JPH04346280A - 放電励起ガスレーザ装置 - Google Patents

放電励起ガスレーザ装置

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JPH04346280A
JPH04346280A JP11851391A JP11851391A JPH04346280A JP H04346280 A JPH04346280 A JP H04346280A JP 11851391 A JP11851391 A JP 11851391A JP 11851391 A JP11851391 A JP 11851391A JP H04346280 A JPH04346280 A JP H04346280A
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discharge
ionization
main
electrode
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JP11851391A
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Shuichi Fujikawa
周一 藤川
Mitsuo Inoue
満夫 井上
Yukio Sato
行雄 佐藤
Haruhiko Nagai
治彦 永井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、放電励起ガスレーザ
装置、特にその予備電離源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大気圧程度、またはそれ以上のガス圧力
中で動作するガスレーザ装置において、放電により効率
よく媒質を励起するためには、空間的に均一なグロー状
の放電を形成する必要がある。このため通常、主放電開
始以前に主放電空間に電子を発生させる予備電離が行わ
れる。ところで、放電励起ガスレーザ装置を大出力化す
るためには、主放電の断面積を増加させることが有効な
方法である。大断面積で均一な放電を実現するため、従
来いくつかの予備電離部に特徴をもつレーザ装置が提示
されている。図6は例えば特開平2−268476号公
報に示された従来の放電励起ガスレーザ装置の電極部の
構造を示す構成図である。図中、1は第1の主電極、2
は、ほぼ全面に複数の貫通穴を穿孔した金属平板からな
る第2の主電極である。3は第2の主電極2の背後に設
置された補助電極、4は第2の主電極2と補助電極3の
間に挟まれている誘電体、5は第1のピン電極、6は第
1のピン電極との間にスパークギャップを設け、それぞ
れ対をなして対向する第2のピン電極である。第1、及
び第2のピン電極対5、6は、第1の主電極1の両側に
複数個配置されている。
【0003】次に、この電極部構成の作用について説明
する。本図において紙面と垂直な方向が光軸方向であり
、主電極の前後に部分透過鏡と全反射鏡を配置し共振器
を構成することによりレーザ光が取り出される。第1の
主電極1と第2の主電極2には励起用回路が接続されて
おり、両主電極間に高電圧を印加することにより主放電
が形成されレーザガスが励起される。大気圧程度または
それ以上のガス圧力中で動作する放電励起ガスレーザ装
置において予備電離が重要であることは前述の通りであ
る。この構成の特徴は、第1の主電極1の両側にUVス
パーク方式と呼ばれる予備電離方式を用いた第1の予備
電離源と、第2の主電極2の背面にコロナ方式と呼ばれ
る予備電離方式を用いた第2の予備電離源を備えている
ことである。第1の予備電離源は、第1のピン電極5と
第2のピン電極6の間に高電圧を印加することによりア
ーク放電を起こし、そこから発生する紫外光で第1、及
び第2の主電極1、2間のレーザガスを光電離するもの
である。第2の予備電離源は、補助電極3と第2の主電
極2の間に高電圧を印加し、第2の主電極の開孔部にコ
ロナ放電を生じさせ、そこから発生する紫外光で第1、
及び第2の主電極1、2間のレーザガスを光電離するも
のである。
【0004】放電により効率よくレーザを励起するため
には、均一なグロー状の放電を形成する必要があること
は前にも述べたが、均一な放電と予備電離電子密度、並
びに予備電離電子密度分布の均一性とは密接な関係があ
