JPH04342622A - 車両用前照灯装置 - Google Patents
車両用前照灯装置Info
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- JPH04342622A JPH04342622A JP3112967A JP11296791A JPH04342622A JP H04342622 A JPH04342622 A JP H04342622A JP 3112967 A JP3112967 A JP 3112967A JP 11296791 A JP11296791 A JP 11296791A JP H04342622 A JPH04342622 A JP H04342622A
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Landscapes
- Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
- Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高輝度放電ランプを点灯
して車両の前照灯とする車両用前照灯装置に関する。
して車両の前照灯とする車両用前照灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車を中心とした車両の高速化
と機能向上にともない、安全性向上のための開発重要と
なってきている。その一つとして車両の前照灯の機能向
上が要求されている。従来の車両用前照灯装置は、所定
の配光を得るために、複数の前照灯灯具からの照射ビー
ムを重ね合わすものとしては、ハロゲンランプを光源と
した4灯式の車両用前照灯装置があった。前記の4灯式
の車両用前照灯装置は、すれ違いビーム用フィラメント
と走行ビーム用フィラメントの両方を有したハロゲンラ
ンプが左右各1灯と走行ビーム用フィラメントのみを有
したハロゲンランプが左右各1灯の合計4灯の灯具を有
するものであった。この場合、すれ違いビームを得るた
めには左右各1灯のすれ違いビーム用フィラメントを点
灯し、走行ビームを得るためには左右各2灯の走行ビー
ム用フィラメントを点灯するものである。
と機能向上にともない、安全性向上のための開発重要と
なってきている。その一つとして車両の前照灯の機能向
上が要求されている。従来の車両用前照灯装置は、所定
の配光を得るために、複数の前照灯灯具からの照射ビー
ムを重ね合わすものとしては、ハロゲンランプを光源と
した4灯式の車両用前照灯装置があった。前記の4灯式
の車両用前照灯装置は、すれ違いビーム用フィラメント
と走行ビーム用フィラメントの両方を有したハロゲンラ
ンプが左右各1灯と走行ビーム用フィラメントのみを有
したハロゲンランプが左右各1灯の合計4灯の灯具を有
するものであった。この場合、すれ違いビームを得るた
めには左右各1灯のすれ違いビーム用フィラメントを点
灯し、走行ビームを得るためには左右各2灯の走行ビー
ム用フィラメントを点灯するものである。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】このように従来の車両
用前照装置は、すれ違いビーム用フィラメントと走行ビ
ーム用フィラメントの両方を有したハロゲンランプを光
源とする灯具を構成した場合は、すれ違いビームと走行
ビームの二つの異なる配光に対応し、かつ、最高光度帯
に光を集光する光学系と周辺部に照射範囲を広げるため
の拡散部とを一つの光学系で実現せねば成らない。また
、走行ビーム用フィラメントのみを有したハロゲンラン
プを光源とする灯具を構成した場合は、2つのフィラメ
ントを持たないため走行ビームの配光特性を補助するた
めにやはり最高光度帯に光を集光する光学系と周辺部に
照射範囲を広げるための拡散部とを持つ複雑な光学系を
必要とすることになる。このためにいずれの照射ビーム
においても、十分な配光特性を得ることは技術的に困難
な状況であった。
用前照装置は、すれ違いビーム用フィラメントと走行ビ
ーム用フィラメントの両方を有したハロゲンランプを光
源とする灯具を構成した場合は、すれ違いビームと走行
ビームの二つの異なる配光に対応し、かつ、最高光度帯
に光を集光する光学系と周辺部に照射範囲を広げるため
の拡散部とを一つの光学系で実現せねば成らない。また
、走行ビーム用フィラメントのみを有したハロゲンラン
プを光源とする灯具を構成した場合は、2つのフィラメ
ントを持たないため走行ビームの配光特性を補助するた
めにやはり最高光度帯に光を集光する光学系と周辺部に
照射範囲を広げるための拡散部とを持つ複雑な光学系を
必要とすることになる。このためにいずれの照射ビーム
においても、十分な配光特性を得ることは技術的に困難
な状況であった。
【0004】また、従来のハロゲン電球を光源とする車
両用前照装置では、前照灯の配光およびエイミングを車
両の走行状態に合わせて変化させようとすると、灯具の
光学系を機械的な手法で変化させるなどの方法をとらざ
るを得ず、前照灯装置としての信頼性に欠くものとなっ
ていた。
両用前照装置では、前照灯の配光およびエイミングを車
両の走行状態に合わせて変化させようとすると、灯具の
光学系を機械的な手法で変化させるなどの方法をとらざ
るを得ず、前照灯装置としての信頼性に欠くものとなっ
ていた。
【0005】本発明は、上記課題に留意しハロゲンラン
プのように一つのランプで2つの発光部を持つことが困
難な、高輝度放電ランプにおいても光学設計が容易で、
かつ、高精度な光学特性を有する車両用前照灯装置を提
供することを目的とする。
プのように一つのランプで2つの発光部を持つことが困
難な、高輝度放電ランプにおいても光学設計が容易で、
かつ、高精度な光学特性を有する車両用前照灯装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的を達成
するために、車両用前照灯装置として、複数組の車両前
照灯と、この複数組の車両前照灯を選択的に駆動照射す
る点灯手段を備え、複数組の前照灯が、前照灯の全ての
照射ビームの内、自車両遠方部を照射するため高光度に
集光された最高光度帯の狭い照射範囲の照射を行なう第
1の前照灯と、自車両近傍前方に広い照射範囲を得るた
め拡散配光され周辺部を広範囲に照射する第2の前照灯
から成るものである。
