JPH04344011A - 廃棄物焼却方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は廃棄物焼却炉に関し、さ
らに詳しくは都市ごみ、産業廃棄物、汚泥等の廃棄物を
焼却するのに好適な廃棄物焼却炉に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の廃棄物焼却炉には固定床式のもの
と流動層式のものが代表的に知られているが、いずれも
炉内空間は廃棄物を１次空気で燃焼させる１次燃焼部と
、１次燃焼部の燃焼ガス中の未燃分を含むガスを２次空
気供給下に燃焼させる２次燃焼部とに分けられる。この
場合、１次燃焼部から発生する未燃ガスと２次燃焼部に
供給される２次空気との混合が悪かったり、１次燃焼部
へのごみの供給量が変動したりすると、未燃分を含む煙
や高濃度の一酸化炭素ガス等を含む燃焼排ガスが、その
まま煙道を通って炉外に排出し、２次公害を引き起こす
恐れがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これを改善するため、
従来から２次空気の混合を促進する工夫がなされ、例え
ば特開昭５３−５９２６８号公報には２次空気をガス流
に沿って分割して送入する方法や、本出願人による未公
開技術として２次燃焼部に種々の形状のガス分割部材を
設ける方法が提案されている（特願平２−４１７５３号
、同２−７０９５０号）。

【０００４】しかしながら、これらの技術はいずれも２
次燃焼部に特別な部材を設けて２次空気の混合を促進す
るものであり、圧力損失の増大、ダストの付着、その他
保全の面でも問題があり、必ずしも実用的なものとはい
えなかった。本発明の目的は、上記従来技術の欠点をな
くし、２次燃焼部に特別な部材を設けることなく、１次
燃焼部で発生した未燃ガス中の一酸化炭素（ＣＯ）等を
効率よく酸化し、これらの炉外への排出を防止すること
ができる廃棄物焼却方法を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、廃棄物を１次
空気により焼却する１次燃焼部と、該１次燃焼部の燃焼
ガス中の一酸化炭素を含む未燃ガスを２次空気により酸
化する２次燃焼部とを有する廃棄物焼却炉を用いて廃棄
物を焼却する方法において、前記２次燃焼部を垂直方向
に２分割して該２次燃焼部内に上昇流路と下降流路を形
成し、該上昇流路のガス入口近傍に前記２次空気を供給
するとともに、上昇流路および下降流路のガス流速を前
記１次燃焼部の燃焼ガス流速の２倍以上とすることを特
徴とする廃棄物焼却方法に関する。

【０００６】本発明において、２次燃焼部とは、１次燃
焼部で１次空気との混合により燃焼した燃焼ガスが流入
し、さらにそこで２次空気の供給により該１次燃焼部か
らの燃焼ガス中の未燃分を燃焼させる部分であり、通常
、流動層燃焼炉にあっては流動層の上方、いわゆるフリ
ーボード部の２次空気供給部から煙道入口までの部分、
また固定床焼却炉にあっては固定床上部空間の２次空気
供給部から煙道入口までの部分を指す。

【０００７】本発明方法において、２次燃焼部に形成さ
れるガス上昇流路と下降流路のガス流速は、１次燃焼部
のそれの２倍以上、好ましくは３倍以上に設定される。 上記上昇および下降流路のがス流速が２倍に達しないと
、一酸化炭素等の未燃分の焼却が不充分となり、本発明
の目的を達成することができない。このガス流速は、主
に１次および２次燃焼部の流路断面積の比および２次燃
焼部に吹き込む２次空気量（流速）によって決定される
が、流路断面積比としては１／２〜１／４が好ましい。 なお、２次空気の供給流速を増加させるために排ガスを
混入してもよい。また２次空気はガス流に沿って多段に
供給してもよい。

【０００８】以下、本発明を図面により詳しく説明する
。

【０００９】

【実施例】図１は、本発明の一実施例を示す流動層焼却
炉の断面図である。この焼却炉は、燃焼炉本体１の下部
に設けられた流動化用空気吹込管３を有する流動層２と
、該流動層２上部の１次燃焼部Ａの炉側壁に設けられた
ごみ供給口４と、１次燃焼部Ａ上方の２次燃焼部を垂直
方向に２分割してガスの上昇流路Ｂと下降流路Ｃを形成
する壁５と、上昇流路Ｂのガス入口近傍に設けられた２
次空気供給管６と、上記下降流路Ｃの下部に設けられた
灰取出し口７と、該下降流路Ｃの後流に設けられたガス
冷却塔８とから主としてなる。

