高い細胞障害作用は予期していないものであった。 というのもPAPまたはTP-3だけでは当量またはそれ以上の濃度でも細胞障害 性が見られなかったからである。さらに、TP-3-PAPは、白血病関連の抗原 (例えばB43-PAP)に対するPAP免疫コンジュゲートよりもはるかに効力 があることが発見された。 さらに、p80抗原は様々な種類の癌および骨肉腫の出芽毛細血管上に存在して いるので、TP-3-PAPのようなp80指向の、生物療法剤は、選択的に癌細胞 を破壊するだけでなく腫瘍の血管内皮細胞をも破壊することにより、肉腫の成長 を阻害し得る。1ミリ以上の大きさの腫瘍はいずれも新生血管が同様に成長する ことを必要とするので、そのような新生血管の破壊は究極的には腫瘍の死につな がる。Folkman等著、Biologic Therapy of Cancer、DeVita等著、J.B.Lippincot t Company監修、pp.743-753(1991)。さらに、そのような破壊は抗腫瘍薬が腫瘍 の固形組織に侵入するのを容易にし得る。他の言葉でいえば、腫瘍血管の破壊に 加えて、TP-3-PAP生物療法剤は、抗腫瘍薬が腫瘍に侵入し得る腫瘍血 管の障害部位または『窓』を提供することで抗腫瘍薬の侵入を助け得る。 このように、本発明のさらなる態様は1つ以上の慣用的な抗腫瘍薬の有効量の 投与を伴う生物療法剤の投与を含む。好ましくは、用いる抗腫瘍薬はドキソルビ シン、メトトレキセート、エトポシドおよび、オキシアザホスホリン(シクロホ スファミドおよびイホスファミド)のようなアルキル化剤、およびシスプラチン およびカルボプラチンのようなプラチナ化合物である。 図の簡単な説明 図1A、1Bおよび1CはTP-3-PAPの精製および同定を示している。具体的 には、図 1Aは、HPLC溶出クロマトグラムであり、38分にTP-3-PAPの 溶出が、56分に遊離のPAPの溶出がみられる。図 1Bは、TP-3およびTP-3 -PAPのクーマシーブルー染色ゲルであり、図 1Cは、抗-PAPを用いて行っ たウエスタンブロットである。 図 2Aおよび2Bは、3Hチミジン取り込み解析により決定した、TP-3MoA b、PAPおよびTP-3-PAP免疫毒素で処理後のヒトOHS骨肉腫細胞の増 殖を図示したものである。具体的には、図 2Aでは、TP-3MoAbではなくT P-3-PAPのみがOHS細胞の成長を阻害したが、一方、図 2Bでは、TP-3 結合部分が低濃度でOHS細胞に対するPAP毒素効果をもたらすのに必要であ ったことが示されている。CD19陰性OHS細胞に結合しない抗-CD19-PAP 免疫毒素であるB-43-PAPは非常に高い濃度(>1000pM)でも小さな効果し かなかった。 図 3Aおよび3Bは、TP-3陰性細胞系でのTP-3-PAPの効果を示している 。具体的には、図 3Aは、犬D17骨肉腫の培養に対するヒト血清アルブミン(H SA)、TP-3MoAb、TP-3-PAP免疫毒素またはB43-PAP免疫毒素の 効果を示している。図 3Bは、CD19+RS4;11ヒト急性リンパ性白血病におけ るHSA、TP-3MoAb、TP-3-PAPおよびB43-PAPの効果を図示して いる。 図4はMCA106肉腫肺転移に対するTP-3-PAP免疫毒素の用量反応を図示 している棒グラフである。 図5は、C.B.-17-SCIDマウスの右後方の足に注射後の皮下OHS(ヒト 骨肉腫)の腫瘍容積に対するTP-3-PAPの効果を示している。 図6は皮下のヒト骨肉腫(OHS)を注射し、続いてPBSまたはTP-3-PA Pのいずれかで処理し、腫瘍を残すことなく助かったマウスの生存率を図示して いる。 発明の詳細な説明 免疫毒素 免疫毒素(抗体−毒素コンジュゲート)は、比較的新しい部類の生物療法剤で あり、細胞型特異的ポリクローナルまたはモノクローナル抗体を、数多くある触 媒酵素の1つと共有結合で直接にまたは結合剤を介して、共有結合的に結合させ て調製する。Pastan等著、『免疫毒素』、Cell47,641(1986)。下記するよう に、肉腫の場合、免疫毒素についての技術はTP-3およびTP-1MoAbを効果 的に治療利用するための効力のある方法を提供する。 1.モノクローナル抗体 モノクローナル抗体(MoAb)は脾リンパ球と骨髄原発性腫瘍の悪性腫瘍細 胞(骨髄腫)を融合することで産生される。Milstein、Sci.Am.243 66(1980) 。この方法では、単一融合細胞ハイブリドーマまたはクローンから生じたハイブ リッド細胞系が得られ、これはリンパ球および骨髄腫細胞系の両方の特徴を有す る。リンパ球(抗原としてヒツジ赤血球をもつ動物から取得)のように、融合ハ イブリッドまたはハイブリドーマは抗原と反応する抗体(免疫グロブリン)を分 泌する。