するために、車両用前照灯装置として、複数組の車両前
照灯と、この複数組の車両前照灯を選択的に駆動照射す
る点灯手段を備え、複数組の前照灯が、前照灯の全ての
照射ビームの内、自車両遠方部を照射するため高光度に
集光された最高光度帯の狭い照射範囲の照射を行なう第
1の前照灯と、自車両近傍前方に広い照射範囲を得るた
め拡散配光され周辺部を広範囲に照射する第2の前照灯
から成るものである。
【0007】さらに、点灯手段が第1の前照灯と第2の
前照灯を同時に点灯し、照射光を重畳した照射範囲を有
するもの。第2の前照灯がすれ違い用の配光を作り出す
広い照射範囲を有するすれ違いビーム用前照灯を含むも
の。点灯手段が、前照灯のパッシング時に第2の前照灯
のみ点滅させるもの。車両の速度を検出する速度センサ
ーを備え、点灯手段が前記速度センサーにより検出され
た速度が増す場合は第1の前照灯の照射量を増し、第2
の前照灯の照射量を減じ、前記速度が減少する場合は第
1の前照灯の照射量を減じ、第2の前照灯の照射量を増
加するように制御するもの。第1の前照灯が放電ランプ
で構成されると共に、車両の傾きを検出する傾き検知装
置を有し、この傾き検知装置の出力に従い第1の前照灯
の照射方向を制御する傾き制御手段を有するもの。第1
の前照灯が放電ランプで構成されると共に、車両の操舵
角を検出する操舵角センサーを有し、前記操舵角センサ
ーの出力に従い前記第1の前照灯の照射方向を操舵角方
向に制御する操舵角制御手段を有するもの。
前照灯を同時に点灯し、照射光を重畳した照射範囲を有
するもの。第2の前照灯がすれ違い用の配光を作り出す
広い照射範囲を有するすれ違いビーム用前照灯を含むも
の。点灯手段が、前照灯のパッシング時に第2の前照灯
のみ点滅させるもの。車両の速度を検出する速度センサ
ーを備え、点灯手段が前記速度センサーにより検出され
た速度が増す場合は第1の前照灯の照射量を増し、第2
の前照灯の照射量を減じ、前記速度が減少する場合は第
1の前照灯の照射量を減じ、第2の前照灯の照射量を増
加するように制御するもの。第1の前照灯が放電ランプ
で構成されると共に、車両の傾きを検出する傾き検知装
置を有し、この傾き検知装置の出力に従い第1の前照灯
の照射方向を制御する傾き制御手段を有するもの。第1
の前照灯が放電ランプで構成されると共に、車両の操舵
角を検出する操舵角センサーを有し、前記操舵角センサ
ーの出力に従い前記第1の前照灯の照射方向を操舵角方
向に制御する操舵角制御手段を有するもの。
【0008】
【作用】上記構成の本発明の車両用前照灯装置は、複数
組の前照灯を点灯手段により選択的に点灯し制御するこ
とにより、前照灯による照射配光を目的とする配光パタ
ーンに自由に設定できるものある。そこで配光パターン
の内容について説明する。図3は車両用前照灯の配光パ
ターンを模式的に示すものであり、前照灯による走行ビ
ームの配光パターンである。1は見通し図的に示された
路面、2は走行ビームの照射範囲、3は走行ビームの最
高光度帯の照射範囲である。また図4はすれ違いビーム
の配光パターンであり、4は見通し図的に示された路面
、5はすれ違いビームの照射範囲、6はすれ違いビーム
の最高光度帯の照射範囲である。車両前照灯の配光は光
学的に見ると、図3、4のごとく自車両遠方部を照射す
るため高光度に集光された最高光度帯3、6の部分と、
自車両近傍前方に広い照射範囲を得るため拡散配光され
た照射範囲2、5の部分に分割できる。ここで、自車両
遠方部を照射するため高光度に集光された最高光度帯3
、6の照射を行なう第1の前照灯と、自車両近傍前方に
広い照射範囲2、5を得るため拡散配光され、周辺部を
広範囲に照射する第2の前照灯で車両前照灯装置を構成
したことにより、最高光度帯3、6に光を集光する光学
系と周辺部に照射範囲2、5を広げるための拡散部とを
各々別の光学系で実現することが可能となる。このため
、前照灯の光学設計が簡単化することはもちろん、前照
灯の配光の高精度な制御が可能となる。
組の前照灯を点灯手段により選択的に点灯し制御するこ
とにより、前照灯による照射配光を目的とする配光パタ
ーンに自由に設定できるものある。そこで配光パターン
の内容について説明する。図3は車両用前照灯の配光パ
ターンを模式的に示すものであり、前照灯による走行ビ
ームの配光パターンである。1は見通し図的に示された
路面、2は走行ビームの照射範囲、3は走行ビームの最
高光度帯の照射範囲である。また図4はすれ違いビーム
の配光パターンであり、4は見通し図的に示された路面
、5はすれ違いビームの照射範囲、6はすれ違いビーム
の最高光度帯の照射範囲である。車両前照灯の配光は光
学的に見ると、図3、4のごとく自車両遠方部を照射す
るため高光度に集光された最高光度帯3、6の部分と、
自車両近傍前方に広い照射範囲を得るため拡散配光され
た照射範囲2、5の部分に分割できる。ここで、自車両
遠方部を照射するため高光度に集光された最高光度帯3
、6の照射を行なう第1の前照灯と、自車両近傍前方に
広い照射範囲2、5を得るため拡散配光され、周辺部を
広範囲に照射する第2の前照灯で車両前照灯装置を構成
したことにより、最高光度帯3、6に光を集光する光学
系と周辺部に照射範囲2、5を広げるための拡散部とを
各々別の光学系で実現することが可能となる。このため
、前照灯の光学設計が簡単化することはもちろん、前照
灯の配光の高精度な制御が可能となる。
【0009】つぎに、高光度に集光された最高光度帯の
狭い照射範囲の照射を行なう第1の前照灯の光源を白熱
ランプとし、自車両近傍前方に広い照射範囲を得るため
拡散配光され、周辺部を広範囲に照射する第2の前照灯
の光源を高輝度放電ランプとして車両前照灯装置を構成
する場合の配光特性について説明する。図5に実験室内
で運転者の視覚が、夜間運転の順応状態にある場合の光
源の相関色温度の違いから生じるグレアの程度の違いを
求めた結果を、不快グレアが同じとなるための輝度と色
温度との関係として示す。(参考文献:清水ほか 平
成2年照明学会全国大会予稿集 光源の相関色温度と
不快グレアに関する一考察) この図2から灯具正面
から前照灯を見た場合の光度では、光源の相関色温度が
高くなるほど同じまぶしさに感じる光度が減ること、つ
まり、同じ光度では光源の相関色温度が高いほどまぶし
さを感じることがわかる。 このため、灯具正面から
見た場合、高光度なグレア源となり易い狭い照射範囲を