る。UVスパーク予備電離方式では、アーク放電から発
生する強力な紫外光でレーザガスの電離を行うため、高
い予備電離電子密度が得られる。しかし、紫外光強度の
距離依存性から光源であるピン電極対どうしの距離を離
しすぎると予備電離電子密度分布に大きな勾配を生じ、
もはや均一な放電を起こすことはできなくなる。通常、
この方式では紫外光発生源であるピン電極対を主電極の
両側に配置するため、上述の理由により主放電の幅は制
限される。これに対しコロナ予備電離方式は、通常、主
電極の背面より予備電離を行うため、主放電を起こすた
め印加される電界に直角な方向に対しては、均一な予備
電離電子密度分布が得られ、主放電の幅は制限されない
。コロナ予備電離方式を用いてより高い予備電離電子密
度を得るためには、第2の主電極2、補助電極3及び誘
電体4から形成されるコンデンサの充電電流密度を大き
くする必要がある。コロナ予備電離部コンデンサの充電
電流はコンデンサの静電容量と印加電圧の立ち上がりd
V/dtに比例する。電流密度を大きくするという観点
から電極面積を一定と考えると、静電容量を大きくする
ためには、誘電体に比誘電率の高い材料を用いるか、電
極間の距離を短くしなければならない。しかしながら、
絶縁耐圧等の問題により予備電離部誘電体に使用可能な
誘電体材料には制限があり、電極間距離も必要以上に短
くすることはできないため、静電容量を大きくすること
は困難である。また、印加電圧の立ち上がりは電極部構
造により決定されるインダクタンスによって制限される
ため予備電離部コンデンサの充電電流を大きくし、コロ
ナ予備電離方式でより高い予備電離電子密度得ることは
容易ではない。前記従来例のような電極部構成を用いれ
ば、両予備電離方式の長所を生かすことにより、大断面
積にわたり比較的簡単に均一で高い予備電離電子密度を
得ることができる。
【0005】また、ここに示す放電励起ガスレーザ装置
はパルス発振であるため、工業的な応用を考えた場合、
1秒間に数十〜数百ショットの動作を行うような繰り返
し運転が可能であることが必須となる。安定な繰り返し
運転を行うためには、主放電によりに生ずる荷電粒子等
の不純物を放電場から取り除かなければならない。この
ため、通常はレーザガスを循環させることにより、主放
電毎に主電極の側方から放電場のレーザガスの置換を行
っている。しかし、1秒間に数百回以上主放電を行う高
繰り返し運転になると、レーザガスも高速で循環させな
ければならず、主電極側面にピン電極対のようなガス流
を遮るものが存在すると、放電場に渦等が生じガス流が
乱れる。また、アーク放電からは多量の不純物が発生し
放電場に流れ込むため、レーザガスの置換を十分に行う
ことができず均一な主放電が得られなくなり、ガス寿命
の劣化にもつながる。
【0006】また、前記従来例は第1の主電極1、第2
の主電極2の両側に予備電離源を配置した構成をとるも
のであるが、この方式によると電極部の構造が複雑にな
り、高効率な励起に不可欠な主放電回路の低インダクタ
ンス化に不利になるばかりでなく、組立、及び保守時に
もかなりの手間を要する。
【0007】なお、図7は例えば特開平2−22218
3号公報に示された他の従来の放電励起ガスレーザ装置
の回路構成図である。図中、図6と同一符号のものは、
同一部分または相当部分である。図において、7は複数
のピン電極対5、6に均等に電流を流すために設けた分
流用リアクトル、8はピーキングコンデンサ、9はパル
ス電源である。本従来例も前記従来例と同じく、アーク
放電発生源であるピン電極対5、6と、コロナ放電発生
源である第2の主電極2、補助電極3、及び誘電体4を
備えているが、ピン電極対5、6は主電極側面ではなく
、第2の主電極の背後に設置されている。このためピン
電極対5、6はガス流に対し何等影響を与えない。ただ
しこのピン電極対5、6は予備電離のためのものではな
く、コロナ放電の電圧の立ち上がりを速めるためのもの
である。即ち、コロナ予備電離部コンデンサの充電電流
を大きくすることにより、高い予備電離電子密度が得ら
れることは前にも述べた。本従来例における予備電離部
コンデンサとピーキングコンデンサは直列に接続されて
いる。通常、予備電離部コンデンサ容量はピーキングコ
ンデンサ容量に比べ非常に小さいため、ピン電極対5、