さらに、骨髄腫細胞系のように、ハイブリッド細胞系は不死である。特 に、ワクチン接種した動物由来の抗血清は、全く同じには再生産できないような 様々な抗体の入った混合物であり、一方、ハイブリドーマにより分泌された単一 型の免疫グロブリンは、抗原分子構造または抗原決定基(エプトープ)を複数有 する複合分子である抗原上に存在する、唯一の抗原決定基に特異的である。この ように、単一の抗原から生じたモノクローナル抗体は、形成を促す抗原決定基に 依存して互いに異なり得る。しかしながら、一つのクローンにより産生された全 ての抗体は同一である。さらに、ハイブリッド細胞系は際限なく再生産し得、in vit roおよびin vivoで容易に増殖し、極度に高濃度のモノクローナル抗体を産生す る。 a.TP-1/TP-3 骨および柔組織の肉腫は一般にまれであるので、その個々の型はさらにまれで ある。このことが腫瘍特異的なMoAbの発展を妨げているのだけれども、いく らかの進展がみられた。加えて、数種類の肉腫が保持する抗原を認識すると思わ れる抗体が数多く産生された。肉腫抗原に対するMoAbの大半は開発段階にあ る。臨床試験に用いる準備のできているものはごくわずかである。 モノクローナル抗体TP-1およびTP-3はヒトおよび犬肉腫上に存在する80k Dの抗原(これをp80抗原と呼んでいる)の異なるエピトープと反応することが 分かっている。Bruland等著、『ヒト肉腫に特異的な新しいモノクローナル抗体 』、Int.J.Cancer38,27(1986)。特に、TP-3はIgG2bモノクローナル抗体で あり、これは骨肉腫ならびに様々な種類の出芽毛細管を含めた間葉性腫瘍を認識 する。O.Bruland等著、Cancer Research,48,5302(1988)。TP-1およびTP-3 はまた血管周囲細胞腫、軟骨肉腫、悪性繊維性組織球腫(MFH)および悪性滑 膜腫を含むその他の様々なヒト骨肉腫と結合する。Bruland等著『新しいヒト骨 肉腫関連細胞表面抗原の発現および特徴』、Cancer Research、48,5302(1988)。 正常組織におけるTP-1/TP-3抗原の分布は大変限定されている。このよう に組織分布が限定しているので、TP−3抗原を免疫毒素治療に用いることは魅 力的である。正常組織および間葉性腫瘍でのTP-1/TP-3の抗原の分布に関す る現段階の知識は、最近BrulandおよびPhilにより要約された。『放射免疫検出 法および放射免疫法:骨腫瘍の治療における有益な試み』Frontiers of Osteosa rcoma Research 、J.F.NovakおよびJ.H.McMaster(監修)、HogrefeおよびHuber発 行者、pp.149-159(1993)。陰性組織は繊維芽細胞、抹消血管細胞、骨髄細胞、胎 児皮膚繊維芽細胞、胎児肺繊維芽細胞、羊膜細胞、繊維性結合組織細胞、骨格筋 細胞、軟骨細胞、滑膜細胞、末梢神経細胞、扁桃細胞、脾臓細胞、肝臓細胞、結 腸細胞および肺細胞を含む。新しい活動的な仮骨、胎盤内皮細胞、 腎臓の近位尿細管(弱い結合)および副腎髄質の補助細胞のみが、TP-1およびT P−3結合に陽性である。Bruland等著、Cancer Research48,5302(1988)。 b.その他の担体 TP-1およびTP−3に加えて、他のいくつかの抗体もヒト骨肉腫と反応する ことが発見され、それ故、本発明においてPAPコンジュゲートとして使用する のに適している。下記の表1参照。数多くのこれらの抗体を用いたin vitroの試 験が行なわれているが、この試験はPAPとコンジュゲートしている抗体ついて は行なわれていない。さらに、これらの抗体を用いた骨肉腫に対するin vivoに おける免疫毒素の試験は報告されていない。 2.毒素 様々な研究者が免疫毒素中に用いている数多くの毒素は、2つのグループに大 別できる。第1のグループはリチンのような無損傷性毒素からなる。リチンは2 つのサブユニットからなり、A鎖は1500個/分ものリボソームを不活性化し得、 B鎖は細胞表面の非還元末端のガラクトトース残基を認識しA鎖が侵入するのを 助ける。無損傷リチン免疫毒素は標的細胞を大変効果的に破壊するが、B鎖部分 の非選択性からin vivoにおける白血病の処置には適用できない。 第2グループの毒素をヘミトキシンという。ヘミトキシンは、真核生物のリボ ソームに触媒的に作用し60-Sサブユニットを不活性化し、結果としてペプチド 伸長の段階で細胞内タンパク質合成を不可逆的に阻害する単鎖リボソーム不活性 化タンパク質である。