【００１０】このような構成において、ごみ供給口４か
ら供給された廃棄物は、流動層２で流動化用空気吹込管
３から供給される１次空気と接触して燃焼し、該燃焼に
よって発生した燃焼ガスは、１次燃焼部Ａを経て上昇流
路Ｂに流入し、２次空気供給管６から供給される２次空
気と混合される。この際、上昇流路Ｂのガス流速は、１
次燃焼部Ａの燃焼ガス流速の２倍以上（好ましくは３倍
以上）になるように、流路Ｂの断面積を考慮して２次空
気の吹込量が調整される。例えば燃焼排ガスの流量が定
格の８０％程度であり、所定の断面積ではガス流速が低
下する場合、２次空気量を増加させ、流路Ｂのガス流速
を目標値の２倍以上とすることができる。この場合の２
次空気は燃焼排ガスを任意の割合で混合したものでもよ
い。また２次空気の吹込量は、後流のガス流路における
ＣＯ濃度をモニターし、この濃度が所定値以下になるよ
うに調整してもよい。ガス流速が２倍未満（約２．５ｍ
／秒以下）ではガス流中にバックミキシングを発生させ
ることができず、効果的な混合を行うことができない。 上昇流路Ｂを上昇したガス流は最上部で下降流路Ｃに流
入し、流れを反転する。このガス流の反転によりガス流
線が乱され、ガスと２次空気とがさらに細部にわたって
混合されることとなる。下降流路Ｃを通過する際にも同
様な理由で上記流速が維持される。ガスが下降流路Ｃを
通過する際には、ガス中の灰分が落下し、該下降流路Ｃ
下部の灰取出し口７から系外に排出される。灰分が除か
れた排ガスは、ガス冷却塔８に導入されて冷却され、排
ガス出口９から系外に排出される。

【００１１】本発明においては、ＮＯｘ発生を抑制する
点から１次燃焼部の燃焼ガスの滞留時間が１．５秒以上
で、燃焼時のＣＯの発生を防止する点から２次燃焼部の
ガス滞留時間が２．０秒以上であることが好ましい。ま
た流動層２および１次燃焼部Ａの温度は、通常、５５０
〜８００℃であり、また２次燃焼部（上昇流路および下
降流路）のガス温度は８００〜１０００℃であり、供給
される２次空気の温度は常温〜５００℃の範囲である。

【００１２】一般に、炉の断面寸法が大きくなると、２
次空気の噴流が炉の中心部に届かずに流動層から上昇し
てくる燃焼ガスとの混合が難しくなるが、これを解決す
るために２次空気の噴流の直径を大きくして噴流の力を
強くすると、燃焼ガスが２次空気で冷却されて逆にＣＯ
が増加する。本発明においては、２次燃焼部のガス流路
断面積が小さいため、２次空気と燃焼ガスとの混合を容
易に行うことができる。また該２次空気と燃焼ガスの混
合は、２次燃焼部のガス流速を１次燃焼部の燃焼ガス流
速の２倍以上に増大させてバックミキシングを発生させ
ることにより、また２次燃焼部のガス流を上昇流から下
降流に反転させてガスの流線を乱すことにより、効果的
に行うことができ、結果的にガス流路断面のＣＯ等の未
燃分の濃度分布を均一にすることができるとともに、未
燃ガスを効率よく酸化することができ、排ガス中のＣＯ
濃度を確実に低減することができる。

【００１３】１次燃焼部Ａから２次燃焼部Ｂへの移行（
１次燃焼部Ａの上部）は、図１に示すようにガス下降流
路Ｃの底部を利用して漸次径小となるテーパー部５Ａを
形成すると、２次燃焼部のガス流速を円滑に目的値以上
に高めることができ、好都合である。なお、本発明は、
流動層炉のみならず固定床炉にも同様に適用することが
できる。

【００１４】

【発明の効果】本発明の方法によれば、２次燃焼部を垂
直方向に２分割して上昇流路と下降流路を形成し、２次
燃焼部のガス流路の断面寸法を小さくするとともに、ガ
ス流速を増大させ、かつガス流を反転させる流路構造と
し、かつ２次燃焼部のガス流速を１次燃焼部のガス流速
の２倍以上とすることにより、２次空気と燃焼ガスとを
細部にわたって効率よく混合することができるため、１
次燃焼部で発生した未燃ガス（ＣＯ等）を含む燃焼ガス
を効率よく酸化することができ、従って、炉出口の排ガ
ス中のＣＯ濃度を低減することができる。またＣＯ濃度
の低減により廃棄物焼却炉から発生するダイオキシンの
発生および系外への排出を抑制することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　本発明の一実施例を示す流動層焼却炉の断
面図である。

【符号の説明】

１…焼却炉本体、２…流動層、３…流動化用空気吹込管
、４…ごみ供給口、５…壁、５Ａ…テーパー部、６…２
次空気供給管、７…灰取出し口、８…ガス冷却塔、９…
排ガス出口、Ａ…１次燃焼部、Ｂ…上昇流路、Ｃ…下降
流路。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　廃棄物を１次空気により焼却する１次
   燃焼部と、該１次燃焼部の燃焼ガス中の一酸化炭素を含
   む未燃ガスを２次空気により酸化する２次燃焼部とを有
   する廃棄物焼却炉を用いて廃棄物を焼却する方法におい
   て、前記２次燃焼部を垂直方向に２分割して該２次燃焼
   部内に上昇流路と下降流路を形成し、該上昇流路のガス
   入口近傍に前記２次空気を供給するとともに、上昇流路
   および下降流路のガス流速を前記１次燃焼部の燃焼ガス
   流速の２倍以上とすることを特徴とする廃棄物焼却方法
   。
2. 【請求項２】　　１次燃焼部の燃焼ガス滞留時間を１．
   ５秒以上および２次燃焼部のガス滞留時間を２．０秒以
   上とする請求項１記載の廃棄物焼却方法。