6がアーク放電による短絡以前は、パルス電源9の発生
電圧はほとんど予備電離部コンデンサに印加される。こ
のため、予備電離部コンデンサとピーキングコンデンサ
を並列に接続する通常の方式に比べ、予備電離部コンデ
ンサへの印加電圧の立ち上がりは非常に速く、大きな充
電電流が得られる。このように本従来例におけるピン電
極対5、6は第2の主電極2と補助電極3との間に立ち
上がりの速い電圧を印加するために設けられたもので、
予備電離機能は有していない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の放電励起ガスレ
ーザ装置は以上のように構成され、大断面積放電を実現
するため1つの放電励起空間に対し複数の予備電離方式
を用いて予備電離を行う例が示されている。しかし、こ
のような例の多くは図6に示すようにガス流の一部を遮
る位置に予備電離源が設置されており、工業応用には不
可欠な高繰り返し運転時に、安定した均一放電を得るこ
とが困難になる等の問題点があった。また、いずれも主
電極双方へ近接して予備電離源が設置されているため、
電極部の構造が複雑となりレーザの高効率発振に不可欠
な放電ループの低インダクタンス化の妨げとなるばかり
でなく、保守等にもかなりの手間を要するものとなって
いた。
【0009】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、大断面積で空間的に均一な放電
を実現するとともに、1秒間に数10〜数百回の動作を
行う高繰り返し運転時においても安定なレーザ発振が得
られる放電励起ガスレーザ装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る放電励起
ガスレーザ装置は、第1、及び第2の主電極のうち一方
の主電極の背面に、少なくとも2種類の異なる予備電離
方式を用いた予備電離源を有するものである。
【0011】さらに、この発明に係る放電励起ガスレー
ザ装置は、一方の主電極の背面に設けられた少なくとも
2種類の異なる予備電離方式を用いた予備電離源のうち
、少なくとも1つの予備電離源が、第1、及び第2の主
電極に接続された励起用回路とは独立した、予備電離を
始動するためのスイッチを含む予備電離用回路で駆動さ
れ、上記励起用回路と上記予備電離用回路の動作タイミ
ングを調整する調整手段を設けたものである。
【0012】
【作用】この発明における放電励起ガスレーザ装置は、
主電極の一方の背面から少なくとも2種類の予備電離方
式を用いて主電極間のレーザガスを予備電離するため、
ガス流に影響を与えることなく、広い空間にわたり均一
で高い予備電離電子密度が得られるので、高繰り返し運
転時においても安定で高効率なレーザ発振が得られる。 また、予備電離部が一方の主電極側にのみ設置されてい
るため、複数の予備電離方式を用いているにも関わらず
電極部構成が簡単になり、主放電ループのインダクタン
スを十分小さくすることができるので、高効率発振に不
可欠な主放電ループのインダクタンスを十分小さくする
ことができ、それとともに簡易に電極部の組立、及び保
守を行うことが可能となる。
【0013】また、上記予備電離源のうち、少なくとも
1つの予備電離源を、第1、及び第2の主電極に接続さ
れた励起用回路とは独立した、予備電離を始動するため
のスイッチを含む予備電離用回路で駆動し、上記励起用
回路と上記予備電離用回路の動作タイミングを調整する
調整手段により、主放電と予備電離のタイミングを最適
値へ正確に設定するようにすれば、常に安定なレーザ発
振が得られるようになる。
【0014】
【実施例】実施例1.図1はこの発明の一実施例を示す
回路構成図である。図において、10はストレージコン
デンサ、11はストレージコンデンサ10を高電圧で充
電するための給電端子、12は例えばサイラトロン等の
励起用回路のスイッチである。13はストレージコンデ
ンサ10への充電時、ピーキングコンデンサ8への充電
を避けるため接続した充電用コイルで、スイッチ12、
ストレージコンデンサ10、ピーキングコンデンサ8か
らなる閉ループのもつインダクタンスに比べ、十分大き
なインダクタンスを持つよう設定する。14は補助電極
3に印加される電圧を調整するための分割コンデンサ、
15は、アーク放電を起こすためピン電極5に高電圧を
印加するためのUVスパーク予備電離用回路である。ま