このようなポリペプチド毒素はアメリカヤマゴボウ(Phyto lacca americana)、苦いひょうたん(Momordica charantia)、小麦(Tritium vulg aris)、シャボンソウ(Saponaria officinalis)、Gelonium multiflorumおよびい くつかのその他の植物から単離されている。このようなリボソーム不活性化タン パク質は、無損傷リチンと異なり、非選択的細胞結合能力をもつB鎖サブユニッ トをもっていないため、容易に細胞膜を通過できない。それゆえ、ヘミトキシン は無損傷真核細胞に対して実質上毒性がない。 a.PAP アメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質(PAP)には3つのサブタイプが あり、その発現は季節に依存する。PAPは春の葉にみられ、PAPIIは残夏の 葉にみられ、PAP-Sは種子にみられる。Irvin、Pharmacol.Ther .21,371(19 83)。大きさ(全て約29,000分子量である)にわずかな差がみられ、触媒的にリボ ソームを阻害する能力間に差があるとしてもほんのわずかな差である。Houston 等著、『リチンではなく毒素およびヘミトキシンを用いて作られた免疫毒素』、Immunological Antibody Conjugates in Radioimaging and Therapy of Cancer 、C.W.Vogel監修、ニューヨーク、オックスフォード大学出版、P.71(1987)。 PAPは毒素のヘミトキシングループの一員であり、よって全ての大きいrR NAの3'末端近傍の保存的ループ配列から一つのアデニンを特異的に除去するこ とによりリボソームを不活性化する。Irvin等著、Phamacology and Therapeutic s ,55 ,279,(1992)。この特異的な脱プリン化によりリボソームと相互作用する 伸長因子の能力が極度に低下し、結果としてタンパク質合成を不可逆的に阻害す る。Irvin等著、上記。さらに、PAPは最も活性のあるリボソーム不活性化タ ンパク質の一つである。抗マウスIgG免疫毒素ゲロニン、リチンA鎖、モモル ディン、ジアンチン32、サポリンおよびPAPの細胞障害性と比較すると、PA P構成体は試験した中で最も効力のある免疫毒素の一つであった。Bolognesi等 著、『異なるリボソーム不活性化タンパク質および抗体を含む抗リンパ球免疫毒 素の比較』、Clin.Exp.Immunol.89,341(1992)。 3.生物療法剤 本発明の生物療法剤は、一般的に上記に開示した毒素のような細胞障害性薬剤 を特定の標的細胞または器官に細胞障害性薬剤を運搬できるような担体と結合さ せた化合物と定義し得る。このように、本発明の生物療法剤は、上記に定義した 免疫毒素だけでなく、例えば組換えタンパク質のような遺伝子工学の既知方法に より合成された構築物も含み得る。これらの生物療法剤の活性は、使用する毒素 のみならず、抗体の抗原への効率的な結合、エンドサイトーシスおよび機能性リ ボソーム不活性化タンパク質の細胞内放出にも依存している。例えば、TP-3- PAPは、間充組織腫瘍を認識するIgG2bモノクローナル抗体であり、共有結 合的にリボソーム阻害植物毒素PAPに結合しているモノクローナル抗体TP-3 から構成されている。細胞内の数個のPAP分子で十分に細胞を殺戦できるほど の効力をPAPは有しているので、この特定の免疫毒素の究極的な有効性および 治療係数を決定するにあたりTP-3抗原濃度は結合の特異性よりも重要ではない 。Vitetta等著、『免疫毒素』:Biologic Therapy of Cancer、V.T.DeVita、Jr. 、S.Hellman、S.A.Rosenberg(監修)、J.B.Lippincott Company、pp.482-495(19 91)。さらに、このPAP免疫毒素に独特であると思われるTP-3-PAPの予期 しない効力は、より少ない免疫毒素の投与を可能とし、これは治療面での利点で ある。 4.生物療法剤の生産および精製 好ましい生物療法剤は、細胞障害性有効量のPAP分子をTP-1またはTP-3 の各々の分子に結合することにより形成される。例えば、本発明の実践に有益な 薬剤は1分子のTP-3に対して1〜3分子のPAP分子をもつTP-3-PAPの混 合物である。 モノクローナル抗体-PAP免疫毒素の形成において有益なヘテロ二重機能性 架橋剤は、SPDP(N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸 )およびその誘導体を含む。例えば、下記の実施例で用いた特定のTP-3-PA Pは、架橋剤であるSPDPでTP-3 MoAbを修飾し、次いで修飾したTP- 3を3.5:1モル数で過剰の2-イミノチラン修飾PAPと反応させて調製する。 5.