持つ第1の前照灯は低色温度の白熱光源であるため、高
色温度の高輝度放電ランプで狭い照射範囲を持つ前照灯
を構成された場合よりも、対向車の運転者の受けるグレ
アは低く押さえられる。よって、本発明の車両用前照灯
装置が本構成をとる場合は、低グレアのまぶしさの少な
い前照灯が実現可能となる。 また、白熱ランプより
も全放射束が2、3倍大きい高輝度放電ランプを、自車
周囲に広い配光を持つ第2の前照灯の光源として使用す
るため、自車両周囲をより広範囲に明るく照明すること
が可能となる。
狭い照射範囲の照射を行なう第1の前照灯の光源を白熱
ランプとし、自車両近傍前方に広い照射範囲を得るため
拡散配光され、周辺部を広範囲に照射する第2の前照灯
の光源を高輝度放電ランプとして車両前照灯装置を構成
する場合の配光特性について説明する。図5に実験室内
で運転者の視覚が、夜間運転の順応状態にある場合の光
源の相関色温度の違いから生じるグレアの程度の違いを
求めた結果を、不快グレアが同じとなるための輝度と色
温度との関係として示す。(参考文献:清水ほか 平
成2年照明学会全国大会予稿集 光源の相関色温度と
不快グレアに関する一考察) この図2から灯具正面
から前照灯を見た場合の光度では、光源の相関色温度が
高くなるほど同じまぶしさに感じる光度が減ること、つ
まり、同じ光度では光源の相関色温度が高いほどまぶし
さを感じることがわかる。 このため、灯具正面から
見た場合、高光度なグレア源となり易い狭い照射範囲を
持つ第1の前照灯は低色温度の白熱光源であるため、高
色温度の高輝度放電ランプで狭い照射範囲を持つ前照灯
を構成された場合よりも、対向車の運転者の受けるグレ
アは低く押さえられる。よって、本発明の車両用前照灯
装置が本構成をとる場合は、低グレアのまぶしさの少な
い前照灯が実現可能となる。 また、白熱ランプより
も全放射束が2、3倍大きい高輝度放電ランプを、自車
周囲に広い配光を持つ第2の前照灯の光源として使用す
るため、自車両周囲をより広範囲に明るく照明すること
が可能となる。
【0010】つぎに、高光度に集光された最高光度帯の
照射を行なう第1の前照灯の光源を高輝度放電ランプと
し、自車両近傍前方に広い照射範囲を得るため拡散配光
され、周辺部を広範囲に照射する第2の前照灯の光源を
白熱ランプとして車両前照灯装置を構成する場合の配光
特性について説明する。 広い照射範囲を受け持つ第
1の前照灯の光源が白熱光源であるため、一つのランプ
で上向きビーム用と下向きビーム用の二つのフィラメン
トを持つことが可能となり、このフィラメントの切り替
え点灯により、1組2灯の周辺部を広範囲に照射する前
照灯で簡便に電気的に走行ビームと下向きビームの切り
替えが可能となる。さらに、この構成においては、自車
両遠方部を照射するため高光度に集光された最高光度帯
の照射を行なう第2の前照灯の光源が高輝度放電ランプ
であるため、白熱ランプに比して、より大光束で自車両
遠方を明るく照射することができる。また、パッシング
時などの前照灯の光立ち上がり時には、高輝度放電ラン
プの光立ち上がりの遅さを広い照射範囲を持つハロゲン
ランプが補うことができ、互いの光源の特徴を相互補完
可能となる。
照射を行なう第1の前照灯の光源を高輝度放電ランプと
し、自車両近傍前方に広い照射範囲を得るため拡散配光
され、周辺部を広範囲に照射する第2の前照灯の光源を
白熱ランプとして車両前照灯装置を構成する場合の配光
特性について説明する。 広い照射範囲を受け持つ第
1の前照灯の光源が白熱光源であるため、一つのランプ
で上向きビーム用と下向きビーム用の二つのフィラメン
トを持つことが可能となり、このフィラメントの切り替
え点灯により、1組2灯の周辺部を広範囲に照射する前
照灯で簡便に電気的に走行ビームと下向きビームの切り
替えが可能となる。さらに、この構成においては、自車
両遠方部を照射するため高光度に集光された最高光度帯
の照射を行なう第2の前照灯の光源が高輝度放電ランプ
であるため、白熱ランプに比して、より大光束で自車両
遠方を明るく照射することができる。また、パッシング
時などの前照灯の光立ち上がり時には、高輝度放電ラン
プの光立ち上がりの遅さを広い照射範囲を持つハロゲン
ランプが補うことができ、互いの光源の特徴を相互補完
可能となる。
【0011】つぎに高光度に集光された最高光度帯の照
射を行なう第1の前照灯と、第2の前照灯を走行ビーム
の配光をつくり出す広い照射範囲を持つ走行ビーム用前
照灯とすれ違いビームの配光をつくり出す広い照射範囲
を持つすれ違いビーム用前照灯とで車両前照灯装置を構
成する場合の配光特性について説明する。図3、4に示
す最高光度帯3、6及び照射範囲2、5を点灯手段によ
り上記3種類の前照灯を選択点灯することになるのでそ
れらの特性が重畳された配光が得られることになる。こ
れにより、広い照射範囲を持つ拡散配光用の前照灯を走
行ビーム用、すれ違いビーム用に各々別の光学系の前照
灯で専門化して実現可能となり、よりいっそう、前照灯
の光学設計が簡単化することはもちろん、前照灯の配光
の高精度な制御が可能となる。
射を行なう第1の前照灯と、第2の前照灯を走行ビーム
の配光をつくり出す広い照射範囲を持つ走行ビーム用前
照灯とすれ違いビームの配光をつくり出す広い照射範囲
を持つすれ違いビーム用前照灯とで車両前照灯装置を構
成する場合の配光特性について説明する。図3、4に示
す最高光度帯3、6及び照射範囲2、5を点灯手段によ
り上記3種類の前照灯を選択点灯することになるのでそ
れらの特性が重畳された配光が得られることになる。こ
れにより、広い照射範囲を持つ拡散配光用の前照灯を走
行ビーム用、すれ違いビーム用に各々別の光学系の前照
灯で専門化して実現可能となり、よりいっそう、前照灯
の光学設計が簡単化することはもちろん、前照灯の配光
の高精度な制御が可能となる。
【0012】つぎに、車両の走行速度と照射配光パター
ンとの関係について説明する。 車両運転者が移動物
体を認識できる視野の範囲と運転速度の関係を図6に示
す。これは、トンネル視と呼ばれる現象で知られる視野
特性で、車両運転者が移動物体を注視して視認できる視
野の範囲が運転車両の速度に応じて変化する様子を示す
。(参考文献:畑田 続・生理光学3 O plu
s E No.113 1989.4 P138〜P1
43)図6において7は車両の運転者であり、8は時速