た、16は第1のピン電極5と第2の主電極2との間で
起こるアーク放電から発生する紫外光を主放電部へ到達
させるために、ピン電極5と対で設けた光透過用孔であ
る。
【0015】次にこの回路の動作について説明する。給
電端子11から充電用コイル13を通しストレージコン
デンサ10を高電圧で充電する。ここでスイッチ12を
ONすると、ストレージコンデンサ10に蓄えられてい
た電荷はピーキングコンデンサ8に移行され、ピーキン
グコンデンサ8の両端に印加される電圧は急速に増加す
る。ピーキングコンデンサ8に印加される電圧は、第1
、及び第2の主電極1、2間に印加される電圧に等しく
、また補助電極3にも、分割コンデンサ14の静電容量
と第2の主電極2、補助電極3、及び誘電体4から形成
されるコンデンサの静電容量から決定される比でこの電
圧を分割したものが印加される。補助電極3に印加され
る電圧が十分に高くなると、第2の主電極2の開孔内で
強電界が生じ、コロナ放電が開始する。このコロナ放電
から発生する紫外光で主電極間のレーザガスの予備電離
を行う。また、ほぼ同時にUVスパーク予備電離用回路
15を始動させピン電極5に高電圧を印加し、第2の主
電極2との間にアーク放電を開始させる。アーク放電か
ら発生した紫外光も第2の主電極2に設けた光透過用孔
16を通り主放電空間に到達し、レーザガスの予備電離
を行う。ピーキングコンデンサに印加される電圧が主電
極1、2間の絶縁破壊電圧に達すると、主放電が開始し
レーザガスが励起される。
【0016】主電極背面からコロナ放電で予備電離を行
うことにより、主放電の幅を十分に広げることができる
ことは先にも述べた通りである。更にコロナ予備電離方
式を用いた予備電離源の両側に、UVスパーク予備電離
方式を用いた予備電離源を設置し、アーク放電による予
備電離を付加することにより、コロナ予備電離方式単独
では得ることのできない予備電離電子密度が得られ、大
断面積、かつ空間的に均一な放電を実現することができ
る。また本実施例ではピン電極5が第2の主電極2の背
面に配置されているため、予備電離源がガス流を乱すこ
とはなく、またアーク放電により生じた不純物も放電空
間を汚染しないため、1秒間に数百回以上主放電を行う
高繰り返し運転時においても安定して均一な主放電が得
られる。本実施例の電極部構成によると2種類の予備電
離源両者とも第2の主電極の背面に設置されており、ま
た第2の主電極2が第2のピン電極も兼ねているため、
構造が単純になる。このため主放電ループのインダクタ
ンスを十分小さくすることができ高効率励起に有利であ
るばかりでなく、電極部の保守等も簡易に行うことがで
きる。
【0017】実施例2.図2は、この発明の他の実施例
を示す電極部の構成図である。前記実施例においてはコ
の字型の誘電体を用いていたのに対し、本実施例ではこ
れにかえて円筒型の誘電体4を用いている。コロナ予備
電離方式において、通常の平板、もしくはコの字型の誘
電体を用いる場合、第2の主電極2と補助電極3との間
の沿面放電による短絡を防ぐため、補助電極に比して長
手方向、幅方向共にかなり大きめの誘電体を用いる必要
がある。しかし、本実施例のように円筒型の誘電体4を
用いれば、幅方向からの沿面放電の回り込みを防ぐこと
ができるので、この結果ピン電極5も、平板、もしくは
コの字型の誘電体を用いた場合に比べ、放電中心部へ近
付けることができるので、主放電場においてより高い予
備電離電子密度が得られ、より安定で均一な主放電が得
られるばかりでなく、電極部をよりコンパクトにまとめ
ることができ、主放電ループを更に低インダクタンス化
することができる。
【0018】実施例3.これまで示した実施例は、予備
電離源にUVスパーク予備電離方式とコロナ予備電離方
式を組み合わせて用いたものであった。図3に示す実施
例は、予備電離源にX線予備電離方式とUVスパーク予
備電離方式を組み合わせて用いている。図において、1
7はX線発生装置、18はX線である。X線を透過させ
るため中空にくり抜いた主電極2の背後にX線発生装置
17を設置し、そこから発生したX線18は、主電極2
の薄肉部を透過し、主電極1、2間のレーザガスを電離
する。更にこれに加え主電極2の両側にもピン電極5を
多数配置し、主電極2との間でアーク放電を起こし、そ
こから発生する紫外光で、レーザガスを予備電離する。