生物療法剤の投与方法 本発明の生物療法剤は医薬組成物として形成せしめ、ヒト患者のようなホ乳動 物宿主に、静脈注射、筋肉内注射または皮下注射から選択した非経口投与に適合 する様々な形で投与し得る。 a.用法形態 本発明の生物療法剤は、非経口投与、すなわち、注射または点滴による静脈投 与または皮下投与が好ましい。生物療法剤の溶液または懸濁液は、水またはPB Sのような等張食塩水中で調製し得、所望により無毒性界面活性剤を混合し得る 。分散液もまたグリセロール、液体ポリエチレングリコール、DMA、植物油、 トリアセチンおよびそれらの混合物中で調製し得る。通常の貯蔵および使用条件 下で、これらの調製物は微生物の増殖を防ぐために保存剤を含み得る。肉腫はし ばしば肺に転移するので、療法剤の肺へのより特異的な運搬はエアゾール運搬系 を用いて行い得る。エアゾール運搬に適する薬剤用法形態は適当なサイズのリポ ソームのような製剤を含み得る。 注射または点滴使用に適する薬剤用法形態には、無菌の注射または点滴溶液ま たは分散液に適する活性成分を含有する無菌水溶液または懸濁液、または無菌粉 末などがある。全ての場合において、最終の用法形態は、無菌であり、液体であ り、製造および貯蔵の条件下で安定でなければならない。液体担体または賦形剤 は、例えば水、エタノール、多価アルコール(例えばグリセロール、プロピレン グリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)、植物油、無毒性グリセリ ルエステル、脂質(例えばジミリストイルホスファチジルコリン)および適当な それらの混合物からなる溶媒または液体拡散媒質であり得る。適当な流動性は、 例えばリポソームの形成、拡散の場合に必要とされる粒子サイズの維持または無 毒性な界面活性剤の使用などにより維持できる。微生物の活動は、様々な抗菌剤 および抗真菌菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン 酸、チベロース等により防御し得る。多くの場合において、例えば糖、緩衝液ま たは塩化ナトリウムのような等張剤を含むことが望ましい。注射可能な組成物吸 収の延長効果は、例えばアルミニウムモノステアリン酸ヒドロゲルおよびゲラチ ンのような吸収を遅める薬剤を組成物中に含有することにより達成し得る。 無菌の注射可能なまたは点滴可能な溶液は、必要量の生物療法剤を適当な溶媒 中に、上記に記載した様々なその他の成分とともに取り込み、ついで必要により 無菌濾過することで調製される。無菌注射または点滴溶液の調製用の無菌粉末の 場合、好ましい調製方法は真空乾燥および凍結乾燥技術であり、これにより活性 成分の粉末と所望により添加した成分が前記の無菌濾過溶液中に存在するものが 生じる。 b.用量 上記成分中の生物療法剤の用量は、患者の体重、年令および状態と標的癌の状 況により大きく変化する。動物実験に基づくと、用量は約1〜7日間にわたって投 与したとき0.025mg/kgから1mg/kgの間で変化することが予想される。 本発明は次の詳細な実施例を参照することでより詳細に説明される。本発明に おいて、OHS系はTP1/3抗原の構造性発現を有する粘着性ヒト骨肉腫である 。OHSは、網膜芽細胞腫から13年後におこった転移性骨肉腫の若者からFostad 等によりもたらされた(『左右対象網膜芽細胞腫の処置13年後に現れた多骨肉腫 をもつ患者から確立された細胞系の特徴』、Int.J.Cancer ,38,33(1986))。本 研究では、OHSは、Dr.Deborah Haines(Western College of Veterinary Med icine、Saskatoon、カナダ)から得られ、2mM L-グルタミン、100U/mlペニシ リン、100mcg/mlストレプトマイシンおよび10%FCSと共にRPMI1640中を 通過させた。D17(犬骨肉腫)はDr.Stuart Helhfand(ウィスコンシン大学、マジ ソン ウィスコンシン)から得られた;D17はTP−3抗原に対して陰性である。 ヒトCD19+異質急性リンパ性白血病細胞系、RS4;11はDr.John Kersey(ミネ ソタ大学、ミネアポリス ミネソタ)から得られ、TP-3-PAP研究の陰性対照 系として用いた。 実施例1:TP-3 MoAb産生および精製 TP-3 MoAbハイブリドーマを、Fostad等(『複合網膜芽細胞腫に対する 処置の13年後に現れた多骨肉腫をもつ患者から確立された細胞系の特徴』、Int. J.Cancer,38 ,33(1986))が記載しているように、ヒト骨肉腫異種移植片に対す るBALB/cマウスの免疫感作から得た。