100km/hの場合の運転者の視野、9は時速70k
m/hの場合の運転者の視野、10は時速40km/h
の場合の運転者の視野である。つまり、車両の速度が増
すと運転者にとって中心視野の視覚情報が重要になって
来る。このことから、自車両速度が増すと、自車両遠方
部を照射する高光度に集光された第1の前照灯の出力が
高まり、高速運転時に重要な車両運転者の中心視野部が
明るく照射され運転性の向上に寄与する。また、自車速
度が減ずると自車両周辺部を照射する広い照射範囲をも
つ第2の前照灯の出力が高まる。このため、カーブや道
路周辺の目標物に代表される、低速運転時に重要な車両
運転者の周辺視野部が明るく照射され運転性の向上に寄
与する。
ンとの関係について説明する。 車両運転者が移動物
体を認識できる視野の範囲と運転速度の関係を図6に示
す。これは、トンネル視と呼ばれる現象で知られる視野
特性で、車両運転者が移動物体を注視して視認できる視
野の範囲が運転車両の速度に応じて変化する様子を示す
。(参考文献:畑田 続・生理光学3 O plu
s E No.113 1989.4 P138〜P1
43)図6において7は車両の運転者であり、8は時速
100km/hの場合の運転者の視野、9は時速70k
m/hの場合の運転者の視野、10は時速40km/h
の場合の運転者の視野である。つまり、車両の速度が増
すと運転者にとって中心視野の視覚情報が重要になって
来る。このことから、自車両速度が増すと、自車両遠方
部を照射する高光度に集光された第1の前照灯の出力が
高まり、高速運転時に重要な車両運転者の中心視野部が
明るく照射され運転性の向上に寄与する。また、自車速
度が減ずると自車両周辺部を照射する広い照射範囲をも
つ第2の前照灯の出力が高まる。このため、カーブや道
路周辺の目標物に代表される、低速運転時に重要な車両
運転者の周辺視野部が明るく照射され運転性の向上に寄
与する。
【0013】つぎに、自車両の操舵角と必要な配光パタ
ーンについて説明する。高光度に集光された最高光度帯
を道路上での照射位置をカーブの場合について図4に示
す。11は従来の前照灯の最高光度帯のカーブでの照射
位置、12は操舵角に合わせて最高光度帯の変化させた
場合の照射位置である。つまり、最高光度帯の道路上で
の照射位置が変化しない前照灯の場合、自車両の向きと
自車両進行方向が一致する直線道路では、高光度に集光
された最高光度帯は道路上で自車両進行方向遠方の路面
を照射する。しかし、自車両の向きと自車両進行方向が
一致しないカーブでは、高光度に集光された最高光度帯
は道路上で自車両の向きの遠方を照射するが自車両の進
行方向遠方の路面を照射しない。このため、カーブの先
の路面遠方が暗くなり視覚情報が不足し運転に不自由を
きたす。ここで、高光度に集光された最高光度帯を道路
上で自車両の進行方向遠方の路面を照射するように自車
両の操舵角を検出する操舵角センサを設け、その操舵角
センサの出力により操舵角の方向に第1の前照灯の照射
方向を合わせることにより、カーブの先の路面遠方を明
るく照明可能で、視覚情報を十分に運転者に与え運転性
の向上に寄与することが可能となる。 また、前照灯
の配光を、集光された狭い照射範囲を持つ前照灯、拡散
された広い照射範囲を持つ前照灯と機能分割しない前照
灯の配光全体をカーブする方向に変移させた場合、右カ
ーブの場合は路肩左側、左カーブの場合は路肩右側の道
路情報が不足し運転性の低下を招く。しかし、集光され
た狭い照射範囲を持つ第1の前照灯の照射方向のみを変
移させ、車両運転者の見通し先遠方を照射し、拡散され
た広い照射範囲を持つ第2の前照灯の照射範囲を固定し
ておけば、カーブ時に自車周辺の道路情報の視認性の低
下を引き起こすことなく運転性の向上をはかることが可
能となる。
ーンについて説明する。高光度に集光された最高光度帯
を道路上での照射位置をカーブの場合について図4に示
す。11は従来の前照灯の最高光度帯のカーブでの照射
位置、12は操舵角に合わせて最高光度帯の変化させた
場合の照射位置である。つまり、最高光度帯の道路上で
の照射位置が変化しない前照灯の場合、自車両の向きと
自車両進行方向が一致する直線道路では、高光度に集光
された最高光度帯は道路上で自車両進行方向遠方の路面
を照射する。しかし、自車両の向きと自車両進行方向が
一致しないカーブでは、高光度に集光された最高光度帯
は道路上で自車両の向きの遠方を照射するが自車両の進
行方向遠方の路面を照射しない。このため、カーブの先
の路面遠方が暗くなり視覚情報が不足し運転に不自由を
きたす。ここで、高光度に集光された最高光度帯を道路
上で自車両の進行方向遠方の路面を照射するように自車
両の操舵角を検出する操舵角センサを設け、その操舵角
センサの出力により操舵角の方向に第1の前照灯の照射
方向を合わせることにより、カーブの先の路面遠方を明
るく照明可能で、視覚情報を十分に運転者に与え運転性
の向上に寄与することが可能となる。 また、前照灯
の配光を、集光された狭い照射範囲を持つ前照灯、拡散
された広い照射範囲を持つ前照灯と機能分割しない前照
灯の配光全体をカーブする方向に変移させた場合、右カ
ーブの場合は路肩左側、左カーブの場合は路肩右側の道
路情報が不足し運転性の低下を招く。しかし、集光され
た狭い照射範囲を持つ第1の前照灯の照射方向のみを変
移させ、車両運転者の見通し先遠方を照射し、拡散され
た広い照射範囲を持つ第2の前照灯の照射範囲を固定し
ておけば、カーブ時に自車周辺の道路情報の視認性の低
下を引き起こすことなく運転性の向上をはかることが可
能となる。
【0014】
【実施例】図5に本発明の車両用前照灯装置の一実施例
の構成図を示す。図5に示すように、その構成要素とし
て13は高輝度放電ランプ、14は上向きビーム用と下
向きビーム用の二つのフィラメントを持つダブルフィラ
メント型のハロゲンランプ、15は高輝度放電ランプの
点灯回路、17は高輝度放電ランプに磁界を与える電磁
偏向ヨーク、18は光源から放射された光を集光させる
光学系、19は光源から放射された光を拡散配光させる
光学系、20は自車両の速度を検知する速度センサー、
21は高輝度放電ランプ13の調光部、22はハロゲン
ランプ14の調光部、23は調光部21、22に各々の
調光信号を与える調光信号演算部、24は自車両の操舵
角を検知する操舵角センサー、25は自車両の操舵角が