【0019】X線による予備電離は、レーザガスに対す
る透過率が高いことから、空間的に非常に均一な予備電
離電子密度分布が得られることが知られている。しかし
一方、高い予備電離電子密度を得ようとすると、X線量
を上げなければならず、X線発生装置中の電子源等の改
良を伴い、非常に困難である。本実施例によると、簡易
に空間的に均一で高い予備電離電子密度を得ることがで
き、大断面積の均一放電を実現し、効率よくレーザを発
振させることができる。
【0020】ところで、主放電に対する予備電離のタイ
ミングは、レーザ発振の効率、及び安定性に対し大きく
影響する。効率よく安定にレーザを発振させるためには
、主放電に対し適切なタイミングで予備電離を行わなく
てはならない。図1に示した回路構成では、コロナ予備
電離方式に関しては予備電離を行うための予備電離用回
路と、主放電を起こすための励起用回路が独立しておら
ず、コロナ放電のタイミングは、仕様から設定するコン
デンサ容量等の回路定数と、回路の構成、及び寸法から
決まるインダクタンス等の回路定数により決定される。 しかし、UVスパーク予備電離方式に関しては、励起用
回路とは独立したスイッチを含む予備電離用回路を用い
ており、励起用回路とのタイミングを制御する手段を構
じる必要がある。
【0021】実施例4.図4は、主放電と予備電離のタ
イミングを制御する手段を示したものである。図中、1
9はスイッチ12を駆動させるためのスイッチ駆動用パ
ルサー、20は基準信号に対し、任意の遅延時間で信号
を発生させることのできる遅延トリガ発生器である。ま
た点線で囲まれた部分21は主放電を起こすための励起
用回路を示すものである。
【0022】次に、本実施例の動作について説明する。 本実施例では、予備電離源にUVスパーク予備電離方式
とコロナ予備電離方式を組み合わせて用いている。コロ
ナ予備電離用回路は励起用回路21に含まれており、主
放電に対するコロナ放電のタイミングは、励起用回路の
回路定数により決定され、スイッチ12がONすると、
コロナ放電はある定まったタイミングで、自動的に開始
する。これに対しUVスパーク予備電離用回路15は励
起用回路21から独立している。遅延トリガ発生器20
に外部、または内部より基準信号を入力すると、この信
号を基準として励起用回路駆動信号、及びUVスパーク
予備電離用回路駆動信号を発生する。励起用回路駆動信
号はスイッチ駆動用パルサー19に入力し、この信号を
トリガとして直ちにスイッチングを開始する。一方、U
Vスパーク予備電離用回路15も予備電離用回路駆動信
号が入力するとスイッチがONし、動作を開始する。遅
延トリガ発生器20は任意の遅延時間を設定することが
できるため、主放電に対し最適なタイミングでアーク放
電を発生させることができる。
【0023】ところで、サイラトロン駆動用パルサーの
ような、スイッチを動作させるための回路系においても
、ジッターを完全に抑えることは不可能である。上記実
施例は、励起用回路と予備電離用回路を同一の信号を基
準として動作させるタイミング制御方式である。この方
式を用いると、励起用回路のジッターが大きいとき、主
放電に対し、複数の予備電離すべてのタイミングが、最
適な位置からずれてしまう可能性がある。
【0024】実施例5.図5は、上述のような主放電と
予備電離のタイミングのずれを抑えることのできる制御
方法を示したものである。本実施例では、予備電離源に
コロナ予備電離方式とUVスパーク予備電離方式を組み
合わせて用いており、励起用回路と二つの予備電離用回
路はそれぞれ独立している。図において、22は補助電
極3に高電圧を印加するためのコロナ予備電離用回路、
23は主電極1、2の間に印加される電圧を測定するた
めの電圧測定器である。励起用回路21が動作を開始す
ると、第1、及び第2の主電極1、2の間に印加される
電圧も変化する。この電圧の変化を電圧測定器23で検
出し、これを基準として遅延トリガ発生器20により、
UVスパーク予備電離用回路15、並びにコロナ予備電
離用回路22を始動させる。この方法によれば、励起用
回路の動作に合わせて、予備電離用回路の始動タイミン
グも変化するため、励起用回路のジッターについては考
える必要はなく、主放電と予備電離のタイミングのずれ
は、予備電離用回路のジッター内に抑えることができる