簡潔にいうと、TP-3ハイブリドー マ細胞を25mM HEPES、2mM L-グルタミン、100U/mlペニシリン、100μg /mlストレプトマイシン、10mM非必須アミノ酸、100mMピルビン酸ナトリウム および10%ウシ胎仔血清(FCS;Sigma、セントルイス ミズーリ)を含有する DMEM(Celox、ホプキンズ ミネソタ)中で培養した。BALB/cマウスに、 TP-3ハイブリドーマ細胞2×106個を腹膜投与する7日前にプリスタン(Aldrich Chemical Co.、ミルウォーキー ウィスコンシン)0.5mlを腹膜投与(i.p.)で注 入した。TP-3 MoAbを含む腹水を集め12,000g×20分で遠心し、合わせ、0. 22μm濾紙に通して濾過した。TP-3 MoAbは硫安沈澱法およびタンパク質 Aアガロース(Immunopure Plus immobilized protein A:Pierce、ロックフォ ード イリノイ)を用いてさらに精製した。タンパク質Aからの溶出はイムノピ ュア溶離液(Immunopure elution buffer)(Pierce)を用いて行った。TP-3 はリン酸緩衝液に対して透析し、使用前に無菌濾過した。 実施例2:TP-3-PAP免疫毒素合成 TP-3 MoAbは上記実施例1に記載のように精製し、一方PAPは以前にI rvin等が記載したように出発物質としてアメリカヤマゴボウ(Phytolacca ameri cana)の春の葉を用いて精製した。(『アメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパ ク質:リボソームの不活性化および治療適用』、Pharmac.Ther.,55,279(1992) )。 リン酸緩衝液中8mg/mLの濃度の精製TP-3 MoAbを、DMSO中で新しく 調製し、使用直前にPBS中で1:10に希釈したSPDP(N-スクシンイミジル3- (2-ピリジルジチオ)プロピオン酸(ファルマシア、Biotech Inc.、Piscataway、 ニュージャージー)の過剰量と3.5:1のモル比で反応させた。精製し、リン酸緩衝 液に対して透析したpH8.0のPAPを10mg/mLまで濃縮し、使用直前に50mMリ ン酸ナトリウム、pH8.6中で調製した2-イミノチオラン HCl(Pierce、ロッ クフォード、イリノイ)の過剰量と3.5:1モル比で混合した。どちらの修飾方法 も無菌および発熱物質のないガラスのバイアル内でゆるやかに振盪しながら室温 で1.5時間反応させた。 過剰の架橋剤を、PBS中で平衡化したprepacked Sephadex G-25 PD-10カラ ム(ファルマシア、Biotech Inc.、Piscataway、ニュージャージー)に通過させる ことで除去した。画分を280nmで測定しタンパク質の大半を含む画分を合わせ 、MoAbおよびPAPの全量をそれぞれMoAbおよびPAPのE280nm(1% )値1.43および0.83を用いてそれぞれ決定した。チオール化したPAPを、最終 モル比PAP:MoAb 3.5:1となるようにSPDP-修飾MoAbに加えた。 混合物を室温で3時間穏やかに振盪し、一晩4℃でインキュベートし、HPLC精 製段階の調製用に濾過する前に更に3時間室温で振盪した。 未反応のPAPおよび高分子量(≧300kd)免疫コンジュゲート/集合体を取り 除くためにpH6.8の100mMリン酸ナトリウム中、流速3mL/minで平衡化した21 .5×600 mm Spherogel TSK3000SW HPLCカラム(Beckman Instruments and TosoHaas)を用いてゲル濾過クロマトグラフィーを行なった。コンジュゲー トを形成していないTP-3 MoAbをイオン交換クロマトグラフィーを用いて HPLC-精製TP-3-PAP免疫毒素調製物から除去した。HPLC分画を濃縮 し、一晩4℃でpH7.1の10mMリン酸ナトリウムに対して透析した。透析したT P-3-PAPのpHおよび導電率は、初めにpH6.5の10mMリン酸ナトリウム中 で平衡化したCM-セファロースレジンに合わせた。CM-セファロースカラムは 簡単にpH7.1の10mMリン酸ナトリウムで洗浄し;T P-3 MoAbを20mM塩化ナトリウムを含むpH7.8の10mMリン酸ナトリウム 中で溶出し、TP-3-PAP免疫毒素を溶離液であるpH7.5のリン酸緩衝液で回 収した。図1に示したように、TP-3-PAP免疫毒素は注入から約34分後に溶 出し始め、続いて近接して未反応TP-3 MoAbが溶出した。遊離型PAPは5 6分に溶出し、これは免疫毒素からよく分離していた。HPLC半-精製物質はま だかなりの量の未反応TP-3 MoAbを含んでいた。 精製方法はSDS-PAGEで5%分離ゲルを用いて調べた。