増す毎に、高光度に集光された前照灯の照射方向を操舵
角方向に変移させる制御を行なう割合を計算する照射方
向演算部、26は照射方向演算部25の計算結果から電
磁偏向ヨーク17に電磁偏向用の電気信号を与える電気
信号供給部である。
の構成図を示す。図5に示すように、その構成要素とし
て13は高輝度放電ランプ、14は上向きビーム用と下
向きビーム用の二つのフィラメントを持つダブルフィラ
メント型のハロゲンランプ、15は高輝度放電ランプの
点灯回路、17は高輝度放電ランプに磁界を与える電磁
偏向ヨーク、18は光源から放射された光を集光させる
光学系、19は光源から放射された光を拡散配光させる
光学系、20は自車両の速度を検知する速度センサー、
21は高輝度放電ランプ13の調光部、22はハロゲン
ランプ14の調光部、23は調光部21、22に各々の
調光信号を与える調光信号演算部、24は自車両の操舵
角を検知する操舵角センサー、25は自車両の操舵角が
増す毎に、高光度に集光された前照灯の照射方向を操舵
角方向に変移させる制御を行なう割合を計算する照射方
向演算部、26は照射方向演算部25の計算結果から電
磁偏向ヨーク17に電磁偏向用の電気信号を与える電気
信号供給部である。
【0015】点灯回路15を有し高輝度放電ランプ13
を光源とする前照灯は、光源から放射された光を集光さ
せる光学系18によって集光され、車両用前照灯装置の
全配光の内、最高光度帯の狭い照射範囲を受け持つ第1
の前照灯を構成する。また、上向きビーム用と下向きビ
ーム用の二つのフィラメントを持つハロゲンランプ14
を光源とする前照灯は、光源から放射された光を拡散配
光させる光学系19によって、車両用前照灯装置の全配
光の内、広い照射範囲を受け持つ第2の前照灯を構成す
る。
を光源とする前照灯は、光源から放射された光を集光さ
せる光学系18によって集光され、車両用前照灯装置の
全配光の内、最高光度帯の狭い照射範囲を受け持つ第1
の前照灯を構成する。また、上向きビーム用と下向きビ
ーム用の二つのフィラメントを持つハロゲンランプ14
を光源とする前照灯は、光源から放射された光を拡散配
光させる光学系19によって、車両用前照灯装置の全配
光の内、広い照射範囲を受け持つ第2の前照灯を構成す
る。
【0016】これにより、最高光度帯に光を集光する光
学系と周辺部に照射範囲を広げるための拡散部とを各々
別の光学系で実現することが可能となる。このため、前
照灯の光学設計が簡単化することはもちろん、前照灯の
配光の高精度な制御が可能となる。この構成においては
、広い照射範囲を受け持つ第2の前照灯の光源が、上向
きビーム用と下向きビーム用の二つのフィラメントを持
つハロゲンランプ14であるため、このフィラメントの
切り替え点灯により機械的手段を用いずに電気的に走行
ビームと下向きビームの切り替えが可能となる。さらに
、この構成においては、自車両遠方部を照射するため高
光度に集光された最高光度帯の照射を行なう第1の前照
灯の光源が高輝度放電ランプ13であるため、白熱ラン
プに比して、より大光束で自車遠方を明るく照射するこ
とができる。また、パッシング時などの前照灯の光立ち
上がり時には、高輝度放電ランプ13の光立ち上がりの
遅さを広い照射範囲を持つハロゲンランプ14が補うこ
とができ、互いの光源の特徴を相互補完可能となる。
学系と周辺部に照射範囲を広げるための拡散部とを各々
別の光学系で実現することが可能となる。このため、前
照灯の光学設計が簡単化することはもちろん、前照灯の
配光の高精度な制御が可能となる。この構成においては
、広い照射範囲を受け持つ第2の前照灯の光源が、上向
きビーム用と下向きビーム用の二つのフィラメントを持
つハロゲンランプ14であるため、このフィラメントの
切り替え点灯により機械的手段を用いずに電気的に走行
ビームと下向きビームの切り替えが可能となる。さらに
、この構成においては、自車両遠方部を照射するため高
光度に集光された最高光度帯の照射を行なう第1の前照
灯の光源が高輝度放電ランプ13であるため、白熱ラン
プに比して、より大光束で自車遠方を明るく照射するこ
とができる。また、パッシング時などの前照灯の光立ち
上がり時には、高輝度放電ランプ13の光立ち上がりの
遅さを広い照射範囲を持つハロゲンランプ14が補うこ
とができ、互いの光源の特徴を相互補完可能となる。
【0017】本実施例においては、自車両の速度を検知
する速度センサー20により自車両の速度を検知し、光
輝度放電ランプ13の調光部21、ハロゲンランプ14
の調光部22、調光部21、22に各々の調光信号を与
える演算部23によって、検知された速度情報をもとに
自車両の速度が増す毎に最高光度帯の照射を行なう第1
の前照灯の照射を増し、広い照射範囲を持つ第2の前照
灯の照射を減ず制御を行ない、自車両の速度が減ずる毎
に、最高光度帯の照射を行なう第1の前照灯の照射を減
じ、広い照射範囲を持つ第2の前照灯の照射を増す制御
を行なう点灯手段の制御部を構成する。
する速度センサー20により自車両の速度を検知し、光
輝度放電ランプ13の調光部21、ハロゲンランプ14
の調光部22、調光部21、22に各々の調光信号を与
える演算部23によって、検知された速度情報をもとに
自車両の速度が増す毎に最高光度帯の照射を行なう第1
の前照灯の照射を増し、広い照射範囲を持つ第2の前照
灯の照射を減ず制御を行ない、自車両の速度が減ずる毎
に、最高光度帯の照射を行なう第1の前照灯の照射を減
じ、広い照射範囲を持つ第2の前照灯の照射を増す制御
を行なう点灯手段の制御部を構成する。
【0018】このため、自車両の走行速度が増した場合
に重要な視覚情報源となる自車両遠方を明るく照射し、
自車両の走行速度が減じた場合に重要な視覚情報源とな
る自車両周辺を明るく照射することができる。このため
、夜間運転の安全性に寄与することが可能で、かつ、走
行状態に合わせて必要なところに必要な明るさを与える
ことが可能となり、限られた車両のバッテリー容量の有
効利用が可能となる。また、一般的に減速して走行され
るカーブなどでは最高光度帯の光度が減るため、対向車
の運転者のグレアが減るという効果も生む。
に重要な視覚情報源となる自車両遠方を明るく照射し、
自車両の走行速度が減じた場合に重要な視覚情報源とな
る自車両周辺を明るく照射することができる。このため
、夜間運転の安全性に寄与することが可能で、かつ、走