。なお、上記実施例ではコロナ予備電離方式とUV予備
電離方式を組み合わせたものについて述べたが、X線と
UVスパーク予備電離方式、X線とコロナ予備電離方式
等の組合せで用いても、この発明の効果を減ずるもので
はないことは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、相対
向して設けられた主電極の一方の背面に、少なくとも2
種類の異なる予備電離方式を用いた予備電離源を配設し
たので、簡易に空間的に均一、かつ高い予備電離電子密
度を得ることができ、大断面積で空間的に均一な主放電
を形成することが可能となり、高効率にレーザを発振さ
せることができる効果がある。また、予備電離源はその
設置位置からガス流に影響を与えることがなく、予備電
離から発生する不純物で主放電空間を汚染することもな
いため、1秒間に数十〜数百ショットの動作を行う高繰
り返し運転時においても安定で均一な主放電が得られる
効果がある。また、予備電離源を一方の主電極近傍に配
置するため、複数の予備電離方式を組み合わせて用いて
も電極部の構成を単純にすることができ、主放電ループ
のインダクタンスを十分小さくすることが可能で、高効
率励起に対して有利であるばかりでなく、保守等も簡易
に行うことができる効果がある。
【0026】また、上記予備電離源のうち、少なくとも
1つの予備電離源を、第1、及び第2の主電極に接続さ
れた励起用回路とは独立した、予備電離を始動するため
のスイッチを含む予備電離用回路で駆動し、上記励起用
回路と上記予備電離用回路の動作タイミングを調整でき
るようにしたので、主放電と予備電離のタイミングを最
適値へ正確に設定することにより、常に安定なレーザ発
振が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による放電励起ガスレーザ
装置の回路構成図である。
【図2】この発明の実施例2による放電励起ガスレーザ
装置の電極部の構成図である。
【図3】この発明の実施例3による放電励起ガスレーザ
装置の電極部の構成図である。
【図4】この発明の実施例4による放電励起ガスレーザ
装置の回路構成図である。
【図5】この発明の実施例5による放電励起ガスレーザ
装置の回路構成図である。
【図6】従来の放電励起ガスレーザ装置の電極部の構成
図である。
【図7】従来の放電励起ガスレーザ装置の電極部、及び
回路の構成図である。
【符号の説明】
1  第1の主電極 2  第2の主電極 3  補助電極 4  誘電体 5  第1のピン電極 6  第2のピン電極 15  UVアーク予備電離用回路 17  X線発生装置 18  X線 20  遅延トリガ発生器 21  励起用回路 22  コロナ予備電離用回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  レーザガス中において主放電を起こす
    ため相対向して設けられた第1、及び第2の主電極と、
    第1、及び第2の主電極に接続された励起用回路と、第
    1、及び第2の主電極間のレーザガスを主放電に先立ち
    予備電離するための予備電離源とを有し、第1、及び第
    2の主電極間に放電を生成してレーザ発振を得る放電励
    起ガスレーザ装置において、第1、及び第2の主電極の
    うち、一方の主電極の、主放電と反対側の面側に、少な
    くとも2種類の、異なる予備電離方式を用いた予備電離
    源を設けたことを特徴とする放電励起ガスレーザ装置。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の放電励起ガスレーザ装
    置において、少なくとも1つの予備電離源が、第1、及
    び第2の主電極に接続された励起用回路とは独立した、
    予備電離を始動するためのスイッチを含む予備電離用回
    路で駆動され、上記励起用回路と上記予備電離用回路の
    動作タイミングを調整する調整手段を設けたことを特徴
    とする放電励起ガスレーザ装置。
JP11851391A 1991-05-23 1991-05-23 放電励起ガスレーザ装置 Pending JPH04346280A (ja)

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