乾燥ゲルのSDS -PAGEの走査によると、最終TP-3-PAP免疫毒素調製物中には<5%のP APが存在することが分かり、これはまた、MoAb(150kd)が14%、1個のM oAb分子に1個のPAP分子がジスルフィド結合している180kd種が34%、1 個のMoAb分子に2個のPAP分子が結合している210kd種が34%および各Mo Ab分子に3個のPAP分子が結合している240kd種18%を含んでいた(図1)。 クーマシーブルー染色ゲルを乾燥させ、ベックマンDU62分光光度計およびゲルス キャンソフト-パックモデュールソフトウェア(GelScan Soft-Pac Module softw are)を用いて走査した。タンパク質濃度をビシンコニン酸検定システム(Bicinc honinic acid assay system)(Sigma)を用いて測定した。加えて、Bio-Rad研究所 から得られたシルバーステインキット(silver stain kit)を用いてSDS-P AGE後のタンパク質のバンドをより感度よく検知し視覚化した。 TP-3-PAP免疫毒素中のTP-3モノクローナル抗体およびPAP部分の存 在ならびに精製TP-3-PAP免疫毒素中の有意な量の遊離型PAPによる汚染 がないことをウエスタンブロット解析(図1C)および上記に記載したように、 以前にMyers等が記載したようにBio-Rad研究所から得られた検知キットを用いて 確認した。抗PAP原発性抗体は高純度のPAPを用いて過剰免疫したウサギ中 で産生した。またイムノブロッティングをアルカリホスファターゼーコンジュゲ ート・ヤギ抗-マウスIgG(Sigma Chemical Co.、セントルイス、ミズーリ)を 用いて、上記に記載のように、以前にMyers等が報告しているように、精製免疫 コンジュゲート調製物中に残存する非コンジュゲート抗-TP-3モノクロー ナル抗体を検知した。タンパク質濃度はSigmaのビシンコニン酸検定システムを 用いて決定した。 実施例3:ヒトOHS骨肉腫細胞に対するTP-3-PAP免疫毒素活性 標準的な3Hチミジン取り込み解析を用いて、MoAb、毒素および免疫毒素 の溶液のOHS細胞成長に対する効果について試験を行なった。 サンプルと指示薬OHS細胞を2〜4日間インキュベートした後、3Hチミジン (デュポンNEN、ボストン マサチューセッツ)25μl(2μ Ci)を、濾過 紙ディスク上にDNAを接種する前に6時間インキュベートした各穴およびプレ ートにPHD細胞接種装置(Cambridge Technology、Inc.、ウォータータウン、 ミネソタ)を用いて加える。液体シンチレーション流体(Cytoscint;ICN、C osta Mesa カリフォルニア)を添加後、LKB1216液体シンチレーションンカウ ンターを用いて決定した。データはDr.Bob Jarvis(University of Minnesota Co mputer Sciences)が執筆したExcel macro routineを用いて解析し、各サンプル の3セットの平均および標準偏差を決定した。Clonogenic Assayは以前にUckun等 により報告された方法を用いてOHSで行なった。(『共通B-列急性リンパ芽球 白血病の患者から新しく得られた芽原種細胞に対するアメリカヤマゴボウ抗ウイ ルスタンパク質を含む免疫毒素の細胞障害性を評価するための新規コロニー解析 の使用』、J.Exp.Med.、163,347(1986))。 TP-3-PAP免疫毒素は効果的にTP-3+OHS骨肉腫細胞を殺滅すること が示された。例えば、図2はTP-3 MoAb、TP-3-PAP、PAPのみおよ びB細胞(B43-PAP)上に存在するCD19に結合する関連免疫毒素構築物の 、ヒトOHS骨肉腫細胞の増殖に対する効果を示している。TP-3 MoAbの み(すなわちPAP毒素なしで)では増殖に対して何の効果もなく;細胞は3H チミジンをヒト血清アルブミン(HSA;図2A)をもつ媒体と同じような方法で DNA中に取りこんだ。TP-3-PAPは、しかしながらOHS細胞をもつ最初 の4穴で3Hチミジンの取り込みを完全に阻害した;OHSはTP-3-PAPが20 pMまたはそれ以下に希釈されるまで免疫毒素処置に耐えられなかった。さらに 、異なるロットのTP-3-PAPは再現性のあるOHSの高度殺滅能を有 する。ロット1のTP-3-PAPをもつ5つの独立した実験におけるOHSを用 いた3Hチミジン増殖解析では、平均IC50値が3.1±1.0pMであった。第2のロ ットのTP-3-PAPを用いた3つの異なる実験では平均IC50値が4.1±0.3pM であった。全体の平均IC50は3.5±1.0pMであった。 これらの結果は、TP-3-PAPによる細胞の殺滅がTP-3抗原を発現する細 胞に対して高度に特異的であるということを示している。