JPH0434656Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 一般に、田植機のクランク方式の植付杆は、プ
ランター伝動ケースから突出したクランク軸の先
端部にクランクアームを固定しこのクランクアー
ムの先端外側に突設したクランクピンに連動連結
されていが、クランクアームは基部から先端部ま
で一定幅であつたのでクランクピンがクランクア
ームの側面から突出した状態で植付体に連動連結
する外はなく、それにより植付体とプランター伝
動ケースとの間隔が大になつて伝動機構が大型化
すると共に植付体の振動が激しくなつた。

本考案は前述の諸欠点を改善することを目的と
するものであつて、苗載台を機体後部に後傾姿勢
で架設し、植付杆を前記苗載台の前部のプランタ
ー伝動ケースにクランクアームと揺動アームとで
上下動するように装着して苗載台上の苗を圃場に
植付けるようにした田植機において、平面視で前
記クランクアームのクランクピン寄りの植付杆側
に凹部を設け、植付杆のクランクアーム側には該
クランクアームの前記凹部に続く基部側の回動軌
跡と対向する凹部を設けて植付杆のクランクピン
が貫挿されるボス部をクランクアームの先端部側
の前記凹部に嵌合し、クランクアームの基部を植
付杆の凹部に嵌合した状態で連繋したことを特徴
とするものである。

以下、図面に示す実施例について説明すると、
１はミツシヨンケース２から前方へ向けて延出さ
せたエンジンフレーム３上に搭載したエンジンで
あつて、前記ミツシヨンケース２の下部一側から
突出させた軸には、後部に単輪４を軸支したチエ
ンケース５の前部が上下傾動可能に装着してあ
り、前記単輪４の後部に設けたプランターケース
６の一側を前記エンジンフレーム３から起立した
バンパー７に枠杆８で連結し、他側の入力部６ａ
は、前記ミツシヨンケース２の他側上部の出力軸
に、伝動軸を内装した筒枠９で連結してあり、前
記チエンケース５の前部から起立したアーム１０
は油圧シリンダー１１に連結してあるので単輪４
は油圧シリンダー１１によりチエンケース５を介
して昇降する。

１２は機体の両側下部に配設したフロートであ
つて、それらの前部はミツシヨンケース２の両側
方の支持杆１３，１３にリンクで連繋し、後部は
前記プランターケース６の下部から後方へ斜めに
立ち上がつたハンドル１４に植付深さ調節杆１５
介して連結してある。

また、前記プランターケース６は第３図に示す
ように両側部を垂下させて門型に形成してあり、
左右一対の植付杆１６は基部を揺動アーム１７に
よりプランターケース６の下部に連繋し、中間部
はクランク軸１８に取付けられたクランクアーム
１９のクランクピン２０に回動自在に連繋してあ
る。

更に、前記植付杆１６は先端部に植付爪２１を
備えており、下部に押出フオク２２を有するロツ
ド２３の上部は、ピン２４で枢支された揺動アー
ム２５の先端に遊嵌し、該揺動アーム２５の基部
は前記クランクピン２０に固定したカム２６にス
プリング２７により圧接されている。

そして、前記クランクアーム１９のクランクピ
ン２０寄りの植付杆１６と対面する部位を第５図
に示すように平面視で凹部２８に形成し、前記植
付杆１６のクランクピン２０が軸受されているボ
ス部１６ａの両側部、即ち、前記クランクアーム
１９の基部の回動軌跡に対向する部位は凹部３
０，３０に構成してあるので、植付杆１６とクラ
ンクアーム１９とを互いに嵌合させて連動連結す
ることができ、両者はその状態で作動する。

３１は苗載台であつて、その下面に固定したレ
ール３２，３２を，前記ハンドル１４の上部と下
部とに設けた摺動体３３，３３上に重合すること
により支持し、前記プランターケース６から左右
に突出したスクリユーシヤフトに連繋されている
ので横方向に往復動し、下部にはハンドル１４に
固定したエプロン３４が接合している。

前述の田植機において、機体を走行させながら
植付装置を駆動すると、苗載台３１が横方向に往
復動し、植付杆１６は上下動しながら苗載台３１
内の苗を１株分ずつ掻き取つて田面に植付ける。

その際、機幅の中央に単輪４があるので、プラ
ンターケース６を第１〜２図に示す位置より前方
に設けることができない。即ち、この状態がプラ
ンターケース６をミツシヨンケース２に最も近付
けた位置であり、このプランターケース６は第１
図に示すように下部が前方下方に向けて垂下して
おり、しかも、植付杆１６は苗を苗載台３１から
掻き取るべく上昇した時その上部がプランターケ
ース６の前部へ突出するようになつているので、
苗載台３１をプランターケース６に接近させるこ
とができる。

また、植付杆１６，１６はプランターケース６
の垂下部の外側にあるクランクアーム１９に一部
嵌合しているので、植付杆１６，１６を第３図及
び第５図に示すようにプランターケース６に近接
せしめることができ、また、それにより植付杆１
６の振動を軽減することができる。

本考案は前述のように苗載台を機体後部に後傾
姿勢で架設し、植付杆を前記苗載台の前部のプラ
ンター伝動ケースにクランクアームと揺動アーム
とで上下動するように装着して苗載台上の苗を圃
場に植付けるようにした田植機において、平面視
で前記クランクアームのクランクピン寄りの植付
杆側に凹部を設け、植付杆のクランクアーム側に
は該クランクアームの前記凹部に続く基部側の回
動軌跡と対向する凹部を設けて植付杆のクランク
ピンが貫挿されるボス部をクランクアームの先端
部側の前記凹部に嵌合し、クランクアームの基部
を植付杆の凹部に嵌合した状態で連繋したので、
植付杆をプランターケースに接近せしめて駆動す
ることが可能になり、駆動機構を小型軽量化する
ことができると共に振動を少なくすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は田植機の側面図、第２図は同上平面図、
第３図は要部の背面図、第４図は植付杆の縦断面
図、第５図は植付杆の駆動部の展開断面図、第６
図は揺動アームとロツドとの連繋部の平面図であ
る。 ４……単輪、６……プランターケース、１６…
…植付杆、１８……クランク軸、１９……クラン
クアーム、２８，３０……凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 苗載台を機体後部に後傾姿勢で架設し、植付杆
   を前記苗載台の前部のプランター伝動ケースにク
   ランクアームと揺動アームとで上下動するように
   装着して苗載台上の苗を圃場に植付けるようにし
   た田植機において、平面視で前記クランクアーム
   のクランクピン寄りの植付杆側に凹部を設け、植
   付杆のクランクアーム側には該クランクアームの
   前記凹部に続く基部側の回動軌跡と対向する凹部
   を設けて植付杆のクランクピンが貫挿されるボス
   部をクランクアームの先端部側の前記凹部に嵌合
   し、クランクアームの基部を植付杆の凹部に嵌合
   した状態で連動連繋したことを特徴とする田植機
   の植付装置。