行状態に合わせて必要なところに必要な明るさを与える
ことが可能となり、限られた車両のバッテリー容量の有
効利用が可能となる。また、一般的に減速して走行され
るカーブなどでは最高光度帯の光度が減るため、対向車
の運転者のグレアが減るという効果も生む。
【0019】さらに、本実施例においては、自車両の操
舵角を検知する操舵角センサー24により自車両の操舵
角を検知し、高輝度放電ランプ13に磁界を与える電磁
偏向ヨーク17と、自車両の操舵角が増す毎に、高光度
に集光された第1の前照灯の照射方向を操舵角方向に変
移させる制御を行なう割合を計算する照射方向演算部2
5と、この照射方向演算部25の計算結果から電磁偏向
ヨーク17に電磁偏向用の電気信号を与える電気信号供
給部26で、検知された操舵角情報をもとに、自車の操
舵角が増す毎に、最高光度帯の照射を行なう第1の前照
灯の照射方向を操舵角方向に変移させる制御を行なう操
舵角制御手段を構成する。 このため、カーブにおい
て重要な視覚情報源となる、カーブの見通し先遠方の路
面を明るく照明することが可能となり夜間運転の安全性
に寄与することが可能となる。 なお、カーブ時に従
来の前照灯に加えカーブ方向の自車周辺部に配光された
灯火を点灯しカーブ方向の視認性を高める従来例がある
が存在するが、この場合は自車周辺部を照射するのみで
、車両運転者の見通し先遠方を照射するものではない。
舵角を検知する操舵角センサー24により自車両の操舵
角を検知し、高輝度放電ランプ13に磁界を与える電磁
偏向ヨーク17と、自車両の操舵角が増す毎に、高光度
に集光された第1の前照灯の照射方向を操舵角方向に変
移させる制御を行なう割合を計算する照射方向演算部2
5と、この照射方向演算部25の計算結果から電磁偏向
ヨーク17に電磁偏向用の電気信号を与える電気信号供
給部26で、検知された操舵角情報をもとに、自車の操
舵角が増す毎に、最高光度帯の照射を行なう第1の前照
灯の照射方向を操舵角方向に変移させる制御を行なう操
舵角制御手段を構成する。 このため、カーブにおい
て重要な視覚情報源となる、カーブの見通し先遠方の路
面を明るく照明することが可能となり夜間運転の安全性
に寄与することが可能となる。 なお、カーブ時に従
来の前照灯に加えカーブ方向の自車周辺部に配光された
灯火を点灯しカーブ方向の視認性を高める従来例がある
が存在するが、この場合は自車周辺部を照射するのみで
、車両運転者の見通し先遠方を照射するものではない。
【0020】つぎに図2に本発明の車両用前照灯装置の
第二の実施例の構成図を示す。図2に示すように、構成
要素として27は高光度に集光された最高光度帯の照射
を行ない、狭い照射範囲を持つ高輝度放電ランプを光源
とした第1の前照灯としての遠方ビーム用前照灯、28
は遠方ビーム用前照灯27の照射に重畳する事により走
行ビームの配光をつくり出す、輝度放電ランプを光源と
した広い照射範囲を持つ第2の前照灯としての走行ビー
ム用前照灯、29は遠方ビーム用前照灯27の照射に重
畳する事によりすれ違いビームの配光をつくり出す、高
輝度放電ランプを光源とした広い照射範囲を持つ第2の
前照灯としてのすれ違いビーム用前照灯、30はこれら
の高輝度放電ランプの点灯回路、31はこれらの高輝度
放電ランプに磁界を与える電磁偏向ヨーク、32は自車
両の車体の傾きを検知する傾き検知センサー、33は遠
方ビーム用前照灯27の光源の光輝度放電ランプの調光
部、34は走行ビームとすれ違いビームの切り替え制御
部、35は傾き検知センサー32で検知された車体の傾
きから各々の前照灯のエイミング制御信号を計算するエ
イミング制御信号演算部、36はエイミング制御信号演
算部35の計算結果から電磁偏向ヨーク31に電磁偏向
用の電気信号を与える電気信号供給部、37は前照灯の
パッシング時に、広い照射範囲を持つ走行ビーム用前照
灯28及びすれ違い用ビーム前照灯29のみが点滅する
制御を行なうパッシング制御部である。
第二の実施例の構成図を示す。図2に示すように、構成
要素として27は高光度に集光された最高光度帯の照射
を行ない、狭い照射範囲を持つ高輝度放電ランプを光源
とした第1の前照灯としての遠方ビーム用前照灯、28
は遠方ビーム用前照灯27の照射に重畳する事により走
行ビームの配光をつくり出す、輝度放電ランプを光源と
した広い照射範囲を持つ第2の前照灯としての走行ビー
ム用前照灯、29は遠方ビーム用前照灯27の照射に重
畳する事によりすれ違いビームの配光をつくり出す、高
輝度放電ランプを光源とした広い照射範囲を持つ第2の
前照灯としてのすれ違いビーム用前照灯、30はこれら
の高輝度放電ランプの点灯回路、31はこれらの高輝度
放電ランプに磁界を与える電磁偏向ヨーク、32は自車
両の車体の傾きを検知する傾き検知センサー、33は遠
方ビーム用前照灯27の光源の光輝度放電ランプの調光
部、34は走行ビームとすれ違いビームの切り替え制御
部、35は傾き検知センサー32で検知された車体の傾
きから各々の前照灯のエイミング制御信号を計算するエ
イミング制御信号演算部、36はエイミング制御信号演
算部35の計算結果から電磁偏向ヨーク31に電磁偏向
用の電気信号を与える電気信号供給部、37は前照灯の
パッシング時に、広い照射範囲を持つ走行ビーム用前照
灯28及びすれ違い用ビーム前照灯29のみが点滅する
制御を行なうパッシング制御部である。
【0021】つぎに上記構成要素のお互いの関連動作に
ついて説明する。高輝度放電ランプを光源とした本実施
例の車両用前照灯装置において、走行ビームの配光を得
ようとする場合は、走行ビームとすれ違いビームの切り
替え制御部34によって、狭い照射範囲を持つ遠方ビー
ム用前照灯27、広い照射範囲を持つ走行ビーム用前照
灯28が点灯され、この二つの前照灯の配光の重ね合わ
せにより、走行ビームの配光が実現される。また、すれ
違いビームの配光を得ようとする場合は、走行ビームと
すれ違いビームの切り替え制御部34によって、狭い照
射範囲を持つ遠方ビーム用前照灯27が、調光部33に
より減光される。そして、広い照射範囲を持つすれ違い
ビーム用前照灯29が点灯され、この二つの前照灯の配
光の重ね合わせにより、すれ違いビームの配光が実現さ
れる。
ついて説明する。高輝度放電ランプを光源とした本実施
例の車両用前照灯装置において、走行ビームの配光を得
ようとする場合は、走行ビームとすれ違いビームの切り
替え制御部34によって、狭い照射範囲を持つ遠方ビー
ム用前照灯27、広い照射範囲を持つ走行ビーム用前照
灯28が点灯され、この二つの前照灯の配光の重ね合わ
せにより、走行ビームの配光が実現される。また、すれ
違いビームの配光を得ようとする場合は、走行ビームと
すれ違いビームの切り替え制御部34によって、狭い照
射範囲を持つ遠方ビーム用前照灯27が、調光部33に
より減光される。そして、広い照射範囲を持つすれ違い
ビーム用前照灯29が点灯され、この二つの前照灯の配
光の重ね合わせにより、すれ違いビームの配光が実現さ
れる。
【0022】ここで、広い照射範囲を持つ前照灯を1灯
で構成し、すれ違いビームと走行ビームの配光の切り替
えを、機械的手段や機械的手段で得ることも可能である
が、その場合、車両用前照灯システムの動作信頼性の低
下を考慮せねばならず、高輝度放電ランプの発光部であ
る放電プラズマの電磁偏向で得ようとした場合も光学的
な信頼性の低下を考慮せねばならない。
で構成し、すれ違いビームと走行ビームの配光の切り替
えを、機械的手段や機械的手段で得ることも可能である
が、その場合、車両用前照灯システムの動作信頼性の低
下を考慮せねばならず、高輝度放電ランプの発光部であ
る放電プラズマの電磁偏向で得ようとした場合も光学的
な信頼性の低下を考慮せねばならない。
【0023】また、車体の傾き検知センサー32と、そ
の傾き検知センサー32により検知された車体の傾き情
報をもとに、高輝度放電ランプの放電電極間に発生する
放電柱を磁場によって偏向させ、前照灯の照射方向を路
面と水平方向にエイミングさせる制御を行う。すなわち
、高輝度放電ランプに磁界を与える電磁偏向ヨーク31
と、傾き検知センサー32で検知された車体の傾きから
各々の前照灯のエイミング制御信号を計算する演算部3
5と、演算部35の計算結果から電磁偏向ヨーク31に
電磁偏向用の電気信号を与える電気信号供給部36とで
傾き制御手段が構成され、前照灯のエイミングの制御を
機械的手段を用いずに電気的に行なうことをが可能とな
り、信頼性が高くスムーズなエイミングが可能な車両用
前照灯装置が実現できる。
の傾き検知センサー32により検知された車体の傾き情
報をもとに、高輝度放電ランプの放電電極間に発生する
放電柱を磁場によって偏向させ、前照灯の照射方向を路
面と水平方向にエイミングさせる制御を行う。すなわち
、高輝度放電ランプに磁界を与える電磁偏向ヨーク31
と、傾き検知センサー32で検知された車体の傾きから
各々の前照灯のエイミング制御信号を計算する演算部3
5と、演算部35の計算結果から電磁偏向ヨーク31に
電磁偏向用の電気信号を与える電気信号供給部36とで
傾き制御手段が構成され、前照灯のエイミングの制御を
機械的手段を用いずに電気的に行なうことをが可能とな
り、信頼性が高くスムーズなエイミングが可能な車両用
前照灯装置が実現できる。
【0024】また、前照灯のパッシング時に、第2の前
照灯としての広い照射範囲を持つ走査ビーム用前照灯2
8、すれ違いビーム用前照灯29の前照灯のみが点滅す
る制御を行なう制御部37にパッシングの信号が入力さ
れた場合、従来の前照灯と同様に、広い範囲に渡ってパ
ッシングの光の点滅を知らしめることが可能なまま、第
1の前照灯としての遠方ビーム用前照灯27が常に点灯
しているのでパッシング時に前照灯が完全に消灯してし
まう瞬間が生じることを避けることが可能となる。この
ためパッシングによる前方視野の暗転に、車両の運転者
の視覚の順応が追いつかずに前方が見えにくくなること
を防止でき、交通安全に寄与することとなる。
照灯としての広い照射範囲を持つ走査ビーム用前照灯2
8、すれ違いビーム用前照灯29の前照灯のみが点滅す
る制御を行なう制御部37にパッシングの信号が入力さ
れた場合、従来の前照灯と同様に、広い範囲に渡ってパ
ッシングの光の点滅を知らしめることが可能なまま、第
1の前照灯としての遠方ビーム用前照灯27が常に点灯
しているのでパッシング時に前照灯が完全に消灯してし
まう瞬間が生じることを避けることが可能となる。この
ためパッシングによる前方視野の暗転に、車両の運転者
の視覚の順応が追いつかずに前方が見えにくくなること
を防止でき、交通安全に寄与することとなる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、複数組
の高輝度放電ランプなど各種ランプを用い、それを選択
的に点灯または制御する点灯手段を設けることにより、
従来の一つの灯具で最高光度帯に光を集光する光学系と
周辺部に照射範囲を広げるための拡散部とを合わせ持つ
複雑な光学系を有する車両用前照灯装置を構成し、発光
部にランプ内に吊架され位置的に固定されたフィラメン
トをもつハロゲンランプを光源とした場合や、発光部が
ランプ内の放電プラズマで発光部の放電位置が不安定な
高輝度放電ランプを光源とした場合など、所定の配光特
性を高精度に得る難しい光学設計に比べて、光学設計が
容易で、かつ、高精度な光学特性を有する多灯式の車両
用前照灯装置を実現する。さらに、高い信頼性をもって
電磁的に前照灯の配光を車両の走行状態に合わせて変化
させることで、車両運転の安全性の高く、付加価値の高
い車両用前照灯装置を実現することが可能となる。
の高輝度放電ランプなど各種ランプを用い、それを選択
的に点灯または制御する点灯手段を設けることにより、
従来の一つの灯具で最高光度帯に光を集光する光学系と
周辺部に照射範囲を広げるための拡散部とを合わせ持つ
複雑な光学系を有する車両用前照灯装置を構成し、発光
部にランプ内に吊架され位置的に固定されたフィラメン
トをもつハロゲンランプを光源とした場合や、発光部が
ランプ内の放電プラズマで発光部の放電位置が不安定な
高輝度放電ランプを光源とした場合など、所定の配光特
性を高精度に得る難しい光学設計に比べて、光学設計が
容易で、かつ、高精度な光学特性を有する多灯式の車両
用前照灯装置を実現する。さらに、高い信頼性をもって
電磁的に前照灯の配光を車両の走行状態に合わせて変化
させることで、車両運転の安全性の高く、付加価値の高
い車両用前照灯装置を実現することが可能となる。
【図1】本発明の車両用前照灯装置の第一の実施例の構
成を示すブロック図
成を示すブロック図
【図2】本発明の車両用前照灯装置の第二の実施例の構
成を示すブロック図
成を示すブロック図
【図3】車両用前照灯の走行ビームの配光パターンを模
式的に示した模式図
式的に示した模式図
【図4】車両用前照灯のすれ違いビームの配光パターン
を模式的に示した模式図
を模式的に示した模式図
【図5】不快グレアが同じとなるための輝度と色温度と
の関係を示したグラフ
の関係を示したグラフ
【図6】車両運転者が移動物体を注視して視認できる視
野の範囲が運転車両の速度に応じて変化する様子を示し
た模式図
野の範囲が運転車両の速度に応じて変化する様子を示し
た模式図
【図7】カーブの場合の最高光度帯の道路上での照射位
置を示した模式図
置を示した模式図
13 高輝度放電ランプ
14 ハロゲンランプ
15 点灯回路
17 電磁偏向ヨーク
18、19 光学系
20 速度センサー
21、22 調光部
23 調光信号演算部
24 操舵角センサー
25 照射方向演算部
26 電気信号供給部
Claims (8)
- 【請求項1】複数組の車両前照灯と、前記複数組の車両
前照灯を選択的に駆動照射する点灯手段を備え、前記複
数組の前照灯が、前照灯の全ての照射ビームの内、自車
両遠方部を照射するため高光度に集光された最高光度帯
の、狭い照射範囲の照射を行なう第1の前照灯と、自車
両近傍前方に広い照射範囲を得るため拡散配光され、周
辺部を広範囲に照射する第2の前照灯から成る車両用前
照灯装置。 - 【請求項2】点灯手段が第1の前照灯と第2の前照灯を
同時に点灯し、照射光を重畳した照射範囲を有する請求
項1記載の車両用前照灯装置。 - 【請求項3】第2の前照灯がすれ違い用の配光を作り出
す広い照射範囲を有するすれ違いビーム用前照灯を有す
る請求項2記載の車両用前照灯装置。 - 【請求項4】点灯手段が、前照灯のパッシング時に第2
の前照灯のみ点滅させる請求項1記載の車両用前照灯装
置。 - 【請求項5】車両の速度を検出する速度センサーを備え
、点灯手段が前記速度センサーにより検出された速度が
増す場合は第1の前照灯の照射量を増し、第2の前照灯
の照射量を減じ、前記速度が減少する場合は第1の前照
灯の照射量を減じ、第2の前照灯の照射量を増加するよ
うに制御する請求項1記載の車両用前照灯装置。 - 【請求項6】第1の前照灯が放電ランプで構成されると
共に、車両の傾きを検出する傾き検知装置を有し、前記
傾き検知装置の出力に従い前記第1の前照灯の照射方向
を制御する傾き制御手段を有する請求項1記載の車両用
前照灯装置。 - 【請求項7】第1の前照灯が放電ランプで構成されると
共に、車両の操舵角を検出する操舵角センサーを有し、
前記操舵角センサーの出力に従い前記第1の前照灯の照
射方向を操舵角方向に制御する操舵角制御手段を有する
請求項1記載の車両用前照灯装置。 - 【請求項8】第1の前照灯がその照射方向を制御する電
磁偏向ヨークを有する請求項6または7記載の車両用前
照灯装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3112967A JPH04342622A (ja) | 1991-05-17 | 1991-05-17 | 車両用前照灯装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3112967A JPH04342622A (ja) | 1991-05-17 | 1991-05-17 | 車両用前照灯装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04342622A true JPH04342622A (ja) | 1992-11-30 |
Family
ID=14600030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3112967A Pending JPH04342622A (ja) | 1991-05-17 | 1991-05-17 | 車両用前照灯装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04342622A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999002917A1 (de) * | 1997-07-11 | 1999-01-21 | Robert Bosch Gmbh | Scheinwerferanlage für fahrzeuge für abblendlicht und fernlicht |
JP2001202809A (ja) * | 1999-12-22 | 2001-07-27 | Robert Bosch Gmbh | 種々異なる特性を有する光束を生ぜしめるための、車両用の前照灯装置 |
JP2006160079A (ja) * | 2004-12-07 | 2006-06-22 | Ichikoh Ind Ltd | 車両用灯具および車両用前照灯装置 |
JP2011201400A (ja) * | 2010-03-25 | 2011-10-13 | Stanley Electric Co Ltd | 車両用灯具 |
CN106989336A (zh) * | 2015-11-20 | 2017-07-28 | 株式会社小糸制作所 | 车辆用灯具以及车辆灯具系统 |
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1991
- 1991-05-17 JP JP3112967A patent/JPH04342622A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999002917A1 (de) * | 1997-07-11 | 1999-01-21 | Robert Bosch Gmbh | Scheinwerferanlage für fahrzeuge für abblendlicht und fernlicht |
EP0923695B2 (de) † | 1997-07-11 | 2013-07-17 | Automotive Lighting Reutlingen GmbH | Scheinwerferanlage für fahrzeuge für abblendlicht und fernlicht |
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