PAPのみまたは抗- CD19免疫毒素であるB43-PAPは、濃度が10,000pMまたはそれ以上になる までOHS増殖に対して全く効果がなかった(図2B参照)。これは、もしTP-3 -MoAbがPAP部位にコンジュゲートしていれば細胞障害性が>3,000倍増加 することを示している。もし腫瘍がTP-3抗原を発現していなかったのならば、 TP-3-PAPによる殺滅は<104pMの濃度ではおこらなかった(図3Aおよび3 B)。しかしながらB43-PAPはCD19+細胞系RS4;11に対して活性があった (図3B)。このように、PAP免疫コンジュゲートによる殺滅は特異的なMo Ab結合によりもたらされた。 高感度のin vitro連続希釈clonogenic assay systemを用いてclonogenic OH Sヒト骨肉腫細胞に対するTP-3-PAP免疫毒素のlog殺滅効力を決定した。下 記の表2に示されるように、37℃/5%CO2で100-3000ng/mLのTP-3-PAPで4 時間処置するとclonogenic OHS細胞を用量依存的に1000ng/mL(5.6nM)にお いて最大3.9±0.2のlog値で殺滅した。特筆すべきことに、濃度≦100ng/mLのT P-3-PAPで4時間処理する実験法ではOHS細胞のclonogenic成長をたいして 阻害しなかった(log殺滅≦0.2log値)。対照的に、1ng/mL〜3000ng/mLのTP-3- PAPに18時間さらすと用量依存的にclonogenic細胞を殺戮し、100ng/mL濃度で は1.2のlog殺滅値、濃度≧300ng/mLでは>3.9のlog殺滅であった(表2)。 実施例4.TP-3-PAPのin vivo投与 NIHのガイドラインに従いマウスをミネソタ大学 Research Animal Resourc esが飼育した。生動物を含む方法および実験法はミネソタ大学 Animal Care Com itteeにより承認された。p80抗原(TP-3抗原)陽性MCA106柔組織骨肉腫は Dr.Jim Mu1e(NCI、Bethesda メリーランド)から得、雌C57BL/6マウスに 順次通過させた。腫瘍を切り取り、細かく切り、100u/mlのペニシリン、100ucg/ mlのストレプトマイシンおよび2mM L-グルタミンと共にRPMI1640中で0.4mg/ mlヒアルロニダーゼ、0.05mg/mlデオキシリボヌクレアーゼおよび4.0mg/mlコラ ゲナーゼ(Sigma)を用いて4時間マグネチック撹拌プレート上で撹拌し消化した 。細胞をCell StrainersTM(Falcon、Becton Dickinson)を通して濾過し、Ca2+ またはMg2+のないハンクスの平衡塩類溶液(Hank's Balanced Solt Solution)( HBSS)で3回洗浄し、濃度を1×105細胞/mlに合わせた。肺 転移は、MCA106骨肉腫細胞(40,000細胞/マウスを含有する0.4cc)を6〜8週 の雌C57BL/6マウスの尾の静脈に静脈内注射することで確立した。 肺転移をもつ10匹のマウスのグループに抗体のみまたは免疫毒素調製物を腹膜 投与で処置した。転移数を転移確立14日後に直接数えることで評価した。CO2 で窒息させた後、India ink(5% 3gtt NH4OH/100ml)を気管に注入した。 肺および心臓は塊で除去し、Fekete's溶液(70%エタノール300ml、10%ホルマ リン30mlおよび氷酢酸15ml)の中に入れる。肺は少なくとも二重盲検法により記 録し計測した。処置グループ間の転移の数における相違はStudentの非対t-検定 (InstatTM、GraphPad Software、サンディエゴ、カリフォルニア)を用いて評価 した。 TP-3-PAPはin vivoにおいて肺転移に対して活性があることが分かった。 下記の表3および図4はMCA106肺転移をもつマウス中でTP-3-PAPを用いた ときの結果を要約している。TP-3 MoAbのみでも関連するB43-PAP免疫 毒素でも肺転移の数に対する効果は全くなかった(表3)。しかしながら、3日間 連続でTP-3-PAPを腹膜投与した免疫毒素処置では肺転移数を劇的に減少さ せることができた(p<0.04)。第二の実験で用量反応相関を調べた(図4)。TP-3 -PAPによる肺転移の減少は用量相関的であり、試験用量が非常に重要であっ た(表3)。興味深いことに、TP-3-PAP処置したマウスでみられた転移数が極 めて少ないだけでなく、TP-3-PAP処置マウスの肺転移のサイズも対照のマ ウスの転移に比較してずっと小さかった。有意な抗腫瘍効果に必要とされるTP -3-PAPの蓄積量は3.75μgおよび30μg/マウス(0.2〜1.5mg/kg)の間であっ た。 実施例5:ヒト骨肉腫のSCIDマウスモデルにおけるTP-3-PAPに関する 研究 SCIDマウスの異種移植モデルにおけるヒト骨肉腫に対するTP-3-PAP 免疫毒素のin vivoにおける抗腫瘍効力は以下のように調べた。C.B.-17-SC IDマウスにOHS細胞1×106個を右後足に皮下接種した。右後足に腫瘍細胞を 皮下接種した2時間後に、3日間続けてTP-3-PAPの腹膜投与による処置を開 始した。未処置のマウスの大半は17日までにOHS足腫瘍ができ、25日までに未 処置マウスの100%に平均容積137mm3の足腫瘍ができた。腫瘍容積は図5に示す。 用量レベルが5,10または20μg/マウスのTP-3-PAPによって、SCIDマ ウス中のOHS足腫瘍の発現および進行が大幅に遅延した。TP-3-PAP 20μ gで処置したSCIDマウスはどれも、接種から110日まで足の腫瘍ができなかっ た。最も重要なことは、これは生存の改善に関連しているということである。図 6参照。さらに、TP-3-PAPは大きな腫瘍の急速な壊死をもたらした。対 照的に、非コンジュゲートTP-3抗体、非コンジュゲートPAPまたはB43-P AP(対照の白血球細胞指向の免疫毒素)の混合物はこのモデル系では抗腫瘍活 性を全くもたなかった。これらの実験によれば、TP-3-PAP免疫毒素はin vi voにおいてヒト骨肉腫移植片に対する顕著な抗腫瘍活性を示し、他の極めて多く のヒトOHS骨肉腫細胞にかかったSCIDマウスの腫瘍の発現しない期間を改 善する。 参考文献として個々に挙げているが、全ての出版物、特許および特許文献がこ こで参考文献として合体する。この発明は特定および好ましい態様および技術に 関して記載されている。しかしながら、本発明の精神および範囲内において多く の変法や修飾をなし得ることを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),UA(AZ,BY,KZ,RU,TJ,TM),A L,AM,AT,AU,AZ,BB,BG,BR,BY ,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES, FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 アンダーソン,ピーター・エム アメリカ合衆国55426ミネソタ州セント・ ルイス・パーク、ルイジアナ・アベニュー 2809番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.p80骨肉腫に対する担体と結合したアメリカヤマゴボウ抗ウイルス・タン パク質の細胞障害性有効量を含む生物療法剤。 2.担体が抗体または抗体断片である、請求項1の生物療法剤。 3.抗体がTP-1、TP-3またはその誘導体である、請求項2の生物療法剤。 4.アメリカヤマゴボウが化学的架橋結合により抗体と結合している、請求項 3の生物療法剤。 5.アメリカヤマゴボウの1−3分子が抗体の各分子と結合している、請求項2 の生物療法剤。 6.p80抗原を発現する癌患者に、p80抗原に対する担体に結合したアメリカ ヤマゴボウ抗ウイルス・タンパク質の細胞障害性有効量を含有する生物療法剤の 治療的有効量を非経口的に投与することを含む癌の処置のための治療方法。 7.癌が肉腫である、請求項6の方法。 8.肉腫が骨肉腫である、請求項7の方法。 9.生物療法剤が薬学的に許容される液体担体と併用して投与される、請求項 6の方法。 10.液体担体が等張塩類を含む、請求項9の製法。 11.生物療法剤が静脈に投与される、請求項9の方法。 12.担体が抗体または抗体断片である、請求項6の方法。 13.抗体がTP-1、TP-3またはその誘導体である、請求項12の方法。 14.抗体がTP-3またはその活性サブユニットである、請求項13の方法。 15.PAPの1−3分子がTP-3の各分子に結合している、請求項14の方法 。 16.TP-3-PAP量は約1−7日を越えて投与される0.025−1mg/kgである 、請求項14の方法。 17.生物療法剤の投与に抗腫瘍薬の有効量の非経口投与を伴う、請求項6の 方法。 18.抗腫瘍薬がドキソルビシン、メトトレキセート、エトポシド、アルキル 化剤またはプラチナ化合物からなる群より選ばれる、請求項17の方法。 19.抗腫瘍薬が薬学的に許容される担体と結合している、請求項18の方法 。
JP8521737A 1995-01-13 1996-01-11 TP−3/p80を標的とする癌の生物療法 Ceased JPH10